「執着を捨てよ」と、仏教などの宗教では盛んに言われます。とらわれ、こだわり、構え、妄執、執念、固執そして自負さえも……。捨てれば楽になる。本当でしょうか。
私は今年、ある2つの異なる組織に「新人」として参入しました。「新参者」として扱われることがとても辛い日々でした。
私にはちゃんとした名前があるのに、「新人さん」と呼ばれてしまう。十把一絡げにするな!と文句を言いたいけれども、組織に波風を立てるのは大人気ない。じっと耐えるしかないのだろうか。
一本独鈷の個人事業主として20年以上、だれにも依存せずに生きてきた。だから自負心のかたまりみたいな生き物である。
実力では負けないぞ。経験もある。資格もある。
そうした自負こそが、自分を苦しめていたのだと気づきました。
ほんとうに実力があるのであれば、いずれ分かってくれる人が現れる。だから、地道に、愚直に、淡々と、役割を果たしていけばいい。 それと並行して、自己鍛錬を怠らなければいいのではないか。
難しいことをやさしく。やさしいことを深く。
井上ひさしさんが遺したこの言葉をかみしめつつ、毎日、生きていきたいと思います。