【現代劇】マリアージュ・ブラン~嘘つき弁護士の愛の法則~全40話 40
風起隴西-SPY of Three Kingdoms-全24話 24
【現代劇】イジワルな君に恋をした~Sweet First Love~全24話 24
燕雲台-The Legend of Empress-全48話 48
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少年歌行 The Blood of Youth(全40話)第1話…天武(テンム)帝・蕭毅(ショウキ)が乱世を平定し、北離(ホクリ)王朝を築き上げた北離の繁栄は200年以上も続き、明徳(メイトク)帝の時代には強大な国を誇るに至る第6皇子・蕭楚河(ショウソカ)は優れた才能を持ち、皇太子に最も近い皇子と目されていたしかし4年前、謀反の罪に問われた明徳帝の弟・琅琊(ロウヤ)王をかばったせいで父皇の逆鱗に触れ、青(セイ)州へ追放されてしまうこうして皇太子の座を巡る皇子たちの激しい争いが勃発、王朝の平穏が脅かされた一方、追放された蕭楚河は消息不明となり、今も所在は分からなかったそして明徳20年の秋、寒水(カンスイ)寺にて住職・忘憂(ボウユウ)が死去これより江湖を揺るがす″黄金の棺″事件が幕を開ける…雪楽(セツラク)山荘は雪深い山間に立つ風情ある客桟。ここに眉目秀麗でどこか浮世離れしている風流な老板・蕭瑟(ショウシツ)がいた。彼がまとう外套は天啓(テンケイ)城の名店で作らせた特別な皮衣で、製作に3ヶ月、1ヶ月かけてここまで運んだという。そんなある日、大雪で閑古鳥が鳴くこの客桟に大きな箱をかついだ青年が現れた。蕭瑟は青年が珍しい朱色の衣を着ていたことから名家の子息だと推察したが、実際は銭がなく、麺しか注文しない。すると今度は山賊たちがやって来た。山賊たちは九龍門(キュウリュウモン)へ向かっている寒水寺の″お宝″を追いかけているらしい。彼らは当然ながら銭など払う気は毛頭なく、酒と料理と金目の物を持って来いと脅して来た。その時、ちょうど麺を食べ終えた青年が首を突っ込んで来る。「強盗だって?そりゃ見逃せないな〜俺、雷無桀(ライムケツ)!」↓俺ルフィー的な…w雷無桀は簡単に山賊たちやり込め、追い出した。その技から彼が江南(コウナン)霹靂堂(ヘキレキドウ)雷家の弟子だと分かる。本人は宿を救った恩人のつもりだろう。しかし蕭瑟は破壊した店の修理代を要求した。「100両だ」雷無桀は銭はないと言って帰ろうとしたが、老板は術を使って全ての扉を閉めてしまう。その内力に驚いた雷無桀は咄嗟に目的地に到着すれば払えると訴えた。「雪月(セツゲツ)城だ」雪月城と言えば江湖の名だたる門派が同盟を組む街、江南霹靂堂もその一員だ。…自分のものを取り返すなら私も行かねば、嘘をついている様にも見えぬ、秀でているのは武術だけで頭は空っぽだ…そこで蕭瑟は修繕費用回収のため同行すると申し出た。「ああ、構わないよ」「だが利子を含めて500両だ」(屮゚Д゚)屮 500?!その頃、寒水寺の″お宝″を運んでいた唐蓮(トウレン)は続々と現れる刺客たちを蹴散らしながら九龍門に向かっていた。やがて雪が激しくなり、その夜はちょうど通りかかった荒れ廟で休むことにする。すると人の気配に気づき、咄嗟に焚き火を消して物陰に身を隠し、暗器を構えた。しかしどうやら2人は刺客ではなく、能天気な若者を見るにただの旅人らしい。実は荒れ廟に現れたのは偶然にも旅の道連れとなった蕭瑟と雷無桀だった。唐蓮は2人が雪月城を目指して道に迷ってしまったと知る。朱色の若者は雷姓だったが、無桀という名には聞き覚えがなかった。しかし今度は本物の刺客が現れてしまう。蕭瑟と雷無桀は女の声を聞いて外へ出た。月姫(ゲツキ)と冥侯(メイコウ)と言えば刺客榜の9位、雷無桀は刺客集団・暗河(アンガ)の8人を除けば江湖で最も腕の立つ2人だとはしゃいでいる。呆れる蕭瑟だったが、刺客の標的は他にいた。すると唐蓮が旅人を巻き込まないよう、屋根を破って自ら姿を現す。「唐蓮、今夜こそあなたを殺してあげるわ」「え?唐蓮って…あなたが雪月城の筆頭弟子の唐蓮?!つまり俺の大師兄だ! 俺は雷無桀!江南の雷家から来た!俺も雪月城で…」「危ないぞ」冥侯がいきなり襲いかかって来た。雷無桀は冥侯の金巨刀(キンキョトウ)に目を輝かせたが、冥侯は唐蓮が手負いだと分かると攻撃を止める。実は唐蓮は百香散(ヒャクコウサン)のおかげで命拾いしたばかりだった。すると雷無桀が師兄の代わりに戦うと名乗りを上げる。「あなたも雪月城の人間なのね?では遠慮なく…冥侯が動くまでもない」月姫は腰に装着していた束衣剣(ソクイケン)を抜き出し、飛び出した。雷無桀は月姫の軟剣を素手でつかみ、見事に避けた。内功の強さもさることながら、雷家の無方拳(ムホウケン)や得意の火器で善戦、しかし月姫の華麗な月影(ゲツエイ)剣や倣影(ホウエイ)術に翻弄され、最後は自ら負けを認める。しかし月姫は失笑した。「ご冗談を…勝ち負けじゃない、生きるか死ぬかの戦いよ?」「最初の相手がこんな強敵とは…俺は幸運だな!」すると雷無桀は雷家の″火灼(カシャク)の術″を繰り出そうと気を高めた。「髪が赤いわけだ」蕭瑟が感心していると、その時、冥侯が誰かに気づいて月姫を止めた。「月姫、行くぞ」結局、雷無桀は術を使う前に2人が退散してしまう。雷無桀は加勢しなかった蕭瑟を責めた。「お前も武術を使えるだろう?」「いつそう言った?」「宿で気を飛ばして窓や扉を閉めたじゃないか?!」「あれはただの仕掛けだよ」すると蕭瑟は唐蓮に裏庭に荷物があるのか聞いた。「賊が向かったようだ、冥侯たちもそれに気付いたのだろう」唐蓮が軽功で裏庭に向かうと、ちょうど馬車を盗もうとしている賊を見つけた。しかし攻撃したところ賊ではなく、司空千落(シクウセンラク)だと分かる。そこへ遅れて蕭瑟と雷無桀が駆けつけた。すると大師兄に送り返されそうになった千落は馬を奪って逃げてしまう。「また会いましょう、唐蓮!」雷無桀は今の娘が槍仙(ソウセン)・司空長風(シクウチョウフウ)の娘で雪月城の大小姐だと知った。すると千落のせいで車が壊れ、中から黄金の棺が飛び出して来る。蕭瑟は思わず棺を叩いた。「(カンカン!)間違いない、純金だ」車が壊れた唐蓮は蕭瑟の馬車で棺を運ばせてもらうことになった。しかし唐蓮も本当に棺の中身が何か知らないという。「師父から畢羅(ヒツラ)城の九龍門まで運べと言われただけなんだ それにこうも言われた、決して開けるなと…」蕭瑟も黄金の棺の噂を耳にしていた。「″寒水寺の黄金の棺は辺境の地を目指す 棺の中身は大量の金銀財宝と江湖を揺るがす武術の秘伝書″だとか 噂が広がるのは誰かが故意に流しているからだ 恐らく中身は大師の亡骸だろうな…だがなぜ奪い合いに?(ボソッ」「お前は何者だ?」「私はただの情報通の客桟の老板さ…で九龍門へ向かうのか?」「三顧(サンコ)城の美人荘へ」″美人を三顧す、一度目は城を、二度目は国を、三度目は心を奪われる″…。三顧城は畢羅城への経由地で商人が集う街だ。美人荘は三顧城最大の遊郭であり、北離でも有数の賭場、言わば金が集まる場所である。唐蓮は雷無桀に馬車の見張りを任せ、蕭瑟を連れて美人荘に入った。ここでは大金を賭ける代わりに真珠を使って勝ち負けを計算するという。「ここに来たのは協力者と落ち合うためだ、人の注意を引くな」しかしその時、唐蓮に気づいた天女蕊(テンニョズイ)が真紅の衣を翻しながらが舞い降りて来た。思わず賭け事も忘れて天女蕊の姿を拝む客人たち。(  ̄꒳ ̄)<人の注意を引くなと言わなかったか?すると蕭瑟は名前からして″蕊″と″蓮″とはただならぬ関係なのかと揶揄した。天女蕊は蕭瑟に興味を持った。普通なら賭場の広大さに目を見張り、美女たちに見惚れるはず。しかし蕭瑟は気だるげに立っているだけだった。恐らく山のような財宝も美女も珍しくないのだろう。すると時間がない唐蓮は大事な話があると切り出した。天女蕊は急に唐蓮に抱きつき、人知れず耳元で報告する。「協力者は来ていない、でも準備はできた 気をつけて、腕の立つ刺客が三顧城に入り込んでいる、厄介な人ばかりよ」天女蕊は蕭瑟に賭けに参加するか聞いた。蕭瑟は自分が所有する雪楽山荘なら真珠10箱分の価値があると言って前借りしたいという。「いいわ」すると天女蕊は真珠2箱を準備し、客たちに貸切になったと伝えた。富豪の客は憤慨したが、天女蕊は見事な武功で黙らせ、実は蕭瑟が賭けるのは金銭だけではなく生死局だという。蕭瑟は同意していないと言い返したが、そんな天女蕊の思惑を見抜いた客がいた。「好きな男を助けたいのは分かるが、美人荘の力で場を収めるのは無理だ」その男は唐蓮を追跡していた白髪の剣客だった。しかし話の途中で突然、唐蓮を追って来た刺客たちが美人荘に雪崩れ込んでくる。つづく( ̄▽ ̄;)…全く名前を覚えられない
2024.07.14
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…後宮の奥深くに住んでいる、妃でありながら夜伽をしない特別な妃・烏妃(ウヒ)烏妃は不思議な術を使い、成仏できない死者の魂を助けることができた決して人と交わらず孤独な烏妃しかし時の皇帝・高峻(コウシュン)と出会い、宮中の不可解な事件を解決しながら、次第に大切な者が増えて行く…【後宮の烏】今週、いよいよ最終回!BS11、TOKYO MX 他:毎週土曜 23:30~関西テレビ放送:毎週日曜 26:29~他各配信プラットフォームでも順次配信していますなお放送日時・配信日時は変更になる場合あり、必ずご確認ください↓見逃した方はまだ間に合います/📢「#後宮の烏」第1~12話一挙順次開始✨\GYAO~12/27(火) 11:59https://t.co/mKKJXpXsgzABEMA12/23(金) 11:30〜17:00 ※放送後1週間無料配信https://t.co/F2HbDLKJgwニコニコ生放送12/24(土) 13:40~18:50https://t.co/MUnNY61AkIダイジェスト公開中!https://t.co/lDEBX5qM4m pic.twitter.com/mq4m9JNl8s— TVアニメ「後宮の烏」公式 (@kokyu_anime) December 20, 2022年末恒例w今年のリモート仮面カラオケ大会↓管理人は後宮の烏のEDでエントリーです((( *ノωノ)ではMerryXmasって我が家は仏教だけどw
2022.12.22
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大唐女法医 miss truth第1話「蘇州の検視人」ある検視人が西域の男たちにさらわれた。運ばれたのは市場の裏にある根城、そこに白い布がかけられた遺体がある。顔面は蒼白、手の甲は黒ずんでおり、肋骨は弾力がなく、腹部は膨張、足は…臭い。「(´゚艸゚)ゥッ…死因が分かったわ」すると壁が開いて奥の部屋から頭領が姿を現した。「死因は?…死にたくなければ正直に言え!」検視を終えた娘はゆっくり手を拭きながら、その前に報酬を提示するのが筋だと言い返す。その報酬とは娘の師匠・呉修和(ゴシュウワ)のことだった。頭領は約束通り配下に合図して呉修和を解放、何でも師匠は博打で500文も負けたという。娘は死因を教える代わりに師匠の借りを帳消しにするよう頼んでから説明を始めた。骸(ムクロ)には血管が黒ずんだ痕があり、肋骨が折れ、腹部は瘀血(オケツ)が固まり膨張、つまり五臓が損傷して死んだのだろう。頭領は弟を殺したのが武術の達人だと分かったが、約束を反故にして娘を拘束した。「お前は蘇州冉(ラン)家の小姐(シャオジエ)だそうだな?」冉顔(ランイェン)は父を脅しても自分のために金は払わないと教え、その代わり有りもしない蓄えを使うと嘘をつく。すると頭領は娘を解放、そこで冉顔は師匠に目配せし、忍ばせていた鍼を頭領に刺して師匠と逃げ出した。男たちに追われた冉顔と呉修和はうっかり船着場に迷い込んだ。桟橋へ追い詰められた二人、仕方なく呉修和は川へ飛び込むことにしたが、泳げない冉顔は足がすくんで逃げ遅れてしまう。しかしその時、謎の刺客が現れ、男たちに襲いかかった。刺客はあっという間に配下たちを一掃し、頭領の胸に剣先を刺す。「″隋(ズイ)侯の珠(タマ)″はどこだ?」頭領はこの凄腕の男が弟を殺したと分かった。「柳粲(リュウサン)が持っている…今晩、酉(トリ)の刻に清鸝(セイリ)館で会う」↓(ー̀_ʖー́)ヒロシです…軒銘志(ケンメイシ)によれば隋の煬帝(ヨウダイ)が生前に莫大な財宝を残し、その秘密を″隋侯の珠″に隠したという。ついに″隋侯の珠″が世に現れ、各勢力が沸き立つ中、特に隋の残党は再起を図らんと狙っていた。時の皇帝・李世民(リセイミン)も早速、捜索隊を送ったが、結局、誰も戻って来ない。そこで″長安の閻魔″の異名を持つ刑部侍郎・蕭頌(ショウショウ)の派遣を決め、先帝から下賜された短剣を授けた。一方、冉顔はヒロシ(違うけどw)のおかげで急死に一生を得ていた。それにしても男たちを皆殺しにするとは血も涙もない。物陰から一部始終を目撃した冉顔はこっそり逃げようとしたが、ヒロシに見つかって思わず川に飛び込んだ。しかし今度は船着場に覆面の男たちが現れ、ヒロシに襲いかかる。ヒロシは刺客を川へ落としたが、ふと娘がいることを思い出し、咄嗟に飛び込んだ。すると溺れた娘にしがみつかれ、身動きが取れなくなったところを刺客に刺されてしまう。ヒロシは何とか男たちを始末できたが、気を失った娘を見捨てて上がることにした。その時、娘が持っていた手巾が目の前に浮いてくる。…冉顔…蘇伏(ソフク)はその娘が″冉顔″だと知り呆然となった。冉顔が目を覚ますと屋敷に戻っていた。「嫁入りが嫌だからと言って身投げしなくてもいいのに…」侍女・晩緑(バンリョク)は娘子(ニャンズー)が嫁入りを嫌がって身投げしたと誤解、実は継母・高(コウ)氏と腹違いの妹・美玉(ビギョク)が冉顔の嫁入りの準備を勝手に進めていた。何でも蘇家が3日後に許嫁を迎えに来るという。そこで冉顔は食料庫に忍びこみ、倉に小麦粉を撒き散らして充満させると、火をつけて爆発させた。冉顔は爆発のどさくさに紛れて屋敷を抜け出した。すると通りで男とぶつかり、謝っているところで屋敷の使用人たちに見つかってしまう。冉顔は慌てて逃げて行ったが、まさかぶつかった男が柳粲だとは知る由もない。一方、蕭頌も香料商人の柳粲を追って蘇州へ入っていた。側近の白義(ハクギ)は柳粲のあと付けさせていたが、やがて飛揚(ヒヨウ)からの報告が途絶えてしまう。「見失ったのでしょうか?」しかし蕭頌は柳粲のこれまでの行動を分析し、取り引きするなら様々な人間が出入りする妓楼だと断定した。隠れ場所を探していた冉顔はちょうど通りかかった清鸝館へ駆け込んだ。しかし上階で迷っているところを追いかけて来た使用人に見られてしまう。「2階にいるぞ!」一方、蕭頌はちょうど2階の湯殿で旅の疲れを癒していた。その時、戸が急に開いたかと思うと、見知らぬ女がいきなり湯船に飛び込んで来る。バッシャーン!すると娘を追って来たのか、使用人らしき男が風呂をのぞいた。「下がれ!」「失礼しました」使用人が慌てて退散すると、蕭頌は女の両腕をつかんで立たせた。…質素な装いだ、ここの妓女ではないな?……唇が青ざめて目も充血してる、これは薬湯ね?柴胡(サイコ)が入っている…冉顔は男が頭痛を患っていると気づき、いきなり男のこめかみのツボを押した。「君は医者か?」「…薬湯に効果はない、頭痛がしたら今のツボを50回、押してあげれば痛みも和らぐわ もう行ってもいい?」「許さぬと言ったら?」冉顔は仕方なく頭突きをくらわせ、男の手が離れたところで湯船を出た。ちょうど入れ違いで駆けつけた白義が逃げた女を捕まえると言ったが、蕭頌は今は柳粲を見張るのが先決だという。「…ふっ、悪ギツネめ」柳粲は清鸝館に到着、池に囲まれた東屋風の席で取引相手を待っていた。″隋侯の珠″を追う蘇伏も駆けつけたが、客人に成りすました仲間から役人がいると警告される。どうやら2階から店内を見下ろしている男が役人らしい。一方、冉顔は妓女の衣装を拝借し、店内へ戻った。するとちょうど演舞台で舞が始まり、池の周りに集まった客たちに紛れて鑑賞する。舞姫は全員が面をつけており、素顔は見えなかった。やがて東屋の屋根から水が流れ出し、四方が滝の帳で覆われ、柳粲の姿が隠れてしまう。その時、突然、店内の灯籠が消えて真っ暗になった。ふと気がつくと舞姫の一人が東屋に移動、柳粲に踊りを披露している。しかし店内が明るくなって水が止まると、舞姫は消えて柳粲が死んでいた。店内は騒然となった。蕭頌は下手人を逃がすまいと令牌をかかげて門を閉じるよう命じ、客たちも帰れなくなる。しかし″隋侯の珠″は見当たらず、例の舞姫のことを知る者もいなかった。白義の調べでは柳粲と口論となった書生がいたが、桑辰(ソウシン)という名前で学問の先生だったという。すると検視官が死因は絞殺で、痕跡からして凶器は玉の鎖だと報告した。事件に巻き込まれ足止めされた冉顔、しかし美玉が使用人から報告を受けて迎えにやって来た。「ランイェン!もう逃さないから!」美玉は冉顔の腕をつかんで引っ張って行くと、馬車へ乗るよう告げる。すると冉顔の馬車にあの時の刺客が隠れていた。「君か…冉家がどうなってもいいのか?」蘇伏は剣を突きつけ冉顔を脅したが、冉顔はなぜ男が自分の素性を知っているのか困惑する。その時、蕭頌たちが駆けつけ、馬車に乗っている者は全て出て来るよう命じた。蕭頌と冉顔、曰く付きの二人が思いがけず再会した。すると蕭頌が白義に馬車を調べるよう命じる。驚いた冉顔は咄嗟に死因は絞殺ではないと訴えた。「通常、絞殺なら唾液や鼻水が片側に垂れた痕跡があるけど骸は口を閉じていたわ それに両手も自然にだらりと下がっていただけ、普通なら激しく抵抗するはずよ? 舞姫がいた時も反応していなかった」蘇伏は冉顔が蕭頌を引きつけているうちに馬車の後ろの窓からこっそり逃げ出した。しかし鋭い蕭頌に勘づかれてしまう。蕭頌は慌てて曲者を追って行ったが、その後ろ姿を美玉がうっとり見つめていた。蕭頌は曲者が地下道に逃げたと気づき、火をつけた藁を放り込んだ。たまりかねた蘇伏は地下道から飛び出し、その瞬間、煙玉を放って姿をくらます。「逃げられたか…」蕭頌は曲者が落とした箱を拾ったが、中身は墨だった。一体、曲者は誰だったのか。蕭頌は馬車に誰かをかくまっていた冉顔を怪しんだ。そこで柳粲の検視を手伝うことを条件に今日のところは見逃すという。すると冉顔は条件を出した。「まず検視に必要な道具を取りに行かせる、そして終わったら家に帰す 最後にお代として100文を頂くわ」蕭頌は謎めいた娘の素性を調べた。…冉顔、18歳、冉家の嫡女で離れた屋敷に住んでいる…医術に通じるが医者になる気はない「臆することなく骸を調べる名家の令嬢か…」その時、白衣に身を包んだ冉顔が現れた。冉顔は手を洗い、道具を広げて準備を済ませると、線香を供えてから検視を始める。しかし骸を一通り調べた後、なぜか地面を歩いていた蟻を集め、骸の胸に乗せた。簾越しに見守っていた蕭頌は冉顔が何を調べているのか気になり、思わず中へ入ってみる。「死因が分かったわ」つづくBS11🐰がすごい!念願の華流chになっている!配信コースがあれば有料でも喜んで加入しますので話題作の放送お願いします(^ꇴ^)さて毎度のことながら、女主が″ぜんがん″では視聴意欲が落ちるのランイェンで
2021.06.29
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皓镧传 The Legend of Hao Lan第5話呂不韋(リョフイ)は李皓鑭(リコウラン)が嬴異人(エイイジン)からもらった香草で作った匂い袋を取り上げた。すると皓鑭が本気で怒って出て行ってしまう。呂不韋は仕方なく司徒月(シトゲツ)に匂い袋をあげて帰ったが、司徒月だけは主人の嫉妬心を見抜いていた。そんなある日、厲(レイ)王妃の侍女たちに謎の病が広がった。多くの医者が疫病を疑う中、女医の殷小春(インショウシュン)だけは疫病ではないと判断、見立てが間違えば責任を負うという。すると王妃は一人でも病人が増えたら首をはねるという条件で宮中での治療を認めた。皓鑭は殷小春から恐らく病の原因は口に入れる物だと聞いた。するとその夜、司徒月が井戸に毒を入れている侍女・百合(ハクコウ)を発見、皓鑭の寝殿に連行する。白合は蕭紅葉(ショウコウヨウ)に殺すと脅されて仕方がなかったと釈明し、これも皓鑭をはめるためだと証言した。「罪を償わせてください、薬の受け渡し場所にご案内します」翌日、3人が井戸で待っていると蕭紅葉が侍女を連れてやって来た。蕭紅葉はなぜか罠にかかったと勝ち誇り、王妃の元へ皓鑭たちを連れて行く。「王后、私が見回っていたところ、皓鑭が二人の侍女と話し込んでいました」すると百合は司徒月が井戸に毒をまいているのを目撃してしまい、李女官に脅されて致し方なく力を貸したと偽証した。しかも最初は毒の効き目を試したに過ぎず、本当の狙いは王妃だったという。蕭紅葉は王妃のせいで皓鑭が趙王の側室になれず、不満だったに違いないと理由をこじ付けた。皓鑭が殷小春を呼んで話を聞いて欲しいと訴え、王妃が認めた。殷小春は百合が持っていた毒を調べたところ、これこそ病の原因だったと報告する。しかしこの毒薬は″楼煩(ロウハン)″という騎馬民族がもちいていたもので、趙に一掃された後は製法を知る者がほとんどいなかった。皓鑭は邯鄲(カンタン)で育った自分が作り方を知るはずないと話したが、蕭紅葉は違うという。「確か蕭女官、先祖は楼煩の貴族ですよね?」この後に及んでも蕭紅葉は皓鑭の罠だと訴えた。そこへ突然、公主雅(ガ)が剣を手に現れる。公主雅は誰が百合に指示したかを知るための手立てはひとつだと告げ、皓鑭にこの剣で百合を殺せと命じた。皓鑭はなぜ殺す必要があるのかと拒否、すると公主雅は潔白を証明するためだと説明し、今度は蕭紅葉に決断を迫る。蕭紅葉は迷わず剣を手にして百合に切りかかったが、その剣は偽物だった。裏切られた百合は激昂、蕭紅葉の指示で皓鑭に罪をかぶせたと白状してしまう。王妃は激怒し、蕭紅葉の処刑を命じた。実は公主雅は母が消したいのは蕭紅葉だと分かっていたという。女官同士の争いに主人を巻き込むとは何と愚かなのか。皓鑭が川に石を投げて鬱憤を晴らしていると嬴異人が現れた。「ずっと見ていた、なぜ怒っているのかな?」「この世は嫌な奴ばかり、弱い者はいじめられ不公平だわ!」皓鑭は妹・岫玉(シュウギョク)に恨まれ、蕭紅葉が自分を陥れようとしたと嘆いた。すると異人は母も穏やかで争いが苦手だったが、自分を身ごもってから生まれるまで嫌がらせを受け続けたと教える。「母が言うには″他人が美しければ嫉妬し、他人が賢ければ憎む、そういう気持ちは誰にでもある″と でもその嫉妬に飲み込まれてしまう人と、嫉妬を前に進む力に変える人がいる」異人は皓鑭に深呼吸させ、怒りにとらわれていると花の香りにも気づかないとなだめた。「嫌な奴ばかりでこの世は不公平だと言ったね? 意外とそうでもない、素直になって周りを見るといい …ハオラン、悪人も多いが善人はもっと多い」皓鑭はいつの間にか笑顔に戻っていた。「この世には善も悪もある、悪人から善人を守らなければ… 道端の石は他の人がつまずかないように私が蹴飛ばしてやります!」そんなある日、王妃の妹・蜀侯(ショクコウ)夫人が息子・嬴克(エイコク)を連れ、20年ぶりに邯鄲へ帰って来た。嬴克は玄武将軍に任じられたが、夫人は王宮が危険なところだと釘を刺し、何事も慎重にと助言する。その頃、王妃は娘の公主雅と談笑していた。すると曰く付きの妹・蜀侯夫人が訪ねてくる。「昨日、王上から帰ってくると聞いたけど、こんなに早く会えるなんて…にっこり」「20年3ヶ月と9日ぶりですわ~にっこり」夫人は自分と恋仲だった趙王を姉に奪われ、秦へ嫁がされた。しかし夫・蜀侯が謀反を企てて流刑となり、夫人も罪人の妻として辺境で惨めな暮らしを強いられたという。「私は地獄から戻った、王上は私への負い目でここへ通したのよ …変わらないものなどない、ひょっとすると明日はその席に私が座っているかも…」「あらあら…」「おほほほ~では続きはまた明日…」夫人が帰ると公主雅の怒りが爆発した。しかし王妃は趙王が妹に同情して呼び戻した以上、今は動くべきではないと諭す。そこで公主雅は皓鑭を利用することにした。匂い袋の一件からひと月たったが、皓鑭はまだ怒っていた。そこで呂不韋は皓鑭を呼び、実は嫉妬して取り上げてしまったと認める。「お前が好きだからだ…もし本気だと言ったら?」皓鑭は嬉しかったが、あえて自分たちは同志以上の関係ではないと否定した。「はお!その通り!その言葉を忘れるな! 呂不韋だろうが秦王孫だろうが、どんな男が愛を囁いても飛びつくんじゃないぞ!」「…ご忠告どうも」皓鑭は無神経な呂不韋の言葉に落胆した。趙王は蜀侯夫人の寝所で朝を迎えた。夫人は宮中の目があると気にしたが、趙王は蜀侯がすでに亡くなっていると問題にしない。実は嬴克の本当の父親は趙王だった。皓鑭は呂不韋に蜀侯夫人の件を相談した。実は王妃から10日以内に蜀夫人を何とかしろと命じられたいう。呂不韋は趙王が蜀夫人を迎えただけでなく、なぜ嬴克を将軍に任じたのか気になっていた。「まさか王上の?」しかしそれを詮索しても意味はない。蜀侯は秦王に毒を盛ったと罪を着せられ流刑に処されたが、蜀侯は途中で亡くなっていた。最近になって突然、その家族が赦免されたが、呂不韋はあまりに都合が良すぎると不審に思う。「趙と秦がちょうど戦をしようという時だ、裏があっても不思議はない」蜀侯夫人は嬴異人を訪ね、夏姫(カキ)から託された衣を届けた。異人は確かに母の縫った衣だと感激すると、夫人はこの機会に文でも出してはどうかと勧める。しかし異人は誤解を招く恐れがあると断った。すると侍女が李女官の命で果物を届にやってくる。異人は失礼して席を立つと、夫人はその間に机に積まれていた冊子をひとつ袂にしのばせた。蜀侯夫人は息子に異人の書いた冊子を渡したが、嬴克は何に使うのか分からなかった。実は秦の実権は丞相・范雎(ハンショ)が握っている。范雎は嬴子傒(エイシケイ)の師で、将来は王位につけようとしているが、秦王は世継ぎの安国君の息子たちに不満を抱いていた。最近になって安国君は嬴異人のために軍を退かせたが、これを警戒した范雎は蜀侯夫人に取引を持ちかけたという。異人という不安の芽を摘んでくれれば母子を赦免すると…。嬴異人が突然、収監された。街を出ようとしていた宮中の者が秦王孫の書いたという文を持っており、何でも安国君に″早く邯鄲を征服して救ってくれ″と記されてあったという。呂不韋から話を聞いた皓鑭は偽の文だと察したが、筆跡が一致しており、しかも蜀夫人が異人に文を届けるよう頼まれたと証言していた。「夫人の狙いはこれだったのね…」そこで皓鑭は夫人と同じ方法を使うと決めた。趙王は秦王孫を公開処刑にすると決定した。すると思った通り公主雅が母に助けを求めるため旭日宮に駆けつける。皓鑭は王妃なら誰にも会わないと止め、実は蜀侯夫人が全ての元凶だと教えた。「でも夫人には近づけない…どうするつもり?」そこで皓鑭は公主雅の力を貸して欲しいと懇願する。公主雅はその意味を察し、女官の指図など受けないと憤慨して皓鑭に罰を与えた。「杖罰20回よ!」侍女たちは公主雅に罰せられた皓鑭に同情した。すると思惑通り蜀侯夫人が皓鑭の見舞いにやって来る。蜀侯夫人は本当なら王の側室だったはずの皓鑭が女官として蔑まれ、同情した。そこで金塊を下賜し、王妃や公主に尽くしても無駄だと告げる。「養生しなさい、気持ちが固まったらいつでも来て…」丞相は呂不韋と接触した。今回ばかりは秦王孫の命も厳しい。すると呂不韋は趙王に進言したいことがあると申し出た。実は秦王孫を救うため、玄武将軍に敵を迎え撃たせたいという。「この呂不韋を信用してお任せを…ただ丞相のお墨付きを頂きたいのです」その夜、皓鑭は密かに蜀侯夫人を訪ねた。すると夫人は趙王も近く王妃に愛人がいると気づくはずだという。「あなたは王上に何を聞かれても黙っていればいい、うまく行ったら出世させてあげる あなたがやらなくても、他の誰かがやるわ」皓鑭は口約束では信用できず、一筆欲しいと迫った。約束を違えたら、それを持って趙王に訴えるという。しかしかえって夫人は皓鑭が王妃の手先だと疑った。「書くのが嫌なら物でも構いませんが…信じて頂けないようですね これでは手を組む意味もありません」皓鑭は一か八か帰ることにしたが、夫人が折れた。「この玉佩は大切なものよ、約束の証として預けるわ」呂不韋は軍営に向かう早馬を阻止、配下に偽の蜀侯夫人の文を届けさせた。「趙王が疑い始めたため、先に秦に投降しろ…母上も趙を抜け出し、後から私と落ち合う?」嬴克はすぐおかしいと気づいて使いに剣を突きつけた。すると使いは蜀侯夫人が女官を買収したことが王妃に知られ、趙王に訴え出たと説明する。「夫人は何とか監視をかいくぐり私に書簡を…」使いはその証拠に玉佩を差し出すと、嬴克は確かに母の大切な玉佩だと分かった。翌朝、公主雅は嬴克が敵に寝返ったと聞いて喜んだ。しかし侍女・夏雪(カセツ)はなぜ前途洋々の将軍が秦へ逃げたのか分からないと困惑する。「あの者は母后をひどく恨み、報復を企んでいたの 皓鑭は自然に近づくため、私から杖罰を受けて夫人が疑うことなく自分の元に来るよう仕向けた ふっ、考えたものよね~夫人の母后への強い恨みを利用し、親子で我が国を裏切るよう画策、 母后と異人の件をまとめて解決した…なんて恐ろしい女なのかしら」すると公主雅は蜀侯夫人に贈り物を届けるよう命じた。「今すぐによ、ただし皓鑭の名前でね…ふふ」旭日宮に趙王がやって来た。嬴克の裏切りに大層ご立腹の様子だが、そこへ宦官が慌てて駆けつける。実は蜀侯夫人の姿がなく、女官たちを調べたところ今朝、王妃付きの李女官が果物を届けたという。「白桃だと言っていました」「桃?白桃か…はくとう…逃亡か?!そなたが内通者だったとは!」驚いた皓鑭はその場にひざまずき、何も知らないと訴えた。すると宦官は李女官が罰を受けた日、蜀侯夫人が薬と黄金を届けたと告げる。王妃のために策を弄した皓鑭、しかし公主雅がこれを逆手に取った。もし趙王に追求されても皓鑭が母の命で動いていたと言えるはずがない。「李女官、母上に世話になりながらなぜ国を裏切ったの? あの女に目をかけてもらおうとしたら、国を売るくらいしないとね~」趙王は釈明できない皓鑭を秦の間者だと決めつけ、収監するよう命じた。公主雅は父に嬴異人を解放するよう頼んだ。蜀侯夫人が異人の命を狙ったのは嬴子傒の手の者だからのはず、父は秦の世継ぎ争いに巻き込まれたのだという。こうして異人は無事に解放され、寝殿で待っていた公主雅から経緯を聞いた。しかし本当に自分が邪魔なら、全てが終わるのを待って自分の首を秦に送れば良かったはず、蜀侯夫人はなぜ焦って裏切ったのだろうか。公主雅は戦が迫っているからだろうとごまかしたが、異人はありえないと信じなかった。そこで皓鑭が蜀侯夫人と通じていたと教える。「ほらね、驚いたでしょう?この世にありえないなんて事はないの」嬴異人が天牢へ駆けつけると、皓鑭が激しく咳き込んでいた。異人は皓鑭が王妃の命令で蜀侯夫人の逃亡を画策したと知ったが、なぜ自分まで助けたのか訝しむ。「私たちは盟友でしょう?」「…私に近づいたのは呂不韋の策略であろう 分かっているはずだ、私が本当に打ち解けているわけではないと…」異人は呂不韋が自分に価値を見出し、必ず秦へ帰そうとすると気づいていた。しかし皓鑭がわざわざ危険を冒してまで自分を救う理由が分からないという。「ゴホッゴホッ…秦王孫に頂いた香草は呂不韋に取り上げられてしまいました でも秦王孫の温かいお言葉は胸に刻まれています」「愚かな、こんな目に遭っても真心で接するなんて…もっとずるくなるべきだ」すると皓鑭は呂不韋が命と財産すべてをつぎ込んで異人を秦へ帰そうとしていると教えた。ただ権力や地位だけを求めているわけではなく、皓鑭は他人に辱められたくない、それだけだという。「正々堂々と生きて行きたい、悪いことなどしていないのになぜ黙っていろと?」皓鑭は興奮したのか激しく咳き込んで苦しみ出した。驚いた異人は護衛の公孫乾(コウソンケン)に殷小春を呼ぶよう頼み、思わず皓鑭を抱きしめてしまう。殷小春のおかげで皓鑭は目を覚ました。皓鑭は感謝したが、巻き込みたくないので来ては駄目だという。すると殷小春は薬を渡し、3日後にまた来ると言った。「本当に酷い国、戦が迫っているのにみんな知らん顔なんて…君主も役人もみんな愚かね!」「ふふ、そんなに怒りっぽいなんて知らなかったわ」「生きて行くというのは大事なことなのよ?宮中だろうがどこだろうが、それは同じこと いい?薬を無駄にしないで」殷小春が帰ると、嬴異人も塗り薬と飲み薬を間違えないよう念を押してから引き上げた。呂不韋は邯鄲城の近くで蜀侯夫人を捕らえ、王妃の前に突き出した。蜀侯夫人は皓鑭を自分に近づけ玉佩を騙し取ったと王妃を責めたが、王妃は何の話か分からない。「しらを切る気?!私が皓鑭を信用するよう仕向けて息子を死に追いやったくせに!」王妃はようやく事の顛末を知り、呂不韋の顔を見た。「皓鑭の忠誠心を王后に知って頂きたかった、それだけです」「呂少府?私にこの女を殺せと?」「いえ、私が捕らえる際にどうしたことか馬から落ちて死にました」「あら~あはっ、あ~素晴らしいわ〜」王妃は呂不韋の仕事ぶりを絶賛、趙王がなぜ重用するのか良く分かった。しかしいくら皓鑭を助けたくても裏切り者と見なしたのは趙王、王妃は力にはなれないという。呂不韋は王妃にうまくかわされ苛立った。その頃、皓鑭が収監されたと聞いた岫玉が面会に現れる。「妹妹、血が苦手だから明日は見送れないの~姐姐、お気をつけて」「岫玉?人はいつか死ぬの、必ずね 公子蛟(コウ)は悪賢く非情な人よ?忠告しておくわ…気をつけないと危ないわよ?」岫玉は最後の最後まで減らず口を叩く皓鑭に憤慨し、門衛のひとりに金を渡して皓鑭を辱めるよう煽った。皓鑭の牢に二人の門衛が入って来た。公子夫人から金をもらった男はいきなり皓鑭に襲いかかると、危ないところで呂不韋が駆けつける。激怒した呂不韋は男に剣を突きつけ、側仕えの宦官に趙王へ報告するよう命じた。するともう一人の門衛が公子夫人に頼まれて仕方なかったと同僚をかばう。そこで呂不韋は手を出さなかった門衛に銭袋を投げ渡した。「分かっているな?」「…はい、もちろんです!」呂不韋は門衛たちを追い出し、皓鑭に駆け寄った。しかし皓鑭はなぜか失笑する。「私に会いに来たのは口をふさぐため?」「何を馬鹿なことを!」皓鑭はわざと自分の代わりに新しい同志を探す必要があると挑発した。「…いいか、よく聞け?私に必要なのはお前ひとりだ」すると呂不韋は皓鑭を抱きしめ、皓鑭こそ良き理解者であり、同志、親しい友、そして自分の大事な人だと告げる。「諦めることは許さん!いいか、皓鑭、お前が必要だ、私たちは共に欲しいものを必ず手に入れる」「あなたが新しい同志を探すと答えていたら大声で叫ぶところだった あなたの計画を暴露して、全てを台無しにしてやったわ!」 つづく( ๑≧ꇴ≦)王后の顔芸がwwwカットしないで〜(笑
2020.11.01
