シネマ大好き!

シネマ大好き!

2008年04月21日
XML
テーマ: 映画鑑賞(893)
カテゴリ: 邦画-2007年



製作:2007年
監督:佐々部清
出演:田中麗奈/麻生久美子/堺正章

こうの史代原作の同名コミックの映画化。
原爆投下から13年後の広島。地元の小さな会社で働く皆実は、同僚の打越から愛を告白されるが、原爆で死んだ父や妹のことを思うと自分だけが幸せになることはできないと彼を受け入れられずにいた。しかし、自分の被爆体験を彼に語ることで次第に心を開いていくが、やがて皆実にも原爆症の症状が現れてくる。
時は過ぎ、平成19年の東京。皆実の弟、旭は家族に内緒で広島に向う。父の行動に不審を抱いた娘の七波は駅でバッタリ会った友人の東子と共に父の後を追うが・・・。

タイトルは「夕凪の街」と「桜の国」の2部構成であることを示す。
「夕凪の街」では原爆症の不安を抱えながら、自分だけが生き残った苦悩に苦しむ皆実を、「桜の国」では、父の秘密を追うことで自分のルーツが明らかになっている七波をそれぞれ描きながら、後半は2つの時代がうまく交錯しながらストーリー展開していく見事な構成となっている。
原爆がテーマなので重くはあるが、それぞれ悩みながらも明るく振舞う2人の女性により、決してすごく暗いというイメージではなかった。ただ、それだけに起こる現実は物悲く、せつなかった。
すでに終戦から60年以上経ち、私も含め戦争の恐ろしさ・悲惨さが風化しつつある今こそ、この映画を観て再認識して欲しいと思える映画。(私も広島県出身ですので、より強く感じます)
それにしても、藤村志保の台詞、「あんた、被爆者と結婚する気ね」は胸にグサリときた。被爆者だからこそ、重みのある、子を思う言葉だが、こんな言葉を言わなくてはいけない現実が実際に数多くあったのかと思うと、怒りと悲しみで思わず涙がこぼれた。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2008年04月21日 04時52分10秒
コメント(6) | コメントを書く
[邦画-2007年] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

バックナンバー

2025年11月
2025年10月
2025年09月
2025年08月
2025年07月
2025年06月
2025年05月
2025年04月
2025年03月
2025年02月

カレンダー

キーワードサーチ

▼キーワード検索

お気に入りブログ

クイック&デッド New! ジャスティン・ヒーさん

りらっくママの日々 りらっくままハッシー!^o^さん
お気楽タクシー日記 hy3de8さん

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: