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tkokon

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2007/03/27
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カテゴリ: カテゴリ未分類

『ナショナルストーリープロジェクト』 を読んでいるのですが、これがすごくいいです。



ポールオースターは、アメリカのラジオ番組で、視聴者のストーリーを毎週一つ読み上げる、という企画をやっていたようです。
視聴者のストーリーの条件は一つだけ、

「事実である(=実際に起こったことである)」

ということ。


この本は、そのラジオ番組のストーリーの中から、ポールオースターが選んだ180個が集められています。


一つ一つのストーリーは、原則として一般人の書いたものです。
従って、ストーリーもこなれていないし、文章も読みやすいわけではありません。



が、(ラジオで紹介できる程度なので)1ストーリーあたり1~3ページと短い。
そして、1つ1つのストーリーが力を持っています。読み手(ぼく)の眠っていた感情を呼び起こします。
それは、懐かしさだったり驚きだったり申し訳なさだったり。


そういう具合に、力をもつ、短いストーリー(そしてそれが実際に起こったことである、というのが重要です)を次から次へと読んでいくわけです。

一つの話を読む。昔してしまった取り返しのつかない悪いことを悔いる話。自分のそういう話を思い出す。

次の話にいく。

次の話を読む。唖然とするような偶然によって、自分がなくしてしまった落し物と再開する話。自分にもそういうなくしてしまったもの、あったかなぁ、と思い出す。

次の話に行く。



そんな具合に。


不思議なんですが、それらの物語を読むことで、ぼく自身の感情(多くの場合、しばらく忘れていた感情)を想起するんですが、それと同時に、見ず知らずのその人の物語を読むことで、ぼく自身が少し善い行いをしたような気分になることです。





この状況設定は、何かに似ているなと感じました。


■物語そのものの完成度は高いとはいえない

■しかし、1つ1つの物語は大きな力をもっている

■1つまた1つと、お互いに関連性の無い物語を次々と読んでいく

■物語を読むことで、その物語に対して善いことをしたような気分になる



『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』


に出てくる

「世界の終わり」の主人公(夢読み)


にすごく似ているように思います。



そんなわけで、ポールオースターが好きな人はもちろん、
『世界の終わり…』好きな人にも、この本はとってもオススメです。

いろいろな感情を久しぶりに揺さぶって見るためにも面白いと思いますし、
こういう話に触発されて、
「そういえば、ぼくにもこんな話が…」
なんて、最近していない自分の話を棚卸するのにもよいと思います。


そういえば、こういう神妙な辛気臭い飲み会って、最近やっていないなぁ。
久々にちょっとやってみようかなと思いました。





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Last updated  2007/03/27 11:16:25 PM
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