りらの徒然日記

りらの徒然日記

2005年03月20日
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カテゴリ: 短歌
 すいません、大変遅くなりましたけど、塔・東京支部大会のご報告(というか、感想)です。

 会場は上智大学。もちろん、初めてのところだったけど(関東出身でも、そんなもんです)、きちんと地図をプリントアウトしていったので、大丈夫!
 のはずが…。
 まず、四ッ谷の駅で、出口を間違える!
 まあ、これは、そんなに大したことなかったのだけど、学校っぽい建物があったので、自信を持って「こっちだ!」と思って、歩き出したら…、なんか違う。
 横を見たら「雙葉女子中学校」等の文字が…。そして、行けども行けども「上智大学」の文字は現れず…。
 そこで、よ~く地図を見直したところ、なんと東西と南北を間違えて(つまり90°間違えて)地図を見ていたことが判明!
 慌てて、今来た道を引き返す私。
 そして、今度はもう一度よ~く地図を見て、この位置からだったら、北門からはいるのが近そう、と判断。

 大通りに沿って、歩けども歩けども門らしきものは現れず…。
 そうこうしているうちに、時間はどんどん迫ってきます。
 結構焦って、「えいや!」で適当な道を横に入って、そしたら大学の校舎らしきものが見えたので、それに沿ってひたすら歩く…。
 と、いきなり、建物が終わりになってしまい、その先にはどう見ても校舎ではなく、ホテルらしき建物が。
 慌てて地図を見てみると、それは間違いなくホテルで、北門などとうに通り越して、敷地のはじっこまできてしまったことが判明しました。
 仕方がないので、ぐるっと回って、早足で歩く歩く私。
 そうしているうちに、ようやく正門らしき物が見えてきたので、中に入って、おそるおそる進んでいくと、東京支部のAさんのお顔が見えたので、その時は、心底ほっとしました。

 こうやって、なんとか無事会場にたどり着けたのでした。
 かなり余裕を持って家を出たはずなのに、着いたら「後10分!」くらいになっていました。
 ちなみに、この話を後でしたら、大阪の方にも「この場所で迷うなんて信じられない!」と感嘆されてしまいました。

 普段は地図を見て歩くのって得意なはずなのになぁ…。

 すいません、前振りが長くなりましたが、ここからが本番。
 会場におそるおそる入ってみると、結構知った顔があったので、何となく安心。
 とりあえず、お久しぶりの方にも、そうでない方にも、ご挨拶。
 傑作だったのが、花山多佳子先生で、私の顔を見るなり、

  あ、別に前がどうのこうのって訳じゃないけど…」
 いかにも花山先生らしくて、すごく和んでしまいました。

 最初はちょっと後ろのほうに座っていたのですけど、花山先生に促されたこともあって、前のほうの席へと移動。
 そこで、全国大会のときにお会いしておしゃべりもしたYさんと一緒に座りました。

 最初は、永田主宰の講演。「オノマトペの面白さ」という演題でした。
 これが、すごく面白かった!
 講演があっという間で、短く感じたほどでした。
 とりあえず、私の拙いメモを拾ってみると…。

・リズム感、音感、跳び方
・何も言おうとしていないのが大事、オノマトペ=意味をそぐ、意味から如何に逃れるか
・オノマトペは「使ってやろう」と思って使うとダメ
・オノマトペは一瞬の勝負である

 永田先生は、レジュメで何首か例歌も挙げておられたのですが、特に「面白いな」と思った歌を少し

ごろすけほう心ほほけてごろすけほうしんじついとしいごろすけほう
                  岡野弘彦『飛天』

鶏ねむる村の東西南北にぼあーんぼあーんと桃の花見ゆ
                  小中英之『翼鏡』

あんたホホしようもないことしようかいな格子は春の銀色しづく
                  池田はるみ『妣が国・大阪』

 私は、なかなかうまくオノマトペを使えない方なのですが、また、オノマトペを使った作品にも挑戦してみようかな、と思いました。

 講演の後は、ランチタイム!
 隣りに座っていたYさんと仲良くおしゃべりしながら、食べました。
 こういうときは、「一人でなくてよかった!」って、本当に思いますね。
 特に、関東の方とは、なかなか直にお話しする機会もないので、いろいろお話しできて、本当に楽しかったです。

