ライフキャリア総研★主筆の部屋

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2003年07月04日
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「ねえ、あなたはどんなふうに呼ばれたい?」
「そうだなあ……」

 そんな会話が、あたたかい……けれども汗で湿っぽいベッドの中で行われたりして。

 呼び方、呼ばれ方が二人のその後の運命を大きく左右することもあるかもしれない。

「私はねえ……あなたが最初に私のことを“とも子さん”と呼んでくれたときに、じーんときちゃったのよね。だって、いままでは“山田さんの奥さん”とか、“タカシくんのお母さん”とかって呼び方しかされていなかったから。妻でも母でもない、個人としての私を認めてもらえたようで新鮮な感じがしたの」

 そうやって危ない恋にのめりこんでいく人妻もいるかもしれないね。母や妻という窮屈な鋳型をいったん外してしまうと、もう元の形には戻れなくなって……。

 あるいは、

「呼ばれ方を変えれば、違う自分になれるような気がする」

 ってこともあるかもしれない。

「彼がジュンちゃんって呼ばれるのを嫌がったのは、結局そういうことなのよね」と、彼女は物憂げに言った。

「彼の奥さんや身内の人と同じように私が彼のことを呼ぶのを許せなかったんでしょうね。全く別の存在として切り離したかったんだわ。そうすることで、罪悪感や後ろめたさをなるべく感じないようにしていたのね」

 生まれつきの本当の名前と、後から作ったニセの名前と、最後に生き残るのはどちらなんでしょう。自分がこの世から消える瞬間、最後に耳によみがえってくるのは、どちらの名前?

 なーんて下手くそな恋愛エッセイもどきが本題じゃなくて、実はマジメなお話で。

 今日、グループワークをいかに進めるべきかについて、その方法論や原理についてレクチャーしてきたのです。

「ほんとうの自分探し」でも「働きたい主婦のための再就職講座」でも何でもいいけれど、何かの体験学習を行う場合、最初の導入の部分がとても重要なわけで。

 緊張感をほぐし、リラックスして参加できるように、「アイスブレイク」してあげる必要があるのです。その手法のひとつが、「あなたはどんなふうに呼ばれたいですか?」というワークです。

「小さいときに呼ばれていた名前でも、いま思いついた全く新しい呼び名でも何でもいいですから、いま、この場で同じグループの人から呼ばれたいなあと思う呼び名を名札の紙に書いてください。そして、なぜ、そう呼ばれたいのかを、グループのみんなで話し合ってみてくださいね」

 今日、私が担当した講座の参加者は約30人で、ほとんど全員が専業主婦。ひとつのテーブルに5~6人ずつ座って5グループできました。初対面ではなかったので、「呼ばれたい名前」についてのおしゃべりは大いにエキサイトし、笑いや甲高い声で教室が賑わいました。

 その後、各グループの代表者に、話し合ったことをまとめて発表してもらいました。そのときに出た意見のひとつが、「誰かの妻や母ではなく、自分個人の名前で呼ばれるのは新鮮な感じがした」であったり、「新しい名前で呼ばれると違う自分になれるような気がする」だったのです。

 他には、「名前には、その人のいろいろな思いや歴史が詰まっているのだと思いました」、「今までの人生で一番良かった時代に呼ばれていた名前で呼んで欲しいという気持ちになるものだなあと思いました」といった意見が印象深かったなあ。

 さてさて、あなたはどんなふうに呼ばれたい?











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最終更新日  2003年07月05日 10時02分19秒


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