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A氏
『8.5.1 継続的改善』と『5.6 マネジメントレビュー』のダブりの原因
」で、 ISO9001
は、 2000年版
のときに 大改訂
をして、規格の構成を PDCA
順
にしたと言っていたね。
しかし、 正確にはPDCA順になっていない
ということだったね。
2000年版
以前はどうだったの?
私
:これが面白いことに、大体、 PDCA順
になっているんだね。
初版の87年版
と次の 94年版
とは構成はほとんど同じで、 20項目の羅列
だね。
しかし、 単なる羅列
でなく、これらの 項目の順序
が大体、 PDCA順
になっているね。
トップに「 品質方針の設定
」の要求がきている。
A氏 : 2000年版 のほうでは、 トップ が、「 文書管理 」と「 記録の管理 」だったね。
私
: 94年版
は、 顧客よりの受注
、 設計管理
、 文書管理
、 購買
、 工程管理
、 検査・試験
、 測定機器の管理
、 不適合品の管理
、 是正処置及び予防処置
( 予防処置は94年版で追加
)、 記録の管理
、 内部監査
などと大体、仕事の流れに沿っているね。
「 記録の管理
」は 20項目
のうち、 16番目
で後のほうだね。
「 文書管理 」だって、製造業では 圧倒的に多い文書は図面や仕様書 だし、これらは 品質上、厳しい管理が必要 だから、 94年版 のように「 文書管理 」は 設計の後 にくるのが自然の流れだね。
A氏 : PDCA順 に 忠実なISO14001 ではどうなんだね。
私 :トップに「 環境方針の設定 」があり、当然、「 文書管理」は規格の真ん中 あたりで、「 記録の管理」はずっと後 のほうだね。
ところで、この 87年版
、 94年版
で「 設計管理
」となっている項目が、 2000年版
では「 設計・開発
」となっていることに注目すべきだね。
この場合、「 設計
」と「 設計・開発
」は同じだね。
A氏 :とすると、違いは「 管理」が削除 されたということかね。
私
:ところが、 内容的
に見ると、 2000年版
の「 7.3 設計・開発
」の「 設計計画
」「 設計インプット
」「 設計アウトプット
」「 設計レビュー
」「 設計検証
」「 妥当性確認
」「 変更管理
」の 7項目
は、 94年版とピッタリ同じ項目
だね。
規格で要求している 内容もほとんど同じ
だね。
A氏 :「 管理 」が消えると何が問題なの?
私
:「 管理
」があると、 設計者の活動
に対して管理する内容
になるね。
設計者は管理される
ことになる。
マネジメントするマネージャーの活動要求となる
だね。
「 管理
」が消えると、 管理される設計者自身
の活動要求
だともとれる。
A氏
:なるほど。
本来、「 管理
」する側の要求事項が、 設計者の自主的な活動
になってしまうということか。
「 管理
」がつくと、 マネジメント側のやるべきことだ
というのは明確だね。
その点、「 管理
」が消えると 役割があいまい
になるね。
私
:だから、 94年版
の「 設計管理
」では、最初の「 一般
」に「 製品の設計を『 管理
』し、検証する手順を文書に定め、維持すること
」とある。
設計者の活動
を管理し、検証する 手順書
を書いて、それにしたがって、チャンと「 管理
」しなさいとある。
そして、 管理ポイント
がさっきのあげた「 設計計画」「設計インプット」「設計アウトプット」「設計レビュー」「設計検証」「妥当性確認」「変更管理
」の 7ポイント
だね。
設計部門の管理者
は、 部下の活動
を最低、この 7ポイント
について「 管理
」
しなくてはならないんだね。
ところが、 2000年版
では「 管理
」という言葉は「 設計計画
」と「 変更管理
」だけにしか出てこない。
A氏 :そういえば、俺のいた会社では、 設計部長 は、必ず、 部下の図面 を「 検図 」をしていたね。
私 :それが ISO9001 のいう「 設計検証 」にあたるね。
A氏
:「 管理
」というのはある意味、「 性悪説
」だね。
設計者の行動
がチャンとルールに沿ってやっているかを チェック
するんだからね。
放任しないわけだ。
7つのチェック
を必ずやって、 管理者
として 部下
が正確な設計を達成しているかを確認するわけだね。
私 :「 性悪説 」の議論は別にして、この重要な「 管理」 を 削除 したのは、 マネジメントシステム規格 である ISO9001 の マネジメントのメリハリ を明確にするために残念なことだね。