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惜花芷 Blossoms in Adversity第40話皓月仙師(コウゲツセンシ)は天寿節の宴で皇帝・顧成燾(コセイトウ)の命を狙った。しかし暗殺計画を知っていた皇帝により失敗に終わってしまう。「捕らえよ!」皇帝は余裕の表情、その時、思いがけず皓月も号令をかけた。「かかれっ!」実は儀式を手伝っていた宦官は全て皓月の配下だった。宴席は騒然となった。長青(チョウセイ)は禁軍が応戦している間に皇帝を連れて逃げることにしたが、今度は給仕の女官が短剣を抜いて襲いかかって来る。咄嗟に皇帝をかばった長青は背中を切りつけられ、ついに皇帝は孤立無援。その時、袖箭(シュウセン)の矢が女官に命中し、顧晏惜(コアンセキ)が現れた。司使と共に会場に雪崩れ込んだ七宿(シチシュク)司が謀反を制圧、皓月はその場で拘束された。「皇伯父、禁足を破った私に罰を…」「イエンシー、罰など与えるものか、七宿司のおかげで火球を見つけ、撤去できたのだ」皇帝は期待に違わず自分を救いに来た甥に顔をほころばせたが、顧晏惜は火球を見つけたのが花芷(カシ)だと明かした。「お前だったとは…皆、死んで当然の者たちなのに!」花芷の仕業だと知った皓月は憤り、皇帝への積年の恨みをぶちまけた。皓月は昭(ショウ)国の間諜だった。苦水河の戦いで父や兄たちが戦死。母はまだ幼い娘を連れて戦場へ赴き、家族の遺体を探し回ったという。しかし見つけられないまま母は餓死した。天涯孤独となった皓月は流民に紛れて都へ行き、懐(カイ)王に仕えて間諜として育てられたという。「家族の仇を討てるなら何でもできる!@ボンバイエ 私の仲間も次々と大慶にやって来たのに、その大半が七宿司に人知れず消されたわ でも私は生き残った、あと1歩でお前を殺せたのに!」皇帝は皓月を身の程知らずだと蔑んだ。しかし皓月から鼻で笑われてしまう。「そうかしら?顧晏惜が助けに来なければお前はとうに死んでいた、本当は怖かったのでは? 大慶の皇帝とはどんな勇猛で恐ろしい男かと思ったら、ふっ… ただの弱くて疑り深い年寄りじゃないのっ! 臣下の非難におびえ、己の兄弟や子供まで恐れた、孤独をかこつあまり顧晏惜まで遠ざけ 怪しげな私を利用するしかなくなったくせに!知ってるの?お前の息子も…ウッ!」その時、突然、惠(ケイ)王・顧晏睿(コアンエイ)が落ちていた剣を拾い、いきなり皓月を刺し殺してしまう。「それこそ世継ぎのあるべき姿だ」皇帝は珍しく惠王を褒めた。皇帝は自分を憎んでいるはずの花芷がなぜ自分を救ったのか聞いた。すると花芷は皇帝だけでなく、混乱が起きて両国の民が犠牲になってしまうからだと上奏する。皇帝は相変わらず正論を振りかざす花芷に嫌気が差し、下がらせろと命じた。「なぜ功績者を罰するのですか?!」驚いた顧晏惜は花芷を守ったが、その時、皇帝の顔色がみるみる青くなり、激しく喀血してしまう。実は顧晏睿は美しい天枢使に惑わされ、皓月から皇帝に毒を盛るようそそのかされていた。『占いによると殿下は天子になる運命…すぐ玉座に就けるでしょう 皓月、喜んでお仕えいたします この碧真(ヘキシン)という毒を飲ませれば1刻も経たずに死にます』 顧晏睿は慌てて父の元へ駆け寄り、咄嗟に七宿司が謀反を起こしたと濡れ衣を着せた。わけが分からず呆然と立ちすくむ顧晏惜、しかし長青がある証拠を思い出す。「違います!陛下は恵王の杯しか口にされていません!」「宦官ごときが皇子を疑うとは!」顧晏睿は激怒して長青を切りつけると、顧晏惜が対峙する七宿衛と衛兵をなだめた。「落ち着け!陛下はまだご存命だ!逆賊は恵王かもしれぬ!」「黙れ!」すると皇帝と同じ酒を飲んだ顧晏睿も激しく喀血、ようやく皓月に騙されたと気づいた。「あの女…」『解毒薬を渡しておきます、口に含めば碧信の毒は解けます』顧晏睿は自暴自棄になり、皇帝の首に剣を突きつけた。「下がれ!近寄るな!」しかし毒が回り始めた顧晏睿は再び血を吐き、その隙に顧晏惜の放った袖箭が命中、顧晏睿は絶命してしまう。顧晏惜は皇帝を寝宮へ運び込み付き添った。「皇伯父、逆賊を全て捕らえますのでご安心を…」しかし虫の息となった顧成燾は声を出す力もなく、かろうじて甥に手を伸ばす。顧晏惜は伯父の手を握りしめながら、何を訴えようとしているのか察した。「皇伯父、私は少しも恨んでなどいません、幼い頃から父のように思っていました 北地にいた時も頭から離れることはなかった いつか必ず皇伯父がそばに呼び戻してくれると信じていました」顧成燾は涙し、顧晏惜の手を弱々しく握り返した。「斉如海(サイジョカイ)に誣告させたのは私が皇伯父や国に必要な存在だから 私は皇都に戻る運命だった…ご安心ください 七宿司がある限り、私は皇伯父と大慶を守る刀であり続けます」顧成燾は顧晏惜の許しでようやく真心を知ったが、そこで息絶えてしまう。「イエン…シィ…」それが皇帝の最後の言葉になった。皇帝の崩御を知らせる鐘の音が響き渡った。承露(ショウロ)宮の前に駆けつけた臣下たちは悲しみに暮れながら、皇家の世継ぎがいないことを憂慮する。「いずれ噂が広まり、天下は大混乱に陥るだろう」その時、皇太后が到着した。「皆の者、心配はいりません、顧家の跡取りはまだいます…」皇太后が手を差し伸べると、まだ幼い六皇子・顧晏昭(コアンショウ)がその手を取った。花家の男たちが赦免された。採石場で聖旨を受け取った大郎・花平宇(カヘイウ)は俄かに信じられず呆然。実は皇帝が代替わりし、皇都へ戻れることになったという。「早く支度しよう!父親に知らせねば!」その時、これまで不遜だった官兵が急に態度を一変させ、家族に文を届けて欲しいと懇願した。花平宇は確かに官兵たちも家族に会えずにいるのだと気づき、引き受けることにする。すると他の罪人たちも一斉に家族への文を頼んだ。新帝・顧晏昭は顧晏惜と一局、手合わせしながら気もそぞろだった。「イエンシー哥哥、花家の男たちはそろそろ皇都に着く頃だろうか?」「陛下…」顧晏惜は答えようとしたが、そこへちょうど仕官した沈淇(シンキ)が現れる。「ちょうどいい、碁は苦手だ、交代してくれ」「急いでどこへ行く?」「聞いてないのか?花家の男たちを出迎える」「花芷からは何も聞いていない」「あ、沈大人は家族じゃないからな、ではこれで」(  ̄꒳ ̄)沈淇はイエンシーより大人w万勝(バンショウ)門では花家が男衆の帰りを今か今かと待っていた。すると顧晏惜が馬を走らせ駆けつける。「一緒に待つよ」花芷は笑顔で顧晏惜を迎え入れた。今なら愛する人を祖父に紹介できる心の準備ができている。その時、ついに祖父たちを乗せた馬車が見えて来た。門衛が馬車に気づいて門を開くと、待ちきれずに花芷たちが一斉に走り出し、ついに家族の再会が叶う。花屹正(カキツセイ)は花芷の元気そうな姿を見て安堵したが、その時、顧晏惜が現れた。黙って顧晏惜の手を握りしめる花芷。花屹正は花芷にも運命の人が現れたのだと分かった。( ;∀;)アアアアア~感動!屋敷へ戻った花屹正は花芷と顧晏惜と一緒に霊廟を訪ね、林婉(リンエン)に帰京を報告した。「婉R、戻ったよ、直言が天子の怒りを買い、花家は災いに遭った 当初は悔やまぬつもりだったが、しかし… 婉R、すまない、あの日の別れが最後になるとは… 幸い遠くないうちに私も朽ち果て、そなたの元へ行ける、その時は好きなだけ罵ってくれ」すると花屹正は花芷たちに祖母へ報告するよう促した。花芷と顧晏惜はひざまずき、それぞれの想いを林婉に告白した。「祖母、当時の私は愛についてまだ何も分からなかった あの時、本心をさらすのが怖くて、彼の名前を言えませんでした でも今は何の迷いもない、ご安心を、私はもう孤独ではありません」「老夫人、私の答えは全て花芷に伝えました あの時、背中を押されながら私はためらい、花芷を傷つけてしまった 結果、多くの時を無駄に…これからは2人の時間を何より大事にします」花屹正は顧晏惜と2人で花園に出た。かつて自分が厳しく糾弾し、花家の没落のきっかけとなった七宿司、その司使が孫娘の相手となるといささか不安になる。実はあの時、顧晏惜は花公の諫言を聞いていた。「あれからやむなく司使になりました しかし花公の言葉を胸に刻み、今の七宿司はもう″腫れ物″ではなくなりました …お疑いならどうぞお調べください!」「はっはっはっ!無用だ、芷Rが選んだ人なら間違いない、ここ数年の評判も耳にしておる」花屹正は少し顧晏惜をおどろかせただけだった。「ただ約束して欲しい、芷Rをずっと大事にすると」「必ず」花芷と顧晏惜の婚儀当日。顧芍薬(コシャクヤク)が屋敷の飾り付けを手伝っていると、久しぶりに沈煥(シンカン)がやって来た。実は身分を回復して和楽(ワラク)郡主となった芍薬に相応しい相手になろうと、科挙を受けることにしたという。「合格したら…その~…してから言うよ」「じゃあ不合格だったら私を娶れないの?!私が本の虫を好きだと思う?! 哥が言っていた、思い合っていれば婚姻を結べる、それ以外のことは大した問題じゃないって」「うん、分かった」婚儀は花芷の希望で皇家ではなく民間のしきたりに従って花府で行われることになった。すると顧晏惜が正殿で待たずに花芷の控室まで迎えに来てしまう。その時、思いがけず賓客が現れた。「陛下っ!」「今日は阿撿(アケン)だと思って楽にして欲しい」しかし早速、顧晏惜からお忍びでの外出は感心しないと諫言されてしまう。「贈り物を届けに来ただけだ、すぐ帰る」皇帝は顧晏惜に摂政王の印章を授け、花芷には女子用に仕立てた太傅(タイフ)の官服を贈った。「それからこれは祖母に教わって作った同心結びだ、出来は良くないが受け取ってくれ では行くよ」「あ、陛下!お返しにこれを…」花芷は返礼の代わりに昔のように飴を渡した。「菓子は禁止ゆえこっそり食べる、長青にも分けよう」吉時となり花芷と顧晏惜は家族に見守られる中、拝礼の儀を済ませて夫婦となった。しかし翌朝、2人は印章と官服を残して旅に出てしまう。花芷が留守にしても三夫人・夏金娥(カキンガ)がいれば花記は安泰だった。孫(ソン)家の女当主となった花琴(カキン)もやり手の迎春(ゲイシュン)に帳簿を任せ、左団扇で暮らしている。帳場ではあの泣き虫だった念秋(ネンシュウ)が2人の侍女にそろばんを教えていた。その厳しさはかつての夏金娥を彷彿とさせる。すると拂冬(フツトウ)が夫・白銘夏(ハクメイカ)に子供を任せ、決算報告を持ってやって来た。実は沈煥が考案した飲み物が良く売れているという。沈煥の昔の道楽も無駄ではなかったらしい。今や精力的に仕事に取り組み、昼は人形劇や一座を運営していた。こうして久しぶりに顔を揃えた四季の侍女たち。どうやら一番、幸せなのは抱夏(ホウカ)のようだ。姉妹たちが仕事で忙しい中、昼寝していた抱夏は楽しい夢でも見ているのか笑っていた。花芷の母・朱盈貞(シュエイテイ)は夏金娥に届いた花霊(カレイ)からの手紙を借りて夫に聞かせた。鄭知(テイチ)が皇都に転勤になるため、もうすぐ夫婦で戻れるという。花平宇はやはり皇都が1番だと言ったが、朱盈貞はそうとも限らないと反論した。実は四房の花平陽(カヘイヨウ)と呉玉娘(ゴギョクジョウ)が幼い花鳶(カエン)を連れて旅に出たのは娘を花芷のように育てたいからだという。花平宇は呆れたように茶を飲んだが、朱盈貞の入れた茶が不味かった。「邱(キュウ)氏はどうした?邱氏を呼んでくれ」その時、怒った朱盈貞が茶を捨ててしまう。「気に入らないなら自分で入れて!」花平宇は妻の変わりように目を丸くしたが、その時、花柏林(カハクリン)が慌てて回廊を走ってきた。「柏林?!どうした?」「祖父の書が発刊されて大人気です!やっと1冊、買えたので祖父に見せたくて!」「行きなさい!」朱盈貞は夫に花芷が守ってくれた原稿だと話した。「芷Rに感謝だな…」すると花平宇は自分が悪かったと茶の件を素直に謝った。花府の学堂は孤児にも開放された。学堂を任された二夫人・斉蕙蘭(サイケイラン)は花柏礼(カハクレイ)への執着を手放し、忙しい毎日を送っている。花平源(カヘイゲン)も妻の変わりように驚きながら、斉蕙蘭に頼まれて答案を子供たちに返しに行った。すると一人娘を失って失意の底にいた長房姨娘・邱氏が楽しそうに孤児たちと遊んでいる。その様子を見た花平源は妻たちの生き生きとした姿に感銘を受けた。宮中では太医院の仕事を終えた芍薬が皇帝を訪ねていた。ちょうど沈淇と一局、手合わせしていた皇帝だったが、花芷から手紙が届いたと聞いて大喜びする。「花姐姐は今どこにいるの?!」その頃、花芷は幼い頃の夢を叶え、顧晏惜と一緒に航行で各地を巡っていた。「このまま進めば天地の果てまで行ける?この先はどんな所かしら?」「分からない、だがどこへ行こうと私たちは永遠に離れない」おわり(^ꇴ^)ノシ″ タイタニックでお別れで~す!あああああああ~終わってしまった( ߹꒳ ߹ )話数がカットされたのか後半は急ぎ足で雑になってしまいましたが、やはり家族の再会は涙涙でしたいや~長青が生きていて本当に良かった!←え?そこ?w久しぶりにハマりました!楽しかった!銀河さん、放送してくれてありがとう!″重紫″もお願いします(人-ω•`)✨
2025.08.14
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长歌行 The Long Ballad最終話「未来の旅路へ」李淑玉(リシュクギョク)は直ちに蕭(ショウ)皇后と隋(ズイ)王を長安へ護送することになった。ここで李長歌(リチャングァ)ともお別れ、次はいつ会えるか分からないだろう。「長歌、元気で」「あなたも…」すると淑玉は兄として阿詩勒隼(アシラシュン)に長歌を託した。「長歌を頼む、幸せにな」「魏兄、感謝します」その夜、長歌と阿隼は2人で遠乗りに出た。この地に埋葬された弥弥古麗(ミミクリ)、彼女は安住の地を得たのだろうか。すると長歌は照れ臭そうに母の霊廟で阿隼の縁談書を見たと話した。しかし2人の間に堅苦しい段取りなど必要ないという。「…あなたがいれば十分よ」「俺もだ、君がいればそれでいい!」阿隼は喜んで思わず長歌のおでこに口づけした。長歌は定襄(テイジョウ)に捕らわれていた阿隼がどうやって李靖(リセイ)と通じていたのか分からなかった。実は第45話で阿隼は李世民(リセイミン)から長安を去る前に李靖と会うよう命じられたという。洛陽(ラクヨウ)で阿隼を見送った李靖はその後、長安で兵部尚書に就いていた。『平和を望む思いは同じはず、天下の民のため国や部族を越えて共に立ち上がらないか?』『…条件がひとつ、延利(イエンリー)可汗の救出だ』『はお、約束する』すると李靖は定襄に鷹団を集結させるよう頼んだ。長歌は結盟が叶ったら争いから離れて阿隼と悠々自適に暮らし、放浪しようと約束していた。しかし今ここで手を引くのは良心が許さないという。「ごめんなさい…」「長歌、2つ目の約束だ…俺には謝罪も礼も必要ない」「そんな簡単なことでいいの?じゃあ3つ目も言って!」「それは…今度でいい、先は長いしな」長歌と阿隼は再び軍営に戻った。するとすでに婚礼を済ませ、駙馬(フバ)となった皓都(コウト)がいる。長歌は新婚早々で出征したのかと呆れたが、皓都は李楽嫣(リラクエン)の願いでもあると安心させた。そこへ伝令兵が駆けつけ、白道で定襄軍の形跡あると知らせる。李靖は直ちに出陣することにしたが、阿隼には気になることがあった。実は阿隼は斥候(セッコウ)を二手に分けて送っていたが、一方が戻って来ないという。恐らく敵がいなくて戻れないのではなく、敵の襲撃に遭ったのだ。そこで阿隼は鷹団を率いて偵察へ、軍営は長歌と皓都が守ることにする。すると李靖はあのじゃじゃ馬の永寧郡主が今や国のために重責を担うようになったと感慨深かった。「これまでご苦労様でした」雷蒙(レイモン)は小可汗を連れて逃げていたが、山道で追っ手が迫っていると気づいた。そこで小可汗と狼団を先に逃し、雷蒙は定襄軍と敵を迎え撃つことにする。すると阿隼率いる鷹団が現れた。「ここで会ったが百年目…」穆金(ムージン)は弥弥の敵と出会えたことに感謝し、阿隼を先に行かせる。「奴は俺に任せろ」「はお!」阿隼たちは山道を先回りし、阿詩勒渉爾(アシラシャアル)たちの行く手を阻んだ。図魯克(トルカ)は小可汗を守るため刀に手をかけたが、渉爾が狼団に引くよう命じて馬を降りる。一方、穆金は愛する人のため命をかけて戦っていた。腕を突き刺されながらもあきらめず、隙をついて反撃、穆金はついに雷蒙を仕留める。「弥弥が何のために死んだと思う?…自由になるためあの矢を受けたんだ! お前のように命令に従うだけで命を大切にしない奴には分かりっこない…」「ググググ…命令ではない…託されたのだ…あのお方を…」実は雷蒙も愛する人の願いを叶えるため、命をかけて戦っていた。しかしついに倒れ、事切れてしまう。渉爾は阿隼に決闘を申し込んだ。「手加減なしだ」同時に飛び出した阿隼と渉爾、2人はまさに刺し違える勢いだったが、渉爾が直前で刀を捨て、目を閉じてしまう。驚いた阿隼はギリギリのところで回避、渉爾は無事だった。「なぜだ?!」「…お前の刀なら斬られてもいい、母の罪は俺が償う、その代わり狼師を見逃してくれ」「狼師は定襄軍ではない、小可汗のお前が自分で率いろ…西に行くんだ、遠いほどいい」すると鷹団と狼団は一斉に馬を降りて互いに礼を尽くし、再会を願って別れた。一方、李靖率いる唐軍はアニメ化して疾風のごとく定襄軍を追撃していた。しかし各部族の首領が奕承の馬車を連れて西から逃走、軍営に援軍を要請する。知らせを受けた皓都は騎兵を率いて先回り、見事な連携で奕承たちの一行を包囲した。奕承に脅されていた首領たちは早々に刀を捨て戦いを放棄したが、実は馬車の中が空だと判明する。戦場にも馬車にもいない奕承、一体、どこへ消えたのか。「…逃げなかったのかも」長歌は奕承が定襄の王宮にいると気づいた。長歌は阿隼の帰りを待たず、定襄に乗り込んだ。大殿の前には李靖と皓都の率いる大軍が集結、状況を見守っている。すると長歌は殿内でひとりうずくまっている奕承を見つけた。復讐のため策を練り尽くし、無数の命を奪った奕承、長歌は自分も同じ道を歩むところだったという。しかし奕承は長歌に自分の気持ちなど一生、分からないと反発した。「隋は私の故郷、必ず助けてみせる!」「故郷は消えたわけじゃない、土地や民はまだ健在よ?その民を苦しめてもいいの? たかが皇室の栄光のために…栄光がそんなに大事?」「皇室?…私が皇室の者だと?」奕承は本来、ただの宗室の女子でしかなかった。参内したこともなければ豪華な礼服を着たこともなかったが、ある日、突然、公主という身分が与えられる。和親のため草原に嫁がせる娘が必要だったからだ。奕承は公主となり万人に称えられ、百官に迎えられた。その時、衛兵として挨拶に来たのが雷蒙だったという。奕承は隋の公主となり草原に嫁ぐことが自分の運命だと受け入れ、隋のために全て捧げると決心した。しかし隋は没落、しかも国を守るべき皇女たちは生き延びるため、国を捨てて命乞いしたのだ。「私だけが、草原に30年も捕らわれていた私だけが、隋を見捨てなかった!」そこで長歌は長安に戻って帰順するよう説得した。李世民なら奕承を殺したりしないだろう。「ぶははは〜!私が膝を折って命乞いするような人間なら、初めからこの道を選ばない …李長歌だったら長安に戻るかしら?」「そうね、私が間違っていた」すると奕承は最後に李長歌という道連れができたことを感謝し、燭台を倒した。大殿が出火、激しい黒煙が噴き出した。驚いた李靖と皓都が駆け出そうとしたその時、2人の横をすり抜けて阿隼が石段を駆け上がって行く。阿隼は激しく燃え盛る大殿に飛び込んだが…。淑玉は無事、蕭皇后と隋王を長安へ送り届けた。それからしばらくして皓都が杜府に帰ってくる。すると定襄を平定したと聞いた杜如晦(トジョカイ)は安堵し、皓都と楽嫣に見守れながら息を引き取った。李世民は李靖から長歌の訃報を聞き、涙した。「ウッ…最期に言い残したことはあるか?」「ぁ~感謝していました」「…他には?」「他?え~と読書が好きなので、寒食節では書を焼いて欲しいと…」「ん?…永寧が読書好きとは初めて聞いたぞ?」李世民は李靖の嘘を見抜き、激怒した。「いやそれが…あの小娘と来たら…私も仕方なく…」すると笑いをこらえていた李世民は思わず噴き出し、長歌らしいと言った。火の中に飛び込んだ阿隼は倒れていた長歌を発見、危ないところで助け出していた。李靖は一緒に長安へ戻るよう説得したが、長歌はこの火事で全てが消えたという。「陛下に尋ねられたらこう言って、史書から私の名前を消して欲しいと… この世にもう李長歌はいなくなったの、ご苦労様でした」「何の話です?」皓都だけは全て李世民の計画だったと知らずにいた。「ではこれからどこへ?」「聞かないで、どうせこの世からは逃げられない、陛下にはこう伝えてくれる? ″縁に任せる″と…」李世民は長歌を連れ戻すつもりだったが、結局、自分の手を離れて行った。そして戦はなくなり、天下が安寧となる。…長歌、今の唐こそお前の望む国の姿だ…長歌は遊歴しながら、国が安泰なら民の生活も安穏なのだと実感していた。″国が強ければ民も憂いはない、過去の栄辱も国の大義には勝らず″なのだと…。目下、政は行き渡り、民を潤して才を発揮させていた。天下は盛世を迎えつつある。…二叔、ありがとう、唐と民に報いてくれて…これからも長歌の旅は続くだろう。そんな長歌の姿を阿隼の鷹が空から見ていた。終わりエンディング@インコ入りw( ๑≧ꇴ≦)終わった〜!最終回にもイールンの出番があって良かった!ってそこ?w後半の失速は残念でしたが、エンディングを見ると名シーンが蘇って胸熱ですやっぱり草原とウマーっていいですねではまたお会いできる日まで〜♪〓追記〓最後のシーンですが、管理人は長歌が一人で遊歴をしていると想像しましたしかし本国の方のコメントで『誤解している人が多いが、長歌と阿隼は結婚して二人で旅をしている』とありました恐らくこれが正解なのかもしれませんただ原作の漫画は完結しておらず、ドラマのストーリーもオリジナルのため、個人的には視聴者の想像で構わないと思っています(^ꇴ^)<現場からは以上で〜す
2022.06.17
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斛珠夫人 Novoland:Pearl Eclipse最終話「終わらない伝説」淑容(シュクヨウ)妃・緹蘭(テイラン)が誘拐された。やきもきしながら一報を待つ旭(キョク)帝・褚仲旭(チョチュウキョク)、すると捜索していた陳哨子(チンショウシ)が戻って来る。陳哨子は昶(チョウ)王府で監禁されている淑容妃を発見していた。しかし中には大勢の反乱軍がおり、淑容妃が身重のため下手に動けなかったという。「淑容妃は無事です、首謀者は索蘭(サクラン)王子でした」褚仲旭は自ら緹蘭を救出に向かうと決めた。陳哨子と穆徳慶(ボクトクケイ)は皇宮で待つよう諌めたが、褚仲旭は2度と妻を失えないという。そこで皇宮の指揮を陳哨子に任せ、意表をついて裏門から20人の精鋭だけ連れて出ることにした。褚仲旭はこれまで尽くしてくれた穆徳慶に別れを告げ、万一の時は財宝を持って故郷へ戻れという。しかし穆徳慶は最後まで皇帝に仕える覚悟だった。「陛下…私は長年、陛下のおそばで過ごし、故郷などとうに忘れてしまいました 帰る場所などありません」緹蘭の侍女・碧紫(ヘキシ)は注輦(チュウレン)王に命じられ、公主の情報を密かに送っていた。実は宮女が落とした薬に毒を入れたも碧紫だという。あの時、皇帝が懐妊した淑容妃を守るため愈安(ユアン)宮を禁足とした。注輦に知らせを送れなくなった碧紫は気が急き、毒騒ぎを起こせば皇帝が公主を移動させると考えたという。「信じられないかもしれませんが何もかも公主のためです! 公主を大徴(ダイチョウ)で最も尊い女性にすると言われて…それで王子に手を貸したのです まさか謀反のために公主を利用するなんて…」緹蘭は浅はかな碧紫に激高したが、今は逃げ道を探すことが先決だった。「…碧紫、まだ私の命に従う気はある?」碧紫は見張り番に公主が苦しんでいると訴えた。驚いた兵士が中へ入ると、碧紫が後ろから殴りつけて倒すことに成功する。しかし物音に気づいたもう1人の兵士が駆けつけた。緹蘭と碧紫は呆然、すると兵士は突然、矢に射られて死んでしまう。その時、驚いたことに褚仲旭が自ら緹蘭を助けにやって来た。「びーしゃあ?!」褚仲旭は緹蘭を馬車に乗せて皇宮へ急いだ。しかし反乱軍を率いた施霖(シリン)が現れ、道をふさぐ。実は施霖は注輦の人間、今日のためにこれまで屈辱に耐え忍んできたという。「旭帝よ、もう逃げられぬぞ…殺(シャー)っ!」褚仲旭はわずかな精鋭たちと反乱軍に応戦した。その時、白い影が飛び込んで来たかと思うと、敵を蹴散らして褚仲旭の隣に方鑑明(ホウカンメイ)が立つ。生きてたのかーい!>ʕ•̫͡•ʕ*̫͡*ʕ•͓͡•ʔ-̫͡-ʕ•̫͡•ʔ*̫͡*ʔ-̫͡-ʔ<ザワザワ…死んだはずの清海公(セイカイコウ)の姿にその場は騒然となった。すると馬車の中から緹蘭の悲鳴が聞こえる。「お急ぎください、ここは私が」方鑑明は施霖たちを引き受け、褚仲旭を先に逃した。↓\\\\٩( ‘ω’ )و ////バーン!褚仲旭は産気づいた緹蘭を民家に避難させた。しかし安心したのも束の間、索蘭率いる注輦軍が追いついてしまう。覚悟を決めた褚仲旭は穆徳慶と碧紫に緹蘭を任せ、戦いの渦へ飛び込んだ。わずかな精鋭たちが全滅、褚仲旭は孤軍奮闘した。やがて日も暮れる頃、民家から元気な産声が聞こえる。緹蘭は産後の身体を引きずりながら何とか外へ出たが、そこには致命傷を負って血まみれとなった褚仲旭がいた。驚いた緹蘭は褚仲旭に抱きつくと、褚仲旭は碧紫の腕に抱かれた元気そうな男の子に気づく。「…我らに…そっくりだ…」その時、索蘭はこの機に姉と子を奪えと命じた。褚仲旭は緹蘭を守ろうとしたが、緹蘭が身を挺してかばい、褚仲旭の代わりに刺されてしまう。「緹蘭?…緹蘭!!うわあぁぁぁぁーっ?!」その時、白い影が現れ、一瞬の隙に索蘭の首をかっ切った。方鑑明は一刻も早く褚仲旭を皇宮へ連れ帰ろうとした。しかし褚仲旭は絶命した緹蘭を離そうとしない。「緹蘭が言った…朕のいない世を生きるつもりはないと… もう疲れた…このまま何もしたくない…」すると褚仲旭は大徴の民と息子を方鑑明に託し、愛する緹蘭と一緒に旅立った。城門を死守していた張承謙(チョウショウケン)だったが、いよいよ限界に近づいていた。その時、夜空に照明弾が上がる。反乱軍を指揮していた湯乾自(トウカンジ)は後ろを振り返り、先頭を駆けてくる方海市(ホウハイシー)の姿に気づいて驚愕した。援軍の到着に気づいた張承謙は開門を指示、突撃を命じて援軍と合流する。海市たちは城外で反乱軍と交戦し、湯乾自を生捕りにして決着した。すると任勇(ジンユウ)が駆けつけ、城内の状況を報告する。「索蘭が死にました!しかし…淑容妃も争いの中でお亡くなりに…」海市は任勇から龍尾神の護符を受け取り、湯乾自を激しく責めた。「お前は索蘭と手を組み、緹蘭を死に追いやって天啓の民を不安にさせた!」その時、愛する緹蘭の死に絶望した湯乾自は兵士の長槍を握って自ら身体を突き刺し、自害した。緹蘭の子供は早産のせいか生まれつき身体が弱く、李(リ)侍医は長くは生きられないと診断した。一方、海市はようやく皇宮に駆けつけ、城門で待っていた穆徳慶から旭帝の崩御を知る。「陛下は淑容妃と旅立たれました、混乱と動揺を招かぬよう清海公がまだ内密にせよと… しかも清海公は皇子のため、再び柏奚(ハクケイ)の契りを結ばれたのです」海市は無我夢中で昭明宮に向かった。すると憔悴した方鑑明が寝台に寄りかかって座っている。「来てくれたのか…」海市は鑑明の隣に腰を下ろしたが、何も言えずにいた。「越(エツ)州には戻れない…皇子がお生まれになった…朝廷が不安定な今、正当な補佐が必要になる」「…斛珠(コクジュ)夫人として私が支えるわ」「優しいのだな」鑑明はしみじみ海市にもっと早く会いたかったと漏らした。「私が若い頃に出会えていたら…良かったのに…」「ある書物で読んだわ、この世界には並行する別の世界が存在していると… 別の世界では私たちは同じくらいの年でもっと早くに出会っているかもしれないわ」…別の世界にいる海市と鑑明は宮中で行われた投壺(トウコ)の試合で初めて出会った海市の投げた矢が鑑明の頭を直撃、負けず嫌いの2人は言い争いになってしまう初めこそ鑑明は海市に意地悪だったが、やがて互いを意識するようになり、年頃になると2人は婚姻を約束した…「そして私は何人か子供を産むの、2人で子供を育てゆっくり年老いて行く」「卓英(タクエイ)を忘れているぞ?」「忘れていないわ、この世界では私が年上だから…卓英には師娘(シジョウ)と呼ばせる」鑑明は出会いが遅くなったことを謝り、まだやり残したことがたくさんあると言った。しかし自分でもこれからどうなってしまうのか分からないという。「…海市、少し疲れた、眠らせてくれ」鑑明は横になり、愛する海市の膝枕で眠ることにした。「必ず起こしてくれ…長く眠らないように…」天享(テンキョウ)16年、大徴の順武(ジュンブ)帝が崩御、元号は景恒(ケイコウ)と改められた。忘れ形見となった皇子・惟允(イイン)は淳容(ジュンヨウ)妃を皇太后と呼んで敬っている。やがて順武皇帝は陵墓に葬られ、宗廟の前で大徴高祖の名が贈られた。一方、鵠庫(コクコ)では右王の額爾済(ガクジセイ)が病で逝去した。後継者の奪罕(ダツカン)は他部の帰順を受け入れ瀚(カン)州を統一、自ら渤拉哈汗(ボツラコウハン)と名乗る。″渤拉哈″とは黒いたてがみ″烏鬃(ウソウ)″を意味していた。奪還は早速、大徴と同盟を結びたいと書簡を届け、摂政である皇太后宛に直筆の文を送る。「そうだ、哥哥からひとつ知らせがある」実は方卓英はついに鞠柘榴(キクシャリュウ)と再会を果たしていた。それから5年が経った。惟允は母后がかつて龍尾神を天啓に呼んだと師匠から聞いたが、鮫が怖くなかったかと尋ねる。「鮫人のいるところには鮫が出没するとか、鮫は怒ると船まで噛んで壊すそうですね」「鮫は怖いわ、でも守りたい人がいたから仕方がなかったの」海市は惟允にも困難や危険に立ち向かい、自分の信念に従って民を守って欲しいという。すると惟允は師匠と同じ言葉だと笑った。「今から老師に会いに行きます、母后も一緒に行きましょう!」「老師はお身体の具合が悪い、独りで行きなさい」「以前より回復されました…母后が行けば老師も喜びますよ?」「そうね」その頃、昭明宮では仮面をつけた老師が満開の霽風の花をながめていた。完( ̄▽ ̄;)意地でも海市と師父を一緒にしないという執念だけは伝わったw何だかんだ言いながらも、いざ終わってみると寂しい〜(´・ω・)
2022.12.16
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惜花芷 Blossoms in Adversity第15話花芷(カシ)と迎春(ゲイシュン)が店舗探しに出かけている頃、芍薬(シャクヤク)は拂冬(フツトウ)と抱夏(ホウカ)の3人で買い物に出かけていた。すると沈(シン)家の二郎・沈煥(シンカン)が侍女を連れた芍薬が花芷だと勘違い、兄を騙した女狐を懲らしめると息巻き、友だちを引き連れ追いかけて来る。「待てよ!」「大姐姐をいじめる気よ」抱夏は先を急ごうとしたが、芍薬は突然、足を止めた。( ゚ロ゚)ナンダッテー!<花姐姐をいじめる?!芍薬は激怒、いきなり引き返したかと思うと治療用の鍼を取り出し、沈煥の腕をつかんでめった刺しにしてしまう。「芍薬!だめよ!」拂冬と抱夏が止めに入ると、沈煥たちは人違いだと気づき、慌てて逃げ出した。(๑•̀ㅂ•́)و✧<また来たら毒殺する! (*´・д)(д・`*)え?帳簿を習い始めた念秋(ネンシュウ)は飲み込みが早く、花芷の期待に応えた。一方、立ち退きの交渉に出かけていた迎春は長屋の3軒をどれも元値の半分で買い取れると報告、中でも棺材店が一番安いという。しかし花芷は初めから3軒を全て買い取ると決めていた。水路沿いの長屋の改築が始まった。花芷は壁を取り壊してひとつの店に直し、水路側の壁には窓をつけるよう頼む。その間も暇を見つけては顧晏惜(コアンセキ)から乗馬を習った。一方、抱夏も念秋と一緒に字の練習中。(๑≧ꇴ≦)<ちょっと!抱夏の″抱″は手へん!獣へんじゃない!(・・ ;)<ぁ…″狍″沸騰は店に並べる新作の菓子を次々と考案、いよいよ開業が近づいていた。顧晏惜は老夫人に呼ばれた時、寝所に文がしまってある箱があると確認した。…あの文が本当に太后の密書なら花家は断罪される、もう少し様子を見て救える方法を模索してみよう…花芷は念願だった花家の店″花記鋪子″を開業した。酒楼で評判の花記の菓子だけに店は初日から大繁盛、帳簿つけもなかなか追いつかない。すると見かねた三夫人・夏金娥(カキンガ)が伝家の宝刀とばかりにそろばんを出してきた。「私がやるわ、嫁入り前は兄弟の中で1番、計算が早かったのよ?」夏金娥はそろばんを手放せず、嫁荷の中に忍ばせて持ってきたという。「単なる思い出の品が役に立つ日がくるなんてね」そこで花芷は念秋を三夫人に預け、急いで店に戻った。初日とあって花家の娘たちも店に駆り出されていた。そんな中、水路で休もうとしていた書生が店の前で昏倒してしまう。芍薬の診断で空腹だと分かり、花芷は迎春に食べ物を用意するよう頼んで様子を見た。花霊(カレイ)は貧しい書生を遠巻きに見ていたが、ふと書生の荷物から落ちた詩文に気づく。「いい詩だわ、姐姐」「これは…祖父の著書を読んでいるのね」しかし祖父の教えを引用すれば科挙に合格するのは難しいだろう。書生は鄭知(テイチ)と名乗った。花芷はひとまず食事を勧め、実は詩文に長ける先生を探していると持ちかける。しかし鄭知は施しは受けないと憤慨、席を立った。「よければ祖父の膨大な蔵書をお貸しできますよ?姓を″花″と言います」「すると…はっ!失礼しました!花公のためなら喜んで!」(ˇ꒳ˇ *)<フッ、施し受けるんだ~@霊妹妹w花記鋪子に沈煥が現れた。芍薬は仕返しに来たと気づいて物陰に身を潜め、沈煥が選んだ菓子にこっそり薬をふりかけてしまう。そうとは知らず菓子を頬張りながら芍薬を探す沈煥。すると店の前に繋いでいた馬がいつの間に逃げてしまう。「俺のうまぁぁぁぁぁ!」「ほらほら、早く追いかけないと!」「あーっ!」店を飛び出した沈煥は芍薬を発見。芍薬の仕業だと気づいたが、今は馬を連れ戻すことが先決だった。顧晏惜は花芷を連れて郊外の湿地まで出かけた。先に馬を降りた顧晏惜は手を貸そうとしたが、花芷は独りで降りられると意地を張る(だって知己だしw)。しかし顧晏惜は初めての遠乗りで足が痺れていると分かっていた。花芷は素直に晏惜につかまって飛び降りたが、思わず接近してどぎまぎしてしまう。「あなたも同じ経験が?」「幼かったから覚えていない」幼少から乗馬を習うほど裕福な家庭ならなぜ従軍したり、花家の武術の先生になったのだろうか。花芷は晏惜のことを何も知らなかったが、かと言って余計な詮索するのも嫌だった。するとそんな花芷の心情に気づいてか、晏惜は珍しく個人的な話をしてくれる。「私は幼い頃に母を亡くし、伯父に引き取られた 乗馬や学問は伯父に教わり、その恩に報いるため軍に入ったんだ …伝えたいことは山ほどある いずれ全てを打ち上げるつもりだが、今日は乗馬を楽しみ、風に吹かれていたい」「はお」花芷は遅くなる前に帰ろうと言って馬の元へ戻った。あれ以来どこか距離ができてしまったことに一抹の寂しさを覚える顧晏惜。…しかし、本当のことを話せば二度と君に会えなくなってしまう…( ߹꒳ ߹ )おう顧晏惜は花芷を店まで送り届け、2頭の馬を連れて学堂に戻った。するとちょうど厩で馬の世話をしている鐘(ショウ)叔を見つける。顧晏惜は昔から花公に仕えていた鐘叔なら例の童僕を知っているはずだと考え、それとなく尋ねた。しかし鐘叔は仕えていたのは自分だけだと誤魔化してしまう。鐘叔は念のため花芷に警告した。実は晏惜に老太爺のことを聞かれたという。「人の心は量り難い、気をつけてください」「あの人は大丈夫よ」一方、花家の先生になった鄭知は奇数日の授業を担当することになった。子供たちは新しい先生も優しそうだと高を括っていたが、思いがけず厳しく指導されてしまう。辺地の貧しい家に生まれ、学費など出す余裕もなく、100里も離れた先生の家に素足で通って何とか受験資格を得た鄭知。州試に合格してから代筆などで銭を稼ぎ、歩いて皇都までたどり着いたという。「もし私が君たちの年頃でこの学堂に座っていたら、嬉しすぎて笑っている 何が言いたいのか分かるね?若い時を無駄にしないで欲しい」二夫人・斉蕙蘭(サイケイラン)が柏林(ハクリン)と柏礼(ハクレイ)を連れて店にやって来た。鄭先生が来てから子供たちの様子が一変、2人は学堂が引けたら店を手伝うと言ったという。しかし店に以前の学堂で一緒だった官吏の息子たちが現れた。柏林と柏礼は思わず机の下に隠れたが見つかってしまい、売り子になったとからかわれてしまう。斉蕙蘭が子供たちを追い払ってくれたが、屋敷への帰り道、待ち伏せしていた子供たちに再びいじめられた。「行商人!お前の姉さんは皇都の笑い者だ!」すると柏林が激怒、思わず手を出してしまう。斉蕙蘭がまた店に戻ってきた。「繁忙期が過ぎ、状況が落ち着いたら人を雇って番頭や帳場の仕事を任せたら?」実は柏礼たちが友だちから卑しい商人呼ばわりされ、柏林が花芷の悪口を言った子共につかみかかったという。屋敷では従妹たちも花家が商売人に身を落としたせいで笑い物にされていると嘆いていた。花霊は大人しかった従姉が今や天にも昇る勢いだと揶揄し、まるで独り舞台だと嫉妬している。その話をちょうど帰ってきた花芷が聞いていた。夏金娥はようやく帰宅した花芷を捕まえ、念秋を引き取ってくれと言い出した。この忙しいのに念秋は間違いばかり、余計な仕事まで増えて憤死寸前だという。花芷は言い返す気力もなく、念秋を連れて引き上げた。すると夏金娥は信頼できる者に手伝わせようと思いつき、かつて一緒に出納を学んだ実家の下僕・夏明(カメイ)に頼むことにする。「でも銀珠(ギンシュ)、こっそり行くのよ?誰かに余計な気を回されたくない」( ̄▽ ̄;)嫌な予感しかしないw祖母の言う通りになった。貧しい生活では家族一丸になることができても、生活が安定すると色々な不満が噴出する。何ともやりきれなくなり、学堂の大木の下で思い悩む花芷。すると出かけていた晏惜が帰ってきた。「馬も眠る時間にどうした?力尽きたのか?」「もっと自由に楽しく生きるつもりが、忙しくなり過ぎて空を見上げる余裕もない 何もせずに過ごすのは祖父がいた頃以来だわ」その時、急に冷たい風が吹いた。顧晏惜は自分の上着を脱いで花芷にかけてやる。「悩み事か?」「大した事じゃない、歯がゆいだけ」「話してくれ」「もたれてもいい?」…顧晏惜、お前は彼女に何も与えられない、このままでは嘘を重ねるだけだ…しかし顧晏惜は疲れきった花芷の細い肩に手を回した。…でも今はぬくもりを与えてやれる…「それで何があった?」「一緒に解決策を考えてくれる?」(* ̄0 ̄人<ブーレンシュゥゥゥ~ ブートゥェイチュゥゥゥ~ ヂィベンフゥォゥォ~ ズイチュナァダァグゥァン ♪つづく
2025.07.09
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惜花芷 Blossoms in Adversity第16話三房の侍女・銀珠(ギンシュ)が三夫人の指示でこっそり夏明(カメイ)を連れてきた。夏金娥(カキンガ)は反物店と同額の月給を条件に帳簿2冊の計算を頼み、家族がまだ寝ている未の刻に届けてもらうことにする。一方、花芷(カシ)は抱夏(ホウカ)の心配を他所に気分良く起きてきた。「姑娘、お目覚めですか?!昨夜は…その~晏(アン)先生が家までお供を?」「そうよ、それが何か?」「何かって大事じゃないですか!お2人は…」しかし花芷は話を遮り、修理した絵をすぐ持ってくるよう頼んだ。花芷は妹弟たちの自尊心を取り戻す方法を思いついた。幼い頃から才女ともてはやされた従妹・花霊(カレイ)には学堂で先生を努めて欲しいと頼み、こっそり修復しておいた絵を渡す。「腕の良い職人に直してもらったの、半年もかかったから誕辰には間に合わなくて…」絵を見た花霊は驚いた。それは第6話で母と喧嘩になった時、花霊が怒って火鉢に投げ捨てた″早春渓行図″だった。「あなたには才能と学識がある、皇都の誰よりね…あなたにしか頼める人がいないの」すると花霊は小さくうなずいた。花芷は子供たちが職業に序列はないと理解できるよう、各業種の名人を呼んで授業を行う百業課を思いついた。百業課は外に机を運び出して広い中庭で行う。噂を聞いた老夫人・林婉(リンエン)たちも見学にやってきたが、第1回目の授業は武術の先生・晏惜(アンセキ)だった。今日は花芷に頼まれ、祖父たちがいる北地の話を聞かせてくれるという。…皇都から歩くこと4ヶ月、琨(コン)山に辿り着く、さらに500里ほど歩くと辺境だ北地は極寒の地で4月でも雪に覆われている…夫人たちは改めて夫たちの厳しい現実を突きつけられ、険しい表情になった。しかし子供たちはそんな母たちの不安をよそに興味津々、先生に無邪気に質問してしまう。「だったら祖父たちは何を食べるんですか?!」「北地では雪が降る前に狩りに行く、女子は家で保存食や毛皮の衣、干し肉を作るんだ だが寒いだけの土地ではない 冬でも鹿狩りができる、天気が良い日は氷を砕いて魚も取れるんだ 春の暮れからは暖かくなる、咲き誇る杏の花はまるで霧のように美しい 夏になれば甘い杏の実を食べられる、皇都ほど暑さは厳しくないんだ」晏惜の話には希望があり、夫人たちも授業が終わる頃には笑顔に戻った。子供たちにも晏先生の授業は大好評、しかし急に明日の明け方、学堂に集まるよう命じられてしまう。子供たちが帰ると、花芷はいつか杏の花を見たいと言った。「必ず行ける」「で明朝は何をするの?」顧晏惜は翌朝から毎日、子供たちと一緒に城内を走ると決めた。しかも授業で習った詩文を暗唱しながら一周するという。子供たちは恥ずかしさで萎縮していたが、続けていくうち次第に胸を張れるようになった。すると思いがけず花家を追い出された秦(シン)氏が毎朝、元気そうな柏礼(ハクレイ)の姿を見られるようになる。一方、百業課では様々な職種の先生がやって来た。肉屋の主人は実際に肉を解体、農民は草木の名前を教え、拂冬(フツトウ)も料理の作り方を実践してみせる。やがて花家の家塾は評判となり、いつしか生徒があふれかえる人気の学堂となった。そんなある日、学堂に花家次女・花嫻(カカン)の息子・随安(ズイアン)が加わった。実は花嫻は家計が厳しく、ここ数年、息子に教師を招くことができなかったという。夏金娥は花芷も授業料を取らないと安心させたが、花嫻は息子を預けると母親にも会わず、慌てて帰ってしまう。花霊の詩文の授業が始まった。花霊はまだ初歩を習っているのかと呆れ、今日からいきなり″楚辞(ソジ)″を読むという。「まずは″離騒(リソウ)″から…」″離騒″は楚の非運を嘆く憂国の情と、讒言に遭って朝廷を追われる憂愁を幻想的に詠ったもの、幼い花朶(カタ)にはさっぱり分からない。生徒たちも戸惑いを隠せなかったが、その時、突然、花霊が机を叩いて怒鳴った。「うるさいっ!」最前列にいた花朶は驚いてお漏らしし、号泣してしまう。侍女が急いで花朶を連れ帰ったものの教室は騒然、しかし、なぜか急に子供たちが静かになった。授業を終えた花霊は南院へ戻る途中、鄭知(テイチ)を見つけて呼び止めた。「さっき学堂の外で笑っていたでしょう?その後、子供たちににらみを聞かせていた」「あ…あの子たちは手に余る、だから脅かしたんだ、もうでしゃばらないよ」鄭知はてっきり花霊を怒らせてしまったと焦ったが、花霊は感謝し、教え方の助言が欲しいと頼んだ。沈煥(シンカン)は今日も陽の高いうちから紈袴(ガンコ)仲間3人と一緒に酒楼の東屋にいた。独り腐っている沈煥を見た3人は暇つぶしに芍薬(シャクヤク)へ仕返ししようと提案したが、沈煥はさすがに年頃の娘を傷つけるのはまずいと反対して帰ってしまう。しかし3人はちょうど店の外に出ていた芍薬に目をつけ、沈煥が芍薬のせいで死にかけていると嘘をついた。「そんなに重症なの?…私が治すわ」迎春(ゲイシュン)は芍薬がいなくなったことに気づいた。そこで使用人を連れて探しに出かけたが、ちょうど沈煥がその様子を目撃する。沈煥は友人が芍薬を連れ去ったと気づいて慌てて東屋に戻った。案の定、友人たちが芍薬を囲んでからかっていたが、止めに入った沈煥まで殴られてしまう。「ふん!つまらん!」すると3人は怒って帰って行った。芍薬は安心したせいか急に泣き出した。沈煥はなぜ鍼を使わなかったのか不思議だったが、芍薬は今日は持っていなかったという。「これからは毎日、持つようにする…あ、生きてたのね、死にそうだって聞いたから」「まさか」「そうよね、あの薬は発疹しか出ないもん」沈煥は馬だけでなく菓子にも薬を盛られたと知り、今さらながら助けたことを後悔した。「殴られて傷だらけね、私が薬を出してあげる」その時、芍薬を探している迎春たちの声が聞こえた。芍薬は東屋から顔を出して返事したが、その間に沈煥はこっそり帰ってしまう。花芷と顧晏惜は無事に戻った芍薬に安堵した。迎春の話では最近、店に変わった客が来たが、その公子の姿を見たという。「沈家の二郎よ!」芍薬は前に後をつけられ、その時、抱夏から花芷をいじめるつもりだと聞いて鍼で刺したと話した。すると顧晏惜は急に出て行ってしまう。( ˙꒳˙ )<哥哥?…怒っちゃった顧晏惜は沈家二郎の仲間を探し出し、陳情(チンセイ)に報復させた。「…名簿によると残りは沈煥か、あとは司使に任せよう」その頃、取り巻きと喧嘩した沈煥は夜の町を独りでぶらぶらしていた。すると裏道から1人の大きな男が現れ、手招きされる。「沈家の二郎か?」「ああ?ああ、そうだ」「花姑娘を襲おうとして鍼で刺されたとか…」「なぜそれを…」(((ꎤ’ω’)و三 ꎤ’ω’)-o≡ボカッ!☆))Д´)ゥッ!翌日、芍薬は兄が恩人に報復したとも知らず、花芷に悪人と善人の見分け方を聞いていた。実は沈家二郎が友だちと喧嘩して傷だらけになりながら芍薬を助けてくれたという。「その瞬間からあなたの友だちになったのよ」「そっか!そうなんだ~友だちか~ふふ」一方、学堂では陳情が密かに司使を訪ねていた。実は今日、皇太后の侍女が例の善化(ゼンカ)寺へ焼香に行くという。「尾行しますか?」「頼む、文は私に…」皇太后の侍女はいつものように石灯籠の下に化粧箱を隠した。陳情は急いで文を回収、そのため蘇(ソ)嬷嬷は空の箱を持って帰ってしまう。文がないと気づいた林婉はすぐ花芷を呼んだ。これまで文を交わして40年間、空だったことは一度もない。恐らく誰かに知られたのだろう。そこで事情は知らせず、花芷に文を写して欲しいと頼んだ。「急がないわ、時間がある時でいいの」「数日で終わらせます」その夜、花芷はひと区切りついたところで書写の手を止め、また晏惜を訪ねた。しかし偶然、学堂の庭先で晏惜が七宿(シチシュク)衛の陳情と話している姿を目撃してしまう。驚いた花芷は慌てて引き返したが、ふと立ち止まった。今になって思えば晏惜の目的は初めから花家だったのかもしれない。花芷は急に腹が立って学堂に乗り込んだが、すでに陳情の姿はなかった。顧晏惜は花芷に見られたと気づいていた。花芷が戻って来たことにいささか驚いたが、仕方なくわざと脅して怖がらせてみる。しかし花芷は怖がるどころか、晏惜の腰にある短剣を抜いて突きつけてきた。「脅すなら剣を使ったら?」「…全て話すよ」顧晏惜は覚悟を決めたが、どうやら花芷はまだ自分の正体に気づいていないらしい。「今まで上役にどんな報告を?」「何も…私はある件を調べに来た、老夫人の居所に太后からの密書がある」花芷は祖母に頼まれて書写している文が皇太后からだと気づいた。「ついて来て」花芷の書斎には老夫人と皇太后の文があった。しかし内容は全て季節の挨拶や互いへの想いだけだと分かる。林婉と皇太后は幼い頃に知り合った親友で、嫁いでからもその友情は40年も変わらず続いていた。顧晏惜は安堵したが、どちらにしても証拠として文を預かる必要があった。そこでそのまま花芷の書写が終るのを待ち、翌朝、文を持って出かけてしまう。花芷はその後ろ姿をぼんやり見ていたが、そこへ芍薬がやって来た。「あなたの哥哥ってどんな人?」「私の哥哥は…忙しくて口数が少ない、よく分からないの、でも花姐姐とはよく話すわ!」「昨夜ね、あなたの哥哥の秘密を知ってしまったの、でも恐くなかった」「もちろんよ!だって哥哥はいい人だもの」すると芍薬は友だちに薬を届けると言って出かけてしまう。皇帝は皇太后が手の込んだ方法でやり取りしている文がただの無駄話だと知った。「イエンシー、この調査のために花家に住み込んだとか…面倒をかけたな」「皇伯父、他にも目的が…花家には凌(リョウ)王府の火事の目撃者がいます それを探っています」つづく( ๑≧ꇴ≦)芷Rwwwどう見ても陳情が部下だろうwwwww
2025.07.10
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惜花芷 Blossoms in Adversity第17話顧晏惜(コアンセキ)は皇太后と花(カ)家の間に利害関係は何もなかったと証明。花家に疑われないよう文をひそかに返したいと皇帝に嘆願し、無事に花芷(カシ)へ返却した。しかし花芷は化粧箱の中身を確認すると、途端に黙り込んでしまう。「私に怒っているのか?前回は芍薬(シャクヤク)の哥哥だと知った時だったな? 君は怒ると黙ってしまう…機嫌が直らないと月給がでないだろう?(クスッ」「上役を怒らせたせいなの?花家に潜入なんて面倒なだけの任務だもの」「志願した、芍薬(シャクヤク)がいる…それに君も」「お金のためなのね、だったら私が養う!芍薬もあなた…(ハッ)」「ふふ、花芷、金目当てではないが七宿(シチシュク)司は辞めない 上役に深い恩義があるし、誰よりも近しい方だ」「調査が終わったら出て行くの?」「残って欲しいかい?…実は凌(リョウ)王府の火事についても調べている」顧晏惜は花公が来訪した元宵節の夜に凌王妃が亡くなったが、その時、花公が連れていた童僕の行方を探しているという。すると花芷の口から思わぬ事実が明かされた。「祖父に童僕はいなかったわ、祖父のお供は私よ?あの夜、確かに火事を見たわ」((((;゚Д゚))))キッキッッー!キッキッキミー!キミガガガガガッッッッ!!!!!花芷はあの時、確かに蘭(ラン)苑に迷い込んで凌(リョウ)王妃と会っていた。その時、たまたま居合わせた陳(チン)嬷嬷が庭まで花芷を連れ帰ってくれたが、顔まで覚えていないという。「思い出したらまた教えるわ、出て行く時は言ってね」「残ってもいいのか?」「守衛の訓練や授業があるでしょう?どうせ監視されるならあなたがいい」すると花芷は早速、文を祖母に返しに行くことにした。「花芷…ありがとう」顧晏惜は母の葬儀で孤独だった自分に唯一、心を寄せてくれた花芷に感謝したが、花芷はそんな事情を知る由もなく、笑顔を見せた。沈煥(シンカン)と悪友たち3人は芍薬を連れ去ったせいで花家に報復されたのだと分かった。そこへ思いがけず芍薬が現れる。「まだ悪い人たちといるの?!」すると芍薬は沈煥の顔に傷が増えていると気づいた。しかし友だちにからかわれ、沈煥はつい冷たい態度をとってしまう。「ほっといてくれ、もう帰れ」「でも花姐姐が…もういい、これをあげる」芍薬は沈煥に桃と薬を渡して逃げるように帰ってしまう。花宅に突如、硝石(ショウセキ)の職人たちが押しかけ、騒ぎになった。聞けば日雇いの職人たちの給金が未払いで、怪我をしても医者代さえないという。確かに職人たちの腕は火傷だらけだった。花芷はひとまず頭を下げて謝罪し、必ず原因を突き止めると約束して今日のところは引き取ってもらう。しかし帳簿では確かに給金を払っていた。三夫人・夏金娥(カキンガ)は夏明(カメイ)が届けたとうっかり口を滑らせたが、その時、銀珠(ギンシュ)が血相を変えて帰って来る。「大変です!夏明が姿を消しました!お金もありません!」夏明は職人に払う給金を使い込んでいた。花芷は職人たちを呼んで身内に泥棒がいたと明かした。そこで先月の給与を全て支払い、さらに利息として1人につき500銭を上乗せするという。「うちには医者もいるから無料で治療できるわ、監督不行き届きを謝ります」すると職人たちは花芷の誠意ある対応を喜び、これからも仕事を続けたいと言ってくれた。花芷は夏に氷菓子を作るため硝石の細工場を借りていた。すると顧晏惜が燃えやすいので注意するよう警告する。「迎春(ゲイシュン)に伝えておくわ、そう言えば暑い日なのに職人の肌に霜がついていたわね」その時、顧晏惜は殺された董(トウ)大の証言を思い出した。…真っ黒な焼け跡にかかった白い霜が…「硝石だったのか」すると顧晏惜は険しい顔で急に席を立ってしまう。「どこへ?」「戻ったら話す」顧晏惜は七宿司に戻って陳情(チンセイ)に捜査を命じた。確かに凌王府の荘園の1つに灯籠と硝石の細工場があり、毎年、爆竹と灯籠を献上している。…この十数年、凌王府の使用人をくまなく調べて来たが、なぜ気づかなかったのか元宵節には荘園の者たちも凌王府にいた…花家の守衛が故郷へ逃げ帰った夏明を発見、捕縛して戻った。夏明は大金を受け取るうち目がくらんでしまったと謝罪、今回だけは見逃して欲しいと命乞いする。しかし夏金娥が許してくれるはずもなく、守衛に殴ってから花街で使った金を回収させろと命じた。「明日までに返さないなら役所へ突き出す!祠堂に悪事を掲げて墓に入れないようにするから!」夏金娥は怒り心頭だったが、今は夏明に横領された額を把握することが先決だった。そこで慌てて帳場へ向かったが、深夜というのに明かりがついている。帳場では念秋(ネンシュウ)が独り夏明の帳簿を計算していた。夏金娥は花芷の指示だと思ったが、念秋は自分で勝手にやったことだという。「三夫人が昼間、独りで泣いているのを見ました、そろばんを習ったのでお手伝いできればと…」念秋は三夫人の前では萎縮して計算間違いが多くなっていたが、ゆっくりながらも確実にそろばんを使えるようになっていた。「間違えたら叩くわよ?怖いならやめなさい! 私が生まれつきそろばんが得意とでも?何度も叩かれたからよ!」念秋はやはり追い出されると思ったが、それが三夫人の照れ隠しなのだと分かった。「…ほら、さっさと座って」(*゚▽゚)*。_。)*゚▽゚)*。_。)ウンウン翌朝、夏金娥は一区切りついたところで念秋を寝かせ、最後の計算を終えた。これで帳簿の仕事も最後になるだろう。夏金娥が帳場を出ると、ちょうど花芷が現れた。「三婶、徹夜したの?」「芷R、ごめんなさい、あの時、でしゃばった私が悪いの 私が帳簿を管理したのは間違いだった、あなたに任せていれば問題は起きなかったのに」「そんな保証はない、商家の出だから商いに損はつきものだって知っているでしょう? 人の心は読めないから時には見誤ることもあるわ」「私を責めないの?」「商いを拡大すれば2人で回せなくなるのは当然だわ、私でも人を雇っていた だけど帳場の頭領だけは三婶にしか務まらない」夏金娥は思わず花芷に抱きついて号泣した。「ありがとう、ありがとう…」「泣かないで」かつて陳家荘で硝石と灯籠を売っていた陳家は故郷を離れ、今や地主となっていた。陳情は陳嬷嬷を探し出し七宿司に連行、司使の前に突き出す。すると仮面の司使は蘭(ラン)苑の火事について全て話せと迫り、嘘偽りがあれば息子を拷問すると脅した。「私も脅されて仕方がなかったのです」あの日、陳嬷嬷は王妃に元宵節の灯籠を献上した。王妃から謝礼と菓子を受け取って帰ろうとしたが、そこに偶然、童僕が迷い込んでくる。花芷の記憶の通り、王妃は陳嬷嬷に童僕を花火が見える庭まで連れて行くよう頼んでいた。「灯籠の中に硝石と木炭を隠しました、ろうそくには眠り薬を… 火をつけると眠くなり、導線に引火すると爆発して、辺りを燃やし尽くす仕組みです」「誰の指図だ?…息子は私が守る」顧晏惜は蕭(ショウ)氏を禁中官署に投獄した。「分かっていたわ、この日が来ることを…」蕭氏にとって周(シュウ)王妃は実の姉のような存在だった。いざ火事を目の当たりにすると深く後悔し、必死に助けに向かったという。「あの時、柔(ジュウ)姐姐は芍薬を連れて逃げろと… 芍薬を抱いて逃げる時、柱が倒れて来て手で防いだの」今も蕭氏の髪には周王妃からもらったかんざしがあった。当時、顧成焄(コセイクン)は皇太子候補と目されていた。蕭氏を娶ったのも蕭家の後ろ盾が欲しかったからだという。しかし結局、即位したのは顧成燾(コセイトウ)。蕭氏は貧乏くじを引いたかに見えたが、その頃には凌王を深く愛するようになっていた。「悪いのは姐姐の父親たちよ、謀反を起こすなんて」罪人の娘が王妃とあっては凌王が窮地に追い込まれる。凌王は情け深く離縁などできず、思い詰めた蕭氏は自分が手を下すしかないと決意した。「柔姐姐は王爺を愛せず、同じ墓に入るのも嫌がっていた それなら私に王妃の座を譲ればいい、私が王爺と共に人生を歩み、同じ墓に入ろうと…」すると蕭氏はその場で泣き崩れた。「惜R、私を殺してちょうだい」「…あなたは芍薬の恩人、生かしてやる、ただし一生ここから出さぬ」花芷と芍薬が姿を消したまま戻らない晏惜を心配している頃、花宅に長女の花静(カセイ)が戻っていた。しかし花静と言えば夏金娥さえ逃げ出すほど気性が荒い。実は夫・宋成祖(ソウセイソ)が店にいた拂冬(フツトウ)を見初め、側女に迎えたいという。林婉(リンエン)は姪の侍女を夫の側女に差し出すなど馬鹿げていると叱ったが、花静は激高した。「はるばる来たのに侍女さえくれないの?!私なんかまた殴られればいいと思っているのね?! 誰のせいでこんなことになったと思っているの?!花家が没落したから宋家に見下されている! …もういい、帰るわ!」林婉は娘の暴言に衝撃を受け、頭に血が上ってめまいに襲われてしまう。花芷が抱夏(ホウカ)と芍薬と一緒に屋敷へ戻ると、ちょうど叔母が馬車に乗るところだった。「姑母?」「姑娘はいいわね?侍女まで宝物扱い?ふん、もてはやされるのも今のうちよ?」「大姑奶奶、うちの姑娘に難癖つけないでください」花静は口答えした抱夏に手を振り上げたが、咄嗟に花芷が腕をつかんで止めた。「花家では手を出さぬよう」すると花静は怒って乗って帰ってしまう。四夫人・呉玉娘(ゴギョクジョウ)が花芷たちを出迎えた。実は老夫人が花静のせいで立腹、芍薬になだめて欲しいという。花芷も芍薬と一緒に行こうとしたが、玉娘は止めた。「行かない方がいい、あなたに関わることなの」大夫人と二夫人が心配そうに老夫人に付き添っていた。確かに花静は幼い頃から蝶よ花よと育てられ、傲慢に育ってしまったのだろう。当時、格下の宋家に嫁ぐと言って聞かず、結局、山ほどの嫁荷を持たせて冷遇されないよう気遣ったつもりだった。朱盈貞(シュエイテイ)は恐らく花家が没落し、側女たちに見下されて妙な気を起こしたのだと花静をかばう。しかし斉蕙蘭(サイケイラン)は拂冬が嫁げば夫の心がさらに離れてしまうと困惑した。その時、芍薬が帰ってくる。「出来たての甘栗を買って来ました!剥いてあげます!」朱盈貞と斉蕙蘭は笑顔が戻った老夫人を見て安堵した。今や本当の孫のように可愛がっている芍薬だけが傷ついた老夫人の心を慰めることができるらしい。一方、噂を聞いた拂冬は花芷の部屋に駆けつけ、宋家に嫁ぎたくないと訴えていた。つづく( ๑≧ꇴ≦)また凄いメンバー来たわw
2025.07.12
