December 2, 2009
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カテゴリ: 折々のバカ
この連載では、ほんとうのバカをバカと罵ったりしない。アタマはいいのに、知恵がない、考えることをしない。そういう、いわば「計数としてバカな人」を取り上げてきた。

しかしこの人はほんとうのバカかもしれない。いや、計数としてのバカであると信じたい。

数ヶ月前のこと。スポーツジムで40代なかばくらいの、わたしにとっては妙齢の女性と知り合った。

わたし以外に誰もいないエアロバイクのコーナーで、わざわざわたしの隣に来て、むこうから話しかけてきたのである。

すわ、これがうわさの逆ナンかと思った。

しかし、そうではなく、機械の使い方がわからないので教えてもらおうとしただけだった。

テレビではちょうどトムラウシ山の大量遭難のニュースをやっていた。「わたし、この山に登ったことあるんです」という。登山という共通の趣味の話題で、ひとしきり話が弾んだ。

最近は行かないのかとたずねると、太ったので登りがつらい。若い頃の体重に戻ったらまた行きたい、と言う。

何でも、若い頃は40キロだったのに、一時は60キロまで増えた。何とか10キロ痩せて50キロになったけど、そこからがなかなか減らない、ということだった。



しかし、話しているうちに「あれ?」と思うことが出てきた。

10キロ以上減らないので、いろいろなダイエットを試したという。レコーディングダイエット、毎日体重をはかるダイエットもやったが、まったく効果がなかったという。

レコーディングダイエットとは、食べたものを記録するダイエットである。記録することで、ちょっと食べ過ぎたかなとか、バランスが悪かったかなとか考えて微調整するようになる。あるいは食べたら記録しなくてはならないので、それが面倒で間食などもしなくなる、そういう効果を狙ったダイエットである。

体重をはかるのも同じだ。ちょっと増えたら、気をつける。痩せるとうれしくて、もう少しがんばろうと欲が出る。

しかししばらく話していて、この人は記録さえすれば、体重さえはかればダイエットになると信じているのがわかったのである。そのときの驚きを隠すのは容易なことではなかった(笑)

ネタではない。かつては登山もし、健康管理にも関心があって、それなりの自己規律を保って10キロのダイエットに成功した女性。しかしその彼女は、ただ記録したり計測したりすれば自動的にダイエットになると思っているのだ。その記録や数字を見て自分の行動を軌道修正することがダイエットになるというシンプルな理屈さえ、わかっていなかったのである!

日本人はここまで「考える」ということができなくなっているのか。驚きのあまりため息も出なかった。

そういえば「ダイエットコーク」が売り出されたとき、飲めばダイエットになると思ってたくさん飲んで太った女がいたらしいが、そのレベルに近い。

まあ彼女に日本人全般を代表させるのも行き過ぎかと思うが、損得や合理性・快適性ばかりを追求してきた日本人が、年代や世代に関係なく論理的思考力そのものを失ってきている危険については注意しなけばならない。

オリックスのかんぽの宿譲渡問題で鳩山邦夫が一瞬でも正しいと思ってしまった人。

郵政民営化に反対する民主党政権の政策が正しいと思っている人。



こういう人は、くだんの彼女に負けない、立派なバカである。くだんの彼女は永遠にダイエットできないだけで社会的に有害ではないが、これらのバカは害悪だから困る。

これらのバカはこれから次第に勢力を増すだろう。その象徴が亀井静香だが、日本のアルゼンチン化はこれらバカの手によってまもなく成就することになる。

それはいつか。

カウントダウン

この数字が日本の個人金融資産の額を超えたときである。

え?そんなこともわからないの?それってバカじゃない?





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最終更新日  December 2, 2009 12:16:48 PM
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