2006.11.29
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カテゴリ: その他の音楽話
 なんだかイエモン再評価月間と化している気もするが、そういう合間にスルっと入り込むスレイドの心地よさってのも格別である。グラムロックは決して音楽のジャンルとは思えないが、なにやら同じ空気感は持っていると思う。

trex_tilldawn.gif 音楽的にはロックンロールリバイバルってのはかなりあるんだろうけど(この要素はロキシーにもある)、イエモンの場合は日本人にロックンロールの土壌が無いが故に演歌/歌謡曲メロディをハードロックに遠慮なく乗せる(遠慮なくがポイント。隠さない)形をとったのが勝因。
 すかんちやマルコシアス・ヴァンプはあまりにも素直に自らのルーツを追い過ぎて模倣、またはパロディに終わったが、失敗しながらもパロディや模倣としてさえ過剰であるという点においてまた、グラムだった。イエモンがT.Rexだとすれば彼らはマッドやシルヴァーヘッドと言った所か。
 この例え、秋間には屈辱的だろうけど、模倣してるうちはマークには近づけんのよ。その証拠に、T.Rexのトリビュートアルバムには秋間、イエモン、ローリーの3者共に参加していたが、一番ヴォーカル面でマークに似ていたのはTil Downを歌った吉井和哉だった(日本語で歌ったにも関わらず!)。ローリーは「俺全開モード」でGrooverを馬鹿歌いしていたが、秋間&ネオスのGet It Onは(選曲も含め)実に中途半端な出来だった。

 話は戻るが、「グラム=ブギー」ってのは結構違って、確かにT.Rex、スレイド、その他チャップマン&チン関係にはそういう要素は強いが、マークのブギーはあまりにも特殊だし、それならどうして、音だけ聴いてもクォーやフォガットがグラムに聴こえないのか、って話になる。それは結局、派手な格好をしない人たちは精神的にも過剰ではなく、それが音にも現われない、ってコトだと思う。「自然体でロック」ってのはグラムの対局だからね。
 逆に、70年代、この時期にグラムに対応したような格好でステージに立っていたウイングスやストーンズもスタイルを取り入れただけでサウンドに無駄な過剰さを持ち込むことはしなかった。

 格好良さを変な方向に追求した揚げ句の奇形性、それはルックスだけじゃなく音楽そのものにも現われてしまってるんだろうな。そうでなければやっぱり、ロキシー・ミュージックはグラムロックにはカウントし辛いんだよ。いくらスゴい格好でもね。





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Last updated  2006.11.29 20:23:43
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