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どこの家にも怖いものはいるのご紹介です。幽霊屋敷シリーズの1作目です。※本記事はネタバレを含みます。どこの家にも怖いものはいる/三津田信三【3000円以上送料無料】【あらすじ】僕(たぶん三津田さん)は懇意にしている編集者の三間坂秋藏(みまさか しゅうぞう)から5つの怪談を提供されました。それぞれ人物、時代、内容がバラバラなのに、なぜか別の怪異とは言い切れない共通点がありました。僕と三間坂は怪異について考察を続けるのですが……【5つの怪異】向こうから来る 母親の日記平成の半ばくらいと思われるお話です。新築の一軒家に引っ越してきた一家の母親の日記という形式をとっています。引っ越してきた当初は良い家だと思ったのですが、家のあちこちで妙な音がしたり視線を感じるようになりました。やがて子どもがおかしなことを言いだしたり、近所の子どもが遊びに来たがらなくなったりして……終盤に日記の文章がどんどんおかしくなっていくのが不気味ですね。異次元屋敷 少年の語り昭和初期ごろのお話です。森で遊んでいると「割れ女」と呼ばれる者に遭遇してしまいます。必死になって逃げているうちに晨鶏屋敷と呼ばれる屋敷に逃げ込みました。そこは気味が悪いほど静まり返っていて……よく分からない終わり方だったので首をひねっていたのですが、考察を読んで「あっそういうことか」と思わされたお話でした。幽霊物件 学生の体験昭和後半のお話です。体験者は大学に進学し、アパートで一人暮らしをすることになりました。他の入居者はやや暗い雰囲気の人が多いものの、特に問題なく一人暮らしが始まりました。ですが屋根の上や隣室から物音がするようになりました。大家さんに話を聴いてみると「大人には害が無いから大丈夫」と意味深なことを言われます。ある日隣部屋の物音がうるさく、腹を立てた体験者は隣室に文句を言いに行って怪異体験をします。ふと部屋の表札を見ると204号室でした。自分の部屋は203。4は縁起が悪いのか、隣は205のはず。では目の前にある204号室には何者がいるのか……光子の家を訪れて 三女の原稿平成初期のお話です。体験者の半生を綴った小説の一部です。体験者の母親は霊能力に目覚め、ローカル宗教団体の教祖のようなことをしていました。家族は彼女を連れ戻そうとするも、帰って来ませんでした。体験者は仲の良かった弟だけでも連れ戻そうと、母親の住む家を訪れました。ですが家には誰もおらず、疲れてしまった体験者は眠ってしまったのですが……ホラーゲームのような不気味なお話でした。本書の帯にもある「寝ていると彼女がまぶたをこじ開ける」ってパワーワードですね。或る狂女(くるいめ)のこと 老人の記録明治末期から昭和初期にかけての、とある老人の手記です。手記を書いている老人が、幼い頃に祖母から聴いた話です。地元の有力者の娘は奇矯な振る舞いが多く、時折ポツリと漏らす予言が必ず当たるため村人から気味悪がられていました。不吉な出来事を孕んだ一族の顛末とは……【驚異の考察】本作はエピソードの合間に「幕間」と、最後に「終章」があり、僕と三間坂が怪異について考察しています。この考察がとても鋭くて味わいが深いです。ちょっとした言葉や記述の端々から手がかりを探り当てる嗅覚はすさまじいと思いました。「ここも近畿と言えば、まぁ近畿ですわ」というセリフについて、言葉本来の意味にこだわる人のコメントなので、一般的な近畿ではないのではないかという考察がすごいなと思いました。また各怪異の舞台がバラバラなのですが、記述した人が場所を明示することに抵抗があるので、わざと違う場所を書いたりぼかしたりしているのではないかという考察もありそうだと思いました。こうして導き出された衝撃の結末は! とまではっきりした結末にはなりませんでした。ほぼほぼこれだよねという結論で終わりになっています。煮え切らない感が無いわけではないのですが、とことんまで追求するとこの本が出版できないような事態になりかねないので、ここで引いておいたのは正解なのだろうなあと思いました。怪を語れば怪至る。本書でも警告されていますが、みなさんもくれぐれもこの怪異の場所を突き止めようとしないようにお願いします。吾輩は本書を読んでいる時、屋根の上からパラパラと音がしたような気がしたのですが、気のせいだよね、うん。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2024.06.09
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栃木県立美術館の企画展 高橋由一から黒田清輝へを観てきました。明治時代に日本の洋画壇を切り開き「近代洋画の父」と言われた高橋由一と黒田清輝。ちょうど入れ替わるように活躍した両名。本展は近代洋画における「二人の父」と、二人が活躍した時代を比較した世代交代劇を描いています。【高橋由一】高橋由一は日本に洋画壇の土台を気づいた人物です。高橋由一といえば「鮭図」が有名で、美術の教科書で見た方も多いのではないでしょうか。高橋の絵は食品や風景に関わるものが多いです。写実性の高い洋画の良さを伝えるため、生活の身近にあるものを題材にしたそうです。風景画についても「闇」を表現したものが見られます。日本画にはろうそくを描くなどして間接的に闇を表現しているものの、直接的な闇を描く技術はありませんでした。一方洋画は黒い絵の具を使って闇を描くことができます。当時は日常生活の中でろうそくや提灯を使うことが多く、高橋が描いたような闇が身近にありました。風景画の中に闇を取り入れることで、人々に受け入れられるよう配慮したと思われます。また、高橋は工事に関わる絵も多く描いています。当時は近代化を推し進めるために、各地でインフラ工事が行われていました。工事現場の記録に写真が使われていましたが、当時の写真に比べて洋画の方が鮮明で保存性が高かったそうです。そのためこうした分野でも高橋は積極的に洋画を使うことで、有効性を示そうとしていました。高橋の画業からは、洋画を日本に根付かせようとする努力を感じました。身近なものを題材にしたり洋画の有効性を示すことで、洋画が広まるように尽力しているようでした。【黒田清輝】黒田清輝はフランスで絵を学び、高橋由一が亡くなる前年に帰国しました。重厚な作風が特徴である高橋時代に対して、黒田時代の作風は明るい色合いが特徴です。これは黒田が絵を学んだ欧米で印象派や象徴主義が興っていたことが影響しているようです。洋画を広めるために努力をしていた高橋の時代に比べて、黒田の時代は画家の描きたいものをのびのびと描いているように感じました。とはいえ黒田たちも順風満帆であったわけではありませんでした。当時ヌードは欧米では普通でしたが、日本画壇では風紀を乱すとして厳しい取り締まりがありました。裸婦を描いた絵の下半身に布を巻いて展示することになった「腰巻き事件」なんてものもありました。そのため黒田の代表作「花野(パンフレット右上)」では裸婦を正面から描かず、下半身に布をかけるといった配慮がみられます。本展は近代洋画の二人の父にスポットを当てました。二人の父と言っても、その作風や時代には大きな違いが見られます。こうした対比について解説されているのが面白い企画展でした。本企画展は2024年6月16日まで開催です。美術館のホームページはこちら。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2024.06.02
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怪奇蒐集者 贄ノ杜 若本衣織のご紹介です。怪談コンテスト入選や多くの出版社から著作を出すなどの活躍を見せる若本さんの登場です。怪奇蒐集者 贄ノ杜 若本衣織 [DVD]【収録エピソード】鳥じじどこの地域にも変わった人はいるかと思います。若本さんが子どもの時、鳥を見かけると叫びだす「鳥じじ」と呼ばれるお爺さんがいました。ある日若本さんの祖母が鳥じじと同級生だと知りました。そして祖母は、なぜ鳥じじがそうなってしまったのかを語りだし……山には我々のあずかり知らぬ存在がいるのでしょうね。訪問販売訪問販売で訪れた家。そこはいわゆるゴミ屋敷でした。失敗したかと思っていましたが、ふと見ると座布団やトイレにありえない物が入っていました。慌ててその家を後にしたのですが……見ず知らずの家に行く仕事って怖い部分がありますよね。あかべ君体験者が幼い頃、あかべ君という友だちがいました。ある日かくれんぼをしているとあかべ君が古井戸に落ちてしまい、体験者は怖くなって逃げ出してしまいました。月日は流れ、同窓会に行方不明になったはずのあかべ君が現れました。話が弾み2人は恋人になったのですが……因縁というものはあるのですね。禁忌の日猟師の間では、山に入ってはいけない日があるそうです。趣味で狩猟をしていた体験者は、忠告を破り禁忌の日に山へ入りました。普段と様子が違い帰ろうとした時、鹿を見つけて猟銃で撃ちました。とどめをさそうと近づくと、その鹿が急に振り返りました。その鹿は口だけが人間でした。慌てて体験者が里の老人から聴いた話とは……風習というものは過去の痛い体験の積み重ね。若本さんのコメントに重みがありますね。【おまけ】若本さんの話を初めて聴いたのは、YouTubeチャンネル「Channel恐怖」のコーナー「DJ響の怪談に酔いしれる夜」でした。その時は親しみやすい方だと思ったのですが、本作では結構クールな感じでした。本作は怪談に酔いしれる夜よりも前の作品なのですが、宣伝文句に「覆面の怪談師が封印された戦慄の扉を開く!」とありました。当時はそういうキャラだったのでしょうか。そのギャップもまた味わい深いものでした。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2024.05.19
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怪奇蒐集者 Z-ファイル 國澤一誠のご紹介です。多くの怪異体験を持つ國澤さんの登場です。怪奇蒐集者 Z-ファイル 國澤一誠 [DVD]【収録エピソード】プロジェクターあこがれのプロジェクターを買った國澤さんの元に届いた体験談です。体験者の結婚式の時プロジェクターで会場の様子を流していたところ、見慣れない少年が映っていました。後日映像を確認してみると……それにしても、プロジェクター買ってわくわくしている時には聴きたくない話ですね。揺れ一人暮らしをしていた男性の体験談です。ある日激しい揺れに見舞われ地震かと思ったら、トラックが突っ込んで来ました。その後家をリフォームしたのですが、どうしても事故を思い出してしまうことが……その場に焼き付く記憶のようなものがあるのでしょうね。ベランダから聞こえる声マンションの上の部屋から大声で言い争っている声が聞こえました。ベランダに出てみるとちょうど上の部屋の住人が顔を出し「家じゃない」と言います。それ以降声は聞こえなかったのですが、気になって調べてみると……最後に不気味なオチがついたお話です。深入りしない方がよさそうですね。かくれんぼ公園でかくれんぼをしていると、見知らぬ女性が「ここなら見つかないよ」と教えてくれました。翌日もう一度公園に行くとたくさんのパトカーが停まっていて……直球の怪談であり、切なさもあるお話ですね。夢の男体験者が中学生の時、彼氏ができました。楽しくて彼とデートする夢もよく見ていました。ですが、夢の中で奇妙な男と頻繁に会うようになりました。男はこちらを見ているだけだったのですが、ある日話かけて来ました。それから数か月後……続きがまた気味の悪いお話です。人身事故國澤さんが東京へ上京して間もない頃のお話です。電車の中が混んでいたのに、一つだけ空いていた席に座れました。やがて電車が人身事故で止まってしまいました。様子を見ていると、外で作業をしていた駅員が國澤さんの座っている席の外側にやって来て……人間の直感を感じるお話でした。シホちゃん幼馴染に告白しようとしたところ、不思議なことが起こり……お話自体よりも、体験者の考察が薄気味悪いお話でした。りょうちゃん病気で生死の境をさまよっていた時、一緒に遊んでいたりょうちゃんのことを思い出していました。ですがそのうちに身に覚えのない出来事も浮かんできて……これもまた不吉なお話ですね。心霊スポット心霊スポットを訪れると見知らぬ女の子が居て「心霊スポットに来たものの怖くて入れないので一緒に行って欲しい」とのこと。一緒に心霊スポットを探索しましたが、特に変わったことは起こりませんでした。ですが後日テレビを見ていると……幽霊もメールとかできるのかなとか考えてしまうお話ですね。初めて見た幽霊体験者はオカルト好きで、子どもの頃から幽霊が見たいと思っていました。社会人になり電車に座っていると、隣の人に膝がぶつかってしまいました。謝りながら隣を見ると、足は見えるものの隣に誰も座っていませんでした。初めて幽霊を見たと喜んで友だちに自慢したところ、その友だちがひどく怖がりだして……やはり幽霊は見えない方がいいなあと思いました。おやじ「かくれんぼ」の体験者のお話です。ある日警察官だったお父さんが交通事故で亡くなってしまいました。さらにお父さんの後輩だった警官が寮で自殺してしまいます。体験者には自殺者のそばに父親の幽霊が見えて……亡くなってからも職務に忠実な方だったのですね。パラレルワールド國澤さんが子どもの頃見知らぬ小径を入っていくと、古い長屋に出くわしました。もう一度友だちと行こうとしたのですが、そのような小径は無く……パラレルワールドというものが存在するそうですが、これもそうなのでしょうか。語りの後ろでかすかに流れるBGMが良い味を出していました。この話に限らず、怪奇蒐集者シリーズはBGMの使い方がうまいと思います。短めながら不気味な後味を残す話が多い作品でした。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2024.05.12
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まいまいつぶろのご紹介です。過酷な運命を背負った次期将軍と、彼に仕える青年の物語です。まいまいつぶろ [ 村木 嵐 ]※本記事はネタバレを含みます。【あらすじ】第九代将軍徳川家重(幼名・長福丸)。彼は生まれながらに口がまわらず、右半身が不自由でした。さらに尿漏れのため歩いた後には尿を引きずった跡が残るため、まいまいつぶろ(かたつむり)と陰口を言われていました。ある日、下級旗本の子息である大岡忠光(幼名・兵庫)は家重の言葉が理解できることが判明しました。そこで忠光は家重に仕え、彼の口の代わりになりました。ですが誰が将軍になるかで幕府内の力関係も変わってきます。家重は将軍になれないだろうと思っていた者たちからすれば、忠光は目障りな存在です。様々な思惑と陰謀が渦巻く中、主従の運命やいかに?【歴史の人物も登場】本作は史実をもとにした作品だけに、教科書に載っている人物も登場します。そうした人物が動いてしゃべっているのを見るのも面白いですね。徳川吉宗家重の父にして第八代将軍。いわゆる暴れん坊将軍ですね。将軍としての立場と息子への情の間で揺れる姿が描かれています。引退する際、家重の障害になりそうな人物を軒並み始末する辣腕ぶりはさすが将軍ですね。大岡忠相名奉行大岡越前ですね。忠光の遠縁にあたります。吉宗とともに改革の真っ最中であったため、最初は忠光が不手際を起こさないかとヒヤヒヤしていました。それが二人の絆を見るにつれて、次第に応援するようになります。こうした人間臭い面が描かれているのが面白いですね。比宮家重の妻です。結婚当初は家重の障がいにとまどい、結婚を後悔しました。やがて家重の思いやりや知性の高さに気づき、愛情を深めていきます。家重の子を死産してしまったうえに産後の肥立ちが悪く、世を去ってしまうのが寂しいですね。彼女の死後家重の落胆ぶりがその愛の深さを感じさせました。幸比宮の従者であり、友人のような関係でもあります。自らの死を悟った比宮より、自分に代わって家重の子を産んで欲しいと頼まれます。それは次々期将軍候補を産むことで、家重の次期将軍の立場を確固としたものにしたいという想いでした。最初は比宮に対する友情の念から家重の子を産みましたが、やがて我が子を将軍にしたいと思うようになっていきます。こうした心の動きがやや寂しいようであり、人間らしいとも言えるのでしょうね。田沼意次歴史の教科書でも有名ですね。吉宗の頃に取り立てられ、家重に仕えます。若き切れ者として描かれていて、実在した人間としての息遣いを感じますね。【壮大な溜め】本作は跡継ぎ問題や政策など日々の様々な事柄に取り組む家重と、それを支える忠光の姿が描かれています。やがて忠光も歳をとり、病に倒れたのをきっかけにお役目を退くことになりました。家重の忠光の別れのシーンは特に印象に残りました。それまでは家重の言葉を忠光が伝えていましたが、二人きりのこのシーンでは、普通に会話するのと同じ書き方で表現していました。そこまで読み進めていると、二人が積もる思い出を話しているだけなのに感慨深いものがありました。個人的には、本作はこのシーンに至るまでの壮大な振りなのではないかと思っています。【大きな殻を背負い、まいまいのごとく】本作のような物語は「運命に立ち向かった」とか「苦難を乗り越えて」などと言われることが多いかと思います。ですが家重と忠光は特に立ち向かってもいないし乗り越えてもいません。ひたすら日々を生き、職務を全うしていました。思うにならない体で生きて行くその姿は、大きな殻を背負いゆっくり進むまいまいのようでありました。障がいを治そうとするでもなく、克服しようとするでもなく、背負ったまま進む。だからこそ家重は「もう一度生まれても、私はこの身体でよい。そなたに会えるのならば」とまで言えたのではないでしょうか。過酷な運命に踏みつぶされることもなく、まいまいのごとく人生を生き抜いた主従と、その二人を取り巻く人間模様が味わい深い小説でした。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2024.05.05
