異論・極論・直言――マスコミが言わない解説、提言

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2019.10.12
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なって、台風は首都圏を行き過ぎたが、結果は筆者が思っていた通りになった
し、筆者の意見は変わらない。

 大型の台風19号が関東を直撃しているが、気象庁は「過去最大級の台風」
とした上で、東京、神奈川、埼玉など首都圏、関東などの11の都県に「大雨
特別警報」を発令した。
 「特別警報」とは、「土砂崩れや浸水による何らかの災害が既に発生してい
る可能性が極めて高く、直ちに命を守るために、最善を尽くす必要がある警戒
レベル5」で、避難指示などよりも上で、5段階の最も上位で、国民、住民に、

 更に気象庁は「何十年の一度の規模の台風で、河川の決壊などで、何千人
が犠牲になる可能性もある」というような話さえしている。
 しかし、筆者はこの気象庁の発表や、これを伝えるテレビなどのマスコミ報
道を見ていて、非常に奇異に感じた。
 東京を含む首都圏には日本全体の3分の1近い3千万人以上が住んでいる。
気象庁の言っている事をそのまま受け取ると、日本人の3分の1以上の人に、
「大変危険だから、直ちに、自分の命を守る行動をしてください」と言って
いるのだ。
 こんなバカな話はあるだろうか。ナンセンスそのものである。
 何百、何千万人の人にどこに避難しろ、どう自分で自分を守れというのだ。
 そもそも、普通の国民に「とても危険ですので、命を守る行動をしてくだ

出来る訳ないではないか。
 わかりやすく言えば、「日本にミサイルが飛んで来ますので、国民の皆さん
は命を守る行動をしてください」と言われるのと同じで、そう言われて、どう
したら良いか、思いつく日本人がいると考えるのだろうか。

(役所が大変と言う時は予算増額を狙うのがほとんど)
 原点の話として、台風19号が「過去最大級の台風」だという事自体おかし

80年代にかけて、日本には900を切って、800台の超大型台風が10個
以上襲来している。
 今回の台風19号は「過去最大級の台風」という事はそもそも嘘なのだ。
役所が良く使う常套手段、「最大」では嘘になるので、「最大級」と級を入れ
る事で、嘘だという追及を逃れるのだ。
 ここ1年程の気象庁の台風に関する予報や、注意の呼びかけは、どんどん
大袈裟になって来ている。「過去最高」とか、「観測史上初」というような
国民を脅かし、煽るような表現が多用されている。
 ここ10年程の間に、気象観測の地点が大きく増えている。当然、かつて
観測していなかった地区で、観測データが取れるようになった。でも、それは
10年位、長くて20年程度のデータであり、ちょっと、大雨などが降れば、
「観測史上最大」となるのだ。
 気象データなどは100年単位、少なくても戦後どうであるかという位の
スパンで見ないと、大袈裟な話で、住民に不安を煽るだけの事になってしまう。
 注意を呼び掛ける事と、不安を煽る事は別問題である。
 官庁を長年、取材して来た筆者の体験から言えば、役所が「大変だ」という
時は、「大変」という事で、これまで以上の予算を獲得する事が狙いである
事がほとんどで、ここ1,2年の気象庁の発表の仕方、「大変だ」とか、
「観測史上初」という言葉は、正にそれを狙ったと思えるパターンである。

(今は消えたゼロメートル地帯という名称)
 筆者は東京で育っているので、台風の大きな被害を何回も体験している。
 筆者が子供の時は、台風で東京のかなりの地域が水浸しとなり、消防署が家
の屋根に避難している住民をボートで救出などいう光景は珍しくなかったし、
東京の下町では、家の天井の船を吊っている家さえあった程である。
 葛飾、隅田、江東、荒川などは「ゼロメートル地帯」、つまり、海や川より
も土地の高さが低いという有難くない呼び名さえもらっていた。そして、これ
らの地域では、台風による広範な水浸しは数年に1回起きていた。
 だが、その後、政府は水害対策の力を入れ、堤防を整備するなどした事など
から、筆者が大学生以降になると、子供の頃に体験したような、東京のかなり
広範囲の地域が水浸しになるというような事はなくなった。
 勿論、部分的な災害はその後も起きた。
 例えば、多摩川が台風で増水して、川沿いに建てられた家が何軒も押し倒さ
れるというような事はあった。
 しかし、それは東京の広範囲な地域の問題ではなく、大きな川沿いの地域
などに限定された話であり、大半の東京都民には関係のない話だったのである。
 全国でここ数年の話でも、岡山、広島などで起きた土砂崩れや水害により
家屋が被害に遭った地区は、元々水害が多くあった地区とか、崖を削って住宅
開発をしたような地域である。
 また、かつてのゼロメートル地帯では、大型なの台風が来ると、今でも、
下水の排水が間に合わず、主要道路が冠水する事が数年に1回は起きている。
 でも、住民は慣れたもので、商店は土嚢を置くなどして、普通通り商売を
している。誰も大騒ぎはしない。
 いずれにしても、川が氾濫したり、土砂崩れが起きて家が崩壊した地区は
国土交通省が発表しているハザードマップに危険地域として、記載されている
所であったり、川沿い、崖沿いの地区などがほとんどで、そうではない地区で、
大きな被害が発生した所はほとんどない。
 精々、突風や竜巻で家が壊れたというのが数件ある程度である。