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皓镧传 The Legend of Hao Lan第4話趙(チョウ)王は燃え盛る祭壇から生還した李皓鑭(リコウラン)の言葉を信じた。結局、太卜(タイボク)は皓鑭のお告げに従い、神の使いとして燃え盛る祭壇の中へ投げ込まれてしまう。こうして李岫玉(リシュウギョク)の企みはまたも失敗、すると趙王は美しく賢い皓鑭を気に入った。しかし先に厲(レイ)王妃が皓鑭を自分の女官にしたいと言い出し、なかば強引に決めてしまう。祭祀は散会となった。呂不韋(リョフイ)は皓鑭を連れて急いで引き上げることにしたが、嬴異人(エイイジン)が2人を引き止める。すると皓鑭は水をくれた異人に感謝した。実は異人は母からもらった″瀕死の状態で飲むと命を永らえる″という丸薬を水袋に忍ばせ皓鑭に渡していたという。皓鑭が趙王に献上した丸薬はまさにこれだった。異人はそれより祭壇の細工が気になったが、呂不韋が職人に賄賂を渡して炎を避けるための仕掛けを作らせたと知る。また皓鑭に傷ひとつないのは外套のおかげだった。「はっ…火浣布(カカンプ)でしたか」火浣布とは南海の火山に住むと言われる火ねずみの毛で織った布で、火に入れても焼けないと言われていた。また白い鹿はもともと趙王に献上し、嬴異人を秦(シン)に帰すよう進言するつもりだったが、思いがけず違う使い方になったという。呂不韋は自分たち3人が違う道をたどって一つ所に集まり、これこそ心が通い合う友だと言った。その時、異人が皓鑭の手首に火傷を見つける。驚いた呂不韋は皓鑭の手を引き、急いで医者の元へ向かった。祭祀の爆発で多くのけが人が集まっていた。呂不韋は宦官に金をつかませ、皓鑭を先に診てもらえるよう口利きを頼んだが、断られてしまう。憤慨した呂不韋はどんな医者か見たいと殿内に入った。すると無愛想な女医・殷小春(インショウシュン)がテキパキと患者の治療をしている。皓鑭は思わず患者を押さえて治療を手伝うと、自分の傷は大したことないので気にしないでくれと伝えた。殷小春はそんな皓鑭を気に入ったのか、すぐに帰ろうとした皓鑭に薬瓶を投げ渡す。「感謝します」翌朝、呂不韋が少府監として登朝した頃、皓鑭は王妃付きの女官として旭日宮にいた。「昨日の芝居は悪くなかったわ」王妃は皓鑭が趙王をおだてて機嫌を取ってから、太卜をあの世へ送ったと見抜いていたという。一癖も二癖もある王妃、ともかく皓鑭は女官としての第一歩を踏み出したが、早々に岫玉と回廊で出くわすことになった。岫玉はこれから王妃に挨拶に行くついでに、皓鑭の駆け落ちの件を告げ口すると脅した。そこで皓鑭は公子に大事にされずに不満が募るからといって八つ当たりするなとわざと挑発する。痛い所を突かれた岫玉は皓鑭を引っ叩こうと手を振り上げたが、皓鑭は瞬時に持っていた化粧箱を突き出した。そのせいで岫玉は化粧箱を叩き落してしまう。そこへ王妃の古株の女官・蕭紅葉(ショウコウヨウ)が駆けつけた。「蕭女官、公子婦をお許しください、手が滑って王妃のかんざしを落としたのです」(((;꒪ꈊ꒪)))ヒイィィィ~!@岫玉岫玉は皓鑭の悪口を吹き込んで追い出そうとしたが、王妃は体良く追い返した。しかし岫玉があのような無礼を働いたのは皓鑭が先に煽ったからだろう。皓鑭は多少の危険を冒してでも自分たち姉妹の問題を皆の前で明らかにしたのだ。その後で岫玉が何を言っても自分も気に留めない。「皓鑭は賢いとうぬぼれていますが、王后は見抜いていらしたのですね?」「ふふ、それでいいの、あまり腹黒いと困るわ… 宮中は退屈なんだもの、せっかくだから面白い人にかき回してもらいましょう? 毎日、愚かな人たと一緒にいると、愚かになるばかりだわ」( ゚д゚)愚かな人って…え?@蕭女官皓鑭は王妃が夜も寝付けず、食欲が落ちていると気づき、医師に教えを請うて茶葉に断りもなく手を加えた。また香を焚くのが嫌いな王妃のため、花を浸した橄欖(カンラン)の油をたいて殿内をさやわかな匂いにしておく。王妃は叱るどころか感心し、蕭紅葉は皓鑭に取って代わられるのではと焦った。蕭紅葉は皓鑭を何とか追い出そうと企んだ。そこで皓鑭に大事な宝飾品の管理を任せ、王妃のお気に入りのかんざしの真珠を外しておく。すると罠に気づいた皓鑭は呂不韋にかんざしに合う真珠を調達してもらい、難なく切り抜けた。嬴異人(エイイジン)は居所を宮中に移された。公主雅(ガ)は早速、異人を訪ねたが、相変わらず異人はそっけない。岫玉を利用して皓鑭を始末するつもりだったが、失敗した。しかし1人では波風を立てられなくても、蕭紅葉が加われば何か起こるかもしれないと期待する。すると帰りの道すがら、宦官たちが竹で何かを作っているのを見かけた。聞いてみると猟犬が来たので犬小屋を作っているという。「…ふふ、完成したら私にちょうだい、学びたい」嬴異人は公孫乾(コウソンケン)の名前で皓鑭に譜面を送った。…古い琴の譜面を探しておられましたね、楚の国で奏でられた曲を送ります一方、騒ぎを起こした岫玉は公子蛟(コウ)に疎まれ、床に伏せってしまう。皓鑭は傷口が膿んで身体に毒が回った。往診に来た殷小春は薬を飲んで休むよう言い聞かせて帰って行く。早速、侍女が薬を煎じて持って来てくれたが、その侍女は司徒月(シトゲツ)だった。実は宮中で侍女を増やすことになり、呂不韋が送り込んだという。宮中を探っていた司徒月は、岫玉が病を理由に母親を呼び寄せ、この数日は王妃の歓心を買おうと宝物を送ったりしていると教えた。どうやら皓鑭にゆっくり休んでいる時間はないらしい。その頃、司徒缺(シトケツ)は呂不韋の指示で秦(シン)の都・咸陽(カンヨウ)にいた。人質である嬴異人を趙(チョウ)から救出して欲しいと頼むつもりだったが、数日たっても皇太子に謁見できない。そこで嬴異人の生母・夏姫(カキ)を頼った。夏姫は皇太子の寵愛がなく、自分には何の力もないと嘆いたが、意を決して血書をしたためることにする。「今から趙の国について知っていることを話してください」夏姫は安国君・嬴柱(エイチュウ)を待ち伏せ、ちょうど正室・華陽(カヨウ)夫人の寝宮から出て来たところで直談判した。実は趙にいる息子から文が届き、再び戦が迫る今、息子が自分の考えを送ってきたという。安国君は早速、息子の血書を広げると、そこには邯鄲(カンタン)の戦略や商人の往来が記されていた。「太子、異人はある商人にこの血書を届けさせたのです、ほかにも1つ、お伝えしたいことが… 実は趙の者が勝利を願い、異人をいけにえとして神に捧げます… どうかお願いです、邯鄲を手に入れたらあの子の骨を咸陽に持ち帰り、城の外に埋葬してください そして秦と太子の安寧を見守りたいと申しております」安国君は孝行息子に感激し、血書をすぐさま父である秦王に渡せと命じた。そして将軍・王齕(オウコツ)に策を練らせ、ありとあらゆる手を使って異人を救い出すという。その夜、呂不韋は居所に帰る途中の皓鑭を呼び止めた。情勢が変わったため3日以内に宮中から出すという。国境に秦の大軍が迫っており一触即発の状態、確かに趙は強いが勝敗ばかりは誰にも分からない。「お前は必ず連れて行く」「なぜ私を連れて行くの?…答えて」皓鑭に迫られた呂不韋は咄嗟に皓鑭が半ば呂家の主だからだと答えた。「ふふ、もう半分くれるの?…あ、秦王孫は?」「司徒缺が秦に向かった、王孫の運命は秦の出方によって決まる」蕭紅葉は再び皓鑭を罠にはめることにした。そこで皓鑭ひとりに旭日宮の夜番をさせると、しばらくして趙王の使いがやって来る。実は宴から戻った趙王が王妃と月見がしたいと言っているというのだ。皓鑭は王妃ならすでに休んでいると断ったが、蕭紅葉の侍女・蘭児(ランジ)が趙王の命には逆らえないと諌める。確かにその通りだと納得した皓鑭は仕方なく寝殿に入り、寝所の扉を開けた。しかしそこで思いがけず王妃の密通現場を目撃してしまう。驚いた皓鑭は慌てて扉を閉めたが、その音を聞いた王妃が寝台から飛び出した。「誰?!」「お許しください…公主と2人で語り合っておいでとは知らず、邪魔をしました、万死に値します」「…そうなの」「王上からお月見のお誘いが、迎えの者が待っております、いかがなさ…」「ここをどこだと?私の指示も仰がず勝手に入って来るなんて…早く下がりなさい」皓鑭は慌てて外へ出ると、王妃が酒を飲み過ぎて月見には行けないとごまかした。しかし突然、側室の雲(ウン)少妃が現れる。雲少妃は王妃に急ぎの用があると言ったが、皓鑭は王妃が疲れて寝ていると断った。すると雲少妃はならば見舞いたいと譲らず、強引に寝殿に入ろうとする。その時、扉が開き、王妃が現れた。雲少妃は寝殿の中をのぞこうとしたが、王妃が雲少妃の元までやって来る。「中を調べる?」王妃の圧迫感に恐れをなした雲少妃は仕方なく帰って行った。王妃が皓鑭を連れて寝殿に入ると、ここぞとばかりに蕭紅葉が現れた。その様子を見ていた司徒月は急いで呂不韋に知らせに向かう。しかし王妃のひと声で侍女たちが白綾を持って入って来た。蕭紅葉は皓鑭の首に白綾をかけると、ついに侍女たちが両側から白綾を引っ張り始める。その時、趙王がやって来た。「何をしておる?」侍女たちは白綾から手を離し、一斉に拝礼した。危機一髪のところで助かった皓鑭、そこで王妃は皓鑭が罪を犯したので死を命じたと報告する。驚いた趙王はどんな重い罪か確認したが、皓鑭は趙王が王妃に贈った大切な腕輪を壊してしまったと嘘をついた。趙王はそんな事かと呆れて皓鑭を許し、月見はまた今度だと言って帰ってしまう。蕭紅葉の目論見はまたも失敗、王妃は趙王に余計なことを言わなかった皓鑭を許した。「そなたを気に入っている、失望させないで」皓鑭は呆然としながら居所にたどり着いた。「戻ったか?」部屋で待っていた呂不韋が姿を現すと、皓鑭は思わず抱きついてしまう。「さっきあの世の入り口に立ったわ」「知っている」実は趙王が現れたのは司徒月から報告を聞いた呂不韋が王妃の具合が悪いと知らせたからだった。皓鑭は蕭紅葉がわざと自分に王妃の秘密を見せたと話し、王妃の寝所に男がいたと教える。まさかこんな切り札を使って自分を襲うとは予想外、皓鑭は敵を甘く見ていたと後悔した。すると呂不韋は皓鑭には自分という切り札があるという。「何が起ころうと恐れることはない、お前には私がついている」そんなある日、皓鑭が旭日宮に戻ると公子蛟(コウ)がいた。仕方なく茶を入れ替えて下がることにしたが、公子蛟につかまってしまう。驚いた皓鑭は公子蛟を突き飛ばすと、かえって王妃に告げ口すると脅された。そこへ嬴異人が現れ、王妃に女官に拒まれたと話すのかと揶揄する。2人は一触即発になったが、ちょうど王妃と公主雅が現れた。実は琴の名手である異人に演奏を頼んだという。その頃、昼寝をしていた趙王は夢の中だった。嬴異人が一曲、弾き終わると趙王がやって来た。すると趙王は不吉な曲だと難癖をつけ、この国を呪うつもりかと迫る。なぜか機嫌が悪い趙王、聞いてみると嫌な夢を見たせいだった。趙王は夢の中で龍に乗って天空を飛んでいたが、突然まっさかさまに落ち、地面にぶつかりそうになった瞬間、目の前に金銀財宝が現れたという。『早く財宝を手に入れろ!』そう叫ぼうとした所で琴の音で目が覚めたのだった。公子蛟はこの機に乗じて嬴異人を始末しようと考えた。そこで落下したのは不吉な事が起こる前兆だと訴え、琴の音で目を覚ましたなら秦の賊が趙の土地と財宝を奪うという意味だと脅かす。趙王はまさに異人のことだと気づき、人を呼ぼうとした。焦った皓鑭は自分に解釈をさせて欲しいと止め、龍は100年に一度の吉兆だと説明する。つまり民を幸せにするため、龍が趙王をこの世に遣わしたのだ。しかし皓鑭は財宝を失った解釈で言葉に詰まってしまう。その時、嬴異人が咄嗟に解釈を付け加えた。国の根本は土地と民であり、天は手に入れた財宝など家臣たちに分け与えて独占するなと忠告しているという。状況を見守っていた王妃だったが、皓鑭を立たせた。神に会ったことがある皓鑭に異を唱えてはいかがなものかという。するとそこへ急報が届いた。秦軍が後方に退き、全ての城と引き換えに嬴異人を返せと要求して来たという。趙王はやはり皓鑭が言った通り吉兆だったと喜び、嬴異人は救いの神だと態度を急変させた。公主雅は皓鑭を呼び、嬴異人を助けてくれたと感謝した。しかし母が皓鑭を面白がって側に置いているとは言え、人は身の程を知るべきだという。「どんなに頑張ってもおもちゃに過ぎないのよ」その夜、公主雅は遅くまで縄をひたすら結んでいた。呂不韋は皓鑭の居所を訪ね、自分の見立ては間違っていなかったと話した。やはり嬴異人の価値は極めて高いらしい。すると机に向かって何やら手を動かしていた皓鑭が、3人で趙を離れるのは難しいだろうと言った。「それは何だ?」「え?秦王孫に頂いた香草で匂い袋を作ったの、これで手足の冷えが解消できる これは命を救ったお礼ですって…」呂不韋は後ろからいきなり香り袋を奪い取ると、手足の冷えなら叔母も悩んでいるという。「これは没収だ!」「返して!秦王孫がくれた贈り物よ!返して!」「リハオラン!はっきり言っておく、お前を買ったのは私だ つま先から髪の毛一本に至るまで全てこの呂不韋のものだ!」呂不韋は匂い袋も例外ではないと屁理屈を言って、懐に入れてしまう。そんな主人の大人気ない姿を司徒月は不思議そうに見ていた。つづく(o_o)公主雅…またしても不気味
2020.10.28
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皓镧传 The Legend of Hao Lan第3話司徒月(シトゲツ)は怒り心頭だった。呂不韋(リョフイ)が李家に密告した瑶姫(ヨウキ)を罰するつもりだったが、呂鑫(リョキン)が止めたという。当の李皓鑭(リコウラン)は中心から外された恨みだろうとどこ吹く風、しかし司徒月は瑶姫がまた何か仕掛けて来るはずだと警戒した。そこへ使用人がやって来る。「ハオラン姑娘、主父がお呼びです」皓鑭と司徒月は書斎へ案内されたが、いつまで経っても呂鑫は現れなかった。皓鑭たちは半時ほど待っていたが、結局、引き上げることにした。それにしても呂鑫とはあまり関わりがないはず、なぜ呼び出されたのだろうか。その理由はすぐに分かった。呂鑫は中庭にいた。実は少し書斎を離れた隙に宝物の珠が盗まれ、使用人にしらみつぶしに探させているという。わけ知り顔で皓鑭を見つめる瑶姫、そこへ騒ぎを知った呂不韋も駆けつけた。その時、使用人が珠が見つかったと叫んで走って来る。宝物の珠は皓鑭の部屋にあった。呂鑫は皓鑭を役所へ突き出せと叫んだ。しかし呂不韋が司徒缺(シトケツ)に命じて犬を連れて来る。実は宝物の珠は山椒の香りを焚き染めた木蓮の箱に入っていた。箱に触れると香りが付いてすぐには消えない。つまり皓鑭が盗んだのなら、必ずや香りが残っているはずだ。そこで呂不韋は犬に箱の匂いを嗅がせた後、父以外の者の匂いを嗅がせてみる。すると犬は瑶姫に向かって激しく吠えかかった。U・x・U<ワンワンワン! Σ( ̄。 ̄ノ)ノ瑶姫の企みは失敗、自分は潔白だと呂鑫に泣きついた。呂鑫も何かの間違いだろうとうやむやにしようとしたが、この機会を利用して呂不韋が追い出してしまう。しかし皓鑭はなぜ呂鑫が自分に濡れ衣を着せたのか分からなかった。すると呂鑫は皓鑭を女狐と蔑み、息子が牢につながれたのは皓鑭にたぶらかされたせいだという。皓鑭は自分とは無関係だと主張、呂不韋に聞いたらどうかと口答えした。驚いた呂不韋は父に謝れと命じたが、皓鑭は自分は悪くないと拒否し、呂鑫を怒らせてしまう。「いいか不韋、今後、屋敷残るのはワシかこの女かどちらかひとりだ!お前が選べ!ふん!」呂不韋は形だけでも頭を下げろと皓鑭を叱った。しかし皓鑭はいくら世話になっているとは言え、不当な扱いを受けても黙って謝れというなら断ると言い返す。呂不韋はその傲慢さに苛立ち、皓鑭を連れて街に出た。「頭を下げなくても構わん、その代わり金を返してもらう、食事代に利子も加えて…500金だ」呂不韋は皓鑭に通りで芸を売っている踊り子たちのように自分で稼げという。「分かったわ、白は白、黒は黒、踊るけど頭は下げない」皓鑭はあっさり舞台で踊り出した。その美しい舞に誰もが足を止めたが、そこへちょうど李赫(リカク)が馬車で通りかかる。娘が芸を売っている姿を見た李赫は驚いて馬車を降りると、運悪く2人の高官がやって来た。「あれは李御史(ギョシ)のご息女では?」「まさか、ご息女が道端で芸を売るはずない」しかし2人は李赫の姿に気づき、挨拶して慌てて退散する。面目丸つぶれの李赫は急いで皓鑭を引きずり下ろし、連れて帰ることにした。すると皓鑭が手を振り払い拒否する。驚いた李赫は父娘の縁を切ると脅したが、皓鑭はひざまずいて覚悟を決めた。「生を与えてくださり、そしてこれまで育てて頂いた恩は決して忘れません 今日、自由にしてくださった父上のお慈悲にただ感謝するばかりです」李赫が去り、野次馬も散り散りになった。皓鑭は呂不韋が父を辱めるために道端で自分を踊らせたのだと気づく。しかし呂不韋は否定した。人前で堂々と家を捨てたことで皓鑭もようやく本当に自由になれたとのだという。「お前は傲慢だ、自尊心が強い、頭を下げることなく何かを成し遂げることはできん これは侮辱ではない、教えている」すると皓鑭はいきなり呂不韋の頰を引っ叩いた。「今後は私を尊重し、行動する前に意見を聞いて でも感謝してる、自由にしてくれたこと…でもこれからは気をつけて、私とあなたは対等よ 忘れないで、私は操り人形じゃない、私もあなたに教えてあげているの」「こんな口を利くおなごは初めてだ(ふふ)」皓鑭は頬を叩かれて痛かったかと聞くと、今度は呂不韋の足を思い切り踏みつけた。ますます皓鑭が気に入った呂不韋、皓鑭が″天へのはしご″となれば驚くほどの利益が手に入ると期待した。「釣り糸を長く垂らし、大物を狙う…それが商人だ」しかし丞相(ジョウショウ)はすでに皓鑭が李赫の娘だと知っている。皓鑭は丞相が面倒を避けるため、自分を趙(チョウ)王には献上しないだろうと言った。「秦(シン)は破竹の勢い、対して趙は形勢不利、趙王は明日をも知れぬ身だ…もう用はない」「計画を変えたの?」呂不韋は牢に入ったおかげでむしろもっと良い道が見つかったと言った。呂不韋は皓鑭を嫌う父を説得した。例え商人として天下一の富を得て着飾っても、他人から見下され、侮辱されるのがオチ、しかしある取り引きが成立すればあっという間に出世し、歴史に名が残るという。実は呂不韋が目をつけたのは牢の中で顔見知りとなった秦王の孫・嬴異人(エイイジン)だった。「嬴異人は手に入れておくべき価値のある奇貨(キカ)です… 父上、あのおなごは私が出世するために必要な″はしご″になるやもしれません」 呂不韋は嬴異人の護衛・公孫乾(コウソンケン)を高価な玉で買収し、まんまと屋敷に上り込んだ。ちょうど琴を弾いていた呂不韋は咳き込みながら、約束通り現れたと笑顔を見せる。それにしても嬴異人の屋敷は粗末だった。そこで呂不韋は門に例え、微力ながらここの門を大きくする手伝いをしたいと持ちかける。「これは我が門を大きくするためでもあるのです」「私など身体が弱く、何の力もない人質…平穏に暮らしたいだけです どうかよそであなたの力になる人をお探しください」呂不韋はあっさり追い返されてしまう。ある日、呂不韋と街に出た皓鑭は偶然、道端で極上な琴を売っている男を見かけた。皓鑭は思わず駆け寄って琴をつま弾いたが、100金と聞いてあきらめる。しかし屋敷に戻ると、机の上にその琴が置いてあった。呂不韋はこれも出会いだと言って皓鑭のために琴を買ったが、どこかで見た琴だと首をかしげる。その時、皓鑭は琴に″繞梁(ジョウリョウ)″と彫られているのを見つけ、驚いた。「これは楚(ソ)の王が愛した琴よ、夢中になり過ぎて政をおろそかにしたっていう… 家臣に諌められて泣く泣く捨てると決め、鉄の棒で叩いて壊すことにしたけれど、 それを任された者が壊すのをためらい、偽の琴を壊して本物は宮殿から持ち出したとか…」逸話を聞いた呂不韋はようやくこの琴を弾いていたのが嬴異人だと思い出した。「ハオラン、お前は私の福の神だ」病が悪化していた嬴異人だったが、無事に回復して床を離れた。しかし寝込んでいる間に大事な琴が消えている。使用人は咄嗟に病が長引いて金がなく、薬を買うために10両で売ってしまったと嘘をついた。驚愕した異人は珍しく取り乱して使用人を責めたが、頭に血が上って再び倒れてしまう。呂不韋は思いがけず繞梁を手に入れ、これを口実に再び嬴異人を訪ねた。しかし付添人もなく、嬴異人は床に伏せている。そこで皓鑭と侍女・司徒月(シトゲツ)に嬴異人を介抱させた。やがて美しい琴の音で目を覚ました異人は、繞梁を奏でる皓鑭の姿に困惑する。皓鑭は事情を説明し、よほど困って繞梁を手放したのだろうと思い、返しに来たと言った。しかし異人は看病に感謝しただけで、売りに出した琴は持ち帰るよう頼む。皓鑭は人の善意に気づかないのかと呆れて帰ることにしたが、異人が急に引き止めた。「私の間違いだ」公孫乾が寝殿の前で控えていると、突然、公主雅(ガ)が現れた。屋敷の中から琴の音は聞こえていたが、明らかに嬴異人のものではない。「この音はまとわりつくよう…おなごが弾いているのね」公孫乾は慌ててひざまずき、実は嬴異人の病が重くなってから呂不韋の舞姫・皓鑭が通っていると教えた。趙王は丞相が集めてきた舞姫の踊りを見ていた。しかし側室・雲(ウン)少妃(ショウヒ)の舞には到底、及ばず不満を漏らす。そこへ公主雅がやって来た。丞相は邯鄲(カンタン)一の美しさである雲少妃の舞と同列に語ることなどできないと訴えたが、公主雅は丞相が開いた宴で見事な舞を披露した女子がいたらしいと父に吹き込む。驚いた丞相は衛の商人・呂不韋の舞姫のため横取りできないと説明したが、趙王に所望されて断れなくなった。皓鑭は呂不韋から預かった薬材の人参を嬴異人に届けた。屋敷の前では琴を勝手に売り飛ばした使用人が公孫乾に折檻されていたが、異人は自分を裏切った使用人を許すという。使用人は心を入れ替えて忠誠を誓って下がると、公孫乾は人が良過ぎると呆れ果てた。しかし異人は些細な事だと一笑に伏す。「改めれば良い」皓鑭はそんな寛大な異人に心を動かされた。呂不韋は皓鑭を利用し、あっさり嬴異人の信頼を得られた。しかし当の皓鑭は上の空、すると呂不韋は皓鑭を使いに出しているのは異人の本心を探って内情をつかむためで、色恋に溺れるためではないと釘を刺す。「ちょっと!私は皆に見る目がないと思っただけ、あの方は単なる″はしご″ではないかもしれない あなたはどんな君主を必要としているの?素直で従順? でもあの方は決して人の言いなりにはならないわ」「いずれ必ず言うことを聞かせてみせる」「ずいぶんと楽観的なのね…ふふっ」すると呂不韋は生意気な皓鑭のほおをつねって仕置きした。ギューC<≧∀≦ )<ちょっと!子供か!そこへ司徒缺が慌ててやって来る。実は趙王が皓鑭に舞を披露しろと命じたのだ。丞相の屋敷で踊った以上、趙王の耳に入ってもおかしくはない。ただあまりに早すぎると呂不韋はいぶかしんだ。「だが考え方によっては悪いことではない、もし気に入られれば今後の計画に有利になる …まずこの難関を乗り越えなければ」公主雅は嬴異人のために新しい琴を作り、届けに来た。しかし異人は琴なら戻って来たので必要ないと断る。「実はその琴をある方に差し上げたのですが、宮中に上がるそうで、返しにいらしたのです」公主雅が手を回したことは明白、異人はなぜ知らないふりをするのかと遠回しに非難した。すると公主雅は皓鑭のために自分を責めたと憤慨する。そこで異人はこれまでの不満をぶちまけた。「あなたはずっと私を自分の物のように扱ってきた 私は語らうことのできる友人もおらず、楽しみを持つこともできなかった」「あなたを守るためよ、大勢から命を狙われているのよ?」「恐縮ですが私には耐えられません」「私が贈った琴はいらないのね…(ボロロン)…あなたに琴を返した人はきっと命を落とす」公主雅は自分が作った琴を投げ捨てた。公主雅は兄の妃で皓鑭の妹・李岫玉(リシュウギョク)を利用することにした。「嫂嫂、あなたの姐姐が宮中に上がるそうよ?丞相が父に贈る舞姫が嫂嫂の長姐だとか… これでしょっちゅう会えることになるわね?本当に良かった」焦った岫玉は直ちに母・高敏(コウビン)に相談した。すると高敏は怪しまれず皓鑭を始末するため、王様を言いなりにできるものは何かと尋ねる。岫玉は首をかしげたが、思い当たる人物がいた。皓鑭が王宮の宴に登場した。梅(バイ)少妃は雲少妃でもかなわないと嫌味を言ったが、雲少妃は素直に世代の交代を認める。「花は咲けばやがて散る…憂い悲しまずに受け入れることです」「妹妹、何て心が広いの?」趙王は想像以上に素晴らしい皓鑭の舞から目が離せなかった。皓鑭の舞に宴席は拍手喝采だった。しかしなぜかそこに太卜(タイボク)が現れる。太卜は星の観察を終えて帰る途中、子供たちが歌う″亡国の歌″を聞いた。そこでその子供たちを呼ぼうしたが、先頭の赤い衣の子供がいなくなっていたという。″亡国の歌″とは周(シュウ)の宣(セン)王が街で出会った赤い衣を着た子供が歌っていたという有名な話があった。この歌は戦が絶え間なく起こり、いずれ国が滅びることを暗示している。天が君主に警告する時に遣わすのが火星、つまり赤い衣の子供が火星であり、この歌は天からの警告なのだ。すると太卜は皓鑭こそ災いだと名指しする。皓鑭は5月5日の子の刻の生まれ、5月と言えば毒虫がはい出る季節、5日は邪気に満ちており、子の刻も邪気が最も高まる時間だというのだ。驚いた皓鑭は5月5日生まれは何百何千といるが、全員が災いの元なのかと揚げ足を取る。「かの有名な孟嘗君(モウショウクン)もまた5月5日生まれです」丞相は思わず皓鑭の言う通りだとかばったが、太卜は男なら陽の気が悪を静め、女も庶民なら問題ないと屁理屈を並べた。「宮中に上がれば陰の気が増すのです、すでに占いましたが、その結果、災いはこのおなごです!」朝臣たちは太卜の予言が良く当たることから、用心に越したことはないと進言した。すると嬴異人がたかが舞姫のこと、気に入らないなら追い出せば済むことだとなだめる。公子羽(ウ)も素晴らしい舞姫を殺すのは忍びないと追従したが、太卜はこのまま生かしておけば、いずれ国を乱し、災いをもたらすと断言した。「明日は満月で陰の気が満ちます、このおなごを生贄にすれば災いは消え、国も安泰です」結局、趙王は信頼する太卜の進言を受け入れ、明日、祭祀を執り行うと宣言してしまう。その夜、嬴異人は皓鑭を助けるため呂府に駆けつけた。しかし呂不韋がこんな大事な時に不在だと知り、巻き込まれるのを恐れて身を隠したのだと気づく。「主人に伝えてくれ、何と冷酷な人だ、本当に失望した!」翌日、拘束された皓鑭は祭壇でその時が来るのをひたすら待っていた。嬴異人は水を差し入れてやることしかできず、無力感に苛まれながら戻って行く。すると入れ替わるように呂不韋が現れた。皓鑭は助けに来てくれたと期待したが、呂不韋は救える者など誰もいないと冷たい。ただ冷酷非情な男だと思われたくないため、こうしてのこのこやって来たという。「この古い衣と我々は似ている…ここで捨てたら2度と会わぬ」呂不韋は外套(ガイトウ)を脱いで皓鑭の前に投げ、そこで帰ることにした。あまりの仕打ちに言葉もない皓鑭、その時、呂不韋が急に振り返る。「その外套が私の代わりに最期まで寄り添ってくれる」皓鑭がうなだれていると、今度は岫玉が現れた。またしても岫玉にはめられたと気づいた皓鑭は、いつか己の身に返ると釘を刺す。しかし岫玉は失笑し、これまでの行いが皓鑭に帰って来たのだと言った。そこで落ちていた外套を拾って皓鑭の肩に掛けてやる。「姐姐…風が強いわ、お身体を大切になさって、私はこれで失礼します」皓鑭は悔しそうに呂不韋の外套を握りしめたが…。その頃、呂不韋は丞相の案内で趙王に謁見していた。呂不韋は不吉な舞姫を献上した罪を償いたいと嘆願、実はある女子が川のそばで吉兆と言われる真っ白な鹿を見たと上奏する。「証人がおります、お目通り願います」「外で待っていた怪しい女なら呼ぶ必要はない、つまみ出してやった」その声は公子蛟(コウ)だった。公子蛟は父に拝礼すると、呂不韋には魂胆があり、もし信じれば噂になって天下の笑い者になると警告する。そこで趙王は念のため、女子の他に見た者はいるのか聞いた。すると呂不韋は本物を見て欲しいと言って檻を運び入れると、帳を取る。中には驚いたことに本物の白い鹿が入っていた。趙王は粗こつ者の息子を追い出し、呂不韋の功労を認めて爵位を授けると決めた。しかし丞相は呂不韋が商人だと進言する。「うむ、ならば少府監(ショウフカン)に任じよう…王室の財物を管理せよ、宮中への出入りも許す」呂不韋は趙王から剣を授かり、官職を賜った。呂不韋は公子蛟を誘い出すため、実は先に噂を流していた。そこで道すがら丞相に公子蛟が来るのを待ってから、わざと鹿を献上したとねたばらしする。「牢に放り込まれた仕返しか?…そなたは案外、度量が狭いの〜ははは」しかし呂不韋はあえて否定しなかった。月が昇る頃、皓鑭は呂不韋からもらった外套をまとい、ついに生贄として釜の中へ入った。そして太卜が釜の下に火をつけたが、やがて大きな爆発が起こる。近くにいた朝臣たちは爆風で倒れ、趙王と王后は呆然、その時、信じられないことが起こった。皓鑭が生還した。しかも無事だっただけでなく、天の神からお告げがあったという。「私は汚れており、仕えるにふさわしくないと…神は最も敬けんな使いを必要としています」すると皓鑭は唖然としている太卜を指差した。「あなたこそ神の使いにふさわしい、この国で唯一無二の存在です」さらに皓鑭は天から賜ったという薬を献上し、身体を強くし、寿命を延ばすと説明した。趙王はその薬を受け取り上機嫌、しかし太卜は必死に否定する。「王上!駄目です!このおなごを信じてはなりませぬ!焼かれても死なぬ魔物だ!」つづく(  ̄꒳ ̄)趙王にはまだ子供がいたのね〜今回はやっと2ヶ所だけカットしたところに気づいた(←今さらw
2020.10.14
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皓镧传 The Legend of Hao Lan第2話秦(シン)王の孫・嬴異人(エイイジン)は人質として趙(チョウ)の王宮で暮らしていた。そんなある日、竹林で琴を奏でていると、趙(チョウ)王の愛娘・公主雅(ガ)が現れる。公主雅は異人の兄との縁談が来たと伝えたが、黙ったまま琴を弾いている異人に苛立ち、地面に刺さっていた剣を抜いて異人の首に突きつけた。「兄の子傒(シケイ)は文武両道に秀で、良き伴侶になるかと…」とは言え人質として趙に来て久しい異人は、兄の顔も忘れてしまったという。すると公主雅は剣を捨て、自分が嫁ぎたいのは異人だけだと訴えた。あれは公主雅が父に腹を立て、街に飛び出した時のことだ。持ち金を盗まれ、王宮に戻るのも嫌で途方に暮れていた時、偶然、助けてくれたのが異人だった。公主雅はそれ以来、異人を運命の相手だと信じ込んできたが、異人は人質という立場もあって到底、受け入れられない。しかし公主雅の異人への想いは揺るぎなく、自分を拒む異人を何としてでも手に入れようとしていた。一方、李皓鑭(リコウラン)は呂不韋(リョフイ)と手を組むと決め、呂府へやって来た。すると呂不韋は屋敷にいる邯鄲(カンタン)一の楽師に皓鑭を預け、琴と舞を習うよう命じる。実は皓鑭は5歳から曼(マン)名人に琴を習ったというつわもの、楽師はその腕前に目を見張った。教えることなど何もないと知った楽師はつぎに舞の素質を見ることにする。呂不韋は安心して殿内に戻ると、側近の司徒缺(シトケツ)は主人がなぜ皓鑭を選んだのかよく分かったと感心した。名門の出である皓鑭は優美で言葉遣いも丁寧、人当たりも良く、確かにただ美しいだけの娘ではない。しかし呂不韋は他にも魅力があると言った。それは強過ぎるほどの野心だという。追い詰められた皓鑭は自分と一緒に歩む道しかなく、たとえ弾丸絶壁を前にしても突き進んで行くだろう。呂不韋は皓鑭の一挙手一投足を把握するため、侍女・司徒月(シトゲツ)に皓鑭から片時も目を離すなと命じた。その頃、皓鑭は舞姫・瑶姫(ヨウキ)の踊りを見ていた。すると楽師が覚えた所までで構わないので踊ってみろという。皓鑭は初めての振り付けながら誰よりも艶やかに舞い、その美しさに侍女たちまでが足を止めた。皓鑭は舞の修練に没頭した。日が暮れても踊り続ける皓鑭、楽師はすっかり魅了され、ちょうど様子を見に来た呂不韋に瑶姫を外して皓鑭を中心に据えたいと提案する。「振り付けた者として、この舞いの魅力を存分に伝えたいのです」すると楽師は主人も皓鑭の舞に釘付けだと気づいて失笑した。「(はっ)そなたが創った舞だ、当然、意見を尊重する」しかしその話を瑶姫が聞いていた。楽師が下がると、呂不韋は足を滑らせそうになった皓鑭を抱きとめた。皓鑭は驚いて呂不韋を突き放すと、呂不韋は咄嗟に話題を変える。「楽師が言ってた、お前を中心に据えたいとな」「思った通りね、幼い頃から習い始め、厳しい稽古を積んできたもの」「ハオラン、私に何か求めるならもっと謙虚になるんだな?」「あなたこそ私を利用したいのでしょう?だからお互い様、命令しないで それでは私はこれで、失礼いたします」皓鑭が下がると、司徒缺が現れた。「おなごにこれほど目をかけるのは初めてですね?」「当然だ、これからはお前より役に立つ」「ああ?」呂不韋は3日ほど待ったが、しびれを切らして皓鑭を呼んだ。どうやら皓鑭は先に口を開いた側が不利になると分かっているらしい。「ありがたいわ、ようやく計画を明かしてくれるのね?」そこで呂不韋は皓鑭を丞相(ジョウショウ)の屋敷に行かせると話した。丞相は後宮に上げる美女を探しており、丞相の目に留まれば王の寵愛を受けることも夢ではない。しかし皓鑭は富だけでなく権力まで欲しがる呂不韋を欲深いと蔑んだ。すると呂不韋は過去に役人から理不尽な仕打ちを受けたことを思い出す。以前、衛(エイ)の役人が犬を野放しにし、呂府の使用人が怪我をしたことがあった。まだ若かった呂不韋はその犬を殺し、激怒した役人から罰として下働きを命じられてしまう。父が大金を使っても助けることはできず、呂不韋は散々、痛めつけられた。呂不韋はようやく解放された時、誓ったという。立身出世し、あらゆる人々を自分の前にひざまずかせると…。「そして今、機会が訪れた…」「でも私に何の得が?」「忘れるな、私は恩人だぞ?」「同じ船に乗る以上、胸に刻んで欲しいことがある、私は召使じゃない、あなたの同志よ?」「では宝飾店でどうだ?」「…私も富を得て力を手にする、そしていつの日か必ず汚名をそそぐ たかが宝飾店で命を売る気はないわ」皓鑭は目的を果たした暁には呂不韋の財産の半分を寄越せという。すると呂不韋はしばし皓鑭の目を見つめた後、条件をのんだ。「約束だ」皓鑭は舞姫として丞相府に現れた。宴に招かれていた公子蛟(コウ)と岫玉(シュウギョク)夫妻が目を丸くする中、嬴異人も雨の中で出会ったあの娘だと思い出す。すると呂不韋の思惑通り、誰もが皓鑭の美しい舞に目が釘付けになった。丞相は上機嫌で褒美を取らせると言ったが、そこへ戦況の知らせが届く。仕方なく丞相は招待客たちにはしばし歓談するよう頼み、席を外した。公子蛟はちょうど控えの間に戻ろうとしていた皓鑭を中庭で捕まえた。そこで正室の座以外なら何でも与えると迫ったが、皓鑭に袖にされてしまう。憤慨した公子蛟は皓鑭の腕をつかんで強引に捕まえると、ちょうどそこへ呂不韋が駆けつけた。呂不韋は皓鑭を買ったのは自分だと訴えたが、公子蛟も譲らない。一方、丞相は嬴異人を呼んだ。つい先日、縁談を持ちかけて来た秦が、今や多くの兵を集め、国境を脅かしているという。異人は人質となった日から覚悟はして来たと話し、殺されても構わないと言った。「…私を殺して秦が撤退するなら、今すぐこの首を斬って城門にさらしてください だが秦は私のために撤退など決してしません」すると丞相は国境を脅かされた趙王が公主の縁談を破棄し、嬴異人を収監しろと命じたと教えた。呂不韋と公子蛟は皓鑭を巡ってもめていた。そこへ丞相が李赫(リカク)を連れてやって来る。公子蛟はこれが好機とばかりに呂不韋は間者だと吹き込み、秦で商いをしていた上、この時期に丞相を訪ねるのは怪しいと言った。丞相はさすがに言いがかりだと否定したが、公子蛟は呂不韋の店には秦の商人が絶えず訪れていると教える。すると李赫も今は非常時のため用心するに越したことはないと進言した。