45才からのぐうたら生活
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自業自得とは言え、結構いるんですねぇ。息子夫婦から見放され、独居の末、にっちもさっちも行かなくなって、施設へ入所。帰れる状態になっても、帰るところが無い。そんな性格だから、職員からも嫌われている。と言う人が...。話を聞くと、昔さんざん、嫁に意地悪してたそうで、息子可愛さに、息子の選んだ嫁に、悪意の限りを尽くし、挙げ句の果てに、息子にも見放された。1度も嫁の姿を見た事が無い。息子も呼ばない限り来ない。そんな、ご老体が何人もいる。昨日の夜勤帯に、事故があった。頑固で人の言う事など、全く聞かないAさん。時間をかけて、やっと動ける状態にも係わらず、自分はちゃんと動けると思い込んでおり、危険なので、排泄は、ポータに座らせた状態で見守りが必要。昨夜もそうしていたのだが、たまたま別所(こちらも危険)で、コールが鳴り、相棒は休憩中、戻るまで絶対、動かないようにと念押しして、少しの間、目を離した隙に、やっぱり立ち上がり、よろけて後ろに倒れかけ、職員がギリギリセーフで間に合い支えたが、箪笥に後頭部をぶつけ裂傷、と報告書にあった。はぁ、いつかやると思ってた。「わかった」と言いつつ、絶対、言う事なんか聞かないもん。頭切れたにも係わらず、朝、コールボタン押して、車椅子に乗ると言ってきかない。車椅子にしても、シルバーカーが押せなくなって歩けなくなっても、シルバーカーと言って聞かず、毎回、歩けない事を確認させてから乗せてたくらいだから、自分の頭が、どんな状態かなんて、覚えてないんだろう、きっと。まともそうに見えて、認知は進んでいる。短気なナースに、思いっきり怒られても、全く懲りずに、言い続け、そのまま受診に行った。この人、本当は、とっくに家に帰れてた人。しかし、見捨てられて帰れない人。高齢で独居は無理。いくら、子供の世話にはならない!と息巻いてみても、結局、最後には、世話にならざるを得ない現実を、どのくらい分かっているだろうと思う。息子同様、嫁も大事にしておけば、こんな風にはならなかっただろうに。施設に入ったとしても、誰も面会に来ないなんて事は無い。いいばあちゃんだった人は、嫁でも親戚でも遠方からだって、面会に来る。その時、職員に話を聞いたり、足りない物があったら持ってきて貰ったりするんだから、そんな人に、アフターケアは、やって来ない。着る物だって何だって、それはそれは違って来るんだよ。見ていると、本当にそう思う。まあ、家族の性格にも寄るが、ちゃんと人に敬意を払って来た人は、どんだけ手間がかかろうとも、好かれる。ああ、これじゃあね、って思う人は、同じ施設に暮らしても、淋しい老後だよ。構ってくれるのは、職員だけだ。つまり、仕事上の付き合いだけって事。職員だって人間だ。好きな人の介護がしたい。仕事だから、嫌なヤツでも同じく扱うだけ。担当になんかなっちゃったら、もう、同僚に、愚痴りまくりさね。本人性格悪し、家族も非協力的なクセにクレーム多し。なんての抱えてる同僚見ると、気の毒でならない。嫁なんかいびってると、ロクな老後は巡ってこない。老いると言うのは、動けなくなる事。誰かに頼らなくては、生きて行けない事。自分本位でモノを考え、口を開けば人の悪口。嫁には、意地悪ばかりして、感謝しない。なぁ~んて人は、ロクな老後じゃない事は確かだ。介護老人保健施設は、100床規模の施設だ。そこで働く介護士は、少なくとも、入れ替わり立ち替わり、毎度、100症例を目の当たりにしている。働く前は、老後の事は、ぽやぽや~ん、としか浮かばなかったが、今、はっきりと、どうなるかが言える。現実は、かなり厳しく、如何ともし難く、子供の世話になぞならん!なんて言っている人間は、気合いを入れて足場を固めないと、惨めな老後が待っていると断言できる。オイラは独居で、ノタレ死に。死んだ後は、市の世話になり無縁に入る予定だ。1人暮らしで最後を迎えると言う事は、食えなくなって、動けなくなり、糞尿タレ流しで死んで行く事は間違いない。それを惨めだとは思わない。さんざん好き勝手やって、自分本位に生きてきた人間の、当然の末路と思っている。子も成さず、1人でいると言う事は、そうゆう事だ。子供がいて、その子供が大事なら、新しく加わった他人も大事にしないと、最終的に自分が困るってこった。まあ、すごくいいばーちゃんなのに、嫁が歪んでで、ばーちゃん可愛そう、ってパターンもあるが、まあ、そこはそれ、自分が産んだ息子が馬鹿だったというオチで。因果応報。オイラは毎日、これを見ている。
2009年10月27日
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