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A氏 :しかし、君が格差問題に知的興味を持ったきっかけは 松下やキャノンの非正社員の比率が50パーセントを超えそうだ ということにあったのではないの?
私
:だから、大きな矛盾があるので、言っている意味がよく分からないね。
非正社員が半分くらいなら、団結心が弱く、組織内のコミュニケーションが悪く、教育投資が蓄積されにくいのではないの
?
ホワイトカラー・エゼンプション法を推進する 同氏の意見
だって、意味が分からないしね。
ものごとの明暗を見抜ける 相対的な思考
がないような気がする。
A氏 :キャノンは年功序列を廃止して 職務給 の導入はしているようだね。
私 :それに分からないのは、経済発展のために企業の イノベーション が必要だと言っているが、どういうイノベーションがあるのかね。
これもまたカタカナ英語だね。
今、並行して 野口悠紀雄
著「 日本経済は本当に復活したのか・根拠なき楽観論を斬る
」を読んでいるんだが、野口氏は、経済が回復したのは認めるが、 新しいビジネスモデルの展開による経済回復でない
という。
だから、 本当の回復でないというわけだ
。
この新しいビジネスモデルの一つが御手洗氏のイノベーションなんだろうね。
野口氏は経済回復の内容を 製造業で見ると一部の業種(自動車、鉄鋼、石油・石炭)に偏っており、これからの産業である情報通信機械、電気機械は減少している。
そして、 原油価格と素材の高騰を製品価格に転嫁できたのが鉄鋼、石油・石炭の利益増加の原因で構造的な利益増加でないという。
最近、この製品への転嫁がきかず、経済成長は下がっているようだ。
A氏
:御手洗氏はどういうビジネスモデルを描いているんだろうかね。
私 :具体的なものはないね。
それから、 道州制 にすることを強調しているね。
その例として宮崎県では投資額が限られているが、九州という道州制にすれば、いろいろ大きなことが宮崎県にできるという。
A氏
:でも、では 夕張市は北海道という道州制みたいな組織の枠内なのになぜ、援助できないのかね。
暗い部分を直視していないね。
大きいほどいいなら、 国の補助金制度
のほうがもっと金は出るのではないの?
私
:「 日本経済は本当に復活したのか
」では野口悠紀雄氏は逆に、 新しい産業構造では組織が小さいほど効率的だと言っているから逆だね。
野口氏は人口400万人の アイルランド
の例をあげている。
以前は、アイルランドは貧乏な国で有名だった。
「 アイルランドの主要輸出品はアイルランド人だ
」と言われたほどであったという。
A氏 : クリント・イーストウッド もアイルランド移民の血を引いているね。
私 :その アイルランドの一人当たりの国内総生産が、最近日本を抜いたという。
現在、一 人当たり国内総生産が日本より高い国としては、ノルウエー、スウェーデン、デンマーク、スイス、ルクセンブルグ、アイスランドなどがあるという。
日本がイギリスに抜かれるのも時間の問題だという。
イギリスはブレア政権で福祉もよくなった。
一方、 ドイツ、フランス、イタリアなどの産業国家の地位も下がったという。
A氏: 何故?
私
: 産業構造の変化
だね。
90年代になってITが経済活動をリードするようになった。
伝統的な製造業は、中国や東アジア諸国に移る。
会社側は儲かるが、日本国内の労働市場は厳しくなる。
だから、 大企業の役員の給与は上がるが、労働者の給与は下がる
。
市場原理主義のグローバリゼーション
だね。
こうなるとITを先取りした「 小さな国 」が有利だという実態となるね。
A氏 :日本は森内閣のとき、ITで大分、騒いだがどうなったんかね。
私
:あまりパッとした効果は出ていないようだね。
経団連はどういう評価をしているのかね。
それにしても、 法人税を下げること
、 消費税を上げること
、 賃金を下げること
については明確な具体提案はあるが、将来への希望を託す 新しいビジネスモデルによるイノベーションについては抽象的だね。
そこに野口氏が指摘する問題があるね。
グーグル
みたいな新しいビジネスモデルがあるのかね。
経営者はけちけちして庶民をしめあげる節約で自分の報酬をあげるよりも、新しいビジネスモデルの構築のほうに力を注いで欲しいね。
そのほうが「 再生日本--希望ある日本 」の期待がもてると思うね。
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