November 4, 2014
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カテゴリ: クラシック音楽
好調が伝えられる東京都響。そういえばしばらく定期演奏会を聞いていなかったと思い、東京滞在を1日のばして行くことにした。

指揮のマーティン・ブラビンズにも興味があった。名古屋フィルの常任指揮者をつとめる中堅のイギリス人指揮者。今回、都響には全近代イギリス作品の2つのプログラムで客演した。

その2回目は、ヴォーン・ウィリアムズの「ノーフォーク狂詩曲第2番」(ホッガー補完版、日本初演)、ディーリアスのヴァイオリン協奏曲(独奏はクロエ・ハンスリップ)、ウォルトンの交響曲第1番。

あらゆる音楽の中で、最も「かっこいい」と感じる音楽は、クラシック音楽の中にある。ウォルトンの交響曲第1番は、その中でも最右翼といえる作品。ブルノ・ワルターが指揮したモノラル盤で知って、この作曲家に興味を持ったのは1970年代のこと。そのとき知った代表作「ベルシャザールの饗宴」は、ライブできいてみたいと願いつつ40年以上が過ぎたがまだ実現していない。

交響曲第1番は尾高忠明の指揮で札響で聴く機会があった。1990年代末のことだったと記憶している。

ブラビンズは優れた指揮者だと思った。曲を完全に手中にしているのが感じられる。ポイントを要領よく引き締め、スケール感はないものの力まず自然に音楽を高揚させ、あるいは鎮火させていく。

ただ感じたのは、練習時間がもう少しあれば、あるいは2日公演の二日目であれば、より優れた演奏になったのではないかということだ。というのは、日本のオーケストラはドイツ・オーストリア音楽を中心にやってきたため、イギリス音楽には不慣れなところがあるからだ。管楽器のソロなども、たしかに上手で音もきれいなのだが、イギリス情緒、みたいなものが感じられない。

こういうものは、繰り返し演奏することで身につき表現できるようになるものだ。

ディーリアスのこの曲は、「ディーリアン」には感涙ものだろうが、何度きいても没入できない。ディーリアスのほかの曲はいいと思う曲も少なくないが、この曲は「協奏曲」である必要を見出せないのだ。



「日本初演」のノーフォーク狂詩曲第2番は、素朴なだけの音楽かと思っていたら、クライマックスもあり中間部はアレグロになる。静かに始まり静かに終わるが、作曲者はこの曲を交響曲の緩徐楽章とスケルツォにあてる予定だったそう。ノーフォーク狂詩曲第1番はその交響曲の第1楽章になる予定だったのだとしたら、第1番と第2番を演奏し、書かれなかったフィナーレを想像するのも一興かもしれない。(11月4日、東京芸術劇場)





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最終更新日  December 2, 2014 02:51:56 PM
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