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惜花芷 Blossoms in Adversity第18話奴婢として幾度も売られた辛い経験を持つ花芷(カシ)の侍女・拂冬(フツトウ)。花家で初めて人間らしい生活ができるようになり、宋(ソウ)家には絶対、行きたくないと訴えた。しかし花芷にそんな気は毛頭なく、取り越し苦労だと分かる。一方、顧晏惜(コアンセキ)は母の死の真相を突き止めようと躍起になっていた。陳情(チンセイ)は思い詰めた様子の司使を心配していたが、そこへ蕭(ショウ)王妃が獄中で自害したと報告が届く。監房にはすでに息を引き取った蕭氏とかんざしの他に蕭氏が衣の切れ端に記した辞世の句があった。…得成比目何辞死(比目を成すを得ば何ぞ死を辞せん)願作鴛鴦不羨仙(願わくば鴛鴦となりて仙を羨まず)…凌王を心から愛し、共に白髪が生えるまで添い遂げたいと願った蕭氏。こんなか弱い女子に人を殺すことができるだろうか。すると顧晏惜は剣を手に単身、凌王府へ向かった。顧成焄(コセイクン)は七宿司から王妃の訃報を聞いても、今日も変わらず修行に勤しんでいた。すると息子が乗り込んでくる。「周(シュウ)家の謀反は、あなたが画策したことを陛下はご存知ですか?」「あの女に聞いたのか?信じるのか?」「死に行く者は嘘をつきません、書き残しを…」顧晏惜は鎌をかけて蕭氏の血書を示した。驚いた凌王は思わず息子から布切れを奪い取って確認したが、騙されたと気づく。「私が彼女の自供を得たと思ったのですか?ふっ、残念ながら違う あの人はあなたをかばい、最後まで沈黙を…うかつでしたね」「だからなんだ…ワナワナワナ…父親を告発する気かっ!」当時、母の実家である周家は大軍を擁していた。父は皇太子争いのため母を妻にしたが帝位は結局、伯父の元へ。報復を恐れた父は起兵するよう外祖父を説得したが謀反は失敗する。周一族は皆殺しになったが、父は素知らぬ顔を装い、そればかりか自分を愛する蕭氏を利用して母まで排除していた。「蕭氏は陳一家を殺せなかった、あなたの方がはるかに冷酷だ 董(トウ)大を殺し、実の娘まで襲わせたんだからな 芍薬の襲撃を諦めたのは私が仮面の司使だと察したからだろう 何より襲撃後も平静な私を見て芍薬は何も知らないと分かったからだ」「私はお前の父だぞっ!」顧成焄は思わず声を荒らげると、顧晏惜はついに剣を振り抜き、その剣先は凌王の顔をかすめた。「そんな父などいらぬ」その時、皇帝の側仕え・長青(チョウセイ)内官の来訪を知らせる声が聞こえた。皇帝が呼んだのは顧晏惜ではなく凌王だった。顧晏惜は承露(ショウロ)宮の前で謁見を嘆願。やがて皇帝と父が門に現れたが、驚いたことに皇帝があれほど疎んでいた弟を気遣って見送っている。顧晏惜は殿内に戻った皇帝を追いかけようとしたが、長青に止められた。「世子、慎(シン)閣にて反省せよとのご命令です」一方、顧成焄はひざまずく息子に一瞥もくれず宮道に出た。…惜R、やはりお前は青い、あの事件は何より秘すべき皇家の醜聞、いわば古傷隠したいのは私だけではない、承露宮のあの方は私以上に蒸し返されるのを嫌う…その夜、皇帝がようやく顧晏惜の様子を見に来た。皇帝は何にせよ人倫に背いて父親に逆らうようではいずれ自分にも刃向かうようになると叱責する。「もう終わりにせよ、忘れるのだ…数日、ここで反省せよ」花宅に農家からまだ青い果実の木が届いた。果実が色付いたら買い付けに来て欲しいという。すると花芷は抱夏(ホウカ)に油紙を持ってくるよう頼み、家族を集めて縁起の良い文字を作らせた。これを果実に貼って赤くなる頃に剥がせば文字が浮かび上がる。文字入りの果実を箱に入れて売ることで、くじ引きのように開けた時の楽しみができるからだ。そこで花芷は″晏″と貼り付け、芍薬と2人で顧晏惜への思いを募らせた。一方、沈煥(シンカン)は自分が金づるだと分かっていても悪友と切れずにいた。しかし最近、無性に虚しく感じるようになり、妓楼へ出かける友だちと別れて東屋に残る。そこへ芍薬がやって来た。「傷の様子を見に来たの!」「君の薬がよく効いたよ」すると芍薬は机の上にある盤に興味を持った。沈煥はまた殴られると恐れて追い返そうとしたが、芍薬は兄ならいないという。「どこへ行ったんだ?」「分からないの、すごく恋しい」沈煥は芍薬も自分のように孤独なのだと気づき、遊びに付き合うことにした。「これは″象戯(ショウギ)″という遊びだ、教えるのは1度だけだぞ?」「物覚えはいいの!任せて!」「…芍薬、花家とはどんな関係なんだ?」「分からない、花姐姐は家族だって言うし、太母は生まれる先を間違えた孫だって」芍薬は薬のお礼に象戯をもらって帰った。しかし花芷も侍女たちも忙しくて遊び相手になってくれない。そこで芍薬は静かな露台へ登り、一人象戯を始めた。拂冬の新作の桂花を使った菓子が完成した。花芷は三房姨娘・秦(シン)氏と沈淇(シンキ)にも届けるよう指示したが、ふと思いつき七宿司にも差し入れるよう頼む。しかし迎春は独りで七宿司を訪ねる勇気がなく、抱夏を誘った。陳情は思いがけず抱夏と再会できて嬉しそうだったが、迎春は逃げるように抱夏を連れて帰ってしまう。花芷は晏惜のもとにも菓子が届くことを期待した。すると抱夏が確かに七宿司に知った顔がいたという。しかしそれは晏惜ではなく、陳情や鄭虎(テイコ)のことだった。花芷は落胆したが、そこへ迎春が慌ててやって来る。花家長女・花静(カセイ)が今度は夫の宋成祖(ソウセイソ)を連れて老夫人を訪ねて来たのだ。花静は花芷に改めて拂冬を夫の側女に迎えたいと話し、本人を呼ぶよう頼んだ。しかし花芷は拂冬なら仕事で忙しいと断り、もし譲るなら1年分の利益は欲しいと無理な条件を突きつける。すると援軍が現れた。二夫人・斉蕙蘭(サイケイラン)と三夫人・夏金娥(カキンガ)は姪の侍女を横取りして側女に差し出すなど皇都中の笑い物だと呆れ、そもそも拂冬はもう奴婢ではなく自由の身になったという。宋成祖は話が違うとばかりに急に不機嫌になり、席を立った。花静は夫を引き止めたが、宋成祖は妻の手を振り払って帰ってしまう。夫の前で面目を潰された花静は激怒、捨て台詞を吐いて夫を追いかけていった。「いつまで偉そうにできるかしらね!」林婉(リンエン)は心労が重なりついに喀血したが、誰にも明かさなかった。夏金娥は客間でちょうど息子を学堂まで送ってきた花家次女・花嫻(カカン)を見つけた。すると花嫻は静養中の母のために使って欲しいとなけなしの銭を差し出す。しかし夏金娥は花嫻が何も言わなくても苦労していると知っていた。楊(ヨウ)家は花嫻の持参金を使い果たしてしまい、花嫻の今日の衣ももう何年も着ている。夏金娥は花嫻の腕をつかんで銭袋を返そうとしたが、その時、花嫻が思わず悲鳴をあげた。驚いた夏金娥が花嫻の袖をまくってみると、あざだらけだと分かる。「また打たれたの?…あなたは優し過ぎるのよ」夏金娥は結局、花嫻の顔を立てて銭を受け取り、花芷に渡した。叔母が殴られていると知った花芷は慌てて助けに行こうとしたが、夏金娥に止められる。「本人に争う気がないのに私たちが焦ってもだめ」確かにかえって花嫻の顔を潰すことになり、何より息子の随安(ズイアン)まで巻き込まれてしまう。その時、ちょうど弟の柏林(ハクリン)が通りかかった。花芷は柏林を呼んで銭袋を渡し、随安の体格に合う衣と靴下を買って欲しいと頼む。「″大さが合わなかったからあげる″と言うのよ?」すると夏金娥は花芷がすっかり家長らしくなったと笑った。( ߹꒳ ߹ )ウンウン…宋家では側女が懐妊、花静はさらに冷たい仕打ちに遭っていた。一人息子の宋昊(ソウコウ)も癇癪を起こす母に手を焼き、最後に割りを食うのは自分だと嘆く。花静はこれも拂冬を譲ってくれなかった花芷のせいだと逆恨みし、報復しようと企んだ。月秀(ゲッシュウ)小館で働く秦(シン)氏は花宅への報告の日、柏礼(ハクレイ)への差し入れを持ってこっそり西院に忍び込んだ。しかし運悪く二夫人に見つかってしまい、追い返されてしまう。そんな傷心の秦氏に楊(ヨウ)店主がやさしく寄り添った。「私を気遣ってくださるのは掌柜だけです…」秦氏は楊店主に勧められるまま酒を飲んで憂さ晴らししたが、なぜかひどく泥酔して楊店主に手込めにされてしまう。すると急に花静が月秀小館の秦氏の寝所にやって来た。そこであられもない姿で寝ている秦氏と楊店主を発見する。「ちんいーにゃーん!」花静の怒号で飛び起きた秦氏と楊店主は慌てて床にひざまずいた。「密通が何の罪になるか知っているの?!」「うわーん!大姑娘!お願いです!見逃してください!どんなことでもしますから!」「もういいわ、助けてあげる、その代わり頼みがあるの」秦氏はちょうど屋敷から出て来た鐘(ショウ)叔から二夫人が留守だと聞いた。そこでこっそり西院へ向かい、窓際で勉強している柏礼を見守る。柏礼も回廊から自分を見つめる秦氏の姿に気づいたが、侍女が来たせいか秦氏はすぐどこかへ消えた。抱夏が侍女たちと繕い物をしていると秦氏が現れた。「あれ?秦姨娘?どうしてまた?」「あ、姑娘はいる?」「大姑娘ならりんごを見に朝から西山へ行きました」秦氏は日頃のお礼に渡したい物があると話し、帰りを待つという。すると急に腹が痛いと苦しみ出し、厠を借りたいと頼んだ。秦氏は厠へ行ったふりをして花芷の房間に忍び込み、箪笥から花芷の肚兜(腹かけ)を盗んだ。しかしふと花芷のお陰で路頭に迷わずに済んだことを思い出し、良心が咎める。今も事あるごとに小遣いや衣などを届けて気遣ってくれるのは花芷だけだった。呆然となった秦氏は逃げ遅れ、抱夏に見つかってしまう。「何しているの?!」抱夏は秦氏が慌てて何かを後ろ手に隠すのを見逃さなかった。「泥棒!誰か来て!泥棒よ!」すると運良くちょうど屋敷に戻った花芷が守衛より先に現れた。花芷は誤解だったと守衛たちを帰らせた。それにしても秦氏はなぜよりによって花芷の肚兜を盗んだのか。すると秦氏はその場で泣き崩れた。つづく※「得成比目何辞死 願作鴛鴦不羨仙」盧照鄰の″長安古意″より、純粋で深い愛情を詠んだ詩比目魚(伝説の魚)は1つ目の魚が並んで2つの目となり寄り添って泳ぐことから、鴛鴦と同じく夫婦円満の象徴とされる「比目魚のようになれるのなら死も辞さない 願わくば鴛鴦になりたい、仙人も羨ましくない」
2025.07.12
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如懿传 Ruyi's Royal Love in the Palace第86話「暴かれた真実」烏拉那拉(ウラナラ)如懿(ニョイ)がようやく最後の経幡(キョウバン)を完成させた頃、炩皇貴妃(レイコウキヒ)・衛嬿婉(エイエンエン)は養心殿にいた。太監・王蟾(オウセン)に見張りをさせ、ゆっくり皇帝の寝所へ入って行く嬿婉…。その時、寝台の側で付き添っていた江侍医が急に視界に入り、思わず息をのむ。「(はっ!びっくりした)江侍医だったの…皇上のご容体は?」「(ハァ~)なす術がございません」そこで嬿婉は今夜はもう休むよう命じ、江与彬(コウヨヒン)はそこで下がることにした。衛嬿婉は何度か皇帝に声をかけ、目を覚まさないことを確認した。そして密建書を入れる小箱に第15皇子・永琰(エイエン)の名を書いた紙を入れようとしたが、突然、目を覚ました皇帝に見つかってしまう。衛嬿婉と王蟾はその場で取り押さえられた。しかし嬿婉は皇帝の病が重いと知って、国事が滞らないようにしただけだと取り繕う。そこへ愉妃(ユヒ)・珂里葉特(ケリエテ)海蘭(ハイラン)が現れ、嬿婉が我が子を皇太子にするため、永琪(エイキ)を亡き者にしたと告発した。実は永琪の格格(ゲゲ)だった胡蕓角(コウンカク)は嬿婉の駒、この駒を操って永琪を死に至らしめたという。しかも永琪の死に乗じて如懿を讒言で陥れるよう命じていたのだ。寝耳に水だった乾隆帝(ケンリュウテイ)・弘暦(コウレキ)は愕然とし、確固たる証拠はあるかと尋ねる。嬿婉も全くの言いがかりだと否定したが、予想外の証人が現れた。「私が生きていて驚きましたか?」それは毒殺したと思っていた春嬋(シュンセン)だった。春嬋は口封じのため皇貴妃に殺されそうになったと訴えた。これまで拷問を受けても口を割らぬ覚悟で仕えて来たが、ここで自分の罪を認めると同時に皇貴妃の罪業を白状するという。実は胡蕓角は産婆の田氏の娘・田蕓児(デンウンジ)だった。衛嬿婉は田氏の死後、田蕓児を数年にわたり養って手なずけ、その後、書記官の娘に仕立てて永琪に仕えさせ、死に至らしめたという。これも如懿を陥れるためで、田蕓児に如懿が母の敵だと誤解させて復讐するようそそのかしていた。弘暦はようやく永琪と永璟(エイケイ)を殺したのが衛嬿婉だったと知り、沸々と怒りがこみ上げる。しかし嬿婉は春嬋の妄言に過ぎないと必死に否定した。そこで海蘭はもうひとり証人を呼ぶことにする。すると服役中の辺地から姿を消した衛嬿婉の弟・左禄(サロク)が現れた。衛左禄は母が呪術を使ったのは事実だが、第13皇子の命を奪っていないと話し、母は姉の罪を被ったと証言する。「何を言い出すの?!姉の私を陥れるために帰京したの?!」「だって愉妃を陥れるため、扎斉(ジャチ)に銀票を渡したじゃないか? 事が露見すると罪を母上に押し付けた、母上は産婆の田氏など知らないのに…」「皇上!今の証言は全て真実です! 皇貴妃は13阿哥以前にも10阿哥、5公主、6公主を手にかけました! ですが5公主と6公主については計算外で、標的は12阿哥でした」春嬋はあの時、淑嘉(シュクカ)皇貴妃の飼い犬を王蟾が盗んでしつけたと証言、王蟾も罪を認め、ただ自分の立場では拒めなかったと訴えた。海蘭はついに衛嬿婉に死罪をと嘆願した。焦った嬿婉は潔白を訴えたが、逆上した皇帝に引っ叩かれてしまう。「黙れ!よくも朕の子供を?!」「皇上!私は潔白です!当時は私に子がおらず、殺す理由がありません!」すると春嬋が動機は皇后の座ではなく、嫉妬だと指摘した。実は衛嬿婉は凌雲徹(リョウウンテツ)が如懿に好意を抱いていると知って如懿を逆恨みし、何度も陥れようとしたという。凌雲徹の妻・茂倩(モセイ)と豫(ヨ)妃が私通を告発したのも、他ならぬ衛嬿婉の仕業だった。さらに胡蕓角に最期の告発を命じて如懿を廃后に導いたのは、自分が皇后になるためだったという。そこで海蘭は凌雲徹から死の直前に預かった指輪を皇帝に渡した。「衛嬿婉との愛の証しだと…凌雲徹は悔やんでいました ″衛嬿婉との旧情が皇后娘娘の名誉を傷つけてしまった″と…」嬿婉は凌雲徹との旧情なら皇帝も知っていると言ったが、春嬋はならば凌雲徹に媚薬を嗅がせて誘惑したことも話したかと迫る。「目的は何だ?」「懐妊するためでした、凌雲徹の抵抗に遭ってあきらめましたが…」弘暦は思わず嬿婉に指輪を投げつけ、激高した。「恥を知れ!皇族の血を汚す気か!」衛嬿婉は窮地に追い込まれたが、ふと自分は陥れられたのだと気づいた。春嬋や弟は今までどこに隠れていたのか。恐らく王蟾は自分を陥れるため、わざとそそのかしたのだろう。「皇上!私が箱を開けた途端に皇上が目覚め、その直後に愉妃が入って来ました! 偶然にしてはあまりに出来すぎています! それに拝見したところ、皇上は危篤というほどではありません」考えてみると妙なことばかりだった。病床の皇帝のそばにいたのは江侍医だけ、江侍医だけが皇帝の病を把握しているなど不自然すぎる。「愉妃、翊坤宮の娘娘と結託して仕組んだわね?! 春嬋、お前は安華殿で拘禁された時、私を陥れるよう命じられたんでしょう?!」嬿婉は皇帝の足にすがりつき、すべて如懿が自分を恨んで仕組んだ罠だと訴えた。皇帝が危篤だと思わせ、自分に罪を犯させたに違いない。「まったく次から次へと弁の立つことだ…」そこへ皇太后がやって来た。皇太后は自分も衛嬿婉に尋問したいことがあると言った。それは永璂(エイキ)殺害の件だという。皇太后は永璂の偏食が過ぎるため、尚書房での食事を調べていた。その結果、御膳房の食事には毒茸が含まれていると分かったという。皇太后はその茸を皇帝に見せると、確かに毒性は弱いが、長期間の摂取で内臓が弱まり、いずれ死に至ると説明した。すると春嬋が第15皇子を世継ぎにするため、栄親王の死後から皇貴妃の命で第12皇子の食事に混ぜていたと証言する。しかしその後、皇太后が第12皇子を養育することになり、計画は中止になっていた。皇太后は衛嬿婉に罠を仕掛けたのが如懿だったと認めた。しかしこの罠は避けることもできたはず、罠に落ちたのはそもそも衛嬿婉の心根が卑しいからだと一蹴する。弘暦は皇太后が翊坤宮に行ったと知り、目を丸くした。すると皇太后は如懿から伝言と″ある物″を預かってきたという。それはこれまで衛嬿婉の策略により亡くなった皇子らの経幡だった。「衛嬿婉よ、どれほど多くの者を葬ってきたのか覚えておるか?忘れたであろう? ルーイーは全て覚えておるぞ?無辜(ムコ)の命を弔うべく、如懿は経幡を作ったのだ その目でしかと見るがよい!」弘暦も海蘭も順番に並んだ経幡の名前を目の当たりにし、胸が締めつけられる思いだった。如懿は衛嬿婉の処遇は皇帝に任せるが、その前に衛嬿婉には経幡1枚1枚に叩首(コウシュ)して謝罪させて欲しいと嘆願したという。嬿婉はこの期に及んでも無実だと訴え続けた。しかし皇帝の命で侍衛たちに引きずられ、無理やり叩頭させられてしまう。その頃、如懿は翊坤宮の仏殿で手を合わせていた。すると容珮(ヨウハイ)が駆けつけ、ようやく罪人が犯した罪の報いを受けたと報告する。如懿はついに敵を討ち、肩の荷が下りた。「…だけど亡くなった者たちは生き返らない」皇太后は使命を果たし、愉妃を連れて経幡を届けに安華殿へ出かけた。すると弘暦は皆を下げ、毓瑚(イクコ)に牽機(ケンキ)薬を持って来るよう命じる。衛嬿婉は罪を認めて命乞いし、後宮で悪事を犯すのは自分だけではないと叫んだ。「清廉な者がいるとお思いですか?!」しかし必死な訴えも虚しく、皇帝が毓瑚に薬を飲ませろと命じてしまう。侍衛たちは皇貴妃を拘束、さらに進保(シンホウ)が無理やり口をこじ開けた。「皇貴妃、牽機薬は飲むと身体を折り曲げるほどに苦しみます 皇上はあまり賜ることのない毒です」衛嬿婉は毒を飲まされ、開き直った。「皇上の恩情で私は女官から妃になりました…皇上に育てられたも同然 私を罰すれば皇上に見る目がなかったと認めることになりますね ←まさかの任命責任w …この数年、皇上のお心は決して得られませんでした、フッフッ、でも構いません 皇上は男として夫として私の心を得られずじまいですから!ウウウ…イテテテ…」「朕には皆が心から服従する!」←ええーっここで?w「服従していても心はどうでしょう?ゼエゼエ…私はともかく誠心誠意、仕える妃はいるかしら? そうだ、1人いたわ、翊坤宮のにゃんにゃんが…でも断髪して禁足を命じられたけど!」さすがに激怒した弘暦は急に席を立ち、衛嬿婉に歩み寄った。嬿婉は怯えていたが、すでに毒を飲まされ身、早く殺せと挑発する。「薄氷を踏む思いで暮らして来たけど、それも終りね~」「楽に死ねると思うな、覚悟せよ」すると弘暦は侍衛につまみ出せと命じた。「養心殿が汚れる!」翌朝、如懿が枯れた緑梅の鉢に水をやっていると、翊坤宮の扉が開いた。海蘭たち妃嬪は早速、皇后への挨拶にやって来たが、容珮は全てが終わって休んでいると断る。そこで海蘭が代表して面会しようと思ったが、容珮に止められた。「私とも会わないと?」その時、寝殿から如懿の咳き込む音が聞こえた。李玉(リギョク)は円明園から呼び戻され、早速、大役を任された。晴れ晴れしい気持ちで翊坤宮を訪ねた李玉、しかし如懿は誰とも会わないと門前払いされてしまう。結局、皇后の金冊(キンサク)と印璽(インジ)は再び養心殿に戻った。弘暦は頭を抱えたが、そこへ皇太后が現れる。すると皇太后は安華殿で如懿と会った時のことを話して聞かせた。皇太后は衛嬿婉が懐妊中の舒(ジョ)妃に毒を盛ったことは知っていたが、如懿から聞くまでこれほど多くの皇子や公主を死に至らしめたとは知らなかったという。しかもここへ来て皇后の座まで狙っていたとは…。如懿は衛嬿婉が巧妙に事を進めていたため、今となっては立証が難しい件もあると説明した。そこで危険を伴うが、弘暦が万が一の時に衛嬿婉がどう動くのか確かめたいと言ったという。「皇帝にはこの件を伏せていました、でもそれは真実を暴くためだったのです 今や悪行は明らかとなり報いを受けました、如懿の苦心が無にならずに済んだ… 無念の死を遂げた者たちも成仏できるでしょう」弘暦は皇太后の話を聞きながら、うなだれた。「経幡を安華殿に供えながら、あいじゃーは如懿に敬服しました 朝廷や後宮では権勢や寵愛を巡り、争いが繰り広げられています 如懿は寵愛、権勢、皇后の位、一切、目もくれませんでした ただ皇帝への情を貫き、善には善の、悪には悪の報いをと願った …あいじゃーは思うのです 権勢のために躍起になっていた私と良心を忘れなかった如懿、どちらが幸福なのだろうかと」一方、永寿(エイジュ)宮に捨て置かれた衛嬿婉はようやく目を覚ました。「私、まだ生きてるの?」 そばにはなぜか春嬋と王蟾がいる。「皇上が死なせぬと仰せになり、毓瑚姑姑に解毒薬を与えるよう命じました」「そうね、永琰の母である私を皇上が殺すわけないわ…」嬿婉は安堵したが、急に自分を裏切った2人に激高する。しかし王蟾に腕をつかまれ、春嬋に再び毒を飲まされた。「皇上からのご褒美です、毎日、飲んでください」「皇上の下賜品ですから残さずに…」禁足が解かれた如懿は中庭で枯れた緑梅の世話をしていた。そこへついに弘暦が現れる。如懿は背を向けていたが、その足音で弘暦だと分かった。「ルーイーや、そなたは翊坤宮から出ず、誰とも会わぬそうだな だからこうして会いに来た、体の具合は?」「おかげさまで」すると弘暦は慣例に従い木蘭へ秋の狩猟へ行くと伝え、少し照れ臭そうに如懿を誘った。しかし如懿は長旅に耐えられそうもないという。弘暦は仕方なく自分の代わりに後宮の留守を守って欲しいと頼んだが、次の言葉が出るまで時間がかかった。「…ルーイーや、そなたには度々、苦労をかけた、だが過ぎたことは水に流せ、忘れろ」「私の記憶も薄れています」「ならば良い…朕が木蘭から戻ったら金冊と印璽を受け取って欲しい、待ってるぞ」如懿は返事をする代わりにある言葉を送った。「皇上、″蘭因絮果(ランインジョカ)″という言葉をご存知? 昔は悲しい言葉だと思っていたけれど、今はよく分かります、咲き誇る花もいずれ散るのだと… 木蘭への道中、どうかお気をつけて」「…ああ」如懿は弘暦の背中が見えなくなるまで、名残惜しそうに見ていた。弘暦は養心殿に戻り、″蘭因絮果″と書いたまま考え込んでいた。そこへ李玉が茶を献上し、どういう意味なのか尋ねる。「男女の情が美しいのは最初だけ、やがて尽きる…」容珮は主人に頼まれ、郎世寧(ロウセイネイ)から弘暦と如懿の肖像画をもらって来た。如懿はまだ幸せだった頃の2人の笑顔を見ていたが、決心がついてハサミを手にする。するといきなり自分の絵だけを切り取り、燃やした。つづく( ತ _ತ)ちょっと何?この後半の総集編wそれにしてもこの長い長い嬿婉のターン!これが最大の苦行だったのね(笑後半のあいじゃーの話から如懿と弘暦の再会、何とも切ない、と言うか虚しい気持ちになりました来週は最終回!
2020.03.30
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惜花芷 Blossoms in Adversity第23話顧晏惜(コアンセキ)は公務中の憲(ケン)王・顧晏恭(コアンキョウ)を訪ねた。大理寺は憲王の管轄、実は今日、興味深い離縁の案件があるという。「王爺には是非、公正な判断をお願いします」その頃、啓京(ケイキョウ)府では花芷(カシ)が花家の当主として楊奇(ヨウキ)と花嫻(カカン)の離縁を申し立てていた。すると審理に突然、憲王が現れる。花芷は形勢が悪くなることを懸念したが、意外にも憲王は公正だった。花芷は叔母が暴力を受けた傷を示し、楊家に使い込まれた嫁荷の目録を提出した。しかし大慶(ケイ)立法には″妻の死亡および骨折以外は無罪″とある。楊奇はこれを持ち出して潔白を訴えたが、花芷は″道徳に背く行為は裁かれる″という条項があると反論した。すると憲王は花芷が言った通り、確かにその条項があると認める。「さすがは殿下…よって楊奇との離縁と200貫の弁償を要求します! 内訳は嫁荷が180貫、治療代が3貫、あとは子供の養育費です」長官は両家の不和を見て離縁は認めても良いと発言した。しかし弁償に関する条項までは法に記載がないという。すると花芷は明豊(メイホウ)2年と6年、11年に先例があるとたたみかけた。実はそれは先帝が長官を務めた時代の判例。皇祖父の話を持ち出された憲王は思わず失笑し、花家の訴えを認めた。「離縁を認める、楊奇は一月以内に200貫を支払え、守らねば拘留し、杖刑100回!」「そんな~!」↓姑夫wwwww顧晏惜が待っていると憲王が戻って来た。「またそんな格好で花家の手助けか?」顧晏恭は顧晏惜が花芷を見初めたのだと分かったが、どうせ一時の気の迷いだと笑った。「イエンシー、一月後、同じ気持ちなら鴛鴦の錦を贈る 三月後、まだ変わらなければ白玉観音像を贈る」「まだ続いたら?」「まさか!半年以上も続くと?…その時はこの借りを返してもらうぞ?」顧晏惜は自分にできることなどないと牽制したが、顧晏恭は戦になれば顧晏惜に及ぶ者はいないという。「まるで何か起こるとでも言いたそうですね?」「ははは~冗談はここまでだ、茶でも飲め」そこで顧晏惜は花芷のために銘茶をもらって帰ることにした。「そう言えば父親との関係は良好か?父皇が和解を促したとか?」すると顧晏惜は急に顔をこわばらせ、何も答えず出て行ってしまう。( ー̀ωー́ )<顧家の父子はなぜこうなのだ?←地雷を踏んだ憲王屋敷に戻った花芷は修練場へ向かった。すると今日も木の虚に書き付けが入っている。…今夜、一緒に銘茶を…しかしその夜、七宿(シチシュク)司に凌(リョウ)王府から知らせが来た。凌王の体調が悪いため世子に帰って来て欲しいという。実は皇帝の点心を食べた顧成焄(コセイクン)は暗がりを恐れて眠れぬようになり、痩せ衰えていた。寝殿に誰も寄せ付けず、今夜も灯りをつけたまま寝台で怯えている凌王。その時、忍び込んだ刺客が凌王の口を押さえて息を止め、火を放ってから脱出した。凌王府で火の気が上がり、使用人たちは総出で火消しに走った。その時、ちょうど顧晏惜が帰ってくる。「世子!王爺の寝室が火事です!」一方、花宅では家族の宴が開かれていた。花嫻の離縁、四夫人・呉玉娘(ゴギョクジョウ)の出産と祝い事が続く花家。花嫻は花家の近くに家を借り、息子と再出発することになった。花芷は久しぶりに美味しい酒を飲み、酔い覚ましに修練場へ向かった。しかし顧晏惜の姿はない。…イエンシー、今夜の月は美しい、どこにいるの?…花芷が月を見上げていると、ふいに後ろから顧晏惜が抱きついた。「少しだけこのままで、私ではなく夜空を見てくれ 10年前の元宵節の夜も今宵のように月が美しかったな…」↓飼い主を見つけて駆け寄る大型犬の図顧晏惜は父の死が皇帝の指示だと分かっていた。「どうしたの?」「凌王府が燃えた…主と共に…明日には世間に広まるだろう だが母親が死んだ時と同じ、民の噂の種になり、いずれ忘れられる 真実は明かされぬまま…」すると花芷は顧晏惜の腕を解いて向き合った。「今宵の宴に拂冬(フツトウ)が銘酒を用意したの」「そうか、残念だった」「味見したい?」大胆にも自分から顧晏惜に唇を重ねた花芷。厩にいたウマーは目のやり場に困り、思わず後ろを向いてしまう。( ๑≧ꇴ≦)講話本のまとめが利いてる!その頃、承露(ショウロ)宮では長青(チョウセイ)内官が皇帝に全て終わったと報告していた。「20年来の傷がついに癒えたか…イエンシーの心の痛みも和らぐだろう」実は凌王に菓子を届けに行った内侍は今も元気だった。長青はちょうど夜番だった慶祥(キッショウ)に皇帝からの褒美として大きな金子を与える。一方、憲王もまた凌王の死が父皇の仕業だと分かっていた。自分に捜査を命じたのも息子への牽制なのだろう。「私に警告しているのだ、父皇の心を刺す棘になるなとな、さもなくば…」花家では赤子の初湯に家族が集まった。そこでお湯の中にそれぞれ祝い品を入れていたが、遅れて花芷と晏惜がやって来る。晏惜が只者ではないと知った夏金娥(カキンガ)は晏惜にも祝いを入れるよう頼んだ。「将来は私の生徒になりますから…これを」顧晏惜は金の長命鎖を入れた。さすがに高価すぎると呉玉娘は断ったが、夏金娥は遠慮なくもらえと笑う。「どうせ花芷が雇い主だもの」すると初めて湯に手を入れた赤子は迷わず長命鎖をつかんだ。花芷は呉玉娘にもう一つ贈り物があった。そこで玉娘の居所を訪ね、実は18甕の美酒を買って別荘の竹林に埋めておいたと報告する。玉娘は花芷の心遣いに目を潤ませ、花平陽(カヘイヨウ)との馴れ初めを初めて語った…若い頃の呉玉娘は歌が好きだったしかし役人の娘として高尚な趣味とは言えず、時折、庭先で少し歌うだけだったというその日も玉娘は琴を弾きながら歌っていたすると突然、塀の向こうから拍手が鳴り、皇都一の歌だという賞賛の声が聞こえて来る玉娘はぶしつけな男に心外、それ以来、歌うのをやめたが、実はその声の主が花平陽だった玉娘は男が毎日、門前に立っていると守衛から聞いたそんなある日、庭に出ていた玉娘は塀の向こうから上がった凧に気づく『″無礼をお許しください、天女の歌声を聴くと清らかさが耳に残ります″?ふふ』喜んだ玉娘は再び歌うようになったすると1曲ごとに感想をつけた凧が上がるようになる感想というよりは賛辞だったが、おかげで玉娘は″知音″の意味を知ったこうして互いに容姿も知らないまま半年が経った花平陽は寒い中、玉娘の歌声を待っていたが、その時、初めて玉娘の凧が上がる。『楼中で弄玉は伴侶と蕭を吹き、丹山では鳳凰の声を習う 鳳凰は来るのか来ないのか、蕭史は流れる雲のいずこに…』玉娘は″弄玉と蕭史″の物語になぞらえた詩で知音に想いを伝えたするとその意味を悟った花平陽は凧を手放し、急いで馬を駆けて行く『今すぐ婚姻を申し込む!』…玉娘は当時を思い出しながら、実は少し自分の行いを後悔したと明かした。2人をつなぐのは歌だけ、もし相手が怖い容貌だったら、品性が悪ければと急に不安になったという。「でも嫁いだのね」「確かに初対面の人と夫婦になるのは怖かった でもあの人に会うことなく、縁を結べずに終わる方がずっと怖いと思ったの 生涯、最大の運と勇気をその日に使ったわ」花記(カキ)の売り上げは着実に伸びて花家にも蓄えができた。そしていよいよその日がやって来る。花芷は家族を集め、利益が50万に達したと報告、男衆を買い戻せる額を稼いだと伝えた。しかしまだ一人分にしか満たない。「誰を買い戻すか相談したいの、私は年老いた祖父を買い戻したい」夏金娥は幼い息子を思うと胸が痛んだが、それでも当主を買い戻すべきだと賛同し、誰も異論はなかった。「10日後、私が三白城の役所に行って払って来る みんな、差し入れを用意して!薬や食料もよ!」喜んだ夫人たちは我先にと居所に戻って行った。すると娘の身を心配した朱盈貞(シュエイテイ)が晏先生にも同行してもらうよう提案する。花芷は迷惑をかけられないと断ったが、顧晏惜はもう3日も音沙汰がなかった。実はその頃、七宿司は昭(ショウ)国の間諜を追っていた。民に紛れていた七宿衛が間諜を発見、鄭虎(テイコ)が捕縛するも間諜は毒を噛んで自害してしまう。「皇都内外の間諜の巣窟は洗い出したが、まだ残党がいたとは…」顧晏惜は重要証人の死に落胆したが、鄭虎は間諜が死ぬ直前に文を飲み込んでしまったと報告した。「…腹から出せ」(ヾノ・∀・`)イヤイヤイヤ…さすがにもう無…間諜の密書により北地の呉将軍と昭国人との結託が明らかになった。皇帝は自分が任命した大将軍の裏切りに激怒、顧晏惜にすぐ始末するよう命じる。しかし北地にいた顧晏惜は呉将軍の人柄を良く知っているため、何か裏があると疑った。「北地で調査してきます、結託が事実ならその場で処刑を」そこで顧晏惜は北地行きを伝えるため、久しぶりに花宅を訪ねた。って、読めたのかーい!⊂⌒~⊃。Д。)⊃ ズコッ!つづく※『楼中弄玉吹蕭侶 同学丹山鳳凰語 鳳凰鳳凰来不来 蕭史行雲在可許』″弄玉と蕭史″は笙の名手である弄玉と簫の名手である蕭史が互いの音楽に惹かれあい結婚、丹山鳳凰台で修練しながら、やがて鳳凰に乗って天に昇り仙人になったという神話恐らく「弄玉と蕭史みたいになりたいけれど、私の蕭史はいつ来るのかしら?」みたいなイメージ?いや知らんけどw
2025.07.19
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月升沧海 Love Like the Galaxy(第29話)最終話「輝く星河の下」程少商(チォンシャオシャン)は梁邱起(リャンチゥチー)たちと郭(カク)村に入った。郭村は天下の食糧庫、1年の生産でいくつもの都城を養うことができる。少商は貯蔵された油を回収して水源を探すよう命じたが、ふと王延姫(ワンイエンジー)の言葉が頭をよぎった。…皇太子が訪ねる郭村の道中に油を撒いたわ…少商は火が起これば高所から吹いてくる風に煽られ、村だけに留まらないと気づく。「田朔(ティエンシュオ)は峪(ヨク)州の食糧を焼き尽くし、民を飢えさせて国の根幹を崩すつもりね」その時、突然、村に火矢が飛んできた。一方、霍不疑(フォブーイー)は梁邱飛(リャンチゥフェイ)たちと皇太子を援護し、田朔を追いつめていた。しかし山の向こうから黒い煙が上がるのが見える。「霍不疑、私の術中にハマったな? 郭村には勇者200人がいる、油で広大な田畑を焼けば天下の民は死ぬしかない、ふふ 確か皇帝は仁義に篤いのであろう? 息子を救って民を見捨てたとなれば、衆口にどう向き合うのか見ものだな!」田朔は勝ち誇ったように笑ったが、不疑は郭村なら少商が守ると自信を見せた。驚いた皇太子は再び少商を失えば一生、後悔すると訴えたが、不疑は退こうとしない。「霍不疑…国や民を思う忠良を気取りながら、結局、権貴を選ぶのか?! 文(ウェン)賊に取り入り、無能な太子は救うが自分の女は見殺しか?!この偽善者め!」「少商と約束した、天下を第一に夫婦で肩を並べ戦うと… 少商は知恵と勇気で必ず郭村を守り抜く、私はそう信じている」不疑は田朔に襲いかかり、胸を突き刺した。「グッ…お前の手で死ねたら忠義の名に恥じぬ」「殺せと挑発を?…戻帝が臨終の際、名のある官員や宮人は全て殉死したな お前が生き延びたのは無名の虫ケラに過ぎぬからでは?」「黙れ!忠臣が虫ケラなわけがない!敵討ちのために私を生かしたのだ!」田朔は不疑を出し抜いたつもりだったが、逆に足下を見られ激しく動揺してしまう。「敵討ちを託したか…それとも名を覚えていないだけか?」結局、不疑は止めを刺さず、田朔から剣を引き抜いた。「郭村へ!」その頃、焼き討ちをかけられた郭村では少商や梁邱起たちが身を挺して民を守っていた。じりじりと迫る残党たち、しかし間一髪のところで知らせを受けた程家が駆けつける。「嫋嫋(ニャオニャオ)に指一本、触れるな!」少商が父の声に気づいて振り返ると、激しい煙の合間から両親や兄夫婦たちの姿が見えた。「嫋嫋!阿母が来たわ!」こうして程家は一丸となり郭村の民と田畑を守り抜く。霍不疑は必死に郭村まで馬を駆けたが、到着した時にはすでに戦いが終わっていた。「郭村は無事よ、私たちは勝った…」「勝ったんだな」再会を果たした2人は固く抱き合い、ようやく夫婦一心となった。深傷を負った袁慎(ユエンシェン)は軍営で静養していた。すると幕舎に不疑が現れ、いつまで寝ているのかとしつこく聞いてくる。「私はお前の家の居候か?口うるさいぞ?」「妻を心配させるからだ」袁慎は大事ないと安心させたが、最後に伝えたいことがあった。「私と少商は似ていると思って来たが、間違いだった 両親の影響で私は深い情愛を嫌悪していた 幼心にも誠実すぎる情愛は刃や劇毒も同じだと感じたのだ 前途ある己の足を引っ張り、志を奪ってしまうと… だが少商は違った、だからお前たちは情愛が深いのだな」「…お前が気に食わなかった、だがこの5年、少商が最も辛い時に見守ってくれた だが安心してくれ、もう彼女を辛い目には遭わせない」「どうだかな、さもなくば…」「その心配はない」袁慎は即答する不疑に失笑し、これで少商への想いにけじめをつけた。子晟(ズーション)と少商の復縁は皇帝の耳にも届いた。その夜、皇帝は越(ユエ)皇后と夜空を見上げながら、これも宣神諳(シュエンシェンアン)が静かに2人を見守ってくれたおかげだと感慨深い。一方、軍営でも少商と不疑が満天の星空を見上げていた。「故人は本当に星になるの?」「昔、私もこうして星河を見上げたものだ、父母や兄妹が星に姿を変えて私を見ていないかと… それで分かったんだ、彼らに語りかけていると、声が届いた時には星が瞬く」「…皇后?私です、少商です、聞こえますか?」すると驚いたことにある星が瞬いた。「皇后だ…阿父、阿母、彼女が一生を共にする相手です、見えますか?」不疑が家族に少商を紹介すると、いくつもの星が一斉に輝いた。「皇后は私たちの復縁を望んでいたわ、だからきっと喜んでいるはずよ」不疑は少商の手を取り、愛おしそうに見つめた。すると少商は不疑の手首にある″少商の弦″に目を留め、これを見るたびに胸が熱くなるのを感じたと明かす。「子晟、あなたは情が深く感情豊かで純粋な心を持っている、この天下で一番の郎君だわ あなたとの出会いはこの上ない幸せよ」「少商、君は最も純粋で善良だ、確固たる意志を持ち、この天下で誰より勝る女子だ 君に出会えて私もこの上なく幸せだ」2人は互いの真心を捧げ合い、唇を重ねた。しかしちょうど幕舎から出て来た程始(チォンシー)と蕭元漪(シャオユエンイー)に見られてしまう。程始は父として何とも複雑な気持ちだったが、愛妻に諌められて目をつぶるしかなかった。「えっへん…霍不疑よ、娘を託したぞ だがうちの嫋嫋に不義理をしたら程家が一丸となって殴り込む」「…ぜひ」その時、程頌(チォンソン)と万萋萋(ワンチーチー)、程少宮(チォンシャオゴン)、程姎(チォンヤン)、青蓯(チンツォン)も天幕から出て来た。曲陵(キョクリョウ)侯府では老夫人が夜空に手を合わせ、天の加護に感謝していた。少宮の手紙によれば大郎と嫁が再び功績をあげ、頌児夫妻まで手柄を立てたという。しかも霍将軍と四娘子はそのまま驊(カ)県で成婚するとあった。「婚約ではない、成婚よ?これで聘礼(ヘイレイ)の品も逃げないわね、ぶははははは~! 孫娘の成婚を阻む度胸のある者はいるかしら?!」実は2人の成婚を阻む者が宮中にいた。「驊県で成婚だと?!だが朕がその場におらぬぞ?!無効だ!絶対に許さぬ! 今すぐ2人を呼び戻せ!都で再度、婚礼をやり直す! あんまりではないか!この日のために長年、苦心して来たのは朕だ!」すると越皇后は呆れ果て、寝殿に戻ってしまう。そんな皇帝の嘆きなど知る由もなく、程家は揃って星河を見上げながら幸せに包まれた。完( ˙꒳˙ )2ターン目も終わったw配信の時はあっという間に挫折しかし明蘭の時と同樣、10話まで我慢すれば面白いと聞いて日本上陸を機に再度チャレンジいや〜諦めないで良かった!ただこれ原作ではタイムスリップものなんですよねそれを知った上で見ると嫋嫋の心情も分かりやすかったかなさて管理人的最終話は54となりました追憶のような最後を期待していたので、この安易なまとめ方にちょっと肩透かし途中でまさかの必殺早送りが出そうになりましたが、ここでウマーで駆けるウーレイ登場!ウーレイがコーナー攻める!攻める!wwwなるほど、全てはこの瞬間のためにあったのね! ←いや違うwもう内容はどうでもいい! ←え?wだってウーレイがカッコいいんだもの♡( ˶´꒳`˵ )
2024.01.03
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如懿传 Ruyi's Royal Love in the Palace最終話「緑梅の記憶」乾隆帝(ケンリュウテイ)弘暦(コウレキ)は慣例に従い秋の狩猟で皇室の狩り場・木蘭囲場(モクランイジョウ)に出かけた。人影もまばらとなった宮中、そこで烏拉那拉(ウラナラ)如懿(ニョイ)は思い出の城楼に登り、ひとり感慨にふける。その日、如懿は夜になっても亭に座っていた。侍女・容珮(ヨウハイ)は夜風が冷たいので中に入るよう勧めたが、如懿はもう少しここにいるという。「あなたもお座りなさい…」「掟に反します」「掟など、どうでもいい、今までずっと忙しく立ち働いてきたでしょう?座って、私の相手を…」容珮が腰掛けると、如懿は容珮と初めて会った時のことを思い出した。あの時、無謀にも内務府の太監に詰め寄っていた容珮、あれからもう何年も経つ。「あの日のことは死んでも忘れません、私は身寄りがいません 娘娘に目をかけられ、お仕えできて、幸運でした」「幸運だったのは私の方よ…」恐縮した容珮は茶を献上すると、如懿は喉を潤して器を返した。「あなたとの出会い以外にも色々なことを覚えているわ… 叔母上に会うため初めて皇宮を訪れた日や、赤い壁と瑠璃瓦、特に赤い壁はとても高く感じたの ″墻頭馬上(ショウトウバジョウ)″を見た時、初めて弘暦に出会った、2人で抜け出し、城楼へ登ったわ 数年後、その城楼で″一緒になろう″と言われた、″私がついている、安心せよ″と… 私が側福晋として王府に輿入れした夜は、面紗をめくり、私の様子をうかがっていた 皇后に立てられる時はこう言われたわ ″ルーイー、誰もおらぬ頂きは寂し過ぎる、そばへ来てくれ″ 私は無意識にうなずいていた、一歩ずつ彼の元へと歩き、ここまで来たの」容珮はうっすら涙をうかべ、主人の気持ちは見ていて理解できたと告げた。「にゃんにゃん…皇上が恋しいのでしょう?」しかし如懿の気持ちは違った。「色々あったわ、思い出すと昨日のことのよう…でも何もなかったようにも感じるの 恋しいかしら?…いいえ」「娘娘、宮中であまりにも苦しまれたからでは?」「宮中では誰もが苦しむ、ここ何日か多くの人を思い出すの… 叔母上、阿箬(アジャク) 、琅嬅(ロウカ)、晞月(キゲツ)、緑筠(リョクイン)や玉妍(ギョクケン)、 意歓(イカン)のことはもちろん衛嬿婉(エイエンエン)でさえも… 以前、皇上に言ったわ、後宮の争いや謀(ハカリゴト)には嫌気が差すとね 寵愛や一族を守るため、多くの命が犠牲に…馬鹿げているわ 永璜(エイコウ)と永琪(エイキ)が生きていて、璟兕(ケイジ)と永璟(エイケイ)が成長していればどんなにいいか」すると2人は美しい月を眺めた。「容珮や、想像して見て…何も起きなかった後宮を… ←imagine?w 琅嬅や晞月、緑筠、玉妍、意歓が生きていれば、どうなっているかしら? ここで彼女たちも私たちと一緒にお茶を飲んでいるかしら?…きっと皇上もいるわね」如懿はいたずらっぽく笑うと、お茶を所望した。そして容珮にも飲むよう促す。2人はまるで別れの杯を交わすように一緒に茶を飲むと、如懿は新しい茶葉に替えるよう頼んだ。如懿は枯れた緑梅の植木を見た。禁足になってから面倒を見てきたが、やはり芽は出ない…。やがて容珮が茶葉を持って戻ってきた。「にゃんにゃん?」如懿は背もたれに寄りかかって寝ているようだった。しかし声をかけても返事はなく、肘掛に第12皇子・永璂への手紙が置いてある。容珮はすでに如懿の息がないと気づき、崩れ落ちるようにひざまずいた。木蘭囲場では慶嬪・陸沐萍(リクボクヘイ)が皇帝と共寝していた。すると早朝から太監・進保(シンホウ)が駆けつける。進保は慌てた様子でひざまずくと、翊坤(ヨクコン)宮の娘娘が亡くなったと報告した。知らせによると長らく労咳(ロウガイ)を患っていながら薬を飲まず、夜更けに亡くなったという。死に顔は穏やかで、容珮もすでに殉死していた。慶嬪は好い気味だとばかりに″翊坤宮の方″なら金冊(キンサク)も印璽(インジ)も受け取っていないと揶揄し、重病を秘密にしていたのは皇上への当てつけだと非難する。しかし呆然としていた弘暦が突然、激昂した。「朕と皇后のことに口出しするな!恥知らずめ!失せろっ!」逆上した弘暦は如懿を蔑んだ陸沐萍を追い出した。驚いた進保は皇帝をなだめ、葬儀はどうするか確認する。しかし弘暦は何も聞きたくないと声を荒げ、幕舎から全員を下げた。…出発前に会った時は元気だったのになぜだ、なぜ秘密に?…薬も飲まぬとは…なぜだ?翊坤宮で如懿の葬儀がしめやかに営まれた。悪事を尽くした衛嬿婉が報いを受け、これからだという時に…。妃嬪たちは涙に暮れ、その早すぎる死を悼んだ。しかし容妃(ヨウヒ)・寒香見(カンコウケン)だけは悲しいとも限らないという。「今ごろ昔の想い人と一緒にいるはず…」弘暦は翊坤宮にやって来たが、門の前から動けなかった。そこへちょうど永璂がやって来る。「額娘は…額娘は″自由になった″と仰せでしたが、本当ですか?」すると永琪は父に母の遺書を渡した。…永璂へ…わが子よ、どうか泣かないで…額娘は重い病から、やっと解放されたわ、自由になれたの…以前に話した通り、私の望みはあなたの幸せ…やりたいことをやり、額娘と同じように自由になって欲しい…己を大切に弘暦は如懿の本心を知り、永璂に遺書を返した。「額娘の遺品だ、大事に取っておけ」すると弘暦はそのまま引き返して帰ってしまう。養心殿には切り取られた肖像画と枯れた緑梅の植木があった。李玉(リギョク)は確かに如懿が労咳だったと皇帝に報告し、薬を拒んでいたので手の施しようがなかったという。「最期は安らかでした、昼間は容珮を連れて城楼へ登られたそうです その夜、外で茶を飲みながら眠るように逝ったと… そばには12阿哥への文と、この枯れた緑梅が置いてあったそうです」「…この絵は如懿が切断を?」「はい、ご自身の部分だけを切り取り、焼いたと…」弘暦は肖像画を持って宮廷画家・郎世寧(ロウセイネイ)を訪ねた。そこで如懿が切り取ってしまった肖像画を復元するよう命じる。しかし郎世寧は無理だと言った。「皇上?この絵を描いた当時をご記憶でしょうか? お二人はとても仲むつまじく、手を握り合っていました 私が手を握った姿を描きたいと申し出たら、皇后は″しきたりに反する″とおっしゃった でも皇上は″朕の気持ちには沿っている″と仰せになりました 皇上、このような言い伝えがあるでしょう?″絵の命は人より長し″と… ですが私が思うに、時として絵は最も無意味なものです 美しく忘れがたいものは目や心に記憶が残る、絵とは比較にはなりません 絵は一度、破れたらおしまいです、だからいかに良い絵でも執着するのは無駄なのです」「描きたくないのか?」「そうではありません、復元は不可能なのです 無理して描いても同じ絵にはなりません、お許しください」弘暦はひとりで城楼に登った。2人の美しい日々はもう2度と戻って来ない。弘暦は如懿の存在の大きさを改めて思い知らされ、後悔の念に苛まれた。ひとしきり泣いていた弘暦はようやく城楼から降りた。宮道で待っていた李玉は心配していたが、皇帝から勅命を伝えられる。「皇后は奇行を重ねた、よって皇后として埋葬はせず、皇貴妃の慣例に従う 皇后に関する史書の記載や絵は全て抹消し、天下にこう告げよ、″烏拉那拉氏、死去″と」皇太后は皇帝の如懿の布告に驚いて養心殿にやって来た。「ルーイーは皇后でした、皇后として葬らぬだけならまだしも、なぜ″烏拉那拉氏、死去″と? ″崩御″とするべきでは?ルーイーは廃后だと言いたいのですか?」しかし弘暦は廃后するつもりはないが、ただ如懿が自ら皇后を降りたのだと訴えた。結局、金冊と印璽を受け取らず、薬も飲まず、肖像画まで台無しにしたという。皇太后はそれでも如懿の亡骸を純恵(ジュンケイ)皇貴妃の墓に葬り、墓碑もなく、如懿に関する記述や絵も全て記録から抹消するとはやり過ぎだと諫言した。「あの者は公然と髪を切って何度も逆らい、朕の顔を潰した 横暴な振る舞いは厳しく処罰せねば、天下に示しがつきません! …皇額娘もおっしゃいました、如懿は寵愛や権勢、皇后の位に目もくれなかったと 本人が望まぬのに無理に与えるのですか?」弘暦は如懿が宮中には合わぬ者だったという。「…あいじゃー分かりました、皇帝はルーイーを自由にしたいのですね」皇太后はならばこれ以上、何も言わないと告げ、席を立った。しかし皇帝の机の上にある設計図に気づき、思わず警告する。「懸命に消し去ろうとするのは向き合えないからでは? 忘れようとするほど記憶に刻まれるものです」弘暦の設計した図面には″梅塢(バイウ)″とあった。それから9年後、弘暦はもっぱら養心殿の梅塢にこもってばかりだった。李玉は心配して散歩でもどうかと勧めたが、そこへ進保がやって来る。「皇上、慈寧(ジネイ)宮から使いが来ました、皇太后がお呼びです」すると弘暦はようやく重い腰を上げた。殿内に飾られた梅は美しい花を咲かせていたが、如懿が残した枯れた緑梅はやはり芽が出ない…。衛嬿婉の息子である第15皇子・永琰(エイエン)が妻を娶って親王に封じられた。弘暦はこの数年の活躍を見る限り永琰が皇太子に一番ふわさしいと話す。衛嬿婉の娘である第7公主と第9公主もすでに嫁いでいた。すると皇太后は皇貴妃だけが錯乱した老婆のごとく生きていると失笑する。「永琰が立派に育ったのに、あんな母親がいては体裁が悪い…片をつけてはいかがですか?」こうして生き永らえていた衛嬿婉は皇帝から鶴頂紅(カクチョウコウ/ヒ素)を賜る。乾隆40年、皇貴妃衛氏は逝去、炩懿(レイイ)の諡号を与えられた。弘暦は第15皇子・永琰を皇太子とする密建書をしたため、小箱に入れた。「…皇阿瑪が太子を選んだ時も、こんな心境だったのか?安堵と不安が交錯しておる」すると李玉は先帝が千古稀(マレ)な名君だったからこそ、皇帝を選んだのだと告げる。そんな皇帝は出藍の誉れ、慈悲深い君主と語り継がれるだろう。しかし弘暦はふと虚しさに襲われた。確かにこの生涯、夫婦の恩情と妃嬪からの敬慕、父母の恩や子女にも恵まれたが、その半分を失っている。「…もはや朕は一介の寡夫に過ぎぬ」嘉慶(カケイ)4年、太上皇となった弘暦はすでに髪も真っ白になっていた。今でも机の上には如懿の残した緑梅がある。弘暦は久しぶりに小さな化粧箱を出すと、如懿が刺繍した紅荔(ホンリー)と青桜(チンイン)の手巾が現れた。その下には如懿が断髪した時の髪の毛が入っている。弘暦は真っ白な辮髪から少しだけ髪を切り、如懿の髪と一緒にして再び蓋を閉じた。しばらくしてまだ若い宦官がお茶を運んできた。宦官は机にお盆を置いたが、その時、枯れ木の緑梅に新芽を見つける「太上皇…太上皇!緑梅が芽吹きました!」しかし弘暦は2度と目を覚ますことはなかった。「太上皇…太上皇!」西暦1799年、清高宗乾隆帝崩御、享年89歳だった。乾隆帝の死後、清の時代に烏拉那拉氏の女子が再び妃として入宮することはなかったという。終劇全87話、約11ヶ月に渡りご紹介してまいりましたが、ついに最終話を迎えましたジョウシュンの圧倒的な演技力、バッドエンドだと分かっていても見届けられたのは主演の2人のおかげかもしれません確かに″ドロドロの後宮ものは苦手〜″と言う方には無理(断言w)でもその奥にある世界観に入れる人には忘れられない作品の1つになると思います
2020.04.05
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惜花芷 Blossoms in Adversity第27話花記(カキ)の総料理長・拂冬(フツトウ)にはかつて父親に売り飛ばされた辛い過去があった。あれは拂冬が16歳だった時、宴用の駱駝のこぶ肉を盗まれた梁富貴(リョウフウキ)は娘と駱駝を交換したという。「あの人と同じ空気を吸うのも耐えられない!ごめんなさい…ごめんなさい…」「気にせず休んで、対決のことは私に任せて」花芷(カシ)は号泣する拂冬を抱きしめ安心させたが、解決策はなかった。鍛錬場に出かけても唯一の理解者だった顧晏惜(コアンセキ)の姿はない。…今、どこにいるの?でももういい、忙しければ思い出す暇もないはず…この時、顧晏惜が国家の大事に直面していることなど今の花芷には知る由もなかった。顧晏惜はその夜も承露(ショウロ)宮で皇伯父に付き添っていた。未だ目覚める様子のない皇帝。顧晏惜は父親代わりだった顧成燾(コセイトウ)を甲斐甲斐しく世話していたが、その時、枕の下にこぼれた白い粉を見つける。その粉は枕に仕込まれた眠り薬だった。顧晏惜は直ちに側仕えの長青(チョウセイ)と医官を呼びつけた。すると生薬枕を作ったのは張(チョウ)医官ではなく、長内官だと分かる。実は皇帝は10年前から寝つきが悪く、凌(リョウ)王の死後、症状がさらに悪化し、内緒で長青に枕を作らせていた。…私にも隠していたのか…しかし医官の話ではこの生薬の毒性は低く、眠ることはできても昏睡することはあり得ないという。「もしや何らかの毒がこの生薬に反応したのかもしれません」拂冬を欠いた花記は白記に遅れを取った。沈煥(シンカン)は花芷の力になれないと悩む芍薬(シャクヤク)を連れ棠渓(トウケイ)楼に出かけ、有り金を叩いて花記の料理を注文する。しかしちょうど店の様子を見に来た花芷に見つかった。「そんなことをしても焼け石に水だわ、いい笑い物になる」花芷は沈煥に全額返金すると伝え、余った料理を大相国(ダイショウコク)寺で喜捨するよう頼んだ。一方、白記の料理長は花記の料理長が副料理長の娘だと知った。←早口言葉w勝利を確信した料理長は父の威厳で脅すよう指示、ついでに娘を引き抜いて花記の菓子の作り方を盗もうと企む。すると翌日、花宅に拂冬の父が訪ねてきた。梁富貴は拂冬をいずれ買い戻すつもりだったと釈明、心から反省しているという。「喜姑(キコ)、こき使われるお前を救いに来た、家に帰ろう、今や私も白記の副料理長 戻って俺を手伝ってくれないか?菓子の作り方は覚えているだろう? 字が書ける人に書き出してもらおう」その時、拂冬は父の目的に気づいて激高した。「私はもう″喜姑″じゃない!その名はもう捨てたわ、花芷姑娘が新しい名をくれたの 読み書きも教えてもらった、梁富貴、あなたに売られた日から私に父などいない!」するとこの絶縁宣言が拂冬の心に火をつけた。花芷は挽回する手立てもなく、棠渓楼に来ても手持ち無沙汰だった。その時、突然、拂冬が料理対決に戻って来る。「姑娘、分かったのです、あの男は私を家畜のように扱った でも分別のない家畜はあの男、人間は私の方だと証明してやります!」「立派よ」すると拂冬は厨房で見事な包丁さばきを披露し料理人たちを圧倒、皇都の流行りに合わせて献立を一新した。「姑娘に台所を任されたのは私、不満があるならやめて結構よ!」男たちは拂冬の料理の知識に目を白黒させていたが、拂冬は年長者の顔を立てることも忘れなかった。「陳大厨、あなたは魚の膾の他にも生姜の魚汁が一級品だわ 前の主が好まず披露する機会がなかったとか、腕前を拝見できる?」その様子を見ていた花芷は拂冬が立ち直り、立派な料理長になったと安堵した。 拂冬の料理は人気を博し白記を追い上げた。すると閉店後、花芷は自ら茶を入れて拂冬をねぎらい、いつの間に酒楼界隈に詳しくなったのかと驚く。実は拂冬は別荘で台所を任されて以来、いつか料理人として役に立てる日が来ると確信していた。そこで外出の時や宴の準備の際に色々と学ぶよう努めてきたという。「花家が災難に遭った時、分かったんです、料理人はどんな時にも必要とされていると」「その通りね、生きている限り食事をする、絶対に失職しないわ」花芷と拂冬は仕事帰り、あまった料理を流民に届けた。すると花芷は物陰に隠れて出てこない少年に気づき、自ら差し入れに行く。「ここに置いておくから欲しければ取ってね、お腹が減ったらまたここに来て」そこで花芷は拂冬にこれからも少年の面倒を見て欲しいと頼んでおいた。翌日、白銘夏(ハクメイカ)が花記の猛追を知って偵察にやって来た。花記の料理に感銘を受けた白銘夏は早速、贈り物を準備。閉店後の花記の厨房を訪ねてみると、驚いたことに料理長は若い娘だった。白銘夏は饅頭(マントゥ)を持って出かけた拂冬を追いかけ、好条件を提示して引き抜こうとした。しかし拂冬は花家を離れるつもりはないと断って行ってしまう。白銘夏は諦め切れず料理長を追いかけると、拂冬が流民たちに施しに来たと知った。「私も手伝おう」実は白銘夏も幼い頃は道端で飢えに苦しみ、その辛い経験から酒楼を開きたいという。拂冬は花芷に頼まれた少年にも饅頭を渡しに行った。その時、馬のいななきと共に黒装束の男たちが現れる。流民たちは逃げ惑い、白銘夏は咄嗟に拂冬を連れて物陰に隠れ、難を逃れた。「あの人たちは誰?」「皇都の有力者は私兵として死士を擁している」すると白銘夏は念のため拂冬を花宅まで送って行くと申し出た。花芷は拂冬から流民の子供が連れ去られるのを見たと聞いた。しかし通報しても官府は関わろうとしないと考え、七宿司の顧晏惜に知らせることにする。一方、行き詰まった顧晏惜は七宿司で手がかりになりそうな案件を必死に探していた。陳情(チンセイ)は根を詰める司使に声をかけられず機会をうかがっていたが、ようやく顧晏惜からお呼びがかかる。「司使、花姑娘から飲み物の差し入れです、開けると泡が出る飲み物で…」「(パカッ!)…泡は?」「あ、昨日はあったのに…(汗」顧晏惜は宮中に戻ることにして容器を重箱に戻したが、その時、書き付けが入っていることに気づいた。「(はっ!)花芷に会って来る」花芷が店を出ると顧晏惜の姿があった。すると顧晏惜は花芷の手を引いて人目のない裏道へ入る。「子供がさらわれたとか」「拂冬が青草通りで目撃したの、男児だけよ?流民だから消えても誰も気づかない だけど大切な命だわ…話はそれだけ」「すまない、行かねばならぬ」顧晏惜は思わず花芷を抱きしめ、必ず戻ると約束して足早に帰って行った。イエンシー!≡≡≡≡≡≡ギュッ!(((/ ̄ー(・・。)/さらわれた子供は8~9歳の男の子だった。六皇子はすでにこの世にいない可能性が高いと思っていたが、どうやら誰かが必死に探しているらしい。そこで顧晏惜は翌日から七宿衛に大々的に六皇子を捜索させ、黒幕を揺さぶることにした。魏(ギ)内侍は七宿司が六皇子を探し回っていると知り、急いで憲(ケン)王に報告した。「万が一に備えるべきかと…」「奴らが捕らえぬ限り静観するつもりだったが…もし先を越されたらどうする?」「六皇子が口を開く前に息の根を止めましょう でもあと数日の辛抱です、たとえ神仙でも死者に打つ手はありません」「頼んだぞ」その夜、花芷は拂冬と一緒にまた施しに出かけた。しかし青草通りにいる流民たちの中にあの怯えた少年の姿はない。すると再び馬のいななきが聞こえ、照明弾が上がった。「あの夜と同じ音です」「もう帰りましょう、急いで」花芷と拂冬は馬車に戻ったが、車の中にあの少年が隠れていた。そこで花芷は人さらいがいるので自分の家に行こうと誘い、馬を走らせる。実はその少年こそ皇宮から逃げ出した六皇子だった。花芷は芍薬を呼んで少年の身体の傷を見てもらうことにした。すると極度に怯えた少年が寝台の下に潜り込み、引っ張り出そうとした芍薬の手に噛みついてしまう。「痛っ!まるで犬だわ!花姐姐が撿(ヒロ)った子だから今日から阿撿(アケン)よ!」しかし花芷が出てこないと食事抜きだと一喝、驚いた阿撿が飛び出してきた。阿撿の体は擦り傷だらけで足は捻挫していた。まるで馬車から転げ落ちたような怪我だったが、その時、芍薬は少年の首に絞められた跡があると気づく。花芷は阿撿が何かの事件に巻き込まれたと気づき、拂冬と芍薬、抱夏(ホウカ)以外には知らせないことにした。「この件は内緒にして、ひとまず新しく買った童僕ってことに…」つづく(*ºoº*)お?!どうやら6皇子が鍵を握っているのね
2025.07.25
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惜花芷 Blossoms in Adversity第28話阿撿(アケン)の正体を知らないまま面倒を見ることになった花芷(カシ)。阿撿は酷く怯えた様子で花芷以外には近づかず、仕方なく母屋で預かることにした。すると花芷の姿が見えないと不安になるのか、阿撿は仕事場まで追いかけてくる。しかし邪魔するわけでもなく、阿撿は机の下にもぐって静かに待っていた。早朝だというのに白銘夏(ハクメイカ)が訪ねてきた。花記と白記の対決も明日が最終日。両者は一歩も譲らず接戦だったが、白銘夏は最後に客に採点させてはどうかと提案した。料理長同士で包丁さばき、調理の腕前、味で直接対決させたいという。そこへ拂冬(フツトウ)が現れた。「姑娘、受けて立ちます!ただし対戦相手は梁富貴(リョウフウキ)を指名します」翌朝、花家は棠渓(トウケイ)楼で大事な最終戦を見届けることにした。まだ帳場にいる花芷と念秋(ネンシュウ)を残して一同が出払った花宅。すると留守番の抱夏(ホウカ)がうなされている阿撿の声に気づく。実はその時、六皇子はあの日の恐ろしい夢を見ていた…日が暮れてもまだ無我夢中で虫を追いかけていた六皇子気がつくと裏庭まで来ていたが、誰かの話し声が聞こえて慌てて庭石の影に隠れたすると黒い外套を目深にかぶった男と太監が何やら話し込んでいる『決して抜かるな…これを使え』『分かりました』六皇子は太監が鍼を受け取るのを見て驚き、うっかり物音を立ててしまう六皇子は宮殿の影に身を隠したしかし追いかけてきた太監に見つかって首を絞められてしまう『殿下、どうか恨まないでください』六皇子はもがきながら咄嗟に太監の指に噛みつき、隙をついて逃げ出したするとちょうど宮道に止まっていた排泄物の荷車を発見樽の間に紛れ込み、そのまま脱出する…花芷は帳簿の最終確認を終えて出かけることにした。その時、抱夏の悲鳴が聞こえ、花芷は急いで母屋に駆けつける。聞けば抱夏が阿撿の剥いだ布団をかけ直そうとした時、目を覚ました阿撿が小刀を出したという。「いつの間にそんな物を枕の下に隠したのやら…ったく」しかし花芷は眠れないのなら持っていても構わないと言った。「でもこの家では必要ないと断言できる」すると花芷の顔を見て安堵したのか、阿撿は小刀を捨てた。「阿撿、姐姐は出かけるけれど暗くなる前に戻るから…お土産を買ってくるわ、いい子でね」阿撿はひとまず独りで朝食を食べ始めたが、急に不安になり、屋敷を飛び出してしまう。皇帝が昏睡して7日。顧晏惜(コアンセキ)は唯一の手がかりとなった六皇子を狙う黒幕を暴くため罠を仕掛けた。陳情(チンセイ)が仮面の司使になりすまし、仰々しく馬車を引く七宿(シチシュク)司。すると案の定、先を越されたと誤解した刺客が襲いかかってきた。しかし馬車に乗っていたのは六皇子ではなくおとりの七宿衛。ふいを突かれた刺客たちは粛清されたが、独りの刺客が逃げ出すことに成功する。その様子を李猴(リコウ)が見ていた。李猴は顧晏惜に報告するため承露(ショウロ)宮に駆けつけた。黒衣の刺客がとある屋敷に逃げ込み、頭領に謝罪しているのを確認したという。しかし頭領の顔は目深にかぶった外套のせいで見えなかった。「でも声に聞き覚えがありました、憲(ケン)王の魏(ギ)内侍です」一方、顧晏恭(コアンキョウ)は魏内侍が尾行されたと知り激高していた。七宿司が六皇子を大々的に捜索したのも全て罠だったのだろう。お陰で死士である私兵たちは自尽を余儀なくされ、大事な人材まで失った。「引いた弓を放つ時が来た、兵を率いて入内し、陛下の安否を問う 間諜の排除を口実にすればよい、宮中の者に告げて公文書を用意させよ、備えを万全に!」ヒイィィィ!!(゚ロ゚ノ)ノ@魏内侍顧晏惜は憲王が必ず攻め込んでくると踏んで待ち構えた。鄭虎(テイコ)と李猴は半信半疑だったが、その時、弩隊が寝殿を包囲する。その頃、憲王は50人の兵を率いて宮中に向かっていた。すると途中で伝令兵が駆けつけ、一行を止める。「王爺!目撃者が見つかりました! 六皇子らしき少年が人目を避けて花印の馬車に乗り込むのを見たと! 花家の大姑娘は棠渓楼におります!」そこで憲王は魏内侍に花宅の捜索を命じた。「もしまた逃げられたら2度と私に顔を見せるな、残りの者は私と酒楼へ」一方、六皇子は花宅から続く轍を追いかけ、棠渓楼に潜り込んだ。客でごった返した店内では花芷の姿を見つけられなかったが、偶然、花芷が決戦を見る部屋だと耳にし、上階の個室にある机の下に隠れる。その頃、抱夏は阿撿を探し回っていた。しかし阿撿が見つからず、報告がてら最終決戦を見に行くことにする。そのお陰で魏内侍たちとはすれ違い、難を逃れることになった。花芷は阿撿がいると知らず個室に入った。安堵した六皇子は机から出ようと卓布に手をかけたが、その時、憲王が現れ、慌てて戻る。「花芷姑娘、賑やかだな」「何かご用でしょうか?」花芷は茶の入れ方など知らなかったが、強要されて憲王に茶を出すしかなかった。すると案の定、憲王は茶を吹き出してしまう。(* ゚ェ゚)言わんこっちゃない…(ボソッ護衛は口答えした花芷の腕をつかんだが、そこに顧晏惜が現れ、護衛を退けた。顧晏惜は花芷を席に座らせ、隣に椅子を移動させて腰掛けた。「まさか半年経ってもまだ仲が良いとはな、ふっ」憲王は階下で繰り広げられる料理対決を楽しそうに見ていた。するとどらの音が鳴り、第1回戦の包丁さばきで拂冬が勝利したと発表される。その時、魏内侍が酒楼に駆けつけたが、顔を見せられず伝言を託した。憲王は配下から報告を聞いて顔をこわばらせた。酒楼の内外に六皇子の姿はなく、花宅でも最後は火を放って誘き出したが見つからなかったという。憲王は顧晏惜の手前、場所を移して花芷を追及することにしたが、顧晏惜が止めた。「私の家族なので見過ごせません」「顧晏惜、お前は聡明な男だ、皇家でなければ良き友になれた 今のうち伝えておこう、状況が変わってもお前が高貴な暇人でいるなら手出しはせぬ」「人の心は移ろいやすく当てにならぬもの、ここで話してください」憲王は仕方なくそのまま話を聞くことにした。「花娘子、馬車で連れ去った少年はどこにいる?」「花柏林(カハクリン)のことですか?弟弟が何か?」花芷がしらを切ったその時、ちょうどどらの音が鳴り響き、第2回戦の調理の腕も拂冬の勝利と発表された。酒楼は大歓声に包まれ、耳障りな憲王は個室の窓を全て閉じてしまう。「花娘子、もう一度、尋ねる、3回目のどらが鳴るまでに答えよ」机の下では六皇子が全身を震わせながら息を殺して耐えていた。第3回戦は得意料理を振る舞うことになった。梁富貴は娘を売り飛ばす原因となった駱駝のこぶ肉を使った料理・炙駱峰(シャダホウ)で勝負をかける。すると拂冬はある秘策を思いついた。「私は″賽駝峰(サイタホウ)″を」最後は奇しくも駱駝のこぶ肉を使った料理の戦いになった。しかし拂冬の料理には一切、生臭さがなく、口当たりが良い。ただ残念なことにこんな高価な珍味など庶民にはとても手が出ないという落胆の声が上がった。すると拂冬は安心して食べに来て欲しいと訴える。「花記の開業後にはこの料理を提供します」実は拂冬が作った料理は駱駝のこぶではなく、白身魚を使っていた。ついに3回目のどらが鳴り響き、花記の勝利が決まった。花家が大喜びする一方、上階の個室では憲王の堪忍袋の尾が切れる。「せっかく機会を与えてやったのに、愚かな奴らめ…誰か」憲王は配下を呼んだが、なぜか反応がなかった。「誰か?!」「それでは私が…誰か!」すると顧晏惜の一声で急に門が開き、七宿衛が現れた。七宿司はすでに会場にいた憲王の私兵を全て排除していた。憲王は陳情が顧晏惜に剣を渡すのを見て呆然、ようやく仮面の司使の正体に気づく。「七宿司使是你」「しーうぉ…なーしゃ!」(  ̄꒳ ̄)<そうです、私が変な仮面の司使です!つづくU^ェ^U 椅子バーン!からの肩ガシッ!からのお手っ!