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怪奇蒐集者 喪刻 西浦和也5のご紹介です。怪奇蒐集者 喪刻 西浦和也5 [DVD]【収録エピソード】ぶら下がる女看護師さんが体験したお話。深夜巡回の際患者さんの顔にライトを当てないよう、天井に向けました。するとそこに映し出されたものは……どっちが視えるの?深夜のコンビニに孫の手を引いた老婆が買い物に来ました。会計の際その老婆が「どっちが視えるの?」と訊いてきて……この対応をした店員さん大変でしたね。自販機の隙間自販機だけが残っている潰れたドライブインに買い出しに来た若者たち。その様子をカメラに収めていた青年は急に立ち去ってしまいました。訳を聞いてみると……桜金蔵さんの厚さ1ミリの女を思い出しました。厠の花嫁深夜の厠で母子が目撃したものとは……その時代ならではのお話だなあと思いました。畳の色が違う部屋課外授業で施設に泊まることになりました。先輩からは一枚だけ畳が新しい部屋は気をつけた方がいいと言われました。一日が終わり友達とおしゃべりをしていると……俺の涙自衛隊の方が体験した話というのは結構あるのだそうです。夜の官舎を見回りしている時、後輩が体験した話をしてきました。次の倉庫を見回ろうと外に出た時……不思議でもあり寂しくもあるお話でした。水色の扉とある女生徒が行方不明になりました。しばらく経ってから先生に訊いてみると「その話はもういい」と言われました。そこからさらに時が経ったある日、先生から荷物を運ぶのを手伝ってほしいと言われました。そこには見慣れない水色の扉があって……真相のはっきりしない不気味なお話でした。どのお話もクオリティが高く、さすが西浦和也さんといった作品でした。いい怪談を聞きたい方は手に取ってみてはいかがでしょうか。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2024.04.28
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怪奇蒐集者 不動産怪談 富田安洋のご紹介です。事故物件内覧実績100件以上!現役不動産業者ならではの怪談の数々です。怪奇蒐集者 不動産怪談 富田安洋 [DVD]【収録エピソード】呪殺体験者の女性が、とあるバーのマスターと付き合おうとしていました。そこでマスターが借りたアパートに住むことになったのですが、毎夜恐ろしい夢を見るようになり……怪異だけでなく、人間の悪意が薄気味悪いお話でした。内覧富田さんの実体験です。ある日友人が事故物件に住みたいと言い出しました。事故物件をはしごして内覧していたところ、車のブレーキが効かずガードレールに衝突してしまいました。警察が現場を調べると不可解な点が……ともあれ無事でよかったですね。隣人富田さんと付き合いのある管理会社の中には、富田さんに怪談を提供してくれる人もいるそうです。今回はその管理会社の人が提供してくれたお話です。アパートの隣に若いカップルが引っ越して来ました。ある日隣に来た男性が「ここ出ませんか?」と訊いて来ました。数日後隣でお祓いをしていたのですが、それからというもの体験者の部屋で怪奇現象が起こるようになり……オカルトマニアからすると、あ、やっぱりねというお話でした。1LDK友人から、引っ越しを考えている女性を紹介されました。物件探しで外せない条件を聴いたところ「出ない物件がいいです」と即答されました。その理由とは……体験者の人、よく2年も辛抱しましたね。駅近激安物件夜中に隣の部屋から男女のひそひそ声が聞こえました。やがてその声が言い争いになり、女性の悲鳴とともに静かになりました。その後出勤しようと部屋を出ると……現役の不動産業者が蒐めてきた活きのいい怪談が味わえる一作です。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2024.04.21
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怪奇蒐集者 怨念桜 下駄華緒2のご紹介です。元火葬場職員が語る怪談が味わえる作品です。怪奇蒐集者 怨念桜 下駄華緒2 [DVD]【収録エピソード】怨念桜自衛隊の人から聴いたお話です。訓練で歩哨壕を掘っているとシャベルに何かが当たりました。その直後気配を感じて振り返ってみると……理由を知っていそうな上官のリアクションがまた怖いですね。駅駅で電車を待っていると、友だちが「ここの駅、飛び込みが多いよね」と言ってきました。ですがそうしたことは特に無く不思議に思っていると……これは何かの予兆なのか? 不気味なお話でした。包丁家の裏手から物音がしました。泥棒かと思い、とっさに包丁を手に様子を見に行きました。すると暗いうえに足元が悪く転んでしまい、包丁を落としてしまいました。後でそのことに気づき拾いに行ったのですが……受け取り方によって解釈の分かれる不思議なお話でした。花魁淵戦国時代の凄惨な歴史がある花魁淵。そこに大学生たちが訪れました。その時は何も無かったのですが、後日……やはり因縁のある土地はむやみに行くべきではありませんね。交通整理交通事故が多い道で自主的に交通整理をしているお爺さんがいました。やがてそのお爺さんが亡くなったのですが、その後……物事って解釈によって変わるものですね。霊よりも気味の悪いお話ですね。水仏下駄さんが火葬場職員だった時の先輩のそのまた先輩のお話です。その先輩は水の事故で亡くなった人が来るのがわかるのだそうです。ある日その予想が外れたのですが……当たっているといえば当たっているのが不気味なお話でした。お札20年ほど前、下駄さんは今でいう事故物件に住んでいたそうです。入居してふと見ると、ドアにお札が貼ってありました。若かったせいか下駄さんは特に気にせず、そのお札をはがして当時バンドで使っていたベースに貼ってみました。すると色々なことがうまく行かなくなってしまいました。やがてお金に困り、お札を貼ったベースを売りました。ベースを売ってから生活全般がうまく行くようになりました。その後ベースを売ったリサイクルショップへ行ってみると…………認めたくないものだな。自分自身の、若さゆえの過ちというものは。肝試し林間学校での肝試しの時、道の向こうから歩いてくる男性が見えました。おどかし役の先生かと思っていたのですが、違う様子で……最後が一捻りあって不思議なお話でした。田中さん家下駄さんは仕事で東京に来る時、呪物コレクター田中俊行さんの家に泊まることがあるそうです。田中家は呪物が大量にあるだけに、大小さまざまな怪異が起こるそうです。ある日留守番をしていた下駄さんが昼寝していると金縛りに遭い……てゆうかアプスーさんも遊びに来るんだなあと和んでいたら、最後のふと気づいたことが薄気味悪いですね。あれは本当に夢だったのでしょうか?ちなみにアプスーさんのマネが結構似てました。短めで手軽に聴けるお話が多かったです。それでいてほのかな不気味さを感じさせる怪談が味わい深い一作でした。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2024.04.14
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怪奇蒐集者 怪談葬庫2 呪物人形 田中俊行のご紹介です。呪物の企画展を行うなどの活躍を見せる呪物の第一人者が登場です。怪奇蒐集者 怪談葬庫2 呪物人形 田中俊行 [DVD]【収録エピソード】呪物人形田中さんの元に日本人形が送られて来ました。添えられた手紙によると、その人形は「鬼人(きじん)」を封じたものなのだそうです。その人形を持ってライブを回っていたのですが、日に日に体調が悪くなり妙な夢を見るようになりました。後日、持ち主から人形について調べたことについて連絡があり……数年前に田中さんが体調を崩したのはこの件だったのでしょうか。オカルトコレクターも大変だなあ。お面田中さんがよく行く骨董品屋の体験談です。チベットの密教寺院で使われていたというお面を入手しました。それを店に飾るとおかしな夢を見るようになり、1日1個ガラス製品が割れるようになり……因縁を示すような夢が薄気味悪いお話でした。呪具田中さんがよく行く骨董品屋から「いいものが入った」と連絡がありました。多忙で店に行けないうちに、他の人に売れてしまいました。売った人に連絡を取ろうとしたものの、一向に繋がらず……どうなったのか分からないのが心配かつ不気味ですね。その先飲食店をしていた男性が体験したお話。夜遅くまでうろうろしている子どもがいたので、声をかけました。話を聴くと、お母さんが帰ってくるまで家に入れないそうです。その理由とは……色々不気味なお話でした。「その先」っていったい何なんでしょうね。日記田中さんがリサイクルショップで見ず知らずの人の日記を手に入れました。そこには奇妙な体験が綴られていて……結局正体不明のお話ですが、考察が不気味でした。忠告出張が終わって、のんびりと各駅停車の電車で帰ることにしました。ところがいつまでたっても次の駅に着かず不思議に思っていると、通りがかった女性が声をかけて来ました。女性は「最近お父さんに会ってないんでしょう?」としきりに声をかけて来ました。それから数日後……これもまた不思議なお話でした。子泣き婆ぁいつも通る道が通行止めになっており迂回したところ、街灯の下で子どもをあやしている女性がいました。何気なくすれちがおうとしたところ……幽霊でもそうでなくても怖い話ですね。田中さん自身の体験も含めて、色々なタイプの怪談が味わえます。まさに怪談の倉庫のような一作です。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2024.04.07
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にゃんこ大戦争、大天使エクスエル強襲をクリアしました。前回ウリボーイに苦戦しましたが、今回はクリアできました。前回の記事はこちら。【にゃんこ大戦争 タンクネコ フィギュア ボトル 20cm】水筒 タンブラー 蓋付き 子供 こども キャラクター 直飲み 小学生 ボトル お茶 飲み物 キャラクター ポノス にゃんこ タンクネコ ネコ ねこ コロコロ だいせんそう 大戦争【大天使エクスエル強襲】大天使エクスエルはミスターエンジェルの超生命体版です。攻撃頻度が高いうえに後方へワープさせるので突破力が高いです。加えて前・後半ともに相性の良い取り巻きが揃っており、壁を集めれば防げるという布陣ではないので注意が必要です。【ステージ攻略】LV1~10取り巻きは黒い敵と悪魔です。特にシャドウボクサーとヘルゴリラ―の突破力が厄介です。城を叩くまでボスは出てこないので、膠着状態を作って円を貯めましょう。大狂乱のゴムネコで壁を作りつつ、適度にネコデリバリーで押し返します。吾輩の編成はこちら。ネコモヒカン大狂乱のネコモヒカン大狂乱のゴムネコネコカメカー大妖怪結社チュンチュンネコデリバリー竜宮超獣キングガメレオンGクロノストリガーGテラアマテラス白無垢のミタマにゃんコンボ:妖怪バスターズ!(研究力アップ小)にゃんこ砲エクスエルのワープ以外に妨害は無いので、エクスエル対策のキャラを多めにすると楽です。複数属性に有効なキャラを組み込むと、取り巻きもまとめて倒せるのでお勧めです。LV11~20こちらも城を叩くまでボスが出ないので、円を貯めてから挑むのが基本です。定期的に登場するウリボーイの波動で前線が崩壊するので、対ウリボーイのキャラを組み込みましょう。エクスエル登場後はカルビンチョが厄介です。ウリボーイの波動やエクスエルのワープで前線が薄くなっている所に、主力がカルビンチョに噛まれると危険です。吾輩の編成はこちら。大狂乱のネコモヒカン大狂乱のゴムネコネコキョンシー飛脚ネコ大妖怪結社チュンチュンネコカンカンエヴァ零号機&ネコ初音ミクCCマジカルミライ2020東京哀悼の舞姫ダークイズ碧眼の魔女アスカにゃんコンボ:妖怪バスターズ!(研究力アップ小)にゃんこ砲キョンシーやカンカンで前線を保ち、エヴァやミクでウリボーイを倒します。エクスエル登場後は飛脚やカンカンでカルビンチョを倒しつつ主力を投入します。チュンチュンやアスカでエクスエルを呪ってワープを封じると前線維持が楽です。また、烈波があるとウリボーイを巻き込んで倒しやすいです。主力は波動無効や天使妨害を持つキャラがおすすめです。攻略の参考になれば幸いです。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2024.03.31
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殺人鬼(サイコパス)狩りのご紹介です。※本記事はネタバレを含みます。【中古】 殺人鬼狩り/二宮敦人(著者)【あらすじ】東京から1000キロ離れた羊頭島(ようとうじま)にある刑務所から、5人の囚人が脱獄しました。彼らは多くの殺人を犯したサイコパスです。周囲への被害拡大が懸念され、一刻も早い対応が求められました。事態解決のため、警視庁は警官隊に一人の女性を同行させます。彼女の名は園田(そのだ)ユカ。かつて13人を殺したサイコパスでした。こうして孤島を舞台にサイコパス対サイコパスの殺し合いが始まるのでした。【殺人鬼紳士録】本作は殺人鬼ごとに章分けされていて、各殺人鬼にスポットを当てています。これが思いの他読みやすく、物語の構成にも技量を感じました。「血のナイチンゲール」伊藤裕子怪我人を看護することに執着していて、しまいには自分で「看護する対象」を作り出すようになりました。幼い頃虐待を受けていた彼女は、他人を救うことに自分の存在意義を感じていました。彼女が罪悪感を感じているのは怪我人を救えなかったことで、他人を傷つけていることには何も感じていない所がヤバいですね。「ごはん男」高橋光太郎自分より弱い高齢者や子どもを標的にし、さらに殺した相手の穴という穴にごはんを詰めます。ですがこの異常性は計算されたもので、被害者の遺族をより苦しめるために行っています。日本に住んでいればごはんを目にしない日は無いでしょう。遺族がごはんを目にするたびに苦しむようにしているのです。この話は構成が上手でした。警官隊と読者は事前の資料で高橋のことを知っていました。ですが実際に会った高橋はおびえ切った卑屈な男で、とてもそんな犯行をするようには見えませんでした。それがひとたび標的と認識すると……高橋の卑屈さと残虐性のコントラストが印象深いです。彼の過去も社会の縮図を表しているようで、全体に胸くその悪い展開に仕上がっています。「膣幼女」川口美晴男性を誘惑し、寝た相手を殺す殺人鬼です。彼女は幼い時から魅力があり、あらゆる男たちが彼女を求めました。どんな言葉を持ち出したところで、人の考えることもやることも変わらない。そのうち「ルールなんてものは最初から存在しない」「ルールとは都合よく使われるもの」と考えるようになります。まあそうなるよねと思いながら読み進めると「本当に強いものはルールなど必要としない」「だって無駄じゃん。弱い者も生かしておくなんて」。……あれ? 雲行きが怪しくなって来ます。やがて彼女は別れ話がこじれて危害を加えられそうになった時「そうか。男は捨てる前に殺しとくのが楽ってもんだわ」という結論に達します。そうかじゃない(笑)。体験に因らない、ナチュラルにヤバい思考回路はさすがサイコパスですね。「真面目ハンド」山本克己傭兵をしていたこともある、筋骨隆々な中年男性です。素手による絞殺にこだわっており、恐怖のあまり自殺を図った被害者をわざわざ救命処置をしてから絞殺したこともありました。そんな彼についた二つ名は真面目ハンド。彼にとってはルールを守ることが何よりも優先することになっており、その徹底ぶりから不気味さが漂っています。美晴がルールなんて初めから存在しないと言っていたこととの対比が面白いですね。「人形解体屋」霧島朔也今回の脱獄事件の首謀者であり「人類の天敵」「人類滅亡の一つのサンプルケース」と言われています。彼いわく「自分ほど人間を愛していた者はいない」とのこと。愛していて興味があるからこそ、彼は多くの人を解体し、人間を理解しようとしました。そして彼は「飽きて」しまいました。子どもがおもちゃに飽きて急に興味が無くなってしまったように、霧島は人間に対する興味を失ってしまいました。以降彼は何にも興味を持てなくなってしまいました。脱獄はしてみたものの、それも彼の心を震わせることはできませんでした。全体を包む物憂げな虚無感がラスボスにふさわしいですね。「真紅の妖精」園田ユカ本作のヒロインです。自分を暴行しようとした変質者13人を皆殺しにした過去を持ちます。虫は殺してもいいけど人間はダメ。こうした「普通の」人間が持っている感覚を、彼女は持ち合わせてはいません。それでもユカは人間と生きて行きたいと願いました。常習的に動物を殺していたのも、普通の感覚を理解しようとしていたが故というのが切ないですね。高宮との交流を通して新しい感情に目覚めた彼女はどのような未来を歩むのでしょうか?「殺さない才能」高宮晴樹新米警察官であり、普通の人間代表です。命に頓着しないユカの言動を不気味に思いながらも、普通に生きられない彼女の苦しみに同情しました。ユカも高宮に対して、自分を気味悪く感じる理由をちゃんと話してくれた人は初めてだと驚いていました。言下にサイコパスを拒絶するのではなく、ユカを1人の人間として理解しようとする姿勢が印象的でした。また異常犯罪者だから殺してしまえという結論は出さず、あくまで殺さずに逮捕しようとするところが、サイコパスたちとの対比で面白かったです。本作はただのグロ小説ではなく、サイコパスたちの過去や思考についても細かく描写されていたのが良かったです。恵まれない環境やきっかけとなる体験についても描かれていますが、何よりもサイコパスたちの独特な思考回路まで描いているのがすばらしいです。「あれ? これって、こうした環境に生まれなくてもいずれ人を殺してたんじゃ……」みたいなヤバさが味わい深いです。とはいえ基本的に臓物がまろび出る小説なので、苦手な方は注意して読んでください。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2024.03.24
