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私
:ようやく、集中のいる用事が峠を越した。
そこで、軽い読み物の新書版のこの本を読んだ。
しかし、 中身は濃いね。
最初、 昨年の高校生の学力テストの結果
が出ている。
英語(文法、作文
)、 数学
、 現代文
の3科目だ。
試験問題も全文掲載されている。
A氏 :難しいのかね。
私
: 中学初級程度
だね。
しかし、 正解率は低い。
まず、 英文法が悪い。
A氏 :文法力が低いと、会話も弱いのではないの?
私
:そうだね。
数学になるともっとひどい。
中学初級レベルの問題でも 正解率は3割を超えない。
問題は、 このレベルの高校生でも十分に理工系の大学にも入学できる
ということだ。
この問題は、日本特有のものではないが、 特有なのは、OECD加盟国の中で、大学中退率が最低の10%
だということだね。
OECD平均は30%
だね。
現在の日本は、 まったく勉強しないまま大学への入学を許可し、基礎学力を欠いたまま、卒業することを許す世界史上でも稀な環境 だね。
A氏
:「 教育の職業的意義:若者、学校、社会をつなぐ
」では、 ヨーロッパ11ヶ国
に比べると 「職業における大学知識の活用度」で日本が著しく低い
というのとつながるね。
日本の大学職業教育を 「赤ちゃん受け渡しモデル
」というのと通ずる。
どうして、こうなったんだろうね。
私 :背景に 教育政策 があるようだね。
日本の大学は増加してきた。
しかし、 欧米の大学は公立が中心
だが、 日本の大学拡充は基本的に私学の新設
に負っている。
日本の大学進学率は向上しているから、増加分は下位の私立大学に吸収される。
すなわち、 上位の大学での著しい学力レベル低下
という問題は生じにくい。
この状況は少子化で変わってくる。
大学の定員が減少
しなければ、大学入試は、 試験の点数の上位から合格
だから、 子供の数が減った分だけ、同一大学の学力は年々低下
することになる。
A氏 :こないだテレビの対談で 東大学長 が、入学者の学力低下を嘆いていたら、対談相手の文科省副大臣が、 東大は3千人の定員をずっと守っているから、少子化の影響を受けるのは当然 だと言っていたね。
私
:しかし、 1990年代
半ばに、今まで短大志向だった 女性が4年制大学に進学
するようになって、少子化の影響は緩和され、4年生大学の学力低下は少し留まった。
しかし、 21世紀
になると 子供の数は直近の10年間に比較して20%減少
しているが、大学生の数は変わらない。
A氏 :私立大学は 試験レベル をさげないといけなくなる。
私
: 1970年代
では、大学の教員は、 世代上位の3割から5割程度のレベルの学力を持っている者
を相手にしていた。
しかし、 現代においてこの状況は一変する。
1970年代
に「暴走族」という文化があった。
現代は、 大学教員はその「暴走族」を受け入れるようになったのだ
と著者はいう。
A氏 :大学の定員を減らせばいいのではないの?
私
:ことはそう単純ではないようだ。
明日は、その点を考えてみよう。