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私
: シリア
は 湾岸諸国
と経済的に密接に結びついている。
地図を見ると、陸上輸送では、欧州とトルコから湾岸諸国に行くにはは シリア
を通過しなくてはならない。
特に、 イラク、レバノン、ヨルダン
は陸路を シリア
に抑えられているので、湾岸諸国がシリアに経済制裁を加えようとしても最初から不参加を表明している。
A氏
:地図で見ると、 シリア、イラク、ヨルダン
の 国境線が直線的
だね。
アフリカの国境線
ににもよく見られるものだね。
私
:英仏独の植民地化した土地を 伝統的な部族社会
から、無理に 近代的な国家
にした分割の跡だね。
シリア
も第1次大戦後、 フランスの委任統治国
で、植民地みたいなものだったね。
シリア
は 1946年4月1日
に独立する。
ところで、 湾岸諸国の支配層
は皆、 イスラーム教スンニー派
だ。
イスラーム世界全体
では、 スンニー派
人口が 8割
で、 シーア派
は 2割 。
歴史的に対立関係にある。
A氏 :しかし、 イラン は シーア派 が政権を握っているね。
私
: フセイン政権
のときの イラク
は、 イラン
が イラク内
の シーア派
国民に働きかけて イラク
を侵略するのではないかという不安を常に持っていた。
イラン
の シーア派
政権に対する スンニー派
の湾岸諸国の支配層の猜疑心と拒否感はきわめて強い。
しかし、 シリア
は、イランと友好協力関係にある。
もともと、 シリア
は パパ・アサド大統領
時代には、 シーア派
に属する アラウィ派
が主導した政権だった。
A氏 :最近の シリア 関係のニュースでシリア国境で トルコ と砲撃戦があったと伝えているが、シリアとトルコの関係はどうなんかね。
私 : チグリス、ユーフラテス川 の上流が トルコ にあることによる 水問題 、国境の両側に住む クルド人問題 、フランスがシリアからトルコに不当に割愛された ハタイ県の領土問題 などがあって、歴史的に対立したり、それが緩和されたりを繰り返してきたという。
しかし、 2000年 、 息子・アサド大統領 が就任し、 2002年 にトルコで、 エルドアン首相 が誕生すると、両国の関係は好転する。
A氏 : 2011年3月 の シリアの民衆蜂起 によって、国際関係はどう変わったのかね。
私
:トルコとの良好関係は崩壊し、 エルドアン首相
の トルコ
は 反政府勢力を支援
しだす。
湾岸諸国
は 米国
とともにシリア政府の民衆蜂起への対応を非難し、 オバマ大統領
はEU主要国と一緒に、シリアの 息子・アサド大統領の退陣
を要求する。
しかし、 ロシア
はシリアに軍事要員を派遣しており、シリア国内の動きに精通している。
ロシア
こそ、 シリア
の事情に精通しているのに、国際社会はロシアの意見を聞こうとしないという不満があるようだ。
A氏 :ロシアと同調しているように感ずる 中国 との関係はどうなんだね。
私 :残念ながら、この本ではあまりふれていないね。
しかし、前回もふれたように 国際社会のマスコミ が反政府派を応援し、 シリア政府を非難 する報道は 捏造 が多いようだね。
A氏 :今、新聞には毎日のように、シリアの内戦が報じられているが、意図的な捏造にふりまわされないといけないね。
私 :イラクの フセイン政権時代 に 大量破壊兵器 を持っているという大々的な誤報で戦争を開始した例をくりかえさないように望みたいね。
当時のブッシュ前大統領はイラクを倒してから、イラクは敗戦後の日本のように 民主主義国家 になるだろうと言っていたが、今は大混乱だからね。 これと同じように アサド大統領政権 を倒した後のシリアの姿は明らかでないね。
この本は、記述が時代的に前後しており、同じことが繰り返し登場して読みにくかった。
しかし、 シリア問題の全貌
がおぼろげながらわかったような気がする。
図書館で、同時に借りた他の「 現代シリアの国家変容とイスラーム
」と「 現代シリア・レバノンの政治構造
」は、目を通すといずれも専門書で、かつ、シリア内戦前のものなので、読むのをやめたよ。
明日、図書館に返すよ。
シリア問題が大きく国際問題になっている現在、教科書的にもっときちんとまとまった内容で、新書版レベルの著書がほしいね。