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A氏
:俺の知人で 銀行業務
をしているのがいるんだが、 新店舗
を出したり 改造
したりするときは、 店舗工事会社
に依頼すると言っていた。
今の「 計画停電
」で工事が遅れ気味だと言っていたね。
知人がその 工事会社の担当
と打ち合わせをしていたら、 ISO9001
をとっているという話をしていたという。
小さな店舗工事会社
も ISO9001
をとるのかね。
私 :経営者がどういう意図でとったか知らないけれど、 ISO9001 は 業種や企業規模 を問わないからね。
A氏
:俺も君のおかげで、多少、 ISO9001
をかじってきたので、工事会社だから、 設計は除外
だろうと聞いたよ。
そうしたら、知人は、 その工事会社では設計は除外でない
という。
設計部
があって、 CAD
で店舗のデスクやカウンターの 詳細配置図
をきちんと描いているという。
私
:それはおかしいね。
店舗の設備配置
は、それを使う 顧客である銀行の支店側
で決めるはずだよ。
できあがった店舗が「 製品
」とすると、「 製品
」の内容は、それを 使う銀行のほうで決める
はずだよ。
事務机
はいくつどう並べるとか、カウンターはこのくらの長さと幅でこの位置に置けとか 、ATM
は何台置くとか---。
店舗業者
はアドバイスはできるが 基本的に決定権はないね
。
A氏 :しかし、ちゃんと CAD で 配置図 を描いているのは、 顧客でなくその店舗業者 だという。
私
: CAD図
を描く前に、銀行側と打ち合わせるときに、客が描いた メモ的な配置図
や 打ち合わせ議事録
があるはずだね。
それが 設計書
だよ。
CAD
で 設計図
を描くだけで 設計業務
をしているとは言えないね。
清書作業
をしているだけで、 設計者として試行錯誤的な思考をしていない
。
A氏 :なるほど、 顧客のメモ図 を CADで清書 しているだけか。
私
:俺が若い頃、会社が アメリカの会社と技術提携
したが、 アメリカの設計者は図面を描いていなかったね。
メモ図やスケッチ図
だね。
メモ図
をもとに 清書
するのは、 ブルーカラーの経験ある 製図工
だね。
当時は CADはない時代
で、 図面
は ドラフター
を使った手書きだね。
完全な分業
で、 設計管理者
が、 設計者の メモ図
ごとに 必要な清書である製図時間
を見積もり、当時、 1時間数ドル
くらいで 製図指示
をしていたね。
製図工
は、 週給
だから、週末、この 製図指示書
をもとに経理からカネをもらっていた。
だから、 ホワイトカラーの設計者
は 設計行為
という頭を使い、 専門の製図工
は図を機械的に描くという 筋肉
を使うという分業だったね。
俺は 生産管理部門
にいたから、設計の 出図
が遅れて、生産指示も遅れそうになると、設計部にあおりに行った。
そして、「君たちは アメリカのブルーカラーの仕事
にほとんど時間を取られている。
もっと 給与の高いほうに頭を使う
ように、時間を取らないと駄目だ」と皮肉ったがね。
A氏
:日本ではそういうアメリカ型の風景は、当時はなかったね。
設計の大部屋
に行くと、 設計者各人
が自分の机の隣に ドラフター
とい 大きな製図台
を斜めに立てて置いていたね。
日本では 分業
でなかったんだね。
だから、 図面を描くのが設計だと誤解して直結する
。
私
:ところで、その 店舗工事会社
の CAD図
は、「 製品図面
」というより、俗に言う「 工事用図面
」だね。
顧客の メモ図
では 現場作業
がやりにくいので、 きちんと清書
したものだね。
A氏 :しかし、 審査機関 も 清書行為を設計とみなし 、審査したようだよ。
私:
審査員も 設計行為の本質
を理解していなかったんだろうね。
設計を除外
として、もっと楽に 有意義なISO9001
がとれたのにね。
A氏 :いや、その工事会社の CAD を書いている人たちは、 設計部 という名称の部門に属しているんだが、「 貴方達の仕事はISO9001の設計でない 」というと、 プライド を傷つけられるかもね。
私
:それなら、 製品設計
ではなく、 工事工程設計
を設計とすればいいだろうね。
工程設計
だね。