Scribbling~落書き~

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2024.09.21
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カテゴリ: 落書き(Essay)
 ある日、私と息子2人とで夕飯を食べていたときのこと。
 一番先に食べ終えた次男SAYが、腹ごなしのためとソファに横になったのであるが。
 それを目にした長男YOUが、食事途中に箸をいったん置いて振り返った。
​「こらSAY、 ご飯食べてすぐに横になると、牛になるぞ 」​
 どこかで聞いたというか、たとえ話である。
「何言ってるの、兄ちゃん。人間が、牛になるわけないだろ!」
 さすがに中学生ともなれば、SAYも騙されない、のだが。
 その程度の抵抗で引くYOUでもなかった。
「いいや、なる! 牛になると、そのままおいしく食べられちゃうんだぞ。
 明日になったらおまえ、骨しか残ってないぞ」
「食べないでよ…」
 食べられる描写が具体的過ぎて、弟が微妙に引いている。
 なんだかんだで仲良しな兄弟を微笑ましく見守りつつ、ママも会話に加わる。
「まあまあ、眠らなければ、少し横になってもいいよ、SAY。
 YOUは、あのたとえ話、よく覚えてるね。ママも昔よく言われたけど…」
「あ、そうだったね、Tおじさんと、ねねに言われたんだっけ」
 なお「Tおじさん」とは、私の兄のことで、「ねね」は私の姉である。


 皆様は、このブログの中の「末っ子への愛の鞭」(2009年9月16日)というエッセイを覚えておいでだろうか。
 私の兄と姉が大変に気の合う性格で、末の妹をひっかけるために強固なタッグを組み、「食事を終えてすぐに横になると、牛になる」というたとえ話を、手の込んだ作り話で、末の妹(私)に信じ込ませた話である。


「そうそう。妹であるママを騙くらかすためには、本当に手段を選ばないというか。
 おじさんとねねは、事前に相談もしてなかったらしいのに、即興ですばらしい連携を見せてたよ。 ​ああいうのを、 『阿吽の呼吸』 と言うんだ​
 私が苦笑いしながら言うと、ふとYOUは思い立ったように顔を上げた。
「そうか。つまり、 おじさんとねねは、○殺隊の剣士だった んだ!!」
「は?」
 「○殺隊」といえば、「○滅の刃」に出てくることで有名な剣士達のことだ。
 何故ここで、「○滅の刃」が出てくるのかと思ったが、つまりは私が「阿吽の『呼吸』」と言ったかららしい。
 ○殺隊の剣士達の剣技は、様々な呼吸が基本になっているので。

「そうだよ。つまり、おじさんとねねの使った呼吸とその技は…!」
 一呼吸置いて、YOUは力強く断言した。


​​ 「阿吽の呼吸、壱の型! 『つるみ騙し』だ!!!」 ​​


​母沈没。
 そして大爆笑に次ぐ、腹筋崩壊。​
「な、なるほど、確かに、『つるんで騙して』くれたな。あれも一種の技か。
 それなりに、ダメージでかかったしね…」
 新たな呼吸「阿吽の呼吸」の効果は、実際なかなかのものだった。
 なにしろそれを食らった妹は、数年間、あの大嘘を信じ込まされていたわけだから。
​「きっとある! おじさんとねねなら、出来る! きわめたら、日の呼吸より凄い技になるかも!!」​​
 またもや断言。
 …YOUの、おじさんとねね(伯父と伯母)に対するその、 ​​ 謎の信頼感 ​​ にはどうツッコんだら良いものか。


 とりあえず「○滅の刃」本編の中に、そのような「新たな呼吸」が生まれてしまったら。
 敵の大将との戦いにおいて、ある意味頼もしい戦力になるかもしれない(笑)。

 そして相変わらず、絶妙なタイミングで笑いのツボをついてくれる、我が長男である。


*ちなみに、牛云々のたとえ話は、牛が食べたものを反芻するために横になることから来ている。
 食べてすぐに寝るのは行儀が悪いという教訓だが、実際には、食べた直後は横になって身体を休めるほうが消化にはよい。
(本当に眠ってしまうのは駄目。消化機能が落ちるので)





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Last updated  2024.09.22 00:05:09
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