(呼びかけるべき事はハザードマップを普段から知って行動する事)
 今回の台風で、東京都はレベル5の「命を守る行動をとってください」と
いう地域指定をされた。加えて、筆者の住んでいる東京郊外の市も、市として
もレベル5の指定を受けた。
 だが、筆者は少しも心配などしなかった。何故なら、筆者の住む場所は高台
で、岩盤が堅く、近くに川や海、崖もないからである。だが、筆者の妻の携帯
は緊急避難などを呼び掛けるメールが頻繁に着信し続けていた。
 全くナンセンスである。
 気象庁のあるべき発表の仕方は、「まずは自分が住んでいる地区の災害危険
度をハザードマップなどで確認ください。そして、このマップに記載されて
いる地区にお住いの方は、地元の地方自治体の勧告に従って、避難などして
ください」であるべきである。
 そして、「川沿い、海沿い、崖下にお住みの方、過去に水害や土砂崩れが
あった地区の方は、避難に備えて、自治体の誘導に従ってください」と呼び掛
けるべきである。
 気象庁が国民を煽り続ける中、テレビなどのマスコミもそれと同じトーンで
国民を煽り続けている。映像で増水した川などを見せ、いかにも直ぐにでも
大きな河川の堤防が決壊しそうな感じでリポートしている。
 現に東京の多摩川が増水して、川の水が堤防を少し超えて、川沿いの道路が
冠水したりしたが、広い地域が水につかって大変という事にはならなかった。
 テレビは気象庁が発表する内容を報道しないといけないという義務を負って
いる。だから、気象庁の発表を報道するのは仕方がない。
 しかし、テレビはそれを更に誇張するかのように、増水している川の映像を
見せたり、竜巻で壊れた家の映像を何回も流す事で、気象庁の発表を更に
増幅して国民に伝えている。
 本来のマスコミの使命は、不安を煽るのではなく、もっと国民に冷静さを
呼び掛ける態度があるべきはずだが、そうした発想は全くない。

(川より低い場所のマンションを買う人達)
 筆者は仕事の関係で、1年前までの2、3年間、東京葛飾区に住んだ事が
ある。葛飾区は江戸川、荒川、中川と区内に大きな3本の川が流れていて、
ハザードマップでは区内全域が真っ赤に塗られた地域である。
 そして、その川の土手沿いの道路を歩くと、川底よりも低い所に多くの家や
マンションが建っている。川が氾濫したら、かなり広範囲に水浸しになる所
でもある。
 過去にそうした経験があるので、住民もしたたかで、街を歩くと、3階建て
の戸建てで、1階は駐車場にして、住まいは2階、3階としている家も何軒か
見る事ができる。
 しかし、この川沿いの堤防よりも低い地区に新築のマンションが建つので
ある。それも大手の業者の施工によるものである。
 子供の頃から、ゼロメートル地帯で、街の広範囲が水浸しになった光景を
何回も見て来た筆者からすると、こんなマンション、誰が買うのかと思うが、
数か月もすると、完売しているのだ。
 それも、川が氾濫したらひとたまりもない1階でさえ、売れているのだ。
防災意識がない人が多いなあと感じる。
 もっと言えば、行政が、そうした地域に新築の家やマンションを建てる時、
規制をかけるべきだと思うが、それもしていない。
 先の広島、岡山の水害、土砂崩れの場所も、新たに家を建てるという申請
が出たら、行政が規制をしておかしくない地区である。でも、そうした事を
行政はしない。
 台風の時に、気象庁が大袈裟に煽る事よりも、ゼロメートル地域をなくし
ていく努力や、崖沿いに家は建てないという指導をしていける法律を作る
べきなのに、日本の政治はそういう方向には行かないのだ。

(交通機関の一斉運休もおかしい)
 最後に交通機関の一斉運休について触れるが、筆者は本当におかしいと思う。
 大型の台風が来そうだからとして、飛行機が止まるのはわかるし、列車でも
特急列車が運行中止になるのは理解できる。
 しかし、普通の電車まで止める必要はあるのだろうか。
 今の時代は、何かありそうだと、監督官庁の国土交通省が電鉄会社に一斉
運休を指導する。そして、指導された電鉄会社も、役所に逆らうと嫌がらせを
されるので、そのまま従うようになっている。
 でも、この態度は国民の安全や利便を思っての事ではない。役人は自分の
監督権のある事で、問題があると、マスコミに叩かれるのが嫌なので、自分に
批判が及ばないように、過剰に業者を指導しているに過ぎない。
 そして、指導された業者も、役所に逆らうと後が怖いし、役所の指示で運休
なら、文句も言われないとばかりに、安易にそれに従っているだけなのだ。
 でも、電鉄会社の本来の仕事は電車を動かして、利用者の便を図る事である
はずである。それなら、3本に1本の運転というように間引いていも良いし、
全区間でなく部分でも良いから、運転をすべきではないか。
 世の中には、どうしても移動しないといけない人も存在する。そうした人は
時間がかかっても、長く待ってでも、3本に1本の電車に乗るのである。
 そうしたニーズに応えるのが運送業者の仕事であると筆者は考える。
 勿論、途中で止まったり、遅れたりするのは覚悟の上という了解を取っての
上での運行だが。
 最近の日本は企業でも役所でも、マニュアル通りに行動する事が増え、自分
の頭で考え、顧客にどう対応しようかという態度が本当に少なくなった。





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Last updated  2019.10.13 07:41:22
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