 昼食が終わると歌会。
 今回は80首近く詠草が集まったということもあったのでしょう、通常の歌会とは、少し方式を変えて行われました。
 簡単に説明すると、司会(2名)・評者団(6名)・選者団(6名)が前にいます。
 司会は、披講と進行役です。
 歌はランダムに並べられた上で、6ブロックに分かれていて、評者団の方々にそれぞれ1人1ブロックずつ割り当てられています。
 そして、ブロック単位で(今回の場合13首ずつ)披講が行われ、披講が終わると、批評団の中の担当者に当てられます。
 批評団の担当者は、割り当てられていた13首の中から予め5首選んでおき、その5首についての批評を行います。
 (13首全部についてやらないのは、時間の都合上でしょう。)
 それから、会場発言。今回の場合は、司会が1ブロックにつき2~3人に当ててゆきました。
 それが済むと、最後は選者団のフリートーキングです。取り上げられた歌も、取り上げられなかった歌も、好きなように思ったことを話します。
 だいたいお分かりいただけたでしょうか?
 ちなみに、後で聞いたんですが、この方式、「短歌人方式」と呼ばれるそうです(注:「短歌人」は短歌結社の名称)。

 この方式、なかなか面白かったです!
 短い時間の中で、いろいろな人の意見が聞けるというのが、面白かった。
 特に、選者団のやりとりは、本当に聞いていて楽しかったです。
 選者クラスの方々でも、同じ箇所を、ある人は「ここがよくない」と言ったかと思えば、別の人は「いや、こここそがこの歌のいいところなんだ!」と力説、なんてことも結構ありました。
 また、会場発言された方々も、本当にすらすらと批評を述べていて「事前に割り当てられていたのか?」と思ってしまったほどでした。
 でも、いちばん最後のブロックのときに、いきなり私も当たったので、それはないと確信。
 私も、いきなり当てられて結構焦ってしまいましたが σ(^_^;)アセアセ... なんとか取り繕って、その場をしのぐことができました。

 印象に残った歌をいくつか。

 20: 黒猫の歩みはしずかぬおぬおと浮き沈みする双肩の肩

 39: 渋滞の国道とつぜん渡り始む数人ワラワラと亡命者にみゆ

 53: 少年よ鉄人28号をあやつるやうに株をあつめて

 56: 半身を洗濯そうに曲げ入れて私も洗うかどうか考える

 73: 亡き母が麻の日傘に描きたるひまはり日差しに透かしつつ歩む

 で、私の歌は、というと…

 16: 君の顔見つめていられる 覚め際に無声映画の海で泳げば

 最初の評者の速水さんには、「冷たい孤独感を感じる」「夢の世界を歌った歌ではないか」と、割と好意的に取って頂いたのですが、永田先生には、開口一番
「う~ん、わからんなぁ!」
 池本先生が、少しフォローして下さったのですけど、やはり、イメージ先行の歌は、距離感・バランスの取り方がむずかしいな、と痛感したのでした…。

 こうして、歌会も無事終了して、大会はお開きとなりました。
 この大会に際しては、本当に東京支部の方々が表裏にわたって大活躍されており、本当に感謝感謝でした。
 ときどきここにも登場してくれる周子ちゃんも、録音係、マイク係と飛び回っており、すごく格好よかったです。

 で、その後は、楽しみにしていた(?)懇親会です!
 会場は、近くの中華料理屋さんでした。
 懇親会も、そして、その後の2次会も、いろいろな方とお話しできて、本当に楽しかったです。
 誌上では知っていたけど、お会いするのは初めて、という方も何人かいらっしゃって、でも、そういう方とも最初からうち解けた感じでお話しできました。
 やっぱり、短歌の力はすごいな、と思いました。

 家(注:船橋の実家)に着いたら、もう11:30を回っていました (*^.^*)エヘッ

 今回は、直前まで迷っていたけど、とても充実した大会で、参加して、本当によかったです。
 お世話になった方々、本当にありがとうございました。





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最終更新日  2005年03月26日 23時17分31秒
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