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私 :少子化に対して大学の定員を絞るというのは、まず、国として 高等教育を国民に提供するという、近代国家の理念 に反するね。
A氏 :国として 人材も不足 するね。
私
:ところで、 1970年から1980年の約10年間
で、 普通高校への進学率が約1割上昇し
ている。
同時に起こったのは 全国の実業系高校の「権威」失墜
だという。
それまでは、優秀な中学生でも、家庭の事情で、 工業高校や商業高校に進学し、安定した職業を得ていた。
これが 普通高校の競争を緩和
していた。
ところが、これが崩れると、 普通高校進学者が増加
し、競争は激しくなり、 普通高校の格付けが始まる。
中学生に対して、 大人側が「競争」の設定を誤る。
大学進学率も向上する。
A氏
: 偏差値と塾の登場
だね。
そして、奇妙なことに 並行して「校内暴力」が始まる。
私
:1970年から1980年とは日本の高度成長が最高潮に達した時だが、 学生たちにも大きな環境変化
が起きたんだね。
愛知県
では 高校進学率を90%に限定
し、仮に進学意欲があっても、学力最下層の高校への進学を拒否した。
結果、 愛知県
は、 校内暴力の先進県として有名
になり、暴れる中学生に手を焼く。これに対して「 管理教育
」を徹底する。
教師の暴力と暴言によって、中学生の暴力を抑えた。
そして、 高校の学力は向上し、国公立大学合格者が続出 するようになる。
A氏 :管理教育は成功だね。
私
:短期的にはね。
シッペ返しは、この世代が親になったときに出た。
1996年の幼児虐待死の件数で愛知県はトップ
となる。
1000人あたりの「いじめ件数」でも最多
となる。
A氏 :こわいね。
私 :よりよい大学に入るには、 大学の一発勝負のペーパー試験 にいかに高度に対応するかだ。
A氏 : 塾の効能 だね。
私
:教育、子育てに関心を持つ親は、 最終帰着点である大学入試
に、いかに有利に働くかということを中心に子供を育てる。
公立を見捨て、 私立中学ブーム
を起こし、 低学年、低年齢からの塾通いは一般化
される。
ここには、 子供が将来何を学ぶのかという視点は全くない。
つまり、現代の子供たちは、 勉強とは競争のためだと、幼い頃から完全に洗脳
されている。
だから、 競争を降りた瞬間に勉強から離脱する。
A氏 :離脱しても、少子化で下位大学にはやすやすと入れるし、卒業もさせてくれるというわけか。
私
:なぜ、浪人しても上の大学を目指さないのか。
それは、「甘え」や「弱さ」でなく、 入学試験の「問題」、特にその難易度
にあるという。
それが明日の課題だね。