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怪奇蒐集者 呼び水怪談 クダマツヒロシのご紹介です。媒体を問わず多方面で活躍するクダマツさんの登場です。怪奇蒐集者 呼び水怪談 クダマツヒロシ [DVD]【収録エピソード】呼び水クダマツさんの通っていた高校の近くで軍服姿の幽霊が出ると噂がありました。高校のそばに住んでいるM君にその噂を知らないかと聞いてみました。以前M君は以前お兄さんとその噂について話したことがあったそうです。すると家の窓をしきりに叩く音が聞こえて来ました。誰かが来たのかとカーテンを開けてみると……クダマツさんがこの話をしたところ、とある人がそれって都市伝説で有名なカシマさんでは? と情報をくれたそうです。とある人って、あの会の会長ですよね、たぶん。ウェディングドレスクダマツさんの体験談です。寝ていると金縛りに遭い、みると天井からウェディングドレスを着た女性の下半身が天井から下がっていました。そこで以前ここに何が建っていたのか調べることにしました。この怪異は土地の記憶なのか幽霊なのか……不気味な余韻を感じるお話でした。〝サカキレイコ〟についてクダマツさんが兄から聴いた話です。兄の友人である向井君がおかしくなってしまったとのこと。大学のサークルでホラー映画を撮ることになりました。向井君が撮影の下見にダムへ行った時、奇妙な写真を見つけました。それからというもの、その体験談を話すたびに聴いた人が「サカキレイコ」という名前の人に会うようになってしまいました。気味が悪くなり、次第に誰もその話をしなくなりました。やがて月日が経ち向井君は結婚したのですが、その相手の名は……偶然が重なったとは思えない、薄気味悪い余韻を感じるお話でした。顔保育士が体験したお話です。なぜかある1人のお母さんの顔だけがぼんやりとして見えませんでした。見間違いかと思ったら、その娘も母親の顔がぼんやりと見えることがあるそうです。後日その娘に母親の顔のことを聞いてみると……憶測の域を出ないものの、後味の悪さが染みるお話でした。左利きの理由クダマツさんと知り合いの女性が体験したお話です。その女性が中学生の頃コックリさんが流行っていて、お姉さんが熱心にやっていたそうです。ある日メンバーが足らないので、その女性も加わってコックリさんをしました。やがて飽きてきて終わりにしようとした時、ふとコックリさんの紙を見ると、鏡に映したように文字が反転していました。その日を境にお姉さんは左利きになりました。ですが家族もお姉さんもずっと左利きだと言っていました。彼女が勘違いしているのか、怪異が起こったのか、何とも不思議なお話です。そしてクダマツさんと一緒に食事をしていた彼女も左手で食事をしていたのですが、その理由とは……最初軽い気持ちで聴いていたのですが、最後になって「左利きの理由」というタイトルが活きて来ました。何とも不気味なお話でした。さすが怪談の新時代を担う語り手。全編に漂うねっとりとした不吉さがたまらない一作でした。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2024.03.17
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怪奇蒐集者 恐鳴 響洋平4のご紹介です。衰え知らずの情熱を持つ怪談蒐集家による、極上の怪談集です。怪奇蒐集者 恐鳴 響洋平4 [DVD]【収録エピソード】踏切の部屋響さんの友人Tさんが体験した話です。Tさんが友人宅に誘われました。その家は踏切のすぐそばにある「出る」部屋なのだそうです。霊感のある彼女を連れて友人宅へ向かったのですが、彼女は早々に帰ってしまいました。友人を放っておくわけにもいかず、その日は泊まったのですが……そのアパートはまだあるそうです。怖い場所というのはあるものですね。鉄格子深夜ナースコールが鳴ったので行ってみると、患者が「夜が怖い」と言います。何度もそんなことがあり、患者を落ち着かせようと窓を閉めようとした時……とある病院の部屋に鉄格子がつくことになった原因のお話です。無くなった帽子ある日を境に、体験者の両親が腫物に触るような態度をとるようになりました。その理由とは……病気と言えば病気なのかもしれませんが、なぜ帽子が無くなったのか……最後まで不思議なお話でした。煙響さんが髪を切りに行った時、担当していた美容師さんの体験です。夜寝ているとアパートの郵便受けから煙のようなものが入って来て、それが子どもの形になるという怪奇現象が起こりました。その後同棲している彼氏も同じ体験をして……霊現象なのか何かの予兆なのか不可解なお話でした。革靴友だちの家に遊びに行くと「玄関で靴を揃えないでくれ」と必ず言われます。普通逆じゃないかと思うのですが、毎回言われるそうです。ある日遊びに行った時、うっかり靴を揃えてしまい……シンプルで謎なお話です。いったい何者がいるのでしょうか?三面鏡体験者が寝ていると、白い服を着た女が立っていました。やがてその女は、部屋に置いてある三面鏡の中に消えて行きました。その三面鏡は家を買った時から置いてあった物なのだそうです。ある夜その女が三面鏡から抜け出してきて……いつも危ない所で母親が来てくれるのは、守護霊様のおかげなんでしょうかねえ。怖くない幽霊体験者のお父さんが亡くなりました。生まれたばかりの息子に父親(祖父)のことを伝えようと、ノートに父親のことを書いていました。ふと顔を上げると、父親が座っていました。怖いという感覚は無く、むしろ温かな気持ちになって……家族愛を感じる穏やかなお話でした。霊は怖いだけじゃない。稲川淳二御大の言葉を体現するようなお話でした。さすが響さん。引き出しの多さは群を抜いていますね。直球の怪談から優しい話まで、多くの怪談が味わえる一作です。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2024.03.10
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50代からでも間に合う新NISAとiDeCoのご紹介です。NISAが制度改正され、資産形成に興味を持つ方が増えたと思います。とはいえどうしたら良いかわからないし、投資というと怖いイメージがあるかもしれません。本書は人生を重ねた50代から始める資産形成や新NISA、iDeCoを解説した本です。50代からでも間に合う新NISAとiDeco[本/雑誌] (ONE PUBLISHING MOOK) / 横山光昭/監修【資産形成の基本】昔は銀行の金利が8%あった時代もあり、その時は銀行に預けているだけで資産が増えていきました。一方今の金利は0.01%程。預金だけでお金を増やすのは困難です。そして現代は寿命が延び、年金だけで生活費を賄うのも難しいでしょう。資産形成の基本は「長期」「積立」「分散」です。短期間で大金を得ようと思ったら、やはりリスクがあります。時間をかけることでリスクを抑えることができます。決まったタイミングで一定額ずつ積み立てることで、相場を気にせず投資ができます。そして投資先を分散させることで、値下がりのリスクを抑えられます。この長期、積立、分散の要素がすべて入っているのが投資信託です。そのため投資初心者はとりあえず投資信託1本でも安定した資産形成が可能です。50代から積み立てを始めるのは遅いのではと思うかもしれません。ですが現在は定年が65歳になりました。50歳から始めても15~20年は投資ができます。どうせ始めるなら節税効果のあるNISAとiDeCoを利用するのも有効であると言えるでしょう。【新NISA】NISAは投資による利益が非課税になる制度です。旧NISAにあった投資可能期間の制限が撤廃され、より使いやすい制度になりました。本書ではネット証券での口座開設の仕方や、旧NISAからの変更手続きについても解説されています。【iDeCo】iDeCoは自分で掛け金を拠出して運用して老後に受け取る制度で、年金に上乗せするようなイメージです。原則途中解約ができず、60歳になるまで受け取ることができません。ですがNISA同様運用益は非課税で、掛け金は所得控除の対象です。老後に備えながら節税効果もあるのが魅力です。【出口戦略】老後に備えて準備した資産。ではどういったタイミングで取り崩せば良いのでしょうか?年金の繰り下げ受給はするべきかとか、取り崩す時に相場が暴落した場合はどうするかなど、取り崩す時のポイントが解説されています。タイトルにもあるとおり、本書はやや年上の人向けに書かれています。100ページ未満なうえに図も多く使われていて読みやすいです。また、ネットでの口座開設のやり方や老後の資産の受け取り方についても説明されています。各制度を解説した本は多くありますが、こうした部分について書かれたものは少ないように思います。老後が不安、資産形成に興味があるけど何をしたらいいか分からないといった方にぜひお勧めの一冊です。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2024.03.03
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怪奇蒐集者 房総奇譚 牛抱せん夏のご紹介です。今回は千葉県に舞台にした怪談を披露しています。怪奇蒐集者 房総奇譚 牛抱せん夏 [DVD]【収録エピソード】祖父の行方(袖ヶ浦市)体験者の自宅そばの林が、一時心霊スポットと呼ばれていました。体験者の祖父に認知症状がみられるようになり、家族で世話をしていました。ある日床屋のおじさんからおじいさんが家に来ていると電話がありました。しかし当のおじいさんは自室で寝ており、床屋の勘違いかと思いました。その翌日……おじいさんと林がどのように繋がっていたのか、何とも不思議なお話でした。九十九里のビーチ(九十九里浜)九十九里浜でサーフィンをしていた男性が体験したお話です。助けを求めるボートを見つけ近づいてみると、ボートが動かなくなったとのこと。男性が押してみるとボートは簡単に動きました。不思議に思って周りを見てみると、ボートの側面にくっついていたモノとは……数分の話ながらキレの良い怪談でした。気づいた時(市原市)女性がパートに向かう途中、登校時間を過ぎているのに道路の縁石に腰かけている子どもを見かけました。頻繁に見かけるので心配になり、声をかけてみると……これも直球の怪談でした。隣の家(市川市)体験者が幼い頃は隣家と親しくしていたのですが、成長するにつれて行き来が無くなりました。ある日久しぶりに隣家の娘さんが帰って来たのですが、様子がおかしくなっていました。以降も隣家には不幸が続き……家族の間で何かあったんだろうなという含みがあって不気味なお話でした。早く起きて(千葉市花見川区)不動産会社に就職した男性が、会社が用意した部屋に入居しました。深夜横になっていると、自分を起こす声が聞こえてきました。その声は恋人だったり母親だったり、身近な人の声が代わるがわるしていました。いったいあれは何だったのかと思っていると、その翌日電話が入り……起こったことに関連があるのか無いのか、不思議なお話でした。おせんころがし(勝浦市~鴨川市)おせんころがしという崖があり、以前は交通の難所でした。そこではおせんという娘にまつわる悲劇が民話として語られていました。また、そこでは陰惨な殺人事件も起こりました。ある日、そのおせんころがしで怪談番組を収録することになったのですが……やはり因縁のある土地というものはあるのですね。今回は千葉県に的を絞って怪談が語られています。割と具体的な場所まで語られているのがハラハラしました。牛抱さんの語りも聴きごたえのある一作です。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2024.02.25
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ワールドツアー上映「鬼滅の刃」絆の奇跡、そして柱稽古へ を観てきました。※本記事はネタバレを含みます。【粋なオリジナル演出が見どころ】本作は刀鍛冶の里編の最終話と柱稽古編の第1話を合わせたものです。柱稽古編の冒頭にオリジナル演出があるのですが、それがとても見ごたえがありました。鬼にさらわれた女性を救出すべく、不死川と伊黒が鬼のアジトに潜入します。次々に襲い来る鬼たちを斬りまくる2人の戦闘シーンは見ものです。原作ではやや戦闘シーンの少なかった両名の強さがバッチリと味わえます。また、細かいセリフの端々にまで2人の性格が出ていて面白かったです。そして鬼のリーダーを追って2人がたどり着いた先は、なんと無限城!これは気になります。原作では、炭治郎たちは全員無限城は初見でした。それがアニメ版では無限城を見た者がいることになります。この演出が物語にどう繋がっているのか?これは続きが楽しみですね。【丁寧な仕事が美しい】アニメ版鬼滅の刃全体に言えることですが、音楽やカメラワークが秀逸だと思います。時に音楽が止んで雨音だけになったり、周囲を一周するようにカメラが動いたりと、見せ方がきれいでした。ストーリーの評価が高い作品ですが、こうした細かい演出を見るのも楽しいですね。最初はどうせテレビでやるしな~と思っていたのですが、観に行って良かったです。すでに内容を知っているのにここまで楽しめる作品も珍しいと思います。映像や音楽の美しさだけでなく、原作をどのように膨らませてくれるかも楽しみですね。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2024.02.18
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今までご紹介していた大江戸妖怪かわら版全体の感想です。第1巻の記事はこちら。【書籍全巻セット】【中古】大江戸妖怪かわら版[文庫版] <1~7巻完結> 香月日輪【美しい風景描写】本作の魅力はまず、その美しい風景描写だと思います。「どこもかしこも見事な紅葉で、上を見上げれば、さまざまに色づいた葉が青空に映え、足元は、その散った葉で見渡す限り埋め尽くされている。子どもたちはその上を転げ回り、腕いっぱいに落ち葉を拾っては放り投げ、撒き散らす。大人たちはその様子に、深まりゆく秋を感じるのだった」―6巻より情景がすんなり浮かんでくるうえに文章がくどくなく、繊細で美しいと思います。【大江戸うまいもの探訪】香月先生はおいしそうな料理の描写にも定評があるそうで、妖怪アパートの幽雅な日常でもおいしそうな料理がたくさん出てくるそうです。「今日の昼定食は、鰻(うなぎ)と浅蜊(あさり)と葱(ねぎ)の旨煮。まだ暑さの残るこの時期の、夏バテ予防にピッタリの一品だった。小鉢には、練り天と菜っ葉の和え物。薩摩芋の味噌汁。茄子の漬け物」―5巻より読んでいるだけでもおいしそうです。昔ながらの日本の食材や旬のものを使った、素朴でありながら手の込んだ料理が良いですね。【きちんとした大人のいる世界】このシリーズの素敵な所は、きちんとした大人たちがいることだと思います。雀に対してあれこれと口出しはしないが、決して見放すことはありません。雀が自分で考え、決断するのを待ってくれているのです。大人代表は鬼火の旦那ですが、大首の親方やポーなど、見守ってくれる大人がたくさんいるのがほほえましいですね。印象深かったのは雀の長屋に住んでいるお内儀たちです。何かと世話を焼いてくれるのですが、それは雀が自分自身できちんと生きているからであって、ただ甘えてくるだけの者は一顧だにしないという描写があります。無条件で人の面倒を見るほど余裕があるわけでも懐が深いわけでもない。でも懸命に生きている者には惜しまず手を貸してくれる。そんな江戸っ子気質が温かいですね。吾輩が好きなのは、雀が行きつけのめし処「うさ屋」のおやじが氷箱(冷蔵庫)を仕入れたシーンです。氷箱は箱に氷の精を入れるのですが定期的に交換せねばならず、その手間賃が結構かかるとのこと。強い力を持つ鬼火の旦那ならば交換しないで済むようにすることもできます。ですが旦那は「やってやろうか」とも言わないし、うさ屋のおやじも「やってくれ」とは言いません。個人個人がこうした分別のある行動をしているからこそ、世間の秩序が保たれているように思います。ともすれば自分さえ良ければいいとなりがちな我々は大いに見習うべきなのではないかと思いました。【子どもにも大人にも読んでほしい物語】本シリーズは児童書の対象年齢の中でも最後のカテゴリーに入るそうです。子どもを卒業して大人になっていくにあたって、学んでおいて欲しいことが詰まった作品であると思います。また大人になってから読み返すと、日々の慌ただしさの中で忘れてしまったことを思い出させてくれる作品でもあると思います。個人的には2巻の「遠きにありて思う」が好きです。辛いことや悲しいことが自分の糧になるとよく言われます。ですがその最中にそう思うことは中々ないと思います。すでに取返しのつかない、終わってしまったことだからこそ冷静に振り返ることができるものなのかなと感じました。また3巻の「なんの憂いもない世界など、どこにもありはしないのだヨ」が名言だと思います。一見理想郷のように見える大江戸であっても犯罪はある。格差もある。理不尽もある。全くの別世界ではなく我々の世界とリンクしている部分があるからこそ、物語が読み手の中に入ってくるのかなと思いました。そして憂いのある世界だからこそ、人は自分や大切な人のために努力できるのではないかと感じました。本作は日常シーンが多い小説ですが、こうした平凡な日常こそが愛おしいと思います。作中の言葉を借りれば、泣き、笑い、酒を呑んで美味いものを喰って、恋をして子どもをつくって……そして死んでゆく。どこにでもある当たり前な生き方や人情あふれる心意気。我々人間が便利さと忙しさで忘れてしまったものを思い出させてくれる妖怪たちと、そんな優しい世界で「生き直す」少年の物語。良い作品を読むことができました。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2024.02.11
