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スターリンの対日情報工作
私
:「 カチンの森
」「 モスクワ攻防戦
」と スターリン知的街道
ができてしまったね。
この本は、図書館からあまり待たないで借りた。
KGB
の クリヴィッキー
のことから始まる。
クリヴィッキー
は 1935年
に、 日独防共協定
の交渉進行中、 暗号解読書の入手
に成功する。
この協定の 秘密付属協定
まで、 スターリンには筒抜け
であったという。
クリヴィッキー
は スターリン支配の暗黒
を知り、身の危険を感じ、 フランスに亡命
して アメリカ
に渡り、 暗黒政治の実態を回顧録で暴露
するが、 1941年2月10日
にワシントンの安ホテルの一室で 謎の自殺
をとげる。
A氏 :日本の暗号はよく解読されるね。
私
:「 モスクワ攻防戦
」でふれていたように 、独ソ戦で当時のスターリンは、 日本が背後から参戦して来るのかの情報
が重要だった。
この本では スターリン
が日本からの 秘密情報パイプ
として、「 ゾルゲ
」、「 日本の機密暗号の解読
」、「 コード名『エコノミスト』という日本人スパイ
」という主に 3つのルート
があったことを示しているね。
ゾルゲ
は 駐日ドイツ大使館
によく出はいりして、 極秘情報
を得ていて、 1941
年の5月には 6月20日かその2、3日後
に ドイツ侵攻
があると警告を本土にしていた。
これは スターリン
に無視された。
A氏 :事実、 ドイツ軍 はまさに 6月22日 にソ連侵攻を開始しているね
それから「 モスクワ攻防戦 」の本では ゾルゲ の「 年内に日本軍がソ連を攻撃することはない 」という情報で スターリン が 東方の軍隊をモスクワ方面に移動 するとしているね。
私
: 1941年
当時は、 ドイツ
は日本にソ連を後方から攻撃させ、ソ連をサンドウイッチ状態にしたかったが、 日本の指導層
は 南進論
、 北進論
で分裂していた。
ゾルゲ
は、 南進論優勢
を スターリン
に伝えるが、 10月18日
に逮捕され、このパイプは切れる。
しかし、この本では、 ゾルゲの情報
よりも、影響力が大きかったのは、 日本の暗号解読
であったとあるね。
日本が 在外公館宛
に発信する 機密暗号電報はソ連に解読
されていた。
KGB
の記録担当の ヴァシリー・ミトローヒン
がこれらの記録を複写し「 ミトローヒン文書
」として、 ソ連共産体制崩壊後
の 1992年
にイギリスに持ち出す。
この文書によると、 日本の暗号解読者
は セルゲイ・トルストイ
という人物であったという。
トルストイ
の解読した機密電報により 日本はソ連を攻撃しない
ことが明らかになる。
A氏 :それにより、 極東ソ連軍 の 兵士 、 戦車 、 飛行機 が 対独戦 のために、 大移動 したわけだね。
私
: 2005年
に KGB
の前身である NKVD
の 極秘文書
に、 1941年
頃、 日本人スパイ
からの文書があるというのがわかる。
日本人のコード名
は「 エコノミスト
」だという。
1941年9月6日
の 南進策
を決める「 御前会議
」の内容なども流れている。
西木正昭
氏の小説をとりあげ、 情報局総裁 天羽英二
氏
と当時の 外務省欧亜局長坂本
氏であるとしているという。
しかし、この本の著者の 三宅
氏は、 1954年
の ラストボロフ事件
で逮捕された 元北樺太石油労務係長で、当時外務省に勤務
している 高毛礼茂
氏ではないかとしている。
A氏 :証拠はあるのかね?
私
:証拠はなく、推定としているね。
スパイというのは、 決定的な証拠
を残さないから、スパイなのだろうね。
A氏
:とにかく、 日本人の情報管理
が無防備に近いのは、伝統的だね。
ロシアの大統領
が 北方領土
まで来たのも、尖閣諸島問題での 民主党の外交の弱腰
を見ての行動だと 有名なソ連評論家
が言っていたが、何か裏があるのかね。
私
:なお、 スパイ・ゾルゲ
は 赤軍第4本部の指令
による スパイ
であったが、 日本の検察
は、 治安維持法違反
とするために コミンテルンのスパイ
として扱い、意図的に 赤軍との関係
を隠したという。
これには、 戦時中の日本政府
が ソ連に対する政治的配慮
から 故意に行ったという解釈
もあるという。
最近の 尖閣諸島での船長釈放
と似ているね。