食客や使用人たちまで悪徳商人を見せしめに殺すべきと公子に追従、呂不韋は公子の暴挙に笑うしかない。しかし丞相は間者とまで断定できず、ひとまず収監するよう命じてその場を収めた。こうして呂不韋は連行され、皓鑭を迎えに来た李赫は使用人に連れて行くよう命じる。皓鑭は屋敷を追われて今やただの舞姫だと丞相に助けを求めたが無駄だった。李赫は正室・高敏(コウビン)と相談し、皓鑭をやはり虞平(グヘイ)に嫁がせると決めた。これを知った皓鑭は激怒、柱に頭をぶつけて倒れてしまう。皓鑭は一命をとりとめ、目を覚ましたが、頭を強打したせいか錯乱していた。一方、収監された呂不韋は偶然にも、嬴異人の隣の牢だった。呂不韋はすぐ秦の王孫だと気づき、黙って囲碁を打つ異人にどちらが優勢かと声をかける。「左手と右手の対局、実力は互角、決着はつかぬ、結局、ただ時間を無駄にしているだけ…」「それは秦と趙の争いのことで?…あ、これは失礼、私は衛の商人・呂不韋です」すると異人は丁重に拝礼し、宴で見かけた男だと気づいた。嬴異人は秦と趙の争いが起こるたび収監されているため、牢屋は慣れていると言った。「度量が広いお方だ~恐れ入りました」「私は秦王の孫というだけ、何の力もなく、明日をも知れぬ身、気遣いは無用です」「…安国君がご子息の中からあなた様を選んだのは優秀という証でしょう」「そんなバカな、私には何の取り柄もない」異人は27人兄弟の中で最も平凡だと話し、生母も自分も父の寵愛を得られず、兄たちのような才能もないので趙に送られたと話した。しかし呂不韋の考えは違う。「安国君は秦の次の王、異人殿はそのご子息です 秦が東に軍を進め韓(ハン)に迫っていた時、韓王は趙に助けを求めたが、趙王は韓を助けず、 秦に対し友好の維持という名目で人質を要求した 韓はあなた様の生母・夏姫(カキ)の祖国、戦になれば立場は危ういが、 異人殿が自ら人質として赴けば安国君は罪悪感を覚え、2人を追い詰めることはない その上、あなたの評価は上がり、大きな力を得る…」「たくましい想像力ですな」呂不韋はうまくはぐらかされたが、思いがけず異人が皓鑭に興味があると知る。「光り輝く美しい人でしたね?」「気になりますか?」「からかわないでください、私に女子(オナゴ)を思う余裕はない」公主雅は母・厲(レイ)王妃に嬴異人への想いを打ち明け、命乞いした。しかし王妃は異人が曖昧な態度で娘の心をもてあそぶのは、この国の大事を左右するためだという。公主雅は深く傷つき、氷のように冷たい母には愛が分からないと嘆いた。「母上の心には地位と権力しかない!」すると王妃は思わず娘をひっぱたいてしまう。そこへ偶然、公子蛟がやって来た。公主雅は涙を流し、父を怒らせることになっても異人を死なせないと息巻いている。仕方なく王妃は口添えしても良いと折れ、異人が娘を娶るというなら釈放してもらおうと提案した。公主雅は喜んで出て行ったが、公子蛟は困惑する。「母上、なぜあんな約束を?」「痛い目に遭わなければ自分の過ちに気付かないわ」↓今回の管理人の一押し王妃司徒缺は丞相に多額の賂(マイナイ)を渡し、嬴異人を釈放して欲しいと懇願した。異人が無罪放免となれば呂不韋も必ずや疑いが晴れるはず、何よりたとえ捨て駒であっても異人を殺せば秦が趙に攻め入る格好の口実となるだろう。気が触れた皓鑭に屋敷の誰もが困惑した。様子を見に来た公子蛟も哀れな皓鑭の姿に胸を痛める。しかし高敏と岫玉だけは未だ皓鑭の芝居に違いないと疑っていた。その夜、嬴異人の牢に公主雅がやって来た。公主雅は一緒に外に出るよう促し、自分について来るなら夫として父を説得するという。しかし異人は公主と一緒にはなれないと断った。「公主、どうかお帰りに」異人は自ら公主を送り出すと、寝たふりをしていた呂不韋が起きて来た。「公主を娶れば異人殿の立場は良くなる、なぜ頑なに拒むのですか?」「公主をご存じない、宝玉が好きで貴重な品を集めていたが、 興味を失くすと1つずつ投げて粉々にした 今日もし牢から出ても、きっと半月で私の首は城門の上に高々と掲げられるでしょう …愛憎の念がはっきりしているのです」呂不韋は厳しい状況に身を置く異人が泰然自若としている姿に感銘を受け、これほど意志の固い人は天下にいないという。すると異人は呂不韋も同じだろうと返した。丞相は趙王に嬴異人の処刑を思いとどまるよう諫言した。趙と秦が戦えば韓が得することになり、ならば韓と秦を戦わせて疲弊するまで待った方がいいという。皓鑭は虞平に嫁がされぬよう、気が触れた芝居を続けていた。しかしそれもいよいよ限界に来る。…呂不韋、早く来て、このままじゃ死ぬわ…そんなある夜、豚小屋にいた皓鑭は高敏のばあやが持って来た夕飯を食べながら急に倒れた。驚いたばあやは様子を見るため皓鑭に近づいたが、突然、皓鑭に頭を殴られ、気を失ってしまう。実家に戻った岫玉は母に皓鑭を消して欲しいと頼んだ。公子がまだ皓鑭を気にかけており、皓鑭が生きている限り公子の心は手に入らないという。そこで高敏は娘のため、豚小屋にいる皓鑭を殴りつけ、そのまま袋に入れて埋めてしまう。まさかそれが自分のばあやだとも知らずに…。その頃、ばあやと服を取り替えた皓鑭は令牌を見せて屋敷から出ようとしていた。使用人は大小姐だと気づいたが、そのまま見逃してくれる。命拾いした皓鑭は屋敷から飛び出すと、司徒月が馬車で迎えに来ていた。「なぜここに?」「主人の命で迎えに来ました」公主雅が琴を奏でていると、趙王がやって来た。趙王は秦との縁談がなくなったと安心させたが、公主雅は秦の王孫に嫁いで両国の和を結ぶという。その相手とは嬴異人だった。異人が秦に戻って王座につけば趙の盟友となり、自分の願いが叶うだけでなく、祖国も守れるという。しかし趙王は秦の一族が血にまみれ、恐ろしく残忍だと反対、話を切り上げて帰って行った。嬴異人と呂不韋は刑場に引っ立てられた。さすがの呂不韋も焦りを隠せなかったが、異人は黙って目を閉じる。矢をつがえ、構える兵士たち…。その時、趙王から2人を許すという勅命が届いた。2人はその場で釈放された。「世話になりました」嬴異人は呂不韋の配下が尽力したおかげで趙王の考えが変わったのだと感謝する。しかし呂不韋は違うと言った。「両手の対局は引き分け、予想されていたのでしょう? 秦と趙の力は互角、嵐が吹き荒れてもやがて小雨になると…いかがです?」「無力の情けない私がそんな知恵者に見えますか?では失礼…」李家では皓鑭がいなくなったと騒ぎになっていた。高敏は自ら探しに出かけるという李赫を見送ると、ばあやの姿がないと気づく。すると侍女が実は昨夜から戻っていないと報告した。嬴異人が屋敷に戻ると、早速、公主雅が現れた。公主雅は異人のために衣を作ったので試して欲しいという。異人は咳をしながら遠慮したが、公主雅は自分の贈り物なので着ろと命じた。公主の命では断れず、異人は大人しく従う。すると公主雅はわざと針が刺さったままの衣を異人に着せた。「あ…」「痛い?あなたが牢で私を拒んだ時、痛かったわ、胸に針が刺さったようにね でも痛いだけでなく、ひそかな喜びも感じた、あなたがくれた痛みだから… 異人、あなたも痛みを味わって、いえ、分かち合うの」「確かに痛い」「それでいいの、これで私を生涯、忘れない」「異人、公主のご厚意に感謝します」無事に屋敷に戻った呂不韋は、皓鑭の額の傷のために大枚をはたいて薬を買った。「私とあなたは同志でしょう?なぜ父に渡したの?」「お前を信じていた、必ず戻るとな…お前も私を信じていただろう?」それにしても頭を打って錯乱したふりをするとは…。呂不韋は思慮深いかと思えば馬鹿なことしでかす皓鑭に呆れた。「そっちこそ!私たちは対等よ?飼い犬扱いしないで」「ふっ」瑶姫は皓鑭が戻って来たと聞いて動揺した。李家に密告したことが呂不韋にばれたらただでは済まない。そこで瑶姫は呂不韋の父・呂鑫(リョキン)を利用することにした。呂鑫は呂不韋が皓鑭という女のせいで投獄されたと聞いて驚いた。瑶姫の話では呂不韋が皓鑭を巡って公子蛟と争ったという。「皓鑭を追い出すなら大義名分が必要です…私に策があります あの珠をお貸しください」それは呂不韋が手に入れた人魚の涙だった。つづく( ̄▽ ̄;)雅…こえぇ
2020.10.05
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皓镧传 The Legend of Hao Lan第1話時は春秋戦国時代。趙(チョウ)の都・邯鄲(カンタン)を李(リ)家の大小姐・皓鑭(コウラン)を乗せた馬車が疾走していた。実は父・李赫(リカク)が高官の虞平(グヘイ)に懇願され、皓鑭を後妻に嫁がせると決めたという。姉の縁談話を知った嫡子・岫玉(シュウギョク)は慌てて皓鑭の耳に入れ、恋仲である公子蛟(コウ)に文を書いて助けを求めるよう勧めた。皓鑭は早速、今夜の子(ネ)の刻に湖のほとりで会いたいとしたため、岫玉に文を託して屋敷を出発したが…。皓鑭は侍女・燕雲(エンウン)と共に湖に到着、あたりはすっかり暗くなっていた。すると見晴らし台に立つ人影を見つけ、皓鑭は急いで駆け上がる。「公子…」しかし皓鑭を待っていたのは愛しい公子ではなく、正室である継母・高敏(コウビン)だった。高敏は皓鑭が駆け落ちを画策したと批難し、証拠として皓鑭が書いた手紙を見せる。「なぜあなたがこれを持っているの?!」「先方から戻ってきたのよ、とんだ恥さらしだわ」その時、使用人たちが駆けつけ皓鑭と燕雲を拘束、燕雲はその場で刺し殺された。皓鑭は激怒したがなす術なく、使用人たちに縛られ、重石をつけて湖に投げ捨てられてしまう。湖には偶然、小舟で一夜を過ごしている漁師がいた。娘が投げ捨てられる様子を見ていた漁師は咄嗟に湖に潜って皓鑭を助けてやる。皓鑭は漁師の協力で李家に戻ることにしたが、その日はちょうど岫玉の婚礼の日だった。「ハオラン、せっかく命拾いしたのに屋敷に戻るのか?」「私の家だもの、それに知りたいの、誰が文のことを漏らしたのか…」皓鑭は客に紛れて屋敷に紛れ込み、使用人のふりをした。それにしても新郎は一体、誰なのか…。その頃、裏庭では皓鑭の生母・王婉児(オウエンジ)が高敏にすがりつき、娘の行方を教えて欲しいと泣きついていた。高敏は駆け落ちして行方知れずだと教えたが、それほど会いたいなら会わせてやってもいいという。「今日は岫玉の大事な日、邪魔されたくないの、連れて行きなさい」すると使用人は王婉児の両脇を抱えた。母を探していた皓鑭は裏庭から出てくる高敏を見かけた。そこで急いで裏庭に入ってみると、母が井戸に捨てられそうになっている。驚いた皓鑭は母を救出したが再び引き離され、結局、王婉児は無残にも井戸に投げ捨てられてしまう。すると騒ぎに気付いた高敏が戻ってきた。「しぶといこと、まだ生きていたの?」「高敏…あなたの仕業ね!」皓鑭は高敏が始めから自分たち母娘を殺そうと企んでいたと気づき、父親に言いつけると叫ぶ。しかし高敏は李赫も黙認していると教え、使用人に連れ出すよう命じた。皓鑭は口をふさがれ引っ張り出されていったが、その途中、婚礼の様子を垣間見る。そこには幸せそうに微笑む公子蛟と岫玉の姿があった。ある夜、官兵は松明を片手に長官を刺した黒装束の賊を追っていた。「いたぞ!追えっ!」すると屋根伝いに逃げていた賊が妓楼へ消える。そこで官兵たちは妓楼の房間をしらみつぶし探していたが、やがて胡散臭い男を見つけた。「一体、何の用だ~?ご覧の通りお楽しみの最中だぞ?″2人きり″でな~」「見ない顔だな?貴様、怪しいぞ!」女将は衛(エイ)の大商人・呂不韋(リョフイ)だと教えたが、官吏は横柄な態度の男を取り調べると言って聞かなかった。そこで呂不韋の相手をしていた妓女が寝台から現れ、官吏の上役が自分の客だと教え、告げ口してやると脅す。仕方なく官吏は今夜の件を上役に話すなと釘を刺すと、撤収して行った。「…お救いしたのよ?褒美は何かしら?」「受け取れ」呂不韋は銭袋ごと妓女に渡すと、すぐ帰って行く。その寝台の奥では呂不韋に手足を縛られた本当の客が転がっていた。その日も呂不韋は王族と見まごうような馬車で市場にやって来た。毎日、市場に来てはごっそり商品を買って行く呂不韋、今やこの市場で呂不韋を知らぬ者はいない。そんな呂不韋が今日、目をつけたのはちまたで噂の「人魚の涙」だった。人魚の涙が固まったと言われる美しい珠は匠が彫刻を施した見事な箱に入っている。店主は早速、競りを始めたが、なかなか交渉はまとまらなかった。すると呂不韋の側近・司徒缺(シトケツ)が主人の値を告げる。「付け値は1000金、馬20頭、錦200反だ」店主はその額なら文句はないと即決したが、呂不韋はあえて珠はいらないと断り、美しい箱だけもらうという。その様子を向かいの個室から丞相(ジョウショウ)が御簾ごしに見ていた。丞相は呂不韋を呼んだ。「何ゆえ世にも珍しい珠ではなく、美しい箱だけを求めたのだ?」「美しいだけの珠に伝説が加わると貴重な宝物となります 私が見る限りこれは至って平凡な珠にございます しかし箱の材料は木蓮(モクレン)ではなく、香り高い黄花梨(オウカリン)です 黄花梨の木は伐採の難しい崖に生える、大変、貴重で高値がつくのです それから…我が心にかなう物はいくら出しても必ず手に入れます」すると店主はどちらにしても珠も一緒に持って行くよう頼んだ。そこで呂不韋は屋敷に展示し、毎日、巳(ミ)の刻に一般公開すると公表して皆を喜ばせる。丞相は切れ者の呂不韋に感心した。「小箱に大枚をはたいて話題を作り、屋敷で珠を展示すれば客が押しかけ、噂が広まるだろう これより呂不韋の名は天下にとどろくであろうな」丞相は部屋を出ると、呂不韋に声をかけた。「ゆっくり話がしたい、後日、屋敷に来なさい…」丞相が帰ると、今度は珠のように美しい娘たちが壇上に並んだ。すると呂不韋はなぜか顔に傷がある娘に200金も出すという。「旦那!この娘は斉(セイ)に売られるはずが誤って馬車から落ちて顔に傷が付いたのです いくら経っても買い手がつかず、今日ここに回って来たんですよ?」「その娘だ!」呂不韋に買われた皓鑭は馬車に乗せられた。そこへ支払いを済ませた司徒缺が戻り、主人に100金を上乗せして口止めしておいたと報告する。呂不韋は大芝居のおかげで丞相とつながりができたと喜び、珠の展示で人脈も広がると満足げだった。「今日は天下に豪商として名を馳せただけでなく、美しく聡明な女子(オナゴ)が手に入った」すると呂不韋は皓鑭の顔の傷をこすり、司徒缺に偽りの傷だと教えてやる。「人の目を欺き、醜いふりをしていたのは買われたくないからか?悪いな、目が肥えているのでね」呂不韋は屋敷に戻ると、侍女・司徒月(シトゲツ)に皓鑭の世話を任せた。「あれはただ者ではない、司徒缼?素性を調べろ」司徒缺は拝命したが、あまり目立つと長官が襲われた件で疑いがかかるのではと心配する。しかし長官は宝物欲しさに盗みや殺人を犯しており、現に″人魚の涙″を盗まれても犯人探しはしていなかった。結局、貴重な珠は市場に流れ、呂不韋は堂々と買い取ったというわけだ。「何も恐れることはない」「流石です」皓鑭は飲まず食わずで侍女たちを困らせた。すると呂不韋が現れ、無理やり皓鑭の口の中に食べ物を詰め込もうとする。「李皓鑭!一体、何が気に食わない!」「なぜ私の名を?!」呂不韋はなぜか他人のような気がしない皓鑭の素性を調べたと教え、見返りがあるなら皓鑭の望みを叶えてやると約束した。呂不韋は皓鑭の望みを叶えるため、ある店に連れて来た。やがてその店に公子蛟と岫玉が現れる。すると岫玉が店主と奥の部屋でゆっくり商品を見ることになり、皓鑭はその隙に公子蛟と接触した。公子蛟は皓鑭を連れて裏口から出た。「公子、高敏に文を渡しましたか?」「一体、何の話だ?文など受け取っていない」皓鑭はやはり岫玉と高敏にはめられたと確信、2人に濡れ衣を着せられて屋敷を追われ、母も殺されたと訴えた。その様子を裏の階段から呂不韋が見守っている。皓鑭は公子が助けてくれると信じていたが、そこに岫玉が現れた。すると公子の態度が一変、皓鑭に自分の母と妹をおとしめるのかと激昂する。皓鑭はようやく悟った。実は公子も全てを承知で岫玉を娶ったのだと…。「私たちは幼馴染、将来を誓った仲…おっしゃいましたね?私だけを妻とすると… その誓いを忘れたのですか?!」確かに公子蛟が心から愛していたのは皓鑭だった。しかし食客から皓鑭の生母は身分が低く側室、それより正室であり名家出身の高敏の娘・岫玉を娶るべきだと説得される。公子蛟は皓鑭に命尽きるまで裏切らないと誓ったが、結局、情より志を選んだ。皓鑭は絶望し、ひとり川の中へ入った。しかし呂不韋が引き止め、自分との約束を果たすよう迫る。そこで崖っぷちに連れて行くと、皓鑭を鼓舞した。「生きていたければ鎧をまとい闘え!さっき死んだとしても誰1人として悲しまない 役立たずは生きていても迷惑だからな ハオラン、生きているのが辛いなら止めはしない、だが私ならあんな奴のために死なない いいか?この天下は私のものだ、よく見ろ! ここに広がる国は私のために築かれる、広大な土地をいずれ征服する! 天下のあらゆるものが私のために存在している、所詮、奴らは添え物だ 虫けらのくせに私をもてあそぼうとする、ふっ…いつの日かこの足で全員、踏み潰してやる!」皓鑭は訳が分からず、ただ母に生き返って欲しいと訴え、家に帰りたいだけだと言った。呆れた呂不韋は、ならばここから飛び降りて死ねばいいと突き放し、先に帰ってしまう。呂不韋と司徒缺が下山していると、2人の男とすれ違った。男たちの狙いが皓鑭だと分かっていたが、呂不韋は無視する。実は岫玉が実家に母を訪ね、皓鑭という不安の目を摘んでおきたいと相談していた。『で、どうしたいの?』『うふふふ~』案の定、皓鑭は男たちに襲われた。危うく崖から突き落とされそうになったが、その時、呂不韋たちが駆けつけ皓鑭を助ける。しかし皓鑭は呂不韋が自分に恩を着せるため、わざと襲われるのを待ってから自分を助けたと気づいていた。「いいわ、感謝しましょう?でも同時に恐ろしくなった、あなたには計算と利益しかない」「ははは、見抜かれていたとはな、どうすればいい?謝ろうか? …ハオラン、お前を助けられるのは私だけだ、もう認めろ」「借りたお金はいずれ必ず返すわ、でも魂まであなたに売るつもりはない…もう放っておいて!」街に戻った皓鑭は道で転んだ″わらじ売り″の老婆を助けた。するとその老婆が亡き燕雲の母親だと気づく。かつて燕雲は母を医者に診せてくれた皓鑭の恩に報いるため、母と2人で忠誠を誓っていた。皓鑭は自分の巻き添えで死んだ燕雲に責任を感じ、わずかな宝飾品を質に入れて金を工面すると、燕母の世話を始める。その様子を呂不韋がこっそり見ていた。皓鑭は燕母の代わりに街でわらじ売りを始めた。すると茶楼にいた岫玉と令嬢たちがその姿を見つける。令嬢たちは哀れな皓鑭を嘲笑い、二階から皓鑭めがけて茶碗を投げた。茶碗は皓鑭の頭を直撃、令嬢たちは笑いながら様子を見に行く。「こんな美しい人が何を売っているの?わらじ?ずい分と落ちぶれたものね~」しかし皓鑭は相手にならず、頭から血を流しながら、わらじを拾い集めて帰って行った。皓鑭が人けのない水路沿いを歩いていると、後をつけて来た男にからまれた。その男は虞平の息子・虞浩(グコウ)、父の面目を潰した皓鑭に難癖をつけ、いっそ自分の側室にならないかと迫る。皓鑭が悲鳴をあげると、付近の店から客たちが一斉に顔を出した。そこで皓鑭は短剣を出し、虞浩を脅す。「邯鄲の貴族は誰もが皆、玉をあしらった刀を持っているものよ?でもあなたは丸腰だわ 幾度も過ちを犯し、帯刀を禁じられたのよね? また身勝手に振舞って人を殺めれば、明日には国中で噂になる」すると皓鑭はわざと虞浩に短剣を握らせた。「横暴なあなたの父上は敵が多い、ドラ息子を野放しにした罪を問われるわ でも高官だから罰せられない、拷問を受けることもない、ただ自害を命じられるでしょうね?」皓鑭は自分を刺せと挑発したが、虞浩は皆の笑い者となり、逃げるように帰って行った。皓鑭は緊張が解けたのか、欄干に寄りかかった。すると騒ぎを見ていた岫玉が声を掛ける。「母上のお墓がどこにあるのか知りたくない?」岫玉は人目のない裏通りに移動し、王婉児の墓が知りたければひざまずけと言った。すると驚いたことに高潔な皓鑭がその場に膝をつき、叩頭する。さすがに岫玉も惨めな姉の姿に何とも虚しい気持ちになった。しかしその時、何度も叩頭する姉の首にある玉佩(ギョクハイ)に気づく。「これは…おばあ様の玉佩よね?父上はあなたに与えた 同じ家に生まれた姉妹なのに父上が大切にしたのはあなた… 一緒に琴を習った時も師匠はあなただけに全て授けた 公子もそう!あの方が愛したのは私ではなくあなただった…なぜなの?!」「早く教えて!」「…李家の霊園に行くのね」皓鑭は激しい雨の中、李家の霊園に駆けつけた。しかし確かに遺体は届いたが、一族の反対で埋葬できなかったと知る。すると墓守は無縁墓地に行くよう勧めた。皓鑭が無縁墓地で母の墓を探していると、李赫が王婉児の墓の前で許しを請うていた。「父上!」「ハオラン!生きていたのか!心配で胸が張り裂けそうだった!」李赫は娘との再会に涙したが、皓鑭はまず墓前で叩頭してから父を責めた。「駆け落ちのことは聞かないのね、つまり私が潔白だった事も母が溺死したことも知っていた!」「済まない、お前の失踪を虞平様に釈明せねばならなかった さもなくば私の評判が地に堕ちるだけでなく、家族も辱めを受ける だが約束しよう、必ずお前の汚名をそそぎ、家に戻れるようにする」「それで母上の死を償えるとでも?!」あれは18年前のことだった。李赫は楚(ソ)で賊に襲われ、ある男に救われる。実は王婉児はその命の恩人の娘だった。李赫は王婉児を娶り、趙へ連れて帰ったが、その後、高敏が李赫を見初める。この国で後ろ盾がない王婉児は李家の親族によって側室に降格され、名家の生まれである高敏が正室の座に収まったのだった。しかし李赫の王婉児と皓鑭への深い愛情は変わらず、高敏は嫉妬に燃えて密かに嫌がらせを繰り返す。それでも王婉児は一途に李赫を想い、添い遂げるという誓いを信じて来た。皓鑭はそんな母の無念を思うとやりきれなくなり、父と決別する。「私は誰にも頼らない…決して」皓鑭は燕母を医者に見せた。すでにかなり悪い状態だが、高価な薬草を使った薬ならあるという。皓鑭はついに肌身離さず持っていた祖母の玉佩を質に入れ、薬を手に入れた。医館を出た皓鑭は道すがら、雨の中で転んだ物乞いの兄弟を見かけた。すると偶然、前から来た高貴な男が兄弟を助けてくれる。皓鑭は安堵して通り過ぎようとしたが、その時、大きな荷物を運んで来た男とぶつかって転んだ。驚いた高貴な男は慌てて皓鑭を助けると、落とした薬を拾ってくれる。「ありがとう」実はその高貴な男は秦の国王の孫・嬴異人(エイイジン)だった。その夜、王宮で宴が開かれた。李赫は虞平から岫玉の婚姻の祝辞を言われ、何とも居心地が悪い。すると趙王が嬴異人を呼び、縁談を決めてやろうと切り出した。「その女子はどうだ?」趙王は舞姫の1人を指名すると、舞姫は人質など話にならないと断る。舞姫の答えで殿内に笑いが起こったが、嬴異人は笑い者になっても顔色ひとつ変えず、自分には縁遠いようだとかわした。そこへ趙王に急報が届く。宴はそこで散会、実は急報とは秦国からの縁談話だった。秦王は趙王の娘である公主雅(ガ)を孫の妻に迎えたいと言って来た。相手は嬴異人の腹違いの兄・嬴子傒(エイシケイ)で、父である安国君・嬴柱(エイチュウ)の寵愛を受けているという。すると丞相はこの縁談にも裏があると疑いつつ、かと言って独り身の公主の縁談を断れば戦の口実を与えることになると警告した。仮に秦に嫁いで寵愛を得られれば、決して悪いことではないという。その頃、皓鑭の居場所を突き止めた虞浩が燕母の家に乗り込んでいた。しかし皓鑭の姿はなく、邪魔をした燕母を突き飛ばしてしまう。その時、ろうそくが倒れてわらじに燃え移り、火はあっという間に広がった。皓鑭が薬を抱えて村に戻ると火の気が上がっているのが見えた。するとちょうど虞浩たちが慌てて走って来る。「あなたたちが火をつけたの?!母は目が見えないのよ!」「わざとじゃないんだ!はっ…離せ!」皓鑭は燕母を助けようとしたがもはや手遅れ、村人たちが止めた。皓鑭は焼死した燕母の亡骸の前でひざまずいたまま動けなかった。すると翌朝、呂不韋がやって来る。「玉佩を売ったと聞いて心配で見に来たが… つまらん自尊心を守っても何の役にも立たんぞ?私と帰ろう」「…約束はまだ生きている?」虞平は騒ぎを起こした虞浩を叱責した。風が強かったため火の回りが早く、目の見えない老婆が亡くなったが、すでに手は打ったという。虞浩は父のためだったと訴えたが、虞平は憤慨して出て行ってしまう。嬴異人は竹林で琴を奏でていた。そこへ公主雅が現れる。護衛の公孫乾(コウソンケン)が席を外すと、公主雅は異人の兄との縁談が来たと教えた。しかし異人は何も言わず琴を弾き続けている。すると公主雅は剣を抜き、異人の首に突きつけた。つづく( ̄▽ ̄;)長い…長過ぎる…1話45分だと思っていたらオープニングもエンディングもなく、ほぼほぼ60分しかも本国の2話分がギュウギュウに詰め込まれていた…≡ ⊂⌒~⊃。Д。)⊃バタッ
2020.09.28
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※ネタバレが含まれますのでご注意ください招摇 The Legendsイントロダクションと感想祖父と2人、人里離れた封魔(フウマ)山で暮らす路招揺(ロショウヨウ)この山には邪悪な秘術をその身体に封じ込められた魔王の子・厲塵瀾(レイジンラン)が封印されており、路氏一族が代々この山を守って来ましたそんなある日、宗(ソウ)門の金仙(キンセン)・洛明軒(ラクメイケン)が結界を破ることに成功魔王の子を殺そうとしますが深手を負い、逆に魔王の子を逃がしてしまいますこの時、洛明軒を助けたのが招揺山で祖父と2人きりで暮らしていた招揺は洛明軒に一目惚れし、介抱しますそのおかげで洛明軒は回復、招揺に術を使って封魔山の外の世界を見せたのでした洛明軒が下山してからというもの、招揺は外の世界への憧れが募ります一方、思いがけず自由の身になった魔王の子・厲塵瀾しかし魔王の子と言ってもただの怯える少年で、結局、さまよっているうちに捕らわれの身となってしまいます宗門は災いとなる魔王の子を抹殺しようとしますが、そこへちょうど下山した招揺が…招揺は何も悪いことをしていない厲塵瀾をかばい、思わず助けてしまいます↓魔王の子ですが、まだ無辜な少年@アシックス厲塵瀾を安全な場所にかくまった招揺は本来の目的のため再び宗門へここで洛明軒と感動の再会となるはずでしたが、いきなり魔王の子を渡せと迫られ、拒否した招揺は監禁されてしまいますすると危ないところで使い手のおじいちゃん登場!しかしおじいちゃんは孫をかばって洛明軒に殺されてしまいます絶望から招揺は闇堕ち、復讐を誓い悪名高き女魔頭へと変貌することになりますが…つづく●おすすめ度:★★★☆☆(^ꇴ^)とりあえず許凱がカッコイイ!久しぶりに骨太な武侠ドラマキター!とかなり期待して視聴しました出だしは良かったのですが、この後、色々あって招揺が氷漬けにされて早5年…ついに復活するも助けてくれた娘・琴芷嫣とリンクして透明人間化しますそれで招揺と琴芷嫣が一心同体のように行動することになるわけですが、ここからどうも管理人の予想とは違う方向へ…何これ?NANAなのかwww全然、武侠じゃなかったーっ!そんなわけで評価は厳しめですが、古装ものと思えば面白いかな?許凱がカッコイイので★ひとつおまけ(^ꇴ^)
2020.05.07
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媚者无疆 Bloody Romance第1話「血に染まる傘」プロローグ西暦907年、唐を滅ぼし梁を建国した朱温(シュオン)は晋に攻め込んだしかし晋王・李克用(リコクヨウ)は梁を認めず、唐の年号″天祐(テンユウ)″を用い続ける唐朝復興を旗印に梁に抗ったのだここに暗黒と言われる五代十国時代が始まった長きの間、血みどろの戦いが続いたこの暗黒の時代に、ある暗殺組織が密かに現れる軍や江湖を自由に渡り、民を虐げる強欲な有力者を始末するのだ民を慰める作り話だと言う者もいれば、唐の時代から存在していたと言う者もいるある話によると刺客は1人の女で、微笑みながら魂を奪うというまたある話では、姿形の異なる一群の女たちだともいうそして女たちは一様に紅い傘を差しており、そこには金色の花が描かれていた…貧しい生活を強いられ、遺体を埋葬する仕事までこなす蘇七雪(ソシチセツ)…。その日、手が滑って骸を落としてしまい、袋からとある夫人が飛び出した。七雪は慌てて手を合わせて謝ったが、その夫人の手に不思議な珠が握られていることに気づく。仕事から戻った七雪は父から鼎香(テイコウ)閣へ薬草を届けるよう頼まれた。しかし売る薬草などなかったはず、しかも父はどこから手に入れたのか弟・小八(ショウハチ)のために粟(アワ)の粥を作っている。七雪はいぶかしながら黙って出かけたが、鼎香閣とは妓楼のことだった。鼎香閣に到着した七雪は早速、父から預かった袋を渡した。「父からこの酒楼に持って行けと言われて…」「酒楼?…薬王(ヤクオウ)谷の・蘇旺(ソオウ)の娘か?」実は父が持たせた袋の中身は薬草ではなく、ただの藁だった。七雪はようやく父が売ったのが薬草ではなく自分だと知る。まさかあの粟と引き換えに自分を妓楼に売ったとは…。七雪は自分が粟ほども価値がないと知って呆然となったが、咄嗟に逃げ出そうとした。しかしいきなり柱に頭を打ちつけられ、そのまま意識を失ってしまう。ちょうどその頃、鼎香閣では梁軍の校尉・黄勇(コウユウ)が部下たちを引き連れて遊んでいた。七雪が頭の痛みで目を覚ますと、腕を十字に切られて血を抜かれていた。何でも生娘の血は長寿の薬として高く売れるという。暴れないよう男に押さえつけられた七雪、このまま血を抜かれて死ぬのを待つしかないのか。絶望した七雪だったが、無我夢中で近くにあった香炉をつかむと、男を殴って部屋を飛び出した。一方、黄勇はなかなか気に入った芸妓が見つからなかった。そこでついに切り札が登場、女将もこの″飛天の舞″さえ気に入らないならお手上げだという。しかし突然、演舞台に貧相な娘が飛び込んで来た。舞台を台無しにした七雪に怒り心頭の舞姫、すると驚いたことに黄勇が七雪を選ぶという。女将は七雪を美しく着飾り、黄勇に献上した。両腕を縛られた七雪はもはやなす術なく、このまま慰み者になるしかない。そこへ突然、傘を差した謎の美女が現れた。「あなたが校尉の黄勇?」「そうだ」どうやらこの下衆な男が燕(エン)家を皆殺しにした黄勇らしい。やけに高飛車な女は拘束された七雪に近づき、この男が梁軍の武官で、戦で街を丸ごと潰してきたところだと教えた。「軍営に連れて行かれたら、どんな女子も3日と生きられない…あなたもね」「そんな…嫌よ、死にたくない!」七雪は思わず悲鳴をあげると、黄勇が2人まとめて相手にすると意気込んで襲いかかってきた。しかし女が黄勇を突き飛ばし、顔を切りつける。「命は蜉蝣(カゲロウ)のごとし~朝に生まれ~暮れに死す~」女は腕に赤い字で書かれた句を見せながら詠み上げた。そして赤い字を指で軽くなぞると、小さな血蟲が一斉に飛び立ち、黄勇に襲いかかる。「うっ…うわーっ!」「お前は殺し過ぎた…だから恨まれ刺客を送り込まれたの」血蠱は黄勇の顔の傷や口から侵入し、息の根を止めた。女は七雪を解放してやると、最後に絶命した黄勇に傘を投げる。すると傘は黄勇の身体から血を吸い上げ、金色の花を描いた。行く当てのない七雪は刺客の女に自分を連れ出して欲しいと懇願した。しかし女は銭がなければ無理だという。何よりちょうどここには黄勇の部下たちがまだ大勢いた。「もし戦ったら痛い目に遭うわ~私は痛いのが嫌いなの、それじゃ~」追い詰められた七雪は咄嗟に女の前に立ちはだかり、どうしても置いて行くなら人を呼ぶと迫る。「呼んだら?私に勝てる者などいないけど」「…でも…今、痛いのは嫌いだと…」すると女は面白い娘だと失笑し、一度だけ機会をやることにした。「日没までにここを出て、村の西にある無縁墓地へ来て、女たちが待ってる あなたが人生を託せる姽嫿(キカク)城の女たちよ」女はそう言って七雪の顔をそっと撫でると、七雪が目をつぶっている一瞬の間に姿を消した。「日が沈む前にそこへたどり着けたら姽嫿城に連れて行ってあげる、でも機会は一回だけよ」七雪は死んだ黄勇の軍衣をまとって逃げ出すことにした。途中で運悪く部下に呼び止められたが、皆、酔っていたため難を逃れる。しかし酒を運んだ女将が黄勇の亡骸を発見、部下たちは校尉の軍衣を着ていた下手人を追った。七雪は馬屋に駆け込み、藁人形を作って軍衣を着せると、馬に乗せておとりにした。兵士たちはおとりを追って東へ、その間に七雪は別の馬で西へ向かう。しかし空腹と疲れから気を失い、落馬してしまう。日が暮れても妓楼の娘は墓場に姿を現さなかった。流光(リュウコウ)はあきらめ、女たちを連れて帰ることにする。女たちの中には鼎香閣で黄勇に飛天の舞を披露していた舞姫がいた。その夜は雨になった。ようやく目が覚めた七雪だったが、あたりはすでに暗闇に包まれている。しかし最後の機会を諦めるわけにいかず、ふらふらになりながら墓場へ歩き出した。ちょうどその頃、深夜の墓場になぜか一台の輿が止まっていた。すると激しい雨の中、黒装束の刺客が現れ、輿を襲撃する。しかし標的は輿から出ることなく刺客たちを次々、片付け、恐れをなした最後の刺客は引き上げることにした。そこへ運悪く七雪が現れる。刺客は邪魔者を斬りつけようとしたが、輿から放たれた矢に射抜かれた。七雪は驚いて転んだ拍子に墓場で盗んだ珠を落とすも、咄嗟に物陰に身をひそめる。その時、墓場に1人の女が颯爽と現れた。女は輿の前でひざまずき、迎えが遅れたことを謝罪した。輿から降りて来たのは公子と呼ばれる謎めいた男…。「私の命を狙うものは多すぎるからな…」女は妓楼に現れた刺客と同じ赤い傘を差していた。「で″九命(キュウメイ)″はなかったのか?」「斉(セイ)家の人々は皆殺しにされており、どこにもありませんでした 骸の所にあるかと思い、墓場まで来ましたが…」「そうか、私も骸がここに捨てられたと聞いて来たのだ」そこで公子は墓場に蛍蠱(ケイコ)を放った。「九命は蠱虫で作る、ここにあるなら見つけてくれるはず…」しかし結局、何も見つけることはできない。公子は仕方なく帰ることにしたが、女がふと娘が隠れていることに気づいた。「どうしますか?」「息づかいを聞くと死にかけているが、生きようとあがいているようだ…」その時、物陰に隠れていた七雪は獣に襲われ、崖から転げ落ちてしまう。「死んだ?」「まだだ、だがもう無理だろう」公子は輿に戻ることにしたが、女はなぜか見捨てることができなかった。「輿担ぎを呼べ…ん?…どうしても気になるのか?…分かった」そこで公子は明日の朝まで生きていたら連れて来いと認めた。七雪はかろうじて崖のへりにつかまり、生きていた。哀れな境遇にあらがい、必死に崖を登ると、水たまりの中から落とした珠を見つけて力つきる。こうして朝を迎えた。再び墓場に現れた月影(ゲツエイ)は昨夜の娘を見つける。そこで自分の傘を娘の元へ投げた。目を覚ました七雪が辺りを見回していると、あの傘が飛んで来た。妓楼で出会った刺客の女だと期待したが、全く別の女が現れる…。「私は姽嫿城の者、江湖では私たちを″紅き刺客″と呼ぶわ」すると七雪は意識を失った。つづく( ๑≧ꇴ≦)そうそう、この主題歌が好きだった~でもやっぱり痩せ過ぎだな…(汗
2020.03.11
