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2012.03.26

ブリッグ・ココパイナップル

(2)

テーマ：パイプたばこを吸おう(1843)

カテゴリ：パイプ煙草インプレ

　開封時の香りは、もう力の限りココナッツです。甘～いココナッツのミルキーな香りが脳味噌を直撃します。逆に、パイナップルの要素は余り感じません。カットはラフカットで、やや湿気気味の手触りです。

　パイプに気持ち緩めに詰めて着火しますと、開封時に近い香りと、ココナッツらしいミルキーな甘味が来ます。パイナップルの要素は、この段階でも殆ど感じません。味に微かな酸味がないではないので、その部分がパイナップルかも知れないのですが、明確には感知できません。
　非常に力強いココナッツ味です。

　喫煙序盤はココナッツミルクの海で溺れるような喫味なのですが、少し舌へのチクチクした刺激があります。バーレーによるタンバイトだと思うのですが、その刺激がココナッツミルクの海で溺れ死ぬのを防いでくれているような感じもあります。（笑）
　また、少し火種を大きくしてしまうと、ココナッツの香りにエグ味が出て、ちょっと強過ぎる香水のような気持ち悪さが顔を出します。なるべく小さな火種で少しずつ吸うのが良さそうです。

　火着き・火持ちは良好なので、気兼ねなく吸えそうですが、前述のように火種を大きくすると味がすぐに乱れますので、ちょっと注意が必要だと思います。

　喫煙中盤を過ぎて、微妙にバージニア系の軽快な甘味が混ざってくるような感じがありますが、ココナッツの味・香りとタンバイトは引き続き喫味の中心であり続けます。また、パイナップルと思われる酸味系の味も、ここに来て割りとはっきり出てきます。

　喫煙終盤では、甘味というより、乾いた酸味のような味が先行し、ミルキーなココナッツ風味は弱まります。煙草らしい甘味も、さほど感じられません。言い方は悪いですが、「元の煙草に甘味が少ない安煙草だからこその甘い着香」という台詞を地でいくような感じです。着香の甘味が抜けると、全然甘くないといった喫味なのです。

　前半はココナッツミルクのクリーミーな喫味で、後半はパイナップルの酸味で楽しむというような煙草でした。全体的に着香感は非常に強く、煙草らしさは殆ど感じられません。ココナッツの香りは、火種を大きくすると乱れやすく、その部分で少々気を使いますが、まぁ、お菓子感覚の煙草と言えると思います。
　着香が強く、パイプ煙草では少数派のココナッツ着香だけに、好き嫌いが分かれそうですし、強い着香は飽きやすいかも知れません。そういう意味で、人を選ぶ煙草だとも言えます。

　まぁ、豊かな着香煙草のバリエーション一つとして考えれば、有り得る存在だと思います。

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