「一寸先は光」とは、近ごろ話題の「カリスマ体育教師」原田隆史さんの名言です。本日も昼のワイドショー「ザ・ワイド」に出演されるとか。
先々を憂えて生きるよりも、希望を胸に抱いて、目標に向かって前向きに突き進んでいくような生き方のほうが、やっぱりいいでしょう?というメッセージがこめられています。納得できますよね。
昨日、仕事でお会いして、最後には握手までしてもらいました。感激。手のひらのなかでオーラがぱちぱち弾けるようでした(大げさ)。私も教育の仕事に携わる一員として、大いにインスパイアされたひとときでした。収穫が多過ぎて1日分の日記には書ききれないので、おいおい綴っていきます。
とりあえず本日は「希望」のお話し。
再就職セミナーに集まる主婦の皆さんの中には、「結婚前のようなハードな働き方はできない」「残業はできない」と、企業のハードな仕事についていけないという不安を持っている方が多いようです。
まあ、心配しなくても、ブランクの長かった人に対して、会社は最初からそんなにハードな仕事は与えませんって(^^;)だって、与えてもできっこないもん。案ずるより産むがやすしですよと言いたいのですが、それはさておき、もう少し大局的な見地からお話ししましょう。
私が大学を卒業して就職したのは、1982年。均等法施行前です。すでに四半世紀近くも働き続けているわけね。ひー。
私の場合、結婚も出産も、大学院進学も、そして幸いに大怪我も大病もしなかったので、仕事を辞める理由が何ひとつなくて、それでまあ、続けているわけですが、もちろん、同期や先輩の女性の中には結婚・出産といった大きな環境の変化にも順応して仕事を続ける人たちが少数派とはいえ、存在しました。
さまざまな障害を乗り越えて仕事を続けようとする女性たちは、大きく分けると次の2つの「信念」を持ち、それに支えられていたように思います。
その1。女は、男の2倍以上働いて初めて一人前と認められる。よおし、やってやろうじゃないの!男の2倍以上働いて、私の能力を会社(役所その他の組織)に認めさせ、後に続く女性のために道を切り開いていやる。
その2。女が男社会の中で働き続けることによって、男社会は確実に変わっていくはずだ。家庭を犠牲にしてモーレツに働かなくても、家庭も自分も大切にしながら働いていくスタイルを女性が身をもって実践することにより、世の中に新しい風を吹き込めるだろう。
私自身は、理想としては「その2」だけれども、世の中、そんなに甘くないだろうから、とにかく「その1」でがんばろうぜぃ!という感じでガムシャラに生きてきた感じかな。
二十数年後のいま、この2つの信念が世の中に少なからぬ影響を与えたことは、皆さん、ご存知のとおりです。とくに最近では、後者の「信念」の実践が、世界的に大きな風を巻き起こしているように思います。二十年来、いえ、それ以前からずっと働く女性たちが胸に抱き続けた希望の光がいま、世界中で大きな輝きを放つ時期を迎えたのですね。
ワーク・ライフ・バランスという言葉をご存知でしょうか。
仕事一辺倒で、家庭を犠牲にするような働き方では、もはや企業人としても大きな成果を上げることができず、幸福にもなれないということが盛んに唱えられ、女性の育児支援のためだけでなく、男性社員も含めた全ての社員にとって「働きやすい会社」こそが「高収益を上げられるよい会社だ」という考え方が広がってきているのです。
なぜなら、いまの仕事の多くは「知的生産性」を求められる仕事になってきているから。個人的な悩みを抱えていたり、家事・育児・介護といった個人的事情に忙殺されていると仕事に集中できず、大きな成果を上げられません。
1人ひとりの知的生産性を最大限に高めることを阻んでいる悪条件を組織が取り除こうとするのは当然のことでしょう。
男女差別に限らず、障害の有無や国籍、人種による差別もその悪条件のひとつであり、差別を解消して多様性(ダイバーシティー)を組織の中に取り込むことにより、組織を変革し、活性化させ、1人ひとりの知的生産性とモチベーションを高められる――先進的な経営者の多くが共有している「理念」です。
日本IBM最高顧問・椎名武雄氏は日本経済新聞「私の履歴書」に次のような一文を寄せています。
「私は以前から“若者、女性、地方、外国人”に期待すると言ってきた。戦後の日本を作り上げてきたのが“中高年、男性、中央、日本人”だとすれば、今必要とされているのは、そうしたいわゆるエスタブリッシュメントとは異なる発想だと思うからだ。成功体験に縛られたエスタブリッシュメントは自己否定できない。かく言う私だって似たようなものだ。
たとえ今は少数派でもいい。日本を光輝く国にしようという志を持った人たちが新しい国をつくっていってほしい。日本を変える意思を持った人だけが日本を変えられるのだから」
最近のテレビって、人の批判や断罪ばかりしていると思いません? あるいは「どうしようもない現実」に対するぼやきや不平不満、未来に対する暗い予感ばかり。
もっと希望について、夢をあきらめないことについて、心を向けていきたいと思います。
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