ライフキャリア総研★主筆の部屋

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2003年04月30日
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 ドキュメンタリー作家、森達也さんの本を読み始めたら止まらなくなって、最後の283ページめまで一気に駆け抜けるように読了してしまった。

 森さんは、オウム信者を反社会的な狂信者集団として描かなかったドキュメンタリー映画「A」で知られている(ということを迂闊にも私は初めて知った)。この映画を見た人は誰もが絶賛し、逆に見たことのない人ほど「アイツはオウムの手先だ」などといった嘘をばら撒いた。

 この本の中には「週刊金曜日」や「創」や「世界」といった雑誌、晶文社のホームページである「晶文社ワンダーランド」などに発表してきた小文が採録されている。この雑誌名を見て「退いて」しまったアナタは、思考が偏っていますぞ。

 彼が一貫して訴えていることは、「二元論の片方に囚われて思考を停止するな」ということだ。

「ここ数年において顕著な傾向だが、正義と邪悪、真実と虚偽、善と悪、などの二元論が世に蔓延し始めた。日本においてそのきっかけがオウムであり、世界においては同時多発テロがトリガーとなった。こんな時代だからこそ、二元論の狭間であるグレイゾーンを照射するドキュメンタリーという表現ジャンルは、重要な意味を持つ」(前掲書153ページより)

 人々は分かりやすい解釈に飛びつく。悪者は誰だ?そいつを罰するのだ。われわれが声を挙げて!人々は憎悪を向ける矛先を求めている。パブリック・エネミーを。

「週刊金曜日」「週刊朝日」およびフジテレビが、拉致被害者や北朝鮮に残された家族に対して抜け駆け取材をしたときのバッシングは物凄かった。「守る会」の誰かが言った言葉が忘れられない。「日本国中がひとつになって結束していかねばならないときなのに」。

「日本国中がひとつになる」ことの恐ろしさを、私たちは前の戦争で学んだのではなかっただろうか?

「この数年オウムをきっかけに露呈した日本社会の構造的な歪さと浅薄さはまったく変わっていないし、むしろ世界に感染したという見方もできる。あるいは地球の表層の下に滞留していた「他者への憎悪」にシンボライズされる「共同体の負のダイナミズム」が、表皮の薄い日本列島に数年だけ早く噴出したという見方もできる」(前傾書280ページより)

 自虐史観のどこが悪い。戦後、世界中のどの国もなしえなかった非戦を貫き、平和憲法という理想を掲げる日本を誇りに思ってどこが悪いという主張には「全くそのとおり!」とヒザを打った。一方で、アフガニスタンへの空爆を開始したアメリカに対する反戦の主張を明らかにすることに対しては、「表現者としてはそれはできない」という心情もわかりすぎるほど分かった。

 おっと、あまり詳しく書きすぎてもナンですから、最後に扉の宣伝文句を紹介して終わりにしましょう。

「はたして世界は、このような善悪の二元論で単純化できるものだろうか。オウム信者も、アルカイダもタリバンも、イラクのバース党員も北朝鮮の工作員も、皆ひとりひとりは、笑い、泣き、怒りながら日々の生活を営む生活人。だが、そうした他者に対する想像力を失うとき、人びとの間に悪夢のような憎悪の連鎖が生まれる。「世界はもっと豊かだし、人はもっと優しい」。多様な価値観をもつ人々がお互いに共存できる社会に向けて、いまわたしたちにできることはなにか。」

 オノ・ヨーコが世界に向けて投げかけた反戦メッセージの中で、中東やアジア、アフリカの国々を訪ね、自分とはまったく価値観や生活習慣の異なる人々と交わり、友だちになることが世界平和のために重要だと言っていたことが思い出された。

 絶対のおすすめ本です。さあ、本屋へ走ろう!私はちょっとだけ、森達也さんに恋してしまった。晩聲社という小さな出版社が出していた本とか、ルポルタージュをむさぼるように読んでいた若かったころを思い出した。

 森達也さんの公式サイトはこちら↓
http://www.jdox.com/mori_t/index.html

 オノ・ヨーコの反戦メッセージはこちら↓
http://www.instantkarma.com/yopeaceevent03.html

 ……………。

 ウイルスの疑いのある添付ファイルつきメールをシャットアウトするプロバイダーのサービスを利用しているのですが、なぜかここ2、3日連続して怪しいメールが届いています。

 送り主のアドレスを見ると、いずれも親しい人ばかり。Outlook Expressの受信リストには添付ファイルつきであることを知らせるクリップマークがなく、開いてみると本文には何も書かれていなくて、添付ファイルにATTの拡張子のついたファイルが2つ添付されているという点で共通していました。メールのタイトルは前2通が顔文字で、後の1通が“re:tomojo questionnaire”とありました。

 送り主に確認をとったところ、やはりアドレスを偽装したウイルス・メールだったようです。この場合、用心のため、届いたメールへのresではなく、アドレスを直接、入力して送りました。

 同じようなメールが届いている方はいらっしゃいませんか?私は用心のため、添付ファイルは開かずに削除し、Norton AntiVirus2002でスキャンしたところ、感染せずに済んだようです。

 送り主の方がウイルスに感染したというのではないらしく、皆さん、ご自分のホームページを運営されている方ばかりなので、そこからメールアドレスを盗み取ったのでしょうか。

 しかし、どうやってメールアドレスの偽装ができるのでしょうね。怖い怖い。

 ……………。

 続報です。私のアドレスを偽装したメールがすでに4月21日ごろ、ある方のところへ届いていたとのこと。ああ、恐ろしい。私が大容量の添付ファイルをお送りするときは、必ず前もってご連絡しますので、怪しげな添付ファイルつきメールが届いたときは、不用意に開かず、削除してくださいね。お願いします。





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最終更新日  2003年04月30日 16時34分56秒


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