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ずいぶんと時間が流れた。2009年の10月半ばにリーマンショックなる経済危機が訪れてから、このIT業界もずいぶんと元気がなくなってしまったように感じる。現在は、少しずつ株価は上昇したりと上向きつつある様相を見せるも実態経済は、これについてこれていない。雇用状況は相変わらず厳しく、いまだに失業者でハローワークはにぎわっているようだ。特に派遣社員が多く切られ、その後に正社員のリストラも敢行された。大手企業が新規案件に予算を組めなくなり、そのしわ寄せは中小の下請け企業にもろに直撃。もちろん、そのさらに下で契約を結ぶ、常駐型フリーランスは、かなりの痛手を被った。案件数の激減、単金の大幅値下げ。それに反して要求スキルの上昇。スキルがハイパフォーマンスで悪条件での稼働も辞さない覚悟がなければ、案件にありつけない状態がフリーランスを襲った。思えば、二次受け三次受けと多重構造でなりたつこのIT業界の構造からすれば、いずれこのような事態が発生した時に、多くの企業やフリー技術者は消し飛んでしまう恐れがあることは容易に想像できたはずだ。だからこそ、元請けになれるように努力すべきであるのではあるが、そうはいっても業界の構造上困難な部分もある。特に個人事業主は信頼が余ほどないかぎり、直受けができない。最低でも一社は法人を間にいれてのとりひきとなりがちである。2005年に様々と直受けにつながるための研究を続けてきたが、個別の信頼を勝ち取れないかぎりは、難しいだろう。すなわち技術力プラス営業力、人間力が必須になってくる。このあたりのセンスがないと直受けは不可能。というより、それ以上が必要ではないか。それは、経営者としての視点と熱意である。常駐型フリーランスは、案件営業を行うエージェント企業とのコンビネーションで仕事を探すことが多い。しかし、このエージェントを利用し続けると精神的なあまえが出てくるように感じる。主体性が薄くなるのだ。自らの信念でサービスや製品を生み出し、そのすばらしさを確信して営業を行うという精神がなくなってくるのだ。他人まかせの経営などはありえない。このことに気付くときがきたのではないだろうか。フリーランスは今、どこへ向かおうとしているのか。経済危機の中をただ流されていれば、いずれは破滅しか待っていない。今こそ、主体性と情熱を持って、志と信念を強く持たねばならない。フリーランスがそれを失ってしまえば、フリーランスを続けていくことは不可能であるのだから。
2010.02.05