2025.07.26
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惜花芷 Blossoms in Adversity第32話望まぬ婚姻と芍薬(シャクヤク)とのすれ違いに苦悩し、兄を頼った沈煥(シンカン)。沈淇(シンキ)は許嫁を好きになれないという弟に想い人がいると気づいた。「自分だって花(カ)姑娘が好きなのに、明日、別の女子を娶れと言われたらどうする?」「…他者を騙せても自分の心は騙せぬ、私なら想いを貫く」その言葉で沈煥の心が決まった。翌日、無事に縁談がまとまった沈家は屋敷に蒋(ショウ)家を招いた。しかし沈煥が会食の席で酒をあおって無礼を働き、怒った蒋家に破談にされてしまう。目論見通り縁談を壊した沈煥。激高した父から杖罰を命じられたが、芍薬の手作りの″卒″の駒を握りしめて激痛に耐える。実は″卒″の文字の裏には笑顔の印が彫られていた。「分かってる、これは私の顔なんだろう?不細工だな…ふっ」一方、七宿(シチシュク)司では憲(ケン)王府の調査が終わっていた。顧晏恭(コアンキョウ)と結び、謀反を企てた家門が2戸、武器などを提供した家門が7戸、袖の下で取り入ろうとした家門が26戸、その26戸の中に沈家がある。顧晏惜(コアンセキ)は親の罪が子に及ぶことから、口実をつけて皇帝への報告を引き延ばすことにした。「制裁を行えば朝堂に激震が走る…郷試が終わった頃に再度、罪の重い家門を調べよ」罰で深手を負った沈煥は寝所で静養していた。すると思いがけず沈家に結納品を返しに来た蒋徴之(ショウチシ)がこっそり訪ねてくる。「想い人いるんだろう?あそこまでやれば気づくさ、下策に出た訳を教えてくれ」「想い人がいると断れば君の姐姐に恥をかかせる、蒋家の顔も潰れるだろう? ろくでなしの振りをすれば僕が恥をかくだけで済む… だが想い人と一緒になれるか分からない でも己の心は騙せない、蒋姑娘の一生を壊すわけにもいかないから」蒋徴之は沈煥の心意気に敬服し、自分たちは友でいたいと拝礼した。「それで彼女には破談になったと伝えたのか?妻を娶ったと思って泣いているやも?」蒋徴之は禁足の沈煥を自分の馬車に乗せて花府へ駆けつけた。蒋徴之に支えてもらいながら芍薬を探す沈煥、その時、花園の涼亭でぼんやりしている芍薬を見つける。「シャオヤオ!」「シェンファン!…また怪我をしたの?!いつも傷だらけなんだから!」「君に伝えたいことが…婚姻は中止した」「本当?!じゃあまた会えるの?…あれから私、ずっと考えていたの あなたは哥哥や花姐姐たちと違う、あなただけが私を特別扱いしないからぶつかり合える だから私も…私もあなたに情がある…(*´・∀・)*´-∀-)ウン」芍薬の告白を聞いた沈煥は感激し、思わず芍薬を抱きしめた。( ๑≧ꇴ≦)芍薬、良かったの!沈煥の恋が実ったのを見届けた蒋徴之は黙って帰ることにした。しかし広い花府の中で帰り道が分からなくなり、回廊で立ち止まってしまう。そこで偶然、邱(キュウ)姨娘の娘・花蓉(カヨウ)と出会い、2人は急速に惹かれ合うのだった。そんなある日、花芷(カシ)は顧晏惜と一緒に買い物に出かけた。すると止明(シメイ)楼に置く家具を探している時、顧晏惜が豪華な寝台に目をつける。店主の話では金陵(キンリョウ)産の寝台で皇都でも置いているのはここだけ、ただ高価過ぎて売り手がつかないという。顧晏惜は花芷に彫刻入りの寝台は皇都の嫁入り道具だと教えた。「なら自分で買うわ」「よそよそしいな」「持ち帰ったらまた笑われるもの」その頃、蒋徴之は花家で療養している沈煥の見舞いと称して花府を訪ねた。すると目当ての花容が中庭にいると気づき、厠を借りたいと頼んでこっそり接触する。2人はそのまま町へ出かけ意気投合、別宅に戻った蒋徴之は帰郷する前に求婚したいと両親に頼んだ。花容に転運使の蒋家から結納品が届いた。名家で年も若い郎君からの求婚だけに母親の邱氏は天にも昇る心地だったが、花芷はあまりに突然のことで本人から意見を聞きたいという。すると花芷に呼ばれて花容がやって来た。自分の縁談だと聞いた花容はまだ嫁ぎたくないと訴えたが、相手が蒋家と聞いて急に笑顔になる。「えっ!蒋徴之?!…嫁ぐわ!求婚を受ける!」(^ꇴ^)ロンロン可愛いw翌朝、科挙の最終試験、殿試の結果が発表された。沈淇は第2位の榜眼(ボウガン)に、また花家の学堂で教えていた鄭知(テイチ)は第18位の二甲で合格する。一方、蒋家と破談になった沈家の頼みの綱は沈淇だけになった。しかし殿試は狭き門、そこで性懲りもなく重臣たちに袖の下を送ろうと考えたが、もはや会ってくれる人などいない。その時、息子が次席で合格したと知らせが届いた。「上位3名は陛下が指名する、我が家は見放されていなかったのだ!」花家にも鄭知の合格の知らせが届いた。夫人たちは花家から5人目の進士が出たと喜び、子供たちも羨望の眼差しで先生を見ている。鄭知はこれも穆承之(ボクショウシ)の教示のおかげだと感謝し、回廊から静かに見守っている花霊(カレイ)と密かに目を合わせた。殿試の上位3名は参内のため町を練り歩きながら皇宮へ向かっていた。花芷が大街で沈淇の晴れ姿を見守っていると、馬に乗っていた沈淇が花芷に気づいて挨拶に来てくれる。「毎月、物資を届けてくれたそなたの気持ちを無駄にせずに済んだよ」「では華を添えさせて」花芷は沈淇の烏帽子に高価な花飾りをつけて見送った。すると物陰にいた顧晏惜が現れる。「お祝いを言えば良かったのに」「君だけの方が喜ぶと思ってね」皇帝は自分が決めた殿試の上位3名と接見した。今回の題目は皇帝自ら決めたが、これまでは花屹正(カキツセイ)が作成していたという。そこで皇帝は花屹正の一件に関して見解を聞きたいと言った。状元(ジョウゲン)と探花(タンカ)の合格者は皇帝にへつらって花屹正を非難したが、沈淇は一歩間違えれば死が待っていると知りながら、やはり花屹正をかばってしまう。「私が長年、苦学をしてきたのも陛下をお支えするため、忠臣は君主を戒めるもの だからこそ私は花公への罰を憂い、陛下が非難なさらぬよう願っています 花公の忠心に免じ、どうかあの日の諫言をお許しください」沈淇は忠義を貫いて嘆願した。「沈淇、そちの許婚は花屹正の孫だったな?」「既に婚約は破棄しました、花家との縁はとうに切れており、先程の言葉も情とは無縁です」「ふっ、言われた事はないか、沈中行(シンチュウコウ)とまるで似ておらぬと…」「意味が分かりかねます」結局、顧晏惜は高価な寝台を購入した。そこで懐から書き付けを取り出し、他に必要な物がないか確認する。「一生の大事だ、きちんと準備しなくては」「ますます豪気ね」花芷は思わず失笑したが、顧晏惜は沈家より豪華な結納品を送ると約束する。「実は沈家のことだが…」顧晏惜は花芷に事情を話しておくことにしたが、そこへ司使を探し回っていた陳情(チンセイ)が現れた。「司使!陛下が…参内を!」皇帝はなぜ憲王府の捜索が終わっていながら名簿を今まで見せなかったのか聞いた。顧晏惜は事が重大で関わる者が多く、冤罪を生まぬよう時間が必要だったと取り繕う。すると皇帝がこれみよがしに沈家の名簿を手にした。「皇伯父、沈父子は謀反の一派というほど罪は犯していないかと…」顧晏惜は咄嗟に沈家を庇ったが、これが皇帝の逆鱗に触れた。「イエンシー、生まれて初めて朕を欺こうとしたな?残念でならぬ」驚いた顧晏惜はその場で拝跪した。「沈家は九族もろとも家財を没収、男は収監し、女子供は売る!異論は?」「ありません」花芷は皇太后に菓子を献上するため再び参内した。一方、顧晏惜は急ぎ花府を訪ねたが、迎春(ゲイシュン)から花芷が皇太后のお召しで出発したと聞く。慌てて引き返した顧晏惜は鳳翔(ホウショウ)宮に駆けつけた。しかし祖母は花芷を呼んでいないという。顧晏惜は驚愕、急いで花芷を助けねばならないと席を立った。その時、皇太后が咄嗟に止める。「イエンシー!…今、会いに行ったら芷Rへの想いを認めるようなもの あなたの想いを知った陛下が彼女をどうすると?」皇太后の名を使って花芷を参内させたのは皇帝だった。すでに顧晏惜と花芷の仲を承知していた皇帝、そこで自分の経験を話して戒めとする。「朕もかつて名門の娘と将来を誓い合ったことがあった 即位後、朕は約束通りその娘を宮中へ迎えた だか父親が立場もわきまえず朕の前で暴言を吐き、一族は皆殺しに、その後、娘は自害した …花芷、帝王家の者なら至高の権力を前に犠牲にできぬものはない だが北地から戻ったイエンシーが日々、苦労していることは朕も知っている 時に甘味を取って疲れを癒すのもよい良い、優しくしてやってくれ 心地よく過ごせれば朕のための務めがはかどる、話は終わりだ」しかし憤慨した花芷は思わず口答えしてしまう。「陛下、罪人たる私がイエンシーと一緒にいてもよいと?」「朕がお前の罪を問うたか?祖父や父親と同じで思い上がりも甚だしい 全員、取るに足らぬ存在に過ぎぬ」「しかし陛下の取るに足らぬ言葉で災いを受けるのです 花家だけでなく王家、李家も取るに足らぬ存在なのでしょう?」恐れ知らずの花芷は堂々と皇帝に諫言した。「見事な女子だ、イエンシーが気に入るのも分かる かくも賢ければ分かるだろう、一緒にいてもイエンシーを害するだけだと… 沈家の大郎と親しいようだな? 朕に忠実で公正なイエンシーが何の縁もない沈家をかばった、お前のために 従って朕が沈家を罰したとて恨まれる筋合いはない 家財没収ほどの罪ではなかったがな…言っておくが沈家は手始めだ 何事もイエンシーの忠心を妨げることは許さぬ、妨げるものがあれば打ち捨てるだけだ」(,,Ծ‸Ծ,,)皇帝コイツッ!花芷は帰りの馬車の中で悶々としていた。その時、捜査に向かう七宿司の一行が馬車を追い抜いて行くのが見える。「追いかけて!」御者が七宿司の後をついて行くと、やはり行き先は沈府だった。沈家もかつての花家ように突然、仮面の司使が現れ、家財を没収され、一族が捕まってしまう。花芷は群衆をかき分けて前に出ると、ちょうど沈家の老夫人が連行されるところだった。つづくo(`ω´ )o<こんなことなら針抜くんじゃなかったぁぁぁぁぁ!
2025.08.01
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惜花芷 Blossoms in Adversity第34話皇都の物価が急上昇、止明(シメイ)楼でも食品が手に入らず、品書きを変えざるを得なくなった。白銘夏(ハクメイカ)が調べたところ、干ばつで水運が滞り、食材が腐っているせいだという。花芷(カシ)は移動中の馬車で子供たちが″干ばつが3年続く″と歌うのを聞いたことを思い出し、店はもちろん民の食べ物がなくなると心配した。花芷は止明楼で船を購入し、作物が豊かで水運が発達している南方まで買い付けに行こうと思いついた。そこで酒楼の店主たちを招待して資金を募ったが、店主たちは水運の素人である花芷を信用できない。しかし花芷は幼い頃、祖父と国中を旅して海洋船にも乗り、その際、何度も嵐を経験したと話した。「支援いただけるなら初回は私が乗船して取り引きをまとめてきます (ヾノ・∀・`)イヤイヤ~無理にとは言いません、別に船を買うお金はありますから(ウソw) でも買い付けた食材の売値は私に決めさせてもらいますけど何か?ʕ•̀ω•́ʔ✧」ザワザワザワ…ʕ•̫͡•ʕ*̫͡*ʕ•͓͡•ʔ-̫͡-ʕ•̫͡•ʔ*̫͡*ʔ-̫͡-ʔ「船を買う資金は私たちが6割(本当はそれしかない)決して損はさせません╭( ・ㅂ・)و ̑̑」七宿(シチシュク)司では顧晏惜(コアンセキ)が花芷からもらったお守りを眺めていた。すると陳情(チンセイ)が駆けつけ、台所係が米が高騰して買えずに帰ってきたと報告する。「怒って暴れた客までいたとか」「そんな業者、襲われる価値もない、殺せ」( ー̀ωー́ )何かと殺気立つイエンシー顧晏惜は結局、捕らえた穀物業者に見せしめの罰を与え、次はないと脅して解放した。しかし物価高の原因が業者だけではなく、不穏な噂のせいだと分かる。…無能な君主 不吉な天変 3年雨が降らず穀物は枯れてしまう…顧晏惜は早速、元凶を突き止めることにした。花芷は多くの支援を受けて船を購入し、船員も自ら面接して雇った。白銘夏と拂冬(フツトウ)はひとまず近場の渚(チョ)州が安全だと言ったが、花芷は花容(カヨウ)の嫁ぎ先でもある金陽まで下りたいという。一方、七宿司はあちこちで子供を手なづけ、流言を歌わせていた男を見つけた。しかし男はろくに字も読めず、到底、歌を作れるとは思えない。実は歌の出どころは金陽だった。顧晏惜は皇帝に報告書を献上した。「イエンシー、また遠出してもらうことになるな」「私の本分です…」「そう言えば花芷姑娘は大したものだ、船を買って水運を始めるそうではないか」「長く会っておらず、最近の様子は知りません…」「恋慕の情など時が経てばおのずと消える、まあいい、行ってこい、気晴らしになるだろう」「はい、お気遣いに感謝します」←嫌み?wこうして顧晏惜は奇しくも花芷と同じ金陽へ向かうことになった。(´゚艸゚)∴ブッ!やだぐうぜ~ん!w出発前夜、家族はそれぞれ花容へのお土産を準備、邱(キュウ)氏は娘のために縫った衣を託した。花芷は沈淇(シンキ)へ報告に向かったが、ちょうど阿撿(アケン)の暗唱に付き合っている沈淇を見つける。まさか花芷が自ら船に乗るとは知らず、驚いた沈淇は同行したいと申し出た。「助かるわ、表に出にくい時は代役をお願い」すると花芷が遠くへ出かけると聞いた阿撿がまた不安になってしまう。「僕も行きたい」沈淇は確かに花公も読書と経験が心と視野を開かせると言っていたと思い出し、阿撿にも外の世界を見せるべきだと勧めた。こうして水路で金陽へ旅立った花芷。すると甲板で風に当たり過ぎたのか、急に咳き込んでしまう。花芷は慌てて手巾を取り出したが、突風が吹いて手巾が飛ばされた。その手巾は風に乗り、偶然にも後方にいた顧晏惜の船の綱に引っかかる。顧晏惜は手巾の花印に気づき呆然、その時、陳情が前を行く船を見つけた。「司使!旗に花家の印があります!花芷姑娘の船です!」「…彼女はやると決めたら必ずやり遂げる」(*°ㅁ°)ハッ‼花のマーク!その夜、抱夏(ホウカ)と阿撿は砂滑(スナメリ)の群れを見て大興奮だった。しかしこの穏やかな船旅が後方にいる七宿司のおかげだとは知る由もない。実は顧晏惜は花家の船を襲おうとしていた水賊を捕らえ、密かに花芷たちを守っていた。すると急に風が強くなり、雲行きが怪しくなる。花芷はもうすぐ嵐だと気づき、阿撿たちを船室に返して帆を下すよう頼んだ。「後ろの船にも教えてあげて」そこで船員は灯りを大きく回して帆を下げるよう合図、嵐が来ると伝えた。花容(カヨウ)は姉の到着を待ちきれず、夫と埠頭まで迎えに来ていた。(」≧ꇴ≦)」<じぇじぇ~っ!(^ꇴ^)ノシ <ろんR!姉妹は抱き合って再会を喜んだが、花容は晏先生の姿がないと気づく。しかし花芷が何も言わないため、花容もそれ以上は聞けなかった。花容は姉に金陽の町を案内することにした。蒋(ショウ)家は花家よりも大きな屋敷で、義父母もあまり顔を見せることもなく花容は自由だという。義妹も優しい性格だが、嫁いでしまったのであまり会えなかった。花芷は幸せそうな妹の姿を見て喜んだが、花容は姉にも早く良い人を見つけて欲しいという。その時、ちょうど町を視察していた顧晏惜は花容が花芷を呼ぶ声を耳にして足を止めた。「芷姐姐!こっち!」顧晏惜は花芷の姿を探したが、結局、すれ違ってしまう。む~みん一方、阿撿は沈淇と町を散策していた。すると流民の子供を見かけ、せっかく買った揚げ餅をあげてしまう。「僕も君と同じだった、でも今は抜け出せたから君もあきらめないで」「君はツイていただけだよ」阿撿は自分の小遣いを子供に全て渡して沈淇の元へ戻った。世の中には同じような子供が沢山いるはずだと気づいたが、簡単に助けることは難しい。「彼らを幸せにする方法はないのでしょうか?」「自分で救う道もある、君にはその可能性があるぞ?」沈淇は民を憂う阿撿の姿に皇子の素質を見ていた。蒋徴之(ショウチシ)は花芷に金陽の豪商の1人・曽銘(ソウメイ)を紹介した。「うちは商売には疎い、彼なら顔が広く頭も切れるので力になってくれます」すると曽銘は地元名士の夫人たちが集まる茶会に案内してくれた。「皆さんに取り入れば注文をいただけますよ」中でも夫が海産物卸しの陳(チン)夫人と穀物店の周(シュウ)夫人は中心的存在だという。しかし夫人たちの話題はもっぱら皇都での流行りの化粧や髪型。花芷の苦手分野だったが、そこは抱夏がうまく取りなしてくれた。曽銘は花芷を夫人たちに任せ、早々に酒楼へ向かった。そこで待っていたのは陸(リク)と名乗る皇都から来た富豪。「金陽で商機を探している」「資金があるなら率直にお話ししましょう、ここで最も稼げるのは物品ではない 少ない元手で大きく稼げる方法があります」曽銘は陸という男がまさか七宿司使だとは知らず、賭場に案内してしまう。花芷は抱夏のおかげで夫人たちから止明楼一月分の稼ぎに匹敵する注文を受けた。しかも陳夫人は夫に食材の卸し先を花芷優先でと頼んでくれるという。すると周夫人が注文を書き留めている沈淇に目をつけた。「郎君は婚姻しているの?私には18の妹がいるの、よければ紹介するわ 嫁荷の支度も済んでるの、あとは良いお相手だけなのよ」驚いた沈淇は目を白黒させながら花芷に助けを求めた。花芷は失笑しながら、沈淇も両親の許可がなければ婚姻を決められないと助け舟を出す。一方、顧晏惜と陳情は賭場にいた。用心棒は手だれ揃い、ここで手を出せば面倒なことになる。そこで賭場の主人を調べることにした。その夜、花芷は沈淇と夜市に出かけた。水の都は夜もにぎやか、すると2人は水路の近くで売っていた灯籠を見つけ、一緒に流すことにする。そんな花芷と沈淇の後ろ姿を偶然、顧晏惜が見ていた。2人の仲睦まじい様子を見た顧晏惜は意気消沈、まさか花芷が顧晏惜との思い出を胸に灯籠を流していたとは知る由もなく、深く傷ついてしまう。( ;∀;)もう戻れないの?花芷は夫人たちの茶会に出かけた。「あら?今日は1人なの?沈郎君は?」「すっかり怯えてしまいました」夫人たちは失笑し、花芷を今夜の法会に誘った。実は金陽には天候や吉兆を占ってくれる皓月仙師(コウゲツセンシ)と呼ばれる天女がいるという。水運や商売の先行きも良く当たると評判で、陳夫人も船旅の多い夫の無事を祈って毎年10万も供えていた。「会ってみたいです」「うーん、その格好じゃだめね、芷妹妹」一方、顧晏惜は曽銘から七星(シチセイ)楼の話を聞いていた。七星楼には3年前に迎えられた皓月仙師という神仙がいて、金陽で商売する時はまずお伺いを立てるという。「冠婚葬祭の日取りから商売や出世に関することまで、仙師に聞かねば安心できません そうそう、年初には干ばつを予言していました、大当たりでしょう?」その夜、夫人たちに着飾ってもらった花芷は法会にやって来た。参拝者がひれ伏す中、花芷は謎の仙師が気になってちらちら見てしまう。すると予言を求める最初の信者が前に出てお布施を渡した。つづく(  ̄꒳ ̄)花火、打ち上げ過ぎ問題
2025.08.05
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风起陇西(ふうきろうせい)第十五計「東に声して西を撃つ」高堂秉(コウドウヘイ)は古澗(コカン)渓へ到着、約束通り樟(クスノキ)で連弩(レンド)の設計図を見つけた。しかし筒の中は空っぽ、その時、突然、男が現れ、右胸を刺されてしまう。「設計図は私の手にある…やっと会えたな」「ゥ…あなたは?」「白帝(ハクテイ)だ…お前には生き地獄を味わってもらう」陳恭(チンキョウ)は手始めに傷口に指をねじ込むと、高堂秉は激痛のあまり悲鳴を上げた。馮膺(フウヨウ)はようやく司聞曹(シブンソウ)へ戻った。すると門の前で待っていた陰輯(インシュウ)が連弩の設計図が奪われたと報告する。しかも荀詡(ジュンク)が自分の官印がある通行証を手に軍技司(グンギシ)に忍び込み、譙峻(ショウシュン)校尉に捕まっていた。驚いた馮膺は荀詡の引き渡しを頼むため急ぎ照会状を書くことにしたが、役所で予想外の人物と再会する。「白帝?!」「曹掾(ソウエン)…設計図は私が」一方、定軍(テイグン)山では荀詡が拷問を受けていた。孫令(ソンレイ)は直ちに荀詡を司聞曹へ戻すよう掛け合ったが、自分の命が掛かっている譙峻が認めない。そこへ馮膺たちが到着したと報告が来た。譙峻は馮膺の頼みでも荀詡を解放するつもりはなかった。しかし思いがけず設計図が戻って来る。馮膺の話では曹魏(ソウギ)の間諜・燭龍が軍の指揮系統に潜入、荀詡たちのおかげで捕まえたという。こうして荀詡は解放されることになったが、なぜかなかなか牢から現れなかった。痺れを切らした陳恭は強引に中へ入ると、血まみれになった荀詡が倒れている。「おい!起きろ!燭龍を捕まえたぞ!」「…良かった…お前が戻るまで耐えられないかと…」すると荀詡は再び意識を失った。陳恭と荀詡は街亭(ガイテイ)の真相を明らかにするため一計を案じていた。そこで陳恭は青萍(セイヒョウ)計画の実行役として五仙道に潜入、設計図を受け取りに来た燭龍を捕らえたという。すると高堂秉の屋敷から複製した白帝専用の木版が見つかった。馮膺は入手経路を聞いたが高堂秉は依然、口を割らず、何でも荀詡でなければ証言しないという。しかし荀詡は動くこともままならなかった。胸を痛めた馮膺は孫令から荀詡の偽造した通行証の扱いを聞かれたが、自分が渡したことにする。「燃やしてくれ」陳恭は荀詡の家を訪ねた。するとちょうど裴緒(ハイショ)が華佗(カダ)唯一の後継者である華医者を見送りに出て来る。裴緒は荀詡の意識が戻ったと報告したが、医者は全快するかは運次第だと言って帰った。実は荀詡は拷問で経路が傷つくほど足を打たれており、ゆっくり歩けるまでには戻れるという。陳恭の顔を見た荀詡は笑顔になった。それにしても陳恭の次に親しかった高堂秉が燭龍だったとは、人間とは分からないものだと嘆く。「お前が尋問に来るまでしゃべらないと言っている」「混乱している、考えを整理しないと…ところで曹掾から官職の褒美は?」「何も…祝宴を開く話も断った」陳恭はそれより気がかりを片付けたいと言ったが、これ以上、荀詡に打撃を与えるわけにいかない。しかし荀詡は陳恭にとってもっとの気がかりなのは翟悦(テキエツ)だと分かった。「まさか…悦児の身に何か?」「…ああ」「なぜ露見した?!」「お前と会っているのを高堂秉が見ていた、あいつが五仙道に警告したんだ」荀詡はたった1人の親族を、しかも自分のせいで失ったと聞いて全身を震わせながら泣いた。「お前は悪くない…迎えに行って来る、必ず会わせてやるから、まず身体を治せ」。゚(∩ω∩`)゚。狐忠(コチュウ)は李厳(リゲン)に白帝が街亭の事案の真相を暴いたと報告していた。幼い頃に両親を失った陳恭を引き取り、親代わりでもあった李厳は内弟子の功績に鼻が高い。かつて皇帝に陳恭を推挙しようとしたが、陳恭は退屈な役人が嫌で書き置きを残し、姿を消していた。まさかよりによって司聞曹に入って曹魏に潜入していたとは思いもよらず、何年も連絡がなかったのも頷ける。一方、庶民に降格となった楊儀(ヨウギ)は丞相の言い付け通り読書に明け暮れていた。しかし何とも落ち着かず、身が入らない。すると諸葛亮(ショカツリョウ)が現れ、燭龍の件が解決したと教えた。「白帝は裏切っていなかった、荀詡と協力して燭龍を捕らえたそうだ 捕まったのは高堂秉、白帝の情報をすり替えていた、証拠もある」「そんな簡単に解決する事案でしょうか?」楊儀は長年、競ってきた曹魏の諜報は慎重かつ智謀に富むため、まだ何か裏があると疑った。荀詡は翟悦が命を懸けて手に入れた情報を解読した。五仙道と燭龍が交わしていた暗号文は軍技司が夜回りで使う合言葉の番号だったという。曹掾の決める変更順を通達するのは軍謀司、裴緒はやはり高堂秉に間違いないと言った。「高堂秉に…会いたい…」李厳は陳恭の生還を知り感慨深かった。実は陳恭の父・陳黻(チンフツ)は資中(シチュウ)県での謀反で李厳の影武者となって李厳を成都に逃し、戦死している。「あれから10年、今でも悔やまれてならない」しかし陳恭は父が国に殉じたということ以外、詳しいことは知らないはずだった。その日、南鄭は激しい雨になった。陳恭は翟悦の亡骸と一緒に城門に到着、すると松葉杖をついた荀詡が表妹を出迎える。その様子を密かに柳瑩(リュウエイ)が見ていた。陳恭と荀詡は見晴らしの良い山に翟悦を埋葬し、屋敷に戻って位牌を置いた。すると陳恭は翟悦がくれた宝剣を見せ、いきなり自分の左手の小指を切り落としてしまう。驚いた荀詡と裴緒は慌てて陳恭の指を止血した。「この剣で黄預(コウヨ)を殺し、この指を一緒に埋葬する…」間諜が迎える最期などろくでもないと割り切っていたが、まさか己の手で愛する妻を送ることになるとは思いもよらなかった。荀詡はまだ高堂秉に会っていなかった。頭が切れる高堂秉から証言を引き出すには準備がいるという。すると荀詡は陳恭に黒幕がいると言い出した。「谷正(コクセイ)を覚えているか?燭龍が陰輯だったなら納得がいく、しかし高堂秉とは…」谷正と接点があるのは司聞司、軍謀司の高堂秉が谷正を知るはずもなく、谷正も軍謀司の司令を受けるはずがない。「陰輯も仲間だと?」「いいや…馮曹掾だ」しかし陳恭は馮膺が曹魏の間諜なら自分と翟悦の正体はとうに暴かれていたはずだと否定した。荀詡も当初は疑っていなかったが、疑念が湧いたのは李厳に近づいてからだという。「燭龍の正体を知っていた上で謀略のために泳がせたのかも…」「つまり曹掾は間諜ではないが、間諜を使って曹魏と取り引きしたと?」「そうだ、証拠はある」五仙道からの押収品を見た荀詡は黄預を平南将軍に封じる書状を書いたのは誰か聞いた。陳恭は郭淮(カクワイ)が起草し、曹叡(ソウエイ)自ら署名したと教える。「やはりな、去年、郭淮の字を曹掾の机の上で見た」荀詡は以前、馮膺に陽平閣からの検問依頼書を届けた時、床に落ちていた文を拾って机に戻したことがあった。「白帝の木版を高堂秉が持っていた、分かりやすい証拠が出ればそちらに目が向く これで馮曹掾の思うままだ」野心のある馮膺が権力を得るため曹魏と結託したと疑う荀詡、一方、陳恭は指が痛むのか落ち着きがなく苛立っていた。「確かな証拠が見つかるまで、今の話は誰にもするな」つづく(  ̄꒳ ̄)おう?まだ折り返し地点で燭龍の敗北宣言ですかこれはやはり・・・
2022.11.10
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漠风吟 Love In The Desert 全26話第22話雲沛(ウンハイ)の追っ手から逃れたものの、壮絶な体験から記憶を失くした蓉安(ヨウアン)。実は若問(ジャクモン)が好物の肉の匂いで目を覚ましたのは、蓉安の記憶に起因していた。あの時、自分が何者かも忘れ、砂漠をさまよっていた蓉安は黄天狂(コウテンキョウ)に拾われる。飲まず食わずだった蓉安にとって目の前で頭領がかぶりつく骨付きの肉は強烈な印象を残し、体がその記憶を覚えていた。ついに自分の正体を思い出した若問。ひとしきり砂漠を馬で駆け回ると、ある決意を胸に汾天(フンテン)へ戻った。翌朝、目を覚ました格心微(カクシンビ)は若問が急ぎ婚礼の準備を進めていると知った。喜び勇んで承恩(ショウオン)閣に駆けつけた格心微。しかし娶るのは自分ではなく皇北霜(コウホクソウ)だと知って愕然となる。「心配するな、お前が正室で彼女は側室だ」「本気なの?」若問はわざと格心微を怒らせた。すると予想通り激怒した格心微は若問を引っ叩き、自ら出て行ってしまう。「生き方は他にもある!俺以外にも目を向けろ!自分の人生を生きるんだ!」格心微は背中で若問の言葉を聞いていたが、まだその意味を推し量る余裕がなかった。若問が目を覚まし、皇北霜(コウホクソウ)を天都(テント)に連れて帰ることにした霍擎雲(カクケイウン)。寝閣に迎えに行くと、皇北霜はまだ荷物をまとめている途中だった。霍擎雲は荷造りを手伝い始めたが、皇北霜は隙を見てこっそり口に丸薬を含み、わざと甘えて見せる。皇北霜に見つめられ、唇を重ねる霍擎雲、その時、不意に何かを飲み込んだ。「今のは?」「永冬草(エイトウソウ)の丸薬よ、7日は眠り続ける、覇酒の耐性も効かないわ」すると霍擎雲は強い眠気に襲われ、立つこともできなくなった。「生きて帰れたら天都の美しい景色を見せて、その時はもう離れない…万一の時は私を忘れて」「防具を…(ガクン)」霍擎雲はそこで眠り込んでしまう。ちょうどその時、若問が現れた。…砂漠から戻った若問は自分と同じく那戦(ナセン)に家族を殺された皇北霜に復讐を持ちかけた『おとりになるか?』『彼にとって大事なのは私じゃない、雲沛の威厳と自分の面子よ 誘き出したいなら恥をかかせるの』すると皇北霜は協力する条件として霍擎雲を巻き込まないよう頼んだ…那戦は若問と皇北霜の婚儀の招待状を受け取り激怒した。すると巫(フ)将軍が明らかに雲沛を挑発していると警戒、天都と結託して事を起こすつもりではないかと疑う。「雲沛の威厳を示すために城主自ら出陣せねば…」「皇北霜を連れ戻せるかはさておき若問の息の根を止めろ」狼頭(ロウトウ)は格心微を塢堡(ウホウ)の外まで送り、路金の袋を渡して帰った。「絶対に戻ってくるなよ?″もし汾天(フンテン)に戻ったら処刑しろ″と言われている」露店に入った格心微は怒って路金をぶちまけたが、その中に黄天狂(コウテンキョウ)兵団の令牌が入っていた。「なぜこれを?」すると老板は茶を飲んだらすぐ帰ったほうがいいという。「うちも店じまいする、戦になる前に逃げるんだ 汾天に雲沛夫人が嫁ぐから雲沛城主の逆鱗に触れたらしい、もうすぐ戦になるぞ」格心微は若問の自業自得だと呆れたが、ふと若問の最後の言葉を思い出し、慌てて城内へ戻ることにした。その時、ちょうど門主を探しに来た沙曲(サキョク)たちと出くわす。「門主を見なかったか?」「はっ!霍擎雲は閉じ込められたのかも…若問が危ないの、一緒に連れて行って」「はお」汾天に潜入している莽流(モウリュウ)はすでに門主の居場所を突き止めていた。沙曲は安堵したが、実は城南に体に火薬を巻いた不審な人物がいたという。「問いただすと舌を噛んで自害しました」格心微は那戦の仕業と気づき、すでに大勢の敵兵が紛れ込んでいると焦った。沙曲と格心微が地下室へ駆けつけると、ちょうど霍擎雲が目を覚ましていた。実は霍擎雲は封じられた五感を内力を使って強引に解いたという。自爆兵がいると聞いた霍擎雲は民を避難させるよう命じ、格心微と一緒に若問と皇北霜の婚儀へ向かった。承恩殿の前では配下たちが城主の婚礼を祝っていた。やがて若問と皇北霜が現れ、皆の踊りの輪に加わる。格心微は居ても立ってもいられず飛び出そうとしたが、霍擎雲が止めた。「2人の計画が台無しになる」宴もたけなわ、格心微は恨めしそうに婚礼を眺めていたが、その時、ついに雲沛軍を率いて那戦が乗り込んできた。「夫人、遅くなったが連れ戻しに来た」「…格爾勁勤(カクジケイキン)を助けて父親を殺させ、天都で母も殺したのに私が戻ると思う?」「聞いたか?彼女は望んで俺に嫁ぐのさ」皇北霜は自分が九公主であると認め、那戦が両親の敵だと知っていた。「皆の者、かかれ!」若問は黄天狂兵団に敵兵を任せ、那戦をおびき寄せるため皇北霜を連れて承恩殿に戻った。すると那戦と巫将軍が後を追いかけてくる。若問は蛮狐(バンコ)と狼頭に皇北霜を護衛させ、2人に対抗した。そこで腕が立つ巫将軍を引き離し、那戦を追い詰めることに成功する。しかし巫将軍が放った武器が若問の肩に突き刺さった。若問はかつて砂丘で巫将軍の武器を肩に受けことを思い出し動揺、その時、霍擎雲と格心微たちが駆けつけ助けた。格心微は倒れた若問を立たせて背中の傷を見た。引きちぎれた衣の下は血まみれだったが、那戦は若問の背中に梅の花のあざがあることに気づく。「15年間、探していた…やはり生きていたか」「お前が死ぬまでは生きているさ」「全員が揃ったことだし、まとめて冥府に送ってやる!」霍擎雲と若問、那戦と巫将軍、双方の激しい戦いが続いた。その時、那戦が卑怯にも巫将軍と対峙した霍擎雲の背中めがけて襲いかかる。しかし咄嗟に皇北霜が飛び出し、霍擎雲の盾となって刺された。「霜R!」崩れ落ちる皇北霜を抱き止める霍擎雲。一方、不覚にも皇北霜を刺してしまった那戦は呆然とたちすくんだ。「夫人、雲沛へ帰ろう…」この期に及んでまだ皇北霜を手放そうとしない那戦、すると若問が2人の前に立ちはだかった。「霍擎雲、早く連れて行け」黄天狂兵団と雲沛軍が承恩傳に雪崩れ込み、双方がにらみ合いとなった。那戦はうかつに手を出せず、霍擎雲が皇北霜を抱きかかえて出て行くのを黙って見ているしかない。「那戦、今日がお前の最後だ」「若問、私を殺すがいい、だが汾天の民も道連れだ!」すると那戦はじりじりと後退し、外に出ると慌てて撤収した。若問たちは追撃したが、城内で那戦の兵士が自爆していると報告が来る。つづく
2025.11.29
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如懿传 Ruyi's Royal Love in the Palace第66話「深い溝」皇后・烏拉那拉(ウラナラ)如懿(ニョイ)は第13皇子を亡くし、失意の底にいた。そんな時、御前自衛・凌雲徹(リョウウンテツ)が第12皇子・永璂(エイキ)を送り届けるため翊坤宮に現れる。如懿はその機に凌雲徹を引き止め、辛い胸の内を明かした。「田(デン)氏は死んだけど、ずっと不安でたまらないの…もし時間があればこの件を調べて欲しい 難しいとは思う、証人は死んでしまったし、下手をすればあなたの出世を妨げるかも…」「娘娘、ご心配なく、娘娘のために全力を尽くします」凌雲徹の力強い言葉を聞いた如懿はこらえきれず、しゃくり上げて泣いてしまう。「凌雲徹…ありがとう… もしこの件の真相がはっきりすれば…永璟も黄泉の国で安らかに眠れると思うの…」凌雲徹はこれまで皇后の幸せを陰ながら見守って来たが、愛しい人の悲嘆に暮れる姿は見るに忍びなかった。「…冷宮で出会った頃はお互いどん底でしたね、支え合うことしかできませんでした」すると如懿は昔を懐かしみ、かすかに口角を上げる。「私にできることならどんなことでも、命をかけて力を尽くします、ご心配なく」「この宮中で頼れる人は少ない…頼み事ができるのはあなたとハイランだけよ…ありがとう」「遠慮は無用です」如懿の信頼は凌雲徹にとって何よりも代えがたいものだった。そこへ皇太后の使いがやって来る。何でも皇太后が皇后と第12皇子を呼んでいるというのだ。皇太后は永璂のため菓子を用意して待っていた。「好きなものをお食べ、永璂、何でも選びなさい」(๑ •·̫•)<多謝皇瑪嬤~ぺこりすると皇太后は永璂に侍女·福珈(フクカ)と遊んでくるよう促し、沈んでいる如懿に助言した。本来なら皇帝こそ悲しみを最も慰め合える相手のはずだが、互いを避けていては苦しみを深めるだけだという。しかも如懿は妃嬪の集まりを月3回に減らしていた。今や賑わうのは永寿宮で、皇后の翊坤宮は寂しい限りだ。しかし如懿は今は静かに過ごす方が心が休まるという。皇太后は同じ母として如懿の悲しみに寄り添いながら、皇帝が健在ならば次が生まれると励まし、如懿から歩み寄るよう諭した。「皇帝に会いに行きなさい」凌雲徹は屋敷に戻っても書斎でひとりで寝ていた。すると夫のうなされる声に気づき、茂倩(モセイ)が様子を見に来る。「どうか悲しまないで…お願いです…泣かないで…お願いです…悲しまないで…」永寿宮の侍女・瀾翠(ランスイ)は凌雲徹の旧友・趙九宵(チョウキュウショウ)からまた新しい情報を手に入れた。実は凌雲徹が最近、良く城外へ出かけるが、どうやら皇后の使いだという。その頃、凌雲徹は自害した産婆・田氏の息子・田俊(デンシュン)の居場所を突き止めていた。田俊は母からもらった500両もの銀票を持って身を隠していたが、とても産婆が稼げる金額ではないと恐ろしくなったという。「お袋が言ってました、愉妃(ユヒ)の手伝いをしたと、それに身の危険を感じるとも…」「愉妃だと?!」炩(レイ)妃・衛嬿婉(エイエンエン)は凌雲徹が田俊を探し当てたと知っても気にしなかった。実は田氏にはあらかじめ息子の前で″愉妃を手伝った″と言うよう命じてある。しかも愉妃と仲の悪い甥・扎斉(ジャチ)を利用し、田氏には扎斉の銀票を渡していた。「皇后の調べが進めば面白くなるわね…」そこで嬿婉は侍女・春嬋(シュンセン)に″扎斉の出番だ″と母に連絡するよう命じた。凌雲徹は翊坤宮を訪ね、人払いしてから田氏の周辺を調べたと報告した。実は息子の田俊が多額の銀票を所持していたが、出所は珂里葉特(ケリエテ)扎斉という者だという。「この扎斉は…愉妃の甥御です」如懿は何かの間違いだと目を丸くした。しかし田俊の証言によれば、愉妃の命令で田氏は第13皇子を殺めたのだという。如懿も容珮も到底、信じられず、何より動機がないと否定した。すると凌雲徹は扎斉が常々、周囲の者に″皇后に嫡子がいては第5皇子が皇太子になれない″と言っていたと伝える。「これが事実なら、愉妃には動機があると言えます」その頃、延禧(エンキ)宮が突然、侍衛たちに包囲されていた。報告を受けた海蘭は何事かと門を開けると、養心殿の太監・進忠(シンチュウ)が立っている。「愉妃娘娘に皇上の命にてお尋ねしたことが… 皇后娘娘のお産の時に第13皇子を殺すよう指図しましたね? ご存知でしょうが産婆・田氏の一人息子・田俊が死にました、下手人は愉妃の甥御の扎斉です」延禧宮の騒ぎはすぐ翊坤宮にも届いた。海蘭が皇帝の命で慎刑司に連行されたというが、凌雲徹はまだ誰にも話していないと釈明し、戸惑う。「やはり怪しいわ…」如懿は太監・三宝(サンポウ)にすぐ調べるよう命じた。進忠は愉妃を慎刑司に連行、そこで貼り付けにされた扎斉と会わせた。傷だらけの扎斉は叔母の姿に気づき、拷問に耐えきれず叔母の指示だと白状してしまったという。「俺は無関係だと証言してくれ…でないと殺されちまう…」すると扎斉は叔母が田氏に赤子を殺させたと改めて訴えた。「この恥知らずめ!お前とは縁を切る!自分の罪は自分で償うのね!」呆れた海蘭は甥を見限り、進忠に自分を拷問にかければいいと挑発した。進忠は不敵な笑みを浮かべ、皇帝の妃である海蘭をあろうことか罪人用の牢へ案内する。「証人も証拠もあります、あとは自供だけ…いずれは囚人です 牢に慣れておくのもよろしいかと(ニヤリ」「…慎刑司に来たのは濡れ衣を晴らすため、何を吐けというのかしら?(フッ」何らやましいことがない海蘭は堂々と牢に入った。弘暦が数ヶ月ぶりに翊坤(ヨクコン)宮にやって来た。はしゃいで知らせに来た侍女とは対照的に、如懿は眉をぴくりとも動かさず、拝跪して出迎える。弘暦は如懿が痩せたようだと言ったが、如懿は以前と変わらないとそっけなかった。すると弘暦は机の上に経幡(キョウバン)があることに気づき、話題を変える。「丁寧な作りだな」「永璟(エイケイ)の冥福のためです、手は抜けません」第13皇子の名前が出ると、弘暦は再び悲しみに襲われ黙り込んでしまう。容珮は侍女たちを連れて下がったが、如懿と弘暦は互いに一言も話さなかった。容珮がお茶と菓子を献上し、皇帝と皇后の沈黙を破った。何とか2人の溝を埋める手助けをしたい容珮は、皇帝には梅の花を使う暗香(アンコウ)汁を出す。これは如懿が得意とする逸品、弘暦は豊かな香りを楽しみ、ずっと如懿の暗香汁を飲みたかったと言った。皇帝の言葉を聞いた容珮は安心して下がると、弘暦はようやく本心を明かす。「永璟の早世後、そなたを案じていた、だが一歩が踏み出せなかった 永璟は田氏に殺されたと思っていたが、まさか田氏の背後に愉妃の指図があったとは…」弘暦は如懿が凌雲徹に密かに調べさせていると知っていた。凌雲徹が田俊を見つけたため、発覚を恐れた愉妃が甥に殺せと命じたのだろう。しかし如懿はどうしても腑に落ちないと訴えた。弘暦も確かに分をわきまえている愉妃にどんな動機があるのか理解できなかったという。愉妃は寵愛はもとより栄華や地位、褒美も求めようとはしなかったからだ。ただし第5皇子・永琪(エイキ)の立場を守るためだとしたら…。如懿は弘暦の推察に半ば呆れた。長い付き合いのある海蘭なら自分の子供を殺す機会など幾度もあったはず、何より嫡子への妬みなら永璂を殺すだろう。「私は愉妃と支え合って生きて来ました、愉妃が黒幕だなど信じません」「ルーイーや、朕も若い頃は周囲の者を信じていた だが父に冷遇され、母は利己的、兄弟が争い、妹は疎遠に… 朕の妃嬪や子供たちさえ腹黒い考えを持ち、暗殺さえ企む …信用など水に映った月に過ぎぬ」弘暦の苦労を知っている如懿は理解を示したが、扎斉の証言など意味がないことを強調した。「孝行者なら叔母をかばうはず、でもすぐに″黒幕は叔母だ″と… この手の輩は金で釣れば簡単に偽証します、皇上、冤罪にならぬよう徹底的に真相の解明を…」如懿が拝跪して嘆願すると、弘暦は如懿を立たせてやった。「案ずるな、永璟のため真相を突き止める…夕餉の時間だ、今宵は翊坤宮で膳を共にしよう」「…皇上、6公主を失い穎(エイ)妃がお子を欲しがっています、皇上には穎妃のお相手を」「…さすがは後宮の主だ、頭が下がる」弘暦が帰ると如懿はただ黙ったまま座っていた。容珮は皇帝が折れてくれたのに皇后が追い返しては皇帝の体面にも傷がつくと困惑する。2人の間の溝は第13皇子の早世が原因だと察するが、皇帝の足が遠のいたのも皇子の死を悲しむゆえだろう。すると如懿がようやく重い口を開いた。「永璟の死でやっと悟った…皇上は親子の情や夫婦の絆よりも、漠然とした星のお告げを信じている」この一件は如懿の心に簡単には消せないわだかまりを残すことになった。収監された海蘭は食事を拒否していた。食事係の宦官は第5皇子が何度も面会に来ていたと教え、とても心配しているという。「自白を拒めば更に苦しい思いをすることになりますよ?」すると海蘭は宦官に皇后に合わせて欲しいと頼んだ。その日、翊坤宮では妃嬪の集まりがあった。誰もが愉妃をかばう中、衛嬿婉だけは人の悪意をどう防げば良いのだろうと非難する。すかさず巴林(バリン)湄若(ビジャク)は愉妃を有罪と決めつけているみたいだと指摘した。慌てた嬿婉はふとそう思っただけだと取り繕う。そこへ容珮が駆けつけ、愉妃が皇后との面会を求めていると報告した。しかし如懿はあえて愉妃には皇子殺しの疑いがあると公言する。「全て慎刑司に任せてある、私には何もできない」すると如懿は初産の炩妃に声をかけた。「母君が来たので安心でしょう?江寧(コウネイ)の絹織物を贈りましょう 母君に衣を新調して差し上げて」「皇后娘娘、感謝いたします、先日も母のために献上品の阿膠(アキョウ)を頂きました」妃嬪たちは皇后の厚遇に思わず顔をしかめた。位もない炩妃の母親が宮中でかっ歩しているのは周知の事実、後宮の誰もが快く思っていなかった。衛氏は娘の出世のおかげでこの世の春を満喫していた。今や都で嬿婉が準備してくれた広い屋敷に息子と2人で住み、侍女までいる。永寿宮に来れば娘が持っている装飾品を手に入れ、見たこともない香水を振りまいた。嬿婉は母親の浮かれた言動に眉をひそめたが、衛氏は母親を馬鹿にしているのかと憤慨する。「この幸運を手にできたのも私のおかげじゃないか?! 私に孝行するんだね、弟の出世も頼んだよ?」裏工作を母に任せた手前、嬿婉はあまり強くも出られなかった。つづく§ ̄꒳ ̄)b<信用など水に映った月に過ぎぬ〜って誰が上手いこと言えとwもう皇帝にわだかまりまくりです(笑それにしても嬿婉ママ、いかにも何かやってくれそうで期待(^ꇴ^)
2020.01.13
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风起陇西(ふうきろうせい)第十七計「反間の計」陳恭(チンキョウ)は紫煙(シエン)閣に柳瑩(リュウエイ)を訪ね、自分が燭龍(ショクリュウ)だと明かした。自分たちがこの重要な位置まで来れたのも、郭淮(カクワイ)将軍が五仙道と高堂秉(コウドウヘイ)を犠牲にして導いてくれたおかげだという。「…ただ犠牲も大きかった」「将来得る結果に比べれば些細なことだ…」「では翟悦(テキエツ)は?」「…柳姑娘、李厳(リゲン)のそばにいるそなたに死なれては困る ゆえに今日は殺さぬが、今後その名を出すことは許さぬ」「失言でした…しかし組む以上、弱点があってはならない、同じ船に乗る者同士、信頼が大切では?」すると陳恭の殺気が消え、腹が減ったと言った。陳恭は食事を済ませ、次の標的が馮膺(フウヨウ)だと示唆した。恐らく李厳は楊儀(ヨウギ)の復職と引き換えに馮膺を残すはず、しかし馮膺が死なねば青萍(セイヒョウ)計画はついえる。「極端な手を使うやもしれぬ、準備を整えろ」「覚悟はできているわ」すると陳恭は次の連絡を待つよう伝え、席を立った。青萍計画の本当の目的は連弩(レンド)の設計図ではなく、真の燭龍を敵の上層部へ送り込むことだった。しかし郭剛(カクゴウ)は叔父から陳恭が燭龍だと聞いてもにわかに信じられない。陳恭が己の使命に背き、西蜀を裏切って大魏につくだろうか。実は郭淮は陳恭が潜入した当初から西蜀の間諜だと気づいていた。そこで陳恭をわざと侍衛長に昇進させ、初めて情報を盗んだ時に現場を取り押さえたという。「お前を長安で学ばせているのは罰ではない、知って欲しいのだ 最も落としがたいのは人の心だと、だが最強の武器となるのもまた人の心なのだ」正確には陳恭は裏切ったと言うより、裏切りを憎悪していた。郭剛もそんな陳恭の律儀さを知っており、だからこそ天水(テンスイ)で疑ったことなどなかったという。すると郭淮はそのこだわりこそが弱点になったと言った。「奴に馮膺との取り引きの記録を見せた」郭淮はかつて馮膺と情報を取り引きしていた。もちろん機密に関する情報ではなく、ある種の取り引きは互いの出世に役に立つ。つまり密偵の命だ。郭剛は憤慨、陳恭も当然、受け入れられるはずがない。すると郭淮は諜報というものを徐々に理解すればいいとなだめた。「よいか、この世には正義も悪もなく、天はかくも非情だ」10年前、当時、漢中を守っていた夏侯淵(カコウエン)は劉備(リュウビ)率いる10万の兵と対峙した。郭淮は夏侯淵を助けるため囲魏救趙(イギキュウチョウ)の計を思いつく。そこで秘密裏に西蜀の馬秦(バシン)・高勝(コウショウ)を説いて挙兵させ、資中(シチュウ)県を包囲させた。実は資中県の情報を郭淮に渡したのが馮膺だという。李厳はほぼ全軍を失った。しかし危機に立ち向かったのは李厳ではなく、影武者の陳黻(チンフツ)だったという。…陳恭は馮膺が情報を漏洩したせいで父が命を落としたと知ったしかも郭淮から情報を得る見返りに密偵を差し出していたという陳恭は呆然としていたが、郭淮は証拠となる取り引きの一覧を示した『司聞曹の状況と一致するか確かめてみろ』『…馮膺は建威(ケンイ)の王善人(オウゼンニン)まで売ったのですか?』王善人と言えば家は裕福で3代も曹魏の官職を務めていた馮膺の情報がなければ西蜀の密偵だと気づかなかっただろう結局、王善人は一族皆殺しとなり、江湖の仇打ちに遭ったと処理された陳恭は父の仇討ちを決意、指示を仰いだすると郭淮は3年は動かなくて良いという馮膺の目を欺くため任務をこなし、司聞曹で手柄を上げて馮膺に尽くせというのだ『予感がするのだ、お前は間諜というものを根底から変えられる男だと… 私の使命はお前をそのように育てることだ』しかし陳恭の才は郭淮の予想をはるかに超えていた…郭剛は叔父の計画に敬服した。しかし何も知らなかった自分を哀れみ、今後は欺かないで欲しいと懇願する。郭淮は言える時機ではなかったとなだめ、街亭(ガイテイ)の事案が西蜀を大きく揺るがした後、陳恭に2つ目の指令を出したと教えた。「″帰国せよ″と…」「つまりそれが青萍計画の本当の始まりだったのですね」「そうだ」南鄭(ナンテイ)では荀詡(ジュンク)が日々、歩く練習を重ねていた。一方、馮膺には朗報が届く。陰輯(インシュウ)の報告によれば丞相が楊儀復帰の条件として馮膺の免責を許し、李厳も応じたという。俸禄1年分の剥奪だけで済んだ馮膺は幸運を喜んだが、まだ微妙な状況なのは事実、そこで陰輯に高堂秉の件を注視するよう頼んだ。「扱いを誤れば別の災いを招く…例えばお前は高堂秉と仲が良かったな?」実は陳恭を国外へ行かせたのは友の荀詡と離すためだったという。「今は司聞曹内部で揉め事は起こせぬ」皇帝が北伐を許した。不満げな李厳だったが、朝議の後、単独で参内せよと勅が下る。狐忠(コチュウ)は馬車をひと回りさせてから皇宮の北門へ向かい、李厳は偏殿で知らせを待った。すると祈祷中の皇帝に代わり太監が密勅を届けにやって来る。「先帝が崩御の際、つけていた玉帯を陛下より授けます ″生姜と酢″をすする思いで耐え、陛下を支えて漢の復興を頓挫させぬように…」役所に戻った李厳は早速、先帝の玉帯を念入りに調べた。一見すると何も分からなかったが、帯を切り開いてみると小さく折りたたんだ紙が出て来る。しかし紙には何も書かれていなかった。その時、李厳はふと太監の言葉を思い出し、生姜水と酢を混ぜた汁を紙に塗ってみる。すると驚いたことに文字が浮き上がった。…朕は即位した後、諸葛亮(ショカツリョウ)を武郷(ブキョウ)侯に任じ、益州を任せ、朝廷での決定権を与えた、だがいまだ天下は不穏で朕は安心できぬ、しかも諸葛亮は専横を極め重大事案も上奏せず、皇太后も罪を問いたがっている、さらに諸葛亮は張飛(チョウヒ)の娘を勝手に皇后に立てた、献帝に対する曹操(ソウソウ)さえこうも酷くはなかった、先帝いわく″諸葛亮には曹丕(ソウヒ)の10倍の才がある、朕に価値なくば諸葛亮が国を奪え″と言ったが、その言葉は先帝の疑念を表す…荀詡が取り調べにやって来た。しかし高堂秉は2つの条件を呑まない限り話さないという。荀詡は仕方なく谷正(コクセイ)の件を後回しにし、設計図を盗み出したとしても定軍山からどうやって脱出つもりだったのか聞いた。「それなら話せる、軍謀司は朝廷の掟により漢中の兵糧と輸送を点検している こたび武都に兵糧を運ぶこととなり、成藩(セイハン)校尉が責任者だった」山を封鎖しても全ての輸送車を調べるのは不可能、高堂秉は設計図を兵糧の中に隠すつもりだったという。そこで高堂秉は話せることなら全て話したと訴え、肝心な話を聞きたいなら赦免が先だと言った。すると荀詡はそこで切り上げることにする。「安心しろ、私はそんな取り引きには応じない…殺された翟悦のためにも決してお前を許さぬ あと1日やろう、話すかどうかは任せる、ただし口を割らなければ生き地獄が待っていると思え」南鄭への道中、狐忠は将軍の内弟子である陳恭が戻った今、馮膺と楊儀の交換は割に合わないと訝しんだ。しかし李厳は一極集中を嫌い、忠誠心のある陳恭と経験がある馮膺2人を抱えてこそ安定するという。すると急に馬車が止まった。「司聞曹の馮膺がいます」馮膺は命の恩人である李厳の帰りを平伏して待っていた。そこで李厳が柳瑩と気兼ねなく過ごせるよう、贅を凝らした別宅に案内する。「ここは周囲5里が司聞曹の土地なので静かで安全です」「馮曹掾(ソウエン)がそこまで言うなら…なあ?」荀詡は陳恭に訓練の成果を見せた。陳恭は足の回復ぶりに驚きながら、実は陰輯に頼んで高堂秉に会ったと伝える。「尋問では私情を挟まず冷静になれ、いっそ私に任せるか?」荀詡は陳恭が本気なのか冗談なのか分からなかった。つづく※囲魏救趙=魏を囲んで趙を救う兵法のひとつ、敵を一箇所に集中させず奔走させて疲れさせてから撃破する戦略のこと
2022.11.18
