2006年06月29日
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刺激の強弱は病の軽重を考慮すること、陰陽は分類法では無いと言う事、扶正去邪と言う治療原則が東洋医学の基礎にして奥義であること、補瀉は量の話ではないと言う事を述べてきました。
今回は補瀉と寒熱についてお話いたします。

八綱弁証



■針灸治療において、経絡診断だの弁証論治だとあれやこれや“東洋医学的な疾病分類”をする場合、特に重要視されるのが「虚実」と「寒熱」です。

 実は針灸治療やその他の代替医療と呼ばれる治療法において、「寒熱」ほど実質的な治療法を示唆してくれる症状はありません。

 とある治療家の先生などは、「全ての病・老衰の原因は冷えである」と言い切っています。しかし、暖め続けて不老長寿を得た話は聞いたことがないので、これは言い過ぎというものでしょうね。


■中医学では「虚実」と「寒熱」は別別の診断項目として取り扱われています。しかし、実際は「虚」と「寒」、「実」と「熱」と言うのは臨床上密接な関係をもって症状を呈する場合が多く、そのために一部の臨床家の先生たちは「虚寒」と「実熱」の二つのタイプを重視し、「虚熱」「実寒」に関してはあまり言及しない方々もいるのです。特に、前述した「全ては冷え」と宣う先生は「虚寒」と言う一つの証に集中して治療されているようです。


■ さて、ここで八綱弁証についておさらいしましょう。

「虚」とは正気の不足、「実」邪気の旺盛か気血の留滞、
「寒」は冷えの症状、「熱」は熱の症状であります。



 陰の力が強まるか、陽の力が衰えると「寒」となり、陽の力が強まるか、陰の力が弱まるかすると「熱」の症状が現れます。

強まった状態が「実」であり、弱まった状態が「虚」であります。
理論的には以上の状態をそれぞれ「実熱証」「虚熱証」「実寒証」「虚寒証」に分類するわけです。



 実熱証の場合は「瀉法」を行い「清熱」を図ります。
 虚寒証の場合は「補法」を行い「温陽」を図ります。

さらに
 実寒証の場合は「瀉法」にて「散寒」を、
 虚熱証の場合には「補法」にて「滋陰」を図るのです。


▼ 以上は非常に簡単な弁証(東洋医学の診断)ですが、充分に実行力にある考え方です。特に、漢方薬の処方とは違った治療技術である針灸治療においては、理法方穴術の最初から最後まで重要な観点であると言えるのです。

これは「東洋医学的な診察術」でありますが、針灸治療の根本的な診断技術であり、「整形外科的治療」や「自律神経調節」、「免疫増強」しかやらないと豪語するゑせ東洋医療家たちも無視してよい法はありません。




「“瀉”した邪はどこへ行くの?」
「鍼灸治療で本当に“補”されるの?」

-----------と。






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最終更新日  2006年06月30日 00時14分56秒
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