さくらワールド

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2007年09月06日
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カテゴリ: 雑感
8月のことだ。


最初は、今はやりの「脳トレ」か、などと簡単に受け止め、日を改め「どんなことをしたの?」と尋ねたところ、その詳細な答えに、衝撃を受けてしまった。
「まだ9時だけど、疲れたのでお風呂に入って寝ます」とあったのもうなづける。アウトラインを聞いただけで、わたしなどフラフラしてしまった。

ハイジさんは毎年、職場を一日休んでこの講義を受けているそうだ。
そして今年のテーマが「上の命令を聞く追従さと良心の葛藤」というものだったそう。
これはStanley Milgranというかってホロコーストを生き延びたユダヤ人が「なぜドイツ兵はあんな残酷なことができたのだろう。
上官の命令を聞いたとき、心の葛藤はなかったのだろうか」という思いからはじめた実験だ。

この実験は1960年から3年間に及ぶ。


1 被験者・実験者・監督の3人を設定する。
2 実験者は被験者が間違えると、高圧を流す
3 監督は、高圧を流しても「やめ」といわない
4 そのときの実験者の反応をみる

つまり、この実験で、実験者の心がどのように動くか、生物学的、心理学的結果を知ろうとしたわけだ。
ハイジさんは、そこで学び、討論し、基調講演を聞いた。

ハイジさんに<グローバルな人>という印象を持ったのは、こうしたヨーロッパの負の歴史さえ学ぶ姿勢があるからかもしれない。
「戦場のピアニスト」は過去の物語ではなく、今生きているすべての欧州の人々の問題なんだ・・と、一通のメールから受け止めた。

翻って日本はどうか?
9月2日、3チャンネルETV特集「日中戦争70年 隠された化学戦の実態」という番組をやっていた。
夜遅い特集だったので、最後まで見ることが出来なかったが、やっぱり神経が高ぶってしまった。


731部隊ではあのおぞましい人体実験をくりかえした。
化学兵器を使いまくった兵士に罪の意識はなかったか?
人体実験を繰り返した人々は「上官の命令」というだけで良心の呵責はなかったか。

テレビが追う、わずかに生き残っている人々も、残された記録も淡々と語り、綴られていた。
テレビで真剣に怒り、涙したのは今も、残された化学兵器で体をずたずたにされた中国の民間人だけだった。



昨日、中国語の通訳をする友が、南京の化学兵器除去に関するNPOに参加すべく日本を発ったことを知る。
帰国後、彼女の報告を聞くことは、とりあえずわたしにとっての「学習」だ。

戦後に生まれた人間も決して過去の問題にしてはならない、と改めて思う。
ハイジさんからのメッセージと受け止めた、勝手ながら・・。









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最終更新日  2007年09月06日 21時41分00秒
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