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花落宫廷错流年 Love In The Imperial Palace第1話「選ばれた才女」…世の人々は宮中を華やかな世界だと思っている…″宮中に入れば出世は間違いなし″ ″家名は上がり、栄華は思うまま″ と…だけどそこでの権力争いや人の邪悪さは外の世界からは分からない…宮門をくぐれば深い海のよう、花の時期はいたずらに流れ行く乾清(ケンセイ)宮では時の皇帝・康熙(コウキ)が皇太子の伴侶を探したいと大臣たちに相談していた。そこで皇太子妃の人選について意見を集う。すると真っ先に策額図(サクガクト)が年遐齢(ネンカレイ)の娘・姝媛(シュエン)を推挙した。次に第4皇子の叔父・隆科多(リュウカタ)が石文炳(セキブンヘイ)の娘・賀蘭(ガラン)を、娘を推薦された年遐齢は費揚古(ヒヨウコ)の娘・凝秀(ギョウシュウ)を推挙する。そんな中、大皇子の叔父・納蘭明珠(ノウランメイシュ)が隆科多の提案に賛同、漢族の年姝媛はふさわしくないと指摘した。憤慨した策額図は先帝が満族と漢族の通婚を許しており不敬罪に当たると非難、年家もすでに漢軍鑲黄(ジョウコウ)旗に属していると告げる。驚いた納蘭明珠はその場にひざまずいて皇帝に誤解だと釈明していたが、そんな中、陳廷敬(チンテイケイ)が妙案を上奏した。重臣の娘たちを競わせ、勝利した者を冊封(サクホウ)すればいいという。康熙帝はその案を気に入り、3日後に妃選びを行うと決めた。後宮の延禧(エンキ)宮、ここは第3皇子と栄憲(エイケン)公主の母・栄妃の寝宮だ。医術の心得がある栄憲は頭痛がする母のため鍼を打っていたが、そこへ天真爛漫な温憲(オンケン)公主がやって来る。すると温憲は姉に話があると言って栄憲を連れ出した。温憲は栄憲と一緒に毓慶(イクケイ)宮にやって来た。するとちょうど皇太子・胤礽(インジョウ)を囲んで大皇子・胤禔(インシ)、第3皇子・胤祉(インシ)、第4皇子・胤禛(インシン)、第8皇子・胤禩(インシ)が学問に勤しんでいる。実は温憲の目当てはちょうど講義を始めた年遐齢の息子・年羹堯(ネンコウギョウ)だった。年羹堯は13歳で進士になり、皇帝が皇太子の侍読に指名した優秀な男だという。「妹妹、彼が好きなのね?」「好きなだけじゃないわ、あの方に嫁ぐと決めたの!年夫人になりたいわ♪」その時、年羹堯が公主たちの姿に気づく。温憲は恥ずかしくて背を向けてしまったため、年羹堯が挨拶を交わしたのは奇しくも栄憲だった。その夜、康熙帝は永和宮にいた。永和宮は第4皇子と温憲公主の母・徳妃(トクヒ)の寝宮、そこで温憲はこの機会に兄たちと一緒に無逸斎(ブイツサイ)で学問がしたいと父に懇願する。康熙帝は当然、認めなかったが、皇帝付き太監・梁九功(リョウキュウコウ)が公主に学友をつけてはどうかと提案した。確かに公主の学友となれば皇子たちと自然と顔を合わせることになり、妃選びを行うより皇子たちに娶(メアワ)せるのもいい。そこで康熙帝は学のある聡明な娘を選んで学友にし、また大公主・栄憲も共に学ばせると決めた。( ๑≧ꇴ≦)oO(徳妃がもみじwww翌日、康熙帝は学友選抜を隆科多と張英(チョウエイ)に任せ、五品(ゴホン)以上の重臣の娘から学友にふさわしい者を選ぶよう命じた。学友は2人、するとその夜、梁九功は密かに張英に接触し、皇帝が費揚古の娘・凝秀を学友にと望んでいると伝えておく。一方、石文炳は隆科多を食事に招いて娘・賀蘭の絵をそれとなく見せておき、学友にしてもらえるよう手を回しておいた。学友選抜の筆記試験が終わり、年姝媛は第3位だった。しかし姝媛は父に言われて試験を受けたものの、宮中に入りたいとは思っていない。その日、姝媛は寺院に参拝に来たが、そこで偶然、羅桑(ラソウ)大師と出会った。「天地が開き、悪縁を生む…吉日の時分に全て整う… 殿前に進めば万事が順調、才色は帝王も引き付ける…」姝媛は自分が合格すると言っていることに気づいたが、悪縁とは何なのかが気になった。「剣舞が争いを生む…来世は帝王の家に入るなかれ…」実は剣舞は姝媛の特技だ。「悪縁てどういうこと?私に何が言いたいの?」「…それは聞くな」←じゃあ言うなwwwすると羅桑大師はまた会おうとだけ言い残し、去って行った。∂*ತ _ತ)oO(やけに顔がデカかったけど、誰かしら?姝媛は久しぶりに想い人・納蘭性徳(ノウランセイトク)と会えた。実は性徳は姝媛が試験に参加すると知ってから距離を置いている。姝媛はただの公主の学友選びだと思っているが、性徳はこれが皇子の妃選びだと知っていた。しかし姝媛は自分が好きなのは性徳だけだという。すると性徳は失笑し、のんきな姝媛に玉の腕輪を贈った。筆記試験の合格者たちが次の試験に進んだ。今回は皇帝と妃たちの前でそれぞれ特技を披露する。すると皇子たちが高楼からこっそり学友選抜の様子を見学していた。学友選抜の本当の目的が実は自分たちの妃選びだと知り、皇子たちはどんな娘がいるのか興味津々。遠くて顔がよく見えなかったが、瓜爾佳(カジカ)賀蘭の古筝(コソウ)は優美な音色を響かせていた。康熙帝から賀蘭の印象を聞かれた大皇子の母・恵妃(ケイヒ)は賀蘭の誕辰から″いずれかの皇子が娶れば幸せになれる″と占い、賀蘭は1人目の合格者となる。そして2人目は見事な舞を披露した烏拉那拉(ウラナラ)凝秀が選ばれた。( ๑≧ꇴ≦)oO(恵妃、てっきり太后だと思ったら妃だったwww皇子だけでなく康熙帝の心までつかんだのは剣舞を披露した年姝媛だった。姝媛の舞踊は唐代三絶(トウダイサンゼツ)の1つに数えられる剣舞だが、真剣を使っては危険なため、代わりに桃の枝を用いたという。李白の詩と張旭(チョウキョク)の書をもって唐代の二絶、剣舞を加えて三絶と言われ、姝媛は幼い頃から兄と共に文武を学んだと上奏した。「剣を持てば硝煙の立つ戦場にいるがごとく 泰平の世においても戦で剣を抜く覚悟を思い起こさせます」康熙帝は年家は娘も聡明だと称賛、姝媛も合格とし″天下第一の才女″の称号を与えた。すると姝媛の誕辰を見た恵妃は″その運命に福あり″と占い、皇帝を喜ばせる。徳妃はうっかり″筆記の成績が3番だった″と水を差したが、皇帝に睨まれ口をつぐんだ。こうして結局、学友は3人に決まる。正室は仙女のような娘が望ましいと言っていた皇太子はまさに仙女のように舞った姝媛に心を奪われ、皇太子妃は決まったとつぶやいた。公主の学友に決まった年姝媛・瓜爾佳賀蘭・烏拉那拉凝秀は入内の日を迎えた。3人はすっかり意気投合、これからは姉妹として助け合おうと誓う。そんな良家の子女たちの姿をやはり今日から入宮する瑶君(ヨウクン)が見ていた。賀蘭は早々に自分と皇太子を奪わないと約束して欲しいと言った。すると凝秀が心配しなくても皇太子以外の皇子に嫁ぐと笑う。また姝媛に納蘭という想い人がいることを2人はすでに承知していた。そこへ侍女が3人を迎えにやって来る。その時、姝媛はふと門の奥に並んでいる人たちに目を止めた。宮中に入る自分たち3人は皇妃にもなれる輝かしい前途が待っているのだろう。しかし壁を一枚挟んだ向こうに並んでいる者たちは、永遠に奴婢であり続ける運命だ。…この世の全ては平等ではなく、人の運命も違うのね…瑶君は偶然、宦官として出仕を決めた六喜こと劉喜(リュウキ)と顔見知りになった。六喜は15歳、家が貧しく長子として弟や妹を養うために入宮を決めたという。すると瑶君は宦官となるために浄身(ジョウシン)があると思い出し、小さな石を渡した。「幸運の石よ、これを握っていれば痛みも和らぐと思う…」←いや、和らがんだろう( ̄▽ ̄;)皇帝は太皇太后・孝庄(コウソウ)と慈寧(ジネイ)宮で3人の学友と謁見した。すると皇帝は淑やかで礼儀正しい栄憲公主に凝秀を、気ままで面倒を起こす妹の温憲公主に賀蘭を仕えさせると決め、姝媛には学問だけでなく公主に護身術を授けて欲しいと頼む。太皇太后は美しく快活な娘たちを気に入り、鍾粋(ショウスイ)宮を3人の住まいにした。「それぞれ侍女を1人、連れて来てよい 近いうち梁九功を通じて人を遣わし、宮中の儀礼を教える」一方、受付を済ませた六喜は浄身房にいた。「今、考え直せばまだ間に合うぞ?」「後悔しません」六喜の手には瑶君からもらった幸運の石があった。つづく追記:皇子たちまとめてみました(間違っていたらごめんなさい)
2020.01.19
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哦!我的皇帝陛下 OH! MY EMPEROR第1話ヒロイン・洛菲菲(ルオフェイフェイ)は20歳、サンタマリア病院の外科研修医。その日、フェイフェイは医局で立ち上がれないほどぐったりしていた。するとスマホの着信音が鳴る。時計はすでに朝の4時25分、メッセージは″今日の運勢″だった。すると看護師が現れ、10号室にいる特別な急患の傷の縫合を頼まれてしまう。もう20時間も働きづめだったフェイフェイは他の医師に頼んでくれと言ったが、看護師は老眼の張(チャン)教授では縫合が雑だと言った。「その格好で行くと後悔しますよ!」ちなみに今日の恋愛運は星5つ、外出注意とある…。今日は病棟がやけに静かだった。フェイフェイは10号室に入ったが、なぜか急患の姿がない。もしや幽霊かと怖くなってこっそり出て行こうとするが、その時、幽霊が肩に手をおいた。驚いたフェイフェイは思わずその手をつかんで背負い投げ!しかし床に投げ飛ばされた幽霊こそ急患であり、フェイフェイが心酔する歌手の佳成(ジアチョン)だった。フェイフェイはジアチョンの手のひらの裂傷を処置したが、投げ飛ばしてしまった手前、検査を受けるよう勧めた。しかしジアチョンは今夜、大事なライブがあるため時間がない。すると医者が実は自分の大ファンだと知ったジアチョンは、お礼にライブのVIPチケットを渡した。「必ず見に来いよ♪」うおぉぉぉ♪───o(≧∇≦)O────♪仕事を終えたフェイフェイは顔パックや護身用の小型スタンガンをカバンに詰め込み、タクシーでライブ会場まで行くことにした。しかし途中でタクシーが自転車と衝突、運転手は怪我人を病院に運ぶためフェイフェイを置き去りにして走り去ってしまう。フェイフェイは仕方なく道に残された自転車にまたがった。必死に自転車を漕ぐフェイフェイだったが、やがて工事現場のロードコーンに衝突、その勢いで身体が投げ出され、そのまま気を失ってしまう。その時ちょうど100年に一度という蛇遣い座流星群が出現した。するとフェイフェイの胸のあたりから神秘的な光が飛び出し、空に舞い上がって行く…。ここは黄道国の皇宮。その夜、遊泳池では水球大会が開かれ、皇帝・北堂弈(ホクドウエキ)が試合に興じていた。宮女たちが皇帝に黄色い声援を送る中、あずま屋では宸(シン)王の従者・尚羽(ショウウ)、侍衛・西風烈(レイフウレツ)、皇家の商人・蘇尋仙(ソジンセン)が試合を傍観している。そこへ遅れて宸王・北堂墨染(ホクドウボクセン)がやって来た。すると皇帝が投げた水球が過ってあずま屋へ、茶を飲もうとしていた墨染の湯呑みを直撃する。挑発された墨染は水球を拾ったが、ふと顔を上げると、偶然、夜空に彗星を見つけた。その瞬間、突如、脳裏にある娘の姿が浮かぶ…。驚いた墨染は水球を黙って池に投げ戻すと、皇帝は潜って拾いに向かった。意識が戻ったフェイフェイは、なぜか池でおぼれていた。誰かが水面まで抱き上げてくれたが、なんとそれは愛しいジアチョンではないか!フェイフェイは感激して思わず抱きつくと、怒った皇帝に投げ飛ばされてしまう。実は皇帝はジアチョンに瓜二つだった。水廊に奇抜な格好をした娘が打ち上げられた。池から上がった皇帝は斬首するよう命じたが、墨染は予知の娘と瓜二つのフェイフェイに縁を感じ、咄嗟に宸王府の舞姫だと嘘をつく。自分が一緒に連れて来たがはぐれてしまい、足を滑らせ池に落ちたのだと…。皇帝は娘が怪しいと疑っていたが、兵権を持っている皇叔を追求できず、折れるしかなかった。翌朝、フェイフェイに抱きつかれた感触を思い出し、思わず鼻血がでちゃう皇帝w。昨夜の一件が気になり、暇を持て余している護皇兵長・房建(ボウケン)に宸王府を探らせることにする。一方、フェイフェイは宸王府の霽夜(セイヤ)閣で目を覚ました。すると目の前に見知らぬ古装の女が…。つづく( ๑≧ꇴ≦)わんいえ~♪X玖少年団が主演したアイドルドラマタイムスリップした先は「黄道国」と言うだけあって、物語も12星座が関係していますしかもフェイフェイは13の星座と言われる蛇遣い座つながりこれだけでフェイフェイが黄道国を混乱に巻き込む様子が想像できますね~ちなみにタクシーで流れていたのはX玖の歌で、フェイフェイが劇中で歌いますので覚えておくといいかも╭( ・ㅂ・)و ̑̑<nanananana~na we want what we want~♪そうそう、これMAXAMさんなのね~いつもお世話になってます(笑MAXAMさん、目の付け所がイイ! (・∀・)だってこの後、戦戦はあっという間にスターの仲間入りしたんですから戦戦は背も高いしイケメンなのはもちろんなのですが、何と言うかちゃんとしてる所が好き(←ちょっと何言ってるか分からないw
2020.01.04
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刺客列传 Men with Swordプロローグ物語の舞台は中垣(チュウエン)中垣には鈞天(キンテン)という建国328年の帝国があったしかし皇帝・啓昆(ケイコン)の即位後16年にして勢力が衰え、諸侯の台頭を許してしまう中垣の北西にあるのが天権(テンケン)国天然の要塞を有し、物資も豊かだったことから他国との往来は少なかった北東にあるのは天枢(テンスウ)国良馬と精鉄の国で、建築の意匠にも長けており、のちに開陽(カイヨウ)国を取り込むことになる南東には天璣(テンキ)国占卜(センボク)と農業を重んずる独自の風習を持ち、玉衡(ギョクコウ)を属国にしていた南西には天璇(テンセン)国勇猛果敢な者が多く、新王が立って数年で次々に版図を広げているそして中垣の外、越支(エツシ)山の西、霧瀾(ブラン)江の南には遖宿(ナンシュク)という国があったしかし地理的な条件で他国との往来がなく、真の姿は謎に包まれている…第1話「動乱の幕開け」天下の主・啓昆帝の力が弱まると諸侯が勢力を伸ばした。天璇・天権・天枢が相次いで動きを見せるが、天璣だけは沈黙を守り続けている。そして鈞天歴329年、天璇が瑶光(ヨウコウ)を併呑(ヘイドン)すべく攻撃を仕掛けた。瑶光は鈞天の属国で金鉱を所持し、貨幣の鋳造(チュウゾウ)を代々、請け負っている。しかし啓昆帝が天璇の謀反を制圧、目前に迫る帝国の崩壊を回避し、その名声と威厳を取り戻そうとしていた。一方、天璇の国王・陵光(リョウコウ)は大将軍・裘天豪(キュウテンゴウ)が敵前でひるみ戦機を誤らせたとして断罪、将軍家を取り潰してしまう。それから数年後…。啓昆帝は狩り場で襲撃されたところを偶然、通りかかった青年に救われた。青年の名は裘振(キュウシン)。啓昆帝は″裘″という姓がそう多くないことから、敗戦の罪に問われた天璇の大将軍が″裘″だったと思い出した。すると裘振は父だと教え、父の連座で奴隷となるも逃亡、今やお尋ね者となり故国を離れたと話す。実は天璇王が敗戦の責任を大将軍に押し付け、裘家は取り潰し、一族の男は斬首に処されていた。しかし裘振は陵光の学友だったため斬首を免れ、死士として仕えていたという。武家の出でありながら無名の輩として生きるしかなかった裘振…。啓昆帝は命の恩人である裘振に行く当てがないと知り、鈞天に迎え入れることにした。裘振は優秀な人材だったが裘家はかつての天璇の重臣、そこでまず有名無実の閑職に置き、能力を見定めてから重職に任命することになった。やがて啓昆帝の信頼を得た裘振は客卿(カッケイ)に封じられ、皇帝の側近となる。そして2年後…。啓昆帝は多くの兵馬を引き連れ、天璇の王宮を落とすべく南下、陵水に着いた。そばには裘振の姿がある。「これより朕が自ら出陣し、天璇を殲滅する!」啓昆帝は裘振から兜を受け取ろうとしたが、その時、裘振は短剣で啓昆帝の腹を突き刺した。軍営は騒然となったが、啓昆帝が静まれと命じた。「陛下には知遇の恩があり、おそばに使えて賢君だとも分かりました ですが私は天璇の死士、願うは故国の平安のみ」「天下広しと言えど、お前のような忠義者は数少ない…行け!」啓昆帝は裘振を見逃し、戻って復命するよう言い残して倒れた。裘振はたった1人で兵士たちをなぎ倒すと、馬を奪って逃亡する。しかし郊外まで逃げたところで追っ手から肩を射抜かれ落馬、裘振は咄嗟に近くの川に飛び込んだ。天璇の国王・陵光が朝議に現れた。以前は鈞天国・天璇侯だったが、のちに王を名乗っている。すると早馬で戦況が届き、天璇軍が陵水にて大勝、啓昆が死亡したと聞いた。しかし裘振は暗殺の成功を知らせるのろしを上げたものの、その後の行方が分からないという。実は死士となって2年半が過ぎた頃、裘振は陵光から呼び出され、啓昆帝の暗殺を命じられていた。その時、陵光は餞別に自分の宝剣を差し出したが、裘振は召し上げられた父の宝剣を返してもらうことにする。こうして父の短剣で見事に任務を果たした裘振…。陵光は旧友であり腹心だった裘振が消息不明と知って激怒し、裘振に何かあれば戻ってくるなと部下を叱責した。川に飛び込んだ裘振は生きていた。しかし街ですでに刺客の件が文人たちの議論の的になっていると知り、国王が横暴だと批判が強まれば国益を損なうと懸念する。…私ひとりで全ての罪を被ろう…一方、天璇軍は瑶光の最終防衛線を突破していた。急報では王族たちが投降を拒否し、自害しているという。陵光は鈞天と瑶光同時に戦ったせいで天璇の兵力が二分され、裘振の行方も探せないと苛立ち、追撃を命じた。驚いた丞相は反対、瑶光の王族が死に絶えれば暴君の汚名を背負うことになると諫言する。そこで使者を遣わして兵を20里ほど引かせ、投降を説得するよう進言した。「…皇帝に刺客を差し向けた私が汚名など気にすると?」陵光は話を打ち切り、目下の気がかりは裘振の安否だと言った。陵光は裘振の偉業を称えるため慶典を催すと決めたが、消息はなかなかつかめなかった。すると丞相が人々が大逆を行なったと心ない噂話などしないよう、まず天璇の民に事の経緯を知らしめ、朝臣たちも承服させねばならないと助言する。陵光は承諾、引き続き裘振が消息を絶った陵水を徹底的に捜索するよう命じた。裘振は偶然にも自分の偉業を称える慶典の日に王宮へ戻った。裘振の姿に気づいた陵光は喜んだが、盟友の胸の内に気づくはずもない。やがて丞相から呼ばれた裘振は覚悟を決めて御前に歩み出ると、拝礼した。陵光は嬉しそうに裘振が陵水での勝利に多大な貢献をしたと称賛し、爵位と領地を授ける。すると裘振は褒美を固辞し、その場にひざまずいた。「王上、私は地位や褒美など求めません、 啓昆帝を討ったのは民を戦火から守るため、あの方は暴君ではない! 反乱鎮圧の名目で啓昆帝が陵水に攻め入らねば、手を下しませんでした あの日、私も共に死ぬ気でしたが、啓昆帝は私に復命に戻るよう言ったのです 死士は志を強く持ち、主の命に従うべきですが、私の心は乱れたまま… 命を絶ち、王上への謝意を示します」そう言うと裘振は短剣で自分の腹を刺してしまう。陵光は慌てて裘振に駆け寄り、侍医を呼べと叫んだ。しかし裘振はすでに死を決意していたと伝え、自分が死ねば悪い噂は途絶えるはずだと言い残し、息絶える。「裘振…そんな…」裘振を失った衝撃から陵光は寝殿にこもって誰にも会わなかった。形見となった短剣を抱き、悲嘆にくれる陵光…。裘家を取り潰す詔を下したことで後ろめたさがあったが、裘振は鈞天に出発する時、過ぎたことだと言ってくれた。そんな中、丞相は新たな人材を発掘していた。公孫鈐(コウソンケン)は没落した天璇の名門・公孫家の子孫で、家を再建し、天璇に報いたいと願っている。丞相は公孫鈐を自分の下につけ、早速、国王に会わせることにしたが…。つづく(  ̄꒳ ̄)うむ、きっとこれから本物のイケメンが出るのよね?ね?ね?皇帝の中の人は日本人なんだそうです
2020.01.03
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双世宠妃Ⅱ The Eternal Love 2 第1話「運命の再会」時は現代、墨連城(ボクレンジョウ)はさらわれた曲小檀(キョクショウタン)を追いかけ、車を走らせていた。やがて乗り捨てられた車を見つけた墨連城は外へ飛び出し、崖から身を投げる曲小檀を目撃する。慌てて後を追って海の中へ飛び込んだ墨連城は…。…魔帝の敗北で巨大な力が生じ、時間は逆行し、空間もひずんだ…私と檀児(タンジ)が吸い込まれた先にはいくつもの平行世界が存在していた…ブラックホールは常に変化を続けている…そして爆発のたびに新たな次元が生じ、時空が分岐する…我々は元の自分とは似て非なる存在として新たに生まれ変わるのだあの時、墨連城は魔帝を倒せたものの、檀児が姿を消してしまう。実は2人は時空の裂け目で離れ離れになってしまったのだ。そして魔帝の消滅で空間にひずみが生じ、墨連城は見知らぬ大陸へやって来た。奇妙なこの場所で必死に檀児を探したが見つからず、絶望しかけたその時、墨連城はふとあることに気づく。ここが檀児の故郷なのだと…。墨連城はここにいれば必ず檀児と再会できると確信した。…私が生きており″血の契り″は解けていないそこで墨連城は檀児を捜すため、この地の文明を学ぶことにした。本を読み、車の運転も見よう見まねで習得、そして古代の知識を活かして骨董商となる。そして1年が経つ頃、墨連城はついに檀児を見つけた。墨連城はついに檀児と再会を果たした。しかし驚いたことに檀児は鎮魂珠も血の契りも、連城の記憶もない。墨連城はようやく時間のひずみに気づいた。これは曲家に来る前の過去の檀児なのだと…。それでも墨連城はやっと見つけ出した檀児を守ろうと決意する。…檀児と共にいられるなら、あとはどうでもいい曲小檀は不動産会社で働いていた。そこで墨連城は檀児の会社に別荘購入を依頼し、檀児を担当にしてもらう。曲小檀は店長から連絡を受けて営業に向かうことになったが、そんな曲小檀をすでに猟魂者がつけ狙っていた。原付で走る曲小檀を追いかける怪しい黒い車、すると咄嗟に墨連城の車が割り込み阻止する。そんなこととはつゆ知らず、曲小檀は資料を持って墨連城という客の家を訪ねた。曲小檀が家の前から連絡すると、墨連城は駐車場に停めた車から出てきた。実は家の鍵もドアの暗証番号も忘れてしまったという。「塀を登れるか?」「あ?…壁をよじ登るのは得意ですけど」「知ってる…」仕方なく曲小檀は墨連城の車を足場にして塀の上まで登ったが、気がつくと墨連城が涼しい顔で玄関から入って来た。「ちょっと!」「暗証番号を思い出した」曲小檀は呆れながら手を貸してくれと頼んだが、墨連城は親密な行動は慎むと言って断る。「みみっちい男ね…(ボソッ」それは墨連城にとって懐かしい光景だったが、曲小檀にとってはただの嫌な客でしかなかった。曲小檀はこれもお金のためだと我慢、墨連城の後をついて行きながら営業を始めた。すると墨連城が急に立ち止まって振り返る。「結婚しよう」墨連城はこの土地の出身ではなく、不動産購入には地元の者と結婚する必要があった。…こんなリッチでイケメンと結婚できるなんて、すごいチャンスよ…人生のクライマックスより仕事を選んでいいの?曲小檀は一瞬、心が揺れたが、墨連城が行き過ぎた頼みだったと急に引いた。墨連城はなぜか習字をすると言い出した。何とか契約を取りたい曲小檀は墨をするのが得意だと言って手伝うことにする。しかし墨連城は30分も黙ったままだった。そこで曲小檀は筆を渡す際、わざと墨連城のシャツを汚してしまう。慌てて汚れを拭き取り始めた曲小檀、その時、偶然、墨連城の左胸にある不思議なアザを見た。曲小檀はお詫びに墨連城のシャツを洗って戻った。すると突然、1人の女性が乗り込んでくる。曲小檀は誤解のないよう自己紹介しようとしたが、墨連城が制した。「彼女は林珂(リンカ)、仕事の仲間だ、プライベートは話すな」「プライベート?…でも」「来るなら電話しろと、会社で問題でも?」林珂は食事の誘いに来ただけだと話したが、墨連城は自宅には二度と来るなと追い出した。曲小檀は戸惑い、痴話げんかにしても酷い態度だと呆れる。結局、墨連城は契約してくれず、また連絡すると言って帰されてしまう。その夜、自宅に戻った曲小檀はふと思い立ってSNSに投稿した。…新しい個客は変態でケチくさい若者だった、同業者はご注意を…するとその途端に墨連城からの着信が…。「もしもし~墨先生?」「家の前にいる、すぐ来い」「?!私の家の前?ってなぜうちを…(ブチッ)ちょっと!」曲小檀は契約してもらえるかと期待して家を飛び出した。しかしなぜか車に乗せられ、豪華な夕食をご馳走になる。何が何だかよく分からない曲小檀だったが、食べなければもったいないと考えて頬張った。「結婚したらいつでも食べられるぞ?」「(ぶはーっ!)」「…仮定の話だ」墨連城は曲小檀を家まで送ることにした。しかし駐車場で車に触れた瞬間、あることに気づいて警戒する。ともかく車に乗り、曲小檀に連絡先を交換してもらった墨連城、その時、黒い外套をすっぽりかぶった二人組が近づいてくる様子が浮かんだ。するといきなり曲小檀は助手席から放り出され、その直後、空から自動販売機が落下して車がペシャンコになってしまう。呆然としていた曲小檀だったが、ふと我に返って必死に助けを呼んだ。やがてたくさんの人が集まって自動販売機をどかしてくれたが…。墨連城は無事だった。それにしても車が潰れたのになぜ傷ひとつないのか。ともかく曲小檀は契約してもらえるよう、墨連城の世話をすることにした。しかし墨連城の態度に憤慨し、曲小檀は帰ると言い出す。慌てた墨連城は急に具合が悪いふりをしたが、曲小檀はもううんざりだと言い放った。すると墨連城は自分が勝手に助けただけで、曲小檀には何も責任がないとふて腐れる。墨連城は確かに命の恩人、曲小檀はここにいると約束して水を飲みに行った。曲小檀はキッチンでつまみ食いし、そのまま眠り込んでいた。仕方なく墨連城は曲小檀をベッドへ寝かせ、愛しい妻の顔をながめる。「檀児…そなたは私を知らない、この先に起こることも知らない だが出会えたからには必ず守る、天が私に与えた機会だ、守り抜いてみせる そなたと幸せに暮らせるなら、どんな代償も払う…何も惜しくない…」翌朝、目を覚ました曲小檀は隣の墨連城に気づいて飛び起きた。「どういうこと?!なぜあなたのベッドに?!」しかし墨連城はけが人の自分が知るはずないと涼しい顔だった。自宅に戻った曲小檀はその夜、出身大学で人気だった男子・阿遠(アエン)の投稿に″いいね!″を押した。するとすぐ阿遠から連絡が来る。面倒になった曲小檀は電話に出なかったが、今度はメッセージが届いた。…もしよければ会わないか?曲小檀はふと墨連城を思い出し、当てつけに思わずOKしてしまう。一方、墨連城は曲小檀に電話しても連絡が取れず、直接、家を訪ねた。しかしどうやら留守らしい…。そこで曲小檀のパスワードを盗んでSNSをのぞいてみると、見知らぬ男の投稿を発見した。その頃、曲小檀は誘われるままビリヤードバーで阿遠と会っていた。まさかその友人の正体が猟魂者とも知らず…。墨連城は曲小檀が男と会っていた店に到着、まだ席に残っていたグラスを手にした。すると酒に仕掛けられた術に気づく。「玄霊大陸の?」墨連城は店に来る前にすれ違った車が曲小檀を連れ去ったたと気づき、隠れ家に乗り込んだ。翌朝、曲小檀は頭の痛みで目を覚ました。墨連城は思わず檀児を抱き寄せ、もう少し寝るよう促す。「…ぅ~ん……ん?(はっ)何が″寝ろ″よ変態!」曲小檀はすっかり目が覚め、なぜここにいるのか戸惑った。…バーにいたはずなのにどうして?墨連城の話では昨夜、電話したところ阿遠という男が出て曲小檀が泥酔していると聞いたという。野宿させるのも忍びなく、厚意で迎えに行ったと言うのだ。憤慨した曲小檀はベッドから飛び降りてスマホを手にしたが、不正ログインされていると気づく。墨連城は焦って自分のスマホを探したが、その前に曲小檀が取り上げた。「私のSNS!…監視していたの?この変態!」「檀児!俺はただ君を守ろうと…」「本当にひどい人!楽しい?私には何をしてもいいと? 人の気も知らないで…見損なったわ!」曲小檀は激怒して帰ろうとしたが、墨連城は思わず曲小檀を引き止め口づけしてしまう。「(バチン!)墨連城!私はお金を稼ぎたいだけ!冷やかしなら連絡しないで!」「檀児!本当に守ろうと…」墨連城は引き留めたが、曲小檀は振り切って出て行ってしまう。つづく( ゚д゚)もう1話目からちゅーしてる…また始まったな~って感じwww
2019.12.03
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大王不容易 King Is Not Easy第1話『私の名は″妲己(ダッキ)喜ぶなかれ″の妲喜(ダッキ) 周の都、屈指の女料理人よ 19歳なのになぜ独り身かって?それは見た目にうるさいから 私にとって男は外見こそが第一、絶世の美男に嫁ぐことが夢なの』しかし男前(イケメン)は所帯持ちで残りは不細工ばかり、理想の人にいつ出会えるのか。 そんなある日、妲喜は食材の買い出し中、隣の露店で超絶の男前を見つけた。何もかもが理想のど真ん中!妲喜はすっかり魅了され後をつけて行くと、その男前は王宮へ入って行った。吸い込まれるように中へ入ろうとする妲喜、しかし門番に止められてしまう。「立ち去れ!」「だってさっき…」「少雍(ショウヨウ)殿は一品の侍衛だ、偵察に出ておられた」少雍をあきらめ切れない妲喜はどうすれば王宮に入れるのか尋ねた。すると門番は宮女に選ばれない限り出入りは難しいという。皇帝の太監・申甲(シンコウ)は大街で新しい宮女を選抜していた。入宮したくない娘たちは醜いふりをしたり、悪臭を漂わせたり、落とされようと必死…。そんな中、1人の娘が侍衛に金をつかませた。侍衛はその意味を察して娘に帰っていいと認めたが、なぜか娘に引き止められてしまう。「どうした?選ばれたくないから渡したのでは?まさか宮仕えしたいと?」「そうよ」こうして妲喜は少雍を追って王宮へ!王宮に到着した妲喜は宮道で早々に少雍とすれ違った。他の娘たちが入宮した以上は大王に見初められたいと夢見る中、妲喜の少雍への思いは募る。しかし後宮・鶯台(オウダイ)には厳しい嬤嬤(モーモー)が待っていた。王宮に入った以上は掟に従い、もし掟を破って貴人を怒らせたら首を洗って待つしかないと…。何より妲喜を落胆させたのは後宮の外に一歩も出られず、外部の者とも接触してはならないと言われたことだった。例え不注意で外に出ても足を斬られるという。「ちなみに外の人が遊びに来るのは?」「…愚問ね、後宮へは大王以外は入れない、雄のハエですらね」↓ぐすん…少雍様…掟などでめげないのが妲喜、その夜、早速、少雍様を探しに行くことにした。すると偶然にも城壁にギリギリ通れそうな穴を発見する。しかし入ってみたものの、お尻がひっかかり、どうしても抜けなかった。その時、嬤嬤が通りかかり、抜け出そうとしたことがバレてしまう。翌日、罰としてひざまずいている妲喜。その時、同期の宮女たちが通りかかり、太后が侍衛の妻を選んでいると話しているのを聞く。妲喜は嬤嬤に侍衛に少大人(ダーレン)がいるならと立候補、しかし現れた侍衛は全くの別人だった。慌てた妲喜は急に案内役の宦官を父と呼んで抱きつき、侍衛にも宦官になるのかと暴言を吐いて破談にする。すると嬤嬤は妲喜の望み通り″邵(ショウ)″大人だったのにと冷笑した。少雍と会えず、仕事も手に付かない妲喜。嬤嬤に怠けているところを見つかって叱られるが、妲喜は実は嬤嬤が亡き母の生き写しだからだと訴えた。「嬤嬤に叱られると母のぬくもりを感じるんです…嬤嬤~家に帰りたい~」「お前も苦労しているのね、でも逃げ出そうなんて考えてはダメよ」すると嬤嬤は妲喜に休みを与え、同期の安安(アンアン)に妲喜の仕事を頼んでしまう。身勝手な妲喜に憤慨した同期たちは妲喜を仲間はずれにした。食事をもらえなかった妲喜は仕方なくこっそり抜け出し、皆が寝静まった頃に帰ってくる。すると同期たちが一斉に起き出し、嬤嬤を呼んで妲喜が厨房で盗み食いをしたと告発した。しかし妲喜は違うと否定し、食べ物は厨房以外にもあると訴える。実は料理人だった妲喜は庭園の池から蓮根を取り、それを焼いて食べていた。一方、龍徳(リュウトク)殿では霓裳(ゲイショウ)が寝台で大王が来るのを今か今かと待っていた。するといきなり血まみれの大王・姫満(キマン)が現れ、逆賊が来たと訴える。驚いた霓裳は大王に近寄るなと言い放ち、侍衛たちを呼んでくると言って飛び出して行った。霓裳が消えると姫満は何事もなかったかのように立ち上がり、申甲を呼んだ。「言ったであろう?皆、余と生死を共にすると口にするが、危機が迫ると己の命しか顧みぬ 狙いは余の力と地位だけ、女子の愛などまやかしだ!」すると申甲が大王をなだめようと妃の肩を持ち、かえって叱責されてしまう。「どうせ余の理解者などおらぬ、この王宮にはな…下がれ 霓裳も寝所へ帰せ、今日は誰にも会わぬ」翌日、妲喜は太后へ衣を届ける使いを押し付けられた。しかしこの機会を利用して少雍に会おうと思いつく。するとうっかり禁足地に入ろうとして宦官に見つかり、嬤嬤もさすがに激怒した。何度も掟を破った妲喜はついに棒打ち30回の罰を受けることに…。妲喜は居所でひとり傷を癒していた。そこに嬤嬤が現れ、罰を与えることで妲喜を守ったのだと教える。王宮では自分たちの命など蟻より軽いからだ。すると妲喜の目的を知っていた嬤嬤は特別に地図をくれる。喜んだ妲喜はその夜、早速、少雍に会いに行くことにした。手間が省けた~(*≧∀≦*)妲喜は近道をしようと縄を使って城壁を登っていた。しかしあと少しで手が届くという時、よりによって大王に見つかってしまう。「逆賊め!誰の指図で忍び込んだ!」( ๑≧ꇴ≦)oO(終わった…言い逃れのしようもない…壁の向こうにいる少雍様とも会えない…姫満は怒って縄を引っ張ると、そのはずみで妲喜は手が離れ落下してしまい…。その夜はちょうど月食だった。まさに月が隠れたその瞬間、妲喜は真っ逆さまに落下して大王の上に倒れる。しばらくして2人は立ち上がったが、なぜか妲喜と姫満の中身が入れ替わっていた。そこへ運悪く申甲が宦官たちを引き連れて大王を迎えにやって来る。妲喜は大王の外見を利用し、この娘が無礼を働いたので杖刑30回だと命じた。いきなり宦官に拘束されてしまう妲喜の外見になった姫満、そこで罰は構わないが身体に傷がつくと脅す。大王は妲己が自分の身体だったと思い出し、慌ててお互い様ということにして収めたが、妲喜になった姫満が後宮へ帰されてしまう。妲喜になった姫満は同期の宮女たちに湯浴みに誘われた。焦った姫満は湯浴みなら済んだと断ったが、その時、突然、鳥のフンが落ちてくる。結局、宮女たちと風呂に入る羽目になってしまう姫満…。姫満は宮女たちの裸を見ないよう、ひとり離れて湯船に入った。「今日、新しい妃が逃げ出したって~大王が激しすぎて怖くなったと聞いたわよ?」「でも大王はひ弱だとか、あれだけ妃がいるのに子宝にも恵まれないなんて」「…分かった!好色だけど持ちが悪い?」大王は思わずもう言うなと止めたが、妲喜の方がもっと酷いことを言っていたと指摘されてしまう。(^ꇴ^)<そ、そうだな…(妲喜のヤツッ)こうして姫満の宮女としての夜は更けて行った。一方、逃げ出した霓裳は大王に許してもらえず、申甲に後宮へ戻れるようとりなして欲しいと懇願していた。そこで申甲は媚薬を渡し、自分が手を貸したことを忘れないよう念を押す。「もちろんよ!本当にありがとう♪キャッキャッ~」「私としたことが!なぜあんな物を?」つづく(  ̄꒳ ̄)なぜ…このドラマなのかw
2019.11.24
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2019.11.2 DVDリリース「如懿伝(にょいでん)~紫禁城に散る宿命の王妃~」第1話「如意の行方」を特別公開!