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怪奇蒐集者 秒殺怪談 スズサクのご紹介です。日本一髪の長い男性芸人からイメージを一新。前回とは違ったイメージのスズサクさんが登場です。前回の記事はこちら。【送料無料】怪奇蒐集者 秒殺怪談 スズサク/スズサク[DVD]【返品種別A】【収録エピソード】カメラスズサクさんがマッチングアプリで知り合った女性から怪談を蒐めていた時の話です。体験者の女性はカメラにはまってしまい、中古のフィルムカメラを買いました。現像した写真の中に撮った覚えのない写真が入っていました。それからというもの怪奇現象が起こり……十分怖い怪異なのですが、スズサクさんのマッチングアプリの方が気になりました。合掌した老婆スズサクさんに怪談を提供している男性から聴いた話です。その男性の父親に霊感があって、提供される怪談は主に父親の体験談なのだそうです。怪談をメモしたノートに「合掌した老婆」という話がありました。気になって父親に内容を詳しく聞いてもらいました。当時付き合っていた女性と一緒に寝ていると、窓の向こうから合掌した老婆が近づいて来ました。老婆が合掌した手を開くと、掌に胎児が乗っており「この子をよろしくお願いします」と言ってきました。直観的にそれがこの彼女だと気づき、運命の女性と知り合ったと思っていたのですが……キャッチーな題名と違って切ないお話でした。とある女性の体験談スズサクさんが飲みに行っていた店の女性店員さんの体験談です。彼女は霊感があり、心霊に興味を持っていました。そんな彼女が体験したお話が2話紹介されています。霊感のある人ならではというか、不思議なお話でした。病院職員の体験談医療事務をしている人が体験した話です。新人の男性がどうやらいじめられていることに気づきました。ある日を境にその男性が出社しなくなり、自殺していたことを知りました。月日は流れ、仕事中にふと顔を上げるとその男性が出社してきて……霊なのにはっきりと姿が見えるというのが珍しいですね。ドッペルゲンガー体験者の男性が街で偶然学生時代の後輩に会いました。後日その後輩に連絡して飲みに行くことになりました。居酒屋で落ち合って先日会った時のことを話すと、後輩は「先輩とは高校出てから今まで会ってないですよ」と言う。では先日偶然会った後輩は何者なのか……スズサクさんが怪談を蒐めていると、似たような話がいくつか蒐まっていることに気づきました。世の中に同じ人が3人いると言いますが、ドッペルゲンガーと呼ばれる何者かが存在するのかもしれないというお話です。前世の話スズサクさんは幼い時、繰り返し同じ夢を見ていました。同じような体験が無いか聴いてみると、同じような体験をした人が何人かいました。ひょっとしてそれは前世の記憶なのではないか、というお話です。怪談というよりも仮説のお話ですね。色々なタイプの怪談が味わえる、バラエティ豊かな一作でした。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2024.02.04
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大江戸妖怪かわら版7のご紹介です。本シリーズもいよいよ最終巻です。今回は大江戸の面々の日常を描いた短編集です。前巻の記事はこちら。【3980円以上送料無料】【OPEN記念全品ポイント5倍】大江戸妖怪かわら版 7/香月日輪/〔著〕【大江戸散歩】八丁堀同心百雷、定町廻りす狼面の同心百雷の日常を描いたお話です。下級役人であるがゆえにままならないことも多いですが、それゆえ町民に寄り添った彼の生き方は温かみを感じました。散れば咲き、散れば咲きして桜丸とある少女が、時折通りかかる桜丸に恋をしました。声をかける勇気もなく、せめてもと桜丸の姿を絵師に描いてもらい、それを眺める日々を送っていました。ある日、ふと気づくと彼女はとある公園に立っていました。そして向こうから歩いてくるのは、桜丸?不思議でロマンチックで、そして切ないお話でした。風流大江戸雀かわら版屋の記者雀の日常を描いた話です。この話は杉浦日向子氏の江戸川柳漫画「風流江戸雀」からヒントを得て書いたそうです。風流江戸雀は古川柳「誹風柳多留」から選んだ佳句をもとに、江戸っ子の日常を描いた作品だそうです。この話も古川柳から大江戸っ子の生活を描きました。細々としたエピソードに川柳を織り交ぜた手法が面白いお話でした。渡来人は自転車を駆る大欧州からやって来て大江戸に居ついた猫の妖怪ポー。雀の同僚であり何かと手助けしてくれる彼の日常を描いた話です。最後は泣ける展開でした。大人なポーの振る舞いも良いですね。虹の水面に映る夢にて候釣りに出かけた鬼火の旦那は、一人の少年と出会います。少年は高名な武家の子息で、勉学と武芸に励むだけの日々に嫌気がさして屋敷を抜け出して来たのでした。そこで旦那は雀を呼び、若様を連れて江戸の町を案内させることにしました。雀は若様に色々な話をします。自由と自分勝手は全然違うんだということ、自分はもっとああしろこうしろと言われたかった、悪いことをしても叱られないのがどんなに悲しいことか……雀の言葉は、自分の生活を窮屈に感じていた若様の心に新しい風を吹かせました。この話は、雀の成長物語の集大成のように思います。すさんだ生活をしていた雀が大江戸で生き直すことができたことを改めて感じさせるお話でした。終章(えぴろおぐ)雀が鬼火の旦那の庵を訪ねてくつろいでいる日常を描いた話です。ごくごく普通の、小説の書き出しのような何ということのないシーン。でもそれがこのシリーズを体現していて、とても感慨深く感じました。この物語は世界がひっくり返るような大事件が起こるわけではありません。事件が起こるにしても、穏やかな日常のシーンが大半です。ですがこうした日常の連続が、ひいては人生を作っていくのではないでしょうか。穏やかで人情深い妖怪たちの姿は、忙しい生活の中で私たちが忘れてしまいがちなことを思い出させてくれるように思いました。ページ数もテンポも手ごろで読みやすい作品ですので、気軽に楽しんでみてはいかがでしょうか。作品全体の感想はこちら。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2024.01.28
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映画MEGザ・モンスターズ2のご紹介です。アクションスター、ジェイソン・ステイサムがサメと対決するモンスターパニックの続編です。さりげなくタイトルが「モンスターズ」になっている所に悪い予感がしつつも(笑)観てみました。前作の記事はこちら。MEG ザ・モンスターズ2 ブルーレイ&DVDセット(初回生産限定盤) [Blu-ray]※本記事はネタバレを含みます。【あらすじ】海洋研究チームとともに活動を続けているジョナス。マリアナ海溝の調査に向かった際、謎の施設を発見します。そこは秘密裏に資源を採掘していて、事態を隠蔽しようとした者たちによってジョナス達はピンチに陥ります。さらに深海に棲んでいた太古のサメが姿を現し、そのうえ未知の生物まで襲来し……【続・知力は体力だ!】深海て立ち往生したジョナス一行。救助も望めないため、前方に見える謎施設へ徒歩で向かいます。とはいえここは深海。潜水服で歩きます。他に手が無いとはいえ、一歩間違えれば死ぬ状況での徒歩。すごいメンタルですね。研究所に武装集団が侵入してきた時も走る、撃ち合う、飛び降りる。陸上でも恐竜の群れから逃げるため走る走る。前作から引き続き、研究者も体力が必要なんだなあ。【懐かしの続投組】続編だけに、前作から引き続き登場するメンバーが懐かしいですね。メイイン前作は子どもでしたが、今回はちょっと成長しました。相変わらずおマセでしたね。ジョナスとのやりとりがほほえましかったです。マック前回はちょっと出番が少なかったですが、いつの間にか出世してました。DJとの凸凹コンビは面白かったです。DJ物語に潤いを与えてくれるおとぼけキャラです。っていうか何でそんなムキムキになってるんだ?銃も上手いし、スタッフロールでラップ歌ってるし。【えっ、死んだの?】前作のヒロイン的なポジションだったスーイン。出てこないな~と思ったら亡くなってました。それについてはさらっと触れただけでした。あまりにあっさりしているので、俳優さんの予定が合わなかったのかオファーを受けてくれなかったのか、大人の事情を感じました。サメ映画といえばB級映画の定番ですね。ですが本作は残酷なシーンは少なく、笑えるシーンもあったりと、マニアでなくても楽しめる内容になっています。前作に続いて、幅広い層が楽しめる作品でした。日本語版の予告はこちら。公式ホームページはこちら。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2024.01.21
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大江戸妖怪かわら版6のご紹介です。前巻の記事はこちら。【中古】【全品3倍!1/1限定】大江戸妖怪かわら版 6/ 香月日輪【あらすじ】大欧州から渡来船が来ることになり、大江戸は大賑わい。大江戸に遊びに来た修繕屋を案内がてら、雀は渡来船の見物に出かけました。そこで出会った少女初花(はつはな)も加わり見物を楽しむ雀たち。そんな中初花が強面同心百雷の妹だと知りびっくり。そのうえ鬼火の旦那と何やら縁のありそうな少女(少年?)佐保風(さほかぜ)も加わり、一層にぎやかになる雀一行。一方その頃、犬族がかかる奇病「魔狼(フェンリル)の災厄」が広がっていました。災厄収束の手がかりはいかに?【彼は誰そ、誰そ彼そ】今回は物語の展開が面白かったです。性別不詳や性別逆転、ライトな下ネタが多かったのです。香月先生お戯れと思っていたのですが、最後の展開にそう繋がっていくのかと思いました。【月に叢雲、花に風】※ネタバレありです。魔狼の災厄は犬族の妖怪がかかる奇病です。狂暴化して相手かまわず襲い掛かってしまうのですが、それは本人の意思ではありません。そのことを雀が書いたかわら版の効果もあり、人々から犬族が責められることはありませんでした。コロナ禍における風評被害を見るにつけ、こうした江戸っ子たちの心意気がとても温かく感じました。最後にこうした人情に触れて、気分良く本を閉じることができた一作でした。次巻の記事はこちら。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2024.01.14
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怪奇蒐集者 ROCKⅢ 村上ロックのご紹介です。怪談バースリラーナイトで活躍する村上さんが登場です。怪奇蒐集者 ROCKIII 村上ロック [DVD]【収録エピソード】ビンタ!ロックさんの俳優時代の友人がバーで飲んでいた時、隣のお客から聴いたお話です。小学生の時、担任から毎日のように体罰を受けていました。大人になってから復讐のため、毎日元担任をビンタしに行きました。そしてある日……因果は廻るとはいえ、後味の悪いお話です。まあ、最初に後味の悪いお話なんですがと前置きがありましたけど……誕生日ロックさんが専門学校生だった時の学友のお話です。その学友はなぜか自分の名前だけは噛んでしまい、うまく言えませんでした。ある日サプライズで学友の誕生会をして、ケーキのろうそくを吹き消すために電気を消そうとしたのですが、学友は消さなくてもいいと言いました。その理由にはとある怪異が関わっていました。時は流れロックさんが当時の仲間と集まった時、ふとあの学友はどうなったのか聞いてみると……これもまた不気味な後味を残すお話でした。我路町ロックさんが若い時のお話です。友人が地図にも載っていないゴーストタウン「我路町」へ行って怪異に遭遇しました。ロックさんも他の友人と一緒に我路町へ行ってみることにしました。そこでなぜか恐怖を感じて引き換えすことになりました。ですが帰り道でさっそく怪異が起こり……あれは霊だったのか、土地に残った記憶だったのか?不思議なお話でした。映画研究部ロックさんの友人で映画関係の仕事をしている人から聴いた話で、話をした人の知人が学生時代の時の話です。映画研究会の課題で映像作品を撮っていたのですが、そこで奇妙な映像が撮れてしまいました。それを発表したところ、驚くほど反応がありませんでした。ですがそれは見た部員たちが、撮影者も気づかなかったことに気づいてしまったからなのです……確か稲川淳二さんの怪談にもそういった話がありましたが、映ってはいけないものが映ってしまうことは結構あるのかもしれませんね。黒田先生スリラーナイトに来たお客さんから聴いたお話です。体験者が小学生の時に黒田先生という人が担任をしていました。黒田先生はなぜか生徒たちの家の様子をよく知っていました。ある日転校生の様子がおかしいので、黒田先生が声をかけました。翌日転校生が元に戻っていたのでクラス中安心していたのですが、教室に入って来た黒田先生は……正体不明の不気味なお話ですね。はっきりとしたオチが無く不思議な話が多いものの、全編に漂う不気味さが味わい深い一作でした。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2024.01.07
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大江戸妖怪かわら版5のご紹介です。前巻の記事はこちら。【中古】大江戸妖怪かわら版 5/ 香月日輪【あらすじ】大江戸を飛び出し大浪花へ取材旅行に行くことになった雀。そこには雀のいた世界からやって来た「修繕屋」という人間がいると聞かされました。しかも修繕屋は元の世界と妖怪の世界を自由に行き来できるとのこと。思いがけず元の世界に帰ることもできるようになった雀の選択はいかに?【乾風けちらす春疾風】大江戸で人気の芝居小屋日吉座の人気役者蘭秋と藤十郎。本作では二人が故郷である大浪花を後にして大江戸へやって来きた時のエピソードが語られています。藤十郎は舞い手にあこがれ、訓練をして腕を上げていきました。ですが西方では舞いは神にささげるものであり、藤十郎の俗世的な色気はむしろ邪魔になってしまいました。西方での大成をあきらめ、藤十郎は東方に向かいます。一方東方では舞いは大衆の娯楽であり、藤十郎の持ち味は歓迎されました。環境によってハンデがアドバンテージになることもあるというこのエピソードは、特に印象に残りました。吾輩は香月先生の作品を読むのは初めてなのですが、修繕屋は「妖怪アパートの幽雅な日常」の登場人物なのだそうですね。他の作品のキャラクターを登場させつつ、上手にストーリーに絡めているのが面白いと思いました。次巻の記事はこちら。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2023.12.31
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アニメ版鬼滅の刃 刀鍛冶の里編のご紹介です。前回の遊郭編の記事はこちら。鬼滅の刃 刀鍛冶の里編 1〜6【完全生産限定版】全6巻 [DVDセット]【あらすじ】遊郭での戦いを生き延びた炭治郎たち。療養と刀のメンテナンスを兼ねて刀鍛冶の里を訪れます。しかしそこには里を壊滅させるため、上弦の鬼が2体迫っていました。【華麗な動きが魅力】アニメ版は動画だけに、滑らかな動きが魅力ですね。甘露寺さんの新体操のような動きは特に細かいですね。【ベテランの演技が光る】声優さんのキャスティングに定評がある鬼滅の刃ですが、今回もすごかったですね。不死川兄弟の幼少期も同じ声優さんが演じているのがすごい。男性では大変だったろうに、やはりベテランは違いますね。玉壺や半天狗の怪演があってこそ、強力で不気味な敵として炭治郎たちに立ちふさがってくれるのでしょうね。中でも憎珀天役の山寺宏一さんの演技がすごかったです。さすがは七色の声を持つ男。声だけ聴いてても山寺さんだとは思いませんでした。【粋な追加演出がすばらしい】今回は原作に無い追加演出が良かったです。甘露寺さんの回想シーンで、家族のふれあいが描かれているのが良かったです。仲が良くて愛されてるな~という感じが伝わって来ました。またネコを飼っているという設定だけに、あちこちにネコがいたのも芸が細かいですね。最後に里を去る炭治郎を里中で見送るシーンが良かったですね。鋼塚さんと会話したり、隠が気を利かせて目隠しと鼻栓を外すのも粋でした。アニメ版の追加演出は場合によっては微妙になってしまうことがあります。ですが本作の追加演出は原作の雰囲気を損なうことなく、物語により奥行きを持たせているように思います。【柱稽古編へ続く】来年2月2日より今回の刀鍛冶の里編の最終回と、次の柱稽古編の第1話が劇場版として上映されます。そして4月から柱稽古編がアニメ化される予定です。今後も続く鬼滅の刃から目が離せませんね。【予約商品】鬼滅の刃 コミック 全巻セット(全23巻セット・完結)集英社/吾峠呼世晴原作の紹介記事はこちら。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2023.12.24
