初期のライヴも荒っぽくていいんだけど、やっぱり俺が嬉しいのは70年以降。もっと言っちゃうと72~75年のライヴで、特にFreeway MadnessとSilk Torpedoの収録曲はコレと、オリジナルアルバムのボーナストラックでかなりの曲がライヴでも聴ける、という状態。コレは素敵だ。あとブートのLondon Live Torpedoを持ってればもっと嬉しいぞ。 72年、トルスン&ブルックスを擁するラインナップでのRosalynや75年のグリーン、エドワーズ在籍時のBig Cityなんてある意味珍品もあるのは楽しい。特に後者は64年のオリジナルラインナップでのライヴも入ってるから聴き比べると面白いぞ。メイ以外全員入れ替わってるからもう全然別物なんだけどさ、ソレでも通底する「プリティ・シングス」っていうものを感じるんだよな。俺が今までのレビューで散々言って来たこと、それを強く、端的に、お手軽に感じられる2テイク。
サイケ期のDefecting GreyやWalking Through My Dreams、そしてSorrowの楽曲群も嬉しい。まあ、BBCライヴっていうのはそれなりにスタジオのギミック(オーバーダブや編集)も使えるからこれらの曲をどの程度生で再現したかは不明だけど、それでも嬉しいことには変わりない。Defecting Greyは結構スタジオテイクの音使ってそうにも聴こえるけどな。
ちなみにLove is Good / Onion Soup / Another Bowlが1トラックになってる(しかもジャケにはLove Is Goodとしか書いていない)んだけど、これはメドレーじゃなくて、Love Is Goodの前に司会者のMCが入る(勿論Onion Soupはメドレー)。この後もう一回別の日のOnion Soupが入ってるからなんか混乱したのかな。曲順もさ、前述の3曲の後にRoute 66で、その次がまたOnion SoupとRoute 66って流れだから。まあ放送順なんだけど、少しどうにかならなかったのか。 あ、Route 66はスキッパーがヴォーカルじゃありません。
未発表曲が2曲。サイケ時代のちょっとポップな、なんか「悪いモンキーズ」って雰囲気もあるTurn My Headと、75年のポーヴィのピアノソロNot Only But Also。後者はアドリブかもな。