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2011.09.03
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カテゴリ: 読書・レビュー

台風12号は当初の予定よりも西に進んで、四国に今日の午前中に上陸。大きな被害が各地で出る中で、東京はときおり激しい雨が降るくらい。

地球の裏側のアメリカ東海岸でもアイリーンと言うかわいらしい名前の台風が猛威を振るっていたようです。最近は人間と自然の対立軸が際立ってきてしまっているように感じます。

3月11日以降で不動産投資家としての環境も大きく影響を受けたと言えます。今物件を買うべきかどうか、また買う場合にはどのような物件が相応しいのか、自分なりにも色々と考えています。

そんな中で、真っ向勝負なタイトルの本です。

【送料無料】アパート経営はするな!

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価格:1,050円(税込、送料別)


[目次]
はじめに アパート経営を検討中の皆さんへ
第一章 東日本大震災から不動産は大きく変わる
第二章 年金に相続税。不安心理につけこむ「賃貸経営」
第三章 今からのアパート経営は必ず赤字経営になる
第四章 「一括借り上げシステム」は家賃を保証するものではない
第五章 土地は現金化し、使い果たす。これが究極の相続税対策です


「日本一不動産を買う男」のニックネームを持つ著者の須田さんは、競売で手に入れた戸建てをリフォームして安価に販売する「中古住宅再生事業」を手掛けて、ピーク時には年間7000軒もの販売実績がある方。

須田さんの結論は文字通り、「アパート経営はするな!」。

理由は下記の4点。

1) 少子高齢化で入居者がどんどん減る
2) 地価の上昇は今後もない3) 賃貸経営を維持する管理コストは変わらずかかる
4) 一括借り上げシステムにはいくつものワナが潜んでいる

ぜひこれからアパートを買おうと思っている不動産投資予備軍の方には読んで頂きたい本です。自分の決断が正しいかどうかを一度客観的になって考えるテーマになる論旨だと感じました。

「売買も賃料も、需要と供給のバランスで成り立つ」との信念のもと、借りてくれる人が減る市場では価格も賃料も下落が免れないので、アパート経営のリスクが非常に高いものになってる。

同書は、土地を持っている団塊の世代に向けて書かれている色合いが強く、個人年金代わりに遊休土地にアパートを建てることが特に危ないと問題提起されています。

最近の大手ハウスメーカーがこぞってアパート建設の提案を進めているのは、引退をして老後に不安を持つ団塊の世代のお金や資産目当て。土地は持っていても税金が掛かるのであれば、アパートにして収入源にした方が良い、との如何にもなプロモーション。

アパート建設を節税面から薦めるセールストークの拠りどころは、「現金で持っている場合よりも不動産として持っている方が相続税評価額が低くなるから」で、建物は購入価格のほぼ5割、土地は公示価格のほぼ8割になるそうです。現金での相続よりも税金が安くなる。

しかも、ローンが残っている方が評価額から残高を減らすことが出来るので更に節税になる。「だからと言ってアパート建設のために数十年のローンを組むのはものすごく危険」と須田さんは警告します。「相続税対策になるが、税金を払った方がまし」とも論じてます。

理由は上記4つの通り。特に入居率と家賃は同時に下がる。入居率7割、家賃が7割で、簡単に収入は半分になる。そうなったときに個人年金のつもりだったのが、ローンの支払いが滞りかねない大きなリスクを背負うことになる。

「実績豊富な当社が一括借り上げしますからご安心」とのセールストークにも危険性があると指摘します。

実際に不動産に片足突っ込んでいる身からすれば当然なんですが、「空室保証」はあっても「長期に賃料を保証」してくれる話は無いんです。家賃の見直しの可能性に関しては必ず契約書のどこかに書いてる。


本の中身で展開されるトーンは、既にアパートを持っている身としては半分耳の痛い話です。確かにマクロで見た場合に賃貸市場の今後は相当に厳しい状況になると見込まれます。

須田さんが警告されているような、「遊休土地に素人地主がハウスメーカーの言いなりで、数十年のローンを組んでアパート建設、一括借り上げで運用する」のはものすごく危険。これは自分としても本当だと感じます。ぜったい辞めた方が良い。


だからと言ってアパート経営の全てがNoか?と言うとちょっと違う。自分の考えとして、そんな市況でも個人レベルであれば戦い方は十分あると考えています。ここから先は自分の考えです。

譲れないのは立地。需要と供給のバランスで、人が住みたいと思う場所でないといけない。

また運営面でも、一括借り上げなどに余分なコストを払って部分的な安心を買うよりも、自分で賃貸経営のノウハウを身に付けて折々の市況変化に対応していくスキルを身に付ける必要性があります。

ただ、3.11以降で気をつけるべきなのは借入れ比率。
ようはリスクをどれだけ取るのかを再考する必要が出てきたと言うこと。

須田さんの指摘する4つの理由については自分も同じ考えです。資産価値が上がらず、家賃や稼働率も下落する方向性だとしたら、物件価値下落の速度を上回って返済を進められるような借り方、買い方が必要。

今後の不動産との関わり方について、将来の予測のもとでじっくりと考えるキッカケになりました。


セコイアの木の下で 伊藤 潤

ファイナンシャルアカデミー不動産投資の学校・体験学習会

[東京セコイアキャッシュフローゲーム会]
http://sequoia.seesaa.net/

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Last updated  2011.09.03 23:10:21
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