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大江戸妖怪かわら版4のご紹介です。前回の記事はこちら。【中古】大江戸妖怪かわら版 4/ 香月日輪【あらすじ】桜の花見に興じる雀一行は、酔っ払いに絡まれた女の子を助けました。後日少女と同郷だと名乗る男が現れ、礼をしたいと言います。男に連れられて雀が訪れたのは、なんと天空に浮かぶ竜宮城でした。【雀、神と会う】※ネタバレを含みます。今回はシンプルなお話でした。天空竜宮城の風景描写が美しいです。竜宮城で雀は神に出会います。雀はふと、自分が大江戸に来た意味を問いました。それに対し神は「意味は自ずから見出すものである」と答えます。さらに「意味があったと……それは、お前しか知らない……」と加えます。自分のしてきたことや行動に意味があったのか? ふと考えてしまうことはあると思います。ですが、結局意味があったかどうかを決めるのは自分自身ということなのでしょうね。シンプルな展開ながら、美しい風景描写と禅問答のようなやりとりが味わえるお話でした。次巻の記事はこちら。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2023.12.17
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にゃんこ大戦争、ビッグペンZ強襲をクリアしました。前回クリアできませんでしたが、リベンジ達成です。前回の記事はこちら。かるたで! にゃんこ大戦争 あいうえおで侵略にゃ! [ PONOS 株式会社 ]【ビッグペンZ強襲】ボスのビッグペンZはジャッキー・ペンZの超生命体版です。お腹に開いた穴が額にまで広がっているのがインパクトありますね。時々ピクピク動くまゆ毛がカワイイですね。最大体力の50%という強力な毒撃を持っており、そのため毒撃無効が無いと2回攻撃を食らうとやられてしまいます。またゾンビの特徴である潜りは無いものの、ダウンからの復活が無制限で復活時間も早いのが特徴です。【ステージ攻略】LV1~LV10最初は天使とエイリアンが出てきます。敵城を叩くまでボスは出てこないので序盤は膠着状態を作って円を貯め、ボス戦は全戦力を投入します。吾輩の配置はこちらです。ネコモヒカン大狂乱のネコモヒカン大狂乱のゴムネコゴムネコさるかに合戦大狂乱のムキあしネコネコ漂流記幼獣ガオGデスハーデス超奇襲怪光エンヴァンズにゃんこ砲壁を厚くして背後からエンヴァンズの攻撃を当てればビッグペンZの毒撃を封じられます。事前にしっかり準備すればクリアしやすいです。LV11~LVMAX黒い敵、ゾンビ、ツバメンズと、突破力の高い敵が3種入り混じって登場します。ボスの毒撃も相まってどんどん戦力を削って来ます。吾輩の配置はこちらです。ネコキョンシーゴムネコ大狂乱のゴムネコネコカメラマンネコまねきネコックマンケンネコパーフェクトネコデリバリー超奇襲怪光エンヴァンズ碧眼の魔女アスカにゃんコンボ:感謝御礼(会計力アップ小)エンジェル砲敵城を叩くまではまゆげどり3体と殺意のわんこが登場します。Wゴムとネコカメラマンで敵を食い止めます。まゆげどりが減ってきたらネコカメラマンの生産を抑え、膠着状態にして円を貯めます。ボス登場後はWゴムとネコキョンシーで壁を作り、登場する敵の種類に応じてネコックマンケンやネコデリバリーを投入します。潜って戦線を分断する上に突破力のあるゴリ・ンジュが厄介なので、エンジェル砲で潜りを防ぎつつダメージを与えると戦いやすいです。ネコパーフェクトは資金に余裕のある時に出撃させます。本能の毒撃無効を解放しておくと、壁兼アタッカーとして活躍してくれます。むやみに投入すると金欠になるので、様子を見ながら投入します。にゃんコンボ感謝御礼によりある程度資金難を解消するようにしてあります。前、後編ともに敵城を叩くまでボスが出ないので、事前にしっかり準備することが重要です。呪いでビッグペンZの毒撃を封じるか、毒撃無効のキャラを集めて編成すると勝機が見えてきます。攻略に詰まっている方の参考になればと思います。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2023.12.10
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栃木県佐野市、田沼グリーンスポーツセンターで開催された第5回大好きわんにゃんマルシェへ行ってきました。前回の記事はこちら。前回開催場所が違ったこともあってか、出店している店も違って面白かったです。譲渡会も猫が多く来ていました。【「保護する」ということ】今回のチラシには「保護して下さい」の意味というコラムが書いてありました。保護活動をしていると、保護の相談や依頼が寄せられます。ですが活動をしている人も一般人です。仕事や日々の家庭生活の間を縫って活動をしています。そこにはお金や時間だけでなく、日々の努力と大きな責任が含まれます。野良猫を可哀そうという気持ちは大切なことですが「保護して下さい」と言うことは、それだけのことを活動家に頼むということなのです。実際問題としてヒト、モノ、カネ、全てが慢性的に不足している保護団体が多いのが現状です。それでも困っている猫や犬がいれば手を差し伸べずにはいられない人たちが保護活動をしています。そうした人たちの善意に寄りかかるような依頼は少し考えてもらえたら、保護の取り組みを長く続けることができるのかなと思います。とはいえ野良猫を放っておけないという気持ちもまた尊いものです。チラシには猫の保護に関するフローチャートが載っていました。これはかなり分かりやすいのでおすすめです。猫は繁殖力の高い生き物です。餌やりをするなら不妊去勢手術までしてもらえると、不幸な猫をかなり減らすことができます。多くの保護団体で捕獲の手伝いや手術のアドバイスをしてくれるので、保護依頼の前に相談してみると良いでしょう。保護に関してシビアな内容に踏み込んだコメントがあるのは少し驚きました。こうしたイベントを通して少しずつ理解が広まっていったら良いと思いました。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2023.12.03
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にゃんこ大戦争、ギガガガ強襲をクリアしました。にゃんこ大戦争でまなぶ!世界の国 [ ポノス株式会社 ]【ギガガガ強襲】ボスのギガガガはガガガガの超生命体版です。攻撃頻度や攻撃力はそこそこですが、攻撃範囲が広く必ずふっとばすを持っているので少しずつ前線を押してきます。【ステージ攻略】LV1~LV10ギガガガとだっふんどがじわじわ前線を押してきて、その後ろから天使ガブリエルとブラッゴリが迫ってくるという布陣です。全ての敵が時間経過で登場するため、ゆっくりと円を貯めている余裕がありません。天使ガブリエルとブラッゴリを手早く倒して円を稼ぎ、大型キャラを順次投入するのがおすすめです。吾輩の編成はこちらです。ネコモヒカン大狂乱のネコモヒカン大狂乱のゴムネコネコタイムマシンネコスーパーハッカーかさじぞうGクロノストリガーGテラアマテラス白無垢のミタマ皇獣ガオウダークにゃんコンボ:IT系(会計力アップ小)にゃんこ砲特別有利なキャラや必須のキャラは特に無い印象です。天使ガブリエルとブラッゴリを手早く倒せるキャラを入れるのが重要です。また、だっふんどが以外にしぶといので、対無属性キャラも1体くらい入れると良いでしょう。LV11~LVMAX取り巻きはゾンビが多くなっています。今回は城を叩くとボスや敵主力が登場するので、事前準備が重要です。最初はゴムネコと大狂乱のゴムネコ、ネコカメラマンを出します。特にネコカメラマンは能力が高めなのでやられにくく、移動が遅いので時間を稼ぎやすいのも良いです。カバタリアン2体が地面に潜ったらWゴムを中心に出し、膠着状態を作って円を貯めます。前線を押されてきたらネコマスターも出して食い止めます。ネコックマンケンを出してしまうと早々と敵を倒してしまい、敵城を叩いてしまうので、十分に準備が整うまで控えましょう。敵主力といっしょに登場するツバメンズが戦線を分断してくるのでこちらの主力はまだ出さず、まずは召し猪のカイμでツバメンズに対応します。続いてゾンビが押し寄せるので超地底戦隊グランドンを出します。以降は順次主力を投入します。吾輩の編成はこちらです。ゴムネコ大狂乱のゴムネコネコマスターネコカメラマンネコックマンケンネコスーパーハッカー召し猪のカイμ超地底戦隊グランドンGクロノストリガー白無垢のミタマかみなり砲LV1~LV10に比べると突破力はやや低いので、大型キャラは妨害を多めにすると敵を押し返しやすくなります。ネコスーパーハッカーがいると師匠を抑えやすいのですが、ステージレベルが上がってくると前線を押されてやられやすいです。ネコにぎりに代えてにゃんコンボ「豚丼」を発動するのもありです。攻略に詰まっている方の足しになれば幸いです。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2023.11.26
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怪奇蒐集者 怪談中毒 伊山亮吉のご紹介です。怪談あるところに伊山あり! 怪談以外全てを置き去りにした男。何ともひどい言われようですが、彼に対してはもはや称号とも言えるのではないでしょうか。怪奇蒐集者 怪談中毒 伊山亮吉 [DVD]【収録エピソード】赤い子供伊山さんは赤い世界にいる夢を見たという話を聴きました。それは全てが赤い世界で、道行く人はそれを気に留めている様子もありませんでした。やがて赤い世界でも分かるほど血まみれの子どもが「あそぼ」と言いながら迫ってくるという夢でした。それだけでも十分な怪談ですが、伊山さんは同じ内容の話を聴いたことがあって……誰の身にも起こりうる怪異というのが不気味なお話です。登れない階段伊山さんが何人かで廃火葬場のある心霊スポットに訪れた時のお話です。別のグループも肝試しに来ていて、その中の女の子が二階に上がりたがらず立ち往生していました。そこで伊山さんと女の子が残って、他のメンバーは合流して二階に行くことになりました。残った女の子は霊感があるようで、怪談の途中に女が立っているので怖くて上がれないとのこと。その階段は狭いため、普通に登っていくとその女にぶつかってしまいます。二階に向かうメンバーは女にぶつかってしまうのかと見ていると……いわゆる霊感は無くても、皆本能的に何かを感じるのかもしれませんね。成功の秘訣体験者の男性は現在社長をしていますが、若い頃はだいぶ悪いことをしており、半ば勘当されていました。ある日アパートにいると、理由は分からないけれど猛烈に恐怖を感じました。実家に泊めてもらおうとしたのですが断られ、代わりに母親がしばらく家で付き添ってくれました。すると体験者の身に異変が起こり……怖い体験と成功の秘訣を一度に聴けるお話でした。このお話はあみさんのYouTubeチャンネルで聴いたことがありました。その時は確か「お前は姉を殴るのか」という題名だったと思います。その際「このお姉さんは生前お経を知っていたのか?」とか「木魚のリズムは宗派によって違う。お姉さんの宗派と同じか確認できれば……」など、お姉さんの霊は本当に本人なのかと考察していたのが印象深かったです。怪談師のとことん考察する情熱はすごいなあと思ったものでした。記憶から消えるまだテレビがブラウン管だった時代のお話。チャンネルを切り替える時の一瞬の暗闇に何かが映っていることに気が付きました。やがてそれが飛び降りている女の映像だと気づき、慌てて逃げました。時が経ち母親に昔こんな怖い目に遭ったよね~と話したのですが、そこで母親の返答は……本当に怖い体験をするとその部分の記憶が消えてしまうことがあるそうです。怪談業界では割とあるあるなのだそうです。それは怪異なのか、それとも自身を守るための防御反応なのでしょうか?整体の研修伊山怪談を語る上で欠かせないペンキ屋の友だちが聴いたお話です。ペンキ屋の同僚Tさんが整体の研修に行った時のお話。遺体を解剖する研修の際、不謹慎にも遺体で遊んでいました。研修後体調が悪くなり病院にいったのですが、その後も怪異は続き……この程度で済んでよかったと言うべきか、まだ終わってないと言うべきか……不謹慎なことはするものではありませんね。廃旅館の地下心霊スポットである廃旅館へ肝試しへ行きました。地下の浴場がヤバいとのことでしたが地下に行く怪談が見つかりません。探してみると入口のすぐそばに地下への階段がありました。見落としたかなと思いながら地下の浴場へ行きました。地下には3つのドアがあったのですが、帰ろうとしてふと見るとドアは4つありました。これも見落としたのかと思いながら4つめのドアに入ると……無事に帰ってこられてよかったですね。危険な標識黄色地にビックリマークの標識があります。「その他の危険」という標識で、オカルト業界では政府公認の心霊スポットなどと言われています。体験者の家の近くの霊園にこの標識があって、みんなで肝試しに行くことになりました。ですが何も起こらず退屈になったので、二手に分かれて驚かせ合いをしようということになりました。息をひそめていると笑い声が聞こえました。最初は一緒にいた仲間がこらえきれなくて忍び笑いしているのかと思ったのですが……ちなみにその他の危険は緩やかな坂でスピードが出やすいとか時間帯によって霧が出るとか、一言で表現できない危険を表しているそうで、必ず霊が出るというわけではないそうですが……招集伊山さんがスリラーナイトに来たお客さんから聴いたお話です。心霊スポットに行こうとしたところ、車のナビが特定の場所に案内しようとしてきます。そこで気味の悪い体験をして逃げ帰りました。それから5年後「大変なことがある」と、その時肝試しに行ったメンバーから呼び出しがありました。そこで待ち合わせの場所に行ったのですが呼び出したメンバーが現れず訳を聞いてみると……これは当事者はたまったものではない話ですね。さすが伊山さん。抜群のクオリティですね。YouTubeチャンネル等で発表しているので聞いたことのある話も多かったですが、数ある伊山怪談の中でも特に質の高い怪談を厳選した名作であると思います。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2023.11.19
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大江戸妖怪かわら版3のご紹介です。前巻の記事はこちら。【中古】大江戸妖怪かわら版 3/ 香月日輪【あらすじ】雀たちは前回の事件で縁ができた日吉座に招待されました。演技だけでなく脚本にも魅了された雀は、脚本を書いたのは座長の娘である雪消(ゆきげ)であると知り、彼女と会うことになりました。しかし雪消は座敷牢の中で暮らしていました。その理由とは?【雀、封印の娘に会う】※ネタバレを含みます。雪消は白鬼の気質が強く出てしまい、人食いの衝動を抱えています。それを抑えるため、封印を施した部屋から一歩も出ることができません。ですがそこに悲壮感はありませんでした。雪消は自分の運命を受け入れて生きていく覚悟を決めていました。悲劇のヒロインぶらないその生き方は、粋でいなせな江戸っ子の美しさを感じました。【白鬼春雷を纏い花を舞い散らす】後半に雪消は封印が解け、力が解放されます。本作は風景描写の美しさが特徴だと思うのですが、この雪消のシーンも描写が美しかったです。白鬼の本能が解放され居合わせた者を殺戮する雪消ですが、その姿は春の嵐に例えられていました。感情を持たず春の花を散らす力そのものであるという表現は、恐ろしさと美しさが同居して妖しい魅力を感じさせました。【まだ浅き春かな】本作は全体を通して雀の成長が描かれています。今回も座敷牢で暮らす雪消に衝撃を受ける雀でしたが、そんな雀に雪消は「なんの憂いもない世界など、どこにもありはしないのだヨ」と言います。また、なんの憂いもない世界に居て楽しいのだろうかと思う、とも言いました。愛も憎しみも、喜びも悲しみも背中合わせであり、片方だけというのはダメなのだ、とも。大江戸は自由な世界ですが、やはり他人に迷惑をかけるのはご法度であり、もちろん殺しは大罪です。雪消は罪を犯さずに生きていくには、封印を施した座敷牢で暮らすしかありません。雪消は座敷牢を「自分に生きることを許してくれている世界」と言い、雀は雪消を閉じ込めておくことが親の愛でもあるということを学びました。本作は児童文学のカテゴリーに入るのだそうです。雀の経験を通して、様々な生き方や価値観を学ぶことができるのも本作の魅力であると思います。次巻の記事はこちら。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2023.11.12
