December 29, 2013
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カテゴリ: クラシック音楽
札響創立時からのチェロ奏者、上原与四郎の門下生たちによる師の傘寿を祝ってのコンサート。たしか喜寿の年にも開かれたので3年ぶり。

出演した「弟子」は総勢28人。プロとして活躍している人たちとアマチュアとちょうど半々くらいの割合。

かつて札響の弦楽セクションは日本のオーケストラの中では最も柔らかく美しい音色を誇っていた。それは創立指揮者の荒谷正雄氏がバイオリン奏者でありメンバーには彼の教え子が多かったこと、2代目指揮者のペーター・シュバルツがチェリスト出身だったことが大きいと思われる。

そうした弦楽セクションの要となっていたのが、当時のコンサートマスター佐々木一樹と上原氏であり、この二人の音色が、札響トーンと言われた音色の原点を作っていたと思う。

氏の演奏はヴィヴァルディのチェロ・ソナタ第1楽章とプログラムにはない「鳥の歌」。総勢28人の教え子のチェロをバックに滋味豊かに繰り広げられるほんの数分ずつの音楽。しかし、そこには量産される音楽とはまったくちがう世界が広がっていく。具体的に言えば、楽譜から小節線が取り除かれたかのようで、こうした邪心のまったくない音楽には心が洗われる。

出演した人たちの中では、鈴木友美、竹本利郎、奥泉貴圭の3人が印象に残った。また賛助出演したソプラノの中江早希という人は、声の美しさといい音程のよさといい北海道出身の若手女性歌手としては傑出している。国際的に活躍できる実力の持ち主と見た。

いまの時代はフェイスブックやツイッターでこうした人たちの活動がすぐ把握できるのがすばらしい。





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最終更新日  January 1, 2014 12:53:58 AM
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