1970年のアルバム。イアン・ギランとロジャー・グローバーの加わった黄金の第2期メンバーでの2枚目のアルバムです。ジョン・ロードの主張によって制作された、前作「Concerto for Group and Orchestra」のクラシックを強く意識した世界から一転し、ハードロックの様式美の王道の方向性を決定付けたアルバムと言って良いのではないでしょうか。もちろん、このアルバムにて王道が完成というわけではないですが、Speed King、Child in Timeといった名曲を始めとして、各曲にその要素がちりばめられているように思います。ハードなリフと高音シャウトと、奔放で刺激的なソロ、それを支えるタイトかつ激しいリズム隊という、リッチー・ブラックモアの理想とする世界を表現した、最初のアルバムですよね。
【曲目リスト】 1. Speed King 2. Bloodsucker 3. Child in Time 4. Flight of the Rat 5. Into the Fire 6. Living Wreck 7. Hard Lovin' Man
Black Nightはシングルで後追いなんですね。しかし、ジョン・ロードの指向した方向性も踏まえると、このアルバムやBlack Nightが売れなかったら、以降の「Machine Head」も「Burn」も無かったかもしれないなんて思ったりしました。方向性を切り替えるという、当時のリッチーの判断は正しかったのでしょうね。 そう言えば、高校生の頃は、Child in Timeとか長い曲がちょっと苦手だったというのを思い出しました。じっくり聴く、とかできなかったのです。ソロまで飛ばして聴くとか。