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怪奇蒐集者 北陸怪談 チカモリ凰至のご紹介です。北陸を中心に怪談や民話を蒐集しているチカモリさんの登場です。怪奇蒐集者 北陸怪談 チカモリ鳳至 [DVD]【収録エピソード】蹄の赤ちゃんチカモリさんが高校時代、アルバイト先の先輩が体験した話です。ようやくできた彼女を連れてドライブデートをしていました。すると彼女が突然「車を止めて」と言いました。彼女曰く赤ちゃんが捨てられているとのこと。そういって茂みから彼女が抱えて来たモノとは……結局顛末がわからないお話ですが、先輩も最後まで関わってしまったらどうなっていたか……滲みだす禍々しさがたまらないお話です。古木チカモリさんはDIYが趣味だそうで、それで知り合った男性の体験談です。質の良い古材を手に入れ、作業場に置いておきました。それからというもの、どこからともなく変な臭いがするようになりました。ある夜ひときわ強く臭いを感じて見回ったところ、作業場の一角に見慣れない祭壇を発見しました。近づいて確認してみると……中古品って時に怖い時がありますね。東尋坊仕事のプレッシャーから逃れるため、あてもなく車を走らせていた男性。気が付くと自殺の名所と言われる東尋坊にたどり着いてしまいます。結局自殺を思いとどまり帰ろうとしたのですが、懐中電灯を持った男性が近寄って来て話しかけてきました。最初は自殺を止めようとして話しているのかと思ったのですが様子がおかしい。暗がりの中その男性の顔をよく見てみると……人が亡くなる場所には想いが残っているものなのでしょうね。水の中プールで監視員のアルバイトをしていたYさんの体験談です。シーズン後半のある日、お客が足を怪我する事故が起こりました。スタッフ総出で問題が無いか点検したのですが、Yさんがプールの中で目撃したモノとは……ちょっとした後日談もあり、興味の尽きないお話でした。目下チカモリさんが調査中とのことなので、今後新しい怪談が生まれるかもしれません。理想のお姉ちゃん体験者の女性は幼い頃ドッペルゲンガーに会ったことがあるそうです。それも自分ではなく姉の……不思議であり厭な後味のお話でした。昔のアパートチカモリさん自身の体験談です。チカモリさんが幼い頃、お母さんは居酒屋とアパートを経営していました。ある日そのアパートで自殺者が出てしまい、チカモリさん一家は引っ越すことになりました。時が経ち大人になったチカモリさんは、何となく昔住んでいたアパートはどうなっているか見に行くことにしました。てっきり無くなっているだろうと思ったら、まだアパートのまま残っていました。好奇心から自殺のあった部屋まで行ってみたのですが……チカモリさん危機一髪でした。チカモリさん自身が関わっている話もあり、まさに正統派の怪談が味わえる一作でした。そしてチカモリさんのシャツについているマークも気になる一作でした。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2023.11.05
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怪奇蒐集者 呪ノ廓 城谷歩怪談控 巻ノ六のご紹介です。このシリーズではすっかりおなじみになった城谷さんの語りを味わえます。【送料無料】怪奇蒐集者 呪ノ廓 城谷歩怪談控 巻ノ六/城谷歩[DVD]【返品種別A】【収録エピソード】布団部屋かつて遊郭として栄えた温泉地。とある老舗旅館の一室が「出る」と評判でした。バスガイドをしていた体験者もその部屋に当たってしまい、落ち着かないながらも泊まったのですが……怖いというよりも、その地に残った想いや哀しさを感じるお話でした。切り裂き魔地元では名前を出すこともはばかられるトンネル。そこへ肝試しに来た者たちを襲った怪異とは……怪異は恐ろしいですが、その地の曰くを知ると、少し寂しい感じもしますね。嗤う男久しぶりに実家に帰った会社員の男性。友達と飲んだ後商店街を歩いていると、とある店のそばにうずくまっている人がいました。酔っ払いかと思ったのですが、ふと幼い頃母親が言っていたことを思い出し……何とも気味の悪いお話でした。幼い頃母親が言っていたことが思い出せないシーンでは、声は出さずに口だけ動かすという語り方が技術の高さを感じました。城谷さんの話芸も光るお話でした。怪奇蒐集者での城谷さんは巻ごとにテーマに沿った話でまとめることが多いのですが、今回は色々な話が詰まっていたように思います。内容だけでなく話芸も味わせる一作でした。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2023.10.29
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栃木県足利市、アールビバン展示会へ行ってきました。本展は芸術作品を扱う会社アールビバンが主催する展示即売会です。背景絵師の世界展、美樹本晴彦展、mocha展が同時開催されました。【背景絵師の世界展】小説やゲームなどの背景を描く絵師さんの絵が展示されていました。スクエニに勤務していたことがある方の作品もあって、確かにファイナルファンタジーっぽかったです。【美樹本晴彦展】マクロスで有名な美樹本晴彦さんの展示会です。美樹本さんのコメントもあり、CGの登場を黒船と呼んでいたのが印象的でした。絵を描く道具としてペンや筆にCGが加わったのは、イラストレーターにとって大きな変化であったと思います。そうした変化に対応するのも、長く続けていくには重要なんだなあと思いました。【mocha展】mochaさんは風景イラストレーターで、海外でも個展を開いた実績があるそうです。草木と空が一緒に収まるような、広さを感じるアングルが特徴的だと思いました。そんなカメラワークに加えて差し込む光も美しい「自然回帰」や、廃墟から見る風景を幻想的に描いた「四景」が特に美しいと感じました。mocha展は今後も各地を巡回する予定です。ホームページはこちら。自然回帰と四景も見られます。【即売会の脅威】吾輩絵の即売会は初めてでした。そもそも10万円以下の絵が一つも無い。家に絵を飾れるってすごいことなんだなあと思いました。それでも売約済みの札が結構かかってたり、そこかしこで商談が行われていたりと、持ってる人は持ってるのですね。そして取り扱っている作品は全てデジタル作品でした。商談している所ではタブレットで細かい部分を拡大したりしていました。絵というとキャンパスに絵の具みたいな印象がありましたが、こうした新しい流れも生まれているのだなあと刺激を受けた展示会でした。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2023.10.22
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怪奇蒐集者Special 真景累ヶ淵~豊志賀の死~ 蜃気楼龍玉のご紹介です。怪奇蒐集者シリーズの節目に発表されるスペシャル版です。普段は案内役をしている蜃気楼龍玉さんがその話芸を披露してくれます。【送料無料】怪奇蒐集者 Special 真景累ヶ淵〜豊志賀の死〜 蜃気楼龍玉/蜃気楼龍玉[DVD]【返品種別A】本作は古典怪談の定番、三遊亭圓朝作「真景累ヶ淵」で有名な一幕を蜃気楼龍玉さんが語ります。一幕でありながらもそれだけで70分あります。古典の作品は尺が長いですね。【ストーリー】富本の師匠をしている豊志賀の元で、新吉という煙草屋の若者が住み込みで身の回りの世話をすることになりました。男嫌いの豊志賀でしたが、ふとしたきっかけで新吉といい仲になってしまいます。それからというもの、豊志賀は新吉が若い弟子と話しているのが気に入らない。しまいには嫉妬のあまり顔に腫物ができてしまいました。体調を崩した豊志賀の世話をしていた新吉ですが、泣き言や恨み言ばかりの豊志賀にしだいに愛想が尽きていき……普段古典怪談に触れる機会が無いので、これはまた面白いと思います。蜃気楼龍玉さんの表情や口調だけで全ての人物を演じ分けるのがすごかったです。落語家の話芸で古典怪談を味わえる一作です。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2023.10.15
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大江戸妖怪かわら版2のご紹介です。前巻の記事はこちら。【中古】 大江戸妖怪かわら版 2 / 香月 日輪 / 講談社 [文庫]【宅配便出荷】【あらすじ】妖怪たちが暮らす「魔都」大江戸。今回は雀が大江戸に落ちてきてかわら版屋として働くようになったいきさつが描かれています。家族や環境に恵まれず、日の当たらない世界で生きてきた雀。そんな雀が「生き直す」選択をした物語です。【遠きにありて思う】※ネタバレありです。本作で最も印象に残った章が「遠きにありて思う」でした。雀は大江戸で生きることを選びました。「ガキは親が恋しいもんだ」という言葉に反発を覚えつつも、思い出すのは嫌な思い出ばかり。嫌な気分になるとともに、自分はこんなに親のことを見ていたのかと驚きもしました。ですがそれは帰りたくても帰れない所にいるからそう感じるのだと思います。辛いことも振り返ってみれば思い出になるでしょうし、辛い経験が今の糧になっていると受け取ることができるでしょう。しかし辛い思いをしている最中にそうした境地に至ることは難しいと思います。遠きにありて思う。どうあがいても戻ることのできない場所や状況にいるからこそ、心静かに振り返ることができる。そんなこともあるなあと思いました。【雀、芝居を見物す】後半雀は大江戸三大座と呼ばれる芝居一座の一つ、日吉座を見物に行くことになりました。芝居を十分に楽しんだ雀は後日日吉座へインタビューに行くことにしたのですが、そこで事件が起こってしまい……日吉座の看板役者蘭秋をはじめ一座の面々は今後も登場するので、今後の弾みにもなるお話でした。次巻の記事はこちら。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2023.10.08
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怪奇蒐集者 春南灯のご紹介です。北海道出身で、自身の体験をコンテストで語ったことをきっかけに怪談蒐集、執筆をされています。怪奇蒐集者 春南灯/春南灯[DVD]【返品種別A】【収録エピソード】朱毬内湖人工ダム湖のそばにあるキャンプ場でバーベキューの準備をしていました。すると娘が「湖の上におじちゃんがいる」と言って来ました。言われるまま見てみると……マキリフリマサイトでアイヌの短刀マキリを見つけました。柄に傷があるとのことでしたが気に入ったので購入しました。それからというもの不思議な現象が続き……アイヌの文化や風習を感じられるお話でした。ぱちん体験者はかつて強制連行が行われた場所を訪れました。石碑の文を読んだりしていると、小さな女の子がぱちんと爪を鳴らしていました。そこは地元の人たちの墓地でもあるので、墓参りにでも来ていたのかと思ったのですが……その土地で起こったことと、そこに残る思いを感じるお話でした。猫栃栃の実をたくさん拾って帰ったのですが、家に帰ってみると栃の実ではなくたくさんの子猫がうごめいていました。パート先の人に話を聞いてみたところ「あそこの栃の実を拾う人なんかいない」と言われました。その訳とは……猫好きとしては胸の痛む話です。継母春南さんの友人のお話です。友人の元に継母から郵便が届きました。継母は友人の母を自殺に追いやって父親と再婚した人なので、友人はずっと会わないようにしていました。郵便の受け取りも拒否しようとしたのですが、箱に「遺品」と書いてあったのでとりあえず受け取ってみると……廻る因果を感じさせるお話でした。後日この話に春南さんも関わっているのがより生々しいです。あと、九枚春南さんが病院の待合室で知り合ったお婆さんが体験したお話です。以前お婆さんは幼い孫を亡くしました。孫を失った最初の敬老の日、親戚が集まって祝ってくれたのですが、寂しさがぬぐえませんでした。お婆さんが仏壇で供養をしていると、二階から降りてくる足音がしました。親戚の誰かかと思って気に留めなかったのですが、小さな両手がお婆さんの肩を叩いてくる感触がして……怪談とは怖いだけでなく、こうした不思議で心の温かくなる話もあるなあと改めて思いました。「あと、九枚」という題名がとても良いですね。春南さん自身が関わっている話も含め、色々な怪異が味わえる一作でした。また今回はカメラワークが良く、話を一層盛り上げていたように感じました。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2023.10.01
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映画版 ミステリと言う勿れを観てきました。元々本作はほとんど観ていなかったのですが、劇場版公開前にテレビでやっていた特別編を観て興味を持ちました。宣伝にまんまとはまってしまいました。※この記事はネタバレを含みます。【あらすじ】何かと事件に巻き込まれやすい天然パーマの大学生久能整(くのう ととのう)。広島の美術館を訪れた整は、女子高生狩集汐路(かりあつまり しおじ)から強引にバイト話を持ち掛けられます。資産家である狩集家は遺産を一人だけに相続させるしきたりがあり、遺産相続の際は死者が出ることもしばしばありました。今回汐路の祖父が亡くなりましたが、その子は全て事故死しているため、孫である汐路とそのいとこたちが相続候補者となりました。整は汐路のボディガード兼謎解き要員として巻き込まれて行きました。しだいに明らかになる一族の因縁とは?【編集が秀逸な作品】ミステリは情報量が多くなりがちなのでどうやってまとめるのかなと思っていました。実際観てみると冗長にならず、さりとて削りすぎて内容が伝わらなくなっていることもありませんでした。観終わった後原作を読み返してみたのですが、細かいシーンが入れ替わっていました。マンガと映画の表現の違いなのかなと思いましたが、全く違和感がありませんでした。劇中に登場する「鬼の集」の朗読劇はどう表現するのかなと思っていたのですが、原作の絵をそのまま使っているのがなるほどと思いました。また、ミステリと言う勿れといえば整君の理屈っぽいけどどこか真理を突いた「常々思ってるんですけど」が見どころの一つだと思います。どれを残してどれを省くのかも制作陣は苦労したんじゃないかなと思いました。【相変わらずの優れた音楽】特別編を観た時も感じたのですが、ミステリと言う勿れは音楽の使い方が上手いと思います。クラシックをアレンジしたものを使ったり、あえてBGMの無いシーンがあったりと、物語を効果的に盛り上げていたように思います。【一味違ったミステリでした】感想としては、一般的なミステリとは違った印象を受けました。遺産相続に絡んだ事件が起こるのかと思えば、その裏に潜む因習が動機だったというのは捻りが利いていたと思います。こうしたミステリですと相続人候補が次々と死ぬものですが、過去の事件はあるものの整が関わった範囲では死人はゼロでした。誰かは死ぬのかなと思っていたのですが、これはかなり意外でした。わざわざ人を死なせなくても良いミステリはできるものだなと思いました。個人的には、相続人候補たちがいがみ合うことはあっても仲が良かったのがほっとしました。協力しようとなった時「これで謎解きだけすればいいんやね」とか「誰が解いても恨みっこなし」といったやりとりがほほえましいですね。遺産相続のライバルではあっても、それまでの人生で信頼関係があったんだなあと思いました。また、汐路の親たちが本当の狩集家の後継者と「こんなことは自分たちの代で終わらせる」と言っていたシーンが印象的でした。そこに悲壮感は無く、未来への希望を感じさせました。真の狩集家が復讐しようとしなかったので、整君が言うとおり被害者が加害者にならず、加害者が被害者になりませんでした。こうした展開はミステリでも少ないのではないでしょうか。【常々思っているのですが……】今回の犯人は長く続くしきたりによって殺人を犯したため、あまり罪の意識がありませんでした。それに対して蔵の名前に義の字が使われていないことから「これを始めた人は悪事だと思っていたのでしょうね」というのが印象的でした。強い言葉は使っていませんが、犯人に対する痛烈な皮肉だと思います。また、汐路にカウンセリングを勧めるシーンが好きです。日本では負けた人、壊れた人に問題があるように考えます。整君の言うように、人の弱さを認められるような社会になったら良いですね。原作の味わいを余すことなく盛り込んだ作品であり、原作ファンも満足できる内容に仕上がっていると思います。公式ホームページはこちら。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2023.09.24
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大江戸妖怪かわら版1のご紹介です。【中古】 大江戸妖怪かわら版 1 / 香月 日輪 / 講談社 [文庫]【宅配便出荷】【あらすじ】舞台は大江戸。といっても我々人間の大江戸ではなく、妖怪たちが平和に暮らしているもう一つの大江戸です。そんな魔都大江戸でただ一人の人間である雀は、かわら版屋で働く少年です。江戸で起こる面白話を探して走り回る雀の元に「人間を拾った」という報せが入ります。元の世界が嫌で他の世界へ行きたいと願っていた少女小枝は、願いが通じてしまったのかこの世界に「落ちて」来てしまったようです。とりあえず小枝の面倒をみることになった雀。窮屈な生活で疲れ切っていた小枝の心はほぐれていくのですが、二つの江戸では時間の流れが違うため、あまり長く魔都にいると元の世界に帰れなくなってしまいます。この世界に留まるのか、それとも元の世界に帰るのか、小枝の選択は?妖怪たちの人情あふれる魔界見聞録のはじまりです。【美しい描写も見どころの作品】物語自体は世界がひっくり返るような大事件が起こるわけでもなく、異世界に迷い込んできた女の子が新たな一歩を踏み出すためにそっと背中を押してあげるお話です。それだけといえばそれだけなのですが、最後まで読ませる魅力のある物語でした。様々な妖怪たちが普通に登場しますが、そのしぐさや動きがイメージできるほど文章が読みやすいです。特に風景の描写がきれいで、光の濃淡や色の具合が繊細に描かれていてこうした表現も見どころです。日々あくせくしている我々がうらやむようなのんびりした生活を送る妖怪たちの人情噺です。次巻の記事はこちら。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2023.09.17
