異論・極論・直言――マスコミが言わない解説、提言

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2010.10.30
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カテゴリ: カテゴリ未分類
(どの集団にも問題者は一定割合いる)
 つい最近、報道された「セクハラサイコロ」の教師ではないが、新聞、
テレビが「こんなひどい先生がいた」「ひどい警察官がいた」と大々的に
報道し、その度に、校長や警察署長が頭を下げて謝罪するというシーンが
頻繁に見られる。

 確かに教師や警察官に、「この人、どうなっているのか」とか、「勘違い
だよ」と思える人がいることは事実だが、それは超一流の会社の社員や、
国会議員、官僚にも一定数、問題者はいるのと同じで、別に教師や警察官
に特に異常者が多い訳ではない。


るのかと、少し詳しく見てみると、そこに、現在の日本の病巣が見えてき
て、教師や警察官はむしろ被害者だと言える状況が浮かんでくる。

(忘れ物の罰でスクワット100回)
 家族の一員が通っている中学校で、子供が家の夕飯時に、足が筋肉痛で
立ったり座ったりがきついという話をした。理由を聞いてみると、教師が
忘れ物をした生徒に、100回のスクワットをさせたのだという。それで
なくても運動不足の今の子供にとって、連続100回のスクワットは筋肉
痛は当然、中には足を痛める者も出ることさえ考えられる。

 その話を聞いて、筆者の当初の感想は「そんなことをマスコミが聞いた
ら、すぐに原稿にして、その教師は大問題になるのではないか」というも
のだった。

 しかし、少し話を聞いて見ると、クラスで生徒の忘れ物が非常に多く、

度忘れ物をしたら、罰でスクワット100回をさせる」と宣言をしたが、
忘れ物は依然として多く、遂に、忘れてきた生徒にスクワットをさせたと
いうのだ。

 筆者がスクワットをした生徒が何人いたかと聞くと、「20人」だという。
クラスの生徒は35人である。つまり、3分の2の生徒は何回言っても、

させたのだ。ここまで聞くと、スクワット100回を命じた教師は教育的
見地で行ったものであり、筆者は納得した。

 しかし、同時に、何回も指導し注意しても、クラスの3分の2の生徒が
忘れ物をしてくるという状態はすさまじい。そして、この話をもし、新聞、
テレビがかぎつけたら、前後の事情を聞かず、「暴力教師、20人の生徒に
魔のスクワット100回」と大々的に報道するだろうと感じた。

(授業が成り立たなくなっている公立の小中学校)
 今、授業参観などで、公立の小中学校に行ってみると、わかるが、教師
が授業をしていても、教師の方を見て、おとなしく話を聞いている生徒は
3分の1である。多くの生徒は隣や後ろの生徒と話をして、教師の話を聞
いていない。それだけでなく、数人の生徒は席から立って歩き回っている。

 これは特に荒れている学校ではなく、平均的な学校でこうである。現在
東京では、中学校では、自分が通う学校を選べるようになっていて、少し
意識が高い親は少しでも荒れていない学校、問題が少ない学校を探して、
子供をその学校に入れようとするので、評判のよい学校は競争が激しい。

 そんな問題のある子供は教師が注意をすればよいではないかと思う人も
いると思うが、注意ができないのだ。筆者もそういう光景を何回か見たが、
授業中に歩き回っている生徒を教師や、参観に来た他の親が注意すると、
その歩き回っている子の親が注意した人間に、猛烈に食ってかかってくる。

 「自分の子供は自由に育てている。それを邪魔にするな」というのだ。
自由というのは、自分の自由だけでなく、他の人にも自由があり、自分の
子供が自由勝手にすることで、他の多くの子供の自由が奪われているとい
う発想が、こうした親にはない。自由には義務や思いやりが必然的につい
て来るという簡単なことが理解できないのだ。

(毎日夜9時、10時まで勤務する教師)
 東京の公立の中学校の教師などの話を聞くと、教師が学校を出て帰路に
着くのは、平均して夜の9時、10時だという。また、夏休みなど長期の
休みはほとんど毎日、学校に通常の日のように出勤しているという。

 我々が子供の頃という大昔でなくても、20年くらい前までの学校で
は、教師は夕方には帰れたし、長期休暇はほとんどが休みで、教師は給
料は安いが自分の時間が多くとれるのでということで、教師になる人が
結構いた。しかし、今は全く違うのだ。

 どうしてかと思って、現在の学校関係者に話を聞くと、教師の時間の
7割くらいは、親とのやりとりにとられるという。とにかく、今の生徒
の親は信じられないことを次々に要求してくるという。

 例えば、クラス替えになった。その結果を聞いて、多くの親が、「自
分の子供はこのクラスに入れたかったのに、違った。おかしい。変え
てほしい」と言ってくる。また、クラス内の席順でも、席順が決まると、
「自分の子供を○○さんの隣にしたのはとんでもない。席を変えてくれ」
というようなことを言ってくる。

