2004年02月12日
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何故って???


ネタが今日も無いんですぅ・・・。ネタがっ!


注):言うまでも無く、興味なかったらつまんないっす。



え~、僕は、


『発展途上国開発におけるジェンダーの役割』

について勉強しています。

「なんじゃ?そりゃ?」

良く聞かれる質問です。


したらば・・・説明しよう!


【GENDER:ジェンダー】とは、直訳すると、『性』なんですが、【SEX】における『性』とはニュアンスが全く異なります。
【SEX】とは生物学的な男女の違い(一番分かりやすいのは生まれた時に アレ がくっついてるかとか・・・無いとか・・・)を指しているのに対し、【GENDER】は社会的文化的環境がいかに個人個人を男性或いは女性として認識させるか、そのプロセスに着目しています。


「男性」或いは「女性」としてのアイデンティティー・・・。これを紐解いていくわけですな。


確かに、例えば「僕」と言う「ニンゲン」は男性だけでは無く、『日本人』、『20代』、『留学生』、『阪神ファン』・・・等、多種多様なアイデンティティーで形成されていて、これらは僕が今まで生きて来た社会・文化環境に強く影響され、中には日々変化しているアイデンティティーもあります(阪神が優勝して阪神ファンと言うアイデンティティーを強く自分に見出したりする人もいますよね)。


であれば、『オトコやオンナとして生きる』これもまた環境や時間によって随分異なるかもしれません。


ちっちゃい頃から女性として育てられた男性は、自分の容姿とは関係なく女性としてのアイデンティティーを持っているかもしれません。この点で、最近メディアで取り立たされる「性同一性障害」は生まれつきのSEXとGENDERのズレから生じる病気だとも言えます。イキナリ自分が女性として芽生える男性もいれば、逆もあります。
さらに、途上国でオンナ或いはオトコとして生きるのと、先進国でそれとして生きるのでは随分と異なっていると想像するのは難しくありません。


このジェンダーと言う概念が、どのように様々な社会の諸問題を理解するのに役立つのでしょうか?


豊かであろうと、貧しかろうと、国・社会・家庭にはなんらかの性差や性による分業があります。


「オトコは会社で働き家庭にお金を持ってくる」
「オンナは家庭で子守に家事洗濯」


日本でもありますよね。こういった縮図。


イスラム圏、アフリカ大陸、東南アジア、中南米・・・様々な地域にも当然あります。
所謂、家父長制の伝統が強い国にこういった傾向は強いと言われています。
特に途上国ではでは女性が男性よりも先進国よりも不利な条件下で働いたり、生活しています。


もっと突き詰めて行きましょう。
例えば途上国の貧困問題を語るとき、マクロレベルで「大体国民の何%が貧困に陥っている」とか、「国民の何%が貧困ライン以下(一般的に1日2ドル以下の収入での生活)の生活をしている」等、統計学的には現せますが、実際家庭レベルの事はなかなか見えてきません。


外で働き、子供の面倒を見、家事をし、その上自分が稼いだ給料を夫に取られる妻も沢山いますし、女性が男性より低賃金、過酷な労働条件下で働くことも珍しくありません。ドメスティック・バイオレンス(家庭内暴力)を振るわる女性、娘や妻の売春に頼っている家庭もあります。これは、途上国でも先進国でもレベルや質は違うと思いますが存在します。





さて、良く間違えられる事があります。「フェミニズム=ジェンダー」と言う概念です。

でも、ジェンダー学は所謂「フェミニズム」とは違います。


何処が違うのか?


色々なフェミニズムがありますが、一般的に言われるフェミニズムとは女性が男性中心の社会で虐げられ、そこからの解放を追及しています。ジェンダー学の場合、女性も男性も、社会の中で「オンナらしい」或いは「オトコらしい」自分を発見していくよう求めらている、と考えます。つまり、女性だけでは無く、男性もまた作り出された家父長制の犠牲者とみなせます。その文化を十分把握する事が重要です。


多くの途上国開発プログラムは男性の視点、或いは女性の視点だけを盛り込んで推し進められてきました。例えば、貧困問題で言いますと、「女性がもっとも貧しい」と統計がでれば、「では、女性にお金が入るようなプログラムを作ろう」となりますし、「男性の方が女性よりも農作物の生産性がある」と統計がでれば、男性中心の農業政策を展開してきました。


しかし、こう言った政策には、「男女間の関係や対話」といった問題が盛り込まれていません。
しかも、男女の関係は国、地域、社会層によっても異なります。いくら女性の賃金向上に有利な制作を取っても、家庭内での女性の地位が代わらなければ意味を成しません。結果夫に稼いだお金を搾り取られ、制作前と変わらず苦しむ女性が続出します。


従来の政策を男女間の関係の上で分析し、改良したり新たな政策を打ち出すのが、「開発学の中のジェンダー」の狙いです。


分かってもらえたでしょうか・・・。かなり、自分の視点で語ってるので、突っ込み所満載ですが・・・。


実は、ジェンダー学を取っている男性は僕の大学院では僕しかいません・・・。


どうしてでしょう?


男性がジェンダーをすることは、自分が男性として今までどの様に生きてきたか、何が男性なのか突き詰めて行くいい機会でもあり、途上国の様々な問題が性差と言う自分の社会にも存在する問題と密接に関わっている事が理解出来るいい機会なのですが・・・。


フェミニズムと勘違いされたり、「どうしてオトコがそんな事するの?」とか聞かれてしまいます・・・。


っちゅーわけで、偽善者で申し訳ないですが、

僕は「ジェンダマン!」


ジェンダー楽しいっす!

教訓(ちゅーか訴え):皆、ジェンダーに興味持ってよ!(泣)





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最終更新日  2004年02月13日 05時20分12秒
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Re:ジェンダマン(2/12)  
はじめまして。<br>書き込みありがとう。<br><br>ジェンダー、興味ありますよ。<br>でもまだ日本ではそこまで注目されてないのかな・・・。<br>そーいや友達がジェンダー学で、ネット恋愛について論文を書いてたっけ。<br><br>こちらこそ、これからもヨロシクお願いします♪ (2004年02月13日 04時54分20秒)

追伸  
私はセロニアス・モンクが好き。<br><br>昔、雑誌のコラムに「セロニアス・モンクを漢字変換したら"世路に明日文句"とでた。なんだかカッコイイな。」ってありました。<br>確かにカッコイイかも・・・。 (2004年02月13日 04時56分23秒)

Re:ジェンダマン(2/12)  
とー。  さん
ご訪問ありがとうございました。<br>海外に住んではるんですね。<br>ジェンダマンって・・・機動戦士みたい。<br>でも興味深い話でした。<br>理解できたかは不明ですが。<br>また遊びに来てくださいね。<br>では。 (2004年02月13日 13時31分44秒)

Re:ジェンダマン(2/12)  
すごく興味ある!でも今、時間が!またね!<br><br>下の書き込みのロリンズって、ソニーロリンズのこと?だったら大好き! (2004年02月14日 08時23分36秒)

Re:ジェンダマン(2/12)  
RiNyo23  さん
なんだか読んでいて気になったので、カキコしちゃいます。ジェンダー…高校のときに劇部で作った劇を全国性・・・(あとなんだったっけ?)大会で頼まれて公演した記憶が・・・。ウチの女子高はなんだかそういうことにえらい力いれてたっけなぁ~。確かに、みんなにこの問題興味もってほしいものです。そういえば、アメリカってどんな感じなのだろう・・・? (2004年02月18日 12時38分03秒)

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