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怪奇蒐集者 ガンジー横須賀のご紹介です。元火葬場職員で芸人でもあるガンジーさん。他の怪談師とは一線を画す独特の語り口が癖になる……かも?怪奇蒐集者 ガンジー横須賀/ガンジー横須賀[DVD]【返品種別A】【収録エピソード】マッチングアプリの女ガンジーさんが体験したお話。マッチングアプリで知り合った女性と会うことになりました。好みのタイプではなかったので早々に切り上げようとしたのですが、言葉巧みに誘われ自宅まで行くことになったのですが……人怖でもそうでなくてもヤバイ話ですね。ガンジーさん無事で良かった。火葬場にてガンジーさんが火葬場で働いていた時のお話。自殺した女性の遺体が運ばれて来て、明日火葬するとのこと。仕事を終えて帰ろうとした時電話がかかって来たのですが、相手の言っていることが聞き取れません。ですがその意味が分かった時……亡くなった方の想いや執念を感じさせるお話でした。黒いごみ袋ガンジーさんはごみ収集のアルバイトをしているそうです。その時に組んだおじいさんの体験談です。おじいさんがごみ収集業界に入ったばかりの頃、不審な黒いごみ袋を出す家がありました。ごみ収集車の小窓から見ると、例の黒いごみ袋に入っていたと思われるものは……後日談まできっちりとオチがついてしまったお話ですね。黒装束の女たちガンジーさんが火葬場で働いていた時のお話。出勤すると、今日の火葬は特殊なので余計なことはしないようにと連絡が入りました。やがて火葬の時間になると黒装束の女性たちが現れました。今日は新興宗教の教祖を火葬するのだそうです。異様な雰囲気の中火葬が行われ……ガンジーさんのお話でも代表的な話ですね。硬い女ガンジーさんが上京して初めて付き合っていた女性は、足の裏が非常に硬かったそうです。ある日そんな彼女と歩いていると、急に「あっ」と叫んで走り去ってしまい、行方不明になってしまいました。それから1年後、突然彼女から連絡が来て……なんとも不思議なお話でした。環境パトロールでの出来事ガンジーさんが環境パトロールの仕事をしていた時のお話。環境パトロールとは役所の依頼を受けて環境整備を行う仕事だそうです。とある夫婦の家の屋根裏に棲みついたハクビシンを追い払いに行きました。屋根裏に上がって準備しているとうなり声のようなものが聞こえて来ます。ハクビシンが威嚇しているのかと思ったのですが、辺りをライトで照らしてみるとそこで見つけたのは……木登りの友人ガンジーさんのお父さんが子どもの時体験したお話。お父さんと毎日のように遊んでいた友だちがいました。ある日友だちが木の上に登ってロープをかけていました。ターザンごっこでもするのかなと思っていたのですが、友だちは「次はお前の番な」と言って次の瞬間……何とも不思議で不気味なお話でした。お父さん大丈夫か心配です。すれ違う人ガンジーさんが火葬場で働いていた時のお話。漁に出た船が海難事故に遭い、乗組員15名全員の遺体が収容されました。全員の火葬が終わったのですが、5名だけ家族が受け入れを拒否したため、お骨を引き取る人がいなくなってしまいました。そのためガンジーさんの職場でお骨を預かることになったのですが、体が重くなった感じがしました。そこでガンジーさんは神社でお祓いを受けました。その結果5人のうち4人は祓えたものの、1人だけ祓えなかったとのことです。その後何とか生活をしていたのですが……ガンジーさんの話はどこかコミカルな部分があるのですが、この話はシリアスに不思議で怖い話でした。ガンジーさんも話すのをちょっとためらうほどの重みのあるお話でした。多くの仕事をしていた経験を通して語られる体験談は、本人の体験だけにリアリティがありました。個性的な語りが微妙にクセになるガンジーワールド。あなたの心にピンポ~イント!よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2023.09.10
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怪奇蒐集者 北斗怪談 匠平のご紹介です。スリラーナイトのエースとして活躍し、現在はクラフトビール・クラフトジンのお店や怪談イベントの主催など、幅広い活動を見せる北の怪談師が登場です。ビデオメーカー 怪奇蒐集者 北斗怪談 匠平【DVD】 【代金引換配送不可】【収録エピソード】帰り道匠平さんの元にDMで怪談が寄せられることがあり、中には読むのが気が引ける気配を纏ったメールもあるそうです。体験者が子どもの頃体験した話がDMで届きました。小学校の帰り道、前にイチャイチャしながら歩いているカップルがいました。そのカップルは楽しそうに歩いていたのですが、踏切にさしかかった時急にだまりこんでしまい……このメールを読んだ後匠平さんの身にも怪異が起こりました。やはり匠平さんの感じた気配は間違いではなかったということでしょうか。ウォーターサーバーウォーターサーバーを設置したところ、すごい勢いでタンクから水が減っていくのでたくさん入るんだなあと感心していました。しかしあまりにもたくさん入るので業者に問い合わせたところ、そんなに入らないとのこと。調べても水漏れしている様子もなく不思議に思っていました。それから時が経ち妹にその話をしたところ、妹もウォーターサーバーに関して不思議な体験をしたと言って来ました。気づかなければ気づかない、日常のすぐ隣にある怪異を感じさせるお話でした。霊感霊の感じ方は人それぞれで、視えたり聞こえたり、臭いを感じる人もいるようです。ある日スリラーナイトに「自分に霊感があるか確かめに来た」というお客さんが来ました。その人は不意に口の中が苦くなることがあり、どうも霊がいる時に苦みを感じるようです。そこでお客さんに店内を歩いてもらい、幽霊がいるというポイントを答え合わせすることにしたのですが、その結果は……オチもついたお話でした。匠平さん大丈夫かなあ。事故物件スタジオスリラーナイトでYouTubeチャンネルを始めることになりました。営業中は店で収録することができないので、安く借りられる事故物件をスタジオとして使うことにしました。準備が終わり休憩していると、床に小さな爪が落ちていました。その後棚に長い髪が1本だけ落ちていました。YouTubeチャンネル解説記念配信の時にその爪と髪を披露したのですが、頻繁に配信が止まってしまいました。そのうえ配信後ちゃんと取っておいた爪と髪が消えてしまいます。その後もまた不可解な事が起こり……霊現象で物体が出現するという現象はしばしば聴く話です。大抵は気味悪がって捨ててしまうのですが、オカルトマニアはチャンスとばかりに保管するのですね。これを分析とかしたら霊現象の研究に役立つのかなと思いました。左手匠平さんの友人のお話。友人のお子さんが「自分は天使だった」と言って来ました。アニメか何かの影響かと思い話を聴いてみると、人間に生まれ変わる時親を選べるのだそうです。わが子が自分を選んでくれたのが嬉しくてさらに話を聴くと「お母さんが死にそうだったから助けたかった」とのこと。その話には非常に心当たりがありました。さらに話を聴いていくと心当たりのあることがたくさんあり……最後にいい話が来ましたね。禍々しい話やちょっと不思議な話、最後にいい話もあって、飄々とした語り口も相まって粋な一作に仕上がっています。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2023.09.03
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Dr.キリコ 白い死神のご紹介です。手塚治虫先生の名作ブラックジャックのスピンオフ作品です。ブラックジャックの対極にいる存在で、金で安楽死を請け負う医者Drキリコ。ブラックジャックの中で同じキャラクターが再登場することは少ないのですが、キリコはかなりの再登場率を誇ります。本作はそのキリコを主人公にした作品です。【中古コミック】Dr.キリコ〜白い死神〜 全巻セット(全5巻セット・完結) sanorin【原作のテイストを失わない名作】※若干ネタバレありです。ブラックジャックといえば、神の手を持つ無免許の医者ブラックジャックが様々な人たちの命を救おうとする姿を通して、生きる意味や命について考えさせられる作品です。一方でキリコは手の施しようのない患者に対して死という救済を与える存在です。自らの死を望む者が依頼人となる訳ですが、ブラックジャックとはまた違った切り口で命について考えさせられました。回復の見込みがない苦しみだけでなく、自分が生きていることで家族や大切な人の重荷になってしまう苦しみといったリアルな部分も描いているのが良かったです。本作の魅力は、原作であるブラックジャックのテイストをしっかりと引き継いでいる所だと思います。基本的には死によって救いをもたらす話が多いのですが、逆に生かすことで救いとなった話やコミカルな話、キリコも力及ばず苦い思いをする話など、様々な結末の話があります。こうした色々なパターンの終わり方はブラックジャックにもあったように思います。安楽死といっても金さえ払えば良いという訳ではなく条件があって回復の見込みがないこと。生きているのが苦痛であること。本人が死を望んでいること。キリコはこの3条件に合わないものは安楽死を拒否しています。このポリシーがあるお陰で作風がぶれなかったように思います。例え自分の身が危険になろうとも頑なにポリシーを貫く一方、依頼人の真剣さに心動かされた時は若干このポリシーを曲げることがあります。こうした強情とも言える意志の強さと人間臭さが同居するのは、ブラックジャックにも通じる魅力であるように思います。そして作中にキリコの妹ユリが出てくるのも、細かい所まで配慮が行き届いていると思います。さらに最後のエピソードは、キリコを主人公にするにあたってこれ以上ないくらいの終わり方であったと思いました。【ファンには嬉しいおまけ】本作のおまけエピソードとして「二人の黒い医者」が収録されています。原作ブラックジャックでキリコが登場した話と同名で、こちらはキリコの視点から描いたカバー作品とも言えるエピソードです。当然原作とは作画も違えばコマ割りも違う訳ですが、同じ話を違う表現で描いているのはファンとしては一層楽しめました。個人的にはキリコが蝶の死骸を風にゆだねながら「生き物は自然に生きて自然に死ぬものだ。それを人間だけが、無理やりにでも生きようとする」と言うシーンが再現されているのが良かったです。医療では命を救い、死を遠ざけることを是としてきました。尊厳死という言葉を聞くようになったのは近年です。死によって患者の幸福と尊厳を守る。キリコの言葉は許されざる独善なのか、時代を先取っているのか? それは我々に突き付けられた課題なのかもしれませんね。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2023.08.27
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怪奇蒐集者Special 歌舞伎町怪談 魘のご紹介です。怪談バースリラーナイトに集う精鋭が再登場です。怪奇蒐集者Special 歌舞伎町怪談 魘/心霊[DVD]【返品種別A】【収録エピソード】人がしない経験(スズサク)彼女に霊感があるというカップルがスリラーナイトに来ました。何か体験談は無いかと訊いても彼女は何も答えませんでした。翌日彼女だけが店を訪れ「自分の中には体験談を話していいか判断する人がいる」とのこと。そしてスズサクさんの口から語るなら良いとのことで聴かせてもらった話です。彼女は幼い頃から男性恐怖症でした。そんな彼女も高校生の時に男友だちができ、それをきっかけに男性の友だちも増えました。ある夜不思議な夢を見てからというもの、その男友だちがしきりに「人がしない経験をさせてあげようか」と訊いてくるようになりました。気味が悪いのでその話をスルーしつつ卒業後も彼と友人同士でしたが、彼は「これからは俺に会わない方がいい」と言われ、以降連絡が取れなくなりました。その後八方手を尽くして彼の行方を捜したのですが……何とも不可解なお話でした。吾輩も色々怪談を聴いていますが、あまり聴かないタイプのお話でした。帰れない…(伊山亮吉)スリラーナイトに来たお客さんから聴いたお話です。彼女は霊感は無いのですが、1日だけ奇妙な体験をしたそうです。彼氏とドライブデートに行ったものの、正直楽しめませんでした。これからどうすると訊かれた時、なぜか「お城に行きたい」と言ってしまいました。お城に着いてから怪奇現象に見舞われたのにもかかわらず、何故かお互いに「帰ろう」と言い出せませんでした。その後何とか家に帰り、怖いので友だちと電話をしていたのですが……怪異てんこ盛り1日限定なお話でした。彼死(国沢一誠)国沢さんの体験談です。怪談を話していると、怪異体験者から相談されることがあるそうです。霊感は無いものの相談に来た人が可愛かったので、下心もありつつ部屋を見に行きました。すると部屋の中からはっきりと異音が響いて来て……これは後日談の方が怖いお話でした。国沢さん危機一髪ですね。初恋(牛抱せん夏)スリラーナイトに来た女性のお客さんが体験したお話です。病気がちだった彼女が幼い頃検査入院した時、同じ部屋に入院していた少年に一目ぼれをしました。お陰で入院生活も楽しかったのですが、退院前日の夜に不思議な体験をしたうえに、そんな少年はいないとのこと。退院後荷物の中に、少年の連絡先を書いたメモが出てきました。どうしてももう一度話がしたいとその番号にかけたのですが……いい話なのでしょうけど、同時に不気味さもあるお話でした。老人介護施設(村上ロック)村上さんの友人のお話です。友人の後輩から「妻が家に帰って来ない」と電話がありました。それから間もなくして後輩の妻から「夫が家に帰って来ない」と電話がありました。食い違う話に戸惑いながらも後輩の家に行きました。すると後輩とは電話は繋がり確かに家にいるのですが、何故か姿が見えませんでした。困った彼は自分が働いている老人介護施設の入所者で、霊能者だったと噂のあるお婆さんに相談してみたのですが……能力のある人ってここまでできるものなのですね。1人の怪談師がじっくり語るいつもの趣向とはまた違って、多くの怪談師の怪談が味わえる贅沢な一作です。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2023.08.20
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怪奇蒐集者Special 歌舞伎町怪談 忌のご紹介です。歌舞伎町にある怪談バースリラーナイトから怪談師たちが集結です。怪奇蒐集者Special 歌舞伎町怪談 忌/心霊[DVD]【返品種別A】【収録エピソード】霊に起こしてもらった話(スズサク)スリラーナイトに来たお客さんから「自分は霊に起こしてもらったことがある」という話を聴きました。その後に入ってきたお客さんが「自分は霊に起こしてもらっている」といいます。怪談師をやっていても中々聞かないタイプの怪談を1日に2回も聴く…… これ自体がちょっとした怪異ですね。最後のスズサクさんの解釈も不気味な後味を残して良いですね。長野のビジネスホテル(伊山亮吉)伊山さんの怪談で頻繁に登場する武田君のお話です。武田君が会社の研修でしばらくの間ホテルに泊まることになりました。チェックインの時しきりに何時に寝るか訊かれました。変だなあと思いながらも研修を続けていました。ある日急に午後休みをもらいのんびりしていると、うっかり眠り込んでしまいました。昼間寝たせいで夜眠れずにいるとドアをノックする音がして……この話は伊山さんの怪談の中でも屈指の名作だと思います。状況描写や擬音など、稲川怪談にも通じる「怪談の実況中継」が味わえる話です。バイクデート(牛抱せん夏)バイクに彼女を乗せて夜景を観に行きました。すると姿が見えないのにバイクのエンジン音だけが聞こえて来ました。気味が悪くなって帰ったのですが、その後も……最後の牛抱さんのコメントが怖い。さすが怪談師、目の付け所がシャープですね。赤いラジコンカー(村上ロック)町工場で頻繁に納品ミスがありました。ある深夜工場の近くを通りかかると作業場の電気が点いていました。不審に思って入ってみると……不穏な後味が残る、不可解で禍々しいお話でした。白髪の老婆(国沢一誠)国沢さんが舞台の共演者とバーに飲みに行った時のお話。共演者が演技について熱く語っていたのですが、ふと気づくとカウンターの奥にいたお婆さんが共演者のすぐ隣にいて……最後に変化球が来た感じでした。さすがスリラーナイト。どれも質の高いお話でした。とにかく良い怪談が聴きたい方にはぜひお勧めです。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2023.08.13