2019.10.31
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萌妻食神 Cinderella Chef第1話現代の上海今夜は珍しい血色(ブラッドムーン)の皆既月食家路を急いでいた葉佳瑶(イエジアヤオ)は渋滞に巻き込まれ、ハンドルを握りながら落ち着かない様子で指輪を触っていたしかしいよいよ間に合わないとあきらめ、その場に車を乗り捨て走り出して行く…一方、古代では沐浴を終えた夏淳于(シアチュンユー)が白衣に着替え、月を見ながら簫を吹いていた次第に赤くなる月…夏淳于の手には葉佳瑶と同じ指輪があるそしてやっとその時が来た夏淳于は庭に出て水の入った石臼を覗き込むと、水が波打ち始める…同じ頃、葉佳瑶は家に戻ってオシャレなドレスに着替え、姿見の前に立ったすると指輪に月の力が宿り、ついに鏡に夏淳于の顔が映る…こうして時空を超え、再会を果たした葉佳瑶と夏淳于「I love you…」「I love you, too…」2人は互いに愛しい人の顔に触れようと手を伸ばしたが、そこで時空の裂け目はプツリと閉じた…全ての始まりは2年前一般大学卒ながらもコックとしての成功を夢見る葉佳瑶5つ星ホテルで料理を出すというチャンスに恵まれ、独創的な一品を見事に完成させた葉佳瑶は厨房の喝采を浴び、早速、料理を届けることにしたが、コック長に阻まれ、料理を横取りされてしまう…古代、擁翠(ヨンツイ)楼の夜黒衣の男はある部屋に忍び込んで大きな真珠を盗み出し、自分の部屋へ戻ったしかし突然、幽霊が現れ、思わず助けを呼んでしまう湖心亭で蕭を吹いていた夏淳于は咄嗟に駆けつけると、部屋で黒衣の男が幽霊が出たと震えていたその時、突然、夏淳于の後ろから冥土の白役人が現れる黒衣の男は2人が争っているうちに部屋から逃亡、一方、応戦していた夏淳于は白役人を蹴り飛ばしたが、急に立ちくらみを起こしてしまう結局、白役人はいつの間にか姿を消していた黒衣の男は廊下で再び白役人に襲われ、廊下から階下に転落、死亡した駆けつけた官吏が調べてみると、黒衣の男には目がなく、頭には鉄釘が打ち込まれているその頃、ひとりの女が黒衣の男の部屋に忍び込んでいた女は黒衣の男が手に入れた"百年真珠"を見つけ、まんまと我が物にする…一方、葉佳瑶は"天使の投資者"と呼ばれる沈(シェン)社長を待ち伏せし、強引に自分のバン「深夜食堂」に乗せたそこで起業プレゼンを行って150万元の融資を申し込んだが、沈社長は料理に口もつけず、きっぱり断って帰ってしまう深夜食堂もこれまでなのか…落胆する葉佳瑶だったが、そこに突然、パジャマ姿のおかしな男が現れた葉佳瑶は残っていたキノコを使い、オリジナル料理を出した客人の男は美味しいと喜び、2人は意気投合、一緒に酒を飲み始めるやがて酔いも回ると、客人は今日が人生最後の日だと告白した葉佳瑶はそれなら今日で商売が終わる私にとって最後の客だと笑ったが、ふと客人が死ぬ気なのかと驚く聞いてみればその客人は科学者なんでも10年間も頑張って来た研究の成果を教授に奪われてしまったという同じように料理を奪われた葉佳瑶は憤慨し、教授が横取りした証拠を見つけて法で裁いてやると立ち上がった夏淳于は黒衣の男の死を怪しみ、男の部屋を調べに戻ったすると入浴したまま惨殺された女を発見する女は目をくり抜かれ、やはり頭には鉄釘が打たれていたすると遺体の手から真珠が転がり落ちる…そこに運悪く官吏が突入して来た夏淳于は何とか逃げ出したものの、殺人犯としてお尋ね者になってしまう一方、葉佳瑶たちは誰もいない夜の実験室に到着なんと科学者が盗まれた研究とはタイムマシーンだったひとまず教授が盗作したという証拠が入っているコンピューターを探すことにしたが、その時、葉佳瑶は窓から見える赤い月に気づく科学者は血月だと教え、″昴が月に隠れる″だと教えたするとその月を見上げるようにガラスケースの中に三角形の石がついた指輪が飾られている科学者の話では指輪の石は地球外物質で不思議な力を持ち、満月の時にこの指輪をはめるとワームホール(高次元空間への道)が開くという葉佳瑶は興奮してケースを開けるよう頼み、早速、指輪をはめて月に向かって突き出した「月に代わってお~し置きよ~!」その時、指輪が血月の力を吸い込み、それに反応してタイムマシーンが動き始める驚いた科学者は試しにスイッチを入れてみると、部屋中のコンピューターが警報音を発したそのせいで警備員が駆けつけたが、タイムマシーンがまばゆい光を発し、凄まじい力で二人を吸い込んでしまう…時空の狭間を漂う葉佳瑶…時を同じくして古代では結婚を強要された葉瑾萱(イエジンシェン)が崖から飛び降りていたするとちょうど時空の裂け目に飛び込んだ葉瑾萱の体に葉佳瑶が憑依してしまう…結局、葉瑾萱は危ないところで腕をつかまれ、命拾いした目を覚ました葉佳瑶は馬車の中だった見たこともない真紅の衣に真紅の靴、しかも手首は縄で縛られている葉佳瑶は状況を飲み込めず、帳を開けて御者に声をかけてみたすると振り返った男はあの沈社長にそっくり!「沈社長っ!あ!これ真人秀(リアリティ番組)?そうでしょ?ふふふ、どこに行くの?」しかし男は宋七(ソンチー)と名乗り、前方にそびえる黒風寨(ヘンフォンジャイ)へ連れて行くというなんでも魏流江(ウェイリゥジアン)に嫁入りするよりずっと楽しいとかよく分からないまま馬車に押し込まれた葉佳瑶、その時、ふとタイムマシーンのことを思い出し、もう一度、宋七に聞いてみた「ここはどこ?時代はいつ?それから私は誰よ?」そこでようやく理解した…☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆<きゃあー!私タイムスリップしたーーーっ!擁翠楼では柳依依(リュウイーイー)が自分の房間に夏淳于をかくまっていた夏淳于は協力に感謝すると、依依は若様を助けるのは当然だと話す宮中では太子に謀反のきざしがあり、夏淳于は太子と黒風寨の白崇業(バイチョンイェ)が結託している証拠を密かに探していた依依の話では白崇業はいつも″燕山醉″が描かれた扇子を持っているという珍しい真珠を収集しているが″百年珠玉″を失くしたという噂で、これを見つけることができれば黒風寨に潜り込めるかもしれないと助言した葉佳瑶を連れた黒風寨の一行は茶屋で一休みすることになったようやく手首の縄を外してもらった葉佳瑶は指輪がタイムスリップに関係があると気づき、失くさないよう手巾に包んで帯の中にしまっておくその時、ちょうど前の席にいた顔値の高い白衣の男に目をつけ、いきなり助けてくれと泣きついたしかし現実はドラマのようにはいかないもの、夏淳于は江湖では余計なことに干渉しないと冷たいむなしくも連れ戻される葉佳瑶…すると夏淳于は急に席を飛び出し、山賊たちの行く手を阻んだ「女と馬をよこせば生かしてやる」夏淳于は葉佳瑶を奪って山賊たちと応戦、しかしその騒ぎの最中、葉佳瑶の指輪が偶然、夏淳于の衣の中に入ってしまうそうとは知らず、葉佳瑤は夏淳于の手助けにより、無事に黒風寨から解放された夏淳于は葉佳瑤を連れて人里離れた民家へ到着したすると用が済めばすぐ帰すと告げ、葉佳瑤に婚礼衣装を着替えるよう指示する葉佳瑤はこのイケメンが曰く付きだと気づき、お尋ね者だと見抜いたなるほど自分と夫婦を装って関門を通るつもりなのだろう変装した夏淳于と葉佳瑶は関所までやって来たしかし変装しているとは言え、夏淳于は手配書の自分と似ていると官兵に疑われてしまう仕方なく葉佳瑶は泣き落としで行くことにしたが、″義母が癌で~″とか″メールで知らせが来て~″と現代用語を使ってしまい、かえって怪しまれることになったすると夏淳于はいきなり葉佳瑤に口づけ、夫婦の証拠を見せて官兵を騙し、関門突破に成功する葉佳瑤は夏淳于がすっかり気に入ったそこで1ヶ月ほど同行したいと申し出たが、夏淳于はやかましい娘を馬に乗せ、馬の尻を叩いて走らせてしまうやがて葉佳瑤は落馬し、そのまま斜面を転がり落ちたその時、ようやく指輪がないことに気づく黒風寨では白崇業が自分の失脚を目論んだ第三弟に毒酒を飲ませて殺していた信頼していた右腕に手をかけ、むなしさに襲われる白崇業…そこへ配下が百年珠玉の消息を報告にやって来た真珠が擁翠楼に届いた日、怪盗が入ったが殺されたという男の遺体は目をくり抜かれ、頭には鉄釘が打たれていたことから、まるで呪いのようだったとかその後、擁翠楼の第九妹がその真珠を手に入れるも、同じように殺され、それを最後に真珠は消えてしまったという白崇業は最後に真珠を見たものが誰か確認した「1人おりますが…現在、手配中の男で、名は夏淳于です」おかしな娘のおかげで関門を突破できた夏淳于、しかしやがて山あいで官兵に囲まれたすると1人の男が助太刀に現れる男は夏淳于に自分が口笛を吹いたら馬が来るのでそれで逃げようと囁いた夏淳于はその男が持っている扇子の画が燕山酔だと気づき、白崇業だと気づくつづく(´⊙ω⊙`)えええ~!これを持って来たか!という驚き本国放送では第1季と第2季に別れていたんですが、正直なところ前半はイマイチでした恐らく管理人が白崇業の中の人が苦手だったこと、料理ネタが予想外に少なかったこと、それから女主の格好が酷かったことwあたりが理由かと…ここで挫折した人も多かった記憶ですが、でも後半で陳宥維が出て来てからは面白かった←単純前半だけであきらめないで~♪( ´θ`)
2019.10.20
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瓔珞(エイラク)~紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃~延禧攻略 Story of Yanxi Palace第1話「運命の紫禁城」時は乾隆6年2月2日。この日、宮中では重要な行事となる秀女選びと新人女官の試験が控えていた。ヒロインは新人女官の魏瓔珞(ギエイラク)↓掃除の試験を終えた新人女官たちは次の刺繍の試験のため紫禁城を移動中、秀女選びに参加する名門の娘たちを見かけた。秀女たちに興味津々の吉祥(キッショウ)と錦繍(キンシュウ)、するとふいに錦繍に小突かれた吉祥がうっかり手桶を落として水をぶちまけてしまう。旗袍(チーパオ)の裾を汚された烏雅(ウヤ)青黛(セイタイ)は激怒し、慌てた吉祥は平伏して謝罪した。しかし烏雅青黛は怒りが収まらず、吉祥の手を血が出るほど踏みつける。すると見かねた魏瓔珞が咄嗟に助け舟を出した。「おみ足を失礼いたします、大事な日に血を見ては縁起が悪いというもの…」瓔珞は烏雅青黛があげた足を手で制止すると、履物の底に蓮の花が刻まれていることに気づく。そこで地面に自分の香り袋から白い粉を出し、さらに玲瓏(レイロウ)の香袋からも赤い粉を出して混ぜ合わせた。瓔珞はその粉を履物の底の蓮に埋め込んで烏雅青黛を歩かせると、歩くたびに蓮の印が残る。「南斉(ナンセイ)の潘妃(ハンヒ)は金の蓮を敷いた道を歩き、 その美しさは金蓮歩(キンレンポ)と称えられ寵愛を得たとか…」瓔珞の進言に烏雅青黛はすっかり機嫌を直し、吉祥を解放した。しかしこれには瓔珞の思惑が…。今日は秀女選びの最終選考、しかし皇后・富察(フチャ)氏は気乗りしなかった。すると側近の筆頭侍女・爾晴(ジセイ)と明玉(メイギョク)に後宮の主人として同席するよう説得され、仕方なく準備を始める。こうして乾隆帝(ケンリュウテイ)・弘暦(コウレキ)と皇后の天敵である貴妃(キヒ)高(コウ)氏が揃い、3人で妃選びが始まった。するとやがてあの烏雅青黛の順番がやって来る。しかし烏雅青黛は蓮の印を残したせいで皇帝の怒りを買うことになった。実は″金蓮歩″の潘玉奴(ハンギョクド)は妖妃であり、寵愛した蕭宝巻(ショウホウカン)は暗君だという。烏雅青黛は秀女選びから引きずり出され、戒めとして父親まで罰を受けることになってしまう。一方、烏雅青黛を姉と慕っていた納蘭(ナーラン)淳雪(ジュンセツ)や陸晩晩(リクバンバン)は後宮入りが決まった。ちょうど同じ頃、新人女官たちは刺繍の試験中だった。しかし吉祥は踏まれた手の血で刺繍を汚してしまい、途方に暮れる。すると正面の席だった魏瓔珞は残りの線香の長さを確認、まだ時間があると踏んで吉祥と自分の刺繍を取り替えた。刺繍の判定は総管・呉書来(ゴショライ)だった。呉総管は吉祥の刺繍を気に入り、さらに魏瓔珞の刺繍を絶賛する。すると納得がいかない女官がいきなり瓔珞の不正を訴えた。責任を感じた吉祥はひざまずいて自分のせいだと認めたが、咄嗟に瓔珞が2人の刺繍は共同作品だと説明する。「ご覧ください、もともとひとつの図案でしたが、効率を考えて別々に刺繍しました」確かにどちらの刺繍も未完成で、不正とまでは断定できない。呉総管は結局、宮使いとして仲間を助けた瓔珞を選び、代わりに告げ口して和を乱した女官を除名とした。秀女選びも終わり長春(チョウシュン)宮に戻った富察皇后。しかし明玉は貴妃が高家の権勢を笠に着て傲慢な態度を取ったと憤慨している。皇后は気にも留めていなかったが、そこに皇帝から扁額「敬修内則(ケイシュウナイソク)」と宮訓図「太姒(タイジ)子を諭す」が届いた。すると皇后は悲しそうな表情になり、少し休みたいと言って侍女を下げてしまう。皇后は3年前に我が子である第2皇子を失って以来、未だ立ち直れずにいた。実は「太姒 子を諭す」の″太姒″は周の文王の正妃で武王の生母、聡明かつ仁徳があり文王と民に深く愛されたという。つまりこの絵は一国の母としての責務を忘れるなという戒めとも取れた。皇后は皇帝の心から愛する人ではあったが、皇子の死後から2人の間には微妙な距離ができている。一方、儲秀(チョシュウ)宮の貴妃のもとには「西陵(セイリョウ)蚕を育てる」が届いていた。宮訓図を見た嘉嬪(カヒン)金(キン)氏は、なぜ貴妃がこれほど荒れているのか分からない。「これは皇上からの忠告よ!勤勉な妃になれとね!」貴妃は皇帝からまるで自分が皇后を虐げていると責められているようなものだと憤慨した。嘉嬪は考えすぎだとなだめ、実は皇帝が古代の賢良な后妃の物語を12枚の宮訓図として絵師に描かせ、六宮すべてに送ったと教える。「にゃんにゃん、皇上は質素で倹約に努められるよう望んでいるだけですわ」貴妃は口の達者な嘉嬪のおかげですっかり機嫌が直った。承乾(ショウケン)宮では嫻妃(カンヒ)輝発那拉(ホイファナラ)氏の母親が娘に発破をかけていた。皇后と貴妃と同期でありながらまだ妃、高氏一族は出世街道まっしぐらだというのに、嫻妃は寵愛争いから距離を置いている。母親は呆れて帰っていったが、嫻妃はただ愛する皇帝と添い遂げることを願っていた。皇帝が意味ありげな宮訓図を送ったせいで妃嬪たちは一喜一憂していた。これは弘暦の狙い通り。こうして考え事があれば寵愛を争う暇がなくなり、弘暦もしばし静かに過ごせるというわけだ。その晩、宮門の閉じる時刻となり、やがて灯りがともされた。刺繍の腕を評価された魏瓔珞たちは繍房に配属され居所へ向かっていたが、道すがら妃とすれ違う。威厳ある一行の迫力に錦繍は思わず妃嬪の儀駕(ギガ)隊だと驚いたが、世話役の方(ホウ)女官が違うと言った。「″儀駕″と呼ぶのは皇后一行だけ、先ほどは高貴妃だから儀仗(ギジョウ)よ」他の妃嬪たちの一行は采仗(サイジョウ)と呼び、使えるのは宮の主人のみだという。今夜も妃嬪たちが集まった。いつものように皇后は欠席、純妃(ジュンヒ)もまた風邪で伏せているという。↓スカジャンと葉っぱ隊高貴妃は純妃が1年の半分は病で寝込んでいると揶揄したが、ふと愉貴人(ユキジン)の姿がないと気づいた。そこで嘉嬪は愉貴人と盟友である怡嬪(イヒン)柏(ハク)氏に事情を尋ねると、怡嬪は咄嗟に体調が悪いと答える。しかし貴妃は怡嬪のわずかな動揺を見逃さなかった。そこへ養心殿の太監・李玉(リギョク)がやって来る。「散会せよ~」つづく(^ꇴ^)後宮モノなのに展開が早く、何よりヒロインがすぐ仕返ししてくれるのでストレスになりませんと言うか正義感を通り越して過剰防衛?そのうち逆に「瓔珞を怒らせちゃダメだーーーっ」と思うようになります(笑いつもちょうど良いところで♪つづく~となるので早く続きが見たくなっちゃうのよねエンタメ後宮という新たな分野の予感です〜分からないけど…( ̄▽ ̄;)
2019.09.25
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琅琊榜之风起了长林 Nirvana in Fire II第15話「標的」軍馬がらみの不正を暴こうと1人で動き出した蕭平旌(ショウヘイセイ)。すると福来(フクライ)客桟(キャクサン/宿)を見張っていた巡防(ジュンボウ)営が牧場主の怪しい動きに気づく。孫(ソン)統領の話では七大牧場のうち5家が客桟に集まり、一晩中、密談を交わしていたという。話を聞いた平旌はすぐ兄に報告した。蕭平章(ショウヘイショウ)はてっきり弟が何かしでかしたと思ったが、平旌は察知したのは巡防営だと教える。牧場主たちが何らかの対策を講じているのは、恐らく朝堂の機密であるはずの北燕との交渉条件が漏れたからだろう。そこで平旌は兄から許可をもらい、何の密談か聞きに行くことにした。七大牧場主たちは人手を集め、郊外で恵(ケイ)王の来訪を阻もうと決めた。格好の機会ができた濮陽纓、すると配下から長林王府次子も福来客桟で密談の内容をすべて聞いたと知る。「よろしい、牧場主たちの計画を1時(トキ)早めるよう仕向けよ」あとは段桐舟(ダントウシュウ)を招集し、蕭元啓(ショウゲンケイ)に文を届ければいい。牧場主たちの計画を知った蕭平旌は巡防営に協力を頼んだ。蕭平章は真の理由を伏せておくよう指示し、七大牧場主の相手なら心配ないと平旌に任せて送り出す。一方、早朝の莱陽(ライヨウ)侯府に濮陽纓から文が届いた。蕭元啓は顔色が変わり、慌てて城外へ馬を駆けていく。すると山の奥深くで濮陽纓が待っていた。「母の埋葬場所は?!」蕭元啓は母が埋められた塚で泣き崩れた。自分の親不孝を嘆きながら、母を見つけてくれた濮陽纓に感謝する。するとそこへ段桐舟が駆けつけた。「掌尊(ショウソン)大人(ダーレン)…(チラリ)」「段先生、莱陽侯には構わずともよい、報告は?」段桐舟は全て濮陽纓の読み通りだったと切り出した。蕭平旌は巡防営と都を出て、牧場主たちの手引きも終えたという。「北燕の使節団が到着して双方が戦えば、蕭平旌を釣れましょう(ふふ」「長林王府は今まで安泰すぎた、彼らが痛い目に遭えば都に風雲が巻き起こる」元啓はようやくこのために濮陽纓が自分をおびきだしたと気づいた。「…蕭平章に伝えろと?」「ご名答、権力者の威光に頼るにも誠意が必要になる、私からの貸しです」濮陽纓は恩着せがましく拝礼すると、元啓は慌てて山を降りて行った。梁の城外で北燕・恵王一行の前に牧場主たちが立ちふさがった。牧場主たちは和議が成立すると商いに大きな影響が出ると訴え、引き返すよう要求する。新たに条件が加えられたことなど知らない北燕側は反発、一触即発の様相となった。一方、禁軍大統領・荀飛盞(ジュンヒサン)は長林王府を訪ねた。蕭平旌と孫統領が都を出たが、巡防営の者から牧場主の件だと聞いたという。蕭平章は事情を説明し、段桐舟でも潜んでいない限り問題ないと伝えた。段桐舟の名を聞いた飛盞はふと叔父・荀白水(ジュンハクスイ)の顔が頭をよぎり、牧場の件が漏れるにしても早すぎると心配する。そこへ蕭元啓が駆けつけた。「都の外で段桐舟を見ました!恐らく平旌を罠にかける気だ!」「まずいぞ…馬をっ!」その頃、郊外では牧場主たちがついに剣を抜いていた。しかし相手がまさか琅琊(ロウヤ)達人榜(ボウ)5位の拓跋宇(タクバツウ)とは知らず、鮮やかな剣さばきに呆然となる。そこへ蕭平旌と孫統領率いる巡防営が追いついた。驚いた牧場主たちは一斉に逃げ出したが、ひとりが悔し紛れに郡主の輿に暗器を投げて去って行く。「気をつけろっ!」平旌は急いで郡主の車に駆け寄ると、重華(ジュウカ)は涼しい顔で暗器を外へ捨てた。こうして牧場主たちの企みは失敗したかに見えたが、突如、段桐舟が襲いかかってくる。段桐舟は恵王を警護していた巡防営たちを次々と吹き飛ばし、裏山へ逃げて行った。倒れた兵士の胸にはあの手形が…。平旌は孫統領に恵王を任せると、すぐ段桐舟のあとを追った。段桐舟は配下が潜んでいる山奥まで蕭平旌を誘き寄せた。「二公子でも予想できなかったはず、自分が標的だとは…」一方、蕭平章たちもようやく現場に到着していた。しかし平旌の姿がなく、手練れを追跡しているという。平章は顔色が一変、馬から降りずにそのまま駆けて行ってしまう。荀飛盞は倒れた兵士の胸に残された手形を見て段桐舟だと確信し、すぐ自分も追いかけることにした。すると恵王が窓から顔を出し、今のが長林王府世子かと尋ねる。飛盞は梁の禁軍大統領だと挨拶し、弟を助けに行った世子の非礼を許して欲しいと頭を下げた。「ではあの若者が次子か?…強敵を前にしながら機転を利かせるわけだな」恵王と飛盞の話を聞いていた重華はなぜか長林王府次子に興味を持ったようだが…。蕭平旌は段桐舟と配下に包囲されていた。応戦するも多勢に無勢、果たしてこのまま孤立無援でどこまで耐えられるのか…。その時、ようやく拓跋宇が現れた。「拓跋公子、遅すぎるぞ」「恵王殿下の安全を確保せぬとな」「紹介する、琅琊達人榜に載る段桐舟先生だ…拓跋公子よりひとつ上位にいる」その頃、蕭平章たちは平旌が木につけた目印を頼りに懸命に馬を走らせていた。拓跋宇はこの機会を逃すまいと段桐舟に戦いを挑んだ。(※確か腕試しで下位の人が勝つとランキングが上がるシステムだった気がする)しかし蕭平章たちが現れると、段桐舟は咄嗟に蕭平旌に掌をあててから逃亡する。「平旌!」平章は肝を冷やしたが、平旌はすぐ起き上がって段桐舟を追いかけて行った。段桐舟を逃すまいと、拓跋宇、蕭平旌、蕭平章、荀飛盞、蕭元啓が追跡した。いくら琅琊達人榜4位とは言え、この顔ぶれと真っ向勝負ではさすがに厳しい。段桐舟は応戦しながら隙を見ては逃げ出し、やがて崖に追い詰められた。拓跋宇は貴重な機会を無駄にしないよう、1対1での勝負に出る。するとついに段桐舟は手の平を切られて掌が繰り出せなくなり、窮地に追い込まれた。平章は勝負があったと判断して生け捕りにするよう指示、と同時に飛盞が走り出す。その時、拓跋宇が崖っぷちに立つ段桐舟に向かって斬りかかり、段桐舟はギリギリのところで剣を避けた。飛盞はその一瞬の隙を狙って手を伸ばしたがわずかに届かず、のけぞった段桐舟は後ろへ飛び上がり谷底へ落下してしまう。林奚(リンケイ)は蕭平旌の胸の傷を治療した。蕭平章は深傷でないと分かってホッとしたが、今でもあの光景を思い出すと恐ろしくなって来る。すると平旌はいたずらっぽく拓跋宇をあの場所へ呼んだのは自分だとばらした。一行が襲撃された時、平旌は拓跋宇にこの手形が琅琊榜の幽冥(ユウメイ)掌だと教えたという。平章はそうだとしても危険を冒し過ぎだと呆れ、林奚に任せて出かけて行った。蕭平旌は婚約の証しである長命鎖(チョウメイサ)を元の位置に戻し、襟元を直した。林奚は思わず平旌をまじまじと見つめてしまう。その様子を蒙浅雪(モウセンセツ)が気づいた。「老堂主と義父は30年以上の仲なの、平旌に関する昔の約束を聞いてる?」「…はい」浅雪はお節介にも長命鎖は平旌が義理立てして身に着けているだけだと言い訳した。実は義父が来年にも平旌の縁談を決めるとそれとなく焚き付けたが、林奚は無関係の自分に話すことはないと言って帰ってしまう。(๑≧ꇴ≦)<黙ってないで!@雪(๑°⌓°๑)<何を言えと?@旌(* >ω
2019.06.02
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琅琊榜之风起了长林 Nirvana in Fire II第14話「和議の条件」蕭元啓(ショウゲンケイ)は参内し、梁(リョウ)帝に拝謁した。梁帝は元啓がすでに自分の母の悪行を知っていることを確認すると、初めて父親のことに触れる。「先帝の五子のうち、そちの父親と朕は同腹だ だがあの件は辺境に災いを招き、犠牲も多く出した、酌量の余地はない…」元啓は母の過ちについては弁明しなかったが、せめて遺体を引き取って埋葬したいと嘆願した。しかし先帝の孫が罪人の魂を案ずることなど許されず、温情を求め続けるなら宗室を外れるしかない。元啓はどちらも選べないと涙ながらに平伏すると、苛立った梁帝はついに沙汰を申し渡した。「そちの母親は荒地で埋葬し、碑を立てることも祭ることも許さぬ 莱陽府は三品の侯位に降格だ 三月(ミツキ)だけ屋敷で喪に服すことを許すが、その後は悼むことも許さぬ」蕭平旌(ショウヘイセイ)は宮中にいる荀飛盞(ジュンヒサン)を訪ねた。実は蕭元啓から父や兄に守られて孤独を知らないと言われ、確かに元啓の苦しみを分かってやれないという。飛盞は平旌が皆から溺愛されているとからかったが、自身も5歳で父を失っていた。元啓が絶望を味わうのも無理はないと理解しながら、立ち直れるかどうかは本人次第だと告げる。(´・_・`)<ちょっと言い過ぎたかも~( ー̀ωー́ )<大丈夫だ、時が苦痛を消し去ってくれる(キリッ莱陽侯府に墨淄(ボクシ)侯が現れた。蕭元啓は自分を殺すつもりだと覚悟したが、墨淄侯は東海(トウカイ)の血が流れている元啓に利があるという。「今後、梁の朝堂にお前が身を置く場などない、唯一の希望は私に従い修練することだ」しかし墨淄侯は金陵を離れる必要があった。実は梁帝が東海使節団の帰還に使者を送ると決定、恐らく自分が国に戻ったか確認させるためだろう。蕭元啓は墨淄侯を頼るほかなく、母の遺言にあった通り墨淄侯を″従伯父″と呼んだ。すると墨淄侯は元啓にひとつだけ警告しておく。「あの濮陽纓(ボクヨウエイ)は我々とは根本的に異なる なんの憂慮もなく突き進む、報復だけに生きる者だ…その点を覚えておけ」「分かりました」東海の使節団が梁を発つのと入れ違いに早馬がやって来た。すると朝廷の伝達にも関わらず、なぜか長林王府に届く。その理由はすぐに分かった。北燕(ホクエン)の使節団として皇帝の嫡子である五皇子・恵(ケイ)王自ら金陵を訪れることになり、瀚海(カンカイ)王の第三子・拓跋宇(タクバツウ)が護送するという。拓跋宇と言えば瀚海剣の継承者、まだ26歳ながら琅琊達人榜5位だった。暗黙の了解のように″琅琊榜″とくれば長林王府に回って来る、蕭平章(ショウヘイショウ)は苦笑いしたが、蕭庭生(ショウテイセイ)は何か不気味なものを感じていた。「琅琊榜の達人が次々と現れる まるで誰かが亡霊のごとく裏で画策し、かき乱すかのように…」「裏で画策?可能でしょうか?」蕭平章は父の言葉が引っかかったが、とりあえず弟に任務を与えることにした。北燕の恵王一行はすでに梅嶺(バイレイ)を越えていた。報告を聞いた濮陽纓はどうやら内紛でかなり焦っていると気づく。段桐舟(ダントウシュウ)に一行を追跡させていたが、濮陽纓はここで撤収させ、都付近で待機させることにした。内閣首輔(シュホ)・荀白水(ジュンハクスイ)は北燕の恵王が和議で来訪するため、皇太子・蕭元時(ショウゲンシ)の鍛錬にちょうどいい機会だと進言した。しかし梁帝は皇太子ならまだ幼いと一蹴、普段の随行は長林王府世子に代行させるよう指示する。また、内閣が主導するとは言え、客を迎える蕭平章にも和議の進展の写しを送るよう命じた。淑妃の件が解決し円満になった梁帝と皇后荀(ジュン)氏の関係、しかし長林王府への寵愛が薄れることはないらしい。蕭平旌は琅琊(ロウヤ)閣の鳩房(キュウボウ)を利用し、早々に任務を片付けた。北燕の情勢を調べたところ、この激流を阻む力はなく、挽回できるかは新たに奮起した恵王の手腕次第だという。ただ梁には特に影響もなく、対岸の火事と言ったところだ。蕭平章は平旌の報告書に目を通していたが、その隙に平旌はさっさと出かけてしまう。「(はっ!)平旌!話はまだ終わってないぞ!」蕭平旌は手合わせの約束があり、巡防営・孫(ソン)統領と待ち合わせしていた。その時、七大牧場主たちが馬で駆けてくる。孫統領の話では隔年ごとに都に礼品を運ぶため、4月中は福来客桟(フクライキャクサン)に滞在するという。つまり軍馬を調達している朝廷の役人に礼品を渡すのだ。荀白水は朝議で北燕より提案があった和議の条件を上奏した。北燕と梁の境は呈屋(テイオク)山の南嶺だが、北燕が北嶺まで軍を退き、郡主を嫁がせると提案してきたという。北の国境には渝(ユ)という強敵がいるが、北燕と友好を結べば国境の圧力も軽減するはずだ。すると梁帝は軍務に関わるなら長林王にも見解を聞くと言い出した。そこで蕭平章はすかさず北燕が詭弁を弄したことを指摘する。実は呈屋山一帯は傾斜が穏やかで嶺がないのも同然、つまり退くという表現は適切ではなかった。蕭庭生は和議の条件が実質、郡主を嫁がせることのみだと教え、新たな条件を提案する。北燕に500頭の種馬を提供させ、蘭州の草原に朝廷の牧場を開いてはどうかというのだ。梁の軍馬は生育が困難なため、渝や北燕には及ばなかった。大部分が西域の牧場を通じて調達され、訓練後に兵部に提供されることから、国庫を消耗し種付もできない。「長林蘭州営で管理すれば数年で成果が出ましょう」蕭平章はすでに準備しておいた奏状を渡した。荀白水たち内閣は難色を示したが、梁帝は北燕との交渉に長林王府世子の提案を盛り込むよう命じる。またしても長林王府の独断場、荀白水の猜疑心はますます募っていった。長林王府に戻った蕭庭生と平章。軍馬の改良は誰が考えても有益だが、荀白水は明言を避けながらも追加条件に反対とみえる。平章は父が内閣の態度を疑っていると気づき、平旌に軍馬の買い付けについて調べるよう命じた。濮陽纓のもとには間者から逐一、報告が届いた。何でも牧場の件で内閣や兵部、戸部(コブ)が協議に追われているとか。濮陽纓は早速、この機会を利用しようと思いつき、偶然を装って荀白水に接触した。実は今回の天象の異常は乾天院だけでなく欽天監(キンテンカン)も気づいているはず、しかし正直に報告できないという。「将星(大将になぞらえた星)が盛ることで紫微(シビ)星(天帝の星)は侵され、輝きはかき消される… 今日、牧場を掌握すれば次は食料庫です」蕭平旌は軍馬の売買が不正の温床になっていると気づいた。毎年の兵部の記録を見ると、取り引きは七代牧場が独占している。また、越北牧場の1頭の額が長林軍が買った駿馬より高く、去年に至っては戦もないのに春と秋に買い付けていた。報告を聞いた蕭平章は利権が絡めば当然、内閣が関わらないはずがないと納得する。平旌は掘り下げれば不正を暴けると奮起したが、平章は暴く必要はないと止めた。調べさせたのはあくまでなぜ内閣が自分たちの提案に反対なのか、その理由を知るためだという。武臣は地方や六部の政務に関われず、梁帝が命じたわけでもないのに長林王府が朝臣を調査すれば大事になる。「父上に威光があり、兵権を持つからこそ、長林王府は勝手に動けぬのだ」確かに長林王府は御史(ギョシ)台ではない。善意からとは言え職務を無視して勝手に調べれば、それは特権となり制度が崩れてしまう。平旌は清風堂を訪ね、ひとしきり林奚(リンケイ)に愚痴った。「朝堂に関わると矛盾ばかりで理解に苦しむよ、やっぱり江湖(コウコ)は自由で気楽だな~♪」林奚はその言葉にハッとした。もし平旌が江湖の人間なら…。荀白水は濮陽纓の誘導にすっかり乗せられ、乾天院を訪ねた。正直に言えば500頭の種馬は非常に心を動かされるのも事実、賛成に回るかもしれない。しかし濮陽纓は皇太子の将来と比べれば、単なる目先の利益に過ぎないと言った。また、朝廷に軍馬を売って得られる莫大な利益を断たれるとなれば、荀白水以外に不服な者もいるだろう。すると濮陽纓は表立って反対しづらい荀白水のため、ある策を持ちかけた。ちょうど七大牧場の者が金陵にいる。彼らを利用して北燕の恵王の来訪を阻むのだ。↓どう見てもハリポタだよねw蕭平旌は自分が兄と違って半分は江湖の人間だと思い出した。ならば個人的に調べても問題ない、例えひとりでも各地にある琅琊閣の鳩房がある。そこで早速、七大牧場主が滞在している福来客桟を訪ねることにした。予想通り七大牧場の者は非常に警戒していた。そこで濮陽纓の配下が密談中に少々あおったところ、すぐ反応したという。明日もけしかければ動き出すはずだが、巡防営がずっと見張っていた。濮陽纓は長林王府世子に動きがないと知って残念だったが、次子が現れたという。「蕭平旌か?」「はい、妨害してやりますか?」「いや、好きにさせておけ…動かぬ方が困るからな」つづく(^ꇴ^)清風堂に2日世話になっただけで平旌と林奚があうんの呼吸になっていた~(笑それにしても長林王府は妬まれてるって分かってるのに、これじゃ確かに敵が増えるはずだわどうして梁帝の前に白水おじいちゃんに連絡してあげないのかしら?