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星汉灿烂 Love Like the Galaxy 第16話「親の心、子知らず」情愛談義で盛り上がった別院の夜。皇甫儀(ホワンフーイー)は子供たちから道理を説かれる始末だが、それでもなお元許嫁・桑舜華(サンシュンホワ)への未練を捨てられずにいた。翌日、県庭に戻った程少商(チォンシャオシャン)は真っ先に三叔母の部屋に向かった。「三叔母!ただいま!」桑舜華は恐らく皇甫儀が嫋嫋(ニャオニャオ)に昔話を聞かせたのだろうと察している。「あの人から何を聞いたの?」「あの人はどうしようもない、三叔母を裏切っておいてどの面下げて未練を?」「悪い人ではないの、ただ天下の男の短所を集めただけ ←三叔母w …嫋嫋、女子にとって婚姻は単に人生の通過点、成功可否も得失が伴う どんな状況やどんな人に出会っても、男のために自分を捨ててはバカを見るわ」「教えは肝に銘じます、でも安心して、阿垚(アーヤオ)とは足るを知って楽しみます!」「この子ったら」少商は楼(ロウ)家との縁談もあり、両親と一緒に帰京することになった。やさしい三叔母と離れがたい少商、しかし程止(チォンジー)はこれでようやく夫婦水入らずで過ごせると安堵している。蕭元漪(シャオユエンイー)はいつまでも別れを名残惜しむ娘の姿を見ながら、都を発つ時は振り返りもしなかったと漏らした。「おや、なぜ振り返らなかったことを知っている?」程始(チォンシー)は妻の揚げ足を取ると、娘に出発の時間だと知らせた。( ;∀;) ブワッ一方、ひと足先に帰京した凌不疑(リンブーイー)は母・霍君華(フォジュンホワ)の屋敷を訪ねた。するとちょうど前庭で崔祐(ツイヨウ)が母の相手をしている。当時の親征では先頭部隊を率いた崔侯。今回も敵情を探って戻ったところ、こうして女君の様子を見に来たらしい。実は君華は正気を失い、現在は少女の頃の記憶の中に生きていた。幼なじみの崔侯のことは覚えているが、息子である不疑のことはすっかり忘れ、甥だと思っている。そこへ招かれざる客が現れた。君華は夫である城陽(ジョウヨウ)侯・凌益(リンイー)を不思議そうに見つめていた。しかし急に激高し、つかみ掛かってしまう。「凌益!裏切ったわね!死ぬがいい!」不疑は咄嗟に母を引き離し、侍女に部屋で休ませるよう頼んだ。すると凌益は妻と息子を心配して来たと話し、樊昌(ファンチャン)から手を引けという。兵器の件は廷尉府が審理すべき事案の上、朝廷の功臣たちまで巻き込むことになるからだ。憤慨した崔祐は子晟(ズーション)に味方すると言ったが、凌益は相手が悪すぎると警告した。「1時前に獄が破られ、樊昌は逃走した、どう調べると?これは面倒だ」少商は家族や楼垚と共に無事、都へ到着した。しかし重罪犯の逃亡により城門では厳しい検問を実施中、長蛇の列で足止めを食らってしまう。そこで楼垚は馬を降りて少商の車に差し入れを届け、2人で楽しそうに干し果物を食べた。するとちょうど樊昌の追跡に向かう凌将軍が現れ、城門前が大きく開く。凌不疑は曲陵(キョクリョウ)侯に気づいて挨拶すると、ゆっくり少商の馬車に近づいた。「また会ったな、程四娘子」「凌将軍、傷の具合は?今日もまた軍務ですか?」「些細な傷だ、もう大事ない、傷口も痛まなくなった」そこで少商は前の馬車にいる父に将軍が賊から救ってくれたと伝えた。程始は拝礼して感謝したが、不疑は礼など無用だという。「程四娘子と私は生死を共にし、胸をはだけ治療してもらった仲、他人行儀です」すると不疑は長旅で疲れた少商を気遣い、自ら程家の馬車を城内まで誘導した。え?@父(*´・ω) (ω・`*)え?@母少商は楼垚と城門で別れ曲陵侯府に到着、兄たちや堂姉と再会を喜んだ。しかし早々に母から部屋に来いと命じられ、兄たちは嫋嫋が道中ですでに母を怒らせたと呆れる。少商はおとなしくしていたと否定したが、父も渋い顔をして早く行けと急かした。程始と蕭元漪は凌将軍と嫋嫋の関係を心配した。凌不疑と言えば皇帝が実の息子のように寵愛しており、ただ事ではない。「″胸をはだけ治療し、生死を共にした″とは?」「凌不疑が誇張しただけですよ~(ヾノ・∀・`)イヤイヤ 数回しか会ったことないし…3回、いや4回?…5…6…7…8回?か(汗」一方、文帝も子晟が程四娘子のために城門の検問を解いて自ら先導し、それから樊昌を追いかけたと報告を受けた。西巡では己の深い傷も顧みず、程四娘子の救出のため奔走したと聞いたばかりだ。「あの凌子晟がだぞ?…こたびはただ事ではない」程始と蕭元漪は明らかに凌将軍が嫋嫋を好いていると分かった。しかし少商は例え誰に好かれていようと、求婚してくれたのは楼垚だけだという。「つまり楼家との縁談は諦めないつもりなの?」「凌不疑を使ってでも楼垚に嫁がせたくないのですか?」すると蕭元漪は珍しく冷静に娘を説得した。「凌不疑を勧めているわけではない、いい婚姻を望んでいるの 力の弱い楼家二房に嫁いで楼垚が守れる?良い郎君は多いのになぜ焦るの?」程始も考え直すよう勧めた。「阿父と阿母、三叔父夫婦はお似合いの伴侶です、羨みもする でも私は運が悪い、えり好みをして阿垚を逃せば、それ以上の人は見つからないかも…」「我が子を家に残したのはこの阿母が悪い、年長者の教えも受けぬことでこんな強情な性格に育った」蕭元漪は思わずため息を漏らした。思えば汝陽(ジョヨウ)王府では大喧嘩、万(ワン)府では橋を落とし、こんな性格のまま楼家に嫁げば平穏な結婚生活など到底、送れるはずがない。 「三叔父夫婦には任せられたけれど、楼家に嫁いだら私も守ってやれないのよ?!」しかしまだ若い少商に母の気持ちなど分かるはずもない。「阿垚が外に赴任したら私も同行します、そうすれば阿母ももう苛ついたり、案ずる必要はなくなる 私も阿垚も親の支配から抜け出し、自由に飛び出せる、これが私の望む婚姻です」流石の蕭元漪も言葉を失った。「…はお、分かったわ」蕭元漪は娘に良い相手に巡り合って欲しいだけだった。しかし嫋嫋はまるで母である自分が悪いようにするとでも言いたげだったと深く傷つく。程始は娘が回り道をしないよう仕切ったとしても、婚姻の良し悪しばかりは簡単に判断できないとなだめた。「娘が嫁ぎ先で苦労するのを看過しろと?」「確かに楼家は虎穴だ、だが凌家の内情も楼家に勝るとも劣らない どうやら凌不疑は樊昌の事件を何が何でも調べるつもりだ、どれだけ敵を作ることか… 嫋嫋と関わりがなくて幸いだった、もういい、悲しむな」すると蕭元漪は珍しく夫の胸で泣いた。文帝はようやく子晟が見染めた相手に縁談があることを悔しがった。実直ゆえに敵も多くなる子晟、しかし皇帝は誰より子晟が善良だと知っている。樊昌の脱獄も本来は廷尉府の怠慢だが、朝廷は凌将軍に罪をなすりつけようと必死だった。しかし子晟のこと、必ずや期待に応え、樊昌を捕まえてくれるだろう。あの時、霍兄を信じたように…。つづく( ๑≧ꇴ≦)少商と話す時だけ表情が違う凌将軍w少商はすっかり運が悪いとすり込まれているようだけど、悪運が良いのにねw
2023.08.08
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惜花芷 Blossoms in Adversity第13話茶屋で花(カ)家を笑い物にしていた書生たちに憤慨し、思わず苦言を呈した沈淇(シンキ)。しかし書生たちは誰でも罪人とは関わりたくないはずだと嘲笑した。「確かにお前たちの品性では花家の教壇に立つにふさわしくないな」沈淇は相手にしても無駄だとばかりに帰ってしまう。一方、七宿(シチシュク)司に戻った顧晏惜(コアンセキ)は陳情(チンセイ)に教壇に立てる学識の高い先生がいないか聞いていた。「それなら穆承之(ボクショウシ)でしょう、東宮で教えていた時、官吏に説教して立ち去ったとか」「…この文を頼む、お前が持って行け」穆承之の屋敷に七宿司から書簡が届いた。…ついにこの時がきたか…覚悟を決めた穆承之は息子や弟子たちを集め、香を焚いて身を清める。そして最後に好物の花記(カキ)の菓子を食べてから息子に書簡を開けるよう命じた。嗣端(シタン)は涙しながら文を取り出したが、思いがけず花家の告示が出てくる。てっきり極刑かと思いきや、穆承之は早速、荷物をまとめはじめた。すると今度は沈家の大郎が訪ねてくる。「お願いしたいことが…」沈淇が差し出したのは七宿司と同じ花家の告示だった。不思議なことに高名な穆先生が花家の先生を引き受けてくれることになった。穆先生は高齢で耳が遠く、足元もおぼつかない様子だが、実は花記の菓子に目がないという。「先生、お引き受け頂けたのは光栄なのですが、どこで告示を?」「ああ、沈家大郎が訪ねて来られたのだ」まさか七宿司の脅しとも言えず、顧晏惜の手柄は思いがけず沈淇に奪われることになった。芍薬(シャクヤク)は兄が会いに来たと聞いて外へ飛び出した。「哥哥!」「毎日どうだ?」「花姐姐は忙しいの、強い先生を探しているの…ってはっ!哥哥も強いわ! 先生になったら毎日、会える!」すると花芷がやって来た。「芍薬、まだ授業中でしょう?」花芷と顧晏惜は芍薬を教室に送りがてら授業の様子を見た。しかしのぞいてみると子供たちが皆、先生の目を盗んで遊んでいる。怒った花芷は落ちていた石を拾って弟に投げようとしたが、咄嗟に顧晏惜が止めた。「私が…」顧晏惜の放った礫(ツブテ)は見事に柏林(ハクリン)の後頭部に命中。思わず声を上げた柏林は先生に見咎められてしまう。「外に鳥がいたんです」「なんだって?」「鳥ーがーいーまーしーたー!」「鳥か…」その様子を見た花芷は若い先生が必要だと嘆いたが、顧晏惜は誰が先生でも勉学は退屈だという。「そうだ、明日の端午節は芍薬と過ごしに来る?」「ぁ…それが…」「忙しいなら私が一緒にいるわ」その夜、守衛頭の李貴(リキ)は花芷が武術の先生を探していると聞いて息子の継宗(ケイシュウ)を推薦した。しかし花芷から良い返事が聞けず、今度はそれとなく脅しながら月給の値上げを要求する。「守衛たちの不満が多くてね、放り出して皆が辞めたら? 婦女子だけで誰かが傷つきでもしたら困るだろう? …今回は倍額で、冬は綿入れや炭が入り用になる」「分かったわ」李貴が出て行くと入れ違いで迎春(ゲイシュン)が夕餉を届けにやって来た。実は花芷は迎春に守衛を調べさせていた。守衛たちの話では李貴が手当てをピンはね、月収の3割しかもらっていないという。しかも李貴は夫人たちに何かにつけて謝礼を要求し、息子も侍女たちにちょっかいを出していた。迎春は親子を追い出して欲しいと訴えたが、規約があって一方的に解雇できず、逆恨みされても困る。そこで花芷は一刻も早く人柄の良い腕の立つ武術の先生を招き、折を見て上手く親子を追放すると約束した。「祖母のところ行ってくる!」花芷が祖母の部屋を訪ねると林婉(リンエン)が旧友からの文を読んでいた。かれこれ40年間も文通が続いているという。「落ち着きましたからお招きしては?」しかし林婉はそれには答えず、花芷に別の文を読み聞かせて欲しいと頼んだ。端午節の朝、広間には夫人たちが準備した邪気を払う香袋や花飾り、五彩糸の腕輪が並んだ。すると拂冬(フツトウ)が百草頭の差し入れにやって来る。喜んだ林婉は器用な拂冬を褒めたが、ふと花芷がいないことに気づいた。「芷Rは?もう朝餉は済んだかい?」「早朝にお出かけになりました、各所に百草頭を配り、粥のお布施もなさるそうです」実は施しを提案したのは二夫人・斉蕙蘭(サイケイラン)だった。「花家は苦境を乗り越えました、端午節に貧しい人に施しをすれば男衆への加護になるかと…」林婉は感心し、子供たちに花芷を手伝うよう頼んだ。一方、皇宮では大慶皇帝・顧成燾(コセイトウ)が家族の宴を催していた。凌王・顧成焄(コセイクン)と顔を合わせるのは10年ぶり、しかし弟は相変わらずよそよそしい。そこへ遅れて顧晏惜が到着した。皇帝は自分の近くに来いと呼んだが、両脇には憲(ケン)王・顧晏恭(コアンキョウ)と惠(ケイ)王・顧晏睿(コアンエイ)が座っている。そこで憲王が惠王に目配せ、席を譲るよう強要したが、凌王は息子なら自分たちの横へ座るべきだと進言した。顧晏惜は仕方なく馬で駆けて来たので砂ぼこりがついていると断り、結局、父の向かいの席に独りで座ってしまう。顧晏惜が皇伯父と父との板挟みに苦しんでいる頃、花芷と芍薬は妹たちの協力のもと粥を配っていた。すると迎春が夫人から預かってきた五彩糸を花芷と芍薬に渡してくれる。初めてもらった芍薬はこの腕輪が邪気を払うと聞いて珍しそうに眺めていた。「迎春、もう1つ余分にある?」宮中での家族の宴がお開きになった。しかし皇帝は凌王夫妻を帰し、顧晏惜を連れて承露(ショウロ)宮へ戻ってしまう。実は今日の宴に皇太后は欠席していた。体調が悪いと断られたが、恐らく花家の件を根に持っているのだろう。「花家の婦女子たちが戻ったともっぱらの噂だ、郊外の別荘で生き延びたようだな」確かにあの別荘は皇太后が花家の老夫人に与えた恩賞のため没収はできない。実は皇太后と林婉は古くからの友人だった。皇帝が花家を北地へ追放したと聞きつけ、密かに助けたに違いない。「太后の鳳翔(ホウショウ)宮で頻繁に密書のやり取りがある、昨冬から今日までに7通も…」さすがに七宿司でも後宮に立ち入ることははばかられたが、皇帝は自分の命とあらば関係ないという。「イエンシー、太后と花家の関係をしかと調べてくれ、どんなやり取りをしていたかを」「はい」顧晏惜は皇帝が母までも疑い、広い皇宮の中で1人も信じられる者がいないことに虚しさを覚えた。すると宮中からの帰り道、司使の馬車を御していた陳情が偶然、花芷を見つける。「陳情、着替えはあるか?」「ありますあります」施しを終えた花芷は鐘(ショウ)叔の迎えを待っていた。「芍薬なら疲れていたから先に帰したの…食事は?」花芷は晏惜に粥を一杯ごちそうし、端午節の五彩糸を贈った。するとやはり芍薬と同じように腕輪を珍しそうに眺めている。「手伝うわ」花芷は晏惜の腕に五彩糸をはめた。その時、顧晏惜は芍薬から花芷が武術の先生を探していると聞いたことを思い出す。花家に潜入すれば皇帝の任務はもちろん、母の葬儀で出会った童僕が見つかるかもしれない。「武術の先生は見つかった?…私では?」「来てくれたら嬉しいわ、でもあなたは目先の生活より何か別のことを考えている気がする… いいわ、明日から来て」「今日から君に仕えるよ」(⊙∀⊙)イエンシーのゆびいー!w翌日、花芷は晏惜を連れて内院の裏口を出た向かいにある学堂に案内した。かつて工房だったが今は備蓄品を置いているだけ、何もない庭が広がっている。「そう言えばあの別荘は下賜品と聞いたけれど…」「ええ、太后からよ」「太后?太后と花家は何か関係が?「たぶん昔にね、でもどんな関係が聞いたことがないし、今は保護もないわ」すると花芷は学堂の隣の部屋を片付けて晏惜が宿泊できる部屋を用意するという。「そうだ、屋敷も見学していって、皆には知らせておくわ」一方、迎春も新しい侍女を雇っていた。報告を聞いた花芷は迎春の采配に感心し、今や頼もしい右腕になったと一目置く。その頃、顧晏惜は内院にいた。…あそこが老夫人の住まいか…すると背後から突然、継宗に襲われてしまう。しかし顧晏惜は瞬時に反応し、継宗の拳を難なく止めた。継宗は手合わせしたいと申し出たが、顧晏惜は無視して行ってしまう。「おい!守衛の長は俺の親父だ!俺たち親子が仕切ってる!」継宗は思わず顧晏惜の胸ぐらをつかんだが、そこへ花芷が駆けつけた。「何しているの?!」「腕比べしたかっただけですよ」「晏先生はまだ来たばかり、そんな暇ないわ」花芷は継宗を追払い、顧晏惜を心配した。「大丈夫?怪我はない?安心して、すぐ追い出すから」しかし晏惜は不思議そうな顔をして花芷を見つめている。「どうかした?」「実はこんなことを言われたのは初めてで…」「あんな人の言うことは気にしないで」「君のことだよ…幼い頃からずっと危険と隣り合わせだった 誰かに守ってもらうなんて初めてだ」花芷は鍛錬場に戻り、晏惜に差し入れを勧めた。「あなたと芍薬はここを自分の家だと思えばいいわ、いじめられたら言って」初めて安らぎを感じる場所を得た顧晏惜。しかしもし花家と皇太后に関係があれば皇帝は決して許さないだろう。そんな2人の様子をこっそり副司使・鄭虎(テイコ)と陳情が見ていた。鄭虎の話では司使がすでに証拠を見つけたらしい。「銭と文を善化(ゼンカ)寺に送っている、半月ごとに蘇(ソ)嬷嬷が送り届けている 司使は詳しく調べるため、しばらく花家に潜入するそうだ」つづくイッヌを守りたい!(´,,•ᆺ(•ᆺ•,,`)ぎゅ♡
2025.07.06
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惜花芷 Blossoms in Adversity第33話七宿(シチシュク)司に連行される沈(シン)家を呆然と見送る花芷(カシ)。その時、捜査を終えた仮面の司使が出てきた。顧晏惜(コアンセキ)は鋭い視線を向ける花芷に気づいたが、そのまま通り過ぎて引き上げてしまう。実は次の行き先は花府だった。花家は屋敷に乗り込んできた七宿司に騒然、すると静養していた沈煥(シンカン)が引きずり出されて行く。「ひどいわ!沈煥を返して!」芍薬(シャクヤク)は自分の兄だと知らず、腹いせに仮面の司使に向かって石を投げてしまう。投獄された沈中行(シンチュウコウ)父子は顧晏恭(コアンキョウ)に取り入るため沈淇(シンキ)に書かせた招待状が災いを招いたと知った。しかし沈家を救えるとすれば榜眼(ボウガン)の沈淇だけ、そこで弟の沈煥に身代わりを頼む。沈煥は祖父と父の仕打ちに愕然としながらも、家のため犠牲になるしかなかった。一方、家族と引き離され、独り監獄にいた沈淇は弟のうめき声で拷問に気づいた。そこへ思いがけず馴染みの顔が現れる。「晏兄?(はっ!)七宿司使だったのか?花芷は知っているのか?!」顧晏惜は黙って頷き、沈煥が顧晏恭への文を書いたと自白したと教えた。驚いた沈淇は文を書いたのが自分だと訴え、筆跡で証明して弟を救う。実は顧晏恭の件を尋問しているのは皇帝の密使だった。顧晏惜も手をこまねいていたが、その時、鄭虎(テイコ)が駆けつける。「司使、花芷姑娘がお越しです」顧晏惜は花芷が沈家の件で自分を責めていると分かっていた。「ここには来るな…陛下を裏切ることはできない、君も家族を裏切れないだろう?」「沈家の大郎はいい人よ?二郎は芍薬の朋友だわ、無実の一家だと分かっているはず」「分かっている、だが私には他の選択肢がない」「知ってる、あなたが沈家を思ってかばったこと、これはその罰なのね」花芷は皇帝の意図を察し、自分と顧晏惜が一緒にいることで再び皇帝が罰を与えることを恐れた。「イエンシー、沈家は始まりに過ぎない、これからも多くの人が私たちの犠牲になる 私にも他に選択肢はない」「時間をくれ!」顧晏惜は花芷の選択の意味に気づいて激しく動揺したが、花芷は黙って腕輪をはずした。「ごめんなさい」すると花芷は腕輪を顧晏惜に返して帰ってしまう。。・゜・(ノД`)・゜・。翌日、顧晏惜は憔悴したまま皇帝に謁見した。「イエンシー、どうした?浮かない顔をして?花芷と喧嘩でもしたのか?」「…彼女とは別れました」「早かったな、そうか、では沈淇を釈放してやれ、沈家父子以外は全員だ」顧晏惜はこれが花芷を愛したことへの報復だと改めて思い知らされ、ただ呆然とたちすくんだ。花府に釈放された沈淇と沈煥がやって来た。芍薬は仮面の司使を激しく罵倒したが、花芷から司使は悪くないと叱られてしまう。「どうして?」その理由を知っている沈淇は話題を変え、実は沈煥が芍薬に無事を知らせたいと言うので連れてきたと説明した。「私はこれで…」「待って、ちょっとお邪魔してもいい?」花芷は財産を没収された沈家に当面の食料と薬を差し入れた。しかし老夫人は宝物の箱に気づき、これを受け取るわけにはいかないという。「誰もが沈家と距離を置きたがる中、訪ねてくれた気持ちは黄金にも換えがたいものよ」「老夫人、借用書をお忘れですか?」かつて林婉(リンエン)が沈家との退婚を申し出た時、沈家の結納品が没収されて返せず、借用書を渡していた。花芷は当時、自分たちの状況を知って破談を言い出せずに帰った老夫人の優しさに感謝しているという。「今日はその時のご恩をお返ししたまで…くれぐれもご自愛ください」( ;∀;) イイハナシダナー花芷は沈淇に花家の学堂を任せることにした。一方、沈煥も一念発起、自立して家族を養える仕事を探すことにする。すると沈煥の手当をしていた芍薬は一緒に止明(シメイ)楼へ行こうと提案した。「そんな銭はもうない…」「稼ぎに行くのよ、阿撿(アケン)も授業後に働いて給金をもらってる、あなたにもできるはず!」蒋徴之(ショウチシ)との縁談がまとまった花蓉(カヨウ)は嫁ぐ前夜、母と一緒に寝ることにした。すると邱(キュウ)氏がこれまで貯めた銭や装飾品を娘に持たせたいという。花容は母を心配し、嫁荷なら花芷が準備してくれたと断ったが、邱氏は受け取って欲しいと訴えた。「母としては心配なの、粗相のないようにね…」邱氏はまだ幼い娘が名家に嫁ぐ怖さを知らず、いつか夫の心が離れた時のために居場所を作るよう忠告した。「ひどい扱いをされたら離縁すればいいわ、芷姐姐なら許してくれる、ふふ」こうして花容は愛しい人と共に皇都から遠く離れた金陽(キンヨウ)へ旅立った。花芷は昼も夜も働き詰めだった。流石に今夜は抱夏(ホウカ)が強引に寝台で寝かせたが、目を閉じると顧晏惜との幸せな思い出ばかりが蘇ってしまう。結局、花芷は寝台を出て窓から月を見上げた。顧晏惜もどこかで同じ月を見ているだろうか。その時、顧晏惜は七宿司の矢倉で月を眺めながら、花芷から戻ってきた腕輪を見つめていた。翌日、顧晏惜は芍薬を花府の外へ呼び出し、凌王府へ戻ると伝えた。「哥哥、行かないで、あの仮面の悪党が来た時だって、哥哥がいなくて抵抗できなかったの」「芍薬…すまない」一方、花芷は四叔の酒と豪華な寝台を運び出し、全て北の倉庫に移した。娘の婚姻を楽しみにしていた朱盈貞(シュエイテイ)は花芷に何も聞けず、自分の早合点だったと落胆してしまう。沈煥は昼も夜も身を粉にして働いた。花芷は沈煥が迎春も感心するほど勤勉だと知り、月末に賞与を出すと決める。そんなある日、かつての悪友たちが止明楼にやって来た。3人は沈煥が玄関番になってぺこぺこ頭を下げていると笑ったが、沈煥は接客に徹し、心づけの銭もありがたく受け取って席に案内する。悪友たちは拍子抜けしたが、その様子を芍薬が見ていた。芍薬は3人の馬の鞍に針を仕込み、知らずにまたがった3人は尻に針が刺さって絶叫してしまう。その夜、沈煥がくたくたになって沈府に帰ると、まだ兄の部屋に明かりがついていた。「こんな遅くまで授業の準備?」「生徒は質問好きなんでね」すると沈煥は疲れてもう1歩も歩けないと寝台に横になってしまう。「今夜は一緒に寝ていいだろう?」思いがけず災いが降りかかった沈煥。ずっと気楽な日々が続くと思っていたが、永遠に自由でいられないと分かったという。「生きるのは大変なことだね」「私がいるだろう?」「今後は2人で頑張っていこう…俺が楽させてあげる…ムニャムニャ…」沈淇は弟がすっかり大人になったと知り、疲れ果てて眠り込んだ沈煥に布団をかけてやった。鄭知(テイチ)は沈淇の体面を考え、花家が準備した祝宴を断り、故郷の桂渓(ケイケイ)に出発することにした。花霊(カレイ)は花芷と見送りに出かけたが、自分の気持ちを伝えられぬまま別れを告げる。すると鄭知はその場で恩人に叩頭し、再会を願って馬に乗った。花芷と顧晏惜が別れたことは明らかだったが、花家でも七宿司でも誰もその話題に触れることができなかった。鍛錬場で無敵だった顧晏惜は鄭虎(テイコ)に投げ飛ばされる始末。陳情(チンセイ)は司使を励まそうと花記(カキ)の菓子を差し入れるが、逃げるように引き上げる。一方、花芷は独りで凧揚げを楽しむことにした。しかしうわの空で紐から手を離していたせいで戻せなくなり、そのまま手放してしまう。そんなある日、皇都の物価が急上昇した。止明楼でも食品が手に入らず、品書きを変えざるを得なくなってしまう。つづく(:3[__]
2025.08.02
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如懿传 Ruyi's Royal Love in the Palace第84話「残された時間」如懿(ニョイ)が実子のように目をかけてきた第5皇子・永琪(エイキ)が亡くなった。宮中が悲しみに包まれる中、今度は烏拉那拉(ウラナラ)氏の生母・承恩(ショウオン)公夫人の訃報が届く。如懿は涙ひとつこぼさなかったが、寝宮の祭壇で一晩中、ひざまずいていた。朝方、このままでは体が持たないと侍女・容珮(ヨウハイ)は水を勧めたが、如懿は全く反応しない。仕方なく容珮は粥を作ることにして下がると、如懿はこらえ切れず咳き込んだ。同じ頃、養心殿でも愉妃(ユヒ)・珂里葉特(ケリエテ)海蘭(ハイラン)が嘆願を続けていた。すると進保(シンホウ)が現れ、皇帝の伝言を伝える。「翊坤宮の娘娘のためなら帰るようにと…」しかし海蘭は決して諦めなかった。容珮が粥を作って戻ってみると、激しく咳き込んでいた如懿がようやく立ち上がると言った。すると箪笥から生地を取り出し、何やら作り始める。一方、養心殿では朝議のため寝殿を出た乾隆帝(ケンリュウテイ)弘暦(コウレキ)がまだひざまずいている海蘭に呆れていた。「皇上、亡くなった承恩公夫人が後事(コウジ)を託せるのは姐姐のみです 翊坤宮に立ち入ることをどうかお許しください…」海蘭は平伏して懇願したが、弘暦は黙ってその横を通り過ぎようとする。しかし弘暦は急に立ち止まった。「会ったら、すぐ円明園へ…」「臣妾(チェンチィェ)、感謝、申し上げます」海蘭はようやく如懿と面会が叶い、永琪の葬儀の準備でこの後すぐ円明園へ発つと報告した。第12皇子・永璂(エイキ)なら擷芳殿(ケツホウデン)に移り、容(ヨウ)妃・寒香見(カンコウケン)も世話してくれているという。例の胡蕓角(コウンカク)だが、王府にいる全ての人間に尋ねてみたところ、どこか妙だと言った。胡蕓角は王府に来てから一度も帰省するどころか、外部の誰とも親交がなかったという。たまに後宮の自分を訪ねる以外、ずっと屋敷にいたようで、黒幕の影すらなかった。ただ延禧(エンキ)宮へ来ても挨拶程度ですぐ帰ってしまうのに、なぜか王府へ戻るのはいつも遅かったという。御花園でも散策していたのか、それとも他に用があったのか…。その時、如懿が急にひどく咳き込んだ。海蘭は驚いたが、如懿は心配させまいと大きく深呼吸して息を整える。「大丈夫よ、で胡蕓角と永琪の仲は?」「とても良かったわ、でも1つだけ腹の立つことが…永琪は福晋といる時はお湯で沐浴していた でも胡蕓角と一緒の時はわがままを言って水で沐浴していたの いつも薄着して、時には冷たい物を食べていたとか… 永琪の持病は冷えがたたり悪化したのよ、胡蕓角が死なせたも同然だわっ!」すると海蘭が胡蕓角の遺品の中から見つけた処方箋を渡した。数年前に書かれたようで、署名もなく、不可解に思って持って来たという。如懿も確かに妙だと怪しみ、円明園へ発つ前に侍医・江与彬(コウヨヒン)に調べてもらうよう指示した。また胡蕓角の遺品は捨てず、他に手がかりがないか改めて調べるよう助言する。「それから胡蕓角の件とは別に頼みたいことがあるの…ゥッ…ゴホゴホ!」「姐姐の頼みなら何でも聞くわ…ずっとこんな咳を?」しかし主人の手前、容珮は何とも答えられず、ただ目で訴えるしかなかった。翊坤宮を後にした海蘭は密かに江侍医に接触、処方箋を渡した。また如懿の頼みは寒香見に任せることにする。そこで寒香見は礼拝堂にいる寒(カン)部の者に父への伝言を託し、使いに出すことにした。「辺地にいるこの人物を探し出したいの…」海蘭は永琪の嫡福晋・西林覚羅(シリンギョロ)氏から胡氏の遺品を全て受け取った。そこで円明園に異動になった太監・李玉(リギョク)に遺品の調査を頼み、紫禁城との連絡係を任せる。その頃、弘暦は寒香見と一緒にいた。すると皇帝付き侍女・毓瑚(イクコ)が円明園に発った愉妃からの伝言を伝える。「翊坤宮の娘娘は傷心から病を患っているため、侍医を遣わして欲しいと…」弘暦は思わず何の病だと確認したが、寒香見が診断を下すのは侍医だと釘を刺した。「皇上、まさか診察も許さないのですか?」「…診察くらい構わぬ」「では万全を期して信頼できる侍医を遣わしてくださいませ」そこですかさず毓瑚が江侍医に頼もうと提案し、弘暦は仕方なく認めた。寒香見の機転で江与彬が翊坤宮にやって来た。そこで胡蕓角の遺品の調査について報告する。処方箋は筆跡を調べたところ包(ホウ)侍医だと分かった。しかし本人に探りを入れても、身に覚えがないとしらばくれているという。包侍医と言えば炩皇貴妃(レイコウキヒ)・衛嬿婉(エイエンエン)の主治医、如懿は胡蕓角が衛嬿婉とつながっていたと知った。またこの処方を見る限り珍しい血液の病で、発症すれば根治は難しく、若くして亡くなるという。処方薬はかなり高額になるが、あくまで延命治療に過ぎなかった。「衛嬿婉は処方を与えることで胡蕓角を利用したのね…」さらに江与彬は遺品の中にもうひとつ妙な物があったと伝えた。それは空になった入れ物で、一見すると使い終わった白粉のようだったが、調べてみると無味無臭の毒物だったという。確かにこの毒を傷口につけると少量でも死に至るが、栄親王の臨終の時に中毒反応は出ていなかった。しかし如懿は胡蕓角が何の理由もなく永琪のそばに毒物を置くとは思えない。「つぶさに思い出してみると、胡蕓角は永琪の病が悪化するようなことばかりさせていた…」「この毒は宮中でしか入手できません」「宮中?」如懿は江与彬の言葉でようやく合点がいった。胡蕓角が延禧宮に長居していないにも関わらず王府に戻るのが遅かったのは、衛嬿婉と会っていたからだろう。「敵は私だけじゃなく永琪も狙っていた…次の標的は永琪やも…ゥッ!」如懿は動揺したせいか激しく咳き込んだ。驚いた江与彬は慌てて脈診したが、もはや手遅れだと分かる。如懿はあの冷静な江与彬が珍しく動揺している姿で全てを察し、余命を教えて欲しいと頼んだ。「労咳(結核)を発症しています…恐らく3ヶ月か4ヶ月かと…」あまりの衝撃に容珮は力が抜け、その場にへたり込んだ。「十分よ…江与彬、私にはやるべきことがある、力になってくれるなら言うことを聞いて」「もちろん…ウッ…お支えいたします、薬を飲めば活力は保てるでしょう」「はお、私の症状は誰にも明かさないでね…悲しみが高じて具合が悪いとだけ」「…はい」すると江与彬と容珮はこらえきれず、しばし涙に暮れた。衛嬿婉は第17皇子・永璘(エイリン)を産んだ。弘暦は永寿(エイジュ)宮での養育を認め、毎日のように顔を見に来てくれる。何とか我が子を皇太子にしたい嬿婉は、折を見て第15皇子・永琰(エイエン)を連れて養心殿を訪ねていたが、皇帝のそばには永璂がいた。そこで嬿婉は皇帝や乳母がどれだけ手をかけても子供は母親の元へ戻るものだと揺さぶりをかける。しかし弘暦は目を細め、永璂を自分のそばで育てると教えた。面白くない嬿婉は標的を永璂に変え、聞こえよがしに如懿の話をしてみる。「皇上、もうすぐ栄親王の百日忌です、嫡母である翊坤宮の娘娘に仕切らせては?」墨絵を書いていた永璂は母を持ち出され、思わず筆を止める。「嫡母だと?永琪を死なせた疑いがあるのだぞ?」「はい、でも愉妃は生母とは言え、翊坤宮の娘娘をかばい皇上を怒らせました もしお怒りが収まったのなら、愉妃に仕切らせますか?」弘暦は生母の愉妃は参列するだけでいいと告げ、結局、皇貴妃に任せることにした。衛嬿婉は未だ翊坤宮の娘娘が廃后にならないのは第12皇子のためだと確信した。そこで寝宮へ戻ると、侍女・春嬋(シュンセン)に引き続き永璂の食事に気を配れと指示する。春嬋は御膳房にちゃんと頼んであると安心させたが、そこへ太監・王蟾(オウセン)が慌ててやって来た。実はいつもの方法で皇貴妃の弟・左禄(サロク)に銀子を送ったが、先月から受け取っていないという。「聞けば辺地にはもういないとか…」すると驚いた嬿婉は面倒が起きる前に探し出せと命じた。如懿は江与彬の薬のおかげで病状が落ち着いてきたが、やはり永璂のことが気がかりだった。そこで江与彬に自分の代わりに永璂を守ってやって欲しいと頼む。江与彬は拝命すると、容妃が誰にも知られぬよう第12皇子の面倒を見ていると教えた。また穎(エイ)妃・巴林(バリン)湄若(ビジャク)たち蒙古出身の妃たちは皇貴妃と仲が悪く、鳴りを潜めているという。「衛嬿婉は飛ぶ鳥を落とす勢い、7公主の養母・穎妃が目障りなはず 愉妃に伝えて、穎妃と7公主に注意を払うように…」とにかく狡猾な衛嬿婉のこと、警戒を怠るわけにはいかない。すると如懿は永琪の百日忌には安華殿で祈りを捧げたいと話し、容珮に養心殿の許可をもらうよう頼んだ。如懿の懸念は的中した。衛嬿婉は皇帝に第7公主・璟妧(ケイゲン)だけが離れて暮らしているため、このままでは兄弟の情を知らぬまま成長してしまうと訴える。そこで絆を深めるために一度、永寿宮で預かりたいと懇願した。弘暦は難色を示したものの、嬿婉にせがまれ折れてしまう。「分かった分かった、ただし璟妧が嫌がったら諦めよ」王蟾たちは穎妃が留守の間に第7公主を無理やり抱きかかえ、連れ去った。衛嬿婉は娘との再会を心待ちにして門の前まで迎えに出たが、璟妧の悲痛な叫び声が聞こえて来る。「私の母は穎妃よ!帰らせて!皇貴妃は皇額娘を陥れた悪人よ!」「…この子ったら、何てことを言うの?」嬿婉は娘の暴言に動揺した。「間違ったことは言ってない!」「お黙り!」養母に似て正義感が強い璟妧は思わず皇貴妃に楯突き、生意気だと頰をつねられてしまう。そこへ知らせを聞いた巴林湄若が慌てて駆けつけた。衛嬿婉は穎妃にしがみついて泣きじゃくる璟妧も姿に愕然となった。「…璟妧は私の娘よ!私の悪口を吹き込むなんて!」「璟妧はあなたの本性を見抜いているわ、この子だけじゃない 妃嬪の皆も汚い手でのし上がった人など大嫌いよ!」「そうよ!悪いことばかりしているから14弟と16弟は幼くして亡くなった…グスン」「実の母に向かって何てことを!」激高した嬿婉は高位の立場を利用し、不敬な穎妃を杖刑(ジョウケイ)に処すと命じた。しかしさすがに皇帝の妃に罰を与えるなど恐れ多く、太監や侍女たちは一斉にひざまずいて嘆願する。「娘娘、お鎮まりください」そこへ偶然、皇太后がやって来た。皇太后は永琪に祈りを捧げた帰り道で、とんだ騒ぎに出くわした。巴林湄若は確かに礼儀を欠いたと認めて許しを請うと、璟妧は皇貴妃が自分の頰をつねったせいだとかばう。そこで皇太后は生みの母である皇貴妃に少しは優しくしてやれないかと諭した。しかし璟妧は自分の母は穎妃だけだと断言する。皇太后はならば引き続き穎妃が育てるよう認めたが、慌てた衛嬿婉は璟妧の気性が激し過ぎるため、やはり自分がしつけたいと訴えた。憤慨した巴林湄若は璟妧は良い子だと言い返し、気性が激しいなら皇帝に気に入られるはずがないと反論する。すると嬿婉は娘を取り戻したいあまり、思わぬ暴言を吐いた。「実子ではないでしょう?養母が注げる愛情など知れているわ」「そうなの?」↓思いっきり養母ですが、何か?嬿婉は皇太后が皇帝の養母だと思い出し、慌ててひざまずいて前言撤回した。「やはり″生みの親より育ての親″です!」「フ…落ち着け、勘ぐり過ぎだ」( ๑≧ꇴ≦)あいじゃーwwwすると皇太后は子供が一緒にいたいと思う者こそ親の資格があると話し、結局、璟妧の希望通り穎妃に養育を任せた。毓瑚は皇貴妃が無理やり第7公主を連れ去ろうとして騒ぎになったと報告した。あれでは穎妃の無礼も責められず、皇貴妃の言動も非難されて当然、しかも皇太后の怒りまで買うことになったという。話を聞いた弘暦は性急に衛嬿婉を昇格させてしまったことを後悔した。まさかこれほど無能なうえに、皇太后に浅はかな発言までしようとは…。そこで弘暦はやはり永琪の百日忌を愉妃に仕切らせると決めた。永琪の百日忌、巴林湄若は弟の死を心から悲しむ和敬(ワケイ)公主・璟瑟(ケイシツ)の姿に気づいた。法事でもない限り会う機会がないため、湄若はちょうど安華殿を出て1人になった公主に声をかける。すると例の騒ぎを知っていた璟瑟は、皇貴妃が第7公主を連れ去ろうとして非難され、蒙古の妃嬪たちのご機嫌伺いも拒否しているとは情けないことだと言った。湄若は皇帝に媚びるしか能がない人だと蔑み、皇太后を怒らせて子供の教育もできないと呆れる。「子供の教育もできないとは?」「皇后になることしか頭にない人に子供の教育ができると? 信じられぬなら、ご自分で確かめてみては?」如懿はまず早逝した第10皇子の経幡(キョウバン)を完成させた。すると容珮がそろそろ安華殿へ行く時間だと告げる。弘暦は如懿に1日だけ祈りを捧げることを許し、ただし他の妃嬪との接触を禁じていた。如懿は薬を飲んでから安華殿にやって来た。するとまだ海蘭だけが残っている。2人は言葉を交わさなかったが、並んで″和碩(ホショ)永純親王″の霊位に手を合わせた。「永琪…私たちを見守って、あなたの敵を討ち、姐姐の無実を証明してみせるわ」海蘭が誓いを立てると、横にいた如懿の頰を涙が伝う。一方、皇太后は如懿からの密書を受け取っていた。「毒心(心を殺す毒)」皇太后が安華殿にやって来た。するとすでに片付けも済んだ殿内で如懿がひとり経をあげている。如懿と会うのは杭州(コウシュウ)以来だろうか。「ウラナラ氏は2人の皇后を輩出したが、2人とも夫の心をつなぎ止められなかったな」「…フッ、ウラナラ氏の娘は皇后に向かないようです」「そなたを嫡福晋にすると聞いた時、あいじゃーは言った ″不和が生じた時は後悔するかもしれぬ″と…」「先見の明がおありです」「当時はそうだったとしても、今は先のことが分からぬ… ″心を殺す毒″とはどういう意味だ?」つづく‹‹\(´ω` )/››‹‹\( ´)/››‹‹\( ´ω`)/›› やったーっ!谷底に突き落とされましたが、来週はようやく安心して見られそうですねいよいよ残り3話!
2020.03.22
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如懿传 Ruyi's Royal Love in the Palace第85話「口封じ」烏拉那拉(ウラナラ)如懿(ニョイ)は永琪(エイキ)の百日忌で安華殿へ出かける許可をもらった。そこでこれを機に皇太后と接触、無念の思いを伝える。実は皇太后を呼び出すために渡した密書の言葉、″心毒(心を殺す毒)″とは叔母の臨終の言葉だった。「宮中の毒は″身体でなく心を殺す″と… 私にも分からぬゆえ何もできず、叔母と同じ窮地に落ちました」如懿は自分の無能さを嘆き、我が子を守れなかったと後悔する。まさか永琪まで逝ってしまい、残ったのは第12皇子・永璂(エイキ)だけ…。しかし如懿は禁足となり、金冊(キンサク)と印璽(インジ)も没収され、もはや息子を守る術がなかった。そこで皇太后に永琪を守って欲しいと懇願する。「守る?どう言う意味だ?」実はその頃、如懿の侍女・容珮(ヨウハイ)と愉妃(ユヒ)の侍女・葉心(ヨウシン)は、回廊を歩いていた皇貴妃の侍女·春嬋(シュンセン)をいきなり連行していた。如懿は皇太后を見送ると、最後に丁重に平伏した。果たして如懿は皇太后に何を頼んだのか…。一方、永寿(エイジュ)宮では太監・王蟾(オウセン)が容珮と葉心が春嬋を連れ去ったと報告していた。衛嬿婉(エイエンエン)は信じられなかったが目撃者がいると知り、秘密裏に捜索するよう命じる。その頃、春嬋は安華殿の柱に縛りつけられ、如懿のもとで詰問されていた。容珮は皇貴妃の秘密を知る瀾翠(ランスイ)、進忠(シンチュウ)、胡蕓角(コウンカク)が亡くなり、次に消させるのは春嬋だと脅す。しかし春嬋は何を聞かれても口を割らず、そのまま夜まで拘束されることになった。乾隆帝(ケンリュウテイ)・弘暦(コウレキ)は偶然、安華殿帰りの如懿が門を曲がる姿を見かけた。思わず輿を止めて如懿の背中を見ていたが、如懿が振り返ることはない。実は容珮が皇帝がいると気づいて声をかけたが、如懿は無視して歩いて行った。その夜、葉心に解放された春嬋がようやく永寿宮に帰って来た。春嬋は正直に安華殿で拘束されていたと話し、数々の件が皇貴妃の仕業ではないかと如懿の前で詰問されたという。「私は何も話していません!話せば命に関わりますから!」嬿婉は春嬋を信じていると言って休ませたが、疑心は拭えなかった。一方、如懿は夜が更けてもなお経幡(キョウバン)を作り続けていた。容珮は休むよう勧めるが、如懿が手を休める様子はない。「今日、翊坤(ヨクコン)宮に戻る途中、後ろに皇上がいらっしゃいました」「……」「それなのに振り向こうともなさらない」「…会えばつらいだけよ」主人の胸の内を知った容珮はそれ以上、何も言えなくなり、黙って経幡作りを手伝った。翌日、春嬋は皇太后が第12皇子の養育をすることになったと報告した。衛嬿婉は皇太后が何か勘づいて第12皇子を慈寧(ジネイ)宮に引き取ったのではないかと不安に駆られるが、春嬋はただ哀れんだだけだと安心させる。ただこれから食事は慈寧宮の厨房になるため、御膳房の料理が皇子に出せなくなった。「苦労して仕掛けたのに、こんな形で頓挫とは…努力が水の泡ね」嬿婉は落胆したが、春嬋は皇太后が高齢のため、しばらくの辛抱だとなだめた。皇太后は慈寧宮の食事が合わない永璂を心配し、今日は養心殿で皇帝と3人で食卓を囲んだ。しかし尚書房と同じ御膳房が作った養心殿の食事でも合わないという。そこで皇太后は永璂の好物を作らせようと、侍女・福珈(フクカ)に尚書房の料理人を調べてくるよう命じた。衛嬿婉は皇太后が料理人を調べていると知って焦った。春嬋の話では第12皇子が尚書房で食べた料理にこだわり、皇太后が何やら怪しんだという。「あれは大量に食べると幻覚を見て、少量なら徐々に内臓を蝕む食材のはず… なぜ12阿哥がこだわるの?」「とりこになると無性に食べたくなるのやも…」「愚か者!私を陥れるつもり?!」主人を怒らせた春嬋は調べても茸が原因と分からないはずだとなだめたが、嬿婉は春嬋が安華殿で何か話したせいだと疑った。慌てた春嬋は指を立て、天に誓って何も話さなかったと訴える。そこへちょうど王蟾が第15皇子が戻る時間だと知らせにやって来た。冷静になった衛嬿婉はそれ以上、追求はしなかったが、御膳房の例の料理人を見張るよう命じる。「しばらくしたら追い出して始末して」衛嬿婉は永琰(エイエン)と寝宮へ戻る道すがら、何を学んだのか聞いていた。すると永琰は皇帝の命で師傅から″孝経(コウキョウ)″を教わったと話し、皇家の子は子である前に臣下だと告げる。しかし嬿婉は確かに皇帝は正しいが、常に父の命令に従う必要はないと言った。「私たち母子は血が繋がっている、まずは額娘を大切にね この先、何があっても額娘を守るのよ?」皇貴妃を見張っていた小徳子(ショウトクシ)は早速、不用意な発言を和敬(ワケイ)公主・璟瑟(ケイシツ)に報告した。どうやら穎(エイ)妃・巴林(バリン)湄若(ビジャク)の懸念は本当だったらしい@84話。そこですぐ皇帝に報告し、皇貴妃のそばにいては永琰に悪い影響がでると危惧した。驚いた弘暦は永琪が逝去した今、皇太子候補が永璂か永琰しかおらず、事態を重く見る。実は永璂は年が上だが性格が屈折し、今さら皇太后が養育しても性格が直るとは思えなかった。一方、賢い子だが永琰はまだ幼く、このまま母親が誤って導けば取り返しがつかなくなる。そこで皇帝は永寿宮にいる永璘(エイリン)は穎妃に、第9公主・璟妘(ケイウン)は恪嬪(カクヒン)・拝爾果斯(バイルガス)氏に、永琰は寿康(ジュコウ)宮で太妃たちに養育させると決めた。すると弘暦は政務の疲れか、立ちくらみを起こしてしまう。永寿宮に突然、皇帝の侍女・毓瑚(イクコ)が現れた。すると衛嬿婉はいきなり手元で育てていた我が子を連れ去られ、自分の発言が原因だったと知る。なぜ烏拉那拉氏の子供は皇太后に守られ、自分は子供と引き離されてしまうのか…。これが如懿の策略だと思い込んだ嬿婉は、禁足となった身でもまだ自分の邪魔をすると泣き叫んだ。春嬋は髪を切って金冊も没収された人間では何もできないとなぐさめたが、その瞬間、嬿婉に引っ叩かれてしまう。「お前ね!やはり私を裏切ったのよ!」逆上した嬿婉は春嬋の首をつかんで締め上げたが、春嬋は涙ながらに信じて欲しいと訴えた。嬿婉は結局、手を離したが、急に過呼吸になって倒れてしまう。衛嬿婉は薬を飲んで眠ったものの、数時間で目が覚めた。春嬋は主人の髪をすいていたが、嬿婉は急に春嬋の手を握りしめ、昨夜のことを謝る。「あなたを叩いたのなんて初めてね…唇が青ざめているわ、紅を差してあげる」嬿婉は春嬋の唇に赤い口紅を塗ってやると、春嬋は主人の誤解が解けたのだと安堵の涙を流した。「そうだ、長いこと母の墓参りをしていない、私の代わりに墓の掃除をして来てくれる?」春嬋がガニ股で宮中を出る姿を珂里葉特(ケリエテ)海蘭(ハイラン)が見ていた。そこで葉心に江与彬(コウヨヒン)に後をつけさせるよう命じる。すると春嬋は墓地へ向かう山道で急に具合が悪くなり、立てなくなった。その時、皇貴妃が塗ってくれた紅に毒が入っていたことに気づく。「容珮は正しかった…私も消される…」その時、江与彬が現れ、春嬋に薬を飲ませて連れて帰った。海蘭は偶然を装って王蟾の前に現れた。「知らせがあるの、春嬋が死んだわ…」「まさか!″遺体を見るまで訃報は信じるな″と言います、何かの間違いでは?」「ふっ…下手人は王公公の身近にいるわ 春嬋がどうして死ぬことになったのか、私より詳しいはずよ? 皇貴妃に仕えた者は皆、同じ道をたどる 瀾翠も春嬋も死んだ、そして進忠も…今や残ったのは王公公だけ だからこれは忠告よ、命を大切にね(ニッコリ)」王蟾は恐れおののき、その場でへたり込んでしまう。その夜、毓瑚は体調がすぐれない皇帝のため、進保(シンホウ)と一緒に人参汁を差し入れに来た。すると皇帝は机にうつぶしたまま意識がない。驚いた進保は咄嗟に侍医を呼ぶよう叫んだが、毓瑚が慌てて止めた。「お黙りっ!騒がずに、まずは江侍医を…」衛嬿婉は皇帝が倒れたと聞いてすぐ養心殿に駆けつけた。江侍医の話では永純(エイジュン)親王の逝去の時と同じ発作だが、今回の病状は深刻で気血が頭に集中し危険だという。そこで嬿婉はその夜、養心殿で皇帝に付き添うことにした。翌朝、衛嬿婉はひとまず永寿宮に戻ることにした。するとちょうど侍医たちが集まって治療方針の相談をしている。嬿婉は主治医の方(ホウ)侍医に目配せし、養心殿の外で待つことにした。方侍医は皇帝が決して楽観できない状況だと報告した。皇帝の病は脳の内部で生じているため、なす術ないという。衛嬿婉は怪しまれぬよう方侍医をすぐ下げ、突然の状況に頭を悩ませた。すると王蟾が先帝もまさに働き盛りで突然、崩御したと心配する。「こうなった以上、万一に備えるべきでは?事が起きてからでは遅すぎます 先帝の崩御の時、景仁(ケイジン)宮の娘娘は廃后ではなく、母后皇太后の尊号でもめたのです 景仁宮にお子がいたら、今の皇太后の座もどうなっていたか… でも翊坤宮の娘娘には12阿哥がいます、しかも15阿哥より年上です、手を打つ必要があります」「そうね、分かったわ…」今日の王蟾は饒舌で、まるで切れ者のようだった。江与彬が皇帝の寝所へ戻ると、進保が煎じ薬を持っていた。進保はただ手伝いたいだけだったが、江与彬は慌てて取り戻し、皇帝の薬に間違いは許されないと注意する。「もし何かあれば斬首では済まぬかも…お手伝い願えるなら炭の補充を頼みます」そこで進保はすぐ取りに向かったが、その間に江与彬は隠し持っていた薬を加えておいた。如懿の薬の量は次第に増えていた。診察に来た江与彬は時間通りに薬を欠かさず飲むよう念を押し、皇帝なら自分が常に側にいると安心させる。皇貴妃も予想通り方侍医から皇帝の病状を聞き出していたが、実は方侍医にだけ嘘の見立てを教えていた。「皇上の件、自信はあるの?」「私の医術はご存知のはず、全て私の監視下です、間違いは起きません」「お願いね…」衛嬿婉が養心殿に戻ると、ちょうど皇太后が見舞いに来ていた。するとちょうど皇太后と毓瑚が皇太子の話をしている。「かくも深刻な状況なら皇太子を決めねば帝位争いが起きる…」「太后がおわすのに争いなど…」「永琪が逝去した後、皇太子はどうなったのか… ″扁額の裏″と″養心殿の箱の中″に誰の名を納めたのか分からぬ…」立ち聞きしていた嬿婉は先日、毓瑚が片付けていた箱のことだと分かった。すると毓瑚が嫡子で最年長の第12皇子が慈寧宮にいると安心させている。皇太后は密建書に書かれた名前が永琰でないよう願い、あるいは白紙ならその方が良いと言った。その夜、如懿はついに全ての経幡を完成させた。最後の経幡の名前は″胡蕓角″…。一方、衛嬿婉は今夜の付き添いである婉嬪・陳婉茵(チンエンイン)と交代すると伝え、誰もいない皇帝の寝殿に入った。すると寝台の側で付き添っていた江侍医が急に視界に入り、嬿婉は驚いて息をのむ。つづく(๑ŏ _ ŏ)↷そうだった…確かに辛い山は越えたけど、その先は嬿婉祭りだった…_(┐「ε:)_
2020.03.29
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风起陇西(ふうきろうせい)第十六計「手に順(シタガ)いて羊を牽(ヒ)く」驃騎(ヒョウキ)将軍・李厳(リゲン)は燭龍(ショクリュウ)の件の報告で成都(セイト)へ戻ることになった。馮膺(フウヨウ)は幕府に妓女が入り浸りでは外聞が悪いため、孫令(ソンレイ)に将軍が帰って来るまでに屋敷を見繕っておくよう頼む。すると孫令は高堂秉(コウドウヘイ)の裏切りが姐夫にとって不利なのか聞いた。馮膺は当然、危ういと認め、楊儀(ヨウギ)が庶民に落とされた今、自分以外に責任を負える者がいないという。「役人は人情で動かぬ、利害関係が全てだ、上官の利害と一致して初めて安然が保証される 分かったか?」丞相・諸葛亮(ショカツリョウ)が再び北伐に向けて動き出した。恐らく燭龍が捕まったことで懸念が払拭できたと思ったのだろう。李厳は皇帝が支持するかどうか分からなかったが、丞相たちは馮膺の処分を考えているはずだ。すると陳恭が挨拶に来たと知らせが届く。李厳はすぐ通すよう命じ、弟子との再会を喜んだ。李厳は陳恭の功績を称賛し、司聞曹に人材がなく困っていたと話した。しかも軍謀司(グンボウシ)の司尉(シイ)が燭龍だったとなれば残党がいても不思議ではない。そこで陳恭は自分が戻った以上は徹底的に調べると安心させた。実は李厳はすでに馮膺に陳恭を李邈(リバク)の後任にするよう話をしたという。一方、諸葛亮は朝議を前に北伐について諸公との会合を終えていた。すると参軍の蒋琬(ショウエン)が楊儀を復職させるべきだと進言する。「長年、丞相のために尽くし、働いてきた忠臣、曹魏との戦いを前に暇を出しておくのは惜しいかと」李厳は諸葛亮が朝議を開くため臨時の招集で成都に出かけると話した。恐らく2度目の北伐の話だろう。そこで陳恭に丞相の北伐についての意見を聞いた。陳恭は丞相が北伐にこだわるなら譲歩してはどうかと進言する。「独断で突き進めば丞相は自滅します…先帝の遺言を?」「もちろん忘れもせぬ」先帝は諸葛亮の才を高く買い、″君には曹丕(ソウヒ)の10倍の才がある、劉禅(リュウゼン)が補佐するに値するなら助け、不可なら国を奪え″と言った。「″国を奪え″に殺意が見えますが…」「(はっ)…しばらく会わないうちに成長したな」荀詡がついに高堂秉の牢へやって来た。ようやく高堂秉は自分が原因で荀詡が拷問を受け、しかも五仙道に密告した密偵の女が荀詡の表妹であり白帝の妻だと知る。「…お前まで巻き込むつもりはなかった」しかしこれが諜報であり、もし主が同じなら今も仲間だったはずだ。荀詡は確かに翟悦(テキエツ)が惨殺され、自分の脚が動かないのも″仲間″である高堂秉のせいだと激高、思わず松葉杖に八つ当たりしてしまう。もはや何も言い返せない高堂秉、すると荀詡は怒りと悲しみをこらえ、裴緒(ハイショ)に調書を取るよう合図した。高堂秉は軍技司の夜回りが使う合言葉を黄預に教えたと認めた。また暗号解読用の木版は間抜けな孫令を利用して手に入れたという。当時、有事の際は孫令が木版を持ち出し、12人の白毦(ハクジ)兵が護送する決まりだった。道中では手が出せないことから全く同じ箱を用意し、孫令が出かける前に偽物とすり替えたという。高堂秉は急いで木版の型を取り、孫令が目的地に着いた後に本物を戻していた。すると荀詡は曹魏との連絡方法を尋ねる。「司聞曹の軍機の伝達経路を使った、赤帝(セキテイ)という密偵をでっちあげたんだ」高堂秉はうっかり口を滑らせた。「…いつ谷正(コクセイ)の存在を知ったんだ?」それまで流暢だった高堂秉は表情が硬くなり、質問を変えろという。「時間をやる、良く考えるんだな」荀詡はひとまず帰ることにしたが、高堂秉が呼び止めた。「2つ条件がある、陛下に免罪の割り札を賜り、私を赦免すること…そして2度と追って来るな」しかし荀詡は何も言わず行ってしまう。一方、司聞曹に戻った陳恭は馮膺を訪ねた。馮膺は高堂秉の件で責を負う覚悟だと話し、心血を注いで育ててきた司聞曹を陳恭に任せたいという。そこで陳恭にまず西曹掾の令牌を渡し、先を見据えて曹魏に反撃したいと言った。「その前に目標を明確にしよう、諜報の対象は2つ、1つは曹魏でもう1つは国内だ」実は第二次北伐について丞相が朝議を開くため、街亭の時のような失敗は2度と犯せないという。しかし外勤だった陳恭なら対外諜報を熟知しているため、司聞司を率いるよう命じた。馮膺は孫令に陳恭から要望があれば聞くよう助言した。孫令は姐夫が育てた陳恭なら身内も同然だと了承したが、実は陳恭は李厳の内弟子、後ろ盾が大きいからだという。「あ?…じゃあ、私たちの仲間ではないと?」「とにかく私の言う通りにやれ」馮膺は自分がいなくなったあとの孫令を心配したが、何よりこれは自分の命を守るためでもあった。紫煙閣(シエンカク)の柳瑩(リュウエイ)は新しい客をもてなすことになった。「どのような遊びがお好みですか?…琴や簫はどうです?」「高尚な趣味がなくてな」「紫煙閣の掟をご存じないのでしょう、他の遊び方もありますが、急いてはいけません」すると陳恭は懐から笛頭部を出して渡した。柳瑩は笛頭部を確認、自分の竹笛の本体にはめてみるとぴったり合う。「″神亀は命流し時期を待つな″」「″騰蛇(トウダ)は飛翔し天地のごとく輝く″」「…お待ちしておりました」一方、雍(ヨウ)州の叔父に呼び戻された郭剛(カクゴウ)は意気消沈していた。(´・_・`)<叔父…私は陳恭が生きていることも何も知りませんでしたすると郭淮(カクワイ)は郭剛の軽率な行動なら読み通りだったと話し、失敗から学べば良いと励ました。「荷をまとめよ、天水に戻るぞ」しかし郭剛は罪を償うまで復職はできないと令牌を返してしまう。「青萍(セイヒョウ)計画が仕上げに入った」実は青萍計画の本当の目的は連弩(レンド)の設計図ではなく、曹魏の手の者を敵の上層部に送り込むことだった。燭龍が司聞曹の曹掾になれば軍事機密をもれなく入手できる。「良く分かりません…高堂秉は捕まったのでは?」「″燭龍″は秘匿名だ、捕まった瞬間から高堂秉は燭龍ではない」郭淮は高堂秉が真の燭龍を育てる踏み台に過ぎないと教えた。「では新しい燭龍とは一体…」いよいよ諸葛亮の朝議が始まった。皇帝は北伐を続ける必要性を感じていなかったが、諸葛亮は先帝の意志を継いで打って出るべきだと上奏、蜀漢と東呉を相手に曹魏が疲弊している今こそ好機だという。しかし李厳は反対、ならば東呉の戦で亡くなった先帝の敵を討つため、東呉を討つべきだと訴えた。諸葛亮は東呉と決裂すれば曹魏に侵攻の隙を与えてしまうと指摘し、そうなれば漢中を明け渡すことになるという。「陛下、漢中に入り多くの臣下を失いました… また数年経ち、3分の2の兵力を失えばもう戦えません!蜀漢は曹魏を討つ機を失います!」すると皇帝はもっともだと納得した。つづく(  ̄꒳ ̄)なるほど~で最後にもう1回どんでん返しが来るか?
