経営者の役割には色々な仕事があると思うけど,一番大事なのは,「社員がやりがいを感じる舞台づくり」だと思う.
「やりがいを感じる舞台」はもちろんひと様々で,当社のような防虫関連の仕事だと,「虫に関係した内外の学会に参加できる」とか,夜中の食品工場に行って(!)虫の生息状況を見させてもらうとかも,(かなりマニアックな)社員のインセンティブになり得る.もちろん,顧客企業での研修会講師なんかも,モチベーションを高く保つには役に立っているかもしれない.
経営企画関連だと,次々と新しい手法を社内に導入したり,顧客向けの新サービスを構築したり,何かと目の前に新しいチャレンジが転がっている.いつも新しい案件で大変だろうが,他の会社の事例も参考にしながら良いものを取り入れる作業は,「常に勉強」と言う感じで楽しいのだと思う.
営業担当者の「やりがい」は様々で,ひたすら営業活動を充実させて売上をあげて,かつ給料も上がるというのも一つの形である.自分が顧客企業に出入りすることで,自社の情報を伝え,顧客から感謝され,かつ自分の成績にもなるというのは営業担当者ならではの楽しみだ.またそう言った営業活動を通じて,会社を次のステージに上げるヒントを掘り出してくるのも最前線にいる彼らの役割だと思う.
業務担当者も事務担当者も,日々の業務を漫然とやっているだけではモチベーションは上がらない.「効率を上げるためにはどうすれば良いか」,「ミスを減らすにはどういう業務フローにすべきか」など,少しでも改善していくことが,人間の性質だし,やってて楽しい仕事だと思う.
そして経営者の仕事は,こういったそれぞれの「やりがい」を実現する舞台を整備することだ.いつまで経っても同じ仕事しかやらせなかったり,会社自体が進歩していないと,必ず人は「飽き」が出てくる.そういう社長が実は飽きるのが一番早かったりするのだが,会社の成長は何もお金のためだけではなく,経営者も含めた社員のやりがいのためという面も多分にある.
中途入社社員が,元の職場の人や親しい優秀な友人に,「楽しいからお前も来いよ」と言える会社を作っていくのが経営者としての僕の役割だと思う.まだまだ地味でニッチな業界だけど,「やりがいを感じる舞台」を作るのに,日々頭を働かせています.
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