2019.05.31
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琅琊榜之风起了长林 Nirvana in Fire II第13話「芽生え」都は莱陽(ライヨウ)侯府の一件で大騒ぎだった。林奚(リンケイ)は治療を終えた蒙浅雪(モウセンセツ)から化粧箱が本当に莱陽太夫人の仕業だったと聞いて胸が痛む。人の思惑など外からではなかなか分からないものだ。しかし林奚はなぜ莱陽太夫人が長林王府を恨むのか分からない。すると浅雪は辺りを気にしながら声を潜めて言った。「私も昨夜、平章(ヘイショウ)に聞いて概要を知ったくらいよ …莱陽王の事件は義父上が最初に気づいて陛下が調査して先帝が親裁したの 関わった人たち全員が憎いのでしょうけど、女子の身で陛下に対して何ができると? だから長林王府に狙いを定めたのね」林奚はこの苦しみなら必ず乗り越えられると浅雪を励ました。林奚は蒙浅雪を見送って戻ろうとした時、柱の影にいる蕭平旌(ショウヘイセイ)の姿に気づいた。「平旌?そこで何しているの?」すると平旌は全て自分が原因だったと漏らした。義姉に子が授からなかったのは、自分こそ後継者とする人間がいたからだという。その夜、蕭平旌は酒を飲み、一晩中、剣舞で憂さを晴らした。林奚は平旌が気が済むよう見過ごし、翌朝に酔い覚ましを届けてやる。すると平旌は数日、ここに隠れたいと頼んだ。林奚は隠れていれば解決できるのかと突き放したが、平旌はふてくされて布団に潜り込んでしまう。梁(リョウ)帝は莱陽侯府へ沙汰を下すため、長林王・蕭庭生(ショウテイセイ)から意見を聞いた。庭生は莱陽太夫人の処分なら簡単でも、蕭元啓をどう処遇するかは難題だと告げる。ただ元啓の様子を見るに母の悪行を知らなかったと思われ、また父親の件についても詳細は知らないだろう。何と言っても元啓は先帝の孫なのだ。清風堂に蕭平章(ショウヘイショウ)が現れた。弟は辛いことがあるとすぐ隠れてしまうと知っている。子供のようにうつむく蕭平旌、林奚は離れたところで見守っていた。「なんだ?実の兄ではないともう従わないのか?」「?!大哥は大哥だ!ただ合わせる顔がなくて怖かった…」平旌は兄に怒られると思っていたが、実際は自分たちの関係に変わりはないと気づく。こうして兄弟の絆を確認した平旌は大人しく長林王府へ戻った。念のため義姉も知っているのか聞いてみたが、平章が引き取られた時に都にはまだ屋敷がなく、知っているのは母と周管家以外に先帝と皇帝だけだという。「そのことじゃない、周管家が罰を受けた理由を教えたのか?」「望むなら黙っておく、これ以上、苦しめたくないしな…」実は平章は蒙浅雪に周(シュウ)管家が長林王府の名を使って悪事を働いたと嘘をついていた。平旌はついでに家出の件を父に内緒にしてくれと頼んでおく。しかし平章は保証はできないと言葉を濁した。まさかその頃、宮中で平旌の家出が父と梁帝の笑い話になっているなど平旌は知る由もない…。そんな折、いよいよ東海の使節団が金陵(キンリョウ)に到着した。蕭平章は城楼で一団を眺めながら、なぜか墨淄(ボクシ)侯がまだ金陵にいる気がすると漏らす。わざわざ文を残していったことも不自然に感じるが…。ともかく使い手の弟を荀飛盞(ジュンヒサン)に協力させ、念のため蕭元啓の周辺の警護を強化するよう頼んで帰った。蕭平旌は蕭元啓のことで梁帝に恩情を賜る機会をうかがっていた。しかし荀飛盞から思いがけず莱陽太夫人なら早々に埋められたと聞く。そうとは知らず、元啓はひとり母を弔いながら平旌が来るのを何日も待っていた。すると平章の予感が的中し、莱陽侯府に墨淄侯が潜入する。元啓は曲者に気づいて飛び出したが、使い手の男に到底、敵うはずもなかった。一体、この男は何者なのか。そこに濮陽纓(ボクヨウエイ)が現れ、元啓が心に抱く望みを叶えてくれる男だと紹介した。「私の望むことがお前たちに分かるものか」「分かりますとも」東海の使節団が梁帝に謁見し、国書を届けた。しかし一団に墨淄侯の姿はなく、使者も墨淄侯が先に梁に潜入していたなど認めるはずもない。使者は墨淄侯なら国境を超えて数日後、体調を崩して帰国したとごまかした。そこで梁帝は、東海国主も重症で帰国した墨淄侯を放置して置けないだろうと牽制する。使者はその意味を察し、国主も自由にさせ過ぎたと考えて今後は目を光らせる所存だと答えた。梁帝もそれ以上は追求せず、淑妃虞(グ)氏の供養も使者によってしめやかに執り行われる。内閣首輔(シュホ)・荀白水(ジュンハクスイ)は皇后を訪ね、やはり大した問題ではなかったと報告した。蕭元啓は鬱々としながらひとり母を弔っていた。祭壇には濮陽纓が置いていった母の遺言書が…。濮陽纓は母が残した絶筆だと言ってこの封書を差し出したが、当初は受け取らなかった。母は恨みで理性を失い、死に際まで利用されたが、自分は母の轍を踏むまい。しかし母の屍が荒地に捨てられたと聞くと元啓の中で何かが壊れた。『私の母が…そんなわけない、平旌は力になると約束した!』『長林王府次子が気に留めるとでも思うのか?』元啓は衝撃のあまりその場でへたり込んだ。母と違って大して恨みなど抱いてこなかった元啓、しかし濮陽纓にあおられて怒りと憎しみがわき起こって来た。『陛下や長林王のようになりたくはないか? 権力を擁し、地位を築き、人々の上に立って彼らの運命を決める… 恨みがなくとも今のような凡庸な人生は望まぬはずだ、お前も先帝の血を継ぐ蕭氏の男だぞ? なぜ蕭平旌はあれほどもてはやされ、お前は都の隅でうらやむしかないのだ?!』濮陽纓は元啓の本心を見透かしたかのように扇動し、再び遺言書を差し出した。この文には生前の莱陽王が生き延びるために懇願した声と、太夫人が宮中で味わった屈辱が記されているという。『両親と同じ道をたどるつもりか? 一生この屋敷に隠れて何も語らず何もせず、黙々と耐えるだけでは両親と同じである 読むがいい』濮陽纓は突き放すように元啓に文を投げ渡し、帰ってしまう。『莱陽侯…恐怖とは最大の敵である!それを殺してこそ人の上に立てるというもの!』…元啓はひとしきり泣いた後、ついに母の遺言を読んだ。莱陽侯府にようやく蕭平旌が訪ねてきた。莱陽太夫人はすでに内廷司が埋葬に出し、墓標はないが場所なら分かるという。平旌は家での騒動のため結局、梁帝に切り出せなかったと正直に言った。すると元啓は思わず、母のような卑賤(ヒセン)の罪人など忘れ去られても仕方ないと卑屈になる。確かに梁帝は都で母子を守ってくれたが、思えば最初から華やかな地になど身を置かなければ望みなど持たず、運命に抗わずに天寿を全うできたはずだという。しかし平旌は父から当時の莱陽王の処分は正しかったと聞いていると訴え、太夫人が心の魔物に負けて梁帝の寛大さを復讐に利用したと反論した。その時、元啓が思わぬ言葉を口にする。「もし父上が陛下と同じ正室の子でなければ少しの余地はあったのでは?」平旌は愕然とした。元啓に罪はなく善悪の判断もできると信じてきたが、まさか梁帝の恩情を偽善だと思っていたとは。梁帝は今も元啓を身内として何度も処遇を協議しているというのに…。すると元啓は我に返ったように、気が動転して心にもないことを言ったと言い訳した。ちょうどそこへ宮中の使者がやって来る。「蕭元啓は直ちに宮中へ参内するように…」平旌は耳にしたのが私だけで幸いだったと笑って先に部屋を出た。つづく( ゚ェ゚)?林奚ちゃん、サイドテーブルがあるのになぜ床に置いた?wそれにしても石井さんと元啓の出会いがががが…顔面占有率がね、もうね(汗そう言えばカットされてるのね___
2019.05.30
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琅琊榜之风起了长林 Nirvana in Fire II第12話「悪意の形」濮陽纓(ボクヨウエイ)は蕭元啓(ショウゲンケイ)が生き残る道はたった1つだと莱陽(ライヨウ)太夫人に迫った。息子を救うためには莱陽王が死んだ理由、そして先帝と皇帝、長林王に対する積年の恨みを全て遺書に書き残せという。蕭元啓を利用するためには父の仇と母の恨みの発端を知ってもらう必要があった。追い詰められた莱陽太夫人は従兄に改めて息子の安全を約束してもらえるのか確認する。すると墨淄(ボクシ)侯は莱陽太夫人が命を捨てれば因縁は消え、元啓は自分の従甥になると言った。「今後、東海のために力を貸す気になれば偉業も成し得る…」翌日、蕭平旌(ショウヘイセイ)は荀飛盞(ジュンヒサン)と一緒に莱陽侯府を訪ねた。2人を出迎えた蕭元啓は何の用か尋ねたが、平旌は言葉につまってしまう。飛盞はただの付き添いだったが機転を利かせ、勅命により古い事件を調べているため、莱陽太夫人に話を聞きたいとごまかした。しかし内院へ行ってみると、寝殿の前が騒ぎになっている。「奥様が出て来ないのです、何の返事もないのでご報告しようかと…」驚いた元啓は何度も声をかけたが反応はなく、仕方なく力づくで戸を開けた。すると寝所の梁(ハリ)に無残にも殺された莱陽太夫人の亡骸が吊るされている。「母上っ!」衝撃のあまり取り乱す元啓、平旌は管家と2人で今にも母に飛びつきそうな元啓を必死に止めた。桟(サン)には短刀で突き刺した一枚の書き置きが…。『宿怨(シュクエン)を晴らし東海へ帰す 墨』蕭平旌と荀飛盞はすぐ梁帝に報告した。梁帝は突然のことに呆然となり、2人に兵を率いて莱陽侯府を捜索するよう命じる。平旌は真っ先に元啓の様子を見に行ったが、元啓は悲しみに打ちひしがれていた。しかし禁軍が勅命を受けたと知ると、元啓は母が何か罪を犯したせいだと気づいてしまう。平旌は落ち着くようなだめたが、元啓は思わず頭を下げて平旌に泣きついた。「せめて埋葬して供養したい… お前は長林王府の次子だろう?陛下もお聞き入れになる、だから頼む!」驚いた平旌は元啓を立たせ、何とか方法を考えると言った。莱陽侯王府の捜索が終わった。長林王・蕭庭生(ショウテイセイ)は蕭平章(ショウヘイショウ)と一緒に参内、また、後宮にも関わるとのことで皇后荀(ジュン)氏も同席を命じられた。こうして関係者が揃うと、荀飛盞は証拠品と共に莱陽太夫人の悪行を報告する。梁帝を長年、恨み続けて来たことをうかがわせる呪詛で使った人形、さらには長林王府も狙われていたことが分かったという。実は皇后が世子から頼まれて調査していたあの化粧箱も莱陽侯府で見つかった。そこで平章は袂から妻の化粧箱を出し、2つの化粧箱を並べて真相を告げる。莱陽太夫人は7年前、皇后が下賜する化粧箱を密かにすり替え、東海朱膠(トウカイシュキョウ)を仕込んだ化粧箱が長林王府へ届いた。東海朱膠は極寒の薬性があり、長く触れた者は子が授からないという。しかし現在、清風堂堂主・林奚(リンケイ)の治療で蒙浅雪(モウセンセツ)の体は徐々に回復していた。すると最後に飛盞は莱陽太夫人の遺言を提出する。皇后は自分の名が書かれていたらと思うと気が気でなかったが、結局、巻き込まれずに済んだ。最終的に遺言書にある通り、莱陽太夫人は淑妃に化粧箱をすり替えるところを見られ、忠告も聞かず口を封じたと判明する。飛盞は動機から物証までつじつまが合うことから、莱陽太夫人の単独犯行と断定した。その頃、乾天院では濮陽纓も報告を聞いていた。禁軍は莱陽侯府を封鎖、莱陽太夫人の屍は布1枚しか掛けられずに運ばれ、蕭元啓は屋敷に監禁中だという。「ようやくお膳立ては整った、仕上げといくか…」濮陽纓の手には莱陽太夫人が残したもう1通の遺言が…。墨淄侯が報復に固執したことで、思いがけず化粧箱の下手人が莱陽太夫人だと分かった。蕭平章はこのことで新たな事実も発覚し、長年、疑問だったこともすべて説明がつくと梁帝に上奏する。兄の話が終わったところで蕭平旌は蕭元啓のために恩情を賜ろうとしたが、その時、梁帝の様子がおかしくなった。梁帝を心配した蕭庭生は怒りから体を害しては罪人の思う壺だと諫言、沙汰を下すのは延期となる。まさかここで嘆願するわけにもいかず、結局、平旌は何も言えないまま宮中を出た。一方、昭陽宮を出た皇后は後宮への道すがら、濮陽纓の挨拶を受けた。濮陽纓は拝礼したまま目配せすると、皇后の表情で全てを察する。ようやく梁帝は皇后への長年のわだかまりが解け、皇后も満足したのだろう。長林王府へ戻ると、蕭庭生は息子たちをすぐ書斎へ呼びつけた。化粧箱の件を知らなかった庭生は王府の大事を隠していたことに激怒、しかしすぐ冷静さを取り戻して平旌だけを先に帰す。すると庭生は平章になぜ東院の世話を東青(トウセイ)に任せたのか聞いた。平章は周(シュウ)菅家が高齢だからと言い訳したが、庭生はその答えに落胆する。「平章、自分の出生を知ってもう私には本心を明かせぬというのか?」「とんでもないことです!」平章は驚いて平伏し、仕方なく正直に話した。実は数年前、浅雪に仕える周管家の孫娘が化粧箱を壊したことがあり、密かに周管家に修理を頼んでいたという。当然、周管家はこの時に東海朱膠に気づいたはずだが、そのまま戻って来ていた。考えたくはないが、周管家が平章に子を残させまいとしたことは紛れもない事実、庭生は何とも虚しくなった。しかし平章は、母と一緒に屋敷に入った管家が平旌に肩入れするのは当然だと理解を示す。すると庭生は妻が生きていたら決して許さないはずだと断罪した。その夜、久しぶりに感傷的な夫の姿を見た蒙浅雪は、思わず後ろから抱きしめた。すると平章はなぜか最近、母のことを思い出すと話し、平旌の楽観的な性格は母譲りだと笑う。「だがこの世には人を苦しめることがあると、いずれは分かるはずだ…」翌朝、蕭平旌は偶然、周管家が屋敷を出て行くところを見た。門衛に聞いてみると、長林王が激怒して周管家を寒州の村に監禁するよう命じたという。驚いた平旌はすぐ東院に駆けつけ、報告した。蒙浅雪も突然のことに戸惑うが、蕭平章は子が口を挟むことではないとなだめて治療へ送り出す。平旌はやけに冷静な兄を見て、本当は事情を知っていると分かった。「教えてくれるまで居座るからな!」蕭平章は戸を閉め、改まって座った。実は周管家は4年前に東海朱膠に気付きながら己の意思で報告しなかったという。蕭平旌はその意図が全く理解できず、信じられないと言った。すると兄から思いがけない真実を聞かされる。「父上は先帝に引き取られて育った…」「そうさ、都中の人が知ってる」「…私もだ」「何が?」「父上が引き取った 母上は愛してくれたが、周管家は不満だった 私は実子ではないのに、私が存在するせいで母上の実子が長林王府の世子になれぬ」「つまり…周管家は私のために…」平旌は自分が原因だったと知り、いたたまれなくなって飛び出して行った。つづく( ๑≧ꇴ≦)あの穏やかなパンダ庭生パパを激怒させるとは!もう血管が切れるかと思ってヒヤヒヤしたわ〜
2019.05.29
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琅琊榜之风起了长林 Nirvana in Fire II第11話「隠者の影」梁(リョウ)の皇后荀(ジュン)氏は、墨淄(ボクシ)侯が淑妃の報復にやって来たと知って不安になった。自分の嘘で淑妃に裏切られたと思い込んだ莱陽(ライヨウ)太夫人。淑妃の死に直接、関与したわけではないが、莱陽太夫人をけしかけたもの事実だった。乾天院に音もなく墨淄侯が現れた。実は濮陽纓(ボクヨウエイ)こそ墨淄侯に淑妃の死の真相を知らせた張本人、その目的は取引だという。「墨淄侯にある妙策をご用意しました 妹君の恨みを晴らせると同時に墨淄侯の抱く大志を実現できます」濮陽纓は墨淄侯の心に東海への偉大なる志が隠されていることを見抜いていた。「白神(ハクジン)が私に告げました この局面を変え東海の重責を担えるのは墨淄侯であると そして3年以内に東海の王として君臨し、10年以内に東海の王が天下を制するでしょう!」そのためには淑妃の敵を討ち、その後で梁に東海の種を植え付けるのだという。蕭平章(ショウヘイショウ)は例の化粧箱を手にして考え込んでいた。その姿を見た蕭平旌(ショウヘイセイ)は調査が進まないせいだと心配する。すると平章は皇后が化粧箱を作った職人を探し当てたものの、7年前に死んでいたと教えた。あまりに偶然過ぎるが、完成品は内廷司(ナイテイシ)が慣例で3度も検査を行い、正陽宮(セイヨウキュウ)に運ばれた後は再度、女官たちが確認している。精巧な作りとは言え、幾度も調べたのに見抜けないものだろうか。さすがに全員が関わっていればどこかの段階で漏れるはず…。平章はふと正陽宮に運ばれたあと細工した可能性を示唆した。「まさか…」その時、治療を終えた蒙浅雪(モウセンセツ)が戻って来る。これ以上、浅雪を傷つけないよう調査の件は内密、平章と平旌はそこで話を切り上げた。墨淄侯は濮陽纓の計画に興味を持った。しかし自分のために策を講じて何の得があるのか分からない。すると濮陽纓は自分にも自分なりの狙いがあると教え、ただし墨淄侯と利害が衝突しなければ良いだけだと言った。「そこで墨淄侯にひとつお願いがございます」それは他でもない長林王府のことだ。長林王府は功績が高いだけでなく、長林軍は先帝が下賜した軍だった。現皇帝も長林王府に恩情をかけ、長林王に対し絶大なる信頼を置く。近い将来、長林王の意見が皇帝の意見になるのも必至だ。ただし長林王も高齢、今や長林王府の屋台骨は蕭平章だという。とは言え墨淄侯は琅琊(ロウヤ)達人榜(ボウ)首位、たかが長林王府世子など取るに足らないと鼻で笑った。蒙摯(モウシ)の子孫である世子妃・蒙浅雪、愛弟子の荀飛盞(ジュンヒサン)とて眼中にない。そこで濮陽纓は長林王府には次子・蕭平旌がいると教えた。「まだ若いですが腕は立ちます 蒙浅雪と組んで襲いかかって来たら墨淄侯と言えども脱出するのは困難では?」その夜、墨淄侯は長林王府に忍び込んだ。すでに寝支度していた蒙浅雪だったが、気配に気づいて剣を手にする。と同時に外でも蕭平旌が屋根に飛び上がり、あっという間に私兵が屋敷を包囲した。墨淄侯は長林王府をすぐ脱出し、乾天院へ戻った。長林王府の警護は予想以上に堅く、東院に入れたものの、蕭平章にはまったく近づけなかったという。天下一の使い手が逃げ帰って来るとは、濮陽纓もいささか期待外れだった。梁を崩し、偉業を成し遂げるには、長林王府を倒さねばならない。しかし長林王府を倒す者ならすでに物色済だった。梁帝はこのところ体調を崩していた。皇后は付き添って介抱したいが、梁帝に追い返されてしまう。これも金陵(キンリョウ)に墨淄侯が現れ、梁帝の頭に淑妃の影がちらついているからだ。すると濮陽纓が参内した。「細かいことは存じませんが、あと数日で終わります…決着もつくかと」˚✧₊⁎❝᷀ົཽ≀ˍ̮ ❝᷀ົཽ⁎⁺˳✧༚キラン淑妃の死について調査を継続中の蕭平旌と荀飛盞。しかし蕭平章は平旌が莱陽太夫人から供述を取っていないと知る。平旌は淑妃と同族であり情もある莱陽太夫人に普通は審問しないと困惑した。すると平章は淑妃が流産する三月前に出入りした名簿と"世子婚礼の宴"の賓客名簿を見せる。どうやら兄は淑妃の死と化粧箱のすり替えに関連があると疑っているようだ。しかしちょうど蒙浅雪が現れたため、平旌はそれ以上、聞けずに終わってしまう。蕭平旌は禁衛営を訪ね、荀飛盞に莱陽太夫人から話を聞きたいと頼んだ。飛盞は淑妃の件の他に理由があると気づいたが、平旌は隠したくないが話せないこともあるという。ただ兄から相手が宗室の女性なので2人で行くよう命じられていた。一方、莱陽太夫人も息子の莱陽侯・蕭元啓(ショウゲンケイ)から墨淄侯の事件を聞いていた。身に覚えがある莱陽太夫人は覚悟を決めて別れの晩餐を開く。何も知らない元啓は豪華な料理に困惑し、母が勘違いしているのだと思った。「母上?外で自分を鍛えたいと言いましたが、まだ先の話ですよ? もう会えなくなるようなお顔です」莱陽太夫人は来月が元啓の誕生日だと思い出し、立派に育った息子の姿は亡き夫を彷彿させると感慨深い。息子は大志を抱いていながら自分のせいで屋敷に閉じ込められて来た。本当なら都で息子にかなう者などいないのに…。元啓は母の深い愛情に触れ、心から感謝した。蕭平旌は荀飛盞と明日にでも莱陽王府を訪ねることにした。そこで兄に改めて莱陽太夫人を疑っているのか聞いてみる。蕭平章はまだ憶測に過ぎないと話し、莱陽侯府で何が分かっても後宮に関係あれば必ず皇帝に報告するよう釘を刺した。しかしその夜、ついに墨淄侯が莱陽侯府に現れる…。莱陽太夫人は書物を読んでいる息子の姿をかいま見てから、内院へ戻った。戸を開くと閑散とした寝所…。しかし気配を察して目を閉じると、再び目を開けた時には目の前に墨淄侯が立っていた。「…四従兄上」「…同じ宗室のお前であって欲しくなかった」すでに真相を知っている墨淄侯は弁明を拒否すると、濮陽纓が現れた。濮陽纓の姿を見た莱陽太夫人は言い逃れできないと分かり、その場にへたり込んでしまう。莱陽太夫人は淑妃を妬んでいた。同じ東海宗室の女子でありながら、従妹は皇帝の後ろ盾がある寵妃となり、自分は母子で息を潜めて慎ましく暮らす未亡人となる。「淑妃が私を姉妹と思っていたと? 深宮で何人が淑妃の死を願ったか、どれだけの者が淑妃を呪ったと思う?!」莱陽太夫人は開き直って鬱憤を晴らすと、墨淄侯は従妹が本当に妹に手をかけたのだと実感して虚しくなった。すると濮陽纓は、問題は子のことだと告げる。莱陽太夫人は何も知らない息子を見逃して欲しいと懇願するが…。つづく(^ꇴ^)おう?やっぱり飛盞は師妹が好きなの?←下種の勘繰り?w
2019.05.28
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琅琊榜之风起了长林 Nirvana in Fire II第10話「異国の愛妃」兄から雑務を押し付けられて不機嫌な蕭平旌(ショウヘイセイ)。すると梁(リョウ)を来訪する東海の視察団の名簿に今年の琅琊(ロウヤ)達人榜(ボウ)首位・墨淄(ボクシ)侯の名前を見つける。国書には"東海の儀礼で淑妃を供養する"と書いてあった。墨淄侯は亡き淑妃の実兄、しかし東海で隠居していることもあり、今やその事実を知る者はほとんどいない。平旌は淑妃が誰のことか分からなかったが、義姉・蒙浅雪(モウセンセツ)が教えてくれた。東海と梁(リョウ)は婚戚関係を結んでいるため、20年前に東海から2人の郡主が輿入れしている。そのうち1人が東宮に迎えられた淑妃で、難産により母子とも亡くなっていた。もう1人は先帝の命で二皇子に嫁いだ今の莱陽(ライヨウ)太夫人、つまり蕭元啓(ショウゲンケイ)の母だという。その頃、蕭平章(ショウヘイショウ)は父と梁帝に謁見していた。墨淄侯が来訪する意図は測りがたいが、天下一の手練れを軽視できない。そこで使い手の荀飛盞(ジュンヒサン)と弟の2人に対応させたいと上奏した。一方、蕭元景も東海の使節団が月末に金陵(キンリョウ)に到着すると知り、急いで母に知らせた。しかし母は喜ぶどころか、急に黙り込んでしまう。実は莱陽太夫人と淑妃には忌まわしい過去があった。…7年前、莱陽太夫人は密かに蒙家の下賜品である化粧箱をすり替えたが、運悪く淑妃に見られてしまう淑妃は一緒に嫁いできた従姉が何を持ち込んだか気づき、長林王府の子孫を絶やすつもりだと分かったこれまでも無意味な恨みは捨てろと何度も忠告して来たが、まだあきらめていないらしい莱陽太夫人は長林王のせいで夫が死んだと恨み続けていた淑妃は同族を告発することができず、綻びが出る前に何とか化粧箱を取り戻すよう助言する莱陽太夫人はその場では自分の非を認めたが…「母上?」「(ハッ)そうね…淑妃が死んで7年も経つのね…」そんな2人の様子を高楼から墨淄侯が見ていた。皇后荀(ジュン)氏は淑妃の兄が大層な人物だと知った。そこで濮陽纓(ボクヨウエイ)を呼び出し、墨淄侯について詳しく知りたいと頼む。濮陽纓は拝命して皇后を見送ると、ふと7年前のことを思い出した。…再び天幕に現れた莱陽太夫人、その様子から濮陽纓は例の化粧箱の件で何かあったと気づく「眉間が暗いのは災いが降りかかる兆候です」濮陽纓は姉妹が殺し合う予兆だと言った…蕭平旌は義姉を陥れた者を見つけ出すため、東海朱膠(トウカイシュコウ)の入手元を突き止めることにした。しかし林奚(リンケイ)の話では東海朱膠は各国の商人に売られるため、いつどこで入手したかを特定するのは難しいという。ただ希少で値も高いので普通の身分では買えないこと、またわざわざ手の込んだ仕掛けを使ったのは直接、復讐したり外へ出る機会が少ないためだと予想した。「つまり宗室の女の可能性が高いと?もしそうならお手上げだ」平旌はいきなり行き詰まってしまう。蕭平章は禁軍大統領・荀飛盞を屋敷に招き、すぐ弟を呼んだ。先の喧嘩の件で気まずい蕭平旌と荀飛盞…。しかし平章から墨淄侯のことだと聞いて急に2人の雰囲気が軟化する。武芸者にとって琅琊達人榜首位の手練れと相見えるのは願っても無い貴重な機会だった。東海の水で鍛えたという″烏晶(ウショウ)の剣″、また″隠居の士″と呼ばれ、幻の剣法を繰り出すとしか分からない謎に包まれた人物…。どうやら″墨淄侯″とは爵位のようで、名前も定かではなかった。すると飛盞は何やら胸騒ぎがしたのか、墨淄侯がすでに金陵に着いている気がすると漏らす。その予感は的中し、ある夜、侍医とその家族、産婆が次々と殺される事件が起こった。蕭平旌と荀飛盞は犠牲となった6人の遺体を調べ、その太刀筋(タチスジ)から墨淄侯の仕業と断定した。恐らく妹・淑妃の死に関わりがあるのだろう。しかし当時、淑妃の死に疑念を持った梁帝は寧(ネイ)王と内廷司に調査させたが、結局、何も分からなかったという。蕭平章は墨淄侯が片っ端から当時の関係者をあたっては報復し、最後の標的を探していると考えた。あえて自分の名を名簿に入れて隠し立てもせず動けば、それがやましい人間への脅しとなる。「平旌、出かけるぞ、一緒に来い」莱陽太夫人は難産で苦しむ淑妃の夢を見ていた。陣痛の苦しみに耐えきれず、必死に助けを求めて来る淑妃…。そこで莱陽夫人は部屋で煎じていた薬湯をよそって介添えの侍女に渡した。しかし淑妃は薬湯を飲むと急に腹痛を訴え苦しみ始める。「じぇじぇ~っ!!!」莱陽太夫人はそこで飛び起きた。恨みを晴らすために罪を重ねて来たが、今さら引き返すことはできない。床を離れた莱陽太夫人は梁帝に見立てた人形を出し、憎しみを込めて針を突き刺した。墨淄侯を呼んだのは濮陽纓だった。すでに4件の殺人で6人が死亡とは、墨淄侯は行動が早く、血も涙もないらしい。しかしこの事件は京兆尹(ケイチョウイン)府も刑部も引き継がず、禁軍大統領と長林王府次子が調査すると知る。濮陽纓は梁帝の人選に感心したが、ふと長林王府世子の提案だと気づいた。「段桐舟(ダントウシュウ)の訓練した刺客も腕は立つが、2人を尾行できるほどの段階ではない …莱陽侯府を監視させよ」蕭平章は弟を連れて内廷司にやって来た。そこへ荀飛盞も合流し、墨淄侯が次に狙う相手を予想する。すると当時の記録から淑妃のお産に立ち会った関係者の名簿を発見、次の標的が鄭仕孝(テイシコウ)だと踏んだ。平旌と飛盞は慌てて飛び出して行くと、平章はふと結審奏状に目を留める。そこには″莱陽夫人が淑妃のそばに付き添い…″と記されていた。蕭平旌と荀飛盞は鄭府を厳重に警護してその時を待ったが、結局、空振りだった。一方、蕭庭生(ショウテイセイ)は2人が淑妃の死を調べていると知り、臣下が後宮のことに踏み込みすぎではないかと懸念する。しかし蕭平章は何か突き止めても処置するのは梁帝のため問題ないと言った。濮陽纓は墨淄侯の件で正陽宮を訪ねた。皇后は墨淄侯がすでに6人も殺したと聞いて動揺を隠せない。これは報復で、墨淄侯は淑妃が難産で死んだとは思っていないと言うのだ。濮陽纓は人払いを頼み、皇后に何か後ろめたいことがあるのかと疑った。すると皇后は力が抜けたように足を崩して、肘掛にもたれかかる。確かに梁帝が淑妃を寵愛するのは辛かったが、何より怖かったのは将来だった。もし自分の息子より淑妃の生まれて来る子を愛したら…。「だけど、淑妃の死に関して私は指示していないわ、本当よ?!」しかし梁帝が時折り見せるあの冷たい眼差し…。皇后は疑われているのに釈明する術がない、それが恐ろしいのだと嘆いた。濮陽纓は白神が皇后の潔白を知っているとなだめ、自分が祈りを捧げて皇后のわだかまりを解くと約束した。↓デカイ…あの日、実は侍女が偶然、淑妃と莱陽太夫人の諍いを耳にしていた。…報告を聞いた皇后は、どうやら淑妃が莱陽太夫人の弱みを握っていると知るそこで莱陽太夫人を呼び出し、かまをかけた「嫁いできた際、密かにある物を持ち込んだそうね?あなたの計画はすべて淑妃から聞いたわ」驚いた莱陽太夫人は慌てて叩頭し、命乞いした「どうかお目こぼしを!」「同族が何だと言うの?兄弟と言えども裏切り殺し合う あなたの夫とて同じような末路をたどり、実の兄弟によって死に追いやられた…」皇后の言葉で莱陽夫人は淑妃への恨みを募らせた「この数月、淑妃の子を守るため私がどれだけ心を砕き、麗(レイ)妃の企みを阻止してきたことか まさかこんな仕打ちをするなんて…」つづく( ゚ェ゚)うーん莱陽太夫人の谷間って…誰得なのか?
