松尾大生の独り言

松尾大生の独り言

2018.07.23
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昨日から、体験温度が高い。

昨日の札幌市は、30度まで上がった。

今日は、さほど気温は上昇していないのに、やっぱり暑かった。

千葉のミュージシャンの宮野さんによると、体感温度は湿度と関係が深いんだと、Skypeの画面の向こう側で述べていた。

ムシムシとして、たしかに空気に水っ気が多いな、と思いながら、円山裏参道を歩いていた。

手伝いのAが、今度四歳になる弟の手を牽いて、空気中を泳いでマルヤマクラスの方向に平泳ぎのフォームで向かっていた。

俺は驚いた。

試しに上空に向かってイヌカキをしてみると、おれも泳げた。

『こりゃ、楽だ』

狸小路のヨガの道場に、向かった。

若い友人のヨガのか◯る先生から頼まれていたので、イヌカキしながら、すいすいと林立するビルの上空を泳いで、狸小路2丁目のヨガメデケーションアカデミー札幌の上空にたどり着いたら。

おれは透明なアーケードの板の脇の隙間から、工夫して、地面までもぐって、一階の扉を開けた。

振り替えると狸小路の通路を中国人なども、大きな荷物を抱えながら、グッピーの群れが移動するように、流れていく。

道場にはいると、や◯先生が受付していた。天井に足をつけて、逆さまの姿勢で、受付カードを受け取ってくれた。

教室にはいった。

デビュー後二回目の講義だと聞いていた美人のゆ◯先生が、ヨガマッドから、1メートルも浮遊しながら、座禅の姿勢でまっていた。

ゆ◯先生は、前から、

『綺麗な人だな』

と思っていた。

ヨガのポーズをとりはじめたら、いっそう輝いて見えた。狸小路から入ってくると光が逆光となり、しかもこの湿度の影響か、ゆ◯先生の背後に光の輪ができていた。女神かと思ってしまい、緊張した。

ゆ◯先生に見とれてるうちに、次はり◯先生のベーシックヨガの時間になった。

そこに、ここの指導者の村◯良◯先生が、泳ぎながら、入ってきた。いったん天井を蹴ってクルッと、回り、壁を押した反動でおれの側に泳いできて、

「松尾さん、肩の調子はどうですか」

と、言った。

「ウィルス性胃腸炎で痛い側の肩を下にして寝込んでいたせいか、悪化してしまいました」

すると、良◯先生は、やにわにおれの胸をグリグリと揉み始めた。

ビックリした。

イエス・キリストが泳ぎながらやって来て、霊力で治してくれたように思えた。

二階の窓の外を泳いで移動している人々も、何ごとかとこちらを見ている。

そして日付は変わり日曜日。

おれは柔術の大会の応援に出かけた。

おれはかなりの方向音痴なのだが、裏参道からいったん上空に50メートルくらい、ドッコラドッコラとバタ足で浮上すると、遠くに中島公園が見えてきた。

方向が分かったから、また下降して、ビルの壁を蹴りながら泳ぐと、あっという間にススキノ上空。

中島大会センター庭の一番高い杉の枝をつかみ、幹を蹴って玄関に流れていった。

廊下を泳ぎながら、色々な顔見知りに挨拶し格技室にはいった。

琴似のバーのマスターのユーキさんと美人の俺の友達のヒデミちゃんもきていた。誘っておいたから。

ユーキさんは身長が190センチもあるから、格技室を泳いで廊下から出入りする度に、他の人に手足があたり、平泳ぎの片手を時折アタマに当てて、詫びながら浮遊していた。時折、ハゲ隠しの帽子が外れるので焦ってもがきながら、キャッチしていた。

試合している人々もいつもと勝手が違う様子である。

なにせこの湿度であるから、戦いも当然、空中になる。

審判の良◯先生も、くるくると浮遊しながら、、

「はじめ」

のポーズ。

試合が全て終わった。

俺は試合もそっちのけで、ヒデミちゃんと話していた。色白で美形。いつもよりいっそう綺麗に見えたのは、たぶん、この暑さのせいばかりでもなかったろう。

帰り、4プラのゴリさんの店にいった。

来月、クラブのリビエラでまたファッションショーの出演を頼まれているから、色んな夏物を見て、研究していた。

来月くらいにはもう、このも落ち着くことだろう。

地面を歩く。

人間は二足歩行に限ると、しばらく泳いでみて実感できた。

北海道の短い夏が終わる。
















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Last updated  2018.07.23 03:19:19


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