今も昔もそうみたいだが,小さいときから塾に通う子供が多い.目的は「いい大学に行くこと」で,そのためには「いい高校」,そのためには「いい中学」,そして「いい小学校」まで遡る場合もある.
誤解を恐れずに言うなら,「いい大学」に入るためにそこまでする必要があるとは到底思えない.大学受験は試験日の一発勝負が大部分だから,小学校のときに塾で習ったことを試験日当日まで覚えていることも,そんな問題がそもそも出るはずもない.そうすると,小学校時代の塾での勉強は,「準備の準備の準備の,そのまた準備」みたいなものだ.会社でも1年先のことすら分からないのに,10年以上先の大学受験のことなんか予測不能,準備不能だと思うのだけどなあ.
以上は前置きで,では子供の頃,学生の頃に何を習うべきかということが本題である.僕はいつも,「目の前の課題を一生懸命やること」が大切だと思っている.勉強の中身そのものよりもまず「勉強したいという気持ち」,調べ物をする内容そのものよりも「調べたいという好奇心」,クラブ活動で得る技術や体力そのものよりも「高い目標に挑戦しようという気概」が何より大事だと思う.
学校で習うことは(大学も含めて),社会に出てからほとんど何も役に立たないけれど,そのとき培った「精神」は一生持ち続けることができる.大学のときに法学部の先生が,「弁護士などになる人が1割ちょっとしかいないけれど,社会人として役に立つ法曹精神(リーガルマインド)を学んで欲しい」と最初の授業で言ってたのを思い出す.水球で得た体力は今は当時の十分の一も残ってないけど,「やれば出来る」という自信は一生持ち続けれるのだろう.
今の子供たちは,学校や塾で「精神」を習っているのだろうか?たかが大学のためにその機会が失われているならとても残念なことだ.まあこれって子供に限らす,僕たち大人にも言えることだけど.