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私
:政府や社会が「 ブラック企業
」問題で遅れをとっている最大の原因は「 若者の意識の変化
」で雇用問題を捉えるという 実態に合わない思い込み
があるからだという。
企業の「 ブラック化
」に気がついていない。
1995年 に旧日経連が出した報告書では 日本型労使関係 は「 高コスト体質 」であり、「 新しいモデル 」を作るべきとして、「長 期蓄積能力活用型 」、「 高度専門能力活用型 」、「 雇用柔軟型 」と 3つ に分けて「 長期蓄積能力活用型 」は 減少すべき だと言っているという。
2005年 には経団連が「 ホワイトカラーエグゼンプション 」を提案しているね。
A氏:「 新しいモデル
」といいながら、その内容は 終身雇用型
の「 強い『人事権』
」は維持し 、「 残業代の不払い」の体質
はそのままで、本来は日本型雇用では少なかった 非正規雇用を逆に増大
させてきたね。
「 新しいモデル
」が「 ブラック企業
」とはね。
私
: 厚労省
の統計によると、 2011年度
の「パワハラ」が 前年比17%増で
、統計をとりはじめた 9年前
に比較すると 7倍増
だという。
これに対し、 厚労省
は、
「 かっては指導と理解されたことをパワハラと受け止める人が増えたのではないか
」
と分析している。
これも 若者の変化 にふれているが、 企業の変化 を見ていないようだね。
最近は「 新型うつ 」という言葉があり、NHKスペシャの特集「 職場を襲う『新型うつ 』」では、 若者はわがままで 、通常の指導でも、 うつ病 を装って困っているという内容だという。
A氏 :いずれも、若者のほうだけに分析の目が行っていて、 企業側の労務管理の変化 に分析の目が行っていないね。
私 :こういった誤った見方の上に立てられる「 若者政策 」は、状況を改善するどころか、悪化させ、あまつさえ「 ブラック企業 」の肥やしとなっているという。
例えば、若者が早期に離職するのは「 職業に対する意識」の低下 だとして、 学校にキャリア教育の充実 を求める。
仕事に対する「 意識 」だけを子どもの内から繰り返し刷り込むことで、かえって「 ブラック企業 」の企業内の「 あいまいで強大な指揮命令 」を強めるおそれがある。
A氏 :むしろ、 キャリア教育 の中で「 労働者の権利教育 」をきちんと行い、 違法状態への対応能力 をつけさせるべきだね。
サービス残業 や 無意味な長時間労働 、 残業代不払い を異常と感じないことこそ、「 職業に対する意識」の低下 だね。
私 :ところが 2011年 に 文科省 が発表した キャリア教育 には「 権利の内容」はゼロ だという。
若者は就職活動や「 ブラック企業 」の中で「違法なことでも耐えなければならない」と再三にわたって教えこまれ、受け入れている。 そして、自分たちの結婚や育児、出産さえも惜しんで「 ブラック企業 」に奉仕している。
これ以上「 耐える精神 」を学ばせても、日本の生産性や社会の発展のためには絶対つながらないと著者は言う。
本当に必要な対策は何か。
日本型雇用の弊害 を縮小するためには、 労働時間規制や業務命令に対する制約を確立 すべきだね。
特に、 労働時間の規制 は 過労死 、 自殺 、 うつ病 の問題を考えると最も急ぐという。
この問題は若者だけではないね。
明日は「 壊れゆく日本という国 」という 内田樹 氏の朝日新聞の寄稿の内容が、この「 ブラック企業 」の問題とがつながっているので、それにふれたいと思う。