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まゆ3281さんコメント新着
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『幾週も幾月も過ぎ去る中に、目新しいと思っていましたことが、
遠い過去に深いつながりを持っていたことに気づきました。
日ごとの経験を通して、アメリカが日本によく似ていたことに
気づいていたからでした。時が流れ去るにつれ、もの珍しい周囲の
事情は、古い記憶の中にとけこみ、私の生涯は、故郷の子ども時代
から、これまで、少しも乱されることなく、坦々と流れて来たもの
のように、思い始めて参りました。』
名著と言われる『武士の娘』杉本鉞子(すぎもと えつこ)著
筑摩書房
からの引用抜粋です。
背表紙には
『杉本鉞子は、1873年(明治6年)、越後長岡藩の家老の家に
生まれ、武士の娘として厳格に育てられた。結婚によりアメリカに
住むようになり、すべてがめずらしく目新しい暮らしの中で「武士
の娘」として身につけたものを失うことなく、また自分にとじこも
ることもなく、みごとに自立した考えを身につける。今日に通じる
女性の生き方を見る上にも、当時の風俗や生活のありさまを知るた
めにも、高い価値をもつ。』
とあります。
この本を知ったきっかけが何だったのか、迂闊にも忘れてしまった
のですが、 本屋さんで偶然に手にとったものではありません。
明治維新という激動の時代に生まれ、アメリカへ渡りながらも、
日本人らしさを貫いた女性であるということに興味を持って購入し
読んでみました。
期待以上に読み応えのある本でありました。
その時代の女性が急激な変化の中で、どのように生き抜いていった
のかを感じることができました。
昨今、日本人が日本人らしさを失いかけていると言われたりします
が、日本人らしさとは何か?と考えた時に、明確に答えられない自
分がいます。
残念ながら、この本にて解決はしませんでしたが、
本の中から冒頭に抜粋した文章にひっかかるものがあり、昔の厳し
い躾けで育っていると、異国のまったく違った文化の中で表面的な
違いに振り回されることなく、自分というものを持ち続けていると
異文化の中に人間としての本質と共通性を見いだせるのだなぁと思
ったのであります。
そのように考えると、現在の我々はインターネットの普及等々で、
情報の入手が容易になっている状況は、明治維新の頃の日本人が
西洋から次々と入ってくる異文化に触れているのと似通っているの
かもしれません。
明治の人々が、新たな文化、情報に順応していったように、我々現
代人もこの情報化社会の大きなうねりに順応していくのは必然的で
あり、自分らしさを見失わないためには礼儀や相手への思いやりの
ような事をきちんと行っていく事がやはり必要なんだと思ったわけ
であります。
よい本を読ませていただきました。
第1783話 リーダーのための古典活学… 2011年03月07日
第1776話 4日目最終日 2011年02月28日
第1775話 3日目へ向けて 2011年02月27日