 学芸会で自分の子供の役が気に入らないから、主役をさせろとか、運
動会での役割を変えろなど、とにかく、何かある度に学校の教師に苦情、
注文をつけてくる。

 東京の都立高校の入試は内申点と、試験の結果が5対5で評価される。
そして、中学での成績は昔と違って今は絶対評価なので、成績が良けれ
ば、全員にでも5の評価をつけることができる。

 そこで、親の要求がきつい学校では、3年生のクラスになると、校内
の試験問題を極端にやさしくして、多くの生徒に5をとらせるようにす
る。それでも、できないので、2とか、3とかつく子供がいる。そうす
ると、その親が成績に下駄を履かせて、2、3を4、5にするように求
めてくるのだ。

 大学入学時に教員になろうと思って、教員資格をとれる大学やそのコ
ースに進んだ大学生が、教育実習で、そうした現場を見て、教師になる
ことを止める者が多い。企業の採用面接で話をしていて、教師になるつ
もりだったが、止めたという学生は本当に多い。

(刑事事件以外の事案対応を求められる警察)
 警察官もよくマスコミの槍玉にあがる。その多くは、自分の子供のこ
となどで、警察に相談に行ったが、満足な対応がしてもらえない内に、
子供が殺されたとか、大怪我をさせられたというようなことである。

 しかし、警察関係者と話をすると、現代の日本人は何かあると、とに
かく何でも警察に言ってくる。サルが山から下りてきて、暴れていると
いうことでも警察だし、娘が変な男と付き合っていて、別れさせたいと
いう話でも、全部警察に対応を求めてくる。

 犯罪者を取り締まるのは警察の役割だが、犯罪ではない事案にまで、
警察は役割を求められるのだ。自分も娘が変な男と付き合っているので
別れさせたいという話は犯罪ではない。だから、警察は「民事不介入」で
介入できない。しかし、恋人同士の間で喧嘩や傷害が起きると、親は「
あんなに何回もお願いしていたのに、警察は対応してくれなかった。娘
が死んだり、怪我をしたのは警察のせい」となって、マスコミに訴える
のだ。

 少し前、ある女子大生が交際していた男性と別れようとして、別れら
れず、逃げ回っている内に、男が頭に来て、その女子大生を殺したとい
う事件があった。この時も、その女子大生の両親は、「何回も訴えたのに
警察は対応してくれなかったので、娘は死んだ。警察に殺されたのだ」
とマスコミに訴え、マスコミもそういうトーンで報道した。

 ヤクザな男と付き合い、高価なプレゼントをもらったり、高いレスト
ランで食事をしていたら、おかしいと思って、注意するのが親の役目だ
し、そもそも男性の見方、選び方を教えるのが親である。そうした教育
をきちんとしてこなかった自分を恥じるという発想が今の親世代にはな
いのだ。

 男女の交際の話は難しい。第三者にとって、本当に別れたいと思って
必死なのか、付き合いの中での痴話喧嘩で、しばらくして、また、熱々
になるのか見極めがつかない。

 筆者も女性から、付き合っている男性と別れたいと真剣に相談を受け、
アドバイスをしたことが何回もあるが、その多くの女性が、別れたいと
言っていた男性とよりを戻し、熱々になっている。

 別れたいと言って、男性の問題点や欠点を嫌というほど聞かされたの
で、別れ方を伝授し、例えば、ギャンブル好きだというので、「ギャンブ
ル好きの人はほとんどが一生治らないよ」と言って、別れるように薦めた。
でも、よりを戻し、熱々になると、「あの人のひどいことを言われた」と
今度はこちらを責めてくるのだ。

(マスコミ利用の仕方も知っている親子たち)
 今の小中高大学生の親の世代は、とにかく、ディマンディングである。
自分が何をして、何をしないといけないと思う以前に、他人に何かを要求
する。そして、その要求がいれられないとなると、猛烈に抗議をする。更
に、どう訴えたらマスコミが取り上げるかの智恵もあるので、マスコミを
利用したりする。

 明らかに、不等な要求をしているので、学校や警察が対応は無理という
と、「マスコミがこれを知ったら、大変ですよ」というような脅しも平気
で口にする。

 こうしたモンスターペアレンツが一部ではなく、急拡大している。そし
て、その親の行動を見て、不等な要求に対応しなかった学校や警察がマス
コミに袋叩きに遭っているのを子供は見ている。その子供たちは、そこか
ら、どうつけば、学校や警察は叩かれ、頭を下げるかを習っていくのだ。

 こうした子供が今、大学生となり、就職面接などに出てきて、同じ態度
で接してくるのだ。面接官の言葉尻をつかまえて文句を言い、ネットに書
いたり、大学に訴えたりする。大学は対応をしないと、今度は自分たちが
攻撃されるのを知っているので、企業にクレームを言う。

 言われれば、企業も事なかれ主義者が幹部なので、頭を下げる。コンプ
ライアンスというアメリカから入ってきた、訳のわかったようなわらかな
いことで、現場の採用担当者は振り回されるので、余計本音を言わなくな
る。結果、大学生は実情を知らないので、就職活動がうまくいかないとい
う悪循環となるのだ。





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Last updated  2010.10.30 11:10:06
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