2022.11.10
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斛珠夫人 Novoland:Pearl Eclipse第46話「新たなる旅立ち」方鑑明(ホウカンメイ)は鮫人(コウジン)族の琅嬛(ロウケン)の血で解毒してもらうことになった。しかし琅嬛はまず皇帝との柏奚(ハクケイ)を解く必要があるという。褚仲旭(チョチュウキョク)は今からすぐ始めようと言ったが、方鑑明は柏奚を結んだ時と同じ時刻でなければならないと教えた。それから数日後の満月の夜、方鑑明はついに褚仲旭との柏奚を解くことに成功する。褚仲旭は長年、感じることのなかった痛みを思い出し、指から流れる血を見て生きていることを実感した。方海市(ホウハイシー)が琅嬛の血を持ってやって来た。鮫人の血はいかなる毒も排出できる妙薬だという。しかし流觴(リュウショウ)方氏は特殊な体質のため、鮫人の血を受け入れられるかどうか琅嬛にも分からなかった。方鑑明は琅嬛から聞いた話を正直に海市と褚仲旭に伝え、もし自分の血と琅嬛の血が相克すれば命を落とすと教える。「海市、こたびは隠さぬ…また心配をかけてすまない」すると鑑明は迷うことなく琅嬛の血を飲み干した。方鑑明は激しく血を吹き出し、倒れた。そして翌朝、天啓(テンケイ)に清海公(セイカイコウ)の訃報が告示される。その様子をちょうど城門に到着した馬車の窓からうかがう者がいた。朝議では清海公に流暢郡王の名と靖翼(セイヨク)の諡号が贈られ、位牌は廟堂に安置されることになった。また朝廷は3日ほど休廷、流暢の民は100日の喪に服す。主を失った霽風(セイフウ)館も昭明宮を出て古巣へ戻ることになり、早々に荷物を運び出した。海市は朝議を終えると、しばし師匠と過ごした昭明宮を散策した。実は昨夜、李(リ)侍医が意識を失って倒れた方鑑明を脈診したところ、体内の毒が消え、積年の傷まで全て消失していると分かる。褚仲旭は喜び、くれぐれも口外しないよう釘を刺して李侍医を下げた。『方海市、この機を逃すでないぞ…清海公がこの世を離れる時が来た』海市が鳳梧(ホウゴ)宮へ戻ると、寝所の物陰から方鑑明が現れた。固く抱き合う2人、しかし海市は今さらながら鑑明に多大な犠牲を払わせてしまったと自責の念に駆られる。清海公という身分を失い、霽風館を指揮することもできず、先祖が眠る朝堂に祭られることもない。しかし鑑明は海市のおかげで安らぎと幸せを得られたと感謝した。そこで海市は皇帝が自分たちの新しい戸籍を作り、越(エツ)州の官府に届けてくれたと報告する。鑑明は早速、皇帝から賜った手形を開いてみると、新しい名前は″霽諸(セイショ)″となっていた。翌日、誰もいなくなった昭明宮に方鑑明と褚仲旭の姿があった。鑑明は″死ぬ″前に取りに戻れなかった荷物があると話し、化粧箱の蓋をあけて微笑む。その中には海市との婚姻書が入っていた。すると褚仲旭は″方″と刺繍された香袋を見つけ、確かに不器用な海市の作だと笑う。「永遠の別れではない…数年してほとぼりがさめたら朕がお忍びで会いに行く」「はお」一方、海市は身重の緹蘭(テイラン)を気遣い、龍尾神を見送りに行くとしか伝えなかった。しかし緹蘭は海市が宮中に戻ってこないと気づく。「寂しくなるわ…でもあなたが想い人と結ばれることは嬉しい」緹蘭は海市のために作った龍尾神の護身符を贈った。「あなたは私の1番の友よ」「いつか必ずあなたとあなたの子に会いに来るわ」そして翌朝、皇帝と大臣に見送られ、淳容(ジュンヨウ)妃は天啓を出発した。こうして清海公と淳容妃は天啓から姿を消し、やがて人々の記憶からも消えて行くのだろう。方鑑明が去って褚仲旭は心に穴が空いたような寂しさに襲われた。それでも親友の幸せのため、手放すしかない。緹蘭は友を思う皇帝の真心に深く感銘を受け、これからは天が守ってくれると安心させた。「清海公には及びませんが、私とこの子はずっと陛下のおそばにいます」一方、海市は宿で一夜を過ごすことになった。いざ天啓を離れてみると寂しさが募る海市、すると別の馬車で到着した方鑑明が現れ、海市の好きな桂花糖を差し入れる。海市は貴重な菓子を少しずつ食べることにしたが、鑑明は越州にも支店があると教えた。「他にも酒やお気に入りの装飾品、絹の織物も越州で買える」実は鑑明は霽諸の名で海市の好きな店を買収、他にも手広く田畑や鉱山を買っていた。まだまだ秘密はあるが、少しずつ教えるという。海市は清貧に暮らせればいいと思っていたが、鑑明は頑なに拒んだ。「周幼度(シュウヨウド)の家は店を持っていたな…お前に酒をおごり、贈り物で喜ばせ、奇術まで見せた あの者ができるなら私もできるぞ、もっとすごいことだって……(๑•̀ㅂ•́)و✧」「負けず嫌いなのは知っていたけれど、周幼度と張り合うなんて…( ̄▽ ̄;)」海市は子供のような鑑明に呆れながらも、かつて皇帝から聞いた自由奔放な姿に戻ったことが何より嬉しかった。緹蘭は弟の索蘭(サクラン)と再会を果たした。弟は立派な後継者に成長、注輦(チュウレン)も自国で力をつけなければならないと考え、今後は姉を頼って大徴の庇護を得たりしないと約束する。「注輦を発展させ、必ずや姉上の支えになってみせるよ…(๑•̀ㅂ•́)و✧」一方、海市は無事に琅嬛を海へ帰した。海市の手を握った琅嬛は海市と方鑑明が結ばれたと知り安堵する。「また会いに来るわ」「待ってる」琅嬛は海原を自由に泳ぎ出し、やがて深海へ消えて行った。つづく(* ゚ェ゚)<ハッ!あなたたち…って琅嬛、何を見てしまったのか?!www
2022.12.09
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月升沧海 Love Like the Galaxy (第2話)第29話「偏愛される喜び」宮中での花嫁修行が決まった程少商(チォンシャオシャン)。皇后・宣神諳(シュエンシェンアン)は早速、長秋(チョウシュウ)宮に少商の部屋まで準備し、自ら案内してくれた。思わぬ厚遇に少商は母でもここまでしてはくれないと目を丸くしたが、皇后は女将軍として戦った母では子にも厳格になるものだとかばう。実は皇后は少商が凌不疑(リンブーイー)の未婚妻であること以外にも、その生い立ちに共感していた。皇后もかつて少商と同じような境遇に身を置いたことがあり、苦労が痛いほど分かるのだという。「だから哀れに思い大切にしたくなるの、たとえ言葉が過ぎたとしても無礼には感じないわ あなたを偏愛する余(ヨ)の心が分かる?」少商は皇后がなぜ一族の王姈(ワンリン)を訴えた自分に寛大なのか納得し、思わずひざまずいた。「ありがとうございます、皇后」日も暮れた頃、長秋宮を出た少商は凌不疑と一緒に城門へ向かっていた。実は不疑は少商が皇帝と皇后の出方を見ようと王姈を訴えたことに気づいていたという。まだ幼く怖いもの知らずの少商、不疑は危険を冒さず、2人の性分が知りたいのなら自分に聞けばいいと言った。しかし少商は例え殺し合いになろうとも座して死を待ったりしないと威勢が良い。「では私について何か聞きたいことはあるか? 私は長秋宮で育った、知りたくないか?私がどんな人間なのか…」そこで不疑は少商の手を引っ張って城楼へ連れて行った。凌不疑は幼い頃、何度もここに来ては眼下に広がる世の灯火と燦爛(サンラン)と輝く星を眺めた。「心から望んでいた、この灯火のうちわずかな光でもいい、自分のものであったならと…」それは一見、簡単なことのように見えて、不疑にとってはとても難しいことだった。実は従軍したのは皇帝の恩に報いるためだったが、戦場に身を置くことで、この世の星河を守りたかったという。すると少商は目を輝かせながら話す不疑の顔をまじまじと見つめた。「…どうした?」「見たいの…その瞳に映っている星が…」少商は思わず不疑の顔をのぞき込んだ。「もっと近づけばよく見えるだろう、私の瞳に映る一番、輝く星は君だ」不疑はふいに少商を抱き寄せ、おでこにそっと口づけした。その夜、少商は床に入っても不疑のことが頭から離れず、なかなか寝付けなかった。おかげで翌朝、蓮房(リエンファン)に叩き起こされ何とか迎えの馬車に乗り込んだが、護衛の梁邱飛(リャンチゥフェイ)もあくびが止まらない。「昨夜、月を眺めながら散歩する若主公にずっと付き添っていたんだ…眠いったらないよ~」「初めて口づけすれば興奮もするだろう」梁邱起(リャンチゥチー)は阿飛も口づけすれば同じようになるとなだめた。「今後も早起きは続くぞ、未婚妻を心配する方がいるからな…」( ;∀;)<誰か~助けてくれ~いつまで続くんだ~@飛凌不疑は眠い目をこすりながら毎日、少商を送迎していた。一方、少商は厳しい掟や難しい教えに戸惑い、身が入らず一向に進歩しない。確かに典籍など幼い少商が理解するには難しく、実際に役立つわけでもなかった。そこで皇后は試しに九連環を渡してみると、少商はあっという間に解いて見せる。皇后は誰にも得手不得手があるものだと考え、少商の長所を伸ばしながら、苦手な読み書きや掟は少しずつ学ばせることにした。少商は物作りの才能を伸ばし、そのおかげで詩や典籍も楽しく学べるようになった。「皇后、実は仕掛け作り以外にも得意なことがあるんです」門で控えていた皇后の側仕え・翟(ジャイ)媪(ウバ)は皇后の悲鳴を聞いて慌てて寝殿に飛び込んだ。「程娘子!なんたることです!皇后の背中を蹴るとは!」「ぁ…これは骨開きです、これで重かった腰や背中が軽くなるんです」すると皇后は確かに身体が楽になったと喜んだ。ちょうど菓子の差し入れに来た駱済通(ルオジートン)はやり方を教えて欲しいと頼んだが、翟媪から嫁ぎ先の夫のためかとからかわれてしまう。「許されるなら程娘子のように皇后にお仕えしたいわ、そうすれば遠くへ嫁がなくて済むのに… 幸運な程娘子が羨ましい」「幸運なんて初めて言われたわ」幸運とは最も縁遠い少商、まさかこれが凌不疑に未練が残る駱済通の本音だとは知る由もなかった。その時、突然、誰かのけたたましい声が聞こえてくる。「…あれは文修君(ウェンシウジュン)だわ」駱済通の言葉に皇后と翟媪の顔から急に笑顔が消えた。↓さすがにこれはダメだろうwww文修君が王姈(ワンリン)を連れて長秋宮に乗り込んできた。少商は自分が王姈を訴えたせいだと気づいて皇后を守ろうとしたが、宣神諳は人払いしてしまう。仕方なく部屋に戻った少商、すると後をつけてきた王姈が入ってきた。相変わらず傲慢な王姈だったが、少商は平然と王姈のことが好きだという。「だって愚かだから…」少商は王姈がその愚かさゆえ、口を開けば弱みを握られるのだと呆れた。文修君は宣神諳が程娘子を可愛がるのも無理はないと嘲笑った。「夫に愛されず、息子は無能、娘は良心もないと来てる… だから慈しみを他人に注ぐしかないものね」「妹妹、わざわざ余を辱めに来たの?」すると文修君は本題に入った。実は弟の小乾安(ケンアン)王から文があり、寿春(ジュシュン)での生活が苦しいため銭を鋳造したいという。宣神諳は相談する相手が違うと断ったが、突然、文洲君が怒鳴り始めた。「乾安王一族からの恩を忘れたの?!養ってやったでしょう?!」少商と王姈は文修君の怒号に驚き、寝殿に駆けつけた。外で控えていた翟媪は言い争いになっていると話したが、皇后から誰にも中に入れないよう命じられたという。しかし少商は激しく罵倒される皇后を案じて思わず中に飛び込んだ。その時、ちょうど文修君が怒って燭台を倒し、少商は咄嗟に皇后をかばって腕に怪我をしてしまう。興奮冷めやらぬ文修君は殿門を開いて恩知らずな皇后の過去を知らしめてやると叫んだ。少商は皇后が殿門を閉めたのは文修君を守るためだと言い返し、口汚い言葉が外に漏れたらただでは済まないはずだと牽制する。「…ふん、私が死を恐れるとでも?」「では直接、陛下に文句を言って死んではいかがですか?皇后は無関係です!」すると文修君はさすが凌不疑が選んだだけあって弁の立つ娘だと鼻で笑った。「程少商、何様のつもり?!お前の夫も離縁され錯乱した女の息子 宮中で育てられて皇子だと勘違いしている」「子晟(ズーション)の功績は戦場で命を懸けて勝ち取ったもの、陛下の偏愛ではないわ 一族の権勢を笠に長秋宮で無礼を働くよりはましです!」その話をちょうど長秋宮を訪ねた文(ウェン)帝と凌不疑が聞いていた。文修君は新参者の少商の無礼に激高し、掟を教えてやると手を振り上げた。しかし皇后に腕をつかまれ止められてしまう。「鋳造権も渡さず、小娘さえ懲らしめられないと?やはりあなたは恩義を忘れた裏切り者よ!」「もうよい」そこへ皇帝が凌不疑を連れて現れた。( ๑≧ꇴ≦)まさかのアルソック皇帝皇帝はなぜそこまで執拗に皇后へ恩を着せるのか理解に苦しんだ。確かに皇后の父が亡くなった時、乾安王が夫人を哀れんで母子を引き取ったが、そもそも文修君の祖父が難に遭った時に死線を潜り抜けられたのは宣氏全族の助けのおかげ、乾安王はその時の恩を返したに過ぎない。「奏上したければなぜ車騎(シャキ)将軍を通して朝堂で訴えぬ? 長秋宮で皇后を困らせるのは、皇后がそなたに寛容だと知っているからだ 今日の皇后への不遜、行き過ぎた言動と不敬の数々はどんな罪になる?」驚いた皇后はそれとなく不疑に助けを求めた。「では文修君、お選びください、ここで陛下の処罰を待つか、私と共に皇宮を出るか」文修君は凌不疑と宮中を出たが、全く懲りていないように見えた。しかし不疑は城門への道すがら思わぬ情報を得る。「あなたのように両親の情も解さず冷酷な者には私のやり方は理解できないでしょうね? 陛下が父を孤城へ救援に行かせねば、勝利する前に父が死んだと思う?」「文修君はご存知なのか?乾安王が亡くなった理由を…」「もちろんよ」文修君の話では小越(ユエ)侯が乾安王に先んじて瘴気(ショウキ)を調査させるも、調べた兵士が死んだので報告してきたという。それでも乾安王は孤城を救おうと危険を冒して瘴気の中へ入り、結局、命を落とした。「あなたの舅父(キュウフ)を助けるために父は荒れ地で死んでいったのね 父が生きていたら今頃、天下は誰の手にあったかしら」「この件には裏がありそうだ、これ以上、利用されぬことです 小越侯と宣氏は不仲、小越侯の言葉は鵜呑みにできない それに陛下は小乾安王に義理を尽くしている、鉱山があれば困らぬはずだ 過分な望みは持たず、一方だけの言葉を信じぬように…」しかし文修君は不機嫌そうに帰ってしまう。実は小越侯は宣氏が皇帝に嫁いだせいで妹が后位を逃し、乾安王を恨んでいた。「…小越侯を見張り、調査を続けよ」三公主はちょうど馬車に乗ろうとしていた文修君母娘を見かけた。「長秋宮を追い出されたのは文修君だったのね~ 鋳造権の件で嘆願に来たとか…よほど切羽詰まっているのかしらん」「三公主こそ足元を見られませんように」すると文修君は逃げるように帰ってしまう。その様子を城楼から凌不疑が見ていた。つづく( ゚ェ゚)え?ずーしょんのママは離縁されてたのか…今さら?w
2023.09.24
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惜花芷 Blossoms in Adversity第30話花(カ)府に戻った花芷(カシ)は真っ先に蔵書楼の2階へ上がった。当時のまま床に放置された設計図や道具箱。すると顧晏惜(コアンセキ)が箱を抱えてやって来る。「君と2度目に会った場所だ」「…イエンシー、家を取り戻してくれてありがとう」「ファジー、君に礼を言うよ、私と芍薬(シャクヤク)に家を与えてくれた」顧晏惜は愛しい花芷を抱きしめたが、自分たちの距離が縮まるほど花芷を陰鬱な宮廷に近づけてしまうと憂う。しかし花芷は何が待ち受けようと助け合って歩んで行こうと言った。「人の一生なんて短い、私たちもあっという間に白髪よ?」「じゃあ共白髪まで添い遂げよう…そうだ贈り物がある」顧晏惜が箱を開けると渾天儀(コンテンギ)が入っていた。「ファジー、約束を覚えているか?」…幼い頃、焼け落ちた蘭(ラン)苑で少年に扮装した花芷と出会っていた顧晏惜当時、花芷は星空を見上げながら″人が死ぬと星になる″と本で読んだと教えてくれた『王妃娘娘はきっと星になったんだ、僕たちも星になったら家族と再会できる』『本当?でも遠くてよく見えない…母親(ムーチン)はどこだろう?』『渾天儀(コンテンギ)っていう物を使うと星の位置が分かるんだよ』『いつか渾天儀を買って贈るよ、その時は僕に星の見方を教えてくれる?』『じゃあ約束』2人は再会を願って指切りを交わした…家族がそれぞれ居所に落ち着いた頃、花芷の母・朱盈貞(シュエイテイ)と二夫人・斉蕙蘭(サイケイラン)は庭園を散策していた。以前は部屋に閉じこもりがちで花園の美しさにも気づかなかった2人。しかし今では花より野菜を育てたいと笑う。「屋敷の裏を畑にしてもいいわね」その時、阿撿(アケン)を追いかけ回す三房小女・花朶(カタ)を見かけた。٩(¨ ;)ว=͟͟͞͞ ピュー! ٩(¨ *)ว三<阿撿哥哥!三つ編みにしてあげる~!阿撿は未だ心を開かず、怯えて何かとすぐ噛み付いていた。夫人たちは阿撿が心を病んでいることに胸を痛めたが、まだ幼い花朶の無邪気さが薬になることを期待する。ちょうどその頃、花芷の弟・花柏林(カハクリン)は裏庭で逃げた虫を探していた。花芷が顧晏惜に屋敷を案内していると、急に柏林の叫び声が聞こえた。驚いて駆けつけてみると、柏林がびしょ濡れになった花朶の背中を叩いて水を吐き出させている。その時、大慌てで三夫人・夏金娥(カキンガ)が現れた。娘の姿を見た夏金娥は呆然、聞けば花朶が井戸に落ちてしまったという。「僕を探して落ちてしまったみたい」ふと気がつくと古井戸のそばに泥だらけになった阿撿が立っていた。腰には縄が縛ってある。「何ですって?!朶R、痛いところはない?」夏金娥は動揺するあまり声を荒らげたが、柏林は阿撿が花朶を助けてくれたと教えた。「誰かを呼んでいる時間なんてなかった、小さい井戸だから僕は入れなくて でも阿撿が飛び込んでくれたから、縄を探してきて朶R妹妹を引き上げたんだ」「よくやったぞ」顧晏惜は六皇子を褒めた。すると夏金娥は怒鳴ったことを謝り、娘を救ってくれた阿撿に心から感謝する。「みんな良い子ね」夏金娥は柏林と阿撿を抱き寄せると、花朶が阿撿に抱きついた。「謝謝阿撿哥哥」「阿撿、これからあなたは朶Rの哥哥、私はあなたの干娘よ、いいわね」こうして花家にまた1人、家族が増えた。そんな中、巷では花芷と白銘夏(ハクメイカ)の下世話な噂がまことしやかに囁かれていた。花芷は酒楼に2人の名をもじった″止名(シメイ)″と名付けたせいだと知っていたが、歯牙にも掛けない。しかしある日、抱夏(ホウカ)が慌てて花芷のもとに駆けつけた。白銘夏が結納品を携え、町を一周してから花家に求婚に来るという。( ゚д゚)はあ?一方、七宿(シチシュク)司にいた顧晏惜も陳情(チンセイ)から求婚の知らせを聞いた。顧晏惜は憤怒、陳情を連れて急ぎ花府に駆けつける。(๑•̀ㅂ•́)و✧<司使!麻袋に毒薬、大なた、どれにしますか?( ー̀ωー́ )b (*•̀ᴗ•́*)و ̑̑<ハイ!大なたですね!するといよいよ白銘夏が結納品の行列を引き連れ、花府の前に到着した。白銘夏は正門で待っていた花芷に気づき、通婚書を広げて家長の許しを得ようとしたが、突然、顧晏惜に破られてしまう。「あなた、誰です?!なぜ私と拂冬(フツトウ)の仲を引き裂こうと?!」( ゚Д゚)゚Д゚)゚Д゚)゚Д゚)<拂冬?!広間に花芷と夫人たちが集まった。白銘夏と拂冬は共に働くうち慕い合うようになったが、拂冬はまさか求婚してくれるとは思わず、花芷に秘密にしていたという。白銘夏は自分の真心を信じていなかったのかと驚き、誓って拂冬を裏切ることはないと訴えた。すると夏金娥が拂冬を奪われたら酒楼が事実上、白銘夏の店になってしまうと心配する。そこで白銘夏は新たな契約書を作り、自分の資金の半分を拂冬の名義にすると申し出た。「拂冬、私の妻になってくれるか?」「…ぅん」拂冬の縁談がまとまり、にわかに花家の娘たちが焦り出した。邱(キュウ)姨娘の娘・花蓉(カヨウ)は美形で背が高く、真心のある夫が欲しいと夢を見る。しかし現実的な秦二桂(シンジケイ)の娘・花琴(カキン)は生きて行くのに必要なのは銭であり、外見は関係ないという。「晏先生や鄭(テイ)先生は顔が良くて背が高いけれど、家もないほど貧しい 他人の家に世話になる男に嫁げるの?」その話を偶然、通りかかった鄭知(テイチ)が聞いていた。花霊(カレイ)は鄭知の姿に気づいて後を追った。「鄭知、待って!さっきの話を聞いたのね、妹たちはまだ子供なの、私が代わりに謝罪を」「間違ったことは言っていませんから、謝罪など不要です…では失礼」「私…私は違う考えだと言いたかったの」すると花霊は恥ずかしくなって逃げるように引き返してしまう。花府に前触れもなく孫(ソン)記茶店の店主・孫襄(ソンジョウ)がやって来た。これまでも取引きはなかったが、孫襄は止明楼に茶葉を届けるので試し飲みして欲しいという。花芷は了承して門まで送ることにしたが、孫襄は控えていた侍女・迎春(ゲイシュン)に頼みたいと言った。「なぜ名前をご存知で?」「今や止明楼での評判を知らぬ者はおりません」実は孫襄は人気の止明楼を訪ねた折に迎春を見かけ、その美しさと仕事ぶりに惚れ込んでいた。花琴は偶然、三夫人と四夫人の話を耳にした。花芷を訪ねてきた孫店主は皇都でも指折りの豪商だが、いい年なのに妻帯していないという。「今や花家の娘は引く手あまたよ?この機に物色に来たのかも…」孫襄は門までの道すがら迎春に意中の相手がいるのか探りを入れた。その時、花琴が偶然を装って孫襄にぶつかり、媚を売る。迎春は婚姻にも孫襄にも興味がなかったが、花琴への対抗心でむきになった。花芷は妹たちの縁談騒ぎに頭を悩ませていたが、顧晏惜はそういう年頃だと笑った。しかし屋敷で偶然、象戯(ショウギ)で遊んでいる芍薬(シャクヤク)と沈煥(シンカン)を見かけ、慌てて駆けつける。沈煥はかつて自分を殴った男に気づいて呆然、すると芍薬が嬉しそうに駆け寄った。「哥哥!…私の哥哥よ、哥哥、彼は沈煥、朋友なの!」焦った沈煥は帰ることにしたが、顧晏惜に引き止められてしまう。顧晏惜たちは食事に出かけた。そこで沈煥に本音を言わせるため、泥酔しない程度に酒を飲ませてから妹をどう思うか尋ねる。「芍薬?彼女は可愛い、友だちになれて嬉しいです!」少なくとも悪い人間ではないと分かったのか、顧晏惜は2人の交際に反対しないと認めた。「だがもし妹をいじめたらどうなるか分かっているな?」すると顧晏惜は酒を注いだお椀にいきなり箸を突き刺し、机の下まで貫通させた。机の下から滴り落ちる酒を見て震え上がる沈煥、しかし芍薬はこれが兄の脅しだと知る由もなく、素直に喜んでしまう。( ๑≧ꇴ≦)<哥哥すご~い!もう1回やって見せて!七宿司が憲(ケン)王と関係のあった王族や臣下の調査を始めた。発覚を恐れた沈家は七宿司に目をつけられる前に対処すべく、沈煥と蒋(ショウ)家の縁談を思いつく。転運使の蒋家と言えば運河の輸送を司る立派な家柄、ちょうど一家で親戚を訪ねるため船で皇都に向かっていた。しかし親戚は口実で娘と息子の良縁を探しに来るという。沈煥は両親から急に縁談を持ちかけられ困惑したが、ただの見合いではないと知った。「花家の没落を忘れたの?沈家も今、瀬戸際に立たされている、一つ間違えれば同じ運命なの」止明楼に孫襄が商談にやって来た。すると迎春が留守だと知るや今度は花琴を育てたのはどの夫人かと尋ねる。花芷は女子の話ばかりだと呆れ果て、孫襄を追い返した。そこで迎春に3日の暇を与え、その間に孫襄の素性を調べ上げるよう命じる。「高額の取引になるわ、どんな人物か知っておきたいの」一方、芍薬は顔を見せなくなった沈煥を心配し、沈家まで出かけた。「にゃお~にゃお~」芍薬は猫の鳴き真似で合図、その時、ちょうど庭園を歩いていた沈煥が気づいて外に出てきた。「この間、盤をひっくり返してから″卒″の駒が見当たらないの、どうしよう」「芍薬…もう君とは遊べなくなったんだ」「どうして?じゃあ、もう会っちゃだめなの?花家には来ないのね」沈煥は無邪気な芍薬の顔を見ていると胸が痛んだ。「ごめんよ、芍薬」「分かったわ…再見」再び独り象戯に戻った芍薬。その頃、沈煥は蒋家との見合いのため花の鑑賞会にいた。確かに蒋家の令嬢は美しかったが、興味は化粧のことばかりで沈煥とは全く話が合わない。一方、迎春は孫家の内情を探るため、ちょうど屋敷の前でかんざしを売っている露店の店主に話を聞いた。つづく( ߹꒳ ߹ )しゃおやお…
2025.07.30
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惜花芷 Blossoms in Adversity第36話投獄された皓月仙師(コウゲツセンシ)は顧晏惜(コアンセキ)を懐柔しようとして失敗。思い通りにならないと分かると態度を一変させ、暴言を吐いた。「皇帝の犬め!全ての敵が滅びたら取って食われるわよ!」「震えて眠れ!」←とは言ってないw顧晏惜はその夜のうちに七星(シチセイ)楼の賭場を全て閉鎖、関係者を金陽府署に収監した。残党が悪あがきする前に護送し、尋問は皇都で行うという。「あの者たちは貨物として船に積み込め、金陽(キンヨウ)での商談はこれで完成した」「了解です!陸(リク)掌柜」一方、曽銘(ソウメイ)は七宿司とは別の追っ手に狙われ、一晩中、逃げ回っていた。しかし翌朝、つい裏道に追い詰められてしまう。曽銘は命乞いしても無駄だと知るや、帳簿の写しを預けてあると明かし、自分が死んだら全て白日の下にさらされると脅した。驚いた刺客は一瞬ひるみ、その隙に逃げようとした曽銘と揉み合いとなってうっかり短剣で刺してしまう。刺客は馬車の中で待っていた主の元へ駆けつけた。主は曽銘が死んでも問題ないと言ったが、実は帳簿の写しがあると知る。「皓月が捕まってから曽銘が誰に会い、何を渡したか調べよ、相手は全て殺せ」実は刺客の主は花容(カヨウ)の夫・蒋徴之(ショウチシ)だった。すると曽銘が昨日、波止場で花芷(カシ)に木箱を渡していたことが分かる。蒋徴之はやむなく花芷の暗殺を命じた。「…箱を取り戻せ、事故を装ってロンRに疑われないようにな」Σ(꒪꒫꒪ )え?!蒋徴之が帰宅すると正殿で転運使の父が待っていた。そこで蒋家と七星楼の関係を知る曽銘を始末し、事情を知る者も全て口封じすると安心させる。しかしそんな息子の言葉も慰めにはならなかった。転運使は絶望し、息子がまだ事の重大さに気づいていないという。「お前は七星楼の実態と捜査に来た者の正体を知らぬのだな」実は金陽で潜入捜査していたのは皇帝の次に権力を持つと言われる七宿(シチシュク)司使だった。あの七星楼に襲われても司使は無傷、司使を殺すことは天に昇るより難しいだろう。「これが昨夜、届いた司使の絵姿だ」すると似顔絵を見た蒋徴之は愕然となった。「彼が?!彼は容Rの知り合いです!」「なっ!何だってぇぇぇ!…いいか、容Rを利用して奴を殺せ」「それはなりません!父親!」「蒋家の滅亡が眼前に迫っているんだぞっ!」ヒイィィィ!!(゚ロ゚ノ)ノ蒋徴之は家職と一緒に花容の閨房を訪ねた。実は偶然、晏先生と出くわし、これから船で帰京すると聞いたという。「波止場にいたよ?見送らなくていいのか?」「えーっ!もちろん行くわ!」すると家職がすでに準備しておいた土産があると重箱を渡した。「これは金陽の名物で皇都にはありません 少夫人も嫁いだ頃、少郎君が自ら食べ方をお教えしたでしょう? 晏先生に会ったらふたを開けて食べ方を教えて差し上げてください」花容は中身を確認しようとしたが、家職は咄嗟に止めた。「到着するまで開けてはだめです、こぼれますから」「うん、じゃあ行って来る!」しかし蒋徴之は愛する妻と離れがたくなり、急に一緒に行くと決めた。( ꒪ͧ⌓꒪ͧ)・・・一方、蒋徴之の配下は客桟の花芷の部屋に押し入っていた。しかし花芷の姿はなく、木箱も見つからない。その頃、沈淇(シンキ)は明日の帰京を前に阿撿(アケン)を町に連れ出した。「金陽はどうだった?」「嫌いです、確かに皇都より賑やかで栄えているけれど、貧富の差があまりに酷い 先生、分かりました、″寡(スクナ)きを患(ウレ)えずして均(ヒト)しからざるを患う″でしょう?」「お、物知りだな?」すると役人が慌てて走って来た。道の先には人だかりができている。沈淇が通りすがりにのぞいてみると、曽銘が刺されて死んでいた。(  ̄꒳ ̄)君子の片鱗を示す六皇子沈淇は阿撿を連れて急いで花芷を探しに向かった。その時、ちょうど商品を受け取りに行く花芷の馬車と出くわす。「何かあったの?」「曽銘が殺された」驚いた花芷は預かっていた木箱を車の柱に叩きつけて錠を壊した。すると箱の中に七星楼と蒋家の取り引きの帳簿が入っている。「かなりの額だわ…早く逃げなくては、蒋家もこの帳簿の存在に気づいたはずよ」すると花芷は沈淇に帳簿を預けて車から降りてしまう。「すぐ城外へ脱出して!」一方、波止場に向かった花容はいつになく無口な蒋徴之を心配した。「徴之?疲れているの?私なら独りで大丈夫よ?」「どこへ行くにも一緒だった…何より今日は…知人と会う君をちゃんと見送りたい」「晏先生はいい人よ?早く姐夫になって欲しい!それはそうと私も実家に帰りたいな 子供が生まれたら里帰りしない?みんなが大喜びするわ」花容の幸せそうな顔を見た蒋徴之は良心が痛み、居たたまれなくなって花容を抱きしめた。「どうしたの?みんなが見てるわ」「…君は歩くのが遅くて出港に間に合わない、やはり私が届けに行くよ」「分かった、じゃあ酸っぱいお菓子を買って来てくれる?」∑(⊙∀⊙)ヒャーーー!ジェンヂー!その頃、花芷は急ぎ蒋府に花容を訪ねた。しかし門番が花容なら友人の見送りで波止場へ行ったと教える。「波止場?…はっ!」一方、蒋徴之は愛する妻の身代わりになると決意、ちょうど桟橋にいた顧晏惜を見つけた。「晏先生!蓉Rが送別の品として金陽の名物を贈りたいと…身重なので私が代わりに来ました」蒋徴之は顧晏惜に重箱を差し出したものの、なかなかふたを開ける勇気がなかった。そんな蒋徴之の様子を顧晏惜は不審に思っていたが、その時、花芷の叫び声が波止場に響き渡る。「イエンシィィィィィィィィィィィィッ!」すると焦った蒋徴之は意を決し、怒号を響かせながらふたを開けてしまう。重箱に仕込んであった火薬が爆発、桟橋が火に包まれた。花芷は巻き込まれずに済んだが、爆風で倒れてしまう。やがて激しい煙が散った時には顧晏惜の姿はなく、花芷が贈ったお守りだけが桟橋に落ちていた。「イエンシー!」矢も盾もたまらず花芷は海に飛び込んだが、顧晏惜を見つけられぬまま溺れてしまう。首の皮1枚つながって一安心の転運使と家職。その時、なぜか息子ではなく嫁が帰って来た。「…なぜお前が?!」すると通りから事故を知らせる声が聞こえて来る。「大変だ!波止場で爆発が起きて死人が出ている!」花容は驚いて戻ろうとしたが、義父の命令で捕まった。豹変した義父の姿に花容は困惑、わけも分からず閨房に放り込まれ、引っ叩かれてしまう。「お前が殺した…私の息子を…徴之はお前を溺愛していた、それなのによくも見殺しにしたな? 疫病神め!お前を守るため徴之は私も母親も捨てたのだ! 良心が残っているならせめて蒋家のために子を産め!」義父は閨房を出ると門に錠をかけた。そこに家職が慌てて駆けつける。「老爺!波止場に花芷姑娘もいたそうです、海に飛び込んで行方不明だとか 溺死したでしょう」花容は自分のせいで愛する夫と姉が死んだと知り、悲しみに打ちひしがれた。花芷は空き家で目を覚ました。部屋には誰もいなかったが、庭で濡れた衣を乾かしている顧晏惜を見つける。花芷は思わず顧晏惜の元へ駆け出し、2人は固く抱き合った。「生きていたのね!」実は溺れた花芷を助けたのは顧晏惜だった。顧晏惜は蒋徴之の様子を見て裏があると察し、先に海に飛び込んで助かったという。「城外に流れついたところで君を引き上げたんだ」すると花芷はお守りを顧晏惜に渡した。「あなたを水中で見失った時、死にたいほど後悔したの あなたと別れてしまったこと、客桟への帰り道、後ろにいると知りながら振り返らなかったこと 七星楼の前で会った時、話さなかったこと…」「つまり…」「沈んで行く時、少しも怖くなかった、死さえ恐れないなら怖いものなんてない もうあなたと離れるのはいや」「はお!」顧晏惜は花芷の手を握りしめ、肩を抱き寄せた。顧晏惜は七星楼と蒋家の関係を知った。そこで転運使を捕らえ、花容を救い出すためにも城内へ戻ろうと決める。すると偶然、空き家の前を陳情(チンセイ)たちの馬車が通りかかった。「司使?!」「どうしてここへ?」「司使は行方不明だし、町中に花芷姑娘の人相書きが 危険を感じて城外に出たところ偶然、六…いや沈大郎と一緒になって 実は我ながら良い仕事したんですよ?」実は陳情は皓月を逃さないよう拘束して馬車に乗せていた。一方、転運使は未だ帳簿が見つからず、家職に探させていた。するといつの間にか正殿に七宿司使の姿がある。「一度だけ尋ねる、花容はどこだ?」花芷は蒋府の前で花容を待っていた。しかし蒋家が次々と官兵たちに連行される中、いつまで経っても花容が出てこない。その時、顧晏惜が現れた。「ねえ、容Rはどこ?」「…残念だ」花芷は金陽府署で無縁墓地に捨てられていた花容の亡骸と対面した。「困った子ね、こんなに汚して…これから綺麗にしてあげる 聞いたわ、かんざしで首を刺したって…痛かったでしょう?姨娘が悲しむわ」その時、手を拭いていた花芷は花容の袖の中から文を見つけた。…娘、皇都が恋しくてたまらない金陽では独りぼっち、優しいのは徴之だけよ食事も口に合わないの、徴之が買ってくれる物を必死に飲み込み、気に入ったふりをしてる本当はどれも好みじゃないけれど、徴之が好きだから安心して、徴之は私を本当に好いてくれてるでも私のせいで死んでしまった、芷姐姐も私に会いに来たせいで災難にごめんなさい、このまま望みもなく生きて、悪人に子供を渡したくない徴之が待ってる、会いに行くわ花容 絶筆…「容R、家に帰りましょう」(´༎ຶོρ༎ຶོ`)その夜、七星楼と与していた転運使と黄(コウ)知州が牢獄で殺された。陳情の報告では叫び声を聞いた者さえいなかったという。「…助けが来たと思って叫ばなかったのだろう、どうやら黒幕は金陽の外にいるらしい だがなぜ皓月だけは無事だった?」実は皓月の監獄の明かり窓から小さな丸めた書き付けが放り込まれていた。…証人は口を封じた、大事を忘れるな…皓月は咄嗟に書き付けを口に放り込み、月明かりを見上げた。「もうすぐね」翌朝、顧晏惜は陸路で皓月を護送することになった。水路の花芷とは一緒に帰れず、そこで護衛に李猴(リコウ)を置いて行くことにする。「気をつけて、皇都で待っている」「あなたも…」すると顧晏惜は後ろ髪を引かれる思いで先に出発した。顧晏惜が帰京して早々、七宿司に皇帝の側仕え・長青(チョウセイ)が訪ねて来た。「参内せよとの命か?」「陛下が皓月仙師をお召しです」つづく※寡きを患えずして均しからざるを患う論語より「不患寡而患不均」少ないことより不平等を心配する孔子が富の量より分配の公平さを重視するよう説いた言葉
2025.08.07
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惜花芷 Blossoms in Adversity第38話正殿に机を運び込み、寄付金の集計を始めた夏金娥(カキンガ)と念秋(ネンシュウ)。花芷(カシ)は家族と共に固唾を飲んで見守ったが、結局、まだ20万も足りなかった。しかしその時、突然、孝衣姿の花琴(カキン)がやって来る。実は花琴の夫で豪商の孫襄(ソンジョウ)が急死、当主を引き継いだのが花琴だった。「いくら足りないの?」(๑•̀ㅂ•́)و✧<金ならある!@琴R花芷は運河補修費用を工面し、顧晏惜(コアンセキ)と一緒に参内した。皇帝は花屹正(カキツセイ)以上に癪に触る者が現れたと苦笑い。すると花芷は工事費用の帳簿管理を任せて欲しいと嘆願し、全財産を投げ打った見返りに昔の家に戻りたいと懇願する。「いいだろう、願いは叶える」約束を取り付けた花芷はすぐ下がったが、その時、顧晏惜まで一緒に出て行こうとした。「イエンシー?どこへ行く?」「今日から工事が始まりますので…」皇帝は初めて自分に逆らった甥の姿に動揺を隠せなかった。花家総出で運河の補修が始まった。夫人たちはもはや身なりなど気にする暇もなく、労働に明け暮れる毎日。それでも家族が揃っていれば何もいらないと実感し、笑い声が絶えなかった。顧晏惜も暇を見つけては花芷を手伝いに来たが、以前より花芷が楽しそうに見えるという。「今までになく気楽なの、銭や商売の心配もなく、よく働きよく食ベて疲れて眠る… あのすくい出した泥で豊かな農地を作り、皆が懸命に運ぶ石や木材で運河の堤防ができるのね 完成が楽しみだわ」「…完成したら皇祖母に君を妻にすると告げてもいいかい?」花芷は突然の求婚に驚いたが、わざと茶化した。「でも無一文でしょう?」「ふっ、君もだろう?」「私にはこれがあるもの」すると花芷は腕輪を見せびらかした。花芷は働き手の民の子供たちが学びたくても学堂に行けないと知った。そこで仕事が終わってから子供たちを集めて字を教え始めたが、これまで学業と無縁だった親たちも参加するようになる。すると阿撿(アケン)こと六皇子が自分も教えたいと花芷に頼んだ。「哥哥に聞いたんだ、僕が字を学べるのは他の子と出自が異なるからだって 民の支えあっての僕だ、だから責任があると思う」そこへ顧晏惜がやって来た。「小六(ショウリク)、お前の責任じゃない」「でも哥哥、花姐姐、僕にやらせて」(  ̄꒳ ̄)やはり天子の器?そんなある日、突然、現場に鄭知(テイチ)がやって来た。花霊(カレイ)は喜んで駆けつけたが、仕事だと聞いていささか落胆する。「それとは別に君に大事な話がある、その~銭もたまったし、おばの承諾も得た」すると鄭知は結納品の箱を見せた。「よければ私と…ぁ、嫌なら…」「申し入れならまず母親か姐姐に…順番が違うわ(クスッ」(^ꇴ^)笑うと可愛い霊Rその夜、鄭知は花霊と一緒に教え子だった小六の授業を参観した。花芷は顧晏惜と学堂の様子を眺めながら、新たな夢が見つかったと明かす。「また稼いでここより大きな学堂をたくさん建てたい」一方、宮中では惠(ケイ)王・顧晏睿(コアンエイ)が父への挨拶のため承露(ショウロ)宮を訪ねていた。しかし長青(チョウセイ)から皇帝は忙しいと断られてしまう。惠王は仕方なく引き上げることにしたが、その時、謁見を終えた皓月(コウゲツ)が出て来た。「殿下にはご機嫌麗しゅう…」皓月はすれ違いざまに上目遣いで皇子を見上げると、惠王は妖艶な天枢使にすっかり心を奪われてしまう。皆が寝静まった頃、花芷と顧晏惜は高台にあるあずま屋で肩を寄せ合い、2人だけの幸せな時間を過ごした。眼下には工事で汗を流した民たちの家を照らす灯火が星のように輝いている。「以前は自分の部屋と窓、そして机とろうそくの火…それが私の世界だった でも今は書を読む暇もないのに、世界が広がった」「以前は花家大姑娘だったが、今は大慶朝の花娘子だからな」「あの頃はあなたと出会えるなんて思ってもみなかった」「…工事が終わったら一緒に北地へ行き、暮らすのはどうだ?」「一家で船に乗って運河を北上するのね?」「花芷、運河が完成したら夫婦(メオト)になろう、いいね?」((( *´꒳`* )))ポワワーンあれから皓月は天象を読んで雨乞いを成功させていた。皇帝は顧晏惜が公務の報告でしか顔を出さなくなり、不満が募る。そして花芷たちはついに1年かけて運河の補修を終わらせた。花芷たちが堤防の完成を祝っていると、皇帝の側仕え・長青が現れた。長青は聖旨を持って輿から降りたものの、良心が痛む。実は皓月は花芷が皇帝を批判して民を扇動するため運河補修に乗り出したと讒言、今や民意を得るため学堂設立まで企てていると報告した。激怒した皇帝は命を取るのが最善の策なのか迷ったが、ある妙策を思いつく。「…花芷姑娘、聖旨を受けよ、皇帝の命である 花公の孫娘・花芷はその富で運河を建設し、民の救済に貢献した その徳をたたえ奉天女(ホウテンニョ)に任命する、ただちに天文院に入るように」花芷はその意味を悟ったが、家族に心配かけまいとした。「娘、天文院は宮中の官署よ、奉天女は天象を見る天文院の女官のこと 私の好きなことができるのよ?」夫人たちは花芷の出世を喜んだが、ふと女官なら宮中で暮らすことになると気づく。しかし詳しい事情を聞く間もなく花芷は長青に急かされ出発した。花芷は沐浴して身を清めてから垂拱(スイキョウ)殿で皇帝に謁見した。「天文院に入れば白髪になるまで出られぬ、分かっているか?」「覚悟はできています、もうここから出られないと… しかし陛下、まさか私をここへ閉じ込めれば晏惜が物分かりの良い甥に戻るとでも?」「心とは愚かなもの、七宿(シチシュク)司は大慶朝の刀であり、晏惜は朕にとって何より大切な刀だ」「陛下、あなたは心の使い方を間違えている、君主でも心は交換できません」「ギギギ…ふぁんすー(放肆)!お前は祖父にそっくりだ!よかろう! その身体を引き裂いて心とやらを見せればよい!」「陛下、私は自害などしません、1年前、陛下とここで謁見しましたね あの時、気づいたのです、陛下は私と晏惜のような関係を永遠に築けないと… 宮門を1歩も出ずとも私と晏惜は同じ空の下で同じ星を見ている! たとえ100年後、共に塵となっても心は互いを惜しみ続けるでしょう! 宮中の壁ごときで私たちの心を引き裂けるとでも思ったのですか?!」 (๑و•̀ω•́)و <畳み掛けて来たぁぁぁぁぁぁっ!一方、七宿司にいた顧晏惜はしばらく独りで考え込んでいた。しかしついに仮面を外し、七宿衛を集合させる。「今日から鄭虎(テイコ)と陳情(チンセイ)に七宿司を率いてもらう」その時、陳情は司使が佩剣を握りしめる様子に気づき、何か大変な事態になると気づいた。七宿衛は司使に付き従うと拝跪したが、顧晏惜は私事に家族がいる部下たちを巻き込めないという。「七宿司と大慶国を守る者が必要だ、忘れるな、お前たちは男として堂々たる道を歩め」皇帝に啖呵を切り、逆鱗に触れた花芷。その時、慌てて長青が駆けつけ、世子が垂拱殿に乗り込んだと報告した。「ふっ、お前も朕と共に見るがいい、朕の可愛い甥がどこまで耐え得られるのかを…」花芷が皇帝と殿門から出ると、顧晏惜はたった独りで衛兵と戦っていた。顧晏惜は何度も斬りつけられながら、垂拱殿へ続く長い石段を登った。宦官に拘束され、ただ見ていることしかできない花芷。その時、すでに満身創痍だった顧晏惜は立ちはだかった衛兵に斬りつけられ、階段を転げ落ちてしまう。「イエンシー!放して!放して!」するとついに花芷は宦官の手を振り払い、顧晏惜の元へ駆けつけた。「星を見るのに…算木を忘れてどうする…宮中の物は使い慣れぬだろう?」顧晏惜は花芷がいつも使っていた算木を渡した。「ゥッ…バカね…」しかし2人の強い絆を目の当たりにした皇帝は激怒、顧晏惜は花芷と引き裂かれ、衛兵に引きずり出されてしまう。皇帝は衝撃を受けた。まさか顧晏惜が切り刻まれる痛みも顧みず、花芷にただの木片を届けに来ようとは。「花芷よ、やるではないか、朕の司使をそこまでそそのかすとは!」( ߹꒳ ߹ )私のイエンシーががが…顧晏惜は慎(シン)閣で軟禁された。すると長青が皇帝から賜った薬を持って駆けつけ、手当してくれる。「長青…知らせてくれてありがとう お前のおかげで花芷に一目会えた、死んでももう悔いはない」「あきらめないでください、生きていれば必ず会える日が来ます」その言葉が傷ついた顧晏惜の心を慰めてくれた。一方、花芷は天文院で皓月と再会した。皓月は垂拱殿の前が血まみれだったと聞き及び、顧晏惜が花芷に会いに来たのだと気づく。「不思議でならない、ごく平凡なあなたのどこにそれほどの魅力があるのか」「使君にも分からないことがあるのですね?」花芷にやり込められた皓月は憮然とし、ともかく己の立場を理解して自分に仕えるよう命じた。実はこの1年で3回の雨乞いに成功、晧月は褒美として侍女を戻してもらい、宮中への出入りもできるようになったという。療養していた顧晏惜が床を離れた。すると窓から偶然、天枢使の侍女たちが宮道で荷物を運び入れる様子を目にする。そこで陳情を呼ぶよう頼んだ。「司使!ご無事でしたか!」陳情は安堵すると早速、司使から密命を受けた。「あの箱の模様は胡(コ)国のものだ、宮中に何を頻繁に運び入れているのか調べてくれ 皓月の一挙一動から目を離すな」「何かあれば報告します、くれぐれもお気をつけて」「はお」つづく
2025.08.09
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如懿传 Ruyi's Royal Love in the Palace第54話「皇子か公主か」うっすら雪化粧した紫禁城の朝、翊坤(ヨクコン)宮で新しく入宮した3人の妃のお披露目があった。炩(レイ)妃・衛嬿婉(エイエンエン)は上位風を吹かせ、恪貴人(カクキジン)・拝爾果斯(バイルガス)氏に上等な龍井(ロンジン)茶だと勧める。すると愉(ユ)妃・珂里葉特(ケリエテ)海蘭(ハイラン)が、蒙古(モウコ)出身では南方の茶が飲み慣れないのではと気遣った。恪貴人は確かに普段は乳茶を飲んでいると答え、嬿婉は恥をかいてしまう。「気が利かなくてごめんなさい…」「恪貴人妹妹、許してやってね~炩妃は皇上しか気遣えない、他の者は眼中にないの~」嘉貴妃(カキヒ)・金玉妍(キンギョクケン)の含みある言葉は、新人3人への最初の洗礼となった。侍女・福珈(フクカ)は新しい妃たちに皇太后からの褒美を届けた。3人は礼儀正しく上品で、身の程をわきまえているという。皇太后は皇帝が後宮の争いに懲りて控えめな女子を選んだのだと納得し、皇后も懐妊したのでもう心配ないと言った。皇帝も自分を遠ざけてはいるが、還暦の祝いに木蘭囲場(モクランイジョウ)で仕留めた熊の毛皮で作った膝掛けを贈り体面は守ってくれている。また皇后・烏拉那拉(ウラナラ)如懿(ニョイ)は愉妃と一緒に縫った外套を届けていた。その日、乾隆帝(ケンリュウテイ)・弘暦(コウレキ)は咸福(カンフク)宮の中庭で雪だるまを作る恪貴人を目を細めて見守っていた。そこへ炩妃が訪ねてきたと報告が…。恪貴人は皇帝には知らせず、肉が焼けるまで殿内で待つよう勧めて門へ向かった。すると冷遇されている衛嬿婉が差し入れの雉(キジ)を口実に自分も仲間に入れて欲しいという。しかし恪貴人は鹿血酒の件を持ち出し、門前払いした。翊坤宮に承恩(ショウオン)公夫人がやって来た。しきたりでは母親の参内は妊娠8ヶ月で認められるが、弘暦が6ヶ月で許してくれたという。母は娘が寵愛されていると知って喜び、お腹が突き出ているので男の子だと期待した。しかし如懿は侍医から女の子だと言われたと教え、優秀な侍医なので間違いないという。母は落胆したが、公主を生んだ後に皇子を産むのもいいと笑った。宮中での話題はもっぱら皇后のお腹の子の性別だった。弘暦も江与彬(コウヨヒン)に性別が分かったか確認したが、江侍医は脈が強い時と弱い時があるため、何とも言えないと言葉を濁す。如懿の前では公主でも構わないと笑う弘暦、しかし如懿はもちろん弘暦の希望を重々、承知していた。衛嬿婉は永寿(エイジュ)宮に産婆の田(デン)氏を呼んだ。いきなり銀子を渡された田氏は何か頼まれるのかと身構えたが、炩妃はただ自分のことをずっと気にかけていたという。すると嬿婉はそれとなく揺さぶりをかけて様子を見た。「皇后のお産の時はあなたが呼ばれるはずね…無事に生まれると思う?」驚いた田氏はその場にひざまずき、流石に皇后には手出しできないと訴える。「ご容赦ください、相手は他でもない皇后ですよ?国母である皇后の初めてのお産です 皇上も太后も心配なさっており、過ちは許されません」「…ではしっかり仕えなさい」嬿婉は何も強制せず、田氏を下げた。侍女・春嬋(シュンセン)は仕送りにも事欠く主人がなぜ見返りも求めず銀子を渡したのかいぶかしむ。しかし嬿婉は田氏が役に立つと考え、取り込んでおきたいと言った。「必要になったら動いてもらう」惢心(ズイシン)のお産が近づいていた。皇后の脈診に来た江侍医は女の子のようだと報告したが、皇帝の望みは叶いそうだと教える。「本当に皇子なら用心しないとね…」如懿は周りの者を失望させたくないと説明した。江侍医は事情を察し、民間の言い伝えを教えることにする。するとその日から如懿は四川の料理人に頼んで辛い料理ばかりを所望した。ある日、嘉貴妃の侍女・麗心が主人の好物だという酢杏(スアンズ)のお裾分けにやって来た。しかし侍女・容珮(ヨウハイ)は皇后が酸っぱい物を嫌いになったと教える。如懿はいらないと断ったが、母の勧めでとりあえず受け取っておくことにした。金玉妍は皇后が酢杏に興味を示さず、辛い物を好んでいると聞いて安堵した。皇帝は嫡子の皇子を何より重んじるため、公主なら息子の脅威とはならない。しかし第4皇子・永珹(エイセイ)はもし公主でも嫡母が再び懐妊したらどうするのかと呆れていた。それからしばらくして金玉妍は無事に第11皇子・永瑆(エイセイ)を出産、あとは皇后が公主を産むのを待つだけだったが…。雪解けの季節になり、如懿は安産祈願を済ませた。内務府からはお産の準備で20名の女官が遣わされ、産婆の中には田氏もいる。容珮は念には念を入れ、皇后が口にする菓子やお産に使う道具など、何度も検査していた。夜になれば本当は酸っぱい物が食べたい皇后のため、寝所を暗くして就寝したと見せかけてから酸の物を準備する。すると如懿は布団をかぶり、小さな明かりだけで食べたいだけ酸っぱい物を頬張った。いよいよ如懿のお産が始まった。弘暦は奉先(ホウセン)殿にこもり、ひたすら先祖に無事な出産を祈る。しかし初産の如懿は難産で、丸一日たってもまだ産まれなかった。誰もが気を揉んでいたが、ついにその時が訪れる。太監・李玉(リギョク)は一目散に奉先殿に駆けつけ、皇后が無事に出産したと知らせた。「皇上(ゼエゼエ)皇上、ご報告です(ゼエゼエ)」「どうだ?」「生まれました!」「…公主か?」「皇子です、皇子です、皇上!」金玉妍は皇后が皇子を産んだと知り、ようやくまんんまと騙されたと気づいた。皇子だと知っていたら…知っていたら…。金玉妍は無能な母だと自分を責めたが、永珹は心配せずとも赤子に負けるはずないと安心させる。確かに皇帝が一番、期待をかけているのは誰でもない優秀な永珹だ。金玉妍はあきらめるのはまだ早いと気づき、皇后の嫡子より第4皇子のほうが優秀だと朝臣に知らしめればいいと奮起する。「命を投げ出す覚悟で賭けに出られる?」「はい、母上の期待を裏切りません」一方、翊坤宮は幸せに包まれていた。弘暦は念願の嫡子に恵まれ、第12皇子に永璂(エイキ)と名付ける。海蘭は永琪(エイキ)が生まれた時、皇帝が″穆天子伝(ボクテンシデン)″の″璂と琪は玉属なり″から名付けてくれたことを思い出し、2人が良い兄弟になれると喜んだ。この秋、第3皇子・永璋(エイショウ)と第4皇子・永珹、第5皇子・永琪は父と一緒に狩りに出かけることになった。3兄弟は訓練場で弓の稽古をしていたが、永璋は暑いと言って早々に帰ってしまう。永珹はそんな3兄を冷ややかに見送ると、5弟に自分たちは気を抜かずに続けようと気を引き締めた。「お前の騎射は評判だ、披露してみろ」「はお!」しかし永琪は的を外し、やはり4兄には及ばないと言った。金玉妍は養心殿で献身的に皇帝に仕え、探りを入れた。「皇上?木蘭囲場へは皇后娘娘も同行するのですか?」「回復が早いゆえ秋頃なら問題なかろう」当てが外れた金玉妍は思わず、皇后と片時も離れたくないのかとぼやいてしまう。弘暦は怪訝そうな顔をすると、永珹の騎射は上達したかと話を変えた。「永璋には期待できぬゆえ永珹を長子と思って育てている」←結構ひどいw「ええ(^ꇴ^)!永珹も己の責任の重さを自覚しています」「そうか、朕も将来は永珹に支えて欲しい」金玉妍は皇帝の言葉にすっかり気を良くし、永珹の将来に期待した。永琪は延禧(エンキ)宮へ戻ると、改めて弓術の腕を磨いた。そこへ海蘭がお茶を差し入れにやって来る。延禧宮は辺ぴな場所にあるため誰も住みたがらず、そのお陰で親子水入らず、こうしてこっそり弓の練習もできた。永琪はすでに目隠しで射られるほど上達していたが、母から才能を隠しておくよう命じられている。確かに4兄は心が狭い、今は力を蓄える時期だと心得ていた。←これもひどいwしかし12皇子の話になると、永琪は急に不安そうになる。「母上、義理母上はもう私を可愛がってはくれませんね…」「何を言うの?あなたは長子でも嫡子でもなく、即位後、初めて誕生した皇子でもない 義理母上のおかげで今があるのよ?勝手な憶測はやめなさい」「二度としません」すると永琪は4兄が馬術と弓術の稽古に今までにないほど精を出していると教えた。どうやら木蘭囲場で皇帝の歓心を買うつもりらしい。海蘭は知らないふりをするよう指示し、木蘭囲場では第4皇子のそばを離れないよう命じた。秋は狩りの季節、皇帝一行は木蘭囲場に天幕を構えた。ただし草原では風邪を引きやすいため、皇帝の命で幼い皇子たちは擷芳殿(ケツホウデン)で留守番となる。如懿も永璂を預けて来たが、舒妃(ジョヒ)・葉赫那拉(エホナラ)意歓(イカン)と婉嬪(エンヒン)・陳婉茵(チンエンイン)が残っているので安心していた。凌雲徹(リョウウンテツ)が木蘭囲場に移って2年、一体どうしているだろうか。弘暦の狩りにお供しているのは蒙古出身だけあった馬術が得意な恪嬪だった。←いつの間にか嬪しかしここ2日で獲れた獲物は数匹のうさぎと鹿、山羊だけ…。弘暦はかつて熊を射止めたこともあったと不満を漏らし、これでは楽しめないと言った。官吏たちは野生の馬が侵入したので警護を配したため、獲物が近づかないのだと説明する。すると弘暦は暴れ馬なら自分が手懐けると告げ、午後は皇子と回るので獣を放っておくよう命じた。金玉妍はそろそろ皇帝が戻る頃だと気づき、永珹を連れて挨拶に向かうことにした。するとその途中、馬を連れた凌雲徹と出会い頭にぶつかりそうになってしまう。↓嘉貴妃の頭がデカすぎw金玉妍は激怒し、永珹に自分を辱めた罪人だと教えて打ちのめすよう命じた。しかし思いがけず邪魔が入る。ちょうど天幕に帰るところだった如懿が海蘭と一緒に通りかかり、永珹をたしなめたのだ。「永珹、奴婢のしつけは他の者にやらせなさい、皇子が手を出すなどはしたないわ」「承知いたしました」金玉妍は仕方なく引き下がり、苛立ちながら去って行った。如懿はようやく凌雲徹と再会を果たし、歩きながら近況を尋ねた。凌雲徹の話では狩りの時期以外は誰も来ないため、毎日、馬の餌やりや小屋の掃除をしているという。「痩せたわね?目つきも変わった…」「毎晩、月を見ると行宮でのことを思い出します 打たれるのは構いません、ただ濡れ衣で追い払われたことが悔しいのです」「今は耐えなさい、何のために耐えるかよく考えて」「堂々と戻れとの言付け、覚えています」すると凌雲徹は皇后に感謝を伝え、改まって頭を下げた。つづく(  ̄꒳ ̄)5阿哥も12阿哥も『えいき』になっちゃう〜あそうか、日本語読みだもんね〜と思ったらぴんいんでも『よんちー』だった件…何が違うのかな?
