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私
:この本は、 4月28日
の日曜日の朝日新聞書評欄を読んで興味が湧いたので図書館に予約した。
1ヶ月待ちで入手。
当日のブログに次のように図書館に 予約した動機
の記録がある。
「『ろくでなし』という言葉は、ロシア人がつくる社会システムの非効率、独善性など、当のロシア人自身があきれ怒り出す時に発するものだそうで、この本の題名はそこからきている
。
とにかく、ロシアという国はわかりにくいね。
そこで興味を持った次第だ
」
A氏
:「 ろくでなし
」という言葉は最近あまり使わなくなったのではないのかね。
インターネットの 語源辞典
でひくと「 なんの役にも立たない人
」とあり、もとは性格が曲がった人という意味らしい。
私
:その意味からすると、この本を読むと題名の「 ろくでなし
」はどうも適切でないようだね。
「 わけの分からないのロシア
」とか「 矛盾だらけのロシア
」とでも言ったほうがいいかもしれない。
大体、 プーチン
が 2000年
に大統領に就任し 8年
の任期を終わり、 メドベージェフ
が大統領、プーチンが首相となり、 4年後
の 2012年
に メドベージェフ
の大統領の任期が終わると、 プーチン
が 大統領に復帰
するというくるくる交代すること自体、「 わけがわからない
」ね。
ところで、この本のメインテーマは プーチンという「 ロシアの世俗世界のトップ
」
と、「 世俗を離れたとップの
ロシア正教
」
との2者の関係だね。
ロシア正教
というのは キリスト教の教会
で、ロシア地域の独立した教会。
A氏
: マルクス
は「 宗教はアヘンだ
」と言ったことから、ロシア革命後は、 ロシア正教
は政権からの庇護を解かれるね。
そして 無神論のキャンペーン
が大掛かりにしかけられる。
さらに 教会の土地所有者の権利
を剥奪され、国有化され、すべての宗教施設が閉鎖される。
私
: スターリン時代
には大半の教会は閉鎖され、 聖職者
の逮捕や処刑が相次いだ。
ソ連の宗教弾圧は 1937年から38年
にピークとなり、この 2年間
で 60万人以上
の 聖職者が処刑
されたという。
しかし、 1942年
、事態は急変する。
ナチス・ドイツ
の軍事的な脅威に対抗するため、 スターリン
は民衆に ロシア愛国主義
を啓発することを目的に 正教会
を利用し始めた。
国を防衛するという 愛国心の啓発
には、 国家単位で形成された正教会
のほうが、 国際主義的な共産党のスローガン
より説得力がある。
正教会
の一部の寺院で復興が始まった。
スターリン死後、 フルシチョフ
は非スターリン化を行うが、皮肉にも、 正教会に対する対応
は後退してしまう。
それは、 ブレジネフ
、 ゴルバチョフ
と続くね。
A氏
:しかし、ソ連の政治・経済的な混乱で、人々は精神的な救いを求めるようになる。
1987年
にはソ連共産党の中でも 正教会を評価する言論
が相次いで発表された。
ゴルバチョフ
の 正教会
への対応は急変する。
ゴルバチョフ
は ペレストロイカ
を切り崩す社会の内部からの脅威を跳ね返すために、 正教会
を味方につけようとした。
私
: ソ連
が崩壊した 1991年
、ロシア社会では民衆は 精神的な空洞
を埋めるため、空前の 宗教ブーム
が巻き起こった。
人々は欧米的な価値に希望を持ち、多くの 新興宗教
も流入した。
日本からも オウム真理教
が入るね。
正教会
はこれらの新興宗教に対して劣勢に立たされる。
これは正教会が本格的な 宗教改革
を経験しなかったことによる内部的な問題があったからだという。
A氏
: 1990年代
にブームが去り、 正教会への回帰
が始まる。
しかし、ソ連時代に破壊された 正教会
は運営のための 経済的な基盤
を失っていた。
1994年
、 エリツィン
大統領
時代に、 正教会
は 外国製のワインとタバコ
を非関税で貧困にあえぐ貧民の「 人道支援
」という名目で輸入することで政府の許可を得る。
これは後に 原油、貴金属ビジネス
まで拡大していく。
私
:これを皮切りに 正教会
は 世俗のビジネス
に手を染め 大きな経済的な力
を次第に持つようになるね。
「 ろくでなし
」 正教会
だというわけだ。
かくして、 2000年
にプーチン大統領時代を迎える。
これは明日、ふれよう。