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私 : 朝日新聞 は、 今週から書評などの「読書」特集を日曜から土曜に変更 。
今週、興味があったのは次の2点。
まず、最初に 「ブラック労働」 を扱った 著書「ブラック企業」から始まり「ブラク企業2」「ブラックバイトにだまされるな」「ブラック職場 過ちはなぜ繰り返されるのか」と続く全5冊を「ひもとく」欄 でとりあげている。
もう一点 は、 書評欄の中で小さく扱われている「ビジネス書」コーナー でとりあげている 松田真一氏〈著〉『経営継承の鎖 「歴代成長」企業のDNAを探る』(評者・ ジャーナリスト勝見明氏) だね。
A 氏 : このブログでも5年前に今野晴貴 氏の 「ブラック企業・日本を食いつぶす妖怪」 で、とりあげているが、 その後も「ブラック労働」が絶えない ね。
労働弁護士・ 嶋崎量 氏は、 近年 、働き始めて数年のうちに、「 長時間労働」や「パワハラ」等の劣悪な職場環境が原因で、精神疾患発症や自死にまで至ってしまう案件 にたくさん接してきたという。
今野晴貴 氏は、 5年前の著書「ブラック企業」で、若者を使い捨てにする「ブラック企業」を告発 し、 大きな社会問題 となり、使い潰されるのは労働者の自己責任ではなく企業側の責任であること、 若者個人に牙をむくだけでなく社会全体に被害が及ぶ問題だと指摘。
この著書 では、 「ブラック企業」 に入らないための見分け方 に終始せず、 社会全体が「ブラック企業」撲滅に取り組む必要がある ことや、 若者自身が職場を変えていく力を持つことの重要性 を説いている。
A 氏 :その後、 奨学金制度改善に取り組んできた大内裕和 氏が 「ブラックバイト」という言葉を編み出す。
大学教員の大内 氏は、 親元からの資金援助に頼れない学生が、学生生活継続のためにアルバイトに縛られ、学業に支障をきたす様子に向き合って「ブラックバイトに騙されるな!」を書いた。
そして、 「ブラックバイト」に慣らされた学生は企業の労働の歪みに気付かなくなる ことから、 「ブラックバイト」が「ブラック企業」と連動した、社会全体の問題であることもあぶり出した。
私 : 嶋崎量 氏は、 法律知識だけでは若者に抵抗する力は身につかず、「労働法の権利行使は、『社会人としてのマナー』」だ」と考えることを薦め、自分を責めず、早めに専門家に相談することも強調して欲しい という。
「労働者が抵抗力をつける」ことの重要性と困難さを指摘し、抵抗するために「労働組合」の存在を強調 。
残念ながら、現在は若者の間で「労働組合」に対する認知度が高くはないが、ワークルール教育の進展により、労働組合の認知度も人気も上がるはずだと期待している という。
雇い主に勇気を持って抵抗できる若者が増えれば、変わるのはその職場にとどまらない。
職場で抵抗する力を身につけた若者は、いまある不正への対処も含め、主体的な振る舞いが期待できる。職場で抵抗する力は、社会全体の活力や財産にもなると確信すると
嶋崎量氏はいう
。
A 氏 : ビジネス書の『経営継承の鎖 「歴代成長」企業のDNAを探る』 は、テーマがガラリと変わり経営者の問題 だね。
日本の大企業57社について、過去30年間の社長在職期ごとの盛衰に焦点を当てた初の調査に野村総合研究所の上席コンサルタント・松田真一 氏が 挑んだ。
私 その結果、継承の成功実績の高いトヨタ自動車、ブリジストン、三菱電機、アサヒグループの4社が浮上。
この4社と他社の比較から、ある経営慣習が継承後の経営に影響を及ぼす次のような「因縁の鎖」が判明。
社長在職中、役員が入れ替わる慣習がある企業は、経営判断の経験値が社長だけに溜まって「経験値格差」が生まれ、継承後に衰退を招く。
カリスマ社長であるほどこの傾向は強く、反対に経営陣維持の慣習がある企業は経験値が経営陣に蓄積され、後継世代に引き継がれ成長を続ける。
社長ではなく、経営陣に着目した背景には、米国で2000年以降、「リーダーシップ」の定義が個人の「統率力」から、個人間の「結束力」へと進化してきたこともあるようだ。
米国でもこの間、経営陣維持へと移行し始めた。
社長の統率力より経営陣の結束力。
「後継者を『個人』ではなく『チーム』で選ぶ必要がある」との提言は新鮮だと評者は言う 。
ところで、ISO9001の品質マネジメントシステム には、 トップの「リーダーシップ」を強調 しているが、 その参考になる だろうね。