2019.11.24
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长歌行 The Long Ballad第18話「新しい家族」阿詩勒隼(アシラシュン)の幕僚に迎えられた李長歌(リチャングァ)。その夜、娘の叫び声を聞いて天幕を出てみると、酔った兵士が女の奴隷を無理やり連れて行くところだった。長歌は横暴な兵士から娘を救出、弥弥古麗(ミミクリ)は眉目秀麗な十四郎にすっかり心を奪われてしまう。長歌は弥弥に食事や着替えを与え、寝台で寝るよう勧めて天幕を出た。やがて夜が明ける頃に戻ってみると、弥弥は机にうつ伏したまま熟睡している。長歌はそのうち出て行くだろうと思い床についたが、目が覚めると弥弥は追い出さないで欲しいと懇願した。そこへ昨夜の兵士から報告を聞いた穆金(ムージン)がやって来る。穆金は弥弥を鷹団の幕営から追い出すと伝え、無理やり腕を引っ張った。すると驚いた弥弥は穆金の手に噛みつき、十四郎の後ろに隠れてしまう。騒ぎに気づいた阿詩勒隼が長歌の天幕にやって来た。長歌は弥弥をそばに置きたいと頼んだが、隼は間者となり得る者を留め置くことはできないという。しかし長歌は弥弥を自分が管理すると断言した。隼は確かに長歌の世話係には女が適任だと気づき、結局、黙って見逃してくれる。驚いた穆金は慌てて隼を追いかけ、十四郎を少しは疑うべきだと諌めた。「中原人は腹黒い!…あ、隼、別に他意はないんだ」穆金はうっかり口を滑らせたが、隼は笑顔で天幕の中へ消えて行った。長歌は昨夜、外で時間を潰したせいか風邪を引いた。今夜は早めに床に入ったが、やがて長歌は激しく咳き込み、うわごとのように寒いと訴え震え始める。責任を感じた弥弥は寝台に入って十四郎を温めたが、そのうち一緒に眠っていた。翌朝、長歌が目を覚すと弥弥が横で寝ていた。「…歩真(ブジェン)、動かないで」「ぶじぇん?…歩真って誰だ?!」寝ぼけていた弥弥は驚いて起き上がると、そこへちょうど穆金が入って来た。穆金は2人が共寝していたと誤解、慌てて出て行ってしまう。弥弥は天幕を飛び出し、穆金に李軍師の天幕に食べ物が足りないと訴えた。しかし穆金は天幕ごとに割り当てが決まっていると冷たい。弥弥は仕方なく勝手に食べ物を見繕って持ち帰ろうとしたが、穆金が立ちはだかった。すると弥弥は穆金を蹴飛ばし、天幕へ戻ってしまう。長歌は″歩真″が弥弥の家族だと分かった。しかし弥弥は阿詩勒部の侵略で大勢が亡くなり、家族はいないという。長歌は自分も家族がいないと話し、仇敵に殺されたと教えた。「これからは私を家族だと思って」「うん!」一方、雲州の西郊織坊(セイコウショクボウ)では明日の納品に向け、織子たちが夜を徹して布を織っていた。織り機どころか糸を巻き取ることさえできない李楽嫣(リラクエン)は少しでも手伝おうとするが、かえって迷惑をかけてしまう。柴(サイ)女将は邪魔ばかりする楽嫣に激怒して工房から追い出し、陽が昇る頃にはようやく商品が完成した。女将たちが工房を出ると楽嫣が待っていた。楽嫣は謝罪してもう一度だけ機会が欲しいと訴えたが、女将もただ飯を食わせる余裕はない。「早く出て行って…こんな人が生きていても食糧の無駄よっ」すると楽嫣は泣きながらどこかへ行ってしまう。織子たちはさすがに言い過ぎだと心配したが、女将はどうせ死ぬ勇気などないと言い放った。弥弥が穆金の股間を蹴り飛ばした武勇伝はあっという間に広まった。面目を潰された穆金は怒り心頭だったが、弥弥はこれを機に一目置かれるようになる。鷹団で十四郎という家族と出会い、自信まで取り戻した弥弥、すると川で洗濯しているところへ穆金が現れた。弥弥は穆金の恨み節など何処吹く風だったが、十四郎の悪口を言われた途端に食ってかかる。「彼の悪口は許さないから!」激怒した弥弥は穆金に殴りかかったが相手にならず、急にへそを曲げて帰って行った。穆金は呆然と弥弥の背中を見送りながら、ふと自分の激しい鼓動に気づく。「(はっ!)俺はバカか!李十四郎の女だぞ?!」織物工場を追い出された楽嫣は死ぬしかないと思い詰め、林の中で縄を枝に引っ掛けていた。「長歌…私が枕元に立ったら怖がるかしら?」するとそこへ柴女将が現れた。女将は死ねと言われてすぐ死ぬほど軽い命なのかと呆れ、死ぬも生きるも本人次第だと諭す。「さっきは言い過ぎたわ、ごめんなさいね」女将は楽嫣に笑顔が戻ると安心し、帰って行った。楽嫣はもう一度、雇ってもらえるよう女将を追いかけ西郊織坊に戻った。すると楽嫣に気づいた織子が胡(コ)商人に手巾の刺繍をしたのはこの娘だと紹介する。商人が見ていたのは偶然、布の間に紛れ込んでいたうさぎの刺繍だった。「これは素晴らしい!もっとたくさん売ってもらえるかい?」驚いた女将は咄嗟に楽嫣を工房の織子だと紹介、思いがけず大量注文をもらうことに成功した。その夜、阿詩勒隼は長歌だけに羊肉を振る舞った。穆金と弥弥が食糧で揉めていたと耳にし、軍師に相応の待遇をする必要があるという。「…穆金たちに肉を焼いたことがある?」「ない、これが初めてだ…幼い頃、義父と羊肉を焼いたことがあった 自分でやりたいと言い張った結果、焦がしてしまい、義父が焦げた部分を食べてくれた それで義父のために焼き方を学んだんだ」幼い頃は義父も隼を可愛がってくれたが、頭角を表してくると徐々に態度も変わって行った。「お前の父親は?」「話すことなんて何もない、そばにいなかったから…」「だろうな、太子ともなれば忙しくて当然だ」「(はっ!)いつ知った?」「幽州で都督府に自由に出入りしていただろう?それに…永寧郡主と呼ばれているのを聞いた」驚いた長歌は身分を知りながらバラさなかったのは利用するためだと誤解した。これまで長歌を助けるために奔走してきた隼は感謝されるどころか疑われ、思わず肩を落とす。「確かにこうして草原でお前のために肉を焼いている…必死で利用しているよな?」( ̄▽ ̄;)ぁ…@チャングァ阿詩勒隼は倒木に座っている長歌に羊肉を渡し、隣に腰掛けた。「私の本当の名前は李長歌よ、長歌という名前が好き」「チャングァか…チャングァ」隼は長歌を見つめながら初めて名前を呼んだが、急にこそばゆくなって顔を背けてしまう。すると長歌が隼の肩に頭を乗せて身を委ねた。(๑°⌓°๑)ハッ!.oO(何の真似だ?まさか俺に身を捧げると?!「オイッ!暗闇の中だぞ?俺はこれでも男だ…さすがに良くない」その時、長歌の手から羊肉が落ち、腹部を押さえて苦しんでいると分かった。「長歌?!」阿詩勒隼は長歌を抱きかかえ、急いで天幕へ連れて帰った。その様子をちょうど穆金に見られてしまう。弥弥は具合が悪くなった十四郎をひとまず寝かせたが、その時、出血に気づいた。顔を見合わせる隼と弥弥…。弥弥は十四郎が女だと気づき、慌ててお腹を温めることにした。そこへ何も知らずに穆金がやって来る。「(はっ!)どうした?十四郎は負傷したのか?!」焦った隼は穆金を外へ引っ張り出し、怪我ではないと安心させた。「怪我じゃないって…え?…まさか?」穆金はこれでようやく隼がなぜ十四郎を特別扱いして来たのか分かった。弥弥は淡い恋心を抱いていた相手が女だと知った。しかし長歌がただ男装しているのとは違い、女である自覚がないと呆れる。「どういうつもりなの?」「私にもわからない…今まで考えたこともなかった」思えば師匠たちは皆、天下を支える男たち、一方で妻妾は美しい身体に豪華な衣装をまとい、各自が思惑を抱いていた。「私とは無縁だわ…」「とにかく数日はおとなしくして、男たちと野ざらしになっちゃだめ」すると弥弥は特勤がこの秘密を知りながら隠していたと知り、長歌に気があるという。長歌は特勤が自分を利用しているだけだと否定し、だからこそ気にかけているのだと認めなかった。楽嫣は刺繍の腕を見込まれ、ようやく織物工場で自分の居場所を見つけた。これまで世間知らずだった楽嫣だったが、自分で働き、生きることの大切さを身をもって知る。そして皇族が国や民を守る代わりに、民たちは懸命に働いて皇族を支えているのだと実感した。長歌は体調が戻り、気分転換に外へ出た。すると阿詩勒隼が現れ、赤い外套を贈る。長歌はいらないと言ったが、隼は寒い時に着るよう勧めた。「何もしないうちに倒れては困るからな…世話係は?」「衣を洗いに行った」「お前のような主に仕えられて幸運だな」「主従じゃない、大切な友だちだ、人の人生は別れの連続でもある …幸運なのは私の方、大切にしたい人に出会えたんだもの」「俺もだ…」長歌は隼の言葉を聞いて気恥ずかしくなり、暗くなる前に巡回に戻るよう促した。しかし隼は長歌を連れて行きたい場所があるという。阿詩勒隼は赤い外套をまとった長歌を連れて蛍を見に行った。「なんて美しいの~蛍を見るのはきっとこれが今年、最後ね」「来年もあるさ」「来年なんて自分がどこにいるのかさえ分からない、もうこんな機会はないかも…」「来年も見たくなったら俺を呼べばいい、どこにいても駆けつける」「…たぶん無理よ、蛍のように美しいものは儚いのが常、期待してどうするの?ふっ」(´・_・`)、しゅんとする隼…wつづく(๑´ω`๑)すぁんったら~にしても長歌の設定が無理くり過ぎるwまあ~チャンツィが15歳だからねwww
2022.02.20
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斛珠夫人 Novoland:Pearl Eclipse第39話「奇跡の雨」飢饉に見舞われた西南。西平(セイヘイ)港刺史・劉昌平(リュウショウヘイ)は朝廷に援助を上奏していたが、なぜか食糧ではなく斛珠(コクジュ)夫人がやって来た。西平港商会会長・百里塬(ヒャクリゲン)は女子に救済役など務まらないと高を括っていたが、淳容(ジュンヨウ)妃方(ホウ)氏と言えば前左菩敦(サホトン)王を仕留めた凄腕、劉昌平は見抜かれやしないかと気を引き締める。すると海市(ハイシー)は早速、百里塬の自尊心をくすぐった。「″百里″とは宛州南淮(エンシュウナンワイ)の百里氏か?」「さようです、よくご存知で…ですが百里氏は衰退し、今ではその話をする者もおりません」「方氏も百里氏も名門ゆえ当然、知っている、かつて先祖たちは交流もあっただろう」おだてられた百里塬は上機嫌だったが、劉昌平はやはり侮れない相手だと警戒した。一方、方鑑明(ホウカンメイ)は鮫珠のおかげで小康状態となった。しかし鮫珠で血毒を取り除いても大本を絶てたわけでないと分かっている。すると鑑明は早速、皇帝に謁見し、淳容妃の出発はいつだったのか聞いた。( ー̀ωー́ )<…チッ、誰から聞いた?!( ತ _ತ)<陛下が昏睡中の私に…(; ̄▽ ̄)<朕か…褚仲旭(チョチュウキョク)は海市自ら救済の任を努めたいと申し出たと釈明した。「方海市は籠の鳥ではない、翼を広げて飛んでこそ幸せになれるのだ… 心配なのは分かる、だが生涯、守り続けられるわけではない 鑑明…お前にも手放すべきことがある」その夜、駅間でささやかながら歓迎の宴が開かれ、斛珠夫人は気分良く部屋へ戻った。百里塬はやはり夫人は張子の虎だったと安堵し、名門出身の深窓の麗人が被災民を本当に気にかけるはずがないという。どうやら用意していた偽の公文書さえ出番がないようだ。「片付けますか…決めた通りに進めればいかようにも対処できます」しかし劉昌平はどこか懐疑的だった。海市は酔ったふりをして部屋へ入ると、急にしらふに戻った。どうやら刺史たちは何か隠している様子、そこで早速、偵察に出かけることにする。玉苒(ギョクゼン)は指示通り夫人の服を着せた張り子を座らせ、窓辺に常に影を映して居留守を使うことにした。「覚えておいて、干ばつに苦しむ西平港のため私は部屋で雨乞いをする 雨が降るまで一歩も外へは出ないとね」夜の炊き出し所。被災民たちはここで水のような粥だけもらい、なぜか街を追い出されていた。海市は状況を探るため被災民たちをつけて行くと、実は被災民たちは斛珠夫人が去るまで山の窪地で過ごさねばならないという。「以前は2つの市場に炊き出し所があって朝晩の粥には飼料も混ざっていたけど生きられた 倉の白米は数月前まだ平穏だった頃に劉昌平が船団の頭領に売ったわ、倉に残ったのは飼料だけ 龍尾神の使者・斛珠夫人が運んできたのは食糧ではなく厄介ごとだけよ 劉昌平と商会は事実を知られることを恐れ、残り少ない米を穀物倉庫へ入れた 体裁上、臓物の汁を粥に変えたけど、数が足りないから私たちを追い出しているの」翌朝、劉昌平は駅館に斛珠夫人を訪ね、劇団を手配するので観劇してはどうかと勧めた。しかし玉苒は夫人が雨乞いの祈祷に専念するため部屋から出られないという。劉昌平はならば食事を届けると食い下がったが、その時、殿内から声が聞こえた。「劉大人、心遣いに感謝する、だが留まられては気が散る」「では何なりとお申し付けください、失礼いたします」劉昌平は引き下がったが、夫人の声が違うと気づいていた。駅館に戻った海市は大徴軍からの鳥文に目を通した。すると食糧を乗せた船がまだ越州を出港していないという。商会は荒波で船を出せないと言っているとか、しかしこの季節の波は高くないはずだ。「故意に引き延ばしているのね」一方、刺史府では劉昌平と百里塬が密偵の報告を聞いていた。斛珠夫人は確かに駅館の部屋にこもっているという。2人はひとまず安堵したが、百里塬はこのまま越州から食糧が届かなければ当地の白米はもたないと焦った。「…夫人は雨を降らせると自らおっしゃった、ならば我らはそれを利用しましょう」玉苒は越州に鳥文を放った。「この知らせが届けば船は出ますか?」「待たねば…」なぜか夫人は雨が降るのを待つという。その頃、食糧の到着が遅れていると聞いた方鑑明は再び皇帝に救援への派遣を嘆願していた。このままでは暴動に発展するのは必至、この機を利用して海市の命を狙う者が現れる可能性がある。「死んでも他の者には任せられません!」しかし褚仲旭は方海市なら対処できると信じ、むしろ鑑明の身体の方が心配だと反対した。すると鑑明は拝跪し、海市の無事を見届けなければ死んでも死にきれないと訴える。褚仲旭は鑑明の決意が変わらないとあきらめ、せめて鮫珠の薬を持って行けと言った。褚季昶(チョキチョウ)は方鑑明が出立したと聞いた。方向から察するに西平港だという。「私の策を見抜くとは賢い、しかし残念だ〜西南は遠すぎる、方海市を救たくても手遅れだ」被災民たちは時間になると炊き出しに集まった。そこで兵士は斛珠夫人が来ても食糧は届かず、雨乞いと言って炊き出しに顔も出さないと触れ回る。こうして被災民の怒りの矛先は斛珠夫人へ向かった。そこで劉昌平と百里塬は官吏たちと駅館を訪ね、夫人の安全のためにも西平港を離れた方がいいと説得する。しかしその時、暗雲が垂れ込め、雷鳴と共に雨が降り出した。「何とか間に合ったわ…船はすでに越州を出港した、食糧は3日以内に到着するでしょう 明日からは町を見ます、そうだ、劉大人、食糧が足りるなら被災民を戻してはどうかしら?」「直ちに手配します」やはり夫人は只者ではなかった。一方、方鑑明は道中で海市の動向を知った。食糧は斛珠夫人の命で大徴軍が護送、すでに越州を出港したという。また西平港では大雨が降り、暴動どころか斛珠夫人は被災民から本当に龍尾神の使いだと崇められていた。玉苒はなぜ夫人が雨を降らせることができたのか不思議だった。すると海市は駅館に到着した時、中庭で″風雨花″と呼ばれる赤い花を見つけたという。故郷で良く見るこの花は湿気に敏感とされ、急に花を咲かせた時は7日以内に必ず雨が降った。「到着した日にはもう十分に開いていたわ」確かに南方の形勢は複雑だが、多くの人々が龍尾神を信仰していた。海市はその信仰心を利用し、雨乞いが成功すれば必ず自分に畏敬の念を抱くと考えたという。そこで越州に潜入していた大徴軍に″西平港で雨が降ったら食糧を運ぶ船を掌握せよ″と命じていた。もし失敗した場合は巡回の印で脅すつもりだったが、血を流さず済んだのは運が良い。玉苒はここで初めて夫人が巡回の印を大徴軍の首領に預けていたと知った。「夫人は思慮深く機知に富み、男なら将軍か宰相の器です」「ふっ、それより食糧が到着する前に西平港の虫けらを退治しなくては…」斛珠夫人が官吏たちを引き連れ居北倉の視察にやって来た。被災民たちは夫人の姿に驚き、何事かと集まり始める。すると倉にはわずかだが確かに白米があった。劉昌平と百里塬は胸を撫で下ろしたが、その時、海市の号令で大徴軍が現れる。大徴軍は朝から軍営に出かけ兵糧を回収、しかしその中身は全て飼料に取り替えられていた。海市は民を蔑ろにして西平港を苦境に立たせた劉昌平と百里塬を弾劾、さらし首にするよう命じる。驚いた百里塬は全て自分の考えだったと認め、劉昌平は無関係だとかばった。「1斤の白米を飼料に替えれば10斤です! 数ヶ月前にはすでに干ばつの件を上奏しました だが奏状は陛下まで届かず、越州からの食糧も来ない! 海は季節の強風が吹き荒れ、瀚(カン)州への商船は出航しても食糧を運ぶ船は来ません 劉大人は倉の食糧を売るしかなかった、その銭で飼料を買いました だから今日まで皆、生きてこられたのです!」全てを知った被災民たちは劉昌平と百里塬を許して欲しいと訴えた。海市は善悪を一面からでは判断できないと話し、良心に恥じることがなければ生きられるという。「必ず公正に判断しましょう」すると再び恵みの雨が降り始めた。海市が手のひらをかざすと、龍尾神が与えた印が光る。被災民たちは海市が確かに神の使いだと感激し、その場で平伏し崇めた。その様子を見ていた方鑑明は形勢が安定したと知り、海市に会わず、陰で見守ると決める。つづく( ๑≧ꇴ≦)師父、なぜねずみ男にw
2022.11.13
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星汉灿烂 Love Like the Galaxy 第17話「虎穴に入りて」凌不疑(リンブーイー)は脱獄した樊昌(ファンチャン)を追っていた。その頃、樊昌は肖(シャオ)世子の配下に助けられ、都近くの潜伏先へ到着する。安堵する樊昌だったが、配下は口封じのためいきなり斬りかかった。しかし危ないところで凌不疑が駆けつけ救われる。「凌将軍、助けてくれ!何でも話す!」不疑はひとまず樊昌を避難させると、たった独りで賊と渡り合った。側近の梁邱飛(リャンチゥフェイ)と梁邱起(リャンチゥチー)は黙って若主公を見守った。「我々に手出しもさせぬとは…ご機嫌斜めなのか?」「…樊昌が逃げなければ程(チォン)家一行を屋敷まで送れたからな」すると邱飛はむしろ若主公の邪魔立てをした賊が不憫になった。一方、程家では珍しく蕭元漪(シャオユエンイー)が床に就ていた。程始(チォンシー)は夫婦となって二十数年、夫人が初めて寝込んだことに動揺を隠せない。「蕭氏が没落した時も気丈だったのに、たかが娘の縁談のことで倒れるとは…」手持ち無沙汰の少商(ショウショウ)は程姎(チォンヤン)に看病を交代すると声をかけたが、蕭元漪は娘を拒んだ。「やはり姎姎(ヤンヤン)はいい子ね…嫋嫋(ニャオニャオ)の縁談を先に進めるなんて私はどうかしていた 気に入った人がいたら教えなさい、必ず話をまとめてあげる」「婚姻は両親が決めるもの、私は伯母上に従います」少商は居たたまれなくなり、湯を替えてくると口実をつけて寝所を出てしまう。回廊で落ち込む少商、そこへ万松柏(ワンソンバイ)が萋萋(チーチー)を連れて母の見舞いにやって来た。( ゚ェ゚)ママン、もう何なの?少商は大好きな萋萋との再会を喜び、自分の居所で近況を報告した。しかし萋萋は少商の相手が楼垚(ロウヤオ)だと知り困惑する。楼垚と言えば何昭君(ハージャオジュン)に虐げられている姿しか思い浮かばず、おとなし過ぎないかという。「そこが好きなの、あんな従順な夫はいないわ 私が作業する時は助手になり、罰を受ければ酒を届けてくれる」「…でもそれって雑用でしょう?蓮房(リエンファン)にもできる」萋萋は夫婦なら両思いであることが大事だと言ったが、少商にはまだ男女の情が分からなかった。「遊び相手を夫にするのが一番よ!」「そうね…私も従順な夫を探す!」すると頌児(ソンアル)と少宮(シャオゴン)がやって来た。顔を合わせれば喧嘩になる頌児と萋萋。周りは2人がお似合いだと分かっていたが、萋萋は気づかない振りをしていた。すると万松柏を見送りに出た程始たちは偶然、中庭で言い争う頌児と萋萋を見かける。「…この前、狩りで鹿の筋を手に入れたの、弓の弦にして、次は負けた言い訳なしよ!」万松柏は娘が自分ではなく頌児に鹿の筋を贈ったと知り、顔をほころばせて帰って行った。しかし蕭元漪は帰京してから自由奔放な息子たちの様子を心配し、師匠を招いた方が良いと思いつく。「家塾を開き、聖賢の教えを授けないと…」程家は白鹿山から師を招くことにした。この話を知った袁慎(ユエンシェン)は自ら名乗りを上げ、早速、曲陵(キョクリョウ)侯府へ向かう。従者は仕官もせず師匠になるという主に頭を悩ませたが、ちょうど門の前に楼家の馬車が止まるのが見えた。すると楼公子が母親と降りて来る。まさに渡りに船、従者は楼家が縁談の話に来たと伝え、日を改めようと提案した。( ತ _ತ)<…戻るぞ(; ˘ω˘)<やっと諦めた…ホッ( ๑≧ꇴ≦)ノ<誰が諦めたんじゃ!もっと凛々しい衣に着替えて来る!楼垚は母を連れて程伯夫人の見舞いにやって来た。楼二房夫人は少商を気に入った様子、しかし蕭元漪は婚姻を急いでいないと反対の意をほのめかす。すると青蓯(チンツォン)が現れ、今日は吉日なのか賓客がまた訪ねて来たと報告した。程家の家塾の師匠として袁慎がやって来た。驚いた少商は父に楼垚を推薦したが、素直な楼垚は絶世の才を持つ師兄の足元にも及ばないと辞退してしまう。一方、善見(シャンジエン)を敬慕する程姎は思わぬ朗報を耳にし、密かに心を躍らせていた。( ゚ェ゚)善見、マジで何なの?文(ウェン)帝は樊昌の脱獄が実は子晟(ズーション)の罠だったと知った。樊昌を泳がせたところ肖世子の刺客と合流、殺されかけたところを捕まえたという。樊昌は肖世子から連合での謀反を持ちかけられ野心を抱いたと供述、決起したら雍(ヨウ)王が協力し、馮翊(ヒョウヨク)郡と蜀(ショク)で手を組み大事を成す約束だった。命の恩人でもある雍王の裏切りに動揺を隠せない皇帝。かつて建国の際には雍王も都入りさせて国を支えて欲しいと考えたが、本人が辞退し、隠居を申し出ていた。「だから朕は長子を都に呼んで世子に封じただけに留め、望む俸禄も与えたのだ これでも朕は寛大でなかったと?」問題の世子は驊(カ)県襲撃が失敗した後、許嫁と封地に戻って成婚していた。許嫁は驍騎(ギョウキ)将軍・何勇(ハーヨン)の娘・何昭君だという。皇帝は忠臣の何勇まで寝返ったのかと呆然、しかし不疑は恐らく何勇は何も知らずに騙されたのだと安心させた。皇帝はまず都の雍王一派を処罰するよう命じ、子晟の進言通り雍王を都へ呼ぶことにした。拝命した不疑はそこで下がったが、皇帝はふと何昭君という名をどこかで聞いたと思い出す。曹(ツァオ)常侍(ジョウジ)は何勇の娘なら世子に惑わされ、楼家の二公子と破談になったと説明した。今や楼家二公子は程少商に縁談を申し込み、成婚も間近だという。「肖世子め!奴が誘惑などせねば楼垚が子晟の意中の者を奪わなかった! おかげで子晟は今も孤独の身ではないか!万死に値する!」←そこ?w(゚ェ゚(。_。*)コク ←内侍wその頃、程家では袁慎ほどの逸材がなぜ師匠に名乗りをあげたのか、その思惑を図りかねていた。すると夫から袁慎の様子を聞いた蕭元漪が実は袁慎の目当ても少商ではないかと気づく。驚いた程始は早速、少商を呼び、袁慎との関係を聞いた。「いつ知り合った?何度、会った?何の話をした?」「…5、6、7、8回?でもあの人とは無関係です、誓ってもいいわ あの人はずる賢い、どうせろくな魂胆じゃないわ、外から夫子を呼ぶ必要がありますか?」少商は楼垚でも教えられると訴え、未来の君姑も自分を誉めてくれたという。そこで蕭元漪は明日、一緒に楼家へ挨拶に行こうと言った。「浮かれすぎよ、楼家がどんな一族がその目で見れば分かる」( ๑≧ꇴ≦)善見の評価www楼家は名家だけあって立派な邸宅を構えていた。普通なら二房の西院は大房の東院より狭いものだが、遜色ないように見える。しかし母が言った通り、早くに主を亡くした二房は大房に全く頭が上がらないようだった。仲夫人は楼垚の兄・楼犇(ロウベン)夫人の王延姫(ワンイェンジー)を紹介したが、あきらかに大房夫人の顔色をうかがってびくびくしている。すると楼伯夫人は婚姻を認め、巫師を呼んで日取りを決めると言った。安堵した仲夫人は婚約の証しに自分が嫁ぐ時に着けていた玉を渡したが、早速、楼伯夫人が噛みつく。「それは阿犇の妻に与えると思いきや、少商に渡すとはね…少商の方が好きなのかしら?」その時、少商は楼垚から聞いた話を思い出した。「延姫阿姉、阿垚から最も貴重な証しを持っていると聞きました 夫の遊歴先で出会った際、装飾品など持たぬ夫は自ら銅鏡を作って贈ったとか 天下の玉を全て集めてもその銅鏡には敵いませんね」こうして少商は二房の面目を守った。楼垚は少商が来ていると聞いて慌ててやって来た。「少商!」嬉しそうに少商に駆け寄る楼垚、すると楼伯夫人は目上の者に挨拶するのが筋だと厳しく叱り、伯父を呼んで来いと追い出してしまう。少商は大房夫人に叱責される楼垚を見て胸が痛んだが、その時、仲夫人が少商に屋敷を案内するよう延姫に頼んだ。少商は楼垚が出会った当初、どこか物おじしていた理由が分かった。延姫の話では君舅(クンキュウ)が早世し、今の楼家の栄誉は全て伯父頼りだという。「あなたも楼家に嫁いだら肩身の狭い思いをするかも…」「ご心配なく、私は昔から甘んじる性格ではありません」そこへ運悪く楼垚の従妹・楼縭(ロウリー)が通りかかった。楼縭は天敵の少商が楼家に嫁ぐことに猛反発。散々、二房を馬鹿にして悪態をつき、少商など文人墨客の家門に合わないと蔑んだ。そこへ母が蕭元漪と仲夫人を連れて現れる。娘への暴言を聞いた蕭元漪はこの息女が楼伯夫人の愛娘かと確認した。「楼太傅は陛下の命で太子を教え導き、楼伯夫人は名門の出で礼儀を貴ぶ ならば楼娘子もその教えを受けているはずです うちの少商のように無知蒙昧ではないでしょうね…」すると面目をつぶされた楼伯夫人は激怒、思わず娘を引っ叩き、部屋で反省しろと命じた。( ๑≧ꇴ≦)あっちゃん、痛そう~つづく
2023.08.12
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月升沧海 Love Like the Galaxy (第6話)第33話「夫婦のあり方とは」皇帝から虎符の管理を任された皇太子。しかしその重責から寝食もままならなくなってしまう。見かねた皇太子妃は人の多い宮中ではなく、紫桂(シケイ)別院に預けてはどうかと提案した。皇太子は妙案だと喜んだが、これが思わぬ事件を引き起こしてしまう。凌不疑(リンブーイー)に叱られた程少商(チォンシャオシャン)は書卓で考え込んだままいつのまにか眠っていた。すると朝の支度にやって来た侍女・蓮房(リエンファン)が床で倒れている少商を見つける。「女公子?どうしたんですか?そんなところに寝て…今日は凌将軍とお出かけですよね」「…行かない」「また喧嘩ですか?…ふふ、都で誰もが知る″鉄面将軍″と喧嘩できるのは女公子だけですよ~」そこへ使用人の符登(フードン)が現れた。皇太子妃の使いから連絡があり、すぐ参内して欲しいという。皇太子は皇太子妃の従兄・孫勝(スンション)に命じて虎符を別院へ運ばせた。しかし道中で虎符が紛失、万(ワン)将軍の出征は2日後に迫っている。知らせを聞いた凌不疑は慌てて東宮へ駆けつけた。「なぜ動かしたのですか?!東宮に置くよう念を押したはずです!」不疑は全て皇太子の身びいきが招いた結果だと呆れたが、そこへ皇太子妃が現れた。「私たちにはお手上げでも、陛下が溺愛する子晟(ズーション)なら造作ないのでは?」「確かに難しくはない、ですが太子妃から陛下に謝罪してください 全ては己の過ちで太子を巻き込んだと…」その話をちょうど東宮に到着した少商が聞いていた。「男が揃って責任転嫁ですか?」「少商?休みの日だろう?なぜ東宮に?…出ていろ」不疑は皇太子妃がこの大事に少商を巻き込んだと知って驚き、思わず語気を強めた。すると憤慨した少商は自分を呼んだのは皇太子妃だと反発、焦った皇太子妃は母后から信頼されている少商に力になってもらいたかったとかばう。「私のせいで争わないで…少商、行きましょう」皇太子妃は少商を連れて回廊へ出た。自分を追い出した凌不疑への不満を漏らす少商、すると皇太子妃は同情を引くため自分が罪を認めれば済むと漏らす。「殿下には想い人がいたの、私が座を譲れば想いを遂げられるわ…」「儲妃…」少商が何か言いかけた時、不疑が回廊に現れた。しかし不疑は黙って城門の方へ歩いて行ってしまう。珍しく不疑に無視された少商は困惑、急いで後を追いかけたが、城門で待っていたのは馬車だけだった。梁邱起(リャンチゥチー)は若主公から命で少商を送ると伝えた。若公主は王隆(ワンロン)救出の件で万将軍に呼ばれたという。しかし少商は車に上がる踏み台がないことに気づいた。「なぜ踏み台がないの?」「踏み台があると若主公が若女君を抱き上げることができません…ぁ!」梁邱飛(リャンチゥフェイ)は慌てて口をつぐみ、自分の背中を使うよう促した。困惑した少商は必要ないと拒否、歩いて帰るという。するとふいに引き返して来た不疑が少商を片手で抱え、馬車まで連れ戻した。「うわっ!りんぶーいー!降ろして!」「…少商、君を責めたことは謝る、ただ虎符の件は一大事だ 語気を荒らげたのも君を巻き込まないため、この件は私に任せてくれ、いいな?」しかし少商は横暴な不疑に憤慨して返事もせず、宮中に戻ってしまう。( ・ノェ・)コショッ<若女君、怒ってる?@飛(# ー̀ωー́ )<シッ!@起梁兄弟は2人の仲を心配したが、不疑は簡単に納得したら少商ではないと言った。「東宮を見張れ、特に儲妃をな…」少商は長秋(チョウシュウ)宮を訪ねた。すると寝殿からちょうど皇后と翟(ジャイ)媪(ウバ)の昔話が聞こえてくる。皇后は二子三女を出産したが、皇太子が生まれた時は皇帝の大業がまだ道半ばで、10時(トキ)もの難産でようやく生まれたという。「陛下が虎符を授け、異論がある者を震撼させた…これで太子の座も安泰ね 確かに太子が後継者にふさわしいとは思わない でも廃された皇家の子の末路は自害するか殺されるかよ お腹を痛めて産んだ子が後継争いで非業の死を遂げたら、私の余生もそこで終わりとなる…」少商は敬愛する皇后を案じ、結局、そのまま引き返して太子妃を訪ねた。「虎符の形を見たことはありますか?」いよいよ万将軍が匪賊討伐へ出征する朝、皇太子は皇帝の前で万将軍に虎符の片割れを授けた。その様子を遠目から少商と皇太子妃が固唾をのんで見守っている。すると小越(ユエ)侯が万将軍を呼び止めた。「虎符には磁石が入っており、ぴたりと合う…念のため調べてはどうか」小越侯は明らかに虎符が偽物だと疑っていたが、不疑が皇太子の虎符と万将軍の虎符を合わせると、驚いたことにぴたりと吸いついた。皇太子は大役を果たし、万将軍を見送った。しかし少商は困惑する。…私が作った虎符は形だけが同じで磁石は入っていない、なぜぴたりと合ったのかしら…その時、少商は点将(テンショウ)台にいた凌不疑と目が合った。『私に任せておけ』昨夜、凌不疑は梁兄弟から少商がやはり東宮を訪ねたと聞いた。『彼女らしい、自分の敵は許さず、よくしてくれた者に報いる…』実は小越侯は孫勝を抱き込み、難なく虎符を手に入れていた。不疑はもはや皇太子では収拾できないと考え、かつて皇帝が溺愛する霍(フォ)家だけに授けた虎符を使うことにする。『若主公、霍将軍の唯一の遺品ですよ?渡せば霍氏の遺物がなくなってしまいます』梁兄弟はさすがにそこまでする必要があるのかと訴えたが、不疑は虎符が偽物だと露呈すれば少商に行き着くと分かっていた。『少商と約束した、何をしようと私が守ると…そしてこたびも例外ではない』少商は再び凌不疑に救われた。しかし2人の関係は一進一退、自分の意思を通すこともできず、もはや成婚そのものに疑問が湧いてくる。そんな中、少商の堂姉・程姎(チォンヤン)にも縁談が舞い込んでいた。実は22話で姎姎に一目惚れした班嘉(バンジア)が毎日のように屋敷を訪ねて来るという。蕭元漪(シャオユエンイー)は良縁を喜んで姎姎の気持ちを確認したが、姎姎は自分の意思で何かを決めたことがなかった。「好きな人には好かれていないし…(ボソッ)でも伯母が嫁げというなら喜んで嫁ぐわ」(・Д・)<それでいいの?!@嫋嫋一方、万萋萋(ワンチーチー)と少商の二兄・程頌児(チォンソンアル)は口づけ以来、急接近、2人は婚姻の約束を交わしていた。萋萋は自分が嫁ぐのではなく婿を娶ると話し、夫唱婦随(フショウフズイ)ならぬ婦唱夫随だと笑う。( ー̀ωー́ )<…聞くだけ無駄だった@嫋嫋すると萋萋はあれこれ悩むなど少商らしくないと鼓舞し、男女の間柄など本来は至極、単純なものだと諭した。「好きなら一緒にいる、嫌いなら別れる…で、凌不疑が好きなの?よく考えてみて 相手といる時、嬉しいと感じる方が多いか、それともあんたを怒らせる方が多いか」少商は早速、良いことと悪いことを順番に思い出しながら数え始めた。しかし早々に萋萋から止められてしまう。「ちょっと~それじゃ不公平よ? 惚れた弱みにつけ込んで相手だけ尽くすのが当然のことだと思っているの?」萋萋は命を懸けて少商を救った凌不疑と比べれば、少商の不満など大したことではないという。姎姎も自分が危険な時に命を顧みず救ってくれたり、助けがない時に守ってくれる人なら好きになるに値する人だと言った。「絆を築くのは真心を捧げ合うことよ?深い情を無下にしないで」少商は萋萋と姎姎の言葉で目が覚めた。そこで慌てて凌不疑に会いに行こうと決めたが、門を飛び出すと不疑の姿がある。少商は今さらながら不疑がこうしていつも自分を見守っていたのだと気づいた。「これまで妥協して譲歩した気でいた、でも妥協して譲歩していたのはあなたの方だったのね」「私が好きなのは勇敢な君なのに、君を束縛して干渉してしまった… 嫋嫋、私が好きなのはありのままの君だ」「…実はふたつ伝えたいことがあったの、この先は精一杯、あなたによくする」「はお、ひとつ目は覚えておく、でふたつ目は?」「共白髪になるまであなたの優しさと今日のことを忘れない」すると不疑は少商を抱き寄せ、婚姻を早めたいと言った。凌不疑は少商を連れて杏花(キョウカ)別院の母を訪ねることにした。「少商、中に入って何を見聞きしようと、まずは黙って合わせてくれ あとで説明するよ、いいね?」屋敷に入った2人はちょうど中庭にいる霍君華(フォジュンホワ)と崔祐(ツイヨウ)を見つけた。しかし不疑は母を女公子と呼び、甥として挨拶する。どうやら霍君華は錯乱し、自分が16歳だと思い込んでいるらしい。「待ってるがいいわ!越姮(ユエホン)の顔に泥を塗って笑い物にしてやる!」少商は越妃の昔話を思い出し、2人の間に因縁があったのが事実だと分かった。そこで崔祐は天下には文(ウェン)兄以外にも男がいるとなだめる。「他の男にも嫁げるぞ?」「そうね、あの″凌″って男、顔は見るに堪え得る… でも田舎から避難して来て薬代もままならないほど貧乏よ あ、兄長が援助すればいいわ!兄長?…兄長はどこかしら…兄長…(はっ!)兄長は死んだ!」霍君華は兄が亡くなったことを思い出し、急に興奮した。すると不疑を凌益(リンイー)だと勘違いして激高、不疑の手に噛みついてしまう。崔祐は慌てて霍君華を不疑から引き離すと、あとは自分に任せて手当てをしろと言った。つづく( ๑≧ꇴ≦)念願の片手抱っこ来たわ!やっと想いが通じ合いめでたしめでたし?とはいかないのでしょうな〜
2023.10.07
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惜花芷 Blossoms in Adversity第25話極寒の流刑地・三白(サンハク)城。花屹正(カキツセイ)は孫娘が来たと知り、急いで清潔な衣に着替えた。大郎・花平宇(カヘイウ)はどうせ嘘だとなだめたが、父はこの寒空の下、上掛けも拒んで飛び出してしまう。すると驚いたことに四郎・花平陽(カヘイヨウ)が花芷を連れて帰ってきた。「祖父!」花芷は思わず駆け出し、祖父に抱きついて涙してしまう。「お前も泣くようになったか…苦労したのだな」花屹正は孫との再会を喜んだが、花芷の髪に挿してある妻のかんざしを見て呆然となった。花芷は叔父たちに家族からの差し入れを渡していた。すると花平宇が人目を避けるように娘を呼びつける。父は相変わらずだった。娘が運んできた大量の荷物に驚き、どうやって手に入れたのかと訝しむ。花芷は家族一丸となって稼いだ銭で買ったと答えたが、疑うなら燃やせばいいと言い放った。花芷は荷解きを任せて祖父の居所を訪ね、祖母が作った冬手籠(マフ)を渡した。妻の早過ぎる死を知った花屹正は家より国を優先したことを悔いたが、孫娘は家族を守るために君主の過ちを黙認していたら祖母は失望したはずだという。「花中丞(チュウジョウ)は唯一無二、花家の繁栄は祖父のおかげよ だけど尊厳を捨ててまで維持する必要なんてない 家は食べて寝るだけではなく、自分らしく過ごせる場所だもの」「芷R、お前を見くびっていたよ」そこで花芷は旅の本当の目的を話した。しかし花屹正は独りで先に帰ることなどできないと拒み、ここで心静かに過ごせるおかげで新たな原稿を書き始めているという。「柏瑜(ハクユ)はまだ幼い、連れて帰って母親を安心させてやれ」( ̄▽ ̄;)じーちゃんを諭すファジーw花芷は早速、伯瑜を呼び出した。しかし伯瑜も祖父の言う通り家族を残して独りでは帰れないという。「勉強も祖父に教わってる、まだ教えてもらいたい事があるんだ 芷姐姐、心配しないで、いつか必ずみんなで帰れる」花芷は立派になった伯瑜に目を細めたが、その話を父親の花平彦(カヘイゲン)が聞いていた。( ߹꒳ ߹ )伯瑜よ…花平彦は伯瑜が仕事に戻ったのを見て花芷を呼び止めた。実は父も息子も残るなら自分を買い戻して欲しいという。「私は昔から足腰が弱い…もうこの生活はこりごりなんだ!」しかしちょうど薪を持って戻ってきた大郎に聞かれてしまう。花平宇は自分だけ逃げるつもりかと激怒、花芷も身勝手な三叔に呆れた。「三婶は帳簿づけや子供の世話で忙しいの、帰っても三叔に構う時間はないわ」( ꒪ͧ⌓꒪ͧ)三叔eeeeeee___花芷が戻ると祖父は赤い顔をして咳き込んでいた。そこでちょうど四叔と荷物を整理していた芍薬(シャクヤク)に診てもらうことにする。「どこの子だい?」「花家の一員だ」花平陽が思わず即答すると、芍薬もその通りだと笑う。「風邪だから薬を飲めば治ります、あ、箱に薬があるわ!」すると芍薬をひと目見ただけで花屹正はその聡明さに気づいた。「あの目は心が澄んでいる証し、果報者に違いない それにしてもよく女子だけで来られたものだ」「私の哥哥も一緒でした!」芍薬がうっかり口を滑らせ、花屹正はなぜ連れて来ないのか聞いた。焦った花芷は咄嗟に自分の友だちで、偶然、一緒に行くことになっただけだと誤魔化してしまう。一方、皇都から七宿(シチシュク)司を追っていた刺客は仮面の司使を特定できずにいた。すると標的がすでに北地に到着したと知らせを受ける。「恐らく北営に司使がついたのだ、呉永(ゴエイ)の地盤ゆえ、むやみに探れば警戒される ここで待とう」呉永が幕舎へ帰ると懐かしい顔があった。「戻ってきたのか?!」しかし顧晏惜が七宿司の司使として自分を調べに来たと分かる。「お前たちも暇だな?朝廷の腐敗には見向きもせず、貧しい兵を標的に?!」呉永は確かに愛しい女子のため押収品の宝飾品をくすねたと認めたが、顧晏惜は話をそらされたと誤解して激怒、机を叩いた。「昭(ショウ)国の者と結託したな?」「はあ?…じゃあ軍用地を私有した件か(ボソッ」「不正に私有したのか?」「(はっ)聞かなかったことに」するとようやく事情を知った呉永は驚き、関与を否定した。顧晏惜はならば他に内通者がいるか、皇都に問題があるかだという。その夜、顧晏惜はこっそり花芷の寝顔を見に来た。するとちょうど顧晏惜の夢を見ていた花芷がふと目を覚ます。「用事は済んだ?」「めどはついた、心配ない」翌朝、花芷たちは流刑者たちに持ち込んだ日用品を配っていた。そこへ官吏が現れ、花家からもらった薬で子供の熱が下がったと報告する。すると喜んだ官吏は今年の祖父の労役を免除にすると約束してくれた。花平陽は仕事を抜け出し、花芷の様子を見に来た。「ほら、干した杏だ」花芷は顧晏惜の話を思い出し、本当に甘いと微笑んだ。実は花平陽は赤子の名前を決めたという。「鳶飛魚躍(エンビギョヤク)の″鳶″にする、成長したら鳶のように空高く飛んで欲しい」「花鳶(カエン)か…」すると四叔が意味ありげに笑った。「俺の目はごまかせないぞ?想い人がいるだろう?」花平陽は花芷が言った″朋友″が気になっていた。しかし戸惑った表情を見るに厄介な相手を好きになったらしい。花芷は四叔には嘘をつけず、ただ境遇が違い過ぎるため、結ばれない可能性があると吐露した。驚いた花平陽は花芷が傷つくことを恐れ、窮地に陥った時、どうするか考えておけと助言して仕事に戻ってしまう。花芷が自分の居所に戻ると父が待っていた。花平宇は抱夏(ホウカ)から商売の話を聞いて誤解だったと知り、疑ってすまなかったと謝罪する。「爹、あなたが謝るなんて初めてです」「間違いは間違いだ、それに今、謝っておかねば… これまで妻や子どもたちにあまりに傲慢だった、もしここで死んだら…」「死なない、必ず戻れる、失うのは祖母だけで十分です」一方、仕事に戻った花平陽は官吏に指名され、将軍府に連行された。呉将軍は花平陽に怪しい者を見たことはないか聞いた。簾の後ろで同席していた顧晏惜は逆賊が流言をまき散らすので調査に来たと説明したが、花平陽はうっかり昭国の仕業かと聞いてしまう。「なぜ知っている?!」呉将軍は驚いて罪人を問い詰めたが、花平陽は少し考えれば分かることだと冷静だった。そこで顧晏惜が名前を訪ねると、官吏が花平陽だと報告する。…花平陽?花芷の四叔か…顧晏惜は簾の隙間から花平陽の姿を確認、すると仮面の司使を見た花平陽は驚愕した。顧晏惜はその夜も花芷の居所へ向かった。そこで偶然、花芷と花平陽の話を聞いてしまう。花平陽は花芷と仮面の司使が同時に北地へ来たことから、芍薬の兄が仮面の司使だと勘づいた。「お前の想い人ってまさかあの仮面の司使なのか?」「嘘はつきたくない…以前から彼が好きだったの」「あまりに無謀だぞ?身を引くとなれば無事では済まぬやも」「私は身を引かない、家族には内緒にしてね、花家を絶対に巻き込まないから」「おまっ…内緒にはするが、どんな時も己を危険にさらすなと約束しろよ?」花平陽が帰ると顧晏惜が現れた。花芷の覚悟を聞いた顧晏惜は嬉しさのあまり花芷を抱きしめ、2人で寝台に横たわる。「祖父たちがいるのよ?謹んで、ふふ」「もう少し一緒にいさせてくれ、夜が明けたら戻る」↓( ˶´꒳`˵ )冬の大型犬は暖かい顧晏惜は花芷と添い遂げたいと願い、翌朝、呉永に正しい求婚の方法を聞いた。しかし呉永の助言は全く参考にならず、諦めて仕事の話に戻る。結局、北地を調べ尽くしたが間諜の手がかりはなかった。「それが答えだ、あの密書は目くらましか虎を山から引き離すためだ」顧晏惜は敵の陽動作戦だったと気づき、急ぎ皇都へ帰ることにした。花芷は後ろ髪を引かれる思いで三白城を後にした。…見てごらん、この衣は1枚ずつ切り取られた布を縫い合わせてある、芷R、お前は南と北の花家を縫い合わせて1つにしてくれた糸だ…花芷は祖父からもらった杏の花びらのお守りを胸に、いつか必ず全員を迎えに来ると誓った。顧晏惜たちは花芷の一行と合流した。一方、七宿司を追っていた刺客たちは仮面の司使が予想以上に早く帰路に着いたと知る。「司使は騙されたと気づいたようだな…帰りの道中が最後の機会だ」花芷たちは再び盗賊の谷に入った。すると潜んでいた盗賊が現れ、馬から降りて積み荷を置いて行けという。盗賊は再会を約束していた牛横(ギュウコウ)たちではなかったが、彼らの衣服を着ていた。しかしところどころに鮮血がついている。…追い剥ぎや賊の内部抗争ではないようね…花芷は仕方なく有り金を差し出したが、頭目らしい男は女と年寄りだけ解放した。花芷は顧晏惜の身を案じながら、鐘(ショウ)叔が引く馬車に抱夏と芍薬を乗せて谷を出た。すると盗賊たちが一斉に弩で攻撃、手だれの七宿司をあぶり出す。「あの3人だ!殺せ!」頭目の号令でさらに刺客たちが合流し、顧晏惜たちに襲いかかった。しかし刺客が3人を標的にしたおかげで護衛の1人が逃げ出してしまう。怪我をした護衛が花芷たちに追いついた。「早く逃げろ!奴らが暗器を使いこなし、晏先生たちを取り囲んだ!」すると花芷は矢も盾もたまらず独りで引き返してしまう。その頃、顧晏惜は陳情(チンセイ)と李猴(リコウ)の3人で無謀にも多勢に応戦していた。しかし思いがけず花芷が馬を駆けて乗り込んでくる。つづく(* ̄0 ̄)θ~♪た~ての糸はあなた~よ~この糸はわたし~
2025.07.23
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惜花芷 Blossoms in Adversity第31話思いがけず孫襄(ソンジョウ)の取り合いとなった迎春(ゲイシュン)と花琴(カキン)。その日、顧晏惜(コアンセキ)は花芷(カシ)と凧揚げを楽しみながら、花芷が迎春本人に孫襄の素性を調べさせたと聞いて驚いた。「だって自分の耳で聞かないと何を言っても無駄だから…花琴には私から忠告するわ」すると花芷は四叔も凧揚げが好きだと教えた。「風流だな~私とは違う」「それでいいの、男前で風流だったら恋敵が多くてかなわないわ」「ただの大型犬では君に相手されないかも…」「少しだけ風流になって、私だけに慣れてくれればいいわ」一方、見合いを終えた沈煥(シンカン)は父に言われるまま蒋家の令嬢に眉墨を買いに行った。しかし帰り道で思い出すのは芍薬(シャクヤク)のことばかり。その時、偶然にも行商の玩具を見ている芍薬を見つける。すると沈煥は自分の想い人が芍薬だと確信し、芍薬のもとへ駆け寄った。「シャオヤオ!」「シェンファン!…って、もう会わないんじゃ?」沈煥は芍薬を連れて静かなあずま屋へ移動し、想いの丈をぶちまけた。しかし芍薬には男女の情が理解できず、なかなか想いは伝わらない。「実はもうすぐ他の娘を娶るんだ…」「他の娘子?一緒に遊んでもいいわ!」「婚姻後は2度と遊べなくなる…」「じゃあ婚姻なんて結ばなければいいわ」「僕だって嫌なんだ、シャオヤオ、たぶん僕は君に情がある」「情って何?美味しいの?」「つまり毎日、君と一緒にいたい、君がいないと物足りないんだ」「私もよ!」キャッキャ!( ゚∀゚)人(゚∀゚ )ヤッター!沈煥は芍薬も同じ気持ちだと知って喜んだが、どこかおかしい。そこで自分たち2人だけでいたいという意味だと確認したが、芍薬は兄や花芷、仲良しの花朶(カタ)も一緒がいいという。( ˙꒳˙ )<柏林(ハクリン)はどっちでもいいや「違う!そうじゃない!」沈煥は思わず声を荒らげたが、限界だと気づいた。「シャオヤオ、僕達の関係はここまでかも…再見」すると沈煥は帰ってしまう。( ߹꒳ ߹ )おぅ…一方、抜け抜けと花府に現れた孫襄は迎春から激しく罵倒された。「私を9番目の側女にするつもり?!子供がいることも隠していたわね!」「確かに先妻が遺した息子と娘がいる、君を子供たちの母親に望んで何が悪い? 何人、側女がいようと君が私に好かれれば問題ないだろう?」「このブタ野郎!消えなっ!」迎春はようやく目が覚めた。そこで正々堂々と花琴にも孫襄の素性を知らせ、2人のわだかまりもなくなる。しかし花琴は全てを知った上で自分なりの身の振り方を考えた。参内した顧晏惜は偶然、皇太后を見かけた。「イエンシーが皇祖母にご挨拶を」皇太后は久しぶりに可愛い孫の顔を見て喜んだが、また息子1人と孫2人を失ったと嘆いた。「皇宮は私たちの家でありながら家ではない、顧姓の者は家族でありながら家族ではない 私はここで死を待つだけ、でもあなたは違う、今年で23歳ね、家族を持つ頃合いよ?」すると顧晏惜は思わずはにかんでしまう。皇太后は顧晏惜に意中の娘がいると気づき、後宮に入る時に母からもらって以来、身につけていた腕輪を渡した。「心に決めた相手に贈りなさい、結納品よ」花芷から取引きを断られ、側女たちに八つ当たりする孫襄。すると家職から見知らぬ女子が息子・孫莘(ソンシン)を送って来たと知って門を出た。「はっ!琴姑娘?これは一体…」「偶然ですね、まさかあなたが莘Rの父親だとは…送って欲しいとねだられたので」実は花琴は学堂の門口で孫莘を待ち伏せ、石を投げて転ばせて助け、すでに息子を手なづけていた。孫襄が花琴へ求婚にやって来た。三夫人・夏金娥(カキンガ)と実母の秦二桂(シンジケイ)は考え直すよう説得したが、娘は聞く耳を持たない。すると花芷が現れ、花琴と2人で話したいと頼んだ。花琴は側女の娘にとってこの縁談はまたとない機会だと訴えた。かつて花芷が破談になった時、図々しくも自分が沈淇(シンキ)に嫁ごうとしたことがあったと謝罪する。花芷はしかるべき時に縁が来ると説得したが、花琴は今がその機会だと断言した。「冷静に観察して出した答えなの…姐姐、祝福して」こうして花琴は自分の意志で孫家に嫁いで行った。芍薬は花嫁行列を見ながら、沈煥が話していた婚姻がこういうことなのだと知る。「あの籠はどこへ行くの?(ボソッ」一方、花芷はいつの間にか屋敷に戻っていた顧晏惜を中庭で見つけた。「どうしたの?」「君の婚儀を仕切る力量を見たくてね…でも普通は姉が先に嫁ぐものだろう?」「言ったわね!」すると顧晏惜は婚約の証しに皇太后から賜った腕輪を花芷に贈った。翌朝、孫家ではなかなか現れない若い正妻を8人の側女が待っていた。「そう言えば夫人って庶子なのよ、しかも母親がいわくつきで…」そこへ花琴がやって来た。花琴は許可もなく話し出した側室を引っぱたき、口を挟むなと叱責する。実は花琴はすでに側女たちの身売り証文を全て受け取っていた。「私を怒らせた者は迷わず売り飛ばし、代わりに若く美しい娘を買う!」「夫人、どうかご容赦を…」そんなある日、花芷は皇太后に菓子を献上するため後宮を訪ねた。皇太后は花記の梅餅を食べてどうしても花芷に会いたくなり、呼んだという。その時、花芷の腕に顧晏惜に贈った腕輪があることに気づいた。「イエンシーにもらったの?」「はい」花芷はすでに顧晏惜の正体を知っているという。すると皇太后は怖いもの知らずの花芷に若き林婉(リンエン)の姿が重なり、昔話を聞かせた。あれは先帝との縁談に迷い、紫葟(シコウ)居で独り悶々としていた時のこと。山に狩りに出かけた林婉が偶然、空き家と勘違いして別荘に入って来た。2人は意気投合、結局、林婉はそのまま皇太后と一緒に夏を過ごしたという。「あの時、人生で初めて馬に乗ったの」その後、先帝に嫁いだ皇太后は林婉に思い出の紫葟居を譲った。皇太后は祖母として顧晏惜と林婉の孫の交際が嬉しかった。しかし祖母の友人としては忠告があるという。「凌王府から見える空は皇宮よりもっと小さい… ともかく若いのに不安ばかり募らせて心を捧げる勇気を出せなければ、後悔ばかりが残るわ」顧晏惜は花芷から皇太后との話を聞いた。「それでなんて答えたの?」「あなたと私を信じると」「そうだな、花府も王府も君を束縛することはできない」すると顧晏惜は花芷が質に入れて手放した酒を返すことにした。「巡り巡って手元に戻った、本来の持ち主に返すよ」「あなたが買い手だったのね」「まだ凌王の喪中だし、皇祖母の勧めでも陛下は許さないだろう、待っていてくれ」四叔の酒を持ち帰ったせいで三叔母から散々、からかわれた花芷。母・朱盈貞(シュエイテイ)は未だ顧晏惜の素性を知らず、晏先生は娘にいつ求婚に来るだろうかと楽しみに待っている。「あんな婿を取る命知らずは大嫂だけよ」夏金娥は失笑したが、当の本人は意味が分からない。一方、花芷は花園で独り悩んでいる芍薬を見つけた。「花姐姐、婚姻っていいこと?悪いこと?」「人によるわ、すぐには分からない、でも一大事なのは確かよ」「沈煥が婚姻を結ぶらしいの…花姐姐、彼は辛そうだった、だから私も辛い」「それだけ?」しかし今の芍薬にはこのもやもやした気持ちが何なのか分からない。すると花芷は顧晏惜から腕輪をもらったことを思い出し、芍薬も贈り物を渡してはどうかと提案した。沈煥は蒋家に求婚するため、結納品を従えて町を練り歩いた。すると大街で待っていた芍薬が沈煥を呼んで引き止める。沈煥は馬を降りて従者に先に行くよう頼み、芍薬の元へ向かった。「これ返すわ」「…もういらないのか?」芍薬から象戯(ショウギ)の駒が入った箱を渡された沈煥は困惑した。「″卒″の駒がなくなったから私が彫って作ったの、これで他の人と遊べる 花姐姐が婚儀は一大事だって、だからこれを贈るね」「ありがとう」芍薬は沈煥がせめて辛くならないよう象戯を渡して帰ったが、なぜか心が痛くなった。その夜、沈煥は家を出て一人で暮らしている兄・沈淇(シンキ)を訪ねた。求婚したものの実は蒋儀(ショウギ)を好きではないという。沈淇は自分がそうだったように好きになるかもしれないと励ましたが、沈煥の顔を見て理由が分かった。「想い人がいるのか?」つづく( ๑≧ꇴ≦)沈大郎、久しぶり!
