☆★☆季節の風☆Kazeのミステリ街道☆

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March 11, 2010
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カテゴリ: 浄土ヶ浜殺人事件


「だったら、最初からそう言えばいいのに~」
 友恵が言った。
「言えるわけないだろ、そんなかっこ悪い話。死体を入れてる黒いビニールみたいなもん、見ただけで気持ち悪くして、涙を流しながら吐いてたなんてさ」
「あなたの言い分はわかりました」
 宮蔵が言った。
「石川君、あとで検問を担当した捜査員に問い合わせてください」
「は、はいっ」
「なんだ、まだ無罪放免じゃないってわけだ」

「すべての証言に、裏付けが必要なもので。しかも、君は今朝になって、もう一度うちの阿部と現場に来た。刑事に取り込んで捜査の進行状況を探る、という犯人が取りがちな行動に出ているんだからね」
 宮蔵が言った。
「それはナギサさんに追い出されたからさ。俺は、気分がよくなるまでナギサさんの家で休ませてもらおうと思ってたのに、『ずっと恨んでた相手がくたばったなら、大笑いしてりゃいいのに、何て情けないていたらくなんだか!男のくせにおっかながって、めそめそと涙なんか流して、この腰抜け野郎、あんたがそんなだらしない男とは、いままで思わなかった。このうえは、とっとと子供のできた若い女のところへ帰れ。二度とそのツラ見せんじゃないよ』…って。問答無用で、玄関にある雪かき用の特大スコップで叩き出された」
「ちょっと、そんな事があったなんて…」
 友恵が、そう言ったあと言葉を失った。
「その、ナギサさんという人は、泣かせる人やなあ。ちょっと話をきいたけど、もう頼りにする人もいないようやし、それなのに」
 かおりが涙ぐんで呟いた。

<つづく>

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みなさまありがとうございます<(_ _)>

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 きのう降り積もった雪は、今日になって気温が上がると屋根から落ち続けていました。
 いまは3月だから、観測史上最高記録を更新してもすぐに溶けるというのに、きのうの時点では雪かきをしないと表に出られない状態でした


 屋根の雪がすべり落ちるたび、地震が来たと思うほどの勢いで家が揺れました(笑



 天窓に積もっていた雪が溶けてきました。
 あらためて、大雪だったことを実感です。
 異常気象で、これからは雪のない八戸も降るようになるのでしょうか~


雪かきにも最適なアルミスコップです。アルミ石炭スコップ





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Last updated  March 11, 2010 07:36:53 PM


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