It Won't Be Longに関しては昨日書いたとおりだが、キャッチーさを失った代わりにロック度を上げていると言う点は「進化」と呼んでいいだろう。ってーか普通に格好良いな、コレ。
このアルバムでは「ジョン-ジョン-ポール-ジョージ-ポール」とオリジナル攻勢をかけて、前作より自作曲が充実していることをアピールしているように見える。ガツン、ってヤツもシブいヤツもポップなヤツもロックンロールも自前で行けるぜ、しかもジョージだって作曲出来るんだよ、って言う曲の流れ。しかしアタマ3曲完璧で次の2曲チョイ失速気味ってのがほほ笑ましい。 そこに飛び出す完璧カヴァーシリーズ。Till There Was Youも出来はよいがまあアレだし、ってのは置いといて(ただし演奏がウマいと言うウリが)、その次の2曲が完璧過ぎて「やっぱりまだカヴァーも大事?」って思わせる。その次にショボい、ビートルズ史上最高にショボいHold Me Tight(P.S. I Love Youよりショボい)で力いっぱい失速するから更に分が悪い。「いや~、コレは前作の余り曲で」って言い訳する間も無くYou Really Got A Hold On Meでまた炸裂するから「やっぱりカヴァー?」って感じが・・・。 次がまた「ストーンズのカヴァー」で、まあホントは自作なのがタチ悪くてつまりリンゴがヴォーカルでミックに勝てる要素なんか朴訥さ以外一個も無いワケで、ここに至って「おいおい自作は最初3曲で息切れか?」という雰囲気。次のカヴァーが可愛らしいがたいしたコトない(いい意味で)のが救い(?)だが、Not A Second Timeで巻き返しを図るも、あまりに地味で通好みに終わる。いや、名曲ですけどね(イオリアンモードとかは良く知らん)。でも最後がレノン暴発曲だからなぁ、どうしたって影薄いやね。