October 23, 2010
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火山活動の沈静化で12年ぶりに入山規制が緩和された駒ヶ岳に登ることにした。

緩和されたといっても入山可能なのは10月までで、しかも土日祝のみ朝9時~15時という厳しさ。3日前までに入山届けを出さなければならないし、火口原に入ることはできない。馬の背と呼ばれる地点まで標高差420メートル、約1時間の軽登山である。

400組以上が入山届けを出しているときいたが、朝8時に登山口ゲートに着くとすでに2台の車が待機していた。ゲートは8時20分ごろ開けてくれ、6合目登山口駐車場に8時30分着。8時40分には登り始めた。

国道から登山口までの、林の中を行く道が楽しい。明るい森で、快適なドライブコース。ゲートを過ぎるとダートになり、道も細くなるが普通乗用車でも上がれる。ブナや松など、道央や道東とは異なる、さりとて本州とも違う植生が興味深い。

植生だけでなく、大沼国定公園の景色自体、北海道らしいスケールと本州の繊細さが共存しているようで、独特の魅力がある。今年の紅葉は今ひとつだったが、至近距離の紅葉の向こうに駒ヶ岳や大沼湖や小沼湖などを上手に入れることができたらすばらしい写真になるにちがいない。

駒ヶ岳は柔らかくのびやかな山容が美しい。剣が峰と呼ばれる山頂部分の鋭峰が凛とした清潔さを添えている。

母は、死んだらこの山の見えるところに散骨してほしいと言ったことがあった。あれはたしか森町(駒ヶ岳の北側)の展望台から駒ヶ岳を見たときだったと思う。この山のように神々しさと優しさの両方が感じられるというのは珍しい。

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登り始めるとどんどん剣が峰の迫力が増す。方角によっては逆こう配に見えるので自然の造型力には感嘆するばかりだ。

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登山道は軽石が多く、雨裂も見られるが、好天続きのあとだったためか歩きやすい。登山としては歩きやすさや迷いにくさ、必要な体力などの点で初級に分類できると思う。むしろ注意が必要なのは下りで、ストックを使い、登りと同じくらいの時間をかけるつもりでゆっくり降りるようにした方がよいと思われる。



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火口原の反対側には砂原岳と呼ばれるピークもあるが、今回は行くことができない。砂原岳まで行くと噴火湾がよく見えるだろうし、標高差も少ないので、一日の登山としてはちょうどいいと思う。馬の背だけの往復では、いささか食い足りないと感じる人は多いだろう。

登山口にいちばん近い、というだけで決めた大沼プリンスホテルは、池と森の向こうに剣が峰が見えるロケーション、ホテル周辺の散歩コース、静けさ、露天風呂からの眺めなど、どれをとってもすばらしかった。

温泉はどうせ循環濾過で塩素殺菌の「エセ温泉」だろうと期待していなかったが、たしかに循環濾過されているものの、塩素の投入量はわずかで、温泉成分は強く生きていると感じた。独特のぬるぬる感のあるお湯。この日は近くにある源泉そのままの流山温泉という温泉にも入湯してみたが、西大沼温泉のお湯の方が力があると感じた。

どんなことでも決めつけず、体験してみることが大事だ。

大沼プリンスホテルは避暑などの長期滞在にもよさそうだ。
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最終更新日  October 25, 2010 07:00:22 PM
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