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カテゴリ: お出かけの話
赤坂の会社に勤めている友達から、職場の近くでこんな落語会があるんだけど…とお誘いを受け、いそいそと出かけてきました。

 ~落語会「東へ西へ」 演目~

 「打飼盗人」 桂 福矢
  女道楽   内海 英華
 「いかけや」 桂 春團治

     -中入ー

 「権助魚」  古今亭 朝太
  漫才    笑組
 「二番煎じ」 古今亭 志ん輔


そう、「東へ西へ」というタイトルどおり、色物を含め、上方と東京の芸人さん達が競演するという企画。今年で4回目となるそうです。
会場は、豊川稲荷の近くにある、赤坂区民センター。

前座は、小さい顔とほっそりした体で、少年のような印象の柳亭ち太郎さん。かけられたのは「強情灸」でしたが、全身で熱さを表現する、文字通りの「熱演」、素直に楽しめました。

内弟子修行中のエピソードを盛り込んだまくらが面白かった福矢さん。
内海英華さんは、繁盛亭でお囃子さんもされている方だと思いますが、三味線の曲弾きで相撲のやぐら太鼓を表現されたのはすごかった。満場の大拍手でした。

前半のトリ、桂春團治師匠。
ほんのりと紫がかかった鼠色の着物に、紋と羽織紐は目が覚めるような緋色。登場された瞬間から、その華やかさに目を奪われます。

「いかけや(鋳掛屋)」は、穴の開いた鍋や釜を修理する職人さんに、長屋の悪童たちがちょっかいを出すという噺ですが、ガキ大将、体の弱い坊ちゃん、生意気な子に吃音の子…何人もの、個性豊かな子ども達を演じ分ける話芸の見事さに、笑いながら唸りました。

朝太さんの「権助魚」。田舎訛りの飯炊男が、朝太さんのキャラクターにピッタリ。
漫才を挟んで、いよいよこの日の最後を〆る、志ん輔さんの「二番煎じ」です。
凍てつく冬の夜、長屋の男たちが火の用心の夜回りをする中で起こる珍騒動。



だから、戸外の寒さにかじかむ身体、その中であたる火のありがたさ、温かい鍋や燗酒の、舌を焼いてのどに滲みていく感じ…
志ん輔さんが舞台の上で演じる、その一つひとつが、まるでわが身が体感しているごとくリアルに伝わってきて、30分近い時間があっという間に過ぎていきました。

誘ってくれた友人も私も、落語の魅力を発見してから日が浅いため、どの方の高座もライヴで聴くのは初めてだったのですが、本当に面白かったです。
春團治師匠が参加している、ということが、いい意味での緊張感を会全体に漲らせていたように感じられ、聴いていたこちらも、心地よい疲れと満足感を抱いて、帰路につきました。

赤坂見付の駅に向かう途中、プリンスホテルを見るともう、名物のクリスマスツリーのライティングが輝いていました。
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最終更新日  2008.11.15 00:33:41
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お帰りなさいませ  
まろ0301  さん
 最初の話題が落語というのが嬉しいですね。
 春團治師匠、いいですねー。あのとぼけたような飄々とした芸風、惚れ惚れします。
 「朝太」という名前は、古今亭志ん朝師匠の二つ目の時の名前です。どんな方なのか、一度聞いてみたいものです。 (2008.11.15 10:31:31)

順調にハマってますね  
嫌好法師  さん
きっと贅沢な落語会だったのでしょう。
私は江戸落語のかたは馴染み薄なので、存じ上げない方ばかり。でもきっと素敵な高座だったのでしょうね。 (2008.11.15 16:31:33)

Re:お帰りなさいませ(11/09)  
サリィ斉藤  さん
まろ0301さん

> 春團治師匠、いいですねー。あのとぼけたような飄々とした芸風、惚れ惚れします。

さすがは大御所、本当に素敵な佇まいでした。「少ない」を「すけない」と言うのは上方独特の表現でしょうか?春團治師匠の高座では、他にも色々、初めて聞く上方言葉があって新鮮でした。

> 「朝太」という名前は、古今亭志ん朝師匠の二つ目の時の名前です。

ご教示感謝です!
江戸前の粋、という志ん朝師匠の雰囲気とは少し異なるかもしれませんが、朝太さん、やわらかく温かい人柄が笑顔ににじみ出ていて、安心して聞いていられる感じの噺家さんでした。 (2008.11.16 16:52:58)

Re:順調にハマってますね(11/09)  
サリィ斉藤  さん
嫌好法師さん

>きっと贅沢な落語会だったのでしょう。

寄席で、次から次へ色々な噺家さんの話芸を楽しむのも良いですが、少ない人数で、じっくりとそれぞれの高座を味わうのも良いものですね。
トリの「二番煎じ」、謡や新内なども盛り込まれた噺で、志ん輔さんの美声(?)に場内から拍手が起こる場面も。良い時間を過ごしました。一直線にハマっておりますよ(笑) (2008.11.16 16:57:30)

贅沢な落語会ですね  
1go1ex さん
東西の噺家さんが競演するなんて、贅沢な落語会ですね。
しかも「西」からは春團治さんが出られるなんて。
春團治さんの「いかけや」はテレビで見たことがあります。
とくに声を張り上げるわけでもなく、にぎやかな音曲が入る噺でもないのに、じーっと集中して聴き入ってしまうんですよね。 (2008.11.16 21:41:20)

Re:贅沢な落語会ですね(11/09)  
サリィ斉藤  さん
1go1exさん
>東西の噺家さんが競演するなんて、贅沢な落語会ですね。
>しかも「西」からは春團治さんが出られるなんて。

やはり大御所が西から出向いてこられる!ということで、出演される方皆さんに気合が漲っていたように思います。
観客にとっては、まことに幸せなことでした。
お歳を召された春団治師匠が演じる子ども達の子どもらしさ、おっしゃる通り本当に引き込まれました。東西のトリは甲乙つけがたく素晴らしかったです。 (2008.11.18 22:12:19)

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