2019.05.27
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琅琊榜之风起了长林 Nirvana in Fire II第9話「名もなき位牌」乾天(カンテン)院に莱陽(ライヨウ)太夫人が現れた。皇后がかつて蒙(モウ)府に与えた化粧箱を調査させていると知り、心配になって濮陽纓(ボクヨウエイ)を訪ねたという。実は7年前、莱陽太夫人は濮陽纓に化粧箱の細工を頼み、密かにすり替えていた。しかし濮陽纓は化粧箱を作らせた職人なら"7年前"に死んだと教え、皇后は何一つ突き止められないという。莱陽太夫人は帰りの馬車に揺られながら、ふとあの日のことを思い出した。あれはまだ濮陽纓が粗末な天幕の中で白神(ハクジン)に祈祷していた頃…。莱陽夫人は薄暗い天幕を訪ね、ある人の八字を渡したすると濮陽纓は命式を計算し、それが非常に高い位の人間だと気づく「誰かを呪えば自分に跳ね返る…その覚悟はおありですか?」莱陽夫人にもはや迷いはなく、黙ってうなづいた…。蕭平章(ショウヘイショウ)は療養を理由に年の瀬の外出を控えていた。ちょうど忙しくしている周(シュウ)管家(執事)を見かけた平章は親衛・東青(トウセイ)を呼び、東院の雑務を任せることにする。「周管家は母上が輿入れの時、共に屋敷へ来た…高齢になった今は父上の世話だけで良い」清風堂では林奚(リンケイ)が蒙浅雪(モウセンセツ)のため、懸命に治療の準備をしていた。一方、蕭平旌(ショウヘイセイ)は頼まれた薬草を無事に採取、その夜は谷で過ごす。そんな中、浅雪の興味は北燕(ホクエン)の郡主が嫁いで来ることだった。実は義弟に良い相手を見つけたが、許嫁のことがあるため義父に言い出せずにいるという。そんな折に北燕の公主の話が舞い込み、てっきり平旌の相手だと勘違いして焦ったのだ。平章は縁談話だとしても平旌ではないと断言したが、ならば郡主の相手は誰なのだろうか。翌朝、都に戻った蕭平旌は城外で待っている林奚を見つけた。てっきり自分を迎えに来てくれたと思って喜んだが、林奚は最後の薬剤を待っていると素っ気ない。すると老堂主の使いが到着、頼まれていた薬剤を届けた。平旌も薬草を渡し、こうして全ての薬が揃う。「準備して年明けに連絡します」林奚は馬車に乗り込んだが、馬へ戻る平旌を呼び止めた。「平旌!」平旌は何事かと振り返ると、林奚は窓から水を渡して帰って行った。大晦日、長林(チョウリン)王・蕭庭生(ショウテイセイ)は息子と連れ立って宮中の祝宴に出席した。年を越す頃には王府に戻り、新年の挨拶を受けると父子3人で線香を手向けることにする。長林王府には先帝から下賜された名もなき位牌が祭られていた。毎年、こうして供養しているが、その意図は平章が世子に冊立された時に伝えている。…英霊が全員、世に名を残せるわけではない…位牌に名はなくとも情義は心にあり、心に祭る者がいる限り…それが師であれ先達であれ友であれ同じ…梁の戦旗のもと散った魂ならば、この位牌の前に奉る…悲しみを安んじ、消えぬ情を懐かしんで新年早々、蕭平旌は騒ぎを起こした。林奚に義姉の差し入れを届けに行った帰り道、偶然、莱陽侯・蕭元啓(ショウゲンケイ)が酒楼にいると知る。そこで合流しようと店に入ったが、ちょうど元啓の連れが子に恵まれない長林王府世子妃の噂話をしていた。「長林王が数十年も戦場で殺戮を繰り返した祟りが息子夫婦に降りかかっているとの噂だ…」「バカを言え!」元啓は思わず声を荒げたが、そこに平旌が現れた。激怒した平旌は2人の男を店の外に引きずり出すと、制裁を加えようと飛びかかる。しかしちょうど通りかかった禁軍大統領・荀飛盞(ジュンヒサン)が止めに入ったため、2人は言い争いになった。飛盞は正義を気取る平旌を激しく非難、すると平旌は身内の女子の陰口を叩かれて衙門(ガモン/役所)へ訴え出るのかと言い返す。すると飛盞は顔色が変わった。長林王府の身内の女子と言えば師妹しかいない。事情を察した飛盞は急に男たちを捕らえ、バツが悪そうに禁軍へ連行して行った。蕭平章は弟の愚行を知っていながら何も言わなかった。しびれを切らした平旌は自ら切り出し、長林王府への悪意ある噂に憤る。しかし平章は懲らしめても意味はないと諌め、耳にしなければ悩むこともないとなだめた。実は先帝が存命の頃から流言が飛び交い、梁帝が世継ぎを授からずにいた数年など長林王への噂は耐えがたいものだったという。とは言え古(イニシエ)より人の口に戸は立てられないもの、いちいち気にしていたら英雄であっても身が持たない。すると平章は清風堂へ行ったなら自分に話すことはないのかと聞いた。蕭平章は林奚が治療の準備ができたことを知り、いよいよ蒙浅雪に真実を告げることにした。浅雪は深く傷ついて取り乱したが、平章は強く抱きしめて懸命に励ます。幸い結婚が早かったので浅雪もまだ若く、林奚が治療すればいくらでも子を産めるだろう。そうして見返してやるのだ、蒙浅雪は簡単に陥れられないと…。しかし浅雪にはどうしても分からなかった。「私が何をしたと?狙われるような悪いことをした?!誰を敵に回したというの?」平章は浅雪の涙をぬぐってやると、蒙家の叔祖父(祖父の弟)の言葉を思い出させた。「この世は不公平なことがまかり通り、苦しいものだ だが身を正す者の揺るぎなき信念を卑劣な輩に理解できるわけがない…」すると浅雪は気丈にも蒙家の娘として叔祖父の教えに従うと言った。一方、梁帝は皇后と皇太子と静かに新年を過ごしていた。しかし皇太子が梅の枝を集めている様子を見ると、梁帝は梅が好きだった淑妃のことを思い出さずにはいられない。↓出たっ!限定一匹もの(꒪ȏ꒪;)皇后荀氏はなぜ急に淑妃のことを持ち出すのか分からなかったが、実は東海の国書にあった要求のひとつが淑妃を母国の礼で供養したいというものだった。梁帝は情を汲んで許可すると伝え、供養は皇后に任せるという。皇后荀氏はすぐ荀白水を呼びつけた。なぜ東海が淑妃の供養を求めて来たと早く知らせなかったのか。荀白水は皇后がこれほど憤慨していることに困惑し、大したことではないとなだめる。ここは皇太子の将来のためにも割り切り、梁帝の期待に応えるべきだろう。蒙浅雪の治療が始まった。その日は蕭平旌が林奚を送迎できないため、浅雪は書房の平旌の様子を見に行ってみないかと誘う。しかし林奚は断った。つづく(^ꇴ^)林奚が素直になれるまで、まだ時間がかかりそうでも今回はむしろラブコメ要素がない方がいいかな(笑そうそう、平旌がミカンを投げてた姿、飛流を思い出すわ〜
2019.05.24
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琅琊榜之风起了长林 Nirvana in Fire II第8話「曲がった忠義」青蓮(セイレン)寺で思いがけず師妹の一途な思いを知った禁軍大統領・荀飛盞(ジュンヒサン)。段桐舟(ダントウシュウ)がここに身を隠すことは難しいと判断し、小手に油がついた場所は乾天(カンテン)院と断定する。すると飛盞は観音像に手を合わせ、蒙浅雪(モウセンセツ)の願いが叶うよう祈って寺を出た。その頃、段桐舟は乾天院に到着し、濮陽纓(ボクヨウエイ)に経過報告していた。荀飛盞は自分の手形を見たその晩に荀白水(ジュンハクスイ)を訪ねており、恐らく関与に気づいたという。濮陽纓は計算通り叔父と甥を反目させることに成功し、これで荀大統領も必ず介入してくると満足した。すると慌てて弟子がやって来る。実は禁軍と巡防(ジュンボウ)営に包囲され、荀大統領自ら率いて全ての出入り口を封鎖してしまったという。驚いた濮陽纓は段桐舟を密室にかくまい、何食わぬ顔で挨拶に出た。飛盞は段桐舟を追跡したところ特製の油の香りがしたと説明、乾天院に出入りした疑いがあるため調べたいという。内閣首輔(シュホ)・荀白水は皇后に謁見し、念のため荀飛盞との確執を報告した。飛盞が訴え出ることはないと確信しているが、それより今後が心配だという。荀白水は長林王府世子に脅威を感じ、今は問題なくても将来どうなるか分からないと訴えた。「人心は変わるものです、警戒すべきかと…」荀飛盞は丹房の壁が怪しいことに気づき、密室を発見した。そこで濮陽纓に案内させて地下室を捜索したが、段桐舟の姿はない。飛盞は仕方なく引き上げると、濮陽纓はほっと胸をなでおろした。「都に来て久しいが、肝を冷やしたのは初めてだ…荀飛盞か、侮れぬな」実は段桐舟は地下室から庭に脱出し、井戸の中で身を潜めていた。大同(ダイドウ)府の事案は廷尉(テイイ)府が審理して全貌はつかめた。梁(リョウ)帝は年の瀬も近いことからひとまず結審すると決め、逃亡犯は捕らえたら処断することにする。結局、宋浮(ソウフ)と紀琛(キシン)の証言が食い違ったままで黒幕も暴かれないままだが、朝臣たちが追求することはなかった。長林王・蕭庭生(ショウテイセイ)も梁帝の意向に従ったが、蕭平章(ショウヘイショウ)はどこか不気味なものを感じる。「すべては始まりに過ぎないのかも…」化粧箱のふたの裏に仕込まれていたのはやはり東海朱膠(トウカイシュギョウ)だった。蕭平旌(ショウヘイセイ)は林奚(リンケイ)の話を兄に報告し、治療法が決まるまで義姉に黙っていることにする。蕭平章は逸る気持ちを抑えるように固く目を閉じて聞いていたが、ふと目を開けた。「平旌、都の風は冷たくなる一方だと思わないか?」「大哥、寒いのか?」「…冷たい風だろうと激しい雨だろうと、我が長林王府は風雲を知らぬわけではない」すると平章は平旌を連れて天牢へ出かけた。蕭平章は獄中にいる宋浮に面会した。宋浮は結審したことを知らなかったのか、本来なら三族皆殺しのところ、男のみが流刑になったと聞いて驚いている。すると平章は、かつては民を思う熱い血潮が流れていた宋浮の志がいつ変わったのか尋ねた。宋浮は先帝や陛下への忠誠心は変わっていないと否定し、全ては陛下の朝局を安定させるためだと訴える。結果的に前線の状況は長林王の読み通りだったが、詔(ミコトノリ)もないまま大軍を動かしたという悪しき例を見逃すことができなかった。しかしまさか渝(ユ)が南下して甘州を攻めるとは思いも寄らず、単に補給を遅らせるよう仕組んだだけで補給を断つ気などなかったという。「文武百官で私と同じ考えを持つ者は数多く存在する… 我らは見たいのだ、長林軍のおごった心がくじける様を! そうすれば功績の上にあぐらはかけぬ、負け戦を見たかったのだ!」憤慨した平旌は宋浮の胸ぐらをつかみ、押し倒した。「それほど憎いのかっ?!」宋浮は長林王の徳と厚い仁義には敬服していたが、長林王府となれば話は別だと漏らした。朝廷を意のままに操り、圧倒的な兵力を持つ長林軍…。例え今はその忠誠に変わりはなくても、子孫が帝位を狙わぬ保証などどこにもない。平旌は長林王府に悪意を向ける宋浮が紀琛と共謀していないなど到底、信じられなかった。しかし宋浮は秦先生の正体に気づいていたものの、斉州に使いなど送っていないと否定する。平章は自分でも意外だが、なぜか宋浮のその言葉を信じられると言った。蕭平章は天牢を出ると、弟と別れて皇后荀氏に謁見した。そこで証拠となる化粧箱を差し出して調査を求めたが、皇后はまるで自分が責められているようだと憤慨する。平章は至って冷静に、そして礼を尽くして嘆願し、確固たる信念を貫いた。「父や家内、そして平旌に害が及ぶようなら、決して黙ってはおりません」すると皇后は長林王府の影響力を配慮し、仕方なく調査をすると約束した。↓だから圧迫感すごいのよ( ๑≧ꇴ≦)東海(トウカイ)と北燕(ホクエン)の国書が宮中に届いた。弟子から報告を聞いた濮陽纓は予想した時期と同じだと安堵する。その頃、梁帝は両国からの国書に関する内閣の見解を聞いていた。しかし荀白水は忙しさにかまけて鴻臚寺(コウロジ)の報告を見落とし、答えることができない。確かに大同府の件に関わった朝臣が多く、人手不足から内閣の職務は副首輔に任せていた。梁帝は理解を示して奏状を見せてやると、荀白水は東海なら婚戚に当たるので使者の来訪を認めても問題ないと進言する。ただ北燕については現在、内紛が起きているので情勢が読めず、来訪は来春に伸ばし、その間に検討するよう提案した。蕭平章は朝から父が書斎にいると聞いて駆けつけた。恐らく療養中の自分を気遣って自ら雑務をこなしてくれているのだろう。すると平章は父と雑談しながら、礼部の文書を見て顔色が変わった。庭生はどうかしたのか尋ねたが、平章はいつになったら平旌に引き継げるかと思っただけだとごまかす。そこで父に見つからないようこっそり折本を袂に隠した。蕭平章は礼部を訪ね、祭典の進行について誤りを指摘した。これまでは皇太子が幼かったため父が宗室を代表して天地を祭ったが、今年は皇太子が満10歳となり東宮位に就いている。よって全ての儀典を改めるべきだが、礼部尚書・沈(シン)は皇太子より王伯に敬意を表せという梁帝に配慮したと言い訳した。もし父が見落として許可していたら、長林王府が東宮を軽視したと讒言されるだろう。「今後はくれぐれも余計なことを考えずに職務を全うしてくれ…」↓近い近い近い~( ๑≧ꇴ≦)蕭平旌は林奚から浅雪の治療に必要な薬草を頼まれた。そこで兄に屋敷が退屈なので愁雲(シュウウン)谷に遊びに行きたいと訴え、父に口利きを頼む。しかし愁雲谷と聞いた平章はすぐ浅雪の件だとピンと来た。平旌は仕方なく義姉のために薬草を探して来ると教える。すると平章は改まって平旌と林奚に感謝し、家のことは任せておけと言った。つづく( ー̀ωー́ )うーんここは誤解される長林王府が可哀想~ってなるところだけど冷静に考えると宋浮の懸念はもっともだよね~庭生パパはれっきとした宗室の一員だし、先帝って本当はどう思っていたのかな?
2019.05.23
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琅琊榜之风起了长林 Nirvana in Fire II第7話「化粧箱の秘密」禁軍大将軍・荀飛盞(ジュンヒサン)は巡防(ジュンボウ)営の報告で段桐舟(ダントウシュウ)の足取りをつかんだ。段桐舟は駆けつけた禁軍大統領と一戦交えると、その際、小手を切られてしまう。このままでは危険だと察した段桐舟は官兵の包囲をかいくぐり逃亡、飛盞も後を追ったが逃げられた。↓孫統領の″借りて来た猫″感がすごいw裏道でこつ然と姿を消した段桐舟。飛盞は困惑したが、ふと屋敷の塀に土がついていることに気づいた。その屋敷とは萊陽(ライヨウ)王府…。段桐舟が咄嗟に逃げ込んだのは萊陽王府の内院だった。室内は宗室の屋敷とは思えないほど簡素で、目につく物と言えば大きな棚が2つ…。そこで棚の中を調べてみると、思いがけず梁(リョウ)帝を呪った人形を発見した。荀飛盞は捜索のため莱陽王府を訪ねた。話を聞いた莱陽侯・蕭元啓(ショウゲンケイ)は母の内院以外なら自由に捜索して構わないと認めたが、飛盞は内院に潜んでいる可能性も示唆する。そこで元啓は飛盞の立ち会いのもと、母に部屋を調べてもらうことにした。莱陽太夫人は仕方なく棚を開けて確認したが、思いがけず身を潜める段桐舟を見つける。しかし段桐舟が呪いの人形を手にして無言の圧力をかけて来たため、黙っているしかなかった。一方、参内を終えた蕭平章(ショウヘイショウ)は軽はずみな態度を改めない弟に苦言を呈していた。蕭平旌(ショウヘイセイ)は堅苦しい兄を揶揄して怒らせたが、平章は帰りの車で冷静に言い聞かせる。梁帝に重用され懸命に国境を守って来ても、長林王府は朝廷に敵が多かった。口うるさく慎めと命じるのも、″功績が著しいゆえ長林王府が陛下や皇太子へ敬意を払わない″と誤解されないためだという。平旌は自分の浅はかさに気づいて肩を落としたが、その時、急に馬車が止まった。何事かと思えば莱陽王府の前に禁軍と巡防営がいる。そこで平旌は兄に断って様子を見に行くことにした。蕭平旌が莱陽王府に駆けつけると、ちょうど荀飛盞と蕭元啓がいた。飛盞は段桐舟と一戦交えたが逃げられたと話し、王府を捜索しても何も見つからないという。その頃、内院では捜索の手を逃れた段桐舟が脱出しようとしていた。秘密を知られた莱陽太夫人は怯えていたが、段桐舟は去り際に思わぬ言葉を残す。「屋敷にこもり密かに呪ったところで、積年の恨みが晴れるとは思えぬがな(フッ)」荀飛盞は段桐舟と戦った場所で柱に残された手形を見つけた。「…かの″幽冥の火″だけある」するとその焦げた手形が叔父の屋敷で見た手形と似ていることに気づいた。蒙浅雪(モウセンセツ)は嫁いで7年、未だ子宝に恵まれなかった。藁にもすがる思いで人知れず仏に手を合わせる浅雪…。ちょうど参内から帰って来た蕭平章は妻の様子で何をしていたのか分かった。平章は思わず妻を抱きしめ、浅雪さえいればそれ以外は″錦上に添える花″だと告げる。浅雪は夫の深い愛情を十二分に分かっていたが、どうしても子を産みたいという気持ちは変わらなかった。※錦上に花を添える→王安石「即事」より、美しい物の上にさらに美しい物を加える一方、蕭平旌は急に林奚(リンケイ)に呼び出され、清風堂にいた。平旌は自分が恋しくなったのかとふざけたが、林奚の話は思いのほか深刻なことだと知る。実は蒙浅雪の化粧箱のふたの裏には東海朱膠(トウカイシュコウ)が仕組まれていた。林奚の話では義姉が子を授からないのは、この極寒の薬性を持つ東海阿膠の可能性が高いという。ただ東海朱膠は非常に珍しい薬剤のため断言はできず、ひとまず平旌を呼んだのだ。平旌は義姉の苦悩を知っているだけに林奚の判断に感謝し、詳しい調査を任せて帰ることにした。同じ頃、荀飛盞は荀白水(ジュンハクスイ)を訪ねていた。そこで物入れの上にある書物を退かし、その下になぜ段桐舟の手形があるのか説明を求める。″幽冥の火″という奇妙な技は烙印を押したような手形が残るが、江湖(コウコ/侠客社会)広しと言えど、このような技を使えるのはただ1人しかないない。荀白水は手形があったことすら知らなかったとしらばくれたが、飛盞は親代わりの叔父でも容赦なかった。荀氏一族は皇后を輩出、皇太子も東宮位についている。叔父も朝堂で位を極めて内閣を率い、甥である自分の手には禁軍5万が委ねられた。十分に梁帝に寵愛されているにも関わらず、なぜ愚行に打って出たのか。すると荀白水は実際に行動に移してはいないと断り、考えを持ったことだけは認めた。長林王府の影響力が皇太子の将来を脅かし、ここで抑えつけておかねばいずれ血の雨が降ることになるという。飛盞は呆然となった。まさか叔父が取るに足らない猜疑心のために悪辣な手を使うつもりだったとは…。「前線で死んだのは梁の将兵ですよ?敵が南下すれば踏み荒らされるのは梁の地だっ!」飛盞は身勝手な叔父に憤慨して帰ることにしたが、外に叔母が立っていた。叔母は書斎の様子がおかしいと聞いて様子を見に来たが、2人の険悪な雰囲気に驚きを隠せない。親を亡くした自分を幼い頃から世話してくれた叔母の心配そうな様子に飛盞は心が痛んだ。そこで荀白水は飛盞の身体にも荀氏一族の血が流れていると情に訴えかける。すると飛盞は最後の情けとして、段桐舟を捕えるまでは何も語らないと言った。「どうか目を覚まして引き返してください、決して…道を踏み外さぬよう」翌日、蕭平旌は悩んだ末に林奚の話を兄に教えた。蕭平章は妻がどれだけ涙を流し苦しんできたかと思うと、悔しくて仕方がない。しかしこのまま密かに調査しても万全ではないと考え、詳しく調べると決めた。幸い今日、蒙浅雪は青蓮(セイレン)寺に出かけている。そこですぐ林奚を呼び、東院を調べてもらうことにした。林奚は注意深く探してみたが、化粧箱の他は問題ないという。一方、荀飛盞は段桐舟が落としていった小手の匂いが気になり、内廷司の魏(ギ)大人(ダーレン)を呼んだ。香に詳しい魏大人はすぐ小手についた匂いが白神(ハクジン)の祈祷で使う特製の油だと分かる。この油は全部で120斤作られ、皇宮以外では長林王府世子が青蓮寺で願掛けに使う他、濮陽纓(ボクヨウエイ)の乾天(カンテン)院に届けていた。そこで早速、飛盞は青蓮寺を訪ねることにする。するとちょうど寺を出た長林王府の馬車とすれ違った。本堂には長林王府世子妃が奉納した長明灯(チョウメイトウ)が並んでいた。下賜された油なので住職も扱いには格別の注意を払っているという。火を絶やさぬよう弟子たちが交代で見張っているため、殿内には常に見張りがいた。飛盞はともかく段桐舟の似顔絵を渡し、寺の者に見覚えがないか聞いてほしいと頼む。「住職、この寺を参拝するものは何を願う?」「南海慈航(ナンカイジコウ)観音の前で願うことはただひとつ、子孫が繁栄することに他なりませぬ」つづく (Ŏ艸Ŏ) うっ…小浅…林姑娘は遠目から見るとリーフェイに似てる〜でもやっぱり違う〜(笑
2019.05.22
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琅琊榜之风起了长林 Nirvana in Fire II第6話「腐心」朝廷で大同(ダイドウ)府の補給船事故に関する審理が始まった。関与はせずとも宋浮(ソウフ)の企みを知っていた内閣首輔(シュホ)・荀白水(ジュンハクスイ)は朝議で梁(リョウ)帝から名指しされ、内心ひやりとする。しかし梁帝は廷尉(テイイ)府の調査にしびれを切らし、内閣首輔が主導するよう指示しただけだった。長林(チョウリン)王・蕭庭生(ショウテイセイ)は調査に介入しないと決めた。世子・蕭平章(ショウヘイショウ)と次子・蕭平旌(ショウヘイセイ)は見守ることしかできなかったが、梁帝の計らいで王府に報告書が届く。すると宋浮と紀琛(キシン)の供述が食い違い、宋浮は善柳(ゼンリョウ)営との共謀を否定、片や紀琛はあっさり認めていると知った。今さら偽る理由もなく、だとすればどちらも偽りでないのかもしれない。平章は紀琛が直接やり取りしたのが幕僚(バクリョウ)で宋浮ではないことに着目し、廷尉府の呉(ゴ)に知らせておくことにした。↓庭生パパよりモフモフしてる…もふもふもふもふそんな中、天牢に収監されていた段桐舟(ダントウシュウ)がこつ然と消えてしまう。今日は清風堂堂主・林奚(リンケイ)が長林王府世子の往診に来る日だった。そこで世子妃・蒙浅雪(モウセンセツ)は自ら林奚を迎えに行ったが、長林王府へ戻る途中で馬車が急停止する。馬車の行く手を阻んだのは乾天(カンテン)院の馬車だった。濮陽纓(ボクヨウエイ)は相手の馬車に長林王府の札がかかっていることに気づき、すぐ馬車を降りて謝罪に向かう。そこに禁軍大統領・荀飛盞(ジュンヒサン)が現れ、迂回するよう頼んだ。実は段桐舟が脱獄、飛盞は梁帝から禁軍と巡防(ジュンボウ)営を率いて追跡するよう命じられたという。浅雪は師兄に挨拶してすぐ出発すると、濮陽纓も馬車に戻ることにした。しかし飛盞が咄嗟に濮陽纓を引き止め、どこへ行くのか確認する。濮陽纓は少し不満げに、皇后から参内を命じられたので急いでいると言った。↓モフモフがちょっと薄手w林奚は浅雪がなぜ禁軍大統領を師兄と呼んだのか不思議だった。実は飛盞は荀氏一族で皇后荀氏と荀白水の甥だが幼い時に浅雪の父の門下に入り、叔祖父(祖父の弟)から武術を叩き込まれたという。しかし浅雪が嫁ぎ、飛盞も公務で忙しくなったことから今は疎遠になっていた。荀白水は妹の皇后荀氏に謁見、事件に自分が関わっていないことを伝えてから屋敷に戻った。すると驚いたことに書斎に脱獄した段桐舟がいる。段桐舟は宋浮から首輔だけが自分の動機を知っていたと聞いており、もしもの時は首輔の号令を聞くよう指示されていた。しかし荀白水は巻き添えになることを恐れ、すぐ去れと突き放す。段桐舟は仕方なく出ていったが、功力を使って物入れに焦げ目をつけておいた。荀白水は手形の焦げ跡に気づいたものの、隠す間もなく荀飛盞が訪ねて来てしまう。飛盞は重罪犯が逃亡したので警戒するよう進言してすぐ帰ったが、手形を見逃さなかった。段桐舟は未だ捕まらず、荀白水の報告では程度の差こそあれ多くの臣下が関わっていたと分かった。梁帝は富貴のために国の危機も顧みないのかと嘆き、心労から咳の発作が出てしまう。すぐに太医が呼ばれて大事はなかったが、皇后荀氏は濮陽纓にお祓いさせることも忘れなかった。「皇太子は幼く陛下の庇護が必要だわ…今以上に気を配って」一方、林奚は東院で世子を診察していた。蕭平章の傷は治っていたが、体力が回復するにはまだ時間がかかるだろう。そこで薬湯を新しくすると決めて処方を書くことにした。すると平章が不意に黎(レイ)老堂主から林奚と弟が同い年だと聞いたと話す。林奚は何も言わなかったが、浅雪は誰より礼節を重んじる平章の言葉に違和感を覚えた。林奚は処方を書いていた時、ふとあることに気づいて世子妃の化粧箱に目を留めた。そこで帰り際、それとなく浅雪の手を見て帰って行く。見送った浅雪はすぐ平章の元へ行くと、若い娘に年齢の話をしたことを責めた。すると平章もなぜ黎老堂主が世間話でも触れない若い娘の生まれ年など語ったのか不思議に思い、それで探ってみたと説明する。( ー̀ωー́ )「考えすぎだろうか?」(✪ω✪)「そうよ」蕭平旌は長林王府に飛んできた伝書鳩から密書を外していた。しかし中を読む前に兄と一緒に参内することになる。梁帝は寵愛する平旌との再会を喜び、皇太子に会いに行くよう勧めた。平旌は久しぶりの宮中で道に迷うと、ばったり濮陽纓と遭遇する。濮陽纓はすぐ長林王府次子に挨拶したが、誰だか覚えていない平旌は挨拶を返したものの興味なさそうに行ってしまう。梁帝は蕭平章と2人きりになったところで、琅琊閣の件を持ち出した。帝「過去を知りたければなぜ直接、父親に聞かぬ?そちが口を開けば兄上も隠しはしない」章「…琅琊閣には朝廷に縛られずに世を見る目があります その目を通して見れば道は踏み外しません」帝「では見えたのか?」章「はっきりと…」梁帝は正直に兄が平章を世子に決めた時に反対したことを認めたが、今となってはその判断が正しかったと言った。平旌の自由気ままな性分が変わることはなく、このまま兄の庇護のもと思い通りに生きて欲しいという。何より平章に皇太子を託せるなら安心だった。平章は平旌を世子にと願っていたが、どちらにしても重責も与えずに規律も守らせないようでは父母に申し訳ない。しかし梁帝はあせらぬよう助言し、東宮へ行くよう促した。蕭平章は道に迷った蕭平旌と合流し、2人で東宮にやって来た。すると皇太子・蕭元時(ショウゲンシ)は平旌の姿に気づくなり、喜びのあまり駆け出してしまう。平旌も再会を喜んで皇太子を抱き上げたが、その様子を見た皇后荀氏は眉をひそめた。平章は慌てて礼節を欠いた平旌を叱りつけ、平伏して弟の無礼を謝罪する。「どうかお許しを…」平旌は慌てて兄の隣にひざまずき、改まって皇后と皇太子に拝礼した。その頃、林奚は往診のため中院にいた。浅雪はすっかり忘れていたと謝り、こうして2人でおしゃべりも悪くないと笑う。すると林奚は気になっていた例の化粧箱を見せてもらうことにした。その化粧箱は浅雪が嫁いできた時、皇后から下賜されたものだという。そこで林奚は化粧箱の模様が珍しいので図案を写すために借りたいと頼んだ。皇后荀氏は長林王府世子と次子をすぐに立たせた。梁帝の寵愛する平旌に謝罪させたと耳に入れば自分の度量が疑われる。しかし皇太子が勉強をおろそかにして平旌と遊ぶことには難色を示した。すると平旌は懲りずに口を滑らせてしまう。「娘娘(ニャンニャン)、元時は10歳です、勉強ばかりでは気が滅入ります 先帝も蕭氏の男は文武両道だと…」驚いた平章は慌てて平旌を制したが遅かった。「(ピキッ)二公子に先帝を持ち出されては何も言えないわ、好きにしなさい…」母后から許しを得た皇太子は喜んで平旌と飛び出して行く…。つづく(((;꒪ꈊ꒪;)))シャオミんの圧迫感がすごくて…
2019.05.21
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琅琊榜之风起了长林 Nirvana in Fire II第5話「共謀者」長林(チョウリン)王府世子(セイシ)・蕭平章(ショウヘイショウ)は都まで証人を護送している弟を心配した。鍵となるのは都に入る最後の晩、恐らく野営の場所は啓竹渓(ケイチクケイ)に違いない。予想通り、蕭平旌(ショウヘイセイ)たち一行は紀(キ)将軍の勧めで啓竹渓を野営の場所に選んでいた。啓竹渓は両側が崖になっており、これなら四方のうち二方向を守ればいい。すると平旌はなぜか証人の車に大きな幕をすっぽりかぶせた。蕭平旌は自ら見張りをすると決め、付近を警戒した。その時、木々が揺れたかと思うと、段桐舟(ダントウシュウ)が襲来する。休憩していた兵士たちは慌てて駆けつけ段桐舟を包囲したが、すでに証人の車には無数の暗器が刺さっていた。段桐舟は不敵な笑みを浮かべ、平旌を挑発する。「二公子も予想しなかったのでは?」しかし平旌が車の幕をはがしてみると檻の中は空っぽだった。実は奇襲を予想して、人知れず張(チョウ)府尹(フイン)を移動させておいたという。蕭平旌は段桐舟がなぜ張府尹ではなく銭(セン)参領を殺したのか疑問だったが、その答えが出ていた。独り身の銭参領は自分の身が危うくなれば口を割る可能性が高いからだろう。家族がいる張府尹ならひとまず黙らせておけば済む、それができるのはこの一行にいる者だけだ。平旌は共謀者がいると気づき、紀将軍にたどり着く…。(; ̄(エ) ̄)<なっなぜ分かった?@紀( ತ _ತ) <始めは疑ってなかったんだけどね~@旌思えば出立前に証人が口を割ったかどうか確認して来たり、驛站(エキタン)で張府尹の部屋にいたのも不可解だった@4話。確かに紀将軍は驛站で密かに夫人の指輪をちらつかせて張府尹を脅している。そもそも紀将軍は段桐舟とは立場が違う。三品の将軍として惜しむべき前途があり、疑われずに口封じするとなれば大胆には動けなかったのだろう。すると平旌は、ようやく兄が決して甘州から引けなかった理由に気づいた。甘州の背後には何の要塞もなかった。もし破られたら南下する敵を退ける戦力がない、紀将軍が率いる善柳(ゼンリュウ)営が守る斉州までは…。元(ゲン)将軍は次子が真相にたどり着いたところで、実はすでに長林王と世子が紀将軍の企みを見抜いていたと教えた。渝(ユ)軍が甘州を突破しても斉州に着く頃には疲弊しているため、戦力のある善柳営で南下を食い止めようと思ったのだろう。紀将軍は軍功を独り占めする長林王府を妬み、黒幕と共謀して功績を横取りしたかったのだ。「長林王府が軍功のためだけに国境を守っていると思うなら、 父が受け継いできた魂は一生、理解できない…」平旌は深く失望したが、紀将軍は開き直った。「見破ったからどうなのだ?周囲を見てみろ?長年、私に従ってきた腹心ばかりだ 今日は誰ひとり生きて帰しはせぬぞ…(ふっ)段先生、始末してくれ」って段先生まかせかいっ!≡≡≡ ⊂⌒~⊃。Д。)⊃ ズコッしかし危機を悟った段桐舟は動かなかった。啓竹渓に世子妃・蒙浅雪(モウセンセツ)が長林軍を率いて現れた。「陛下の命により長林府は善柳営・紀琛(キシン)を捕らえに来た!」浅雪が令牌を示すと、善柳営はあっという間に包囲されてしまう。紀将軍は諦めて剣を捨てたが、段桐舟は正面突破しようと飛び上がり…。蕭平旌は元将軍と義姉の援護で無事に証人を守り抜いた。しかし父に利用されたと知って機嫌が悪い。元将軍は世子の策だと伝えようとしたが、怒った平旌は林奚(リンケイ)のところへ行ってしまう。実は世子が紀将軍が怪しいと確信しても、長林王は推測に過ぎないと躊躇していた。そこで世子が潔白を証明する機会を与えてはどうかと提案し、紀将軍に派兵を頼んで動向をみることになったという。浅雪は世子が昔から義弟の扱いが上手いと笑いながら、平旌が愚痴をこぼしている娘に興味を持った。久しぶりに次子が戻った長林王府は賑やかになった。しかし蕭平庭は平旌をひざまずかせ、大同府で危ない橋を渡ったことを咎めている。小言ばかりでうんざりの平旌だったが、そこに救世主が現れた。世子夫婦の姿を見た平庭は仕方なく説教を切り上げ、平旌を解放してくれる。↓( ゚ロ゚)「あ!ペアのモフモフだ!」@旌その頃、蕭元啓(ショウゲンケイ)もようやく母の元へ帰っていた。しかし莱陽(ライヨウ)太夫人は遊歴に出かけた息子が朝廷争いに関わったと知り困惑している。元啓は宗室として見過ごせなかったと訴えたが、母は現実を突きつけた。「元啓、宗室であろうとお前は他の者には劣る…特に長林府の子息たちにはね 彼らにできても、お前にできるとは限らないのよ とにかく覚えておいて、この莱陽侯府は都で忘れられていることが最善なのだと…」( ತ _ತ) うむ…莱陽侯は一体なにをやらかしたのかしらねえ?一方、林奚は雲(ウン)と一緒に清風堂へやって来た。しかし先に都へ戻ったはずの師匠・黎(レイ)堂主はすでに徐(ジョ)と一緒に出立したという。杜(ト)医師の話では、師匠が済風堂と長林王府世子の治療を林奚に任せたとか。林奚はすぐに都を去るはずだったが、どうやらそうもいかなくなった。朝廷では早速、調査が始まり、ついに中書令(チュウショレイ)・宋浮(ソウフ)が収監された。天牢にはすでに捕らえられた段桐舟の姿が…。そんな中、皇太子・蕭元時(ショウゲンシ)は大好きな平旌が戻ったと知って急いで父皇に拝謁していた。しかし残念ながら平旌はまだ参内していないという。↓2は白モフ推しなの?いよいよ廷尉(テイイ)府が個別に宋浮と紀琛の審問を始めることになった。蕭庭生は長林府が介入すべきでないと考えていたが、蕭平章は果たして突き止められるのか懐疑的である。しかし庭生は梁(リョウ)帝が自分を擁護し過ぎることを懸念していた。現に皇后荀(ジュン)氏は梁帝の長林府への寵愛が東宮にも劣らないことに不安を募らせている。どうやら今後はさらに信頼する濮陽纓(ボクヨウエイ)の力が必要になりそうだ。すると濮陽纓は長林府の次子が帰京したことで大事件に発展したと報告、朝廷の荀氏の門弟たちが巻き添えになりそうだと吹き込んだ。朝議で審理が始まり、廷尉府の呉(ゴ)は朝議で初審について報告した。官船が沈んだ件は証人と物証も存在し、宋浮も自供している。ただ紀琛と共謀したことは認めようとしなかった。紀琛は幕僚を通して宋浮から軍功をさらうという企みを持ちかけられたと証言、証拠として宋浮の目録が残っているという。呉はまず連絡係だった幕僚・秦(シン)先生を調べてから、2人の対質を行うつもりだと説明した。梁帝は必ず宋浮に共謀した者がいるはずだと怪しみ、誰の名前を挙げたか尋ねる。すると呉は名簿を提出した。内閣首輔(シュホ)・荀白水(ジュンハクスイ)は緊張しながら梁帝が名簿に目を通す様子を垣間見る。やがて梁帝は名簿をしまうと、口を開いた。「荀卿…」つづく(^ꇴ^)いよいよこれから本番でしょうか?それにしても平旌、これから話は3行にまとめて欲しいのw