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怪奇蒐集者 山田ゴロ2のご紹介です。恐怖の中にノスタルジーを感じる怪談です。怪奇蒐集者 山田ゴロ2/山田ゴロ[DVD]【返品種別A】【収録エピソード】命の期限山田さんのおばあちゃんの話です。彼女は今で言う「視える人」でした。不思議な話がたくさんありましたが、それだけでなく優しくて皆から慕われる人でした。そんなおばあちゃんもガンになり、入院していました。おばあちゃんはゴロさんを呼び寄せ「娘が3人そろったら私は死ぬから」と言いました。それを聞いた母親は、おばあちゃんの娘が3人そろってお見舞いに行かないよう気をつけていたのですが……不思議な力を持っている人って居るものですね。タイムカプセル山田さんの高校時代の友人T君が、小学生の時に体験した話です。かくれんぼをして遊んでいる時、友だちが慰霊碑のそばに埋まっていた箱を見つけました。その箱を持ち帰った友だちに怪異が起こり、慌てて元の場所に戻しました。後日気になってその箱を見に行くと、中に入っていた物とは……怖いというより不思議なお話でした。三途の川の渡し賃山田さんが幼い頃のお話です。いつもお駄賃をくれる、燃料屋のおばあちゃんがいました。ある日もお駄賃をもらい、そのことを母親に告げたところ……怖さは無く、懐かしい風景と切なさを感じるお話でした。魂が宿るもの日本では物にも魂が宿ると考えられています。そんな物にまつわるお話です。ただ、やはり宿るのは恨み等マイナスの感情の方が強いようで……生きる順番いじめに遭い怪我を負ってしまった少年。自室で一人苦しんでいると、見知らぬ老人が現れ「生きる順番があるのを知っているか?」と訊いて来ます。その内容とは……恐いというより、禅問答のような不思議なお話でした。三つの首山田さんの親友である林君のお話です。林君の先輩が自殺してしまいました。その後も立て続けに知人の自殺がありました。ある日林さんは自殺した人たちの姿を見てしまい、妻のすすめでお祓いを受けたのですが……山田さんの解釈が味がありました。怪談の恐さだけでなく、山田さんの持つ独特の存在感が味わい深いです。恐いというよりも切なさを感じるお話もあって、ただ恐いだけでない怪談の奥深さを感じる作品でした。個人的には三途の川の渡し賃が好きです。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2023.08.06
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栃木の怖い話のご紹介です。栃木県に関する怪談を集めた一冊です。【中古】単行本(小説・エッセイ) ≪日本文学≫ 栃木の怖い話【中古】afb【栃木の心霊的名所ピックアップ】日光市ウェスタン村ウェスタン村は吾輩が子どもの頃よくテレビでCMが流れていました。1974年に開業し日光江戸村と並んで有名な観光地でした。2006年にメンテナンスのため休業し、そのまま廃墟になってしまいました。この本に収録されているお話は怖かったです。長く人が出入りしていた場所は何かが残るのでしょうね。中禅寺湖中禅寺湖は日光市にある大きな湖で、かの華厳の滝に流れています。どういうわけか遺体が浮かびにくいそうで、穏やかな自然とは裏腹に華厳の滝と並んで自殺の名所となっているそうです。また遺体があがりにくい性質のため、その筋の人たちの御用達になっているのだとか……百目鬼宇都宮市には百目鬼(どうめき)という鬼の話が伝わっています。100の鬼を従えていたのですが鬼の世界に嫌気がさし、宇都宮市塙田町にある本願寺というお寺で人間に生まれ変わったという伝承があるそうです。また室町時代に宇都宮にいた藤原秀郷が100の目を持つ鬼を退治した話もあるそうです。ちなみに藤原秀郷は大ムカデを退治した話が有名で、吾輩の住む地域では秀郷祭りというお祭りが催されています。大中寺栃木市にある大中寺には、大中寺の七不思議と呼ばれる話が伝わっています。吾輩も幼い頃何度か訪れたことがあります。観光スポットとしても紹介されています。ケンちゃんハウス精神疾患を患っていたケンちゃんという少年が家族を惨殺したとされる「ケンちゃんハウス」。ケンちゃんハウスは3つ候補があるそうで、そもそもそうした惨殺事件自体が特に記録が無いそうです。本書の言葉を借りれば「噂が噂を呼ぶ」のでしょうね。華厳の滝観光スポットであると同時に自殺の名所としても有名な華厳の滝。筆者である由乃さんが実際に訪れた時の話が収録されています。荘厳な雰囲気であり自殺の名所を連想させるような不気味さは無かったのですが、供養像と銘板を見た時、亡くなった方の冥福を祈る気持ちが湧いてきたとのことでした。自殺の名所というと引きずり込まれそうな気味の悪いイメージがありそうですが、華厳の滝は観光地と自殺の名所という2つの面が両立しているように感じました。テレビなどで地元が取り上げられるとテンションが上がるのが田舎者の習性ですが、吾輩も「わ~、こんな所あるんだ~」とか「うげ、これたぶんあそこじゃん」とか言いながら読んでおりました。心霊方面のガイドブックとして役立つかもしれませんね。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2023.07.30
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昨日イベント行ってきました。前回の記事はこちら。【楽しい怪談でした】タイトルがタイトルだしPG12なのでガチの怪談かと思っていたのですが、怪談トークショーといった趣でした。怪談も話しますがそれに付随する話も面白くて、幅広いファンが楽しめる内容でした。おじさん二人がじゃれ合ってるのはかわいいものでしたが、三木さんによるとお盆が近づくと感覚が鋭くなってしまうのであえて笑いも入れているそうです。演出であるとともにバランス調整という意味があるのかと思うとやや怖いですね。【お話ピックアップ】印象に残ったお話をいくつか。霊を呼ぶ音霊を呼び寄せる音域があるそうです。お経をあげる時にお坊さんが手元でチリーンと鳴らす仏具は、霊に合図を送っているのだそうです。霊を呼び寄せる音域はかなり高くて日常生活ではあまり出ない音らしいのですが、偶然その音を出してしまうと霊が集まって来るのだとか。イベント中も音の高さについて三木さんが頑なに口を割らなかったところをみると、これは本当の話なんだろうなあと思いました。地軸と異界怪談と狐の話三木さんによると、2011年に地球の地軸がずれたそうです。それにより気圧が変わり、気圧が原因の頭痛が増えたそうです。その頃から時間を飛び越えたり、普段存在しない場所が出現するといった異界に関する怪談が増えたと言います。確かにきさらぎ駅など、異界の怪談が増えてきたように思います。また狐に化かされるという話がありますが、お稲荷様になる前の狐が人を化かすのだそうです。そしてお稲荷様には時間や場所を越える力があるそうで、その力を自在に使えるようになるとお稲荷様になるそうです。地軸と異界と狐が奇妙にリンクしているのが興味深いですね。【締めは心霊写真】最後は心霊写真のコーナーでした。最後に心霊写真を持ってくるのは稲川さんの影響でしょうか。それまではどこか楽しい雰囲気だったのですが、このコーナーは結構怖くて最後に引き締まったように思います。それでいて三木さんがありがたい話でまとめてイベント終了でした。最初は交代で怪談を語り合うイベントなのかと思っていたのですが、結構違っていてそれはそれで面白かったです。会場を見回すとオカルトマニアみたいなお客さんは少なめで、割と普通(笑)なお客さんが多数派でした。怪談マニアとなるとつい「いい」話を求めてしまいがちですが、こうした和やかなイベントも怪談好きの裾野を広げるためにも重要だと感じました。地方でもこうしたイベントが開催されるのはありがたいことです。次もまた行きたいと感じさせるイベントでした。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2023.07.23
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怪奇蒐集者 三輪チサのご紹介です。怪談執筆の傍ら、怪談サークルの開催をされています。怪奇蒐集者 三輪チサ/三輪チサ[DVD]【返品種別A】【収録エピソード】火の女100歳を超えた霊能者の女性。自らの衰えを感じ、断食を始めました。ある日、2、3日向こうへ行ってくると言って眠り続け、その後も意識朦朧の状態でした。見舞いに来ていた体験者が仏壇に線香をあげ、鐘を鳴らすとおばあちゃんの表情が少し和らぎ……人生の最期というのは多かれ少なかれ不思議なことがあるのかもしれませんね。午前2時の巡回高齢者施設で働いているKさん。夜2時の巡回はいつもサボっていたのですが、その日はまじめに行ってみることにしたのですが……偶然と言えば偶然かもしれませんが、これもまた不思議なお話でした。夜勤研修医のMさんが夜勤をしていると、どこからともなく冷たい風が吹いてきました。窓でも開いているのかと調べに行くと……こちらは直球の怪談でした。お稲荷さん三輪さん自身の体験です。石清水八幡宮へ向かう途中街道筋に入ると、急に生活音が消えずっと街並みが続いていました。すると見たこともないお稲荷さんの祠がたくさんありました。こんな所あったかなと思いながらもお参りをして帰りました。その話を知人たちにすると、誰もお稲荷さんがあるのは知らないとのこと。ですが知人の一人が似たような体験をしたと話てくれました。知らない場所に行ってしまうという怪談はしばしばありますが、何かの拍子に異界と繋がってしまうのかもしれませんね。初盆先祖代々伝わっていた仏壇が義兄に引き取られて行きました。仏壇の跡が残る畳の上に、今しがた落ちたような雫が一滴ありました。母親と電話をしている時、何の気なしにその話をすると……人が亡くなっても想いは残るものなのかもしれませんね。陳さんの話台湾でのお墓参りのお話です。陳さんは家のお墓を掃除していました。飽きてきた陳さんは、隣のお墓にある獅子の像が咥えている玉を何気なく撫でまわしていました。その帰り道、バスの中で誰かに押されたような感じがして、あわや転びそうになってしまいます。家に着いて風呂に入る時何気なく鏡を見ると……やはり不思議なものというのはあるものですね。脇道いつも通る田んぼ道。ふと見ると脇道への入口を見つけました。無性に脇道に入りたくなったのですが、後続車が来たので諦めました。家族の誰に聞いてもそんな道無いというのですが……オカルトの定番ですが、見たことのない道は行かない方がよいかと……503号室とあるホテルでのお話。体験者は従業員の休憩室ではなく、お客に貸し出さない「あかずの間」503号室でこっそり休憩していました。ある日そのことで先輩に声をかけられました。怒られるのかと思えば「何ともないのか?」と訊かれました。先輩によると、その部屋は客を入れるたびに自殺があるそうで……平気な人もいるんですねえ。ガッツリ幽霊が出てくるようなザ・怪談という話はありませんが、不思議なものの存在を信じざるを得ないようなお話を味わえる一作です。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2023.07.16
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怪奇蒐集者 長州小力のご紹介です。小力さんと言えば長州力さんのモノマネで有名ですが、芸能界きっての怪談マニアという顔も持っています。そんな小力さんが怪奇蒐集者のリングに登場です。怪奇蒐集者 長州小力/長州小力[DVD]【返品種別A】【収録エピソード】怪異が寄ってくる怪談好きな小力さん。本人は霊感は無いと言うが、思い返してみるとあれは怪異だったのかな? という体験は結構しているそうです。そんな小力さんの体験談の詰合せです。気のせいと言えばそうかもしれないし、怪異と言えば怪異といったお話が多いです。稲川淳二さんも、気づかなければ気づかないという怪異は多いとおっしゃっていましたが、かすかな怪異というのは日常に溢れているのかもしれませんね。怪を語れば怪至る。好きだからこそ呼び寄せてしまうのかもしれませんね。山形のセンセイ地方のイベントスタッフに霊感の強い女性がいて、小力さんは彼女のことを「山形のセンセイ」と呼んでいました。そんな山形のセンセイにまつわるお話がいくつか語られています。小力さんの霊への対応が優しくてほっとしました。心霊写真知人のバーが入っているビルのエレベーターで黒い影を見ることがあるという話を聴きました。小力さんが試しに写真を撮ってみると、不思議なものが撮れました。後日バーのオーナーも同じ写真が撮れたと連絡がありました。同じ写真が撮れるので、外の風景が映り込んでいるのかなと思っていたのですが……幽霊の正体見たりと思うか、やはり霊がいると思うか、解釈の別れるお話ですね。ゴーストホテル宿泊先が幽霊が出るホテルだというドッキリ番組に小力さんが出演しました。後日オンエアの映像を見てみると……番外編 怪談を語る長州力小力さんが長州力さんのマネをしながら怪談を語ります。ちゃんとした怪談なのですが、これ、小力さんと長州さんどっちの体験なんでしょうね……小力さん自身の体験が語られています。正体のはっきりしない話が多いのですが、一般人の体験に近いような、妙なリアリティのあるお話が多かったです。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2023.07.09
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ファイアーエムブレムエンゲージ完全攻略本のご紹介です。900ページを超える大ボリュームです。あまりの分厚さにメール便ではなく宅配便で届きました。ファイアーエムブレム エンゲージ 完全攻略本[本/雑誌] (Nintendo) (単行本・ムック) / ニンテンドードリーム編集部/編著【攻略情報もしっかり掲載】攻略本だけにマップの攻略情報もしっかり載っています。特にルナティック攻略のコツについて結構ページ数を割いていたのが印象的でした。【公式の圧倒的情報量】本作で面白かったのは、圧倒的な情報量です。各キャラクターの紹介はもちろん、支援会話やお目覚め会話、パートナー後の会話まで収録されていました。支援会話に至ってはあまりにも量が多く1ページを3列に分けて掲載されているので、虫メガネでもないと読めません。こうした会話イベントは全パターン見るのは大変なので、こうした情報があるのはありがたいですね。さらに戦闘ボイスや退却時のセリフだけでなく、スナップショットやエンゲージ時の姿まで掲載されています。個人的には特別な組み合わせで戦闘した時の会話内容まで載っているのがすごいと思いました。吾輩ファイアーエムブレムシリーズの攻略本は何冊か持っていますが、戦闘前に会話ありと書いてあることはあっても、内容まで書いてあるのは初めて見ました。【攻略本のあり方について思う】我々が子どもの頃はゲームの攻略情報は雑誌と攻略本くらいで、発売を首を長くして待っていたものです。一方今はソフト発売直後に攻略サイトが立ち上がるようになりました。ストーリーの攻略情報に関しては、攻略本は分が悪いように思います。攻略サイトが存在する状態で攻略本はどうあるべきかと考えた時、本書のような情報の開示がひとつの答えであるように思います。攻略についてはサイトでも見ることができますが、会話イベント系について掲載されているサイトは少ないようです。一方でイベントを全て自分で見るのは不可能に近いので、サイトがフォローしづらい部分を埋めることで攻略本のありがたみが出るように感じます。従来の攻略本は、攻略本と言ってもエンディングに関する情報については載っていなかったりするものですが、本書はエンディングや追加コンテンツについても余すことなく収録されています。さらにファイアーエムブレムエンゲージは発売後約3カ月で追加コンテンツも全て発売し、作品として完結しています。そのため攻略本には作品の全ての要素を余すことなく掲載することができていました。攻略本であると同時に資料集でありファンブックとしても楽しめる一冊でした。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2023.07.02
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来月に群馬県桐生市、美喜仁桐生文化会館で開催される怪談イベントのチケット入手しました。YouTubeでも有名な三木大雲さんと島田秀平さんがコラボしたイベントです。三木大雲さんは京都にある蓮久寺の住職であり、怪談を通して仏教の教えを伝える「怪談説法」をしています。夏に放送される心霊番組で、曰くのある物を日々供養しているお寺の住職として紹介されることが多いでしょうか。島田秀平さんと言えば、怪談に興味の無い方でも手相占いをする芸人さんとして知っているのではないでしょうか。本格的な怪談は苦手という方はこちらがおすすめです。こちらは11:00から500円で楽しめるワンコインコンサートです。ノリからするとこちらはマイルドなはずです。人気怪談師のイベントは大抵都市部で行われるので、地方にいると中々行けなかったりするものです。そんな中、地方でもこうしたイベントが開催されるのはありがたい限りです。しかもPG12指定公演という気合の入りっぷり。かなりガチの怪談が聴けるのではと期待が膨らみますね。イベント会場のホームページはこちら。三木大雲さんのYouTubeチャンネルはこちら。島田秀平さんのYouTubeチャンネルはこちら。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村
2023.06.25
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