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カテゴリ: 本の話
雨が降る肌寒い昼下がり、予定もないけど家事に励む気もおきない…そんな時に、マグカップにたっぷりココアを作って読むのにちょうどいい。大橋歩さんの本は、私にとってそういう存在です。

画文エッセイというのか、イラストと文字が離れがたく調和している文章といえば、今は太田垣晴子さんがその代表ですね。
大橋歩さんのエッセイ本は、そのパターンの元祖といえばいいでしょうか。4ページほどの短いエッセイと、添えられたカラフルな水彩のイラストのバランスが心地よくて、何度読んでも飽きません。
時折出てくるご主人の描写も、仲睦まじい感じが伝わってきて、わたし達夫婦もこんな風に年を重ねられたら…と憧れたり。

イラストレーターの草分け的存在として、数十年にわたってトップランナーの位置に居続け、一方で妻・母の役割も勤めてきた人だから、その言葉にはハッとさせられる重みもあって、背筋がピンとなることもあります。

「日本の子どもはおしゃれをさせると子供の顔が見えなくなる。かわいいとか美しいとかの見せ方、日本はまだ分かってないと思うこと多し」
「おしゃれ上手は仕事上手よ。おしゃれしてるけど仕事が駄目な人は、本当はセンスが悪くておしゃれ下手なのだと私は思う。」
…などなど。

90年代の終りに幻冬舎から発行された「わたしの季節」は、衣食住についてのエッセイが中心。


ちなみに、「今日のわたし」を、還暦を迎えた母にプレゼントしてみたら
「この人、何だか自分のこと年寄り扱いしすぎてな~い?」
と、ちょっとお気に召さなかった様子。
でも、その後、大橋さんは企画・取材・編集をすべて自分でこなして「アルネ」という素敵な雑誌を刊行されました。
「Ku:nel」「リンカラン」など、その後のライフスタイルに注目する雑誌の先駆けとも言っていいこの雑誌は、着実にファンを増やして大成功を収めています。
アルネ【Arne】5号“特集:堀井和子さんのいつものパンのつくり方” アルネ【Arne】7号“特集:『古道具坂田』のご主人はお考えがやわらかいのでした。” アルネ【Arne】8号“特集:佐藤雅彦さん僕が好きで好きでしょうがないもの” アルネ【Arne】4号“特集:高知の梅原真さんの正しい仕事” アルネ【Arne】1号“特集:柳宗理さん、使いやすいキッチン道具をありがとう”

自分の「美意識」を磨く努力を続けてきた人には、年齢なんて関係なく、いつでもホームランを打てる力がつくんだなぁ…と思います。

【今日読んだ本】
【楽天ブックス】今日のわたし





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最終更新日  2004.11.19 01:06:25
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