2019.05.19
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琅琊榜之风起了长林 Nirvana in Fire II第4話「生き証人」蕭平旌(ショウヘイセイ)と林奚(リンケイ)は川にいた。2人は程(テイ)医師の地図を頼りに船が沈没した位置まで来ると、船頭に船を止めてもらう。すると平旌は素早く上着を脱いで首飾りを外し、川に飛び込んで行った。衣の上に置かれた首飾りはあの長命鎖(チョウメイサ)…。林奚はかつて母が同じ長命鎖を握りながら話してくれた言葉を思い出す。…軍の男に嫁げば出征した夫の身を案じる日々…母には分かる、冨貴は煙のごとし…お前は母の二の舞にならないで、添い遂げられる人に嫁ぎなさいまだ幼かった林奚は了承し、母からの戒めに従うと約束した。蕭平旌は川底から船の一部を持ち帰り、清風堂に戻った。木材の断片に残っていたのは接着剤、つまり船は釘ではなく強力な接着剤で結合されていたと分かる。この特製接着剤は何日も水に浸けなければ剥がれないため、気づくのは困難だった。しかし衝突すれば何と脆いことか。平旌は甘州(カンシュウ)の悲劇の発端となった木片を前に、何ともやりきれない気持ちになった。清風堂の薬坊が再開した。しかし店の周りには相変わらず変装した見張りがいる。もはや莱陽(ライヨウ)候・蕭元啓(ショウゲンケイ)の関与も、長林王府次子の存在も衙門(ガモン)に気づかれているだろう。今、証人と物証を運び出すのは困難、こういう時はおとなしく待つに限る。そこで平旌はもう1人の証人・張(チョウ)府尹(フイン)を捕獲しようと思い立った。都と直接、結びついていた張府尹は黒幕を暴くためにどうしても必要だ。宋浮(ソウフ)の幕僚・秦(シン)先生の正体は琅琊(ロウヤ)達人榜(ボウ)の第4位・段桐舟(ダントウシュウ)だった。段桐舟は気弱な張府尹を見かぎり、独り身で自由がきく銭(セン)参領を懐柔する。すると清風堂の雲(ウン)を尾行していた男が断定した医者たちの隠れ家を報告した。銭参領は証人を始末できれば張府尹も助かると信じ、すぐ官兵を率いて出発する。しかし段桐舟は張府尹が持ちこたえられないと判断、配下に抹殺を命じた。蕭平旌は早速、衙門を訪ねた。ところが長林王府次子が現れたというのに張府尹はなかなか姿を見せない。その頃、張府尹は刺客に襲われ、自害と見せかけるために白綾で梁に吊るされていた。すると不審に思った蕭平旌が駆けつけ、間一髪のところで救われる。そこへ突然、林奚が現れた。段桐舟は銭参領を連れて医者たちの隠れ家に乗り込んだ。医者たちは地下に隠れていたが、もはや見つかるのも時間の問題だろう。そこへ蕭元啓がわずかな配下を率いて駆けつけ、捜索を強行しようとした官兵を刺し殺してしまう。「私がなまくら子弟ゆえ、抵抗できず誰も殺せぬと?!」まさかの事態にその場は騒然となった。段桐舟にけしかけられた銭参領は相手が宗室でも見逃すわけにいかず、ついに剣を抜く。しかしその時、林奚から知らせを受けた平旌が張府尹を連れて現れた。蕭平旌は令牌(レイハイ)を示して身分を明かし、長林王の命で官船沈没の調査に来たと伝えた。しかし段桐舟は令牌ひとつで本物だとは分からないと鼻であしらい、怯む銭参領にこれが最後の機会だと耳打ちする。すると緊迫する廃虚に思わぬ援軍が到着した。それは長林王の側近である元(ゲン)将軍と斉州の紀(キ)将軍率いる善柳(ゼンリュウ)営。段桐舟は包囲されたが暗器を放って抵抗し、急に銭参領を殺害、見事な軽功(軽業)で逃亡してしまう。翌朝、林奚は蕭平旌たちと一緒に都へ行くため、荷物をまとめていた。雲はそれとなく自分も行きたいと切り出すと、林奚は快く一緒に行こうと言ってくれる。一方、平旌は生き証人の張府尹を護送用の車に収監していた。紀将軍は証人が背後の黒幕を白状したか確認すると、平旌は張府尹なら襲撃に遭ってから黙ったままだと教える。すると紀将軍はどちらにしても都に入れば大理寺が口を割らせると安心させた。「確かに、ただ問題は無事に都に入れるかだ…」こうして平旌は紀将軍の善柳営らと共に帰京の途についた。驛站(エキタン)での夜。蕭平旌は念のため張府尹の様子を見に行くと紀将軍がいた。張府尹は助けを求めるような目で次子を見たが、紀将軍がちょうど通りかかった林奚に気づいて出て行ってしまう。平旌も結局、張府尹と言葉を交わすことなく、林奚のもとへ行った。すると桟橋にひとり蕭元啓がいるのが見える。平旌は林奚に元啓が人を初めて殺して落ち込んでいると教え、本人が吹っ切らねばならないと言った。しかし林奚は言葉がなくても友がそばにいれば慰めになると助言する。そこで平旌は元啓に酒を差し入れてやることにした。元啓は平旌から酒をもらうと、いきなり一気飲みしてむせた。軍職になくても戦場に立ったことがある平旌や10代の頃から重責を担っている蕭平章を思うと、自分が何とも情けない。平旌は人を殺せるかで価値は決まらないと励ましたが、元啓はまた同じことが起きても殺すはずだと断言した。蕭平旌は林奚が冷淡そうで実は情に厚いと分かっていた。道中も林奚を気遣う平旌、しかし林奚は相変わらず素直になれない。一方、張府尹も一向に口を利く様子はなかった。平旌は休憩中、檻の中で黙り込んでいる張府尹を見ながら首を捻る。段桐舟はなぜ銭参領を殺したのか。いくら達人とはいえあの包囲から逃げるのは困難のはず、それでも危険を冒して銭参領を殺した。口封じなら張府尹を狙うところ、なぜ銭参領を選んだのだろうか。金陵の宮中では皇后荀(ジュン)氏が思いがけず梁(リョウ)帝の不興を買っていた。皇后は皇太子・蕭元時(ショウゲンシ)が濮陽纓(ボクヨウエイ)の儀式で元気になったと報告したが、梁帝は甘州で犠牲になった将兵や死にかけた蕭平章たちのためにも祈るべきだと諭す。すると皇后は御前にひざまずき、自分の罪を詫びた。実は濮陽纓に相談はしていたものの、陛下が忙しそうなので許可をもらいそびれていたという。↓今やろうと思ってたのに〜一足先に都に戻った蕭平章は療養していたが、どこか落ち着かなかった。世子妃・蒙浅雪(モウセンセツ)は考え事かと声をかけると、平章は弟が今頃どの辺りを進んでいるのか心配だという。「都に戻る道中、何か起きる可能性があると?」「いや、可能性ではない…必ず起きる」つづく(^ꇴ^)ろうやぼークラスタの大方の予想を裏切り好演と絶賛されたシャオミんでもやっぱりこの夫婦だけ浮いて見えるのは管理人だけかな~いや、いい意味で(笑
2019.05.18
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琅琊榜之风起了长林 Nirvana in Fire II第3話「琅琊榜の達人」梁(リョウ)帝が寵愛する長林王・蕭平庭(ショウヘイテイ)に脅威を感じ、少し懲らしめてやろうと手を回した中書令(チュウショレイ)・宋浮(ソウフ)。しかし誰かにその企みを利用され、思いがけず大事になった。長林王は帰京の途についたという。ともかく内閣首輔(シュホ)・荀白水(ジュンハクスイ)の助言に従って大同(ダイドウ)府に人を送ったが、他にできることは何もなかった。朝議を終えた宋浮は意気消沈して荀白水と長い階段を降りて来た。そこに偶然にも濮陽纓(ボクヨウエイ)が通りかかる。「荀大人(ダーレン)、宋大人…?! 宋大人はお顔色も悪く運が衰える兆候があります、厄難は北から訪れますがお変わりは?(フッ)浮き沈みがあるのは人生の常、慌てませぬよう…では失礼いたします」濮陽纓は医術にも精通する白神教の術士、この日も風邪を引いた皇太子・蕭元時(ショウゲンシ)のお祓いを終えた帰りだった。宋浮は無礼な術士に憤慨したが、皇后に推挙された濮陽纓は梁帝の咳を和らげ、皇太子の体調も改善させている。こうして濮陽纓は今や上師の尊号を授かっていた。(´゚艸゚)出たっ!宋浮の幕僚・秦(シン)先生は後始末のため大同府入りした。張(チョウ)府尹(フイン)は宋浮が師であることから手を貸したが、実は証拠隠滅に失敗したと白状する。あの日、補給船の後ろには偶然、客船があり、その船に乗っていたのが清風堂の医者たちだった。張府尹は居合わせた医者たちも殺すよう命じたが、3人の医師が救出した官船の船長を連れて逃げてしまう。清風堂と言えば医家で評判も良く、何の名目もなく捜査できなかった。そこで奏先生は常習犯の捜索と称し、銭(サン)参領率いる官兵に街を包囲させる。これに驚いたのは歴遊中に大同府に寄った莱陽(ライヨウ)侯・蕭元啓(ショウゲンケイ)だった。その頃、大同府へ向かっていた長林王府次子・蕭平旌(ショウヘイセイ)は船着場にいた。するとまた清風堂堂主・林奚(リンケイ)が現れる。平旌は林奚が自分を尾行していると疑ったが、林奚は大同府の事故に清風堂の医者も巻き込まれていると教えた。清風堂の医者5人のうち2人が亡くなり、3人は失踪しているという。平旌は素直に早合点したことを詫び、2人は旅の道連れとなった。大同府は官兵の姿が目立ち、どこか不穏な空気が漂っていた。蕭平旌は先に林奚を薬坊まで送り届けることにしたが、なぜか薬坊は閉鎖されている。露天の店主の話では昨日、薬坊に下手人が逃げ込み、官兵まで乗り込んで騒ぎになったという。平旌と林奚が通りに目を配ると、薬坊の周りには変装した見張りが目を光らせていた。実は済風堂の医者と官船の船長をかくまっているのは蕭元啓だった。医者たちは襲撃されながらも船長を助け出し、たまたま園遊の帰りで通りかかった莱陽侯に助けられる。しかし程(テイ)医師は莱陽侯まで巻き添えになることを心配し、大同を脱出すると伝えた。驚いた蕭元啓は宗室(皇族)として国境に関わる大事を見過ごせないと告げ、巻き添えとは心外だという。程医師は失言だったと詫びて下がったが、従者の泰(タイ)は困惑した。「出立の際、お母上に仰せつかりました、くれぐれもご注意をと…」「泰さんも母上と同じように私が何もできないと思っているのか?」蕭元啓は今回ばかりは自ら打って出ると決心した。林奚は蕭平旌を連れて裏口から清風堂に入った。大同府の様子を聞いた平旌は、銭(サン)参領が官兵を率いて乗り込んできたのは失踪した医者3人を探すためだと気づく。そこで早速、衙門に潜入してみることにした。参領を動かせるのは府尹だけとは限らないが、この厳重な警護を見れば予想はつく。「府尹が知らないはずがない」その夜、張府尹は秦先生に話が違うと訴えた。「最初に約束したはずだ! 物資を運ぶのは兵部の押運使(オウウンシ)の責務だから、 大同府の管轄内でも事故を装っておけば重い罪には問われない、 ほとぼりが冷めれば返り咲けると… だが今や返り咲くどころか、下手をすれば命に関わるのだぞ!」するとその時、何者かの気配に気づいた秦先生が外に向かって碗を投げた。黒装束の蕭平旌は危ないところで避けたが、思いがけず奏先生と手合わせとなる。衙門で繰り広げられる激しい攻防…。その様子を衙門を偵察に来た蕭元啓が見ていた。平旌は劣勢を強いられたが、駆けつけた林奚の援護で逃げ出すことに成功した。それにしてもあの手練れはただの幕僚ではない。清風堂に戻った平旌の装束には、命中したわけでもないのに燃えたような跡が残っていた。まさにこれこそ″鬼域に影なく放つ幽冥の火″…。2人はあの幕僚が琅琊達人榜の第4位で正体不明とされる段桐舟(ダントウシュウ)だと気づく。これほどの手練れを従わせるとは、事件の背後の闇は思いのほか深いらしい。その時、急に誰かが戸を叩いた。「誰だ?!…元啓っ!」曲者を取り逃がした段桐舟は銭参領を呼んだ。日中に怪しい人物がいなかったかと聞かれた銭参領は、疑わしい者は見ていないが貴人になら会ったと答える。「莱陽候です」「陛下の弟君・莱陽王の忘れ形見、蕭元啓か…」すると銭参領は莱陽候が皇族のため、場内に入る時に配下も詳しく調べなかったと思い出した。( ー̀ωー́ )ピコーン!@段翌朝、莱陽候の屋敷に官兵を率いて銭参領がやって来た。何を言い出すかと思えば、莱陽候が襲われたと聞いたので賊を捜索するという。莱陽候は怒り心頭だったが、制止する間も無く官兵たちが屋敷に乗り込んだ。しかし何も見つけることができず、銭参領たちは誤情報だったと言い訳して引き上げていった。蕭平旌と林奚は隠れ家に移動した医師たちと面会した。沈黙を守って来た官船の船長は平旌が長林王府の次子だと知り、やっと重い口を開く…。実は息子が博打で借金を作ったところに銭参領が現れ、大金と引き換えに事故を起こすよう持ちかけてきた。これは都の大物の権力争いで、府尹もついているので心配はいらないと言われたという。事故の状況は分かった。先頭の船を操縦していた船長が指示通り虎弯(コワン)峡で減速して船を横にする。こうして3艘が衝突し突然、操縦できなくなると、後ろの2艘が転覆し始めた。船長の船も危うくなったが、そこに医者たちの船が現れる。急なことで8人しか救出できず埠頭へ急いだが、夜が開け始めた頃に刺客に襲撃されたのだった。蕭平旌は無事に証人を得たが、さらに物証があれば確実だった。すると清風堂の雲(ウン)が船が1艘だけ引き上げられなかったことを思い出し、原型を留めてはいないものの2艘は岸にあると教える。ちょうど同じ頃、段桐舟も思わぬ事実を知った。張府尹が物証なら船を引き上げた際に燃やしたので安心だと漏らしたのである。船が沈んだままだと思い込んでいた段桐舟は慌てふためき、すぐに残骸を燃やしに向かった。平旌たちも馬をかけて川へ急いだが、すでに船は真っ赤な炎に包まれていた。張府尹は秦先生が直接出向いて船を焼いたと知り、ようやく騙されたことに気づいた。ここまでするのは宋浮が初めから船を沈めるつもりだったのだろう。もはや自分も同じ穴の狢、張府尹にできることは妻子を大同府から逃がすことだけだった。物証を失った蕭平旌だったが、沈んでいる船がまだあると気づいた。しかし林奚は川の流れが速い辺りにあり、冬が近いので水温もかなり低いと教える。すると平旌は自慢げに琅琊山での自分の異名を知っているかと言った。「寒晶石を知っているか?この手で何度も触ったと思う… だから私は琅琊山では人呼んで″寒潭(カンタン)の神龍″さ~♪」蕭元啓は思わず笑い出し、尻尾はどこだとからかった。その時、これまでニコリともしなかった林奚が釣られて失笑する。「君も笑うことがあるんだ?」平旌と林奚の距離は少しずつ縮まっているようだった。程医師は船の沈んでいる位置を書き記し、雲に渡した。雲は地図を受け取って隠れ家を出たが、怪しい人影に気づかず…。蕭平庭と蕭平章(ショウヘイショウ)は帰路の途中、驛站(エキタン/馬継ぎ場)で休んでいた。平章は平旌なら証拠を手に入れられるが、問題はその後だと告げる。大同府から都までは遠く、関与している者たちが何か企てている可能性もあった。「そろそろ我々も一歩を踏み出すべきです」「…斉州の善柳(ゼンリュウ)営へはそう遠くない」↑息子の貫禄があり過ぎてwつづく(^ꇴ^)なるほど!だから1話で平旌の素潜りシーンがあったのね〜
2019.05.16
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琅琊榜之风起了长林 Nirvana in Fire II第2話「義兄弟との約束」甘州(カンシュウ)での大戦で深傷を負った蕭平章(ショウヘイショウ)。兄の痛ましい姿を見た蕭平旌(ショウヘイセイ)は取り乱して済風堂堂主・林奚(リンケイ)に八つ当たりし、部屋から追い出されていた。やがて日も暮れる頃、済風堂の黎(レイ)老堂主が到着する。林奚の診断では平章は今夜が峠だった。かつて長林軍の軍医だった黎老堂主は久しぶりに長林王・蕭平庭(ショウヘイテイ)と再会した。2人は平蕭の痛ましい姿に20年前の林深(リンシン)の姿を重ね、感慨深い。黎老堂主は林深を救うことができなかったが、弟子の林奚は当時の自分より優秀だと太鼓判を押した。その言葉通りその夜、平章の熱は下がり、一命を取り留める。一方、渝(ユ)皇属軍の主力はすでに梅嶺(バイレイ)へ撤退していた。蕭平旌は父に甘州へ駆けつけた理由を説明し、昨日の林奚への態度を反省して謝ることにした。しかし林奚は負傷兵の治療に追われ、取りつく島もない。そこで琅琊閣から持って来た薬を差し入れてみたが、それは補薬だと突き返されてしまう。林奚が薬を煎じていると、黎老堂主がやって来た。「次子様に会ったのは初めてだな?想像通りの方だったか?」「…興味がないので考えたこともありません」丸2日も昏睡していた蕭平章だったが、意識が戻るとすぐ軍報を取り寄せた。様子を見に来た蕭平庭は呆れて取り上げたが、平章はどうしても気になることがある。「父上、大渝は全兵力の半分以上を私のいる甘州の左路軍に集中させていました 妙だと思いませんか?」確かに負け知らずの長林軍が守る甘州、普通なら攻撃を避けるところを渝軍はあえて仕掛けてきた。まさか敵は補給を断たれたと知っていたのか、もし梁の領内で船が沈んだことを知っていたとなれば…。しかし平庭は話を遮り、自分に任せて療養するようなだめた。そんな父の様子から、平章は琅琊閣へ立ち寄った件で来たのだと勘付く。そこで枕元に隠しておいた錦嚢(キンノウ)を差し出し、琅琊閣が問いに答えてくれたと教えた。中を見なくても答えが分かっている平庭は受け取らず、ただ平章が答えをどう思ったのか気になるという。平章は確かに琅琊閣に行ってから心が乱れたが、じっくり考える暇もなかったと話し始めた。「あの日、矢を受け、二度と父上や平旌、小雪(ショウセツ)に会えぬと思った時、分かったのです…」すると平章は錦嚢を火鉢に投げ込んでしまう。「過去の出来事は重要ではありません、今は以前にも増して…父上のお心が分かります」平章の顔はどこか吹っ切れたように見えた。その頃、帝都・金陵(キンリョウ)では長林王の報告を見た梁(リョウ)帝が朝議で憤慨していた。左路軍はひと月も補給を断たれ、長林王府世子は負傷したという。中書令(チュウショレイ)・宋浮(ソウフ)はあくまで事故だと訴えたが、梁帝は乗船した官員が全滅しながら大同府が調査していないことを怪しんだ。「ゴホゴホ…ここ数年、朕は体が衰え、以前ほど朝政で厳しく目を光らせられぬ このような事態となって兄上には申し訳ない思いだ」朝臣たちは慌ててその場にひざまずくと、梁帝の怒りが収まるよう平伏するしかなかった。蕭平庭と黎老堂主はしばし旧情を温めた。「思い出すな、我ら3人、長兄の路原(ロゲン)、私、そして三弟の林深は苦難を共にしてきた ″先生″によって掖幽庭(エキユウテイ)から救われ、学問と武術を学び、軍にも入ったのだ だが生き延びたのはこの私ただ1人だ…」↓苦楽を共にしましたしかし黎老堂主は今でも長林王の義兄弟に対する情が少しも薄れていないことを分かっていた。その証拠に平旌は首から例の婚姻の証しをかけている。あの時、もはや林深が助からないと分かった平庭は咄嗟に息子と林深の娘を婚約させることにした。…金陵からの知らせで妻が男の子を産んだ、お前の娘より三月(ミツキ)生まれが遅いだけ…この長命鎖(チョウメイサ)は子のために作った、婚姻の証しとしよう平庭が林深の手に長命鎖を握らせると、林深はうっすら笑みを見せた。ところが林夫人は夫を失った悲しみに耐え切れず娘を将兵に嫁がせたくないと拒否、姿を消してしまう。あれから平庭は母娘の消息を探してきたが、一向に見つかる気配はなかった。黎老堂主はなぜか母娘なら誰かに引き取られて達者でいるはずだと安心させる。「…そう願おう」平庭は梁帝がくれた1年の猶予の間に消息がつかめなければ、縁談を賜ることになるだろう言った。やがて2人の話は大同府の事故の件に移る。平庭は朝廷へ大同府の調査を依頼したが、補給船が沈没したのが事故ではないとにらんでいた。甘州の戦いがあれほど激しかったのには別の理由があるはずだ。戦には当然、利害が生じるが、こんな卑劣な手段を講じるとは決して許されない。「真相を解明せぬことには、死んだ将兵たちに申し訳が立たぬ」ただ今回は朝廷の六部も複雑に絡んでいるため、軍に入っていない平旌を遣わせるのが一番だという。すると話を聞いた黎老堂主が自分に策があると告げた。一方、平章と平旌兄弟も父と同じように自分たちで大同府を調査すべきと考えていた。平旌は秘密裏に進めるためにも自分が適任だと訴え、父への口添えを懇願する。平章は確かに琅琊閣で修練した平旌を倒せるものはいないと認めた。そこで自分の身の安全を第一に考えること、決して一時の感情で正義の鉄槌(テッツイ)を下さないよう約束させる。こうして父と兄から了承を得た平旌は、たった1人で甘州を出発した。黎老堂主はその夜、林奚に大同府へ向かうよう指示した。船の事故では清風堂も5人の医者を失っているため、林奚が対応してくれれば安心だという。そこでもし長林王の調査の者と会った場合は協力するよう付け加えておいた。内閣首輔(シュホ)・荀白水(ジュンハクスイ)は回廊で宋浮を待っていた。梁帝は大同府に2人の特使を送り、数日中で詳しい調査が始まる。また長林王府も調査を申し出たため、梁帝が許可していた。荀白水は宋浮の行き過ぎた陰謀を非難し、遠回しに敵国に通じているのではと疑う。しかし宋浮は否定した。確かに多少は手を回したと認めたものの、あくまで数日、遅らせる程度だったという。まさか3艘も同時に沈み、半月も川を塞ぐとは想定外だった。とは言えこれだけの騒動となれば事故とは思えず、渝が甘州に狙いを絞ってきたのは単なる偶然ではない。一体、誰が異国と結託したのか?荀白水は宋浮が手を回したことを知る者がどれほどいるのかと聞いた。宋浮は大同府との連絡役だった幕僚の秦(シン)先生と他に数名ほどいると教え、その中に荀白水も含まれると嫌味を言う。ともかく北の国境は火種がくすぶり、世子が重症の今なら長林府もしばらく動けないはずだ。荀白水は宋浮に今のうちにできる限りの後始末するよう警告しておいた。首輔殿ももふもふ♪その頃、大同府に向かっていた蕭平旌は旅の途中で一夜の宿を取った。すると同じ客桟で林奚の姿を見つける。つづく(^ꇴ^)平庭と平旌は何だかんだ言っても似た者同士なのね〜
2019.05.14
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琅琊榜之風起長林 Nirvana in Fire II第1話「風雲来る長林軍」荒野に陽が昇った。城楼から戦況をうかがうのは梁(リョウ)の長林(チョウリン)王府世子(セイシ)・蕭平章(ショウヘイショウ)。すでに多くの兵士を失い、補給を断たれた孤城には援軍が来る気配もない。ここは梁と渝(ユ)の辺境、甘州(カンシュウ)。蕭平章の親衛・東青(トウセイ)は世子を守るため、敵軍が再び動く前に南門から撤退するよう説得した。甘州は確かに要地だが、長林王府の世子に万が一のことがあってはならない。「長林軍の戦旗を掲げて退くことは許されぬ…」蕭平章は戦地に身を置く以上、兵と運命を共にする覚悟を決めていた。幸い父上のもとには弟がいる…。蕭平章の視線の先には北風にはためく長林軍の旗があった。三月(ミツキ)前のこと、蕭平章は琅琊(ロウヤ)山を登った。目指すは琅琊閣。琅琊閣と言えば天下のあらゆる疑問を解き、才子や英雄に序列をつける場所である。そして弟の長林王府次子(ジシ)・蕭平旌(ショウヘイセイ)が自由気ままに修行している地でもあった。琅琊閣閣主・藺晨(リンシン)は蕭平章の求めに応じて答えを渡した。しかし若閣主・藺九(リンキュウ)は、果たして長林王府世子に全てを伝えて良いものか疑問が残る。すると藺晨は本人が調べ始めた以上いずれは知ることになると言った。ただ気掛かりなのは北の国境が危ういこの時期にわざわざ立ち寄ったことだという。「面立ち心より生まれ、局面は心が左右する(相由心生 境随心転) 国境での戦いは危険が待ち受けよう…」蕭平章は問いの答えにしばし呆然となった。するとそこへ兄が来たと知った蕭平旌が急いで駆けつける。平章は咄嗟に答えの紙を帯に隠すと、平旌は部屋に入るなり大好きな兄に飛びついた。しかし兄弟の再会もつかの間、平章はすぐ下山するという。実は国境で戦が起こると判断した父から甘州左路を守れと命じられたからだった。章「とにかく国境に着く前にお前と直接、話しておきたかった」旌「また戻れって言うのかい?」章「お前ももうじき21歳なのだぞ?もう1年経てば陛下も新たな縁談を促す 大人になれ!一生、気ままには過ごせぬ 長林王府の重責を…」旌「長林王府なら…っ、兄上がいる」平旌は気まずそうにうつむくと、平章は自分がこの先も無事という保証はないと釘を刺した。章「国境が平定したら、どんな状況でも必ず金陵(キンリョウ)に戻って来い」そう言って平章は笑顔で出発したが、平旌は兄の忠告がどこか気掛かりだった。梁の帝都・金陵。渝の不穏な動きをつかんだ長林王・蕭庭生(ショウテイセイ)は、朝議で西国境に駐留する軍の派兵を訴えた。朝臣たちは必死に阻止しようとしたが、義兄に全幅の信頼を寄せる梁帝はこれを許可、躊躇なく兵符を預けてしまう。こうして長林王は息子の平章が待つ甘州へ出立した。長林軍を見送った朝臣たちは憂いを募らせたが、内閣首輔(シュホ)・荀白水(ジュンハクスイ)だけは冷ややかに見える。中書令(チュウショレイ)・宋浮(ソウフ)は思わず、荀白水だけが出兵に異を唱えなかったと恨めしそうに言った。しかし荀白水は今さら憂いて何になるとこぼす。「長林王が口を開けば、たとえこじつけの理由でも陛下は必ず兵符をお渡しになろう 目下の状況で懸念すべきことは行き過ぎた寵愛だけではない 陛下が長寿を全うできるかどうかである、皇太子はまだ10歳であるぞ」すると宋浮は災いの芽を摘み取るのが忠臣の勤めだと意味ありげに言った。「お忘れか?こたび動員された大軍に補給を行う任務は私が主導することを…」今朝も琅琊閣には各地からあらゆる情報が届いていた。伝書鳩から回収した密書は弟子が若閣主の元へ届けるが、その日はちょうど途中で老閣主と出くわす。すると藺晨は密書の中身を確認した。「大同(ダイドウ)府… 人心は読めぬもの、己が信じられぬ時は他人までも信じられぬ ついにその一歩にまで至ったか…」その朝、戦で追い込まれる兄の夢を見た蕭平旌は慌てて藺九のもとへ駆けつけた。北の辺境についての知らせはなかったが、やがて弟弟子が新しい密書を持ってやって来る。平旌は藺九より早く老閣主が見たという密書を手に取ると、そこには″大同府の補給船3艘が左水路で謎の沈没″と書かれていた。大同府から左水路と言えばその先は甘州…。「大哥…」兄の窮地を悟った平旌はすぐ荷物をまとめて飛び出して行った。藺九は老閣主に蕭平旌が下山したと報告した。しかし今さら山を降りたところで何もできないだろう。すると藺晨は、琅琊閣へ知らせが届く前に国境の蕭庭生には伝わっているはずだと言った。「軍陣の才においては″あの者″を幾分と彷彿させる、反応も遅くはあるまい 最後は蕭平章次第であろう、持ちこたえられるか…」蕭庭生が援軍を率いて馬を駆けている頃、甘州は再び激しい戦火に包まれていた。満身創痍の長林軍は城門を死守していたが、ついに敵軍の砲弾によって城壁が崩れてしまう。すると渝軍が城内になだれ込み、待ち構えていた弓隊が一斉に矢を放った。敵軍の猛攻撃は長林軍の兵士を次々となぎ倒し、やがて流れ矢が蕭平章の左胸に突き刺さる。「うっ…」平章は何とかこらえたが、無情にも2本目の矢が右胸に命中した。後方にバッタリ倒れる平章…。長林軍の動きは止まり、もはやこれまでかとあきらめた。しかしその時、平章の手が一度は放した剣を再び握りしめ、無念にも生き絶えた兄弟たちの屍の上に姿を見せる。「ここは梁の民の砦!長林軍の男は死しても退かぬっ!」平章の言葉に劣勢を強いられていた長林軍は奮起し、再び立ち上がった。蕭平旌が甘州に到着する頃には戦が終わっていた。城内の惨状を目の当たりにしながら兄を探していると、ちょうど東青の姿を見つける。「東青!兄上は?!」「衙門(ガモン)です、長林王がおそばに…」父が甘州にいると聞いた平旌は兄の身に何か起こったのだと分かった。蕭平章は出血がひどく、もはや一刻の猶予も許さなかった。蕭庭生は危険を承知でギリギリまで清風堂の黎(レイ)老堂主の到着を待つ。するとようやく使いが戻って来たが、連れて来たのは若い娘だった。実は黎老堂主が先に弟子である清風堂堂主・林奚(リンケイ)を行かせて処置するよう指示したという。そこへ動揺した蕭平旌が現れた。林奚は手際よく準備すると、矢じりを抜くことにした。「矢はわずかに心臓を逸れており、かろうじて心肺の損傷は免れましたが、 傷を開いて矢を抜く必要があります、ただその際に血脈を傷つける恐れがあり…」「兄上の身体をこんな小娘に任せられるか!」蕭平旌はカッとなって声を荒らげると、林奚は仕方なく長林王に師匠を待つかと聞いてみる。蕭庭生はいささか面食らっていたが、これ以上は平章の身体が保たないと分かり、林奚の判断に従うと決めた。すると林奚は鮮やかな手さばきで、あっという間に矢じりを抜いてみせる。平旌は矢継ぎ早に兄の様子を尋ねたが、林奚は何も答えずに平旌を外に出すよう頼んだ。つづく(^ꇴ^)いよいよ始まりました!蕭平章が瑯琊閣に尋ねた問いとは何だったのか?その答えは蕭平章を動揺させ、それが戦にも影響しているようですが・・・ちなみに前作を見ていなくても大丈夫ですが、懐かしいので簡単な関係図をご紹介します(  ̄꒳ ̄)本当に簡単w
2019.05.08
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