有毒飛沫

有毒飛沫

January 17, 2005
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子供に読ませようと思って引っ張り出してきた、岩波文庫の愛の妖精 (プチット・ファデット)。ちょっと読み返してみたら、面白くなって一気に最後まで読んでしまいました。気がついたら、いろいろ仕掛けてきていた奥様はぐっすりと寝てしまっていました。うーむ、可哀想なことをした...

ジョルジュ・サンドの書いたこの作品は、教養小説の趣きもある、ある意味ではとてもいい子のお話です。でも、教養小説と聞いてひかないで下さい、面白いんですから。

頭が切れるわけでもなく、なかなか他人を認められない人々は、絵空事と違うリアリティをこの作品に与えているし、その人々の心を溶かすためには、それなりに大変な苦労が必要です。お金の力が大きすぎず、小さすぎず、人々に影響を与えるあたりも、お金の本来持つ力と、それに流されない人間の強さも感じられて、綺麗事だけで飾られていない、地に足のついたお話になっています。

まあ、十分に消化できていない話はこれくらいにして、とにかく主役の女の子、これがファデットなんですが、これが純粋でいじらしくて、可愛い! 美人ではないというような描写もありますが、新選組!の近藤さんの奥さんがとても可愛らしかったのと同じように可愛いのではないかと思います。

改めて読んでみて、やはりこれは中学生、高校生の頃に読んでおくべき本だと思いました。読んでてよかった(^_^)v

女性は必読。さらに、女性をありのままに愛したい男性も、読むべき本です。

ちなみに、作者のジョルジュ・サンドはショパンの年上の恋人であり、男装の麗人として知られています。すごくゴージャスな感じですが、その人がこんな作品を書くというのが、フランス人の奥の深さを感じさせられて素敵ですね。

まあ、騙されたと思って読んでみてください。癒されますから。岩波文庫だから、売れなくても絶版にはなりません。だから岩波っていいんだよな~。





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Last updated  January 17, 2005 11:42:28 PM
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