ぶっちゃけ、Widowmakerではさほど長生き出来そうにないのだ。あれはありきたりのB級ハードロックであって、まあ1枚でスティーヴ・エリスが脱退したのもそういうコトなのかなぁ、とも思える内容であった。 Ellis(ブックレットのクレジットはEllis Band)はスティーヴ・エリス(以後カタカナで書く場合は人名の方のエリス)がLove Affairのあとにズート・マネーと組んだバンドで、むしろこちらこそエリスがやりたかった音なんだろうと思える。多分エリスにとってのトラフィックやハンブル・パイと言っていい音楽なんじゃないだろうか。このCDは彼らが残した2枚のアルバム、Riding on the Crest of a SlumpとWhy Not?をカップリングしたもの。もうウィドウメイカーなんかとは比べ物にならないくらいソウルフルでファンキー。これは素晴らしいんじゃないの!?
例によって感想はまだ中途半端なんで少しデータを。バンドメンバーにジム・リヴァートンやデイヴィー・ラットン(!)がいるのも興味深いけど、ゲストヴォーカル陣が凄い。マギー・ベル、マイク・パトゥ、ボズ・バレル、ジュリー・ドリスコールって、明らかに主役より派手なメンツだ。他にもストーン・ザ・クロウズのコリン・アレンがパーカッションで、ミック・ウィーヴァーがキーボードで参加してたりもする。そしてCD前半部、Riding on the Crest of a Slumpの方はロジャー・ダルトリーがプロデュース!! ブリティッシュ・ロックの醍醐味、って感じもあるね。