2025.07.31
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三生三世十里桃花 Eternal Love第21話「嫉妬と陰謀」夜華(ヤカ)が霊宝天尊(レイホウテンソン)の天泉で傷を癒していると連宋(レンソウ)がやって来た。連宋は夜華が何日も一攬芳華(イチランホウカ)を訪れていないと知り、愛しているがゆえに無関心を装わねばならない夜華の気持ちを察してやり切れない気分になる。すると気配を察した夜華は咄嗟に話題を変え、極寒の地から離怨(リオン)が逃げ出したと言った。そこに天君がやって来る。法会をサボっていた連宋は慌てて拝礼し、夜華を心配して様子を見に来ただけだと言い訳してすぐ出て行った。素素(ソソ)は天妃・素錦(ソキン)に言い含められ、上清境にやって来た。そこでばったり法会に来た北海水君・桑籍(ソウセキ)と身重の少辛(ショウシン)夫妻に出くわす。少辛は素錦が同伴している娘が青丘の主人に似ていることに気づき、目が離せなくなった。すると素錦は2人に素素を紹介、夜華が人間界にいた時の恩人で、お腹には夜華の子がいるため天宮にいると教える。2人の馴れ初めを聞いた桑籍は、あの夜華にまさか色事があるとは予想外だと驚いた。素錦は夜華が天泉にいると聞き、素素を連れて立ち寄った。すると施設の前に天君の仙娥たちが控えている。どうやら中に天君と夜華が一緒にいるらしい。そこで素錦はあえて自分たちが来たことを知らせないよう命じ、階段を登って入り口に立った。一方、一攬芳華では奈奈(ダイダイ)がひとり、殿内を掃除していた。するとそこに上清境から来たという見知らぬ仙娥が現れ、素素がいつも持っている扇子を所望していると伝える。奈奈は出かける時に素素から箱にしまっておくように頼まれた扇子だと思い出し、すぐ寝殿を出た。素錦はわざと素素に天君と夜華の話を聞かせた。素素は2人の話から夜華に青丘白浅(ハクセン)という許嫁がいると知り、衝撃を受ける。すると話を終えた天君が現れ、素素の姿に気づいて気分を害したようだった。素錦は楽胥(ラクショ)から素素を一攬芳華から連れ出して気晴らしをさせるよう頼まれたと嘘をつく。しかし天君は人間が来てはならないと叱り、すぐ帰るよう命じて法会に向かった。夜華は素素が来ていると知り、慌てて顔を見せた。「なぜ君がここにいる?」「ぁ…」「…あ、夜華、私が素素を連れて来たの、彼女を責めないで」「洗梧宮(センゴキュウ)の問題だ、素錦天妃が介入することではない」素錦は夜華に冷たく突き放され、お節介だったと謝って帰って行った。「…今後、彼女とは付き合うな」「うん」すると夜華は天族の礼法で人間が来ることはできないと教え、送って行くことにした。夜華が素素を送り届ける途中、ちょうど法会の会場で2叔父と少辛が天君の前にひざまずいていた。桑籍は少辛が身ごもったことから正式に名分を賜りたいと懇願したが、少辛を見た天君は当時の息子の不孝を思い出し憤慨する。その様子を司命星君(シメイセイクン)に頼み込んで法会に潜り込んだ白鳳九(ハクホキュウ)も見ていた。すると天君は招待客の目もあることから2人に下がるよう命じ、法会の邪魔になると追い返す。仕方なくあきらめて下がる桑籍と少辛…。ちょうどそこへ奈奈が扇子を届けにやって来た。奈奈は反対側にいる素素に気づいて駆け出そうとしたが、ある神仙が密かに術を放って奈奈を突き飛ばしてしまう。|ω-)_ピン!⌒☆(ノ・⊿・)ノうわぁ!≡≡≡≡≡≡ ⊂⌒~⊃* >ω
2019.09.17
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如懿传 Ruyi's Royal Love in the Palace第68話「新たな後ろ盾」炩妃(レイヒ)・衛嬿婉(エイエンエン)は皇子を産めば全て好転すると信じて出産に臨んだが、一昼夜、苦しみぬいた末に生まれたのは第7公主だった。嬿婉は落胆し、自分が切り捨てた母と同じように公主など産んでも役に立たないと漏らす。一方、太監・進忠(シンチュウ)は炩妃の吉報を皇帝に伝えていた。しかし乾隆帝(ケンリュウテイ)・弘暦(コウレキ)は娘に会いに行くことを拒み、さらに第6公主を失ってから元気がない穎(エイ)妃に第7公主を養育させると決める。巴林(バリン)湄若(ビジャク)は率直に炩妃が嫌いだと話し、同じ妃位の子を養育するのは宮中の掟に反すると言った。そこで弘暦は衛嬿婉の称号を剥奪、答応に降格する。烏拉那拉(ウラナラ)如懿(ニョイ)も養育の件に異論はなかったが、お産が済んだなら炩妃を引き続き調べたいと訴えた。弘暦は調査を認め、衛答応の処置はその後に下すという。その夜は激しい雨となった。産後の肥立ちも悪い中、衛嬿婉は助けを求めて慈寧(ジネイ)宮の門を叩く。しかし侍女・福珈(フクカ)が現れ、皇太后がかつて衛嬿婉を許したことを後悔していると教えた。「見捨てないで…以前のご恩は忘れていません、太后に尽くしたいの!」「母親に13阿哥を殺めさせたのが皇太后のためだとでも? そんな忠誠心を捧げられては迷惑です!二度と来ないでください!」嬿婉は他に頼る人などいないと食い下がったが、福珈に門前払いされてしまう。嬿婉はとぼとぼと歩き出したが、うっかり足を取られて転んだ。傘を差していた侍女・春嬋(シュンセン)は慌てて手を貸したが、主人に振り払われてしまう。「あっちへ行って!もう死にたい!」雨の中で泣き崩れる嬿婉、その時、ちょうど巡回中だった凌雲徹(リョウウンテツ)が通りかかった。嬿婉は恥も外聞もなく凌雲徹に泣きつき、助けて欲しいと訴える。しかし凌雲徹は炩妃こそ幾人もの命を奪ったと呆れ、今や陛下の妃嬪と侍衛という関係に過ぎないと突き放した。「分かったわ…だったらあなたも皇后を慕ってはダメよ!」悔しさのあまり暴言を浴びせる嬿婉、すると凌雲徹は嬿婉に手も貸さずにさっさと行ってしまう。儲秀(チョシュウ)宮は第7公主・璟妧(ケイゲン)を囲んで賑やかだった。湄若は公主の小さな靴に刺繍をしながら、自分は養育を任されただけだと漏らす。しかし恭常在(キョウジョウザイ)・林(リン)氏は産みの親より育ての親だと励ました。禧(キ)常在・西林覚羅(シリンギョロ)氏は衛答応が面会に来るのか心配したが、湄若は全て断ったという。「あの人の品格は周知のとおり、私の子として育てる公主に悪影響を与えて欲しくない」すると恪嬪(カクヒン)・拝爾果斯(バイルガス)氏は皇帝が穎妃を養母にしたのは蒙古を重視しているからだと言った。だからこそ皇帝も愛娘をホルチン部へ嫁がせたのだろう。如懿は内務府の支出管理を純貴妃(ジュンキヒ)・蘇緑筠(ソリョクイン)に頼むことにした。そこで内務府総管太監・秦立(シンリツ)が帳簿を鍾粋(ショウスイ)宮に届ける。すると蘇緑筠は第7公主に気を配るよう指示し、思わず衛答応を蔑んだ。「永寿(エイジュ)宮にいる生みの親は放っておけばいい 皇子を殺め、実母すら死に追いやるなんて、人でなしよ …今の話を皇后娘娘に伝える必要はないわ」そう言えばもうすぐ蒙古へ嫁いだ固倫和敬(コリンワケイ)公主・璟瑟(ケイシツ)が子供を連れて戻ってくる。そこで蘇緑筠は内務府に周到に準備して迎えるよう命じた。弘暦は数年ぶりに愛娘と再会した。璟瑟を帰京させたのは娘婿・巴勒珠爾(バルジュル)が阿睦爾撒納(アムルサナ)の反乱を察知できずに起きた不祥事が原因で本来なら死罪、しかし娘を寡婦にするのは忍びない。璟瑟は父の心遣いに感謝したが、実はすでに夫婦関係は破綻していた。当初は幸せだった璟瑟、しかし出産で死にかけて子供を産めない身体になり、それから夫は妾を娶って自分を顧みなくなったいう。そこで璟瑟はこのまま都の屋敷に住み、ホルチン部へは戻らないことになった。如懿は妃嬪たちを集め、和敬公主を紹介した。すると璟瑟はいきなり第3皇子の母である純貴妃に妃嬪の役割は皇子を正しく教え導き、国の支柱に育てることだと説教し、皇后にはやたらと浪費が目につくと嫌味を言う。「今の清は繁栄しているわ、皇上が即位した頃とは状況が違うの」「そうですか…″去る者は日々に疎し″では?」皇后を諌める公主の姿に殿内は水を打ったように静かになった。璟瑟が翊坤宮を出ると侍女・崔(サイ)氏は胸がすく思いだった。「さすが嫡公主ですね、皇后をねじ伏せました」すると璟瑟は如懿への恨みを募らせた。「あの者は遠方に嫁ぐよう私に強要した その結果、母は健康を損ね、事故で亡くなってしまったわ(←関係ない 私も婚姻が破綻し、頼れる母を失った(←もっと関係ない あの者だけが幸せなんて絶対に許さない…」←まさに逆恨みw一方、如懿は弘暦の了解を得て衛嬿婉の周辺を徹底的に洗い出した。太監・三宝(サンポウ)の調査では太監・王蟾(オウセン)が火葬場で富貴児(フキジ)@62話によく似た犬を抱いていたことが分かったという。愉(ユ)妃・珂里葉特(ケリエテ)海蘭(ハイラン)も侍女・葉心(ヨウシン)に調べさせた所、衛嬿婉と田(デン)氏の密会を目撃した産婆もいると教えた。何でも王蟾を通じ永寿宮に呼ばれたとか。すると如懿は決断した。「王蟾を慎刑司で拷問して」進忠は王蟾を慎刑司に連行する三宝を見かけ、遠回しに口止めした。「一言でも間違えれば誰も救ってやれぬぞ」皇后の包囲網はすぐそこまで迫っている。その頃、鬱々と過ごしていた嬿婉は人目のない遊廊の片隅で時間を潰してた。するとあちこち探し回っていた進忠が慌ててやって来る。「王蟾が慎刑司に連行されました、皇后が13阿哥の件を調べています」嬿婉は王蟾の次に自分が追求されると気づき、立ちくらみを起こした。その時、小さな男の子が現れ、嬿婉の前に鞠を落として走って行ってしまう。進忠は和敬公主の息子だと気づくと、お付きの者たちが世子を探す声が聞こえた。世子は回廊の脇にある池のほとりで遊び始めている…。「進忠…思いついたわ」嬿婉は世子が落とした鞠を拾い、池の中にそっと転がり落とした。鞠に気づいた世子は手を伸ばして拾おうとしているうちに池に落下してしまう。嬿婉は世子を救うため池に飛び込むと、侍女・春嬋(シュンセン)が助けを呼んだ。「誰か!子供が池に落ちたわ!」すると世子のお付きや侍衛が駆けつけ無事に2人を池から救出する。これで和敬公主は恩に報いてくれるはず…。寒さに震えながら期待する嬿婉だったが、無情にも現れたのは三宝だった。「ずぶ濡れですがどうしました?着替える時間はありません、慎刑司へどうぞ」一方、進忠は皇帝に世子・慶佑(ケイユウ)が池に落ちたと報告していた。弘暦は目を離した乳母に激怒するが、進忠は危ないところを衛答応が救ったと告げる。思わぬ名前を聞いて弘暦と如懿は顔を見合わせたが、ともかく慶佑の元に急ぎ駆けつけた。璟瑟は恩人の衛答応が慎刑司に連行されたと知った。そこで父に衛答応に礼を伝えたいが、なぜ慎刑司にいるのか尋ねる。弘暦は衛答応の母親が第13皇子を殺め、手下が公主2人の死に関与していると話した。「衛答応も疑われている…」璟瑟はすぐ衛答応が皇后の敵だと気づき、罪があれば罰するべきだが、息子を救ってくれたのも事実だとかばう。邪魔が入るのを恐れた如懿は衛答応の疑いが晴れてからお礼を言っても遅くはないと言った。璟瑟はあからさまに反目はしなかったが、チクリと嫌味を言う。「父上、慎刑司の者をきっちり監視してください、慶佑の恩人が濡れ衣を着せられぬように…」↓( ತ _ತ)oO(璟瑟コイツッ…の図衛嬿婉は逆さ吊りにされた王蟾の前で尋問を受けた。田氏を呼ぶよう王蟾に命じたことがあるか聞かれた嬿婉は、舒(ジョ)妃の出産前と皇后が懐妊した時に呼んだと認める。「舒妃と皇后娘娘のお産について詳しく聞きたかったの、将来、私が子供を産む時のために…」すると暗がりから三宝が現れた。三宝は舒妃の出産前の話は聞いていないと王蟾に迫り、どうやら拷問が足りなかったらしいと脅す。拷問の恐ろしさに王蟾は泣き出し、衛答応が田氏を永寿宮に呼んだのは皇后が懐妊した時だと証言したが、舒妃の出産前に呼んだことは覚えていないと訴えた。そこで三宝は供述に食い違いがある時は衛答応を拷問するよう皇帝から命じられていると伝える。こうしてついに嬿婉は貼り付けにされ、水攻めが始まった。璟瑟は養心殿に父を訪ね、母ならむやみに妃嬪を慎刑司に送ることなど認めなかったと暗に如懿を非難した。噂によれば義母は衛答応が行宮で寵愛され不満だったとか。璟瑟は結局、如懿が嫉妬から死産を口実に敵を排除しようとしているに過ぎないと訴えた。しかしかえって父から公主が後宮の争いに口出しするなと叱られてしまう。弘暦は自分が天象を信じたばかりに如懿を苦しめたとかばい、子を殺めたのが衛答応の母親なら疑われても当然だと言った。すると璟瑟は天象の話も聞いたが、あながち戯れ言とは思えないと揺さぶる。かつて欽天監は母の死を予言し、舒妃の子のこともしかり、衛答応が首謀者だと言うのは義母の思い込みだろう。「実母を犠牲にする娘がこの世にいるでしょうか? 父上?衛答応を慎刑司から解放し、話を聞いてみるべきです」こうして衛嬿婉は新たな後ろ盾を手に入れた。進忠は急いで慎刑司へ駆けつけ、皇帝の命として拷問を受けている衛嬿婉を解放した。そこで進忠は罪を認めたらおしまいだと話し、頑として潔白を訴えるよう助言する。一方、如懿のもとにも衛嬿婉が釈放されたと報告が来た。衛答応の拷問は中止され、皇帝が直接、永寿宮で審問するという。「娘娘もおいでに?」「…穎妃に行かせて」弘暦は孫の慶佑を助けてくれた衛答応に感謝した。慶佑は璟瑟のたった1人の息子でホルチン部の唯一の嫡子だという。すると衛嬿婉は母の罪を認め、自分が皇后への不満を漏らしたり、色々な罰を受けたと話したことが原因だろうと言った。すでに母は処刑され自分も罰を受け、他に何をすれば信じてもらえるのかと訴える。そこで弘暦はなぜ田氏と密会したのか聞いた。嬿婉は初めての懐妊だったので田氏から話を聞きたかっただけだと嘘をつき、母と結託して悪事を企てるとは思いも寄らなかったという。しかし富貴児を王蟾に調教させたのは嬿婉のはずだ。あの時、璟兕(ケイジ)は永璂(エイキ)の衣を着ていて襲われた。本来の狙いは永璂だったのだろう。すると慌てた嬿婉は指を立て、涙ながらに誓いを立てた。「皇上!誓って私は無実です!考えてもみてください 皇子の母でもない私が嫡子を殺めて何の得があるのです?」嬿婉は無知な女官だった自分を育てのは皇帝だとすがりつき、信じて欲しいと懇願した。弘暦は情にほだされたのか、進忠に明確な証言がなければ王蟾を釈放するよう命じた。拝命した進忠は急いで出て行くと、入れ替わるように穎妃が公主を連れて現れる。「慶佑が″たまたま″1人でいる時に″たまたま″衛答応が居合わせて救ったと? それはまたすごい偶然ですね…でも何でまたあの時分にあの場所にいたのかしら?」つづく( ๑≧ꇴ≦)出たあああ~!璟瑟wwwあのバッファローみたいなツノで如懿が刺されるんじゃないかと思った(笑でもあっさり宮中衣装に戻ったのねそれにしても嬿婉と璟瑟のタッグってどんだけ罰ゲームなの〜(꒦ິ⌑꒦ີ)あらすじも3行にまとめたかったけどダメでした(←当たり前
2020.01.20
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梦回 dreaming back to the qing dynasty第2話「夢での出会い」時は清朝、康煕(コウキ)45年…。十三皇子・胤祥(インショウ)と十四皇子・胤禵(インテイ)の勝負はまたしても決着がつかず、同時にくす玉を割って引き分けとなった。その夜、胤祥は四皇子・胤禛(インシン)と杯を傾けながら、自分が見た不思議な夢の話を聞かせる。しかし胤禛は興味を示さず、夢にうつつを抜かしている場合ではないと戒めた。「でもな〜あの娘を連れ帰りたい…」胤祥は夢の中であの娘と出会えたのも天意ではないかと感じていた。一方、徐薔薇(ジョショウビ)は社内コンペで見事に仕事を勝ち取り、自宅へ帰った。するとまだ辮髪の青年が居座っている。机に座って寝たふりをしている胤祥。薔薇はまじまじと青年を見てみたが、急に青年が動いたので逃げるようにロフトへ上がった。今は企画案の修正に集中する時、薔薇は着替えて早々に机に座り、仕事を始める。その間も辮髪の青年は書物を読みながら部屋を行ったり来たりしていた。「はあ~5秒だけ休憩…」薔薇は目を閉じて数え出したが、その時、胤祥は娘の頭上にある天井の大きな照明が揺れていることに気づく。すると照明のネジが外れ、ちょうど胤祥の足元に落ちた。「危ないっ!」天井の照明が落ちてきた。いち早く気づいた胤祥が咄嗟に飛び出すと、老婦人がくれた灯籠の玉が光を放つ。すると時空が歪み、胤祥は薔薇の腕を引っ張って助け出すことに成功した。しかし青年がただの幻覚だと思っていた薔薇は度胆を抜かれ、恐怖におののく。「幽霊じゃなかったの?来ないで…何する気っ?!」「無礼な娘だ、助けてやったのに礼も言わぬとは…」驚いたことに薔薇と胤祥は言葉を交わすこともできた。「よく聞け、私は大清王朝の十三皇子だ」「大清?十三皇子?…って、助けてーっ!」薔薇はいよいよ異常者が家に入り込んだのだと誤解して大騒ぎ、助けを求めて逃げ回る。困った胤祥は興奮した娘を押さえつけ、思わず口づけして黙らせた。「やむを得なかったのだ」「…本当は何者なの?」「まだ確かめてみたいか?」「うっ!来ないで」薔薇はひとまずありったけのろうそくに火をつけた。青年の話では夢を見るとなぜかここに来てしまうという。しかし薔薇は300年前から愛新覚羅(アイシンギョロ)胤祥が来たと言われても到底、信じられなかった。胤祥もようやく自分が300年後の未来にいると知ったが、今や朝廷も皇帝もないと聞いて驚きを隠せない。「それより…元の世界に帰ってくれない?」「何?!…来た以上は楽しむぞ、300年後の世界のことを教えてくれ」すると胤祥は娘が説明してくれる文明の利器にすっかり魅了された。薔薇は十三皇子の出現が夢なのか現実なのか分からず困惑した。そこで量子物理学の公開講義に参加、実は未知のワームホールも存在しないとは言い切れないと知る。薔薇は青年の話に半信半疑だったが、過去の人間が時空を越えて現代に現れることもあながち否定できない気がしていた。そんなある日、十三皇子が薔薇の机に広げてある平面図を興味深げに見ていた。「分かるの?」「当たり前だ、これは我が大清の屋敷を模した建物の図面だな?」胤祥は薔薇の夢が建築士になることだと知る。どうやら薔薇は″社長″という主人に仕えている″奉公人″らしい。現代の女子とは苦労なことだ。「待て…これをこちらにしては?」すると胤祥は鉛筆を持っている薔薇の手に自分の手を乗せ、修正点を示した。「そなたが気に入った、私に嫁げば苦労はさせぬぞ」しかし薔薇は手を離して無視する。「…だがその図面はとても分かりづらい」「どういう意味?」「知りたくば伏して頼め、あるいは私に嫁ぐが良い」「何様よ?!ここでは私が主よ!」薔薇が反発すると、そこで十三皇子はふっと消えてしまう。胤祥は目を覚まし、清代に戻った。すると手の甲に小さな傷があることに気づく。「(はっ!)夢じゃない!現実なんだ!」そこへ四兄が現れた。興奮冷めやらぬ胤祥は300年後の現代で見たものを絵に描きながら説明したが、胤禛は荒唐無稽な話に呆れ果てる。「本当に現実なんです!ほら!これはその娘を助けた時についた傷で…」しかし四兄の苛立ちに気づき、胤祥は口ごもった。胤禛は十三弟には暇があり過ぎると考え、王府に戻ったら早速、縁談の相手探しをすると言って帰ってしまう。現代では薔薇が貝(バイ)先生に修正案を提出していた。すると貝先生はむしろ複雑になったと眉をひそめる。しかし十三皇子が直してくれたところだけは気に入り、皇室の気品があると褒めた。「この概念を設計全体に取り入れてほしい」そこで貝先生は蒋茗蕙(ショウメイケイ)に力になるよう頼んだ。薔薇は行き詰まっていた。皇室の気品と言われても庶民の自分に分かるはずもない。その時、薔薇は本物の皇子がいることを思い出した。薔薇は急いで自宅に戻ると、今夜も十三皇子が来ている。「あなたにお願いがあるの!私には貴族の生活なんて分からないでしょう? だから教えてほしいの」薔薇は清代の拝礼の仕方が分からず、ひとまず頭を下げて頼んだ。「礼儀はよいな、だが…私は貴族ではない、皇族だ」「そうでした~13爺(イェ)~」すると胤祥はまた自分に嫁ぐよう勧め、十三福晋(フジン)となれば自然と皇族の気品が身につくという。薔薇は仕方なく協力してくれる代わりに嫁ぐ以外のことなら何でもすると約束した。「では…再び″現代″を感じさせてくれ」胤祥の要求の意味を考えた薔薇は少しためらったが、十三皇子の頰に口づけする。「私が好きなのか?!」「違うわ、これは外国風の挨拶よ」「顔が赤いぞ?ふっ、やはり女は嘘つきだな」薔薇は急に恥ずかしくなり、ロフトへ逃げてしまう。清代に戻った胤祥は薔薇のために調度品を準備した。ついでに四兄が大切にしている香炉まで貸してもらい、机の上に並べて眠ることにする。そしてその夜、薔薇は十三皇子のおかげで清代の本物の宝物を目の当たりにし、感銘を受けた。しかし薔薇が直接、触ることはできない。そこで胤祥は1つずつ手に取り、薔薇に細部まで見せてくれた。「金銀宝石で飾れば高貴になるわけではない 表面的な装飾よりも、滲み出る気品こそが尊重と継承に値する」「ありがとう!13爺!」すると薔薇は自分の灯籠を見せることにした。「これよ、もらい物なんだけど、この灯籠が輝いた晩にあなたが突然、現れたの」「どうやらただの灯籠ではなさそうだ…この紅玉の飾りは宮中の灯籠とは違う 我々を引き寄せた神秘の灯籠だな」確かにこの灯籠が自然と灯ると十三皇子が部屋に現れる。薔薇はどことなく不気味な気がして話題を変えた。「他の宝物も見せてくれる?」薔薇は十三皇子が康煕帝から下賜されたという弓に興味を持った。しかし試してみたくても触ることができない。そこで胤祥は弓を持って自分の前に薔薇を立たせ、目を閉じて自分の指示通りに心で感じ取ってみるよう助言した。すると不思議と薔薇の手に弓や弦を引いている感触が伝わってくる。感激した薔薇は実はもう1つ頼みがあると古い図面を出した。「この建物は現存していないから構造が分からないの、教えてくれない?」「…そなたはいささか図々しいぞ?主客転倒だ」「待って!ここは私の家よ?」薔薇は思わず言い返したが、すぐに下手に出た。「ねえ~お願い~どうすればいいの?」「謙虚になったな…その線は中心を貫いていない、もう片方を見れば何が足りないかが分かる」胤祥は的確な助言を与え、薔薇が真剣な面持ちで図面を引く様子を目を細めて見ていた。つづく(  ̄꒳ ̄)う〜ん、触れたり触れられなかったりが良く分からない※第1話は昨年の初放送時にアップしたため、カテゴリー内に入っています(*ᴗˬᴗ)⁾⁾⁾ペコ
2021.02.18
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梦回 dreaming back to the qing dynasty最終話「時を超えた想い」時空の歪みから300年前の清朝にタイムスリップした徐薔薇(ジョショウビ)。そこで現代につながる因縁を解き明かし、雅拉爾塔(ヤラルタ)茗薇(メイビ)としての生を終えてついに現代に戻った。現代では薔薇のプロジェクトを引き継いだ蒋茗蕙(ショウメイケイ)が窮地に追い込まれていた。茗蕙が任されてからと言うもの問題が山積、貝(バイ)先生はいよいよ行き詰まったプロジェクトの中止を決める。「君が解決できないならあきらめるしかないな」プロジェクトのテーマは″古代建築様式の再現と現代建築技術の融合″、鉄筋コンクリートでは古風な雰囲気を損なってしまうという。そこへ突然、欠勤していた薔薇が現れた。発案者だった薔薇は現代の建築資材は使うつもりはなかったと説明し、木組みの木造建築を提案する。茗蕙は木組みでは耐荷重に限界があると呆れたが、薔薇には奇策があった。木組みの弱点は継ぎ目の強度、そこでつなぎ目だけに金属を使って補強すれば、外見だけは伝統的な木造の木組みになるという。「伝統だけにこだわっていては挑戦できません、伝統的な建築は新たな資材でも可能です」「なるほど、小薇の発想は柔軟だ」貝先生は薔薇の案を承認し、茗蕙にプロジェクトを進めるよう命じた。薔薇と茗蕙は社長室を出た。すると茗蕙はなぜ立場を追われた薔薇が自分に助け船を出したのか訝しむ。しかし薔薇はあくまで自分のためだと笑って去って行った。カフェのテラス、小秋(ショウシュウ)は新しい恋人を紹介しようと薔薇をデートの待ち合わせ場所に呼んでいた。「ええーっ?!あの意地悪な女を助けたの?!」「でも助言したら何だか心が軽くなったわ」「お人好しの小薇っ!」すると突然、カフェの店員や客たちによるフラッシュモブが始まった。困惑する薔薇と小秋を横目に次々に人が集まりダンス、そこへ第二皇子・胤礽(インジョウ)によく似た恋人が登場する。実は恋人が小秋へのサプライズプロポーズを計画していたのだ。薔薇は婚約指輪を受け取った小秋の幸せそうな笑顔を眺めながら、清朝で結ばれなかった皇太子と小春(ショウシュン)の悲恋が現代で叶った奇跡に感激する。…胤祥(インショウ)、私たちもまた会える?…薔薇は胤祥が恋しくなり、その足で紫禁城にやって来た。…全てここから始まった、答えが見つかるかもしれない…そこで老婦人と出会った寝殿を訪ねてみたが、部屋はすっかり寂れ、暗闇の中にほこりを被った灯籠が放置されている。…何もかも終わったのね、もう戻れない、あなたも現れない…薔薇は心機一転、翌朝からオフィスに出勤した。「ただいま!」休暇から元気に戻った小薇を暖かく迎える同僚たち、その中には小魚と瓜二つの同僚・小冰(ショウヒョウ)もいる。そこへ茗蕙が現れた。茗蕙は皆に仕事に戻るよう命じたが、これまでと違って険がない。「小薇、あなたも仕事に戻って、しっかりね」「はいっ!」薔薇が過去の怨讐を解決したお陰なのか、茗蕙とのわだかまりは不思議と消えていた。するとちょうど茗蕙のスマホに来客の連絡が入り、嬉しそうに出かけて行ってしまう。薔薇は初めて見る茗蕙の表情に驚いていると、小冰がその理由を教えてくれた。「また″あの人″が来たのよ」「あの人って?」そこで小冰は薔薇を連れて受付を見に行った。「(ほらあの人…)少し前、ある会社とトラブルがあったの 問題は解決したんだけど、あの2人はいまだにもめてる…」薔薇は男性の背中しか見えず、目を凝らした。確かに2人は口喧嘩していながら、なぜか楽しそうに見える。すると茗蕙と男性が下のカフェに移動することになり、ふいに男性が席を立った。薔薇はようやく男性の顔を確認したが、驚いたことに十四皇子とそっくりだと知る。…縁は偶然が生む最大の恵みなのかも…薔薇は前世から続く不思議な縁を目の当たりにし、再び紫禁城に足を運んだ。…果てしない空の下で行き交う人の波間は、さまざまな謎と神秘に満ちている…あの出来事で私は真心の大切さを知ったしかし城楼から美しい夕日を眺めていると、ふいに感傷的になってしまう。…だけど胤祥、元気でいるかしら?…あなたに会いたい薔薇は世界建築設計賞の建築設計部門で金賞を受賞した。授賞式には茗蕙が代理で登場、するとスピーチで急に薔薇が嫌いだったと発言する。会場は騒然となったが、茗蕙は素直に薔薇の才能に嫉妬していたと続けた。「そのせいで過ちを犯しました 小薇が言うには誰もが己の人生の設計士、どう生きるかは自分次第なのだと… 数々の経験からやっと私も悟りました、ここで今まで傷つけた人たちにお詫びしたいと思います そして小薇には感謝を…」薔薇の受賞作は故宮の伝統と平行する時空に着目、薔薇いわく、いつの時代も人が生きる道は無数にあり、勇気を出して扉を開けば必ず前に進める、そして途中でさまざまな出会いを経て、人は幸福に辿り着くのだという。その頃、薔薇は胤祥の面影を求め、故宮の杏の木をながめていた。あの時、胤祥の協力で完成した設計図が実際に建築となり賞までもらえるとは感慨深い。…この受賞作はあなたへの贈り物よ…薔薇はふと十三皇子が″自分の望みは愛する人と生涯を共にすることだ″と言っていたことを思い出した。『いつか私がいなくなったらどうする?』『君を離さない』『どうにもならないこともあるのよ?だから…』『ならどこまでも探しに行って君を見つけ出すよ』その時、急に冷たい風が吹き抜け、激しい雨になった。観光客たちは慌てて走って行ったが、薔薇は運良く携帯していた折り畳み傘を広げる。すると雨で木の根元の土が流れ、その下に埋まっていた小瓶が現れた。薔薇は思わず勝手に掘り出してみると、瓶の中から手紙を発見する。…小薇、元の世界に戻ったかい?離れ離れになっても私との約束を忘れるな…2人で旅をして美しい景色を見る、この約束が君への贈り物だ、必ずまた会おう茗薇が去った清朝…胤祥は茗薇との再会を信じ、杏の木の下に手紙を埋めた…小薇、ここが2人の出発点だ、次の場所で待ってる一方、死罪を免れた茗蕙は人里離れた山の中でひっそりと暮らしていたするとまだ幼い息子が小鳥を捕まえて戻って来る『春児(シュンジ)、小鳥にも娘亲がいて、私と同じようにこの子の帰りを待っているのよ?』『でも…つつかれて痛かったんだ、許せないよ』茗蕙は自分が恨みにとらわれ、多くの過ちを犯してきたことを思い出した『春児、万物には魂があるの、思いやりを忘れないで、何があろうと相手を憎んではダメよ 許すことを覚えてね…』そこで茗蕙は息子と一緒に小鳥を放してやった『額娘、これで小鳥も娘亲のところへ帰れるね…あ!阿瑪(アーマー)!お帰り!』十四皇子は駆けて来た我が子を抱き上げ、道すがら摘んだ花を妻に贈った十三皇子は皇兄に朝廷から身を引いて旅に出たいと申し出た雍正(ヨウセイ)帝は腹心である十三弟と離れがたかったが、引き止めることができない『お前の気持ちもわかる…熟慮の末なら止めはしない』『謝謝…四哥』すると皇帝は去って行く十三弟に思わず声をかけた『四哥はここで待っているぞ』薔薇は思いがけず胤祥からの手紙を受け取り、思い出の場所を巡る旅に出た。今日は馬を引いて湖へ、するとあの時と同じように鷹が青空を旋回している。薔薇は思わず指笛を鳴らして合図すると、すぐそばで指笛を吹く胤祥の姿が目に浮かんだ。「胤祥、美しい景色をありがとう」こうして懐かしい場所を訪れては記念に写真を残す。すると次の手紙にはいよいよ最終目的地が書いてあった。…川西(センセイ)高原の夕陽の下で君を待っているよ…薔薇は高原へ向かう途中、ふもとの観光地を訪ねた。するとある店で偶然、思い出の灯籠を見かける。驚いた薔薇は店に入ってみると、ちょうど店主が灯籠を作っていた。聞いてみれば店主の家に伝わる工芸品で300年もの歴史があるという。店主の祖父の話では清朝の皇族が旅の途中に初代に作り方を教え、それが代々伝わっていた。「清朝の皇族?…誰ですか?!」「名は告げずに立ち去ったそうです、幸せな日々を灯籠に描き、いつまでも消えぬ思い出にと…」それは間違いなく胤祥だった。茗薇は高原に到着し、眼下に広がる美しい景色に息をのんだ。そして大きな岩に腰を下ろし、最後の手紙を取り出してみる。…小薇、ついに来たんだね?夕映が美しいだろう?…君と一緒に美しい山河や朝陽、夕陽を眺める…時空に隔てられていても、運命の出会いに感謝するよ…だが君との旅もここまでだ…草原の星空や川西の灯籠、すべて私からの贈り物だ…これが最後の文になるかもしれないが、私たちの遊びはまだ終わらない…胤祥しかし薔薇は日付を見て愕然となり、涙があふれ出した。「雍正…8年…5月4日…胤祥が亡くなった日だわ…あまりにも早すぎる…」…馬鹿だな、泣くな…時空の歪みのおかげで君と出会えた、これこそ最高の贈り物だ…私はずっと君のそばにいる…だから私と約束してくれ、しっかり生きると…きっといつかまた会える…待っていてくれ薔薇はふとすぐそばに胤祥の存在を感じた。「胤祥?…胤祥?!」しかしどんなに探しても胤祥の姿はない…。薔薇はひとしきり泣いた後、高原をあとにした。ふもとまで続く曲がりくねった坂道には人影もなく、行き交う車もない。するとしばらくして薔薇はヒッチハイカーに気づき、車を止めた。「寒かった!雨が降りそうだ!」ヒッチハイカーの男はやけに馴れ馴れしく車に乗り込んだ。「君も1人?」「うん」「1人でこの道は危険だろ?…俺が付き合うよ!」男はサングラスを外してそう言った。それまでうつむき加減だった薔薇はふと顔を上げて男を見ると、急に笑顔になる。実はヒッチハイカーは胤祥とうり二つだった。「さあ!行こう!」すると彼がはめていた腕輪の紅玉がキラリと光った。完・:*+.\(( °ω° ))/.:+ 反省会場はこちらで〜すwww敗因は九皇奪嫡という有名な史実を盛大な姉妹喧嘩にすり替えたせいか?はたまた衣装や所作をこなせないキャストを選んだせいなのか?結局「宮廷の茗薇」と言うより「黒幕の茗蕙」でしたねそれでも終わり良ければすべて良し有り得ないと分かっていても、300年前の手紙を見つけながら思い出の旅なんてロマンチック♡でもじぇじぇが心を入れ替えられたのって、茗薇が急死したからだよね?(←水差すなw
2021.04.14
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月升沧海 Love Like the Galaxy (第5話)第32話「予期せぬ波紋」文修君(ウェンシウジュン)が独断で息子に山賊の討伐を命じ失敗、全軍が捕虜となった。皇太子は凌不疑(リンブーイー)から身びいきを諌められたが結局、王淳(ワンチュン)を罷免できず、皇帝からも厳しく叱責されてしまう。これをきっかけににわかに廃太子の憶測が流れ、途端に小越(ユエ)侯に取り入ろうとする輩が増えた。皇后の寿誕の宴の差配を任された程少商(チォンシャオシャン)は東宮で皇太子妃の協力を仰いだ。何事もてきぱきこなせる少商だが、さすがに文武百官の家族の席順まで決めようがない。( ;∀;)<十一郎の妻になるのは驊(カ)県の管理より大変よ〜皇太子妃は思わず自分も夫が皇太子になるとは思わなかったと吐露した。実家の一族は娘を当てに出世を望むが、自分にそんな力などない。「祖先を捨てたと罵られようと、誰が私の苦しい胸の内を分かってくれるというの…」しかし少商は優しい皇太子夫婦をかばい、周りが欲深いだけだと慰めた。その時、東宮に五公主が現れる。実は昨夜、五公主は酒楼で偶然、小越侯と出くわした。小越侯は息子の未婚妻が幕僚と称する男たちと遊んでいる様子に眉をひそめたが、ふと思い立ち、番頭に頼んで廃太子の噂を吹き込むよう頼む。寝耳に水だった五公主は憤怒、早速、東宮へ駆けつけ、優柔不断な皇兄を厳しく追求した。「王隆(ワンロン)なんて死なせておけばいい!父皇を怒らせて廃されたいの?! 太子でなくなったら我ら長秋宮の子女は何を拠り所にしろと?! 私が男だった皇兄に役目は回ってこなかったのに!」皇太子は妹の暴言にも罰を与えることはなかったが、その代わり越氏に嫁ぐ時には嫁荷を奮発すると嫌味を言った。皇兄と話してもらちが明かない五公主は長秋宮で母后に不満をぶちまけた。これに皇后は激高、娘を追い出すと寝込んでしまう。駱済通(ルオジートン)が差し入れた粥にも口をつけず、翟(ジャイ)媪(ウバ)もお手上げだった。しかし東宮から戻った少商が事情を知り、一計を案じる。「皇后にお願いが…これは家で育ててみた胡瓜(キュウリ)です 胡瓜は西域の朝貢品、皇后なら味をご存知のはずです 西域の胡瓜と同じ味か比べてみてもらえませんか?」皇后は仕方なく一欠片だけ食べてみたが、塩気が強過ぎた。そこで少商は塩辛ければ粥で薄めるよう提案、見事に粥を食べさせることに成功する。「悪知恵が働く子ね…まだしょっぱいわ」皇后は少商の機転で笑顔になり、不思議と食欲が戻った。安堵した翟媪は駱済通を連れて寝殿を出た。「2人の邪魔をしないようにね、皇后が宮中で心を開ける人に出会えて良かった 十一郎も良い妻を選んだわね」嬉しそうに仕事へ戻った翟媪、しかし駱済通の侍女・春笤(チュンティアオ)は程娘子が主から皇后と凌将軍を奪ったと恨みを募らせた。駱済通も心中穏やかではないが噯(オクビ)にも出さず、これも運命だとなだめる。「実に幸運な人ね…想い人に嫁ぎ、帝后の庇護も得られるなんて」少商を幸運だと羨む者がいれば、皇后はどうすれば少商のような利口な子に育つか両親に教えて欲しいと羨んだ。すると少商はすぐ両親を呼び寄せ、2人の前で思い切り自分を褒めて欲しいと懇願する。「そうすれば悪いのは私ではなく、我が子を大切にせず他人の子を羨んでいると気づくはずです 皇后のように我慢強く諭すのがいい親だと知らしめなくては…」しかし皇后は少商も間違っていると諭した。「世の親は我が子が一番だと思うものよ、他の家の子を羨むのは教えの一環に過ぎない」親も当然、子から恨まれると分かっているが、人生に2度目はなく、やり直しができないという。「子が強くなる分、親も安心できるの、子に強いることは自分に強いることも同じなのよ」少商が寝殿を出ると皇太子が中庭で待っていた。皇太子は父皇を失望させて母后を傷つけたと意気消沈し、合わせる顔がないという。しかし少商は皇后が傷ついているのは自分が息子を守ってやれないためだと話した。「殿下は太子である前に陛下と皇后の息子です 太子として王将軍を助けるのではなく、子の立場で従兄の嘆願をすることはできます 確かに陛下は冷徹になれない太子に失望するでしょう でも父親なら情け深い子に失望するはずがない この件で両親と疎遠になれば、かえって子の指導が誤っていたと失望させるだけです」「…程娘子、ありがとう」朝臣たちは先走って後継者の交代を上奏し始めた。その夜、皇帝は野心をあらわにした臣下たちに怒り心頭だったが、そこへ皇太子がやって来る。皇帝は息子もようやく尻に火がついたと思ったが、皇太子は碁盤を運んできた。「寝付けないので一局どうかと…」すると皇帝はまだ幼い皇太子に碁を教え始めた頃を懐かしんだ。当時は皇太子が少しもじっとしておらず、碁盤のそばに貼り付けようと必死だったという。一方、少商を迎えに行った凌不疑は少商の様子がいつもと違うことに気づいた。「機嫌が良さそうだ、何か良いことでもあったか?」「そうでもないわ、ただ問題を解決できて痛快なの」すると不疑は三公主が禁足になったことも痛快かと聞いた。少商はやはり自分の仕業だとばれていたと知り、法事をぶち壊したことを謝罪する。「君は私が強引だと怒るが、君こそ独断で決める、あまり無茶をされると心配になる」「…怒らないの?」「私を信じるならやりたいことは私に任せて欲しい、敵への報復も…」確かに必ず守ると約束はしたが、不疑はせめて機会が欲しいという。そこで少商は皇后が廃太子の噂を聞いて心を痛めていたと報告し、雁回(ガンカイ)塔で皇太子を悪く言っていた人と関係があるのかと訝しんだ。不疑は驚き、皇太子に不満を抱く者も多く、広範囲に及ぶため関わるなと釘を刺す。「君も東宮へは行かないほうがいい…で、痛快だったとは何のことだ?」「ぁ…皇后が粥を食べてくれたの…」少商は皇太子に助言したことを言い出せなかった。皇太子は途中で手を緩め、わざと負けた。もちろん皇帝には見抜かれていたが、皇太子は囲碁を学び始めた当初、父も同じように手加減して負けてくれたという。「父皇は勝ち負けより私の気持ちを考えてくださった、今日の私も同じです」皇太子は勝敗より家族の気持ちが大切だと訴え、全てに負けたとしても我が手に悔いはないと言った。翌日、皇帝は朝儀の場で皇太子に虎符の管理を任せると宣言した。皇太子は事実上、全軍を動かすことが可能となり、皇帝は暗に廃太子の意思がないと示したことになる。結局、皇帝は大軍を危険にさらした王隆(ワンロン)を罷免するに留め、父の王淳には罪を問わなかった。匪賊の討伐については凌不疑と将軍たちに任せ、出征の時には皇太子が点将(テンショウ)台で将兵を遣わすよう指示する。しかし不疑はなぜ皇帝が急に譲歩したのか分からなかった。朝儀が散会、子晟(ズーション)を連れて東宮に戻った皇太子はようやく従兄を救出できると喜んだ。すると子晟が皇帝をどうやって説得したのかと訝しむ。皇太子は少商から助言されたことを明かし、昨夜、父皇と碁を打ちながら昔話をしたと教えた。「父皇は我ら父子の情に免じて王将軍と私に機会を与えてくれた お前たち夫婦は余(ヨ)の幸運の星だな」凌不疑は昨夜、少商の機嫌が良かった理由を知った。その夜、少商を迎えに行った凌不疑は改めて皇太子に助言したのかと確認する。少商は認めたが、皇太子を助けたのではなく、皇后の力になりたかったと説明した。しかし皇后のためを思ってしたことが、実は皇后と皇太子を追い込むことになると知る。「君の献策のおかげで陛下は王家を見逃した 少商、何度も言ったはずだ、宮中や朝廷の争いに巻き込まれるなと…なぜ耳を貸さない? もう一度だけ言っておく、宮中では少し触れても全体に及ぶ、簡単なことではない」不疑は厳しく戒めておいたが、少商は最も難儀なのは宮中ではなく凌不疑だと反発した。「あなたの計算や考えを何も教えないくせに何を気をつけろって言うの? そもそも私は関わる必要などなかった 普通の夫に嫁いで普通に暮らせるはずだったのに、あなたが引き入れたのよ? それでも一緒になると決めてから受け入れようとしてる でもあなたは複雑な世界に愚かな私は関与するなという」「君を思ってのことだ」「阿母からもよく言われたわ、あなたのだめだと…私が不十分だからそう言うのね?」少商はまた分からなくなった。ありのままの自分でいながら周りの期待に応えるためにはどうしたら良いのだろうか。「…失望させたわね」すると少商は不疑が引き止めるのも聞かず、独りで帰ってしまう。 屋敷に戻った少商は凌不疑の話を思い出し、悶々とした。…少商、自分は正しいとでも?…陛下が王家を追及しないことで朝臣らの恨みや不満が皇后と太子に向けられる…東宮位を狙う者がいる以上、君の行動は太子を助けるどころか不利にする…しかも皇后も巻き込む、彼らを生贄にするも同じだ「はあ〜凌不疑との成婚は面倒ね」つづく( ゚ェ゚)うむ、確かに少商の不満は分かるな
2023.09.30
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长相思 第二季 lost you forever S2最終話西炎(セイエン)軍と辰栄(シンエイ)残党軍の決戦。洪江(コウコウ)に成り済ました相柳(ソウリュウ)は敵兵を死陣に誘き寄せたが、あと一歩のところで敵将・蓐収(ジョクシュウ)に正体を見抜かれ、兵士が後退してしまう。秘策は失敗、すると相柳は一矢を報いるため、7つ全ての命を使って霊力を解放した。先鋒隊は逃げ出したが巻き込まれ、驚いた蓐収は慌てて号令をかける。「ファンジィェン(放箭)!」無数の矢が相柳の全身に突き刺さった。そしてついに6つ頭が力尽きて離散し、相柳は静かにうなだれる。兵士たちは最後に相柳の骸を切り刻んで同志の敵を討とうと叫んだが、蓐収が止めた。「どんな恨みがあろうと敵ながら尊敬に値する人物だ」すると蓐収は深々と頭を下げて敬意を表し、立ったまま動かなくなった相柳を残して撤退した。相柳の毒が弓矢を溶かしながら流れ出し、付近の物すべてを黒く変えた。その時、小夭(ショウヨウ)の涙の珠が現れ、暗闇を照らす月のように輝く。相柳は珠を見てうっすら笑みを浮かべたが、そのまま後ろにばったり倒れた。すると珠は相柳の瞳の中へ落下し、涙となってこぼれ落ちる…私が教えた弓術で身を守れるな?もう危険な時に身を挺したりするな望む男を得て、頼れる者もできた、もう返事もせぬ影に話す必要はない私の血を与えたことで海中でも自由自在だもう帰る場所がある、人に追われて逃げる必要もない小夭、これからは守ってやれぬ、己の身は己で守れこれから先は幸多かれと願う…小夭は相柳との最後が喧嘩別れだったことを後悔した。「あれほど血をあげたのに足りなかったの?」小夭は久しぶりに猩猩(ショウジョウ)の鏡を出して相柳との思い出を懐かしもうとしたが、すでに記憶は消されていた。「あなたはとっくに忘れたと思っていた…まさか鏡の記憶を消し去っていたなんて 相柳、そこまで私を嫌っていたの?ささやかな思い出すら残さないなんて…」太尊の宿願だった真の天下統一が実現した。これも全て瑲玹(ソウゲン)のおかげだと感謝したが、やはり洪江と相柳が惜しまれてならない。すると瑲玹はふと相柳が小夭を救う代わりに辰栄山の峰のひとつを要求されたことを思い出した@32話S1。…その峰を禁制の地とし、兵たちの遺骨を故国の地に眠らせて欲しい…話を聞いた太尊は約束を果たすよう言ったが、その時、西炎山の太上から文が届いた。「私と爺爺に来て欲しいと…」何でも塗⼭璟(トザンケイ)から話があるという。塗山璟は小夭との婚姻の許しをもらうため朝雲(チョウウン)堂を訪ねた。太尊は孫の幸せを願って賛成し、小夭の父である太上も苦難を乗り越えてきた2人の縁談を喜んでくれる。すると瑲玹が玉座を離れ、塗山璟の前までやって来た。「豊隆(ホウリュウ)が臨終に明かした、中原を手にいれる策はお前の考えだったと… 小夭を得るために私を支持したのか?」「いいえ、民の暮らしは君主に左右される 私が五王や七王を支持しなかったのは小夭のためであり民のため 陛下の才覚なら間違いないと確信したからです」瑲玹は本当の知己が塗山璟だったと気づき、ついに小夭との婚姻を認めた。瑲玹と小夭は懐かしい鳳凰林を散策した。すると瑲玹は母の形見であり、想い人に渡すよう託された若木(ジャクボク)花を贈る。「私にこれほど尽くしてくれた者がいるか?この花はお前の物だ」小夭はもらえないと拒んだが、瑲玹はなかば強引に小夭の髪に挿してしまう。「私からの嫁荷と思え…娘(ニャン)も姑姑もお前が着けていたら喜ぶ」実は若木花は亡き母の若水族を動かせる令牌でもあった。瑲玹は幼い頃、この鳳凰林で小夭と誓った言葉を忘れていなかった。『私はずっと妹妹でいる』『じゃあ私は哥哥だ、何があろうと一緒にいよう!』『私たちは永遠に離れない、約束よ?』『約束だ!』小夭は瑲玹がまだ覚えていてくれたことに驚きを隠せず、涙があふれた。「私が王位を目指したのはお前を守るためだった、2度と離れぬためだ 爺爺に聞かれたよ、王位と小夭とどちらを選ぶのかとな その時は答えられなかったが、夜、独りになってから答えが分かった」「…王位なのね」「お前を失うとしても、たとえやり直せたとしても、私は同じ選択をするだろう すまない、私はもう昔の瑲玹ではないのだ… この世界はお前が命を懸けたから私の手に入った、だが私はお前を選ぶことができない 小夭、すまぬ」「見返りなど求めていなかったわ、2人共こうして生きている、最善の結果でしょう?」瑲玹と小夭はしばし抱き合って涙した。かつて無邪気に駆け回っていた鳳凰林は今も美しいままだったが、その時の幼い2人は大人になり、別々の道を歩むことになる…。小夭と塗山璟は家族に見守られる中、夫婦となった。2人は西炎山の墓園で先祖に挨拶を済ませ、最後に小夭は亡き母に塗山璟を紹介する。「もう重荷は全部、下ろした、塗山族長、あなたは?」「私は自由の身だ、塗山族長は瑱(テン)児が継いだよ」小夭と塗山璟が墓園を出ると、物陰から瑲玹が現れた。夫婦の背中を母と叔母と一緒に見送る瑲玹。…娘、姑姑、どうかご心配なく…小夭と塗山璟は清水(セイスイ)鎮へ帰ることにした。まずは各地を回って薬草や処方を集め、医書の編纂を続けるという。太尊と父と一緒に城門まで見送りに出た阿念(アネン)は別れ際、餞別に人形を渡した。「いつまでもむつまじく共白髪まで幸せにね 姐姐、この人形と天下を巡って、一緒に…私の代わりに連れて行って」阿念は相柳との誓いを守り、その人形が相柳の形見だと言わなかった。まさかこの人形の中に自分が相柳へ最後に贈った思い出の毒薬が入ってるとは小夭も気づくまい。「分かったわ、この人形…ふふ、可愛いわね」3人は夫婦の姿が見えなくなるまで見送った。すると太上がうっかり瑲玹に小夭の出立を伝えなかったと気づく。太尊もすっかり忘れていたと笑い、天下が太平ならば小夭も幸せに暮らせるだろうと言った。その頃、瑲玹は朝議に出ていた。鄞(ギン)医師は57年かけて医書が完成したと報告、名前を賜りたいと上奏する。そこで瑲玹は生死について書かれた37巻を″済民外鑑(セイミンガイカン)″、養生の道を説いた18巻を″済民内鑑(セイミンナイカン)″と名付けた。しかし医書に関わった医師の中には薬草の収集のために命を失った者、病を押して編纂に没頭し事切れた者もいたという。すると鄞医師が編纂者名簿を献上した。瑲玹は編纂者一覧の筆頭にある″西陵玖瑤(セイリョウキュウヨウ)″の名を見てふいに微笑んだが、一瞬で君主の顔を取り戻す。「記念の碑を建て、編纂に関わった全ての医師の名と共にその功績を刻むべし この偉業を後世まで伝えるよすがとせよ」清水鎮はかつての賑わいを取り戻していた。石妖の茶屋は相変わらず大盛況、今日も民謡にも歌われたいにしえの天下の物語が始まる。瑲玹は阿念を連れて久しぶりに清水鎮を訪ねた。「小夭は自分の居場所に戻った、今、どうしているのだろう?」「姐姐はあの花売りの娘かもしれないし、子供を連れたあの夫人かもしれない もしやあの居眠りしている老板かも…」その店主はかつての玟小六(ビンショウロク)のように長椅子に横たわっていた。「民の姿を見れば、姐姐がどこにいようと幸せだと分かる」「小夭は民の中にいる、民の姿が小夭の姿か…」すると瑲玹は石妖の講談を聞くことにした。完( ๑≧ꇴ≦)終わった!配信の時はなぜ小夭が塗山璟に惹かれたのか分からなかったけれど、字幕のおかげで納得できましたそれにしてもあれほどしつこかったのに最後は潔い相柳想い人に嫁ぐならさぞや気合いを入れてくるかと思ったら何でそれ?な小夭最後は哥哥のアップからの清水鎮で終わりましたということは″lost you forever″なのは哥哥ってことでオッケーでしょうか?これでもかというヤンズーらしいドラマでした
2025.02.26
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惜花芷 Blossoms in Adversity第22話楊(ヨウ)宅を訪ねたものの、客間で待たされたまま一向に叔母に会えない花芷(カシ)。しかし昨夜、顧晏惜(コアンセキ)に相談したおかげでどこか落ち着き払っていた。(๑و•̀ω•́)و<君さえ望むならそういう悪党は半殺しにする!(ヾノ・∀・`)ナイナイ<強硬手段はだめよ花芷は叔母を説得に行くだけで、叔父と衝突するつもりはなかった。『でももし暗くなっても帰らない時は迎えに来てくれる?』『任せて』((( *´꒳`* )))ポワワーン楊奇(ヨウキ)は花芷を散々、待たせた挙句、何かと理由をつけて叔母との面会を拒んだ。花芷は一歩も引かず、叔父を言いくるめてようやく面会を認めてもらったが、花嫻(カカン)と楊随安(ヨウズイアン)は事実上、軟禁状態だった。花芷は叔母に離縁する方法があると話した。花嫻は残された息子が標的になってしまうと拒んだが、随安は自分も母と一緒に楊家を出るという。「だめよ、あなたは楊家の跡取りなのよ?将来のことも考えないと…」すると花芷は叔母が息子を口実にしていることに気づいた。「姑母、本当は怖いのでは?」「…その通りよ」花嫻は人目を恐れて勇気が出せなかったと認めた。しかし花芷と息子に説得され、ついに腹を括る。その時、回廊で立ち聞きしていた楊奇が房門に鍵をかけて3人を閉じ込めてしまう。楊奇は夫人に離縁を勧めた花芷に激怒。実は月秀(ゲッシュウ)小館の楊店主は従兄弟の息子だと明かし、この機に報復すると言った。「花芷姑娘は姑母の所に数日、泊まるはずだったが、悪病にかかり間もなく命を落とした 何と哀れなことか~」その時、家職がやって来た。間もなく酒宴に出かける時間だが、花家の三夫人が訪ねてきたという。花芷を心配して楊宅まで迎えに行った夏金娥(カキンガ)が戻って来た。聞けば花芷が痘瘡(トウソウ)を患い、動かすことができないと義妹夫に追い返されたという。すると四夫人・呉玉娘(ゴギョクジョウ)がかつて別荘で詐欺に遭った時、花芷が七宿(シチシュク)司を頼ったことを思い出した。夫人たちは臨月の玉娘に留守番させ、早速、七宿司へ出かけた。一方、顧晏惜も花芷が戻らないことを心配し、夜を待たず楊家に乗り込もうと決める。しかし修練場に鄭知(テイチ)が駆けつけた。「大変です!大姑娘が楊家に軟禁されて…七宿司に行ってください! 夫人たちが押しかけたんです」Σ(꒪꒫꒪ )?!顧晏惜が駆けつけると花家の夫人たちが禁中官署の前で揉めていた。陳情(チンセイ)の話では夫人たちが叔父の家に花芷が軟禁されていると訴えているという。「うちは民事は扱わないのに…そもそも役所さえ相手にしない案件です」「まずい、問題になる前に去らせねば」仕方なく顧晏惜は夫人たちに声をかけた。七宿衛たちは司使の姿に困惑したが、目配せされて知らないふりをする。晏先生!来てくれたのね!>ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ<そうよ!うちにはシェルティがいたわ!顧晏惜は今から自分が行ってくると安心させたが、その時、夏金娥が妙策を思いついた。夏金娥は晏惜が独り楊宅に乗り込んで脅したところで無駄だと分かっていた。しかし晏惜の背格好が仮面の司使と似ていることに気づき、司使に成りすまして欲しいという。「どうせ顔を知る人はいないわ!お面をつけて偉そうにすれば絶対、うまく行く!」「お願いよ、晏先生!」顧晏惜は早く切り上げて楊家に向かうつもりが、花芷の母・朱盈貞(シュエイテイ)にまで懇願され、断れなくなってしまう。花芷は花嫻が和離書をしたためる様子を見守りながら、顧晏惜が来るのを待った。しかし思いがけず中庭から母や叔母たちの声が聞こえてくる。「芷R?!どこなの芷R!」すると宴席から戻って着替えていた楊奇が慌てて駆けつけ、夫人たちをなだめた。その時、使用人が現れ、七宿司がやって来たという。花芷は房門の隙間から外をのぞくと、驚いたことに仮面の司使の姿があった。花芷は仮面の司使の声で顧晏惜本人だと確信し、戸を叩きながら叫んだ。「助けて!ここから出して!」顧晏惜は剣を抜いて錠を破壊、すると寝殿から花芷たちが飛び出してくる。激怒した顧晏惜は楊奇を叱責したが、ひざまずいた楊奇が司使の衣にある小さな穴に気づいた。そのせいで偽物と見破られ、顧晏惜たちは足止めされてしまう。呉玉娘は門前に出て様子を見に行かせた守衛の帰りを待っていた。仮面の司使が偽物だとばれたらただでは済まない。すると守衛が慌てて戻って来た。実は楊家が七宿司をかたる者がいると役所に通報したという。驚いた抱夏(ホウカ)は迎春(ゲイシュン)に四夫人を預けて助けを呼びに行ったが、激しく動揺した玉娘は破水してしまう。楊家に官吏たちが駆けつけた。「七宿司をかたる不届者はどこだ?」(」゚ロ゚)」<お巡りさん!こいつです!@楊奇しかしその時、思いがけず抱夏が陳情を連れて乗り込んできた。「姑娘!七宿司を連れてきました!」楊奇は陳情を見てもどうせまた偽物に違いないと鼻で笑った。しかし官吏の態度が一変、急に姿勢を正して陳情こそ司使の腹心だと教える。「陳情、来るのが遅いぞ」抱夏に無理やり引っ張られて来た陳情だったが、振り返ったのは本物の顧晏惜だった。「しっ司使っ!」驚いた陳情はその場で拝跪、夫人たちは何が起こったのか分からず目を白黒させた。( ̄▽ ̄;).oO(そこまでやらなくても@抱夏楊奇はあくまで偽物の司使だと訴えた。「信じてはなりません!衣には穴が開き、お面も塗装が剥げています!」しかし激怒した官吏に引っ叩かれてしまう。「黙れ!陳郎君は町を巡視する正真正銘の七宿衛、司使を見間違えるはずなかろう!」すると楊奇は杖刑30回を命じられてしまう。抱夏が本物の七宿司を連れて来たおかげで花芷たちは無事に解放された。「いい人で助かりました」抱夏の言葉を聞いて満更でもない様子の陳情。斉蕙蘭(サイケイラン)は陳情が協力してくれたのは抱夏に気があるからかと聞いたが、抱夏はありえないという。こうして屋敷に戻った花家。花芷は詰め所に戻る顧晏惜を見送って屋敷に入ろうとしたが、ふいに三叔母に引き止められた。「説明して、晏先生の正体は?あの貫禄は付け焼き刃では出せないわ」「さすが三婶、何でもお見通しね…でも安心して、いい人だから、家族には内緒よ?」「はっきり言わないのね?ふふ、まあいいわ、あなたを信じる」その時、四夫人の危篤を知らせる声が聞こえた。屋敷では呉玉娘が産気づいていた。未婚の娘が出産を見るのは不吉とされていたが、花芷は夫人たちが止めるのも聞かず寝所に入ってしまう。すると玉娘は花芷に夫への遺言を託した。「いつかあの人に会えたら伝えて欲しい、あなたに出会えて幸せだったと…」玉娘は激しく出血し卒倒、産婆は驚いて悲鳴をあげてしまう。花芷はせめて呉家の母親だけでも連れてこようと決めた。その時、寝殿の前で安産を祈っていた夫人たちが産婆の声に驚き、居ても立ってもいられず雪崩れ込んで来る。夫人たちは本当の妹のように可愛がって来た玉娘を激励、お陰で再び生きる気力を取り戻した玉娘はついに女の子を出産した。一方、凌王府では顧成焄(コセイクン)が悲嘆に暮れていた。実は日中に皇帝の側仕え・長青(チョウセイ)が現れ、息子が差し入れた点心と同じ栗の菓子を届けてくれる。「王爺が先日の菓子をお喜びになったと聞いてまたお持ちしました」点心を贈ったのが皇兄だと知った凌王は呆然、急ぎ使いの内侍がどうなったか調べるよう命じが、急死していたことが発覚する。思わず点心を吐き出そうとする凌王、しかし今さらどうにもならなかった。散々な目にあった楊奇は妻が置いていった和離書に怒り心頭だった。「何が離縁だ…訴えてやる!」翌日、花宅に召喚状が届いた。花芷は怯むことなく、役所で楊奇と対決すると意気込む。その頃、顧晏惜は憲(ケン)王を訪ねていた。つづく( ๑≧ꇴ≦)アハハハハハハ~ハライタイ〜姑夫が全部もっていったwwwww
2025.07.18
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惜花芷 Blossoms in Adversity第24話花芷(カシ)に北地行きを伝えるため、久しぶりに花宅に戻った顧晏惜(コアンセキ)。急に顔を見せなくなり、またしばらく留守にすると聞けば機嫌を損ねるかと思ったが、実は花芷も北地へ行くと分かった。「銭が貯まったから祖父たちに会いに行って来る…なぜ笑っているの?」「取り越し苦労だった、私も北地の軍営に行くんだ」すると花芷は芍薬(シャクヤク)から一緒に行きたいとせがまれていたと明かした。「でも哥哥の許可がないとね、ふふ」「連れて行ってやってくれ」顧晏惜は皇帝に出発の挨拶をするため参内した。皇帝は顧晏惜と庭園を散策しながら涼亭で一休み、そこへちょうど顧晏惜のために作らせた毛皮つきの外套が届く。「そちがいないと寂しくなる…イエンシーに着せてみろ」その時、顧晏惜は物音に気づいて怒号を響かせた。「何者だ?!出てこい!」しかし御前に引っ張り出されたのはまだ幼い六皇子だった。皇帝は怯えて平伏したまま挨拶もしない息子に憤怒、明日までそこにいろと命じて引き上げてしまう。皇帝の命で長青(チョウセイ)は凌王世子を宮門まで送ることにした。すると道すがら、顧晏惜はまだ涼亭の前で平伏している六皇子を見つける。「長青、六皇子はどの側室の子だ?」「…亡くなった鳳翔(ホウショウ)宮の宮女の子です」六皇子は大凶の刻に生まれ、母親も間もなく死去。夜泣きがひどく皇帝に疎まれ、冷宮で育ったという。「噂では5歳の頃、うっかり集萃(シュウスイ)宮に迷い込んだとか」「大皇子が拘禁された?」「はっ!世子、大皇子の話は禁忌です」「知っている、憲(ケン)王と惠(ケイ)王ですら話題にしたことがない」六皇子は大皇子の常軌を逸した姿に驚き、冷宮での厳しい暮らしも相まってか、こんな性格になってしまったという。顧晏惜は六皇子に手を差し伸べた。「私は長い間、宮中を離れていたため会ったことはない」しかし六皇子はまるで敵を見るような目つきで後ろへ下がってしまう。「会ったことがある…あなたは血の匂いがする」「今日は血に触れていない」「父皇は怖い、あの方を恐れないあなたも怖い」顧晏惜は無理強いせず、その場を立ち去った。「長青、頼めるか」「心得ております、後ほど送らせます」↓( ๑≧ꇴ≦)もふもふ!もふもふ!今やすっかり芍薬の良き友となった沈煥(シンカン)。沈煥は花宅に芍薬を訪ね、芍薬が手に入らないと嘆いていた薬材の蟇蛙(ヒキガエル)を渡した。「あーっ!これっ!灰にすると傷を治せるの!どこで売っていたの?!」「こんな変わった薬材あるものか、河辺の泥から見つけて乾燥させた」「次は私も連れて行って!あ…実は明日から遠くへ行くの」「帰って来るんだろう?!」「でも長い旅になるみたい、帰ったら一緒に取りに行こう!」その時、流星が流れた。芍薬は急いで手を合わせ、せめて沈煥と同じくらいは賢くなりたいと願う。「え?知っていたのか?周りが君のことをどう思っているか」「私は馬鹿じゃない、皆の接し方を見れば分かるわ」北地へ出発する日の朝。顧晏惜は同行する陳情(チンセイ)と李猴(リコウ)に自分の正体を決してばらさないよう釘を刺した。「お前たちは花家の動きを監視すると言え」「そんな事を言ったら道中ずっと冷遇されます…ブツブツ」抱夏(ホウカ)が気になる陳情は思わず不満をもらしたが、司使は先に行ってしまう。こうして花芷たちの一行に紛れて北地を目指すことになった顧晏惜。それにしても花家が準備した荷物の多さに目を丸くした。護衛を雇ったとは言え何が起こるか分からない長旅、大金を無事に届けるのは容易でないという。しかし花芷は商隊を装うと明かし、銭なら金塊にして馬車の床板に隠したと教えた。すると遅れて陳情と李猴が気まずそうにやって来る。七宿(シチシュク)衛の登場に家族たちは緊張したが、顧晏惜の正体を知る花芷が機転をきかせてくれた。「七宿司もついて来るのね?楊(ヨウ)家では助かったわ、でも干渉しないでね」花芷は先頭で一行を率いていたが、山道で急に馬で飛び出した。馬車を引いていた鐘(ショウ)叔は大慌て、しかし顧晏惜がすぐ追いかけてくれる。「イエンシー、乗馬を教えてくれてありがとう… もっと速く駆けたくなったの、こんな気持ち初めて、自由になった気分よ!」顧晏惜は花芷の笑顔を見ると自分まで嬉しくなった。…人は心で通じ合えるのだな…しかし北地への長い道のりには七宿司を探す刺客たちの姿があった。その夜、花芷は眠れず夜空を眺めていた。すると顧晏惜が現れ、花芷に外套をかけてやる。「1年前、帰京した時もここを通った あの時は独りで、帰ったあと死ぬか生きるかも分からず不安だった 町ですぐ君に会えたのはうれしい誤算だ」花芷はふと四叔母の話を思い出した。…″情″とはそういうもの、目を閉じて橋を渡るように、1歩先に苦難があると知っていても、その1歩を踏み出さないと一生、後悔すると思える…「イエンシー、あなたと出会ってから本当に楽しい これがいつまで続くか分からないけれど、少なくともこの道は一緒に進める」「はお」顧晏惜は思わず花芷の肩を抱きしめた。↓新婚旅行気分かと思いきや意外に冷静なファジー↓ファジーと愛犬の思い出作り花芷たちは長い行程、力を合わせて進んだ。時には動けなくなった馬車を押し、深い森では炎で狼を牽制しながら慎重に行く。そしてようやく雪深い山に入った。流刑地の三白城までもう少し、しかし山間の谷に入った時、顧晏惜が懸念した通り山賊が現れる。そこで顧晏惜は両手を挙げて降参したように見せかけ、近づいてきた頭目を捕まえ人質にした。すると馬車から花芷が降りて来る。「主人の私が話を聞くわ」顧晏惜は頭目を解放した。頭目の名は牛横(ギュウコウ)、すると花芷は酒代と予備の荷物を渡して見逃してもらうことにする。気を良くした牛横は北地で商売などできないと教えてやったが、実は積荷が売り物ではなく、流刑地にいる家族に渡す手作りの綿入れだと知った。「何と、苦労人同士だったか…俺たちも好きで非道な行いをしているわけじゃないんだ」その時、芍薬が顔に凍傷がある盗賊に気づき、蟇蛙で作った薬を渡した。すると花芷たちの優しさにほだされた牛横が旗をくれる。「これを馬車に結んでおけば誰も手を出さない、娘子、山賊でなければ義兄妹になるところだ」「なら真っ当な仕事をする気はない?帰りもここを通るから考えてみて 良かったら一緒に仕事をしましょう」喜んだ牛横はここで待っていると約束したが…。琨(コン)山を越えること500里、顧晏惜は無事に花芷たちを辺境まで送り届けた。「役所に用があるゆえ、ここから別の道を行く、迎えに来るよ」花芷は正直なところ祖父に顧晏惜を会わせる勇気がまだなかった。「ごめんなさい」すると花芷はお詫びの代わりだと顧晏惜の頬に口づけする。顧晏惜は花芷の手を取ったが、その荒れた手が旅の過酷さを物語っていた。「どこへ行くにもこれからは別れたくない」↓学び過ぎているファジー抱夏は馬車に揺られながら晏先生がいないことに気づいた。芍薬の話では兄なら友人に会うため数日、離れるという。「七宿司もいない…あなたの哥を捕まえに行ったのかな?」「彼の方が強いもん」花芷たちはついに極寒の地である三白城へ到着した。三白城では滅多にない来客を皆が歓迎してくれる。すると採石場にいた花平陽(カヘイヨウ)が役人たちの噂話を耳にし、仕事をほったらかして町へ戻ってしまう。花芷は四叔の声に気づいて馬を止めた。「芷R!芷R!」すると人混みをかき分け、四叔が現れる。花芷は再会の感動より、みすぼらしい四叔の姿に胸が痛んだが、花平陽は明るく振る舞った。「抱夏も一緒か!…ん?そちらの姑娘は?」「私も花家の一員よ!」芍薬の元気な返事に思わず笑みがこぼれる花平陽。そこで花芷は早速、四叔に呉玉娘(ゴギョクジョウ)の姿絵を渡した。巻物を開き始めた花平陽は妻の変わらぬ美しさに目を細めたが、さらに広げてみると妻の腕に赤子が抱かれている。「これは…まさか…」「四婶とあなたの娘よ、四婶は心配かけまいと黙っていたの、名前をつけてくれるのを待ってる」一方、居所にいた花屹正(カキツセイ)と花平宇(カヘイウ)も花家が家族を訪ねてきたという噂を耳にした。驚いた花屹正は清潔な衣に着替えたいと訴えたが、花平宇は真に受けるなとなだめる。「こんな極寒の時期に来るはずありませんよ」「芷Rが来たのだ!早く着替えなくては!」つづく( ߹꒳ ߹ )ゥッ…三白城ついたわ… ←誰?w
2025.07.22
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惜花芷 Blossoms in Adversity第29話憲(ケン)王・顧晏恭(コアンキョウ)はついに仮面の司使の正体が顧晏惜(コアンセキ)だと知った。「七宿司使是你…」「是我…なーしゃっ!」(  ̄꒳ ̄)大事なことなので2回w憲王の護衛たちは剣を抜き抵抗した。顧晏惜は咄嗟に花芷(カシ)の手を引いて回廊へ逃し、客たちを避難させるよう頼む。しかし人知れず机の下に隠れていた六皇子はそのまま取り残された。一方、花記の勝利が決まって興奮冷めやらぬ大広間では花家が姿を見せない花芷を心配していた。その時、やっと花芷が階段を駆け下りて来たかと思うと、店じまいするという。「大変なことが起きたの、皆さん、急いで!」すると突然、個室の窓を突き破って男が2階から落ちて来た。客たちは騒然、巻き込まれまいと一斉に門に殺到する。外で待機していた魏(ギ)内侍は憲王の一大事だと直感、慌てて店に突入した。( ๑≧ꇴ≦)2度と顔を出すなと言われて出せずにいた魏内侍wその頃、個室では護衛を失った憲王が七宿司に追い詰められていた。憲王にじりじりと迫る七宿衛、しかし憲王に援軍が現れ、次々と窓を突き破って入って来る。お祭り騒ぎだった酒楼は一転、七宿司と憲王の激しい乱闘となった。顧晏惜は中央にあった卓を投げて憲王の逃げ道を阻んだが、そのせいで机の下に隠れていた六皇子が現れる。まさに灯台下暗し、六皇子を見つけた憲王は私兵たちに抹殺を命じ、護衛と一緒に脱出した。花芷はもみくちゃになりながら家族と店を出るところだった。しかしちょうど階段を降りて来る阿撿(アケン)を見つけ、独りで引き返してしまう。「阿撿!こっちよ!」阿撿はなぜか刺客に追われていた。( ๑≧ꇴ≦)娘を心配しながらも人の波にのまれてしまうママンw花芷は阿撿を連れて厨房の奥に隠れた。息を潜めて追っ手をやり過ごした2人、しかし部屋を出ようとした時、運悪く厨房に入って来た黒装束の魏内侍とかち合ってしまう。花芷は無我夢中で護身用の袖箭(シュウセン)を放ち、矢は魏内侍の喉を貫通した。すると安心したのもの束の間、再び足音が聞こえてくる。花芷は剣先が見えた瞬間、袖箭を放ったが、顧晏惜は瞬時に反応、矢をつかんだ。∑(⊙∀⊙)ヒャーーー!危なっ!顧晏惜は自分の顔を見た六皇子が怯える様子に気づき、陳情(チンセイ)に2人を任せて立ち去った。帰りの馬車の中、花芷はなぜ命を狙われたのか尋ねたが、阿撿は口をつぐむ。「せめてどこから来たのかだけでも教えて、あなたを救う手掛かりになる」「皇宮…御花園で遊んでいた時、あの人…あなたが殺した人が内官と会うのを見た 2人が僕に気がついて僕を殺そうとした…だから逃げたんだ」阿撿は魏内侍が承露(ショウロ)宮の太監に先が黒くなった長い針を渡すのを目撃したという。驚いた花芷は馬車を止め、陳情に皇帝の暗殺を目論む者がいると伝えた。一方、酒楼から逃げ出した憲王は大街で待ち伏せしていた七宿衛に捕まった。そこへゆっくり馬に乗った顧晏惜が現れる。「連行しろ!」勝算がある憲王は顧晏惜がすぐ許しを請いに来るはずだと高を括っていたが、その時、陳情が駆けつけた。「司使!花姑娘から伝言が!」顧晏惜が急ぎ承露宮に戻った頃、花芷の馬車もちょうど花宅に到着した。しかし家族が屋敷へ入らず、門前で呆然とたたずんでいる。実は魏内侍が六皇子を誘き出すため火を放ち、花宅は焼け落ちていた。突然の事態に言葉を失う花芷、それでも家族全員が無事で良かったと漏らす。その時、家族を送ってくれた白銘夏(ハクメイカ)が棠渓(トウケイ)楼に戻って個室を使ってはどうかと提案した。「ご厚意に甘えます、みんな、残った物を取って来ましょう」魏内侍から針を受け取った太監は吉祥(キッショウ)だった。七宿司に捕まった吉祥は憲王に恩義はないものの、皇帝に恨みがあって協力したという。「陛下はかつて起兵した時、民の食料を強奪した そのせいで孤児の俺を引き取ってくれた養父母は餓死したよ 私は宦官となり、報復の機を待っていたんだ」ひとまず棠渓楼に落ち着いた花家。運良く焼け跡から金銀を運び出すことができたが、花芷はこの試練を機に白銘夏にある提案を持ちかけた。「ここで一緒にやりませんか?帳簿が1つの共同経営です 台所は拂冬(フツトウ)、帳場はあなたが仕切る」白銘夏は願ってもない申し出に目を潤ませながら、拝礼して感謝を表した。夏金娥(カキンガ)は部屋に戻るところだった花芷を呼び止めた。実は今日の騒ぎで晏先生が七宿司を率いていたのを見てしまったという。「みんなが聞けないから私が…でもまさかあんな誠実な人が…違うわよね?」「彼は司使よ、でも娘(ニャン)には内緒にして、眠れなくなっちゃうから」「じゃあ、あなたたちの関係は…」「先のことは分からない、だから今を大切にしたいの」( ๑≧ꇴ≦)下世話な三婶w顧晏恭の監房に顧晏惜がやって来た。てっきり皇帝が崩御したと思ったが、その時、顧晏惜の後ろから父が現れる。実は張(チョウ)医官が皇帝の全身をくまなく探したが針の痕は見当たらなかった。長針を刺してもばれない場所はどこなのか。顧晏惜はふとまだ頭を調べていないと気づき、皇帝の体を起こして慎重に探ってみる。すると後頭部に点穴していた針を発見、ゆっくり抜くと皇帝は目を覚ました。長青(チョウセイ)が皇帝の命で顧晏恭に酒を賜った。顧晏恭は父の仕打ちに絶望し、これまでの鬱憤が爆発してしまう。「家畜でも子供を愛し、狼でも子を守るのに… 私は生まれてこの方、薄氷を踏む思いで生きてきた!実の父をずっと恐れて… いいでしょう、ここで死ぬ方が苦しみ続けるよりましです」顧晏恭は自ら酒を注いだが、急に酒壺を叩き割り、その破片を握ったまま皇帝に襲いかかってしまう。しかし咄嗟に顧晏惜がその手をつかんで止めた。「まさか囚人に成り果てても父に背くなんて驚いたでしょう?! ぶっはははは~!この顧晏恭、天に誓う… 生まれ変わるなら豚や虫でも構わぬ、罪人でも流民でも良い! だが何度、転生しようと2度と皇家には生まれぬっ!」すると顧晏恭は自ら首を切り裂き、絶命した。顧成燾(コセイトウ)は顧晏惜に憲王と結託していた者を全て調べ上げるよう命じた。残党は残らず厳罰に処し、王族も臣下も関係なく絶対に見逃すなという。「それよりお身体は大丈夫ですか?」「夢を見ることもなくただ眠っていた、目覚めたら息子が一人減っただけだ イエンシー、早く手当しなさい」顧晏惜は憲王を止めた時、手のひらを深く切っていた。(*´ºдº)憲王に与したって…まさか沈家にフラグ?!花芷と白銘夏の酒楼・止名(シメイ)楼が開店した。初日は開店祝いで料理が半額、夏金娥は店に殺到する客を見ながら満足そうに笑む。その時、よそ見をしていたせいで誰かにぶつかった。「(ドン!)気をつけて…って、ヒイィィィ~!!(゚ロ゚ノ)ノ!」実はぶつかった相手は顧晏惜だった。「七っ…(´゚艸゚)ァッ!晏先生、いらっしゃい」「三夫人?どうかしましたか?」「花芷でしょ?今、呼んできまーす!」ε===(ノ*>∀
2025.07.29
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惜花芷 Blossoms in Adversity第39話愛し合いながらも顧晏惜(コアンセキ)と引き裂かれてしまった花芷(カシ)。天文(テンモン)院の奉天女(ホウテンニョ)と言っても、実際は天枢使・皓月仙師(コウゲツセンシ)の身の回りの世話をする侍女でしかなかった。しかし暇を持て余していたある時、顧晏惜が軟禁されている慎(シン)閣が北の方角にあると分かる。そこで花芷は四叔の真似をして凧を作り、愛しい人へ想いを届けることにした。『南風知我意 吹夢到西洲』…イエンシー、この凧は壁に隔てられた皇宮の中でもあなたを思っている証しよ…すると日がな一日、窓から外の様子を眺めていた顧晏惜が花芷の凧を見つけた。…ファジー、君と夢で会えることを夜ごと願っている…皓月はまともに茶も入れられない花芷に苛立ちを隠せなかった。裕福な家の令嬢にとっては屈辱なのだろうが、そもそも花家には手綱を握る男はいないのか。すると花家には婦女子しかおらず、実は男衆が三白(サンハク)城にいると知った。「三白城?!…家族を流刑に処されて恨みはないの?全て忘れて金儲け?」「銭を稼いだのは家族の半分を養い、半分を買い戻すためです 望みは果たせませんでしたが、運河の水を清くできた、農民を救えたので後悔はありません」「…あなたが羨ましいわ」花芷は皓月がなぜ三白城に反応したのか分からなかったが、側仕えを免じられ、書写を任されることになった。一方、陳情(チンセイ)は皓月の侍女たちが買い付けている品を調べ上げ、司使に報告に向かった。町中の胡(コ)人の店を調べたところ、どの店主も通関前、何者かに託された荷を皓月に届けているという。しかしほとんどは実用性のない法器で、西域の薬材もあったが、特に効能はなかった。「ただ1つだけ用途不明の怪しい赤い粉がありました」そこで顧晏惜はその粉を芍薬(シャクヤク)に調べさせることにした。陳情が花府にやって来た。抱夏(ホウカ)は中庭にいる芍薬のもとへ案内したが、芍薬は食事も睡眠も取らず、花芷と兄の帰りをひたすら待っているという。そこで陳情は顧晏惜からの用事で来たと芍薬に伝え、珍しい赤い粉を渡した。芍薬にも赤い粉の正体は分からなかったが、判明すれば2人が戻ってくると聞いて喜び、早速、凌王(リョウオウ)府へ出かけてしまう。( ತ _ತ)<嘘ついた( ̄꒳ ̄)<違う、希望を持たせたんだすると今度は抱夏が急に泣き出し、陳情は慌てて自分の手巾で抱夏の涙を拭った。皓月は花芷が書写した冊子を受け取り確認した。すると″月が二つ″という文言が削除されている。「花芷姑娘によれば霞が原因で起きる幻像に過ぎないからだと… 陛下に追及されないよう訂正したそうです」その夜、花芷が露台にある天球儀を動かしていると皓月が現れた。「これは七星(シチセイ)楼の天球儀とそっくりですね、夢渓(ムケイ)先生の技法に倣い作ったのですか?」「夢渓先生を知っているの?!」夢渓と言えば三月あまり北極星を観察し、大きな星図を描いている。「もちろん、随筆も全て読みました」「だから誤りに気づいたのね」驚いたことに花芷は星図上の1460の星を全て覚えていた。しかし皓月は書ではなく、幼い頃から両親と共に航行し、実際に空を見ながら牽星板(ケンセイバン)を使って学んだという。「私は子供の頃、祖父と船で瓊(ケイ)州に行きました、海原の波は壮大でした」「南方で感動したなら氷海は見たことないのね?そびえ立つ氷塊が海面を覆っているの 波が立つと氷が割れ、まるで天地が砕けたかのよう 夕方になれば夕陽を受けて輝く、水晶のように…でも、もう2度と見られない」「(はっ!)やはりあなたは北方人なのね?」「黙って!」皓月はうっかり口を滑らせ、慌てて余計な詮索をするなと釘を刺した。「お前の敵は承露(ショウロ)宮にいるあのお方であろう?」その時、花芷は月に笠がかかっていることに気づいて知らせた。「天気が変わる…」皓月の予想通り皇都は久しぶりに雨になった。皇帝は雨乞いに成功した皓月を呼び、褒美は何が良いか聞いた。すると皓月は降る予兆があっただけだと謙遜し、それより5日後の皇帝の天寿節で花火を上げて再び雨を乞いたいという。こうして天文院は侍女が総出で花火の準備を始めた。火薬は皓月自ら調合していたが、様子を見に行った花芷は硫黄の匂いに気づく。そこで花印の凧を上げて合図を送り、顧晏惜に伝わることを願った。その夜、花芷が物陰で待っていると七宿(シチシュク)司の李猴(リコウ)が天文院に忍び込んだ。「花姐姐、本当にいらっしゃった!」「イエンシーの命で来たのね」すると花芷は皓月が密かに準備した花火が爆薬だと教え、ある策を講じた。一方、芍薬は凌王府の離れで一睡もせず医書を読みあさっていた。沈煥(シンカン)も一緒に調べ物に付き合ったが、朝になって止明(シメイ)楼の仕事に出かけることにする。「じゃぁ、行ってくる!」「早く帰って来てね!」芍薬は沈煥を送り出すとまた続きを読み始めたが、その時、西域にある″赤信石(セキシンセキ)″という赤い粉が喘息を治す薬だと分かった。(  ̄꒳ ̄)<なお雄黄(ユウオウ)で焼くと碧信(ヘキシン)になる…か皓月の侍女たちが薬舗に雄黄を買いに来た。するとちょうど今、全部、売れてしまったという。驚いた侍女が振り返ると、芍薬が薬材を受け取って店を出て行くところだった。娘の指が赤いことに気づいた侍女は芍薬を追跡、凌王府に入るのを見る。「指に赤信石がついていた、もしや計画に気づかれたのかも…消さなくては」しかし凌王府で殺しがあれば皓月が疑われると考え、事故に見せかけ始末しようと決めた。離れに戻った芍薬は陳情からもらった赤い粉と雄黄を混ぜながらあぶってみた。すると書物にあったとおり緑色になる。「これが碧信なのね…」しかし碧真の作り方の最後に思わぬ秘密があった。「はっ?!″劇毒″?!」驚いた芍薬はすぐ知らせに行こうとしたが、その時、いつの間にか忍び込んだ黒装束の賊に襲われ卒倒してしまう。芍薬が目を覚ますと辺りは火の海だった。芍薬は恐ろしさで身動きできなかったが、ちょうど仕事から戻った沈煥が飛び込んで来る。しかし沈煥は芍薬を助けようとして倒れた柱の下敷きになってしまう。「芍薬!早く逃げろ!」芍薬は沈煥の姿と母の姿が重なり、幼い頃に巻き込まれた火事の記憶が蘇った。すると芍薬は母を助けられなかった後悔を思い出し、今なら沈煥を助けられると奮起する。水甕に帳を浸し、沈煥と一緒にかぶって燃え盛る部屋から飛び出した芍薬。そこへちょうど赤い粉の件で芍薬を訪ねた陳情が駆けつけた。陳情は芍薬と沈煥を急いで馬車に乗せた。「芍薬…俺は役立たずだな、英雄のように救いたかったのに」「それは違う、とても勇敢ですごい人よ…」「ありがとう」「火が怖くてたまらなかった、母を奪った火が…だけどあなたが倒れている姿を見て思ったの 一番、怖いのはあなたまでいなくなることだって、あなたを好きな気持ちが恐怖より勝った」「今、何て?俺を好きだって?」馬を御しながら2人の話を聞いていた陳情はこれが愛だと喜んだ。しかし鄭虎(テイコ)は笑っている場合ではないと焦る。「七宿司へ行くか?」「ダメだ、陛下に監視されている…花家だ」六皇子は顧晏惜に勧められ、中庭で走りながら暗唱していた。そこへ偶然、沈淇(シンキ)が通りかかる。「何をしている?」「イエンシー哥哥がこうすれば眠くならず鍛えられると」「なるほど」すると内院の裏門を叩く音がした。沈淇が訝しみながら門を開けると陳情が現れ、弟を背負って芍薬を抱きかかえた鄭虎が入ってくる。「もう限界だ、とにかく寝かせる場所を…」↓(  ̄꒳ ̄)今回の1番の見どころw芍薬は事情を説明し、誰かに殴られて火を放たれたと訴えた。実はその前に例の赤い粉の秘密に気づいたという。「あの赤い粉は赤信石で、雄黄で焼くと碧信っていう劇毒になるの!」陳情は焦った。今夜、宮中では天寿節の宴が催される。報告したくても七宿衛では宴に近寄ることもできず、花家と近しい皇太后の善化(ゼンカ)寺も警備が厳しかった。すると思いがけず六皇子が自分なら会えると訴える。「皇祖母は僕を知っているから」「私も一緒に皇祖母に会うわ」記憶を取り戻した芍薬はようやく自分の身分を理解した。垂拱(スイキョウ)殿前の広場で天寿節の宴が始まった。惠(ケイ)王・顧晏睿(コアンエイ)は風が出て来たので父に外套を勧めてみたが、顧成燾(コセイトウ)は寒くないという。「…朕を案じるとは意外だ」珍しく父の優しい顔を見た惠王は自分の卓から酒瓶と杯を持って来た。「父皇、R臣が一献、捧げます」すると皇帝も息子が注いでくれた酒を黙って飲み干した。一方、陳情と鄭虎は六皇子と芍薬を連れて善化寺に到着した。門衛はやはり七宿司の令牌では通してくれなかったが、運良く六皇子が顔見知りの衛兵に気づく。「六皇子・顧晏昭(コアンショウ)が挨拶に参ったと伝えてくれないか?」「これは殿下!」皇太后は死んだと思っていた六皇子の訪問に驚愕した。しかし再会の感動に浸っている時間はなく、顧晏昭はともかく芍薬の話を聞いて欲しいと懇願する。皇太后は″芍薬″と聞いてすぐ孫娘だと気づき、思わず抱きしめた。「皇祖母…私が分かるのですか?」「王妃の生前、会ったことがある、王妃にそっくりね」吉時が近づき、天枢使の雨乞いの儀式が始まった。侍女たちが祈りを捧げ、花芷が鳴らす太鼓の音に合わせて舞を披露する皓月。するとついに吉時を迎え、皓月がたいまつに火をつけた。その火は導火線を伝って花火を積んだ荷車へ、その時、一斉に花火が打ち上がり、臣下たちは見事な演出に感嘆の声を上げる。一方、皇太后は陳情に令旨を渡して先に行かせ、孫たちを連れて皇宮に向かうことにした。皓月は計画の失敗に呆然となった。「どうした?火薬の効果が期待外れで驚いたか?」皇帝は皓月の計画を知っていた。硝石(ショウセキ)と硫黄と鉱砂を詰めた火球があったことは調査済み、これを点火すれば爆発して甲冑を着た肉体も吹き飛び、戦車さえ衝撃を防げなかっただろう。「かつて昭(ショウ)国と苦水(クスイ)河で一戦を交えた時、敵が使った武器だ 朕の軍は多大な損失を被った、何年、経とうと忘れられぬ お前は薬を作る名目で原料を運び込み、朕の足元で火薬を作っていた 七宿司が入れ替えていなければ朕は着火を許さなかった」花芷は皇帝が花火の中身を取り替えたと知っていたことに驚いた。つづく∑(⊙∀⊙)ヒャーーー!皇帝、飲んだぁぁぁぁぁ!※【南風知我意 吹夢到西洲】″西洲曲″の一節から、恋しい人を思う切ない気持ちを表す「南風が私の思いを知り、夢を吹いて西洲に届けてくれる」
2025.08.12
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如懿传 Ruyi's Royal Love in the Palace第45話「七宝の赤い石」養心殿の太監・李玉(リギョク)が啓祥(ケイショウ)宮へやって来た。皇帝から嘉貴妃(カキヒ)・金玉妍(キンギョクケン)にかんざしの贈り物だという。するとかんざしを見た金玉妍は瑪瑙(メノウ)に似ているが紅玉髄(コウギョクズイ)だと気づいた。李玉は贅沢品を嫌った亡き孝賢(コウケン)皇后を追慕した皇帝があえて紅玉髄で作ったと話し、今や万人の上に立つ嘉貴妃なら理解してもらえるはずだと告げる。その意味を悟ってまんざらでもない金玉妍、しかし李玉の話はもう1つあった。「皇貴妃の私通の件では七宝の数珠が証拠になりました そこで皇上が各宮の者に七宝の名を書かせよと… 最も尊い啓祥宮から始めたいのですが、いかがでしょうか?」李玉はまず筆頭女官である貞淑(テイシュク)から書いて欲しいと言った。側仕えの貞淑と麗心(レイシン)を始め、啓祥宮の太監や女官は一室に集められて字を書かされた。気が気でない金玉妍は正殿の入り口に立って待っていたが、その時、李玉が貞淑を連れてやって来る。「お待ち!」金玉妍は思わず声を荒げ、なぜ貞淑を連れて行くのか迫った。すると李玉はこれも皇帝の命令だと告げる。「一番、下手な字を書いた者を連れて参れと…それが貞淑姑姑でした」乾隆帝(ケンリュウテイ)・弘暦(コウレキ)は李玉から受け取った貞淑の下手な字を見た。李玉の話では結局、皇貴妃に似た筆跡の者は見つからず、最も下手な字を書いた貞淑を連れて来たという。皇帝からこれが自分の字かと聞かれた貞淑は、自分の書いたものだと認めた。すると李玉が家族への文はどうしていたのかと追求する。貞淑は文をずっと書いていないので字など忘れたと言ったが、李玉はすでに貞淑の部屋で発見した書きかけの文を持っていた。「直筆か?美しいな、先ほどの字とは大違いだ」皇帝の指摘に焦った貞淑は謝罪し、実は先ほどの字は李玉に手元を見られて緊張のあまり字が乱れたのだと取り繕う。李玉は呆れた嘘に憤慨したが、皇帝から筆跡の件はこれまでにすると打ち切られた。弘暦は長年、嘉貴妃に仕えた褒美として貞淑に瑪瑙を下賜することにした。李玉が差し出した化粧箱には赤い玉がふたつ…。皇帝から良い方を選んで飾りにするよう命じられた貞淑は、一か八か1つ手に取った。「李玉、嘉貴妃は朕が贈ったかんざしを見て何と言った?」「紅玉髄のかんざしを賜り感謝するとおっしゃいました」「見分けたか…(机バン!)それは2つとも紅玉髄だ! 判別できぬなら七宝が瑪瑙だとも知らぬな!」貞淑は宝石に疎い愚か者だと許しを請うたが、もはや手遅れだった。「李玉、惢心(ズイシン)を釈放し貞淑を慎刑(シンケイ)司へ 手を傷つけるな、皇貴妃と同じ字を書かせよ、書くまで拷問してよい!」惢心が翊坤(ヨクコン)宮に帰って来た。しかし惢心は拷問によって重傷を負い、如懿はその姿に胸が痛む。特に左足の怪我はひどく、血まみれの衣が傷口に張り付いていた。侍医・江与彬(コウヨヒン)ははさみで衣を切り裂き、布を剥がして薬を塗ってやる。如懿は惢心の手を取って励ましていたが、気丈な惢心でもあまりの激痛に嗚咽を漏らし、思わず主人の手を握りしめた。如懿が正殿に戻ると、惢心を心配して李玉も駆けつけた。今回、尽力してくれた李玉や凌雲徹(リョウウンテツ)に心から感謝する如懿、そこへちょうど治療を終えた江与彬がやって来る。惢心の傷口は棍棒や鞭で打たれた末、唐辛子の汁を塗られていた。外傷は治るものの、棍棒で締め上げられた左足は骨が砕け、前と同じように歩くのは難しいという。李玉は思わず嘉貴妃が白状するまで拷問せよと命じたのだと口走り、恨みを募らせた。ともかく如懿は治療に全力を尽くすよう頼み、どんな薬でも使って構わないという。すると江与彬は惢心の治療だけに専念すると答え、急にその場にひざまずいた。「娘娘(ニャンニャン)、お願いが…惢心が歩けずとも私が娶り、一生、世話をしたく存じます」「はぉ、私たちが信じた通りの人柄ね」「何があろうと気持ちは変わりません」如懿は喜び、皇帝から結婚の許しをもらうと約束した。弘暦は養心殿に如懿を呼んだ。昨日は中秋節、諸侯から色々な宝物が献上されている。「好きな物を選べ、残りは褒美の品にする」すると如懿は合歓木(ネムノキ)のかんざしを手にした。合歓木は夫婦円満の象徴、弘暦は早速、如懿の大拉翅(ダイロウシ)に挿してやる。弘暦のご機嫌取りと分かっていながら、それでも嬉しい如懿…。そこへ李玉がやって来た。実は女官の中に皇貴妃の字を模写する貞淑を見た者がいたという。そこで貞淑に無実を訴える書状を左手で書かせたところ、その中に皇貴妃の筆跡とよく似た文字があった。すると更なる拷問で貞淑がついにまねたことを白状する。ただしそれ以外のことは否定し、嘉貴妃は一切、関与していないと証言した。貞淑は古参の侍女で嘉貴妃と共に玉氏から来た。医女の出身で字も書けることから、その才を買われて侍女になったという。如懿は策略家の嘉貴妃が無能な者などそばに置かないと指摘、嘉貴妃の指示だと訴えた。そこで弘暦は金玉妍が如懿を侮辱した罰として嬪(ヒン)の位に降格し、啓祥宮に禁足と勅命を下す。ただし貞淑は玉氏から来たため死罪にできず、本国に送還するとした。また2人の皇子は擷芳殿(ケツホウデン)に移すことにする。李玉は拝命し、すぐ出て行った。しかし如懿は金玉妍に悪意があったと憤慨し、こんな軽い処分では惢心が報われないと反発する。すると弘暦はこれもあらゆる非難を排除したかったからだと説明した。「潔白の証明だけではない、そなたを皇后にするための布石だ」「皇后?」狐につままれたような如懿の顔…。実は弘暦は孝賢(コウケン)皇后が亡くなってからずっと如懿を皇后にと考えていたという。「朕の皇后に醜聞は許されん」如懿は弘暦の思わぬ発言に困惑した。自分の選んだ皇后への賛同を得るために、惢心の足を犠牲にする必要があったのだろうか。しかし弘暦にとって周囲の賛同は何よりも大事だった。かつて如懿を嫡福晋に選んだ時、父皇を始め皆に反対された苦い経験がある。「ルーイー、朕は暗君ではない、愛する女のため盲目にはなれぬ 流言は川底の汚泥のように粘りを増し、洗い落とせなくなる 慎重になるのはそなたのためだ、分かってくれ、だからもう朕を恨むな …過ちを犯したとて朕は天子だ、過ちも天の意思だ」すると如懿は惢心と江与彬の縁談を申し出て立后の話題をそらした。弘暦は2人の縁談を認めると如懿の手を取り、改めて皇后になれと説得する。仕方なく如懿はひざまずき、皇后を辞退したいと言った。困惑した弘暦は如懿以外に皇后は考えられないと訴え、如懿を立たせてやる。そこで皇后の件は孝賢皇后の喪が明けたらまた話し合うことになった。金玉妍は異国で唯一の心のより所だった貞淑を奪われ、苛立ちを募らせた。何としてでも貞淑を救わねばならない。しかし突然、勅命により皇子たちを取り上げられてしまう。金玉妍は激怒したが、李玉は惢心を害した嘉貴妃に辛辣だった。「お子が生まれたらまた擷芳殿へ、皇子たちを守れても貞淑は守れませんでしたね 貞淑は玉氏に送還されます、嘉嬪は啓祥宮にて禁足を」金玉妍は皇帝の冷たい仕打ちに愕然となり、立ちくらみを起こした。そんな哀れな姿を見ても、李玉は同情しない。「嘉嬪娘娘、下手な策を弄したのが間違いです」失脚した金玉妍は崩れ落ちるようにその場に座り込んだ。しかしふと我に返り、貞淑を助けるため大きなお腹で歩き出す。その時、門の前でちょうど送還される貞淑と鉢合わせた。2人は衛兵が止めるのも聞かず、手を取り合って宮道にへたり込む。「お待ちなさい、そんなに急いで帰ることはないわ~」その声は炩(レイ)貴人・衛嬿婉(エイエンエン)だった。「玉氏の新たな王が王妃を自害させた件で皇上が処罰を下すとか すでに都入りし、間もなく陛下に拝謁するそうよ…え?故国の話をご存じないの?ふふふっ」金玉妍は臨月だというのに養心殿で新王の嘆願を始めた。弘暦はなぜ嘉嬪が王の件を知っているのか怪しんだが、李玉は王が都入りすれば噂になると告げる。仕方なく弘暦は金玉妍を嬪から貴人に降格、騒げば更に降格して庶人まで落とすと決め、如懿に皇貴妃の権限で命を下すよう頼んだ。金玉妍は額から血を流しながら必死に嘆願していた。すると如懿が現れ、皇帝からの勅命を下す。憤慨した金玉妍は立ち上がり、如懿が自分を陥れたのだと因縁をつけた。「瑪瑙と紅玉髄の違いは私には見分けがつく、あの七宝の数珠は瑪瑙を使っていたはず なぜそれが紅玉髄に?」「ふっ、あの日あなたは″中を見ずに皇上に渡した″と言った 見ていないのになぜ瑪瑙だと?見たのなら君主を欺いたことになるわ それとも自分で作った物かしら?」如懿の策にはまり馬脚を露わした金玉妍、怒りに任せて如懿が皇帝をそそのかしたに違いないと八つ当たりしたが、無駄なあがきだった。「あなたの自業自得よ…でもなぜ皇上の子を宿しながら命乞いを? 嘉貴人は皇上のお子より玉氏の王が大切なの?」「ぅ…」図星だった金玉妍は頭に血が上り、そのせいでお産が始まってしまう。金玉妍は輿に運ばれ帰って行った。如懿は殿内に戻ることにしたが、その時、安吉(アムジ)大師が現れる。安吉大師は中秋も過ぎたので皇帝に暇(イトマ)乞いに来たと話した。「ご迷惑をおかけしました」「俗世にいても最後は清き道へ 蓮は泥に咲くが汚れない、皇貴妃が積んだ徳のおかげです 先はまだ長く険しい道も少なくない 執着を捨て、心を清く保てば、災いは寄りつかぬはず」「お導きに感謝を…」御前侍衛・凌雲徹は如懿を翊坤(ヨクコン)宮まで送ることになった。すると途中で如懿は太監・三宝(サンポウ)に一人で歩きたいと伝え、凌雲徹にもお礼を言う。しかし凌雲徹は皇貴妃がどこか元気がないと見抜き、お供したいと申し出た。「…いいわ」如懿は歩きながら思わずため息をもらした。すると凌雲徹は皇貴妃がかつて嬿婉に振られて生きる望みを失っていた頃の自分のようだと告げる。「でも皇上が私に道を示してくれたわ…」「それはご自分も望む道だと?」「…女にとって最も尊い地位だけど、私の望みとは違う」「望みとは?」「皇上と互いに心から信じあって生きていきたい…だけどこの望みは一生、叶わないかもしれない」「皇貴妃の行く道が平穏であることを祈ります 私が皇貴妃の後ろで来た道を照らしましょう、振り向いた時、退路が見えるように…」「凌雲徹、ありがとう」そこで如懿は凌雲徹もそろそろ身を固めてはどうかと勧めた。しかし凌雲徹は独りの方が気が楽だと言う。皇帝と皇貴妃に仕えることができれば十分に幸せだと…。金玉妍は皇子を出産したが、生まれてすぐ赤子は息を引き取った。翌朝、慈寧(ジネイ)宮で報告を聞いた皇太后は、懐妊中に皇貴妃と大師を陥れようとしたのだから当然の報いだと言い放つ。皇帝は見舞いにも行かず、第9皇子を葬るよう命じただけだった。弘暦は第9皇子の死産で玉氏の王を罰するに忍びず、結局、3年間の恩賞停止と訓戒にとどめた。金玉妍は憔悴して床に就いていたが、麗心から王が間もなく国に帰されると聞いて飛び起きる。「王はどこ?教えて!」すると金玉妍は着替えもせずに寝宮を飛び出し、愛しい王の姿を求めて必死に歩いた。玉氏の王はちょうど紫禁城を出るところだった。「わんいえーっ!」金玉妍の悲鳴にも似た叫び声が響き渡り、王は思わず足を止めて振り返る。王はわずかに笑みを浮かべたように見えたが、まるで金玉妍を振り切るかのように歩き出した。愛しい人との一瞬の再会…。「20年になるわ…麗心…20年あまりよ?…ぅぅ…」「主儿…お産を終えたばかりなのに…死んでしまいます」麗心はへたり込んだ主人を抱きしめ、涙した。しかしその言葉を聞いた金玉妍は死ぬわけにいかないと気づく。「生きなくては…生きてさえいれば、また王爺と会える…」金玉妍は己を奮い立たせ、第9皇子の焼香へ行くことにした。つづく(๑・᷄ὢ・᷅๑)うーん…イマイチ金玉妍の純愛に共感できん、すまん!(笑
2019.10.27
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如懿传 Ruyi's Royal Love in the Palace第78話「御花園の幻」皇后・烏拉那拉(ウラナラ)如懿(ニョイ)と凌雲徹(リョウウンテツ)の醜聞はまだ幼い第12皇子・永璂(エイキ)の心にも暗い影を落としていた。そんな弟を心配し、第五皇子の貝勒(ベイレ)・永琪(エイキ)は久しぶりに尚書房へ永璂を迎えに行ってやる。「以前なら凌侍衛が迎えに来たのに…」永璂はため息をつき、5兄に母と凌雲徹が恋仲だと言う噂があると嘆く。しかし永琪は噂など信じるなとなだめ、皇后を信じていると言った。乾隆帝(ケンリュウテイ)・弘暦(コウレキ)が足繁く翊坤(ヨクコン)宮に通うようになり、風見鶏の内務府総管太監・秦立(シンリツ)はわざわざ俸禄を直接、届けに来た。翊坤宮の太監・三宝(サンポウ)は総管の見送りに出たが、そこへちょうど使いに出ていた凌雲徹が戻って来る。秦立は侍衛から宦官になった小凌子(ショウリョウシ)に興味津々、思わず呼び止めてからかい出した。そこで三宝は早く花を届けるよう指示して逃がそうとしたが、運悪く養心殿の太監・進忠(シンチュウ)がやって来る。「秦公公(ゴンゴン)、何のお話を?」「いや~小凌子が翊坤宮に勤めて誇らしげだと話していただけだ」「あぁ~翊坤宮ですからね~想い人のそばで働くの楽しいでしょう~w」「小凌子、愚か者ゆえおっしゃる意味が分かりません」「大した意味はない…ふっ では皇上に代わって命じる、皇后娘娘によくお仕えしてご満足させるように…」秦立と進忠は思わず失笑したが、凌雲徹も黙っていなかった。「…皇上のご命令なら皇后娘娘の面前にて改めてお伝えください あなたも宮中の掟はよくご存知のはず もし進忠公公の私的なご意向なら、皇上をかたる偽の命令となり、重罪に当たります」進忠は思いがけず凌雲徹にやり込められた。凌雲徹は容珮(ヨウハイ)に頼んで寝殿内の仕事は避けていた。皇后との距離を保つことで守ってくれていることは如懿も容珮も承知している。しかしこれで終わるのだろうか。今や弘暦の考えが読めなくなり、如懿は不安に駆られていた。一方、炩妃(レイヒ)・衛嬿婉(エイエンエン)は、初めての懐妊でもないのに激しいつわりに苦しんでいた。「凌雲徹が皇后のそばにいる…そう思うと吐き気が…」嬿婉はせめて翊坤宮から凌雲徹を追い出せれば楽になると吐露する。すると侍女・春嬋(シュンセン)は主人がまだ凌雲徹に未練があるのかと驚いた。「ハア~…忘れられない人はいるものよ…」そんなある日、弘暦は如懿と芝居を見ることにした。演目は″墻頭馬上(ショウトウバジョウ)″だったが、2人の席の後ろには凌雲徹が控えている。寝殿に戻った如懿は疲れ果て、横になった。容珮は主人の身体をあんましながら、わざわざ思い出の芝居を選ぶとは皇后と小凌子への当てつけだと呆れる。かつて愛し合う2人はこの芝居を仲睦まじく見たものだった。如懿は弘暦の仕打ちに打ちひしがれ、思わず涙が溢れてしまう。今や2人は床を共にしても、ただ黙って朝が来るのを待つだけだった。翊坤宮で朝餉を済ませた弘暦は、ふいに翊坤宮に手癖の悪い者がいると言った。「凌雲徹が朕の宝を盗んだ…進忠?小凌子を清掃係に配置換えを、最低位の清掃太監に」すると進忠は拝命し、直ちに出て行く。如懿が黙っているのを不審に思った弘暦はどうしたのかと聞いた。「許しを請うか?」「請えば許してくださると?…皇上はこの芝居に飽きて凌雲徹を退場させるのですね?」「楽しんでいたとでも?」「(プイッ)」「そなたが気詰まりのようゆえ、これは朕の厚意だ」「(そりゃどうも)ご厚意に感謝します」如懿の冷ややかな目は、無言の剣のように弘暦に突き刺さった。弘暦は居たたまれなくなり足早に帰ってしまう。すると激情に駆られた如懿は思わず箸をつかんで机に投げつけ、皿の割れる音が殿内に響いた。内務府が翊坤宮の奴婢を減らした。容珮はこれが皇帝の意向だと気づいて主人に報告したが、如懿は好きにさせろという。そこへ愉妃(ユヒ)・珂里葉特(ケリエテ)海蘭(ハイラン)がやって来た。実は永琪夫婦が菓子を持って訪ねて来たのでお福分けだと勧めたが、食欲がない如懿は後でいいと断ってしまう。海蘭は配置換えになった凌雲徹のことが気がかりなのだと分かった。すると如懿は皇上の疑念が晴れない限り、この件に終わりはないと落胆する。凌雲徹を苦しめるのが弘暦の鬱憤ばらしなら、如懿には何の手立てもなかった。「1年ほど過ぎたら、都から遠い離宮にでも行かせたい… 皇上から距離を置けば、少なくとも命の危険はないはず」「…実現できるといいわね」海蘭はそう答えるほかなかった。凌雲徹は食事もさせてもらえず、雨の中で掃除を続けていた。ふと視線を感じて顔を上げると、容珮を見つける。容珮はそれとなく凌雲徹に合図し、人目のつかない場所で手作りの枕を渡した。「感謝します、毎日、雨続きなのでお風邪など召しませぬよう、皇后娘娘にお伝えください」「必ず伝えます、その枕の中身は皇后娘娘が手ずから選った抗白菊よ あなたの苦しみを知って心を痛めてる」「私は単に体が辛いだけですが、皇后娘娘はお心に苦痛を… 私が去って皇上はお優しくなりましたか?」「表面的には…」「すべて私の罪です…」「皇后娘娘は違う考えよ…」その夜、容珮が作ってくれた枕に頭を乗せながら、凌雲徹は皇后への思いを募らせた。御花園の掃除中、偶然、散策する皇后を見かければ、ふと目で追ってしまう。しかしその姿を貝勒に見咎められ、もはや陰ながら見守ることも許されないと落胆した。夏が過ぎ、あっという間に冬がやって来た。如懿は慈寧(ジネイ)宮で皇太后と写経に没頭していたが、そこへ侍女・福珈(フクカ)がやって来る。炩妃が無事に第16皇子を産み、皇帝が永㻇(エイセン)と名付けたという。皇太后は多産の炩妃に褒美を出すことにしたが、今回は掟に従って寿康(ジュコウ)宮の太妃(タイヒ)に育てさせるよう命じた。「さもなくば炩妃が図に乗る…」皇太后はさすがに如懿が不憫だった。しかし古来より皇后は苦しみと背中合わせ、むしろ早死にした孝賢(コウケン)皇后は幸せかもしれない。如懿は確かにその通りだと同意し、しみじみ早死にと長寿ではどちらが幸せか分からないと言った。如懿は炩妃の皇子が無事に誕生し、間もなく臘八(ロウハチ)のため、臘八粥を奴婢に施したいと提案した。すると皇太后は粥の施しに群がるのは最下層の奴婢たちだと気づき、皆に行き渡るよう食材を惜しまぬよう助言する。こうして如懿の恩情はかろうじて凌雲徹の元へ届けられた。皇太后の決定で永㻇を手放した衛嬿婉は悲しみに暮れた。皇后が寵愛を失い、自分の子供は手元におけると思っていただけに落胆も大きい。侍女・春嬋(シュンセン)は冷遇されても皇后は皇后だと言った。すると嬿婉は如懿の差し金だと深読みする。「もう皇后は何もできないと思ってた…まさか太后をそそのかす力が残っていたなんて…」格格(ゲゲ)・胡蕓角(コウンカク)は炩妃の計画通り、永琪の心をしっかりつかんでいた。しかし永琪は最近、持病の足の痛みが度々ぶり返している。「江(コウ)侍医に診てもらいましょう」「心配ない、大丈夫だ」「…蕓角が今日あるのも貝勒のおかげです…それなのに申し訳ありません」「蕓角?何を言ってるんだ?そなたはよく仕えてくれる だがずっと子ができぬ、それが残念だ…もし子ができればこの上なく幸せだ」「そうですね(ゥッ…)お子を授かれたらどんなに良いか」永琪は急に泣き出した胡蕓角を心配した。確かに時々、体調が悪いように見える。胡蕓角は咄嗟に月の障りだと笑って水風呂の準備に向かったが、何も知らずに自分を愛してくれる永琪を思うと忍びなかった。皇帝は重用する永琪を栄(エイ)郡王に封じた。しかしすでに第5皇子には田蕓児(デンウンジ)を送り込んでいることから、進忠は次に嫡子の第12皇子を狙うよう炩妃に進言する。「母と子は一蓮托生、皇后が倒れれば12阿哥も終わる…」「…実の子が母親を陥れたら最高ね、私の恨みも晴らせるわ」すると進忠は凌雲徹を殺すべきだと言った。いつか皇帝と皇后がまたよりを戻せば、皇后の逆襲が始まって今までの苦労が水の泡になる。皇帝と皇后の間に溝を作った凌雲徹をもう一度、利用し、2人を完全に決裂させるのだ。「…難しいわ」「嫌なら忘れてください」進忠はまだ炩妃が凌雲徹に未練があると疑った。「嫌とは言ってない…誤解しないで、死なせるなら私たちに有利な死に方でと…」「そういうことです♪」急死した叔母の葬儀に出かけていた春嬋が帰って来た。叔母は南粤(ナンエツ)で採れる野生の茸(キノコ)を食べた後、朦朧として誤って池に落ちて死んだという。実はその茸が毒茸で、どうやら食べ過ぎると幻覚症状が現れると分かった。しかし茸を売った本人は毒茸だと知らなかったと責任逃れ、春嬋は茸と一緒に牢に入ればいいのにと悔しさをにじませる。すると衛嬿婉はふと思いつき、ならばその毒茸を証拠品として手に入れるよう指示した。第12皇子付きの太監・小栗子(ショウリツシ)は食事の給仕をしていた。すると永璂は今ごろ母が御花園で花を観ているはずだと思い出し、予定を変えて母と一緒に花を観たいという。小栗子は母思いの皇子に感心し、思わず凌雲徹の悪口を言った。「あいつのせいで12阿哥は皇后娘娘とお会いになれません… 噂を聞くたび耐えられなくなります 皇后と小凌子が抱き合っていたとか…」「でたらめを言うと許さぬぞ!」小栗子は口が滑ったと謝罪し、咄嗟に料理を進めた。「この茸料理は特に作らせたものです、南方から取り寄せた珍しい食材です」「うん、美味だ、もっとくれ」永璂は好みの味付けも相まって、その茸を食べ続けてしまい…。一方、掃除係の凌雲徹は急に御花園の落ち葉の掃除を言いつけられた。「特に梅の木の下はきれいにしろ、そろそろ花の季節だからな」「はい」如懿は容珮と2人で御花園にやって来た。以前は必ず誰かが皇后に梅の花を届けに来たものだが、去年の冬から如懿は自ら御花園に赴き、梅の花を手折っている。如懿は梅の花を選別していたが、その時、掃き掃除をしている凌雲徹の姿を見つけた。「…凌雲徹?凌雲徹?」凌雲徹は驚いて振り返ると、梅の木の下に如懿が立っていた。「皇后娘娘、ご機嫌麗しゅうございます」「ちーらい…元気だった?」「お気遣いに感謝を…はぉ、元気です あの日、お別れの挨拶もできず翊坤宮を離れました…お元気そうなお姿を拝見し安心しました」「凌雲徹、ずっと謝りたかったの、私のせいであなたを苦しめてしまった」「滅相もない、苦しくなどありません、私の願いはひとつ、皇后娘娘が平穏な日々を送られること」「あなたも平穏な日々を…」「はい」すると凌雲徹はかつてそうしていたように、皇后に梅の花を手折らせて欲しいと申し出た。恐らくこれが愛しい人に梅の花を贈れる最後の機会になるだろう。如懿は喜んで待っていると、凌雲徹が梅の枝を折って持って来た。しかしちょうどその様子を母を探していた永璂が目撃する。小栗子は炩妃の指示で第12皇子に毒茸を食べさせていた。すでに幻覚症状が現れていた永璂は母と凌雲徹が抱き合っていると誤解、慌ててその場を立ち去ってしまう。容珮は凌雲徹が差し出した梅の枝を受け取ると、主人の元へ戻った。するとそこで凌雲徹は下がることにする。「体を大切にね」「はい…」2人は常に一定の距離を保ち、決して近づくことなく別れた。凌雲徹の後ろ姿にはかつての精悍だった侍衛の面影はなく、背中は丸くなっている。その哀れな姿を目の当たりにした如懿は無性に悲しくなり、涙をこらえられなかった。その頃、衛嬿婉は第12皇子の養育に必要な品があれば手配したいと口実をつけ、皇帝と一緒に延禧(エンキ)宮へ向かっていた。すると急に永璂が一目散に逃げてくる。弘暦は永璂を呼び止め、宮中を走り回るなと叱ったが、永璂の様子がおかしかった。そこへわざとらしく小栗子が現れ、皇帝と炩妃に拝礼する。「12阿哥が御花園に入ると急に叫び声が聞こえて…皇后娘娘と小凌子が抱き合っていると…」弘暦は驚愕し、永璂に何を見たのか問いただした。混乱した永璂は激しく動揺し、頭を抱える。「あり得ない…(フルフル)…本当に額娘と小凌子が…そんなの嘘だ!」永璂は小栗子に抱きついて号泣してしまう。つづく。゚(∩ω∩`)゚。凌雲徹の愛が…ってか、嫡子のお付きがこれって…如懿も海蘭も何してたのかと…
2020.03.02
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白发 Princess Silver最終話「山河の志」容楽(ヨウラク)@漫夭(マンヨウ)はついに秦漫(シンマン)の記憶を取り戻した。そして容斉(ヨウセイ)が自分を解毒するため、命を差し出したと知る。容斉からもらった木彫りの人形を握りしめ、泣き崩れる秦漫…。一方、正殿では苻鴛(フエン)が玉座に座っていた息子がすでに死んでいると知り、呆然と立ちすくんでいた。そんな主人を横目に林申(リンシン)は痕香(コンコウ)@秦湘(シンショウ)に容楽の子供を火にくべるよう急かす。「はお…」痕香は短剣をふりかざし、かごを繋いでる紐をひと思いに切断した。しかし瞬時に紐をつかんでかごを引き寄せ、姉の子供を救出することに成功する。それを合図に宗政無憂(ソウセイムユウ)と傅筹(フチュウ)@宗政無筹が天仇門(テンキュウモン)に襲い掛かり、痕香を援護した。痕香は姉の子をかばい、林申の掌(ショウ)をまともに受けて階下まで吹き飛ばされたが、子供を守りきった。そこで宗政允赫(ソウセイインカク)に孫を託して自分の娘を迎えに行こうとしたが、途中で倒れてしまう。一方、傅筹も林申が腕に仕込んでいた暗器に刺されていた。すると念児を救出した無憂が傅筹にかごを渡し、先に逃がす。傅筹は息も絶え絶えに父に念児を託すと、痕香の側へ何とかたどり着いた。「…よくやった、よくぞ2人の子供を守り抜いてくれた…」「阿筹…来世でも…あなたを探すわ…」痕香はついに事切れ、そのままばったり倒れてしまう。「来世では…私と出会うな…」その頃、無憂は林申と一騎討ちになっていた。卑怯にも林申は暗器を放ったが、無憂は瞬時に避けることに成功する。そして最後は無憂が林申を思い切り蹴り飛ばし、吹き飛んだ林申は石段の縁に激突、頭を強く打ち付けて絶命した。無憂は急いで階下に駆けつけたが、傅筹は毒矢を受けてすでに手遅れだと知る。「念児…」それが傅筹の最期の言葉となった。…無憂、これで貸し借りはなしだ…私は幸い、恨みの闇に飲み込まれる前に光に照らされたそこへ宗政無郁(ソウセイムイク)と無相子(ムソウシ)たちが駆けつけた。宗政允赫は息子たちと再会するまではと持ちこたえてきたが、2人の孫を託してついに倒れた。無憂と無郁は慌てて父を支えたが、もはや風前の灯だと知る。「この罪業のけりは私がつけるべきだ…かつて私は国を再興するため、人の感情をもてあそんだ それがもとで息子たちに殺し合いをさせてしまうとは… 太子や無筹…お前たちの子供も…皆、罪のない犠牲者でもある お前たち兄弟は私の過ちを忘れるな…今後も民を裏切らず、期待に応えよ…」その時、宗政允赫の目に前に愛しい人が現れる。「雲児(ウンジ)…」こうして北臨(ホクリン)帝・宗政允赫は笑顔の雲児に迎えられるように旅立って行った。「父皇ーーーっ!」無郁の悲痛な叫びが宮中に響き渡った。苻鴛は長年、憎しみ続けた宗政允赫の死を見届け、自業自得だと罵る。父を侮辱された無憂は激昂したが、未だ漫夭を見つけられずにいた。「黙れ!漫夭はどこにいる?!」「宮中を探しても見つからなかったのでしょう?だったら…死んだのよ」しかしその時、漫夭がゆっくりと正殿に向かって歩いて来るのが見える。安堵した無憂は漫夭へ駆け寄ったが、なぜか漫夭は無憂を一瞥もしなかった。秦漫はたった1人の家族だった秦湘の死を知った。そしてふらふらと石段を登り、玉座に座っている容斉を見つける。「斉哥哥…今行くわ…」「お待ち!なぜ?なぜお前が生き延びて、息子が死ぬの?」苻鴛は秦漫の前に立ちはだかり、これまで息子に最も貴重な薬を与え続け、延命してきたと訴えた。その時、秦漫は気づく。「斉哥哥…母后に疑われないかと恐れたのね、母后が解毒の邪魔をする可能性があったから… 自分の血と命を私に捧げた…亡骸になってもまだ私を守ろうとするなんて…」「まさか…不可能!あり得ない!」「斉哥哥、あなたのことを忘れてごめんなさい、とても後悔している…」「なぜ一緒に死ななかったの?!息子に尽くされる資格があるとでも?!」激昂した苻鴛は秦漫につかみかかり、突き飛ばした。階下で様子を見ていた無憂は驚き、咄嗟に石段を駆け上がって漫夭を苻鴛から引き離す。「…お前は蝎寒散(カツカンサン)の毒に冒され死ぬはずだった 斉児がお前に薬入りの菓子を食べさせたから、白髪になるだけで済んだのよ… お前のせいであの子がどれだけ苦しんだか…」「あなたは母親失格よ…」「ふっ…ふっふっふ…私のしたことなど、たかが知れている 斉児が何よりも苦しんだのはねえ、お前が宗政無憂を愛していると知った時よ! あの子はお前を救うため、別の男の元へと送り、お前に恨まれても黙って受け入れていた!」言葉を失う秦漫、すると憤慨した無憂が苻鴛に剣を差し向けた。「すべての元凶はお前だ!…確かに私の父は罪深い だがお前は母に許され、無筹から敬われ、漫夭にも助けられた、天下の民からも守られてきた それなのにお前は大勢の者を陰謀に巻き込み、国同士の戦まで引き起こそうとした 民に何の罪がある?自ら恨みにとらわれたなら、結果は予想できたはず…」「私の気持ちなど分かるものですか!あははは~全てを失ったわ~あははは~!」苻鴛は気が触れたように高笑いすると、自ら炎の中に身を投げた。秦漫はかつて愛した容斉の元へ向かった。そして息絶えた容斉の目をそっと閉じ、愛おしそうに抱きしめる。…私では幸せにできぬ、ならばそなたの幸せに尽くす…漫児、私を許してはならぬ、恨み続けよ…憎い者が去るなら辛くはないはずだ漫児は今になってようやく容斉の最期の言葉の意味を知り、涙に暮れた。宗政無筹と秦湘は美しい花々に囲まれながら眠っていた。その日、墓参りにやって来た無憂は母譲りの土笛を披露する。「無筹、母妃に教わった曲だ、気に入ったか? 母妃は生死不明の子を思うたび、この曲を吹いていた…お前が生きている間に聴かせたかったよ」そこへふいに蕭煞(ショウサツ)が現れた。「漫夭はまだ西啓から離れたくないと?」「王妃はずっと寡黙で、茶室や冷宮を行き来なさっています…」「そっとしておけ、過去のことや悔恨の念はそう簡単には消えぬ 以前なら無理にでも連れ戻しに行った…だが時は流れた、いずれ気づくだろう ″執着を捨てれば己を許せる″と…」「殿下、実は西啓帝が殿下宛ての文を残しています」すると容斉の太監だった小荀子(ショウジュンシ)が現れた。実は黎(レイ)王だけに見せるよう、西啓帝から頼まれていたという。…黎王殿下、変わりはないか?…私はじきに死ぬが、心残りが1つだけある…私と殿下はあまり親交がなかったが、懐の深い殿下にしかこの思いは託せぬ…母の罪は息子の私が命をもって償いたい…犠牲者たちが母を許し、恨みを忘れるよう願う…私と漫児の縁は尽きていた、今の漫児は黎王だけを愛している…どうか約束して欲しい、生涯、漫児を愛し、添い遂げると…そして西啓の民は貧しく、苦しみにあえいでいる…私が死ねば国は滅びるだろう、どうか黎王に仁愛の心で万民を受け入れて欲しい秦漫は容斉を忘れた後悔から今も西啓に暮らし、容斉を弔う毎日だった。その日は思い出の山荘で過ごし、ここで容斉の墓を守ってくれている蕭煞に感謝する。「私もずい分、悔やみました… あの時、陛下が宸(シン)国へ王妃を迎えに行ったのは、解毒法を見つけたからだったのですね 私が陛下を信じていたら状況は違ったのやも…」「いいのよ…あの毒が″天命″という名前なのは、運命を選ばせるからなのね ある者は我が子を犠牲にして己の命を救い、ある者は自ら犠牲になり人の命を救う… 斉哥哥は後者だった、自分が短命と知るからこそ、人々の苦しみにも心を寄せることができたの 人のために犠牲になることもいとわずに…」秦漫はひとり今年の青梅酒の味見をした。「今年は去年のよりずっと甘いわ…あなたの願いは来世で叶うかしら? 来世は普通の民に生まれ、病苦にさいなまれず、愛する人と平凡でも幸せな人生を送って欲しい」無憂はその日も土笛を吹きながら臨安(リンアン)門の様子を見に出かけた。するとついに馬車の前に立つ笑顔の漫夭を見つける。2人は同時に走り出すと、無憂は漫夭を思い切り抱きしめた。かつて仮面をつけて北臨にやって来た西啓公主・容楽…。当時、いきなり陳(チン)王から揶揄されたのが昨日のことのように思い出される。しかし今度は無憂の妻として添い遂げるため、秦漫は漫夭としてこの門をくぐることになった。宗政無郁(ソウセイムイク)は蕭可(ショウカ)の″郁可(イクカ)無料診療所″を手伝っていた。しかし今や国が豊かになり、医館に来る民も減っている。「私も気楽だ~自由気ままな暮らしは長年の夢だったんだ」「どうせ妓楼に通いたいんでしょう?」「ぁ…やきもちか? 政務のため数年間、各地を回っていたが、帰京してから別の女子とは口も利いていないぞ?」患者の治療に人生を捧げると決めた蕭可、無郁も爵位を捨てて蕭可を支える道を選んだ。あとは蕭可が嫁ぐと決心してくれるだけだったが、漫夭がきっかけを作り、無郁はなかば強引に婚儀を決めてしまう。博古(ハッコ)堂では遊歴から戻った洛顔(ラクガン)が師となっていた。「今日は″山河志″の話を…黎王と王妃の縁を結んだ書よ…」しかし子供たちに渡された山河志には何も書いていない。戸惑う宗政嬴(ソウセイエイ)と念児(ネンジ)、すると無憂と漫夭が現れた。「昔の山河志には山水画と手遊(テスサ)びに書かれた詩が記されていただけだ…」「父亲!母亲!」「叔父、叔母」実は山河志はもともと秦永(シンエイ)が2人の娘のために作った教本だった。天下を思う心を忘れさせないよう″山河志″と名付けたが、優れた兵法書だと誤った噂が流され、多くの国が手に入れようと一大事件になってしまう。結局、秦永の富国強兵の策とは天下の民への思いやりを失わず、勇気と知識と知恵で国を治めるというものだった。「今度はあなたたちが成長するまでに、この空白を抱負と展望で埋める番よ」洛顔は子供たちにそう教えると、″大雅(タイガ)″の″文(ブン)王″の暗唱を始めた。乾臨(ケンリン)宮で宗政無憂の即位式が行われた。これまで日陰の身だった無相子(ムソウシ)や南境で漫夭を追及した曹(ソウ)氏は今や、重鎮として朝廷を支えている。そして范陽(ハンヨウ)王・宗政玄明(ソウセイゲンメイ)や冷炎(レイエン)も無憂と漫夭の晴れ姿を笑顔で見守った。…無憂、私たちは不運にも乱世に翻弄され、他人の罠に落ちた…それでも幸い″山河志″を忘れず、太平の世を築けたわ…定められた運命などない、人の運命は結局、自分で決めるもの…ある者は茫然自失し、ある者は己に背き、ある者は道を誤り、ある者は改心する…ある者は何かを探し、ある者は自らを犠牲にした…今の望みはあなたと添い遂げることだけ…私たちが選んだ道をしっかりと踏みしめて行きたい完( ๑≧ꇴ≦)終わりました〜!前半は謎が謎を呼んで視聴意欲が湧きました、ストーリーも面白いただ演出のせいか?キャスティングの相性なのか?ちょっと惜しい!(←誰wもし皇兄の最期で盛り上がったまま最終話なら評価はもっと高かったのに@管理人比(´-ω-)ウム…評判ほど入れ込めず星★★★☆☆(ドラマ2皇兄で1w)
2020.09.03
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