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私 : 金持ちをどこまで裕福にすればよいのだろう?
グルーグマン教授 は、これは決して 無意味な質問 ではないという。
米国政治の本質は、この点にあるからだ という。
リベラル派 は 高所得層の税金を引き上げ、その収入を社会保障制度 の強化に使うことを望む。
対立する保守派の望みはその逆 で、 富裕層の課税を強化する政策は富を生みだそうというインセンティブ(動機づけ)を低下させる ため、 すべての人に打撃を与える と主張する。
A 氏 :まさに 富の再分配問題 だね。
私 : 近年のリベラルに有利な事例 として、 オバマ大統領は最高税率の大幅な引き上げを断行 し、その 医療制度改革による福祉国家の拡充 は、 ジョンソン大統領の時代以降で最大のものとなった 。
最初、保 守派は自信たっぷりに大失敗を予言 したが、大失敗どころか、 オバマ氏のもとで1990年代以来最大の雇用増が実現 した。
A 氏 :本当の問いは、 経済発展を鈍らせることなく 、 現在は少数のエリートが得ている収入の一部 を、 ほかのいくつかの目的のために再分配 できるかどうかだね。
私 : インセンティブを損なわない限り 、 高所得層の富の一部を税として回収し、社会全体の強化に活用する のを支持する十分な論拠があると 教授 は言う。
過去の例 を見れば、 米国がこれまでで最も急速に成長し技術的な発展 を見たのは、 今よりも最高税率がずっと高く、格差がずっと少なかった1950年代と60年代 である。
インセンティブが損なわれると考える理由などないという 。
A 氏 : 今日の世界 では、 税金が高く格差の少ないスウェーデンのような国が非常に革新的であり、多数の新興企業 の拠点にもなっている 。
おそらく その一因は、強力なセーフティーネット (安全網)がリスクを冒すのを奨励する からだろう。
成功によって昔ほど金持ちにはなれないとしても、 むだ骨だった場合にも飢え死にすることはないと分かっていれば、人は金の探鉱をいとわない かもしれない。
私 :だから 教授の最初の問い に戻ると、 金持ちが現状のように裕福である必要はないというのが答えだ と言う。
格差 は避けられないが、 今日のような米国の巨大な格差 は、 避けられないものではないのだ と 教授 は主張する。