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私
:昨日に続き「 文藝春秋」11月号
の特集の中の記事だが、これは「 日本人の死生観
」と題して、 宗教学者 島田裕巳
氏
と 東大教授 本郷和人
氏
の対談だね。
日本人の「 死生観
」は現代、 激変しつつある時代
だという。
その原因は 長寿化
だという。
A氏
:「 死
」より「 老後
」の方が 深刻な問題
になってきているね。
「 人生60年
」の時は 退職して10年
くらいで「 死」
に直面していた。
今、 90歳 まで生きると、 退職後の30年 をどう生きるかのほうが大きな問題になるね。
私
:ところで、 平安時代
は 火葬
が多いというが、もともと 火葬は仏教とともに入ってきた風習
だという。
それ以前は 土葬
が普通だったという。
鎌倉中期
までは 、一般庶民の死体は放置
されていた。
しかし 、死体
が病原菌のもとになり、 疫病の源
であることがわかり、 土葬にするという衛生感覚
が始まるという。
日本人の遺骨への執着
は古いものではないという。
死体 について、 島田 氏は 世界中の宗教 は「 穢れ 」を 嫌うか 、 嫌わないか の 2種類 にわかれるという。
A氏
: 神道
は「 穢れ
」 を嫌う
ね。
仏教
は「 穢れ
」 を嫌わない
。
興味が有るのは、 刑事ドラマ
を見ていると、 殺人死体
を 刑事や検視官
が調べる前に 死体に向かって合掌する
ね
。
あれは 神道
でなく、 仏教の習慣
からだろうね。
私 : イスラム教 や ユダヤ教 も「 穢れ 」 を嫌うほうだ が、 キリスト教 は自ら清める力を持っているので「 穢れ 」 を恐れない 。
日本では 死
という「 穢れ
」を 神道
では扱えない。
靖国神社
には、 戦死者の遺骨
はないね。
そこで 死に関する儀礼 を担ったのが 仏教 だね。
仏教の教義 そのものは 抽象度が高 く、 難しいもの だが、日本ではずっと 死によりそってきた ので、 仏教 は 日本人にとって中心的な宗教 であった。
A氏 : 奈良・平安時代 には 葬式 などあったのかね。
私 :なかったようだね。
仏教と死後の供養
を結びつけるのは、 平安末の 念仏信仰
だという。
特に 源信
の「 往生要集
」は、 どうやったら死後は極楽往生するか
という マニュアル
のようなものだという。
そこで 仲間 が死にそうになったら、みんなで 念仏を唱え往生を助けようという 念仏講 が生まれる。
日本人の 死生観の一つの原型 となり、これが広がる。
A氏 : 仏教 といっても 宗派 があるね。
私 :現在、 浄土真宗 が最も信者が多いそうだ。
宗祖 は鎌倉時代の 親鸞 だが、 爆発的に勢力を拡大 したのが 二百数十年後の戦国時代の 蓮如 のときだね。
その点は明日ふれよう。