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2021年07月09日

前回、腰（ヤオ）というときには、私たちのイメージする腰（こし）の上半分くらい（ウエスト）あたりのことで、骨盤から股関節あたりは、胯（クワ）ということを書きました。

腰（こし）＝｛腰（ヤオ），胯（クワ）｝です。

いままで学んできた内容を総合するとこんな感じです。
例えば、腰が痛いと聞いてもその位置が特定できないように、「胯」という表現も体の一点を指すのではなさそうです。
でも、説明の中では「胯」が一部分（例えば股関節）を指していることもあるように思います。
この辺りの見極めが必要だと思います。

例えば、「胯を回せ」は骨盤を回すという意味（他を回さないという意味ではない）だったり、「胯をゆるめる」というのは主に股関節の部分を指していたりするというようなことがあるわけです。

まあ、日本語の股関節とか骨盤という言葉を使えば簡単です。
よく「股関節を緩めて」と聞くかもしれませんが、まじめに聞けば、「関節をどうゆるめるの」って話になってしまいます。

ちなみに「沈」しても膝が曲がったりつぶれてはいけません。
「骨盤を緩めて」と言われても、骨は緩まん！と言いたくなりますが、実は「尾閭を垂らせ」「尾てい骨をちょっと巻き込め」という意味だったり…。

「股関節を回す」は、股関節を緩めちょっと引き込むようなイメージで、その結果、骨盤が回転するということにもなります。

体はつながっていますから、股関節が緩んで沈すれば、骨盤も無理なく回転して上体も自然に向きが変わります。
雲手などは、それにともなって腰（ヤオ）もちょっと回します。

でも、「上体を回す」というときには、腰（ヤオ）を回転する（転腰）という意味が多く、必ずしも骨盤の回転が土台ではないこともあります。
練功十八法前段の8転腰推掌はそうですよね。

…ということで、言葉というのはややこしいです。

今までの人生で「そんなつもりで言ったんじゃないんだけど」